説明

画像表示装置、画像表示方法

【課題】 動画像を表示する場合であっても、最大輝度値及び最小輝度値近傍の輝度値相当の輝度値を表示可能な技術を提供すること。
【解決手段】 加算器104は、第nフレームの画像信号が示す輝度値と、第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応する補正値を、第nフレームの画像信号が示す輝度値に加算する。そして加算器104は、加算後の輝度値を有する画像信号を、第nフレームにおける画像信号として出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(直視型液晶表示装置、液晶プロジェクタ等)は、常に発光している光源を液晶シャッターで調光する方式で、ホールド型表示装置と言われる。ホールド型表示装置は、1フレーム期間において発光する。
【0003】
反射型液晶を採用した液晶表示装置において動画品質を高めるためには、1フレーム期間内で液晶の遷移が完了し、毎フレームの反射率が所定の反射率に到達することが必要である。しかし、液晶の応答速度が遅い場合、1フレーム期間内に液晶の遷移が間に合わず、所定の反射率で表示できない場合がある。この液晶応答速度を改善するために、現在のフレームで表示する映像信号と直前のフレームで表示した映像信号とを比較し、その比較結果に応じて現在のフレームで表示しようとする映像信号を補正して駆動する方法が提案されている(特許文献1)。この方法は、所謂オーバードライブ駆動方法である。
【0004】
ただし、このオーバードライブ駆動方法は、最大階調および最小階調付近では望ましい補正が行えず、所定の反射率に到達できないことが問題となっている。最大階調付近を例に説明すると、直前のフレームの階調が240(8bit)、現在のフレームの階調が255(8bit)、オーバードライブ駆動方法による補正量が16(8bit)、であったとする。この場合、現在のフレームの階調は255(8bit)なので、これ以上の正側の補正は行えない。結果として、現在のフレームでは、階調255(8bit)相当の反射率が得られないことになる。
【0005】
この問題への対処方法として、次のような技術が特許文献2に開示されている。即ち、現在のフレームで所定の反射率が得られなかった場合、到達反射率を予測し、この予測した到達反射率から次のフレームにおけるオーバードライブ値を算出することで次のフレームに影響が及ぼさないようにする技術が特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3305240号公報
【特許文献2】特開2004−246312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2の技術は、所定の反射率が得られなかった場合に、その影響が次のフレームに伝搬するのを防ぐものであって、液晶を最大階調及び最小階調の反射率に正しく到達させる為の技術ではない。
【0008】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、動画像を表示する場合であっても、最大輝度値及び最小輝度値近傍の輝度値相当の輝度値を表示可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の画像表示装置は以下の構成を備える。即ち、隣接する2つのフレームのうち先に再生される先フレームの画像信号が取りうる輝度値と、前記2つのフレームのうち後に再生される後フレームの画像信号が取りうる輝度値と、の組み合わせ毎に、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を前記後フレームの画像信号が示す輝度値に近づけるために前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正するために用いる補正値を保持する保持手段と、
連続する各フレームの画像信号を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段がn(nは1以上の自然数)番目に取得した第nフレームの画像信号が示す輝度値と、前記第1取得手段が(n+1)番目に取得した第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応する補正値を前記保持手段から取得する第2取得手段と、
前記第nフレームの画像信号が示す輝度値に、前記第2取得手段が取得した補正値を加算し、加算後の輝度値を有する画像信号を、前記第nフレームにおける画像信号として出力する出力手段と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の構成によれば、動画像を表示する場合であっても、最大輝度値及び最小輝度値近傍の輝度値相当の輝度値を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】画像表示装置の機能構成例を示すブロック図。
【図2】第nフレームの画像信号を出力するために行う処理のフローチャート。
【図3】輝度値補正処理を説明するためのグラフ。
【図4】画像表示装置の機能構成例を示すブロック図。
【図5】第nフレームの画像信号を出力するために行う処理のフローチャート。
【図6】画像表示装置の機能構成例を示すブロック図。
【図7】第nフレームの画像信号を出力するために行う処理のフローチャート。
【図8】画像表示装置の機能構成例を示すブロック図。
【図9】第nフレームの画像信号を出力するために行う処理のフローチャート。
【図10】フラグテーブル情報の構成例を示す図。
【図11】補正値テーブル情報の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載の構成の具体的な実施例の1つである。
【0013】
[第1の実施形態]
先ず、本実施形態に係る画像表示装置の機能構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。本実施形態では、この画像表示装置は、反射型液晶表示装置であるものとして説明する。
【0014】
この画像表示装置には、連続する各フレームの画像信号f(n)(nはフレーム番号を示す1以上のインデックス(自然数))が再生順に入力される。そして画像表示装置は、入力された画像信号を処理し、処理した画像信号に応じた電圧V(f(n))を発生させる。そして画像表示装置が、この電圧V[f(n)]を、この画像表示装置が有する(若しくは接続されている)液晶画面に印可すると、この液晶画面は、この印可された電圧V(f(n))に応じた、ある定常状態を目指して遷移する。以下では、この「ある定常状態」における反射率をR(f(n))と表記する。
【0015】
メモリコントローラ101、反射率到達判断部102、プレ補正部103には、連続する各フレームの画像信号が再生順に入力される(第1取得)。以下の説明では、(n+1)番目のフレーム(第(n+1)フレーム)の画像信号f(n+1)が入力された場合について説明する。
【0016】
メモリコントローラ101は、この入力された画像信号f(n+1)が示す輝度値をフレームメモリ100に格納する。フレームメモリ100には、過去に入力された各フレームの画像信号が示す輝度値が格納されている。然るにメモリコントローラ101は、このフレームメモリ100から、画像信号f(n)が示す輝度値を読み出し、読み出した輝度値を、反射率到達判断部102、プレ補正部103、加算器104、に出力する。
【0017】
反射率到達判断部102は、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)とを用いて、以下に説明する処理を行う。即ち、反射率到達判断部102は、電圧V(f(n))から電圧V(f(n+1))に変化した場合に、第(n+1)フレームに対して許容された期間(1フレーム期間)内に反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))に遷移可能か否かを判断する。この判断方法には様々な方法が考えられるが、以下に、その判断方法の一例として、ルックアップテーブル(フラグテーブル情報)を用いた判断方法を説明する。
【0018】
ここでは、画像信号が取りうる輝度値の範囲が0〜255(即ち輝度値は8ビット)であるものとして説明する。図10のフラグテーブル情報では、第mフレームの画像信号が取りうる輝度値の範囲0〜255を、0〜31、32〜63、64〜95、96〜127、128〜159、160〜191、192〜223、224〜255、の8つの範囲に分割している。同様に、第(m−1)フレームの画像信号が取りうる輝度値の範囲0〜255を、0〜31、32〜63、64〜95、96〜127、128〜159、160〜191、192〜223、224〜255、の8つの範囲に分割している。そして、第mフレームについての8つの分割範囲と、第(m−1)フレームについての8つの分割範囲と、の組み合わせ毎に、遷移可能であるか否かを示すフラグ値が登録(保持)されている。フラグ値は「0」であれば遷移可能であることを示し、「1」であれば遷移不可能であることを示している。
【0019】
このフラグテーブル情報は、予め液晶画面の遷移を実際に測定した結果に基づいて作成されたものである。なお、図10では、範囲分割数を「8」としているが、この数に限定するものではない。
【0020】
即ち、フラグテーブル情報には、隣接する2つのフレームのうち先に再生される先フレームの画像信号が取りうる全ての輝度値と、後に再生される後フレームの画像信号が取りうる全ての輝度値と、の組み合わせ毎に、対応するフラグ値が登録されていればよい。更に、この「対応するフラグ値」は、次のような性質を有していれば良い。即ち、先フレームの画像信号が示す輝度値と、後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が閾値よりも小さい場合、先フレームの画像信号が示す輝度値と、後フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応するフラグ値は「0」となる。また、先フレームの画像信号が示す輝度値と、後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が閾値以上である場合、先フレームの画像信号が示す輝度値と、後フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応するフラグ値は「1」となる。従って、このような性質を有するフラグテーブル情報であれば、如何なる実現形態を採用しても良い。このようなフラグテーブル情報は、反射率到達判断部102内、若しくは画像表示装置内の、反射率到達判断部102がアクセス可能なメモリ内に保持(第2保持)されている。
【0021】
次に、反射率到達判断部102の動作例について説明する。例えば、第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値が「100」で、第nフレームの画像信号が示す輝度値が「20」であるとする。この場合、反射率到達判断部102は、図10のフラグテーブル情報を参照すると、対応するフラグ値は「1」であることが分かるので、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移は不可能であると判断する。一方、第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値が「33」で、第nフレームの画像信号が示す輝度値が「30」であるとする。この場合、反射率到達判断部102は、図10のフラグテーブル情報を参照すると、フラグ値は「0」であることが分かるので、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移は可能であると判断する。
【0022】
このように、反射率到達判断部102は、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)とを用いてフラグテーブル情報を参照することで、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移が可能であるか否かを判断する。そして反射率到達判断部102は、この判断の結果をプレ補正部103に通知する。
【0023】
プレ補正部103は、反射率到達判断部102からの通知に基づいて、画像信号f(n)に対する補正値αを決定する(第2取得)。反射率到達判断部102からの通知が「遷移不可能である旨」を示す場合には、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)との組み合わせに応じた補正値を、画像信号f(n)に対する補正値αとして決定する。一方、反射率到達判断部102からの通知が「遷移可能である旨」を示す場合には、画像信号f(n)に対する補正値αを「0」と決定(設定)する。即ち、反射率到達判断部102からの通知内容は換言すれば、補正するか否かを示す通知でもある。
【0024】
また、この補正値αは、反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))に到達できるような電圧V(f(n)+α)を満たすαである。補正値αを決定するための方法には様々な方法が考えられるが、以下に、その判断方法の一例として、ルックアップテーブル(補正値テーブル情報)を用いた判断方法を説明する。
【0025】
図11の補正値テーブル情報では、第mフレームの画像信号が取りうる輝度値の範囲0〜255を、0〜31、32〜63、64〜95、96〜127、128〜159、160〜191、192〜223、224〜255、の8つの範囲に分割している。同様に、第(m−1)フレームの画像信号が取りうる輝度値の範囲0〜255を、0〜31、32〜63、64〜95、96〜127、128〜159、160〜191、192〜223、224〜255、の8つの範囲に分割している。そして、第mフレームについての8つの分割範囲と、第(m−1)フレームについての8つの分割範囲と、の組み合わせ毎に、対応する補正値αが登録(保持)されている。
【0026】
この補正値テーブル情報は、予め液晶画面の遷移を実際に測定した結果に基づいて作成されたものである。なお、図11では、範囲分割数を「8」としているが、この数に限定するものではない。
【0027】
即ち、補正値テーブル情報には、隣接する2つのフレームのうち先に再生される先フレームの画像信号が取りうる全ての輝度値と、後に再生される後フレームの画像信号が取りうる全ての輝度値と、の組み合わせ毎に、対応する補正値が登録されていれば良い。そしてこの登録されているそれぞれの補正値は、先フレームの画像信号が示す輝度値を後フレームの画像信号が示す輝度値に近づけるために先フレームの画像信号が示す輝度値を補正する目的で使用される補正値であれば良い。然るにこの補正値は、次のような性質を有していることになる。即ち、補正値の絶対値は、先フレームの画像信号が示す輝度値と後フレームの画像信号が示す輝度値との差分値の絶対値が大きいほど大きく、先フレームの画像信号が示す輝度値と後フレームの画像信号が示す輝度値との差分値の絶対値が小さいほど小さい。従って、このような性質を有する補正値テーブル情報であれば、如何なる実現形態を採用しても良い。このような補正値テーブル情報は、プレ補正部103内、若しくは画像表示装置内の、プレ補正部103がアクセス可能なメモリ内に保持されている。
【0028】
ここで、プレ補正部103の動作例について説明する。例えば、第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値が「100」で、第nフレームの画像信号が示す輝度値が「20」であるとする。この場合、反射率到達判断部102は上記の通り、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移は不可能であると判断する。然るにプレ補正部103は、画像信号f(n+1)の輝度値及び画像信号f(n)の輝度値の組み合わせに対応する補正値α=30を、画像信号f(n)が示す輝度値を補正するための補正量として、図11の補正値テーブル情報から特定する。一方、第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値が「33」で、第nフレームの画像信号が示す輝度値が「30」であるとする。この場合、反射率到達判断部102は上記の通り、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移は可能であると判断する。然るにプレ補正部103は、画像信号f(n)が示す輝度値を補正するための補正量αを0と決定する。
【0029】
ここで、上記のフラグ値は上述の通り、遷移可能であるか否かを示すものであるとしているが、上記の説明からすれば、このフラグ値は、輝度値の補正を行うか否かを示すフラグ値と解釈することもできる。係る解釈からすれば、フラグ値が「補正を行わない」ことを示す場合(遷移可能を示す場合)には、補正値を0とする。一方、フラグ値が「補正を行う」ことを示す場合(遷移不可能を示す場合)には、画像信号f(n+1)の輝度値及び画像信号f(n)の輝度値の組み合わせに対応する補正値を、画像信号f(n)に対する補正値とする。
【0030】
そしてプレ補正部103は、このようにして決定した補正値αを、後段の加算器104に通知する。加算器104は、画像信号f(n)が示す輝度値に補正値αを加算し、加算後の輝度値を有する画像信号g(n)を、第nフレームにおける画像信号として出力する。
【0031】
次に、本実施形態に係る画像表示装置が、第nフレームの画像信号を出力するために行う処理について、同処理のフローチャートを示す図2を用いて説明する。然るに、各フレームの画像信号を出力するためには、図2のフローチャートに従った処理を、各フレームについて行えばよい。
【0032】
上記の通り、メモリコントローラ101、反射率到達判断部102、プレ補正部103には画像信号f(n+1)が入力される。然るにステップS90ではメモリコントローラ101は、入力された画像信号f(n+1)が示す輝度値をフレームメモリ100に格納すると共に、フレームメモリ100から、画像信号f(n)が示す輝度値を読み出す。そしてメモリコントローラ101は、この読み出した輝度値を、反射率到達判断部102、プレ補正部103、加算器104、に出力(供給)する。
【0033】
ステップS100では、反射率到達判断部102は、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)とを用いてフラグテーブル情報を参照することで、1フレーム期間内で反射率R(f(n))から反射率R(f(n+1))への遷移が可能であるか否かを判断する。そして反射率到達判断部102は、この判断の結果をプレ補正部103に通知する。遷移が可能であると判断した場合には、処理はステップS101に進み、遷移が不可能であると判断した場合には、処理はステップS102に進む。
【0034】
ステップS101では、プレ補正部103は、画像信号f(n)に対する補正値αを「0」と決定する。そしてプレ補正部103は、このようにして決定した補正値αを、後段の加算器104に通知する。
【0035】
一方、ステップS102では、プレ補正部103は、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)とを用いて補正値テーブル情報を参照することで、対応する補正値を特定し、特定した補正値を、画像信号f(n)の輝度値を補正するために用いる補正値とする。そしてプレ補正部103は、このようにして決定した補正値αを、後段の加算器104に通知する。
【0036】
ステップS103では、加算器104は、画像信号f(n)が示す輝度値に補正値αを加算し、加算後の輝度値を有する画像信号g(n)を、第nフレームにおける画像信号として出力する。
【0037】
上記の画像信号f(n)に対する輝度値補正処理について、図3のグラフを用いて説明する。図3のグラフにおいて横軸はフレーム単位の時間nを示し、縦軸は画像信号f(n)の輝度値及び反射率R(f(n))を示す。図3では説明上、4フレーム分(第(n−1)フレーム、第nフレーム、第(n+1)フレーム、第(n+2)フレーム)について示している。また、図3のグラフには液晶画面に印加する電圧V(f(n))については図示されていないが、これは、画素信号f(n)から一意的に定まるので、省略している。
【0038】
第nフレームで画像信号f(n)を出力しても、第(n+1)フレーム内では液晶画面の反射率の遷移特性は曲線303で示す如く変化するので、第(n+1)フレーム内では、目標反射率304には届かない。そこで第nフレームで、画像信号f(n)の輝度値に補正値αを加算した輝度値を有する画像信号g(n)を出力すると、第(n+1)フレーム内で反射率の遷移特性は曲線302で示す如く変化し、第(n+1)フレーム内で目標反射率304に届く。このことは、液晶画面の最大輝度値の反射率304に対応した輝度値を正しく表現できていることを示している。
【0039】
なお、本実施形態では、入力フレームレート及び出力フレームレートは互いに同じフレームレートであれば、如何なるフレームレートでも良い。また、本実施形態では、反射型液晶表示装置を例に取り説明したが、反射率を透過率に置き換えて上記説明を適用すれば、本実施形態は透過型液晶表示装置に適用することもできる。また、本実施形態は、画像信号に応じた画像を表示が可能な表示装置であれば、液晶表示装置以外の如何なる表示装置に適用しても良い。
【0040】
<変形例>
本実施形態では、反射率到達判断部102を用いて、輝度値の補正を行うか否かを判断したが、係る判断を省略し、輝度値の補正を行わない画像信号の組み合わせに対応する補正値を0とする補正値テーブル情報を構成しても良い。本変形例について、図10,11のテーブル情報を例に取り説明する。
【0041】
例えば図10の場合、第mフレームの画像信号の輝度値0〜31と第(m+1)フレームの画像信号の輝度値0〜31との組み合わせについては、補正は行わないことになっている。そこで、図11の補正値テーブル情報に、第mフレームの画像信号の輝度値0〜31と第(m+1)フレームの画像信号の輝度値0〜31との組み合わせに対応する補正値として0を登録しておく。これにより、画像信号f(n+1)が示す輝度値が0〜31の範囲内で、画像信号f(n)が示す輝度値が0〜31の範囲内であったとしても、補正値テーブル情報を参照すれば、対応する補正値を0とすることができる。即ち、補正値テーブル情報のみで、反射率到達判断部102による判断も兼ねていることになる。
【0042】
然るにこの場合、反射率到達判断部102(フラグテーブル情報)を画像表示装置から省き、プレ補正部103は単に、画像信号f(n+1)と画像信号f(n)との組み合わせに応じた補正値を補正値テーブル情報から取得すればよい。
【0043】
[第2の実施形態]
プレ補正部103における輝度値補正を行っても、補正対象のフレームを入力したときに期待されていた輝度値を得ることは容易ではない。そこで、隣接する2つのフレーム間に1以上のサブフレームを生成してS倍速表示を行うようにすると共に、生成したサブフレームに対してのみプレ補正部103による補正を行うようにすると、より良い結果が得られる。即ち、オリジナルフレームの輝度再現度をサブフレームによって高めることができる。
【0044】
本実施形態に係る画像表示装置の機能構成例について、図4のブロック図を用いて説明する。なお、図4において図1と同じ部分については同じ参照番号を付しており、その説明は省略する。また、以下の説明は、第1の実施形態と異なる部分についてのみであって、以下に説明する点以外については、第1の実施形態と同様である。
【0045】
中間画像生成部204には、連続する各フレームの画像信号が再生順に入力される。中間画像生成部204は、1つのフレーム(オリジナルフレーム)から1以上のサブフレームを生成する。サブフレームの生成方法については様々な方法があり、本実施形態では、1つのオリジナルフレームに対して1以上のサブフレームを生成することができるのであれば、如何なる生成方法を用いても良い。例えば、隣接した2つのフレームの画像信号を用いた画像補間処理により、この2つのフレーム間で再生するそれぞれのサブフレームの画像信号を生成しても良い。もちろん、隣接した2つのフレーム間で再生するサブフレームの画像信号として、隣接した2つのフレームのうち後に再生するフレームの画像信号そのものを用いても良い。
【0046】
更に、中間画像生成部204は、中間画像生成部204に入力された画像信号にはオリジナルフレームであることを示すビット値「1」を付す。また、中間画像生成部204は、中間画像生成部204に入力された画像信号から生成したサブフレームの画像信号にはサブフレームであることを示すビット値「0」を付す。なお、中間画像生成部204から出力されるそれぞれのフレームの画像信号が、オリジナルフレームの画像信号であるのかそれともサブフレームの画像信号であるのかを識別することができるのであれば、ビット値を付加する方法以外の方法を適用しても良い。
【0047】
そして中間画像生成部204は、オリジナルフレーム及び1以上のサブフレームを、再生順に出力する。以下の説明では、中間画像生成部204から、第(n+1)フレームの画像信号f(n+1)が、メモリコントローラ101、反射率到達判断部102、プレ補正部103に出力された場合について説明する。
【0048】
メモリコントローラ101は第1の実施形態と同様、入力された画像信号f(n+1)が示す輝度値をフレームメモリ100に格納すると共に、フレームメモリ100から画像信号f(n)を読み出す。そしてメモリコントローラ101は、この読み出した画像信号f(n)を、反射率到達判断部102、プレ補正部103、加算器104に加え、フレーム判断部205、補正選択部206にも送出する。
【0049】
フレーム判断部205は、メモリコントローラ101から出力された画像信号f(n)がオリジナルフレームの画像信号であるか、サブフレームの画像信号であるかを識別し、その識別結果を補正選択部206に送出する。例えば上記のビット値を画像信号に付す方法を用いた場合、フレーム判断部205は、メモリコントローラ101から出力された画像信号f(n)に付されている上記ビット値を参照する。そして参照したビット値が「1」であれば、この画像信号f(n)はオリジナルフレームの画像信号であると識別し、参照したビット値が「0」であれば、この画像信号f(n)はサブフレームの画像信号であると識別する。そしてフレーム判断部205は、この識別結果を補正選択部206に送出する。
【0050】
加算器104は、画像信号g(n)を補正選択部206に送出する。補正選択部206は、フレーム判断部205から、第nフレームがオリジナルフレームである旨の識別結果を受けた場合には、メモリコントローラ101から受けた画像信号f(n)を、第nフレームにおける画像信号g(n)として出力する。一方、補正選択部206は、フレーム判断部205から、第nフレームがサブフレームである旨の識別結果を受けた場合には、加算器104から受けた画像信号g(n)を、第nフレームにおける画像信号g(n)として出力する。
【0051】
本実施形態に係る画像表示装置が、第nフレームの画像信号を出力するために行う処理について、同処理のフローチャートを示す図5を用いて説明する。然るに、各フレームの画像信号を出力するためには、図5のフローチャートに従った処理を、各フレームについて行えばよい。また、図5において図2と同じ処理を行うステップには同じステップ番号を付しており、その説明は省略する。
【0052】
ステップS89で中間画像生成部204は、入力されたオリジナルフレームの画像信号f(n+1)に対して1以上のサブフレームの画像信号を生成する。そして中間画像生成部204は、オリジナルフレームの画像信号、サブフレームの画像信号、を再生順に後段のメモリコントローラ101、反射率到達判断部102、プレ補正部103に対して送出する。
【0053】
ステップS204ではフレーム判断部205は、メモリコントローラ101から出力された画像信号f(n)がオリジナルフレームの画像信号であるか、サブフレームの画像信号であるかを識別し、その識別結果を補正選択部206に送出する。メモリコントローラ101から出力された画像信号f(n)がオリジナルフレームの画像信号であれば、処理はステップS205に進み、サブフレームの画像信号であれば、処理はステップS100に進む。ステップS205では、補正選択部206は、メモリコントローラ101から受けた画像信号f(n)を、第nフレームにおける画像信号g(n)として出力する。
【0054】
なお、本実施形態では、全てのサブフレームの画像信号について補正処理を行った。しかし、例えば2つの隣接するオリジナルフレーム間に4つのサブフレームの画像信号を生成した場合、4つ全てではなく一部のサブフレームの画像信号についてのみ補正処理を行うようにしても良い。
【0055】
また、本実施形態では、オリジナルフレームの画像信号に対しては補正処理を行っていないが、行うようにしても、本実施形態に係る効果を損ねることはない。例えば、フレームメモリとして、2フレーム分保持できるフレームメモリを用い、第(n−1)フレームの画像信号をメモリコントローラを介して読み出し、第(n−1)フレームから第nフレームへの階調遷移における補正をかけてもよい。
【0056】
以上の説明により、本実施形態によれば、サブフレームに対して上記の補正処理を行うことで、オリジナルフレームを所定の反射率に到達しやすくすることが可能となる。そしてその結果として、高コントラストな表示装置の提供が可能となる。
【0057】
[第3の実施形態]
第1の実施形態では、プレ補正部103による補正(プレ補正)を行うことで動画表示時においても高コントラストな表示が可能となるが、プレ補正部103による補正をかけたフレーム自身が所定の反射率に到達しない場合が考えられる。そこで、プレ補正部103による補正をかけたフレームに対して、その1つ前のフレームを用いたオーバードライブ補正をかけると、プレ補正部103による補正がより正確になり、高コントラストな表示を行うことが可能となる。本実施形態では、プレ補正部103による補正後、更にオーバードライブ補正を行う場合について説明する。なお、以下では、第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、以下に説明する点以外については、第1の実施形態と同様である。
【0058】
本実施形態に係る画像表示装置の機能構成例について、図6のブロック図を用いて説明する。なお、図6において図1と同じ部分については同じ参照番号を付しており、その説明は省略する。また、以下の説明は、第1の実施形態と異なる部分についてのみであって、以下に説明する点以外については、第1の実施形態と同様である。
【0059】
メモリコントローラ101は、入力された画像信号f(n+1)をフレームメモリ100に格納すると共に、このフレームメモリ100から、画像信号f(n)及び画像信号f(n−1)を読み出す。そして読み出した画像信号f(n)については第1の実施形態と同様、反射率到達判断部102、プレ補正部103、加算器104に送出する。また、画像信号f(n−1)については、オーバードライブ補正部307に送出する。
【0060】
オーバードライブ補正部307には、加算器104が第1の実施形態と同様にして求めた画像信号h(n)と、メモリコントローラ101からの画像信号f(n−1)とが入力される。オーバードライブ補正部307は、第nフレームの期間内で反射率R(f(n−1))からR(f(n))に遷移できるような補正値βを特定する。補正値βを特定する方法については特に限定するものではないが、補正値αを特定する方法をそのまま流用しても良い。即ち、画像信号h(n)が取りうる全ての輝度値と、画像信号f(n−1)が取りうる全ての輝度値と、の組み合わせ毎に、対応する補正値βが登録されたテーブルを予め作成し、オーバードライブ補正部307は、このテーブルを用いて補正値βを特定する。そしてオーバードライブ補正部307は、特定した補正値βを後段の加算器390に送出する。加算器390は、画像信号h(n)が示す輝度値に補正値βを加算し、加算後の輝度値を有する画像信号g(n)を、第nフレームにおける画像信号として出力する。
【0061】
本実施形態に係る画像表示装置が、第nフレームの画像信号を出力するために行う処理について、同処理のフローチャートを示す図7を用いて説明する。然るに、各フレームの画像信号を出力するためには、図7のフローチャートに従った処理を、各フレームについて行えばよい。また、図7において図2と同じ処理を行うステップには同じステップ番号を付しており、その説明は省略する。なお、ここでは、ステップS103で求めた画像信号をh(n)と表記する。
【0062】
ステップS306ではオーバードライブ補正部307は、第nフレームの期間内で反射率R(f(n−1))からR(f(n))に遷移できるような補正値βを特定する。そしてオーバードライブ補正部307は、特定した補正値βを後段の加算器390に送出する。
【0063】
ステップS307では加算器390は、画像信号h(n)が示す輝度値に補正値βを加算し、加算後の輝度値を有する画像信号g(n)を、第nフレームにおける画像信号として出力する。
【0064】
以上の説明により、本実施形態によれば、より正確なプレ補正を行う事が可能となる。これにより、第1の実施形態よりも所定の反射率への到達度を高めた、高コントラストな表示が可能となる。
【0065】
[第4の実施形態]
以下では、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた実施形態について説明する。この組み合わせによると、オリジナルフレームは、より自身の所定の反射率への到達度を高められるようになり、サブフレームは、プレ補正の精度を高められるようになる。結果として、中間画像生成機能搭載時により高コントラストな液晶表示装置の提供が可能となる。
【0066】
なお、以下では、第2,3の実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、以下に説明する点以外については、第2,3の実施形態と同様である。
【0067】
本実施形態に係る画像表示装置の機能構成例について、図8のブロック図を用いて説明する。なお、図8において図4,6と同じ部分については同じ参照番号を付しており、その説明は省略する。また、以下の説明は、第2,3の実施形態と異なる部分についてのみであって、以下に説明する点以外については、第2,3の実施形態と同様である。
【0068】
補正選択部801は、フレーム判断部205から、第nフレームがオリジナルフレームである旨の識別結果を受けた場合には、メモリコントローラ101から受けた画像信号f(n)を、第nフレームにおける画像信号g(n)として出力する。一方、補正選択部801は、フレーム判断部205から、第nフレームがサブフレームである旨の識別結果を受けた場合には、加算器390から受けた画像信号を、第nフレームにおける画像信号g(n)として出力する。
【0069】
本実施形態に係る画像表示装置が、第nフレームの画像信号を出力するために行う処理は、図9のフローチャートに示す如く、図1,5,7に示したフローチャートを組み合わせた構成を有する。図9のフローチャートに従った処理の流れについては上記の通りであるため、これについての説明は省略する。なお、本実施形態においても、オリジナルフレームについては輝度値補正、オーバードライブ補正を行っていないが、両方若しくは何れか一方の補正を行うようにしても良い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する2つのフレームのうち先に再生される先フレームの画像信号が取りうる輝度値と、前記2つのフレームのうち後に再生される後フレームの画像信号が取りうる輝度値と、の組み合わせ毎に、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を前記後フレームの画像信号が示す輝度値に近づけるために前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正するために用いる補正値を保持する保持手段と、
連続する各フレームの画像信号を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段がn(nは1以上の自然数)番目に取得した第nフレームの画像信号が示す輝度値と、前記第1取得手段が(n+1)番目に取得した第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応する補正値を前記保持手段から取得する第2取得手段と、
前記第nフレームの画像信号が示す輝度値に、前記第2取得手段が取得した補正値を加算し、加算後の輝度値を有する画像信号を、前記第nフレームにおける画像信号として出力する出力手段と
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記保持手段が保持する補正値の絶対値は、前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が大きいほど大きく、前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が小さいほど小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
更に、
前記先フレームの画像信号が取りうる輝度値と、前記後フレームの画像信号が取りうる輝度値と、の組み合わせ毎に、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正するか否かを示すフラグ値を保持する第2保持手段を備え、
前記第2取得手段は、
前記第nフレームの画像信号が示す輝度値と、前記第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応するフラグ値を前記第2保持手段から取得するフラグ値の取得手段と、
前記フラグ値の取得手段が取得したフラグ値が補正することを示す場合には、前記第nフレームの画像信号が示す輝度値と、前記第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応する補正値を前記保持手段から取得し、
前記フラグ値の取得手段が取得したフラグ値が補正しないことを示す場合には、前記第nフレームの画像信号が示す輝度値を補正するために用いる補正値を0に設定する手段と
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が閾値よりも小さい場合には、前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応するフラグ値は、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正しないことを示し、
前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の差分値の絶対値が閾値以上である場合には、前記先フレームの画像信号が示す輝度値と、前記後フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応するフラグ値は、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正することを示す
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記連続する各フレームの画像信号には、1つのフレームの画像信号に対して生成された1以上のサブフレームの画像信号が含まれており、
前記出力手段は、
前記第nフレームがオリジナルフレームである場合には、前記第nフレームにおける画像信号を出力し、
前記第nフレームがサブフレームである場合には、前記加算後の輝度値を有する画像信号を、前記第nフレームにおける画像信号として出力する
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
更に、前記出力手段が出力した画像信号に対してオーバードライブ補正を行う手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
隣接する2つのフレームのうち先に再生される先フレームの画像信号が取りうる輝度値と、前記2つのフレームのうち後に再生される後フレームの画像信号が取りうる輝度値と、の組み合わせ毎に、前記先フレームの画像信号が示す輝度値を前記後フレームの画像信号が示す輝度値に近づけるために前記先フレームの画像信号が示す輝度値を補正するために用いる補正値を保持する保持手段を有する画像表示装置が行う画像表示方法であって、
連続する各フレームの画像信号を取得する第1取得工程と、
前記第1取得工程でn(nは1以上の自然数)番目に取得した第nフレームの画像信号が示す輝度値と、前記第1取得工程で(n+1)番目に取得した第(n+1)フレームの画像信号が示す輝度値と、の組み合わせに対応する補正値を前記保持手段から取得する第2取得工程と、
前記第nフレームの画像信号が示す輝度値に、前記第2取得工程で取得した補正値を加算し、加算後の輝度値を有する画像信号を、前記第nフレームにおける画像信号として出力する出力工程と
を備えることを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−227153(P2011−227153A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94484(P2010−94484)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】