説明

画像表示装置

【課題】 本発明は、電子源特性の経時変化が少なく、画像の輝度むら、色ずれの殆ど目だ立たない画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 複数の電子放出素子104が配列された電子源基板101と、対向して配置され、蛍光膜111とアノード電極膜110を有する画像形成基板112と、磁場発生手段121とを備える画像表示装置であって、磁場発生手段によって発生させた磁場の磁束密度の前記電子源基板に平行な成分が、前記電子放出素子の位置において0.01テスラ以下であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子放出素子を用いた画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子源として多数の電子放出素子を平面基板上に配列し、電子源から放出した電子ビームを対向する基板上の画像形成部材である蛍光体に照射し、蛍光体を発光させて画像を表示する平面状ディスプレイにおいては、電子源と画像形成部材を内包する真空容器の内部を高真空に保持する必要がある。真空容器内部にガスが発生し圧力が上昇すると、その影響の程度はガスの種類により異なるが、電子源に悪影響を及ぼして電子放出量を低下させ、明るい画像の表示ができなくなるためである。
【0003】
特に平面状ディスプレイにおいては、画像表示部材から発生したガスが、画像表示エリア外に設置されたゲッタに到達する前に電子源近傍に集積し、局所的な圧力上昇とそれに伴う電子源劣化が特徴的な問題となる。特開平9−82245号公報(特許文献1)には、画像表示領域内にゲッタを配置し、発生したガスを即座に吸着して素子の劣化や破壊を抑制することが記載されている。また特開2000−133136号公報(特許文献2)では画像表示領域内に非蒸発型ゲッタを設置し、画像表示領域外に蒸発型ゲッタを配置する構成が示されている。さらに特開2000−315458(特許文献3)に示すように、真空チャンバー内で脱ガス、ゲッタ形成、封着(真空容器化)を一連の作業で行うことも考案されている。
【0004】
ゲッタには、蒸発型ゲッタと非蒸発型ゲッタがあるが、蒸発型ゲッタは、水や酸素に対する排気速度はきわめて大きいけれども、アルゴン(Ar)のような不活性ガスは、蒸発型ゲッタと非蒸発型ゲッタ共に排気速度がほとんどない。アルゴンガスは電子ビームにより電離されてプラスイオンとなり、これが電子を加速するための電界で加速されて電子源に衝突することにより、電子源に損傷を与える。さらに、場合によっては内部で放電を生じさせる場合もあり、装置を破壊することもある。
【0005】
希ガスを排気できる排気手段として、特開平5−121012号公報(特許文献4)には、平面ディスプレイの真空容器にスパッタイオンポンプを接続し、高真空を長時間維持する方法が記載されている。その薄型平面表示装置は、図9に示すように、蛍光面901を有する前面パネル902とこれと気密的に封止されて、前面パネル902との共動によって真空容器910を構成する容器本体903とを有し、この容器本体903内に電極構体905が配されている。電極構体905は電界放出型カソードを有し、同カソードから放出させた電子ビームを内部電極915即ち変調電極により変調し蛍光面901に向かわせて映像表示を行う。容器本体903には真空維持のためイオンポンプ908が接続され、真空容器910内が10-6Pa(10-8torr)以下の圧力に保持されている。イオンポンプの908の実施態様として、例えば1000ガウス(0.1テスラ、以後磁束密度の単位テスラはTと表示する)を磁場発生手段920によって印加し、陽極912と陰極913との間に3〜5kVの高電圧をかけイオンポンプ908を稼動させ、10-6Pa以下の圧力例えば10-8Pa程度の超高真空を得ることができる。
【0006】
しかし、磁場発生手段920から漏洩した磁場が、画像を表示させるための電子ビームに作用し、同ビームの軌道を変化させ、蛍光体に到達した時本来到達すべき位置からずれを生じさせる。そのため蛍光体以外の部材に衝突したり、隣の蛍光体に達し輝度が低下したり、カラー画像においては色ずれを起こす問題がある。
【特許文献1】特開平9−82245号公報
【特許文献2】特開2000−133136号公報
【特許文献3】特開2000−315458号公報
【特許文献4】特開平5−121012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、画像の輝度むら、色ずれが低減された画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の事項に関する。
【0009】
1. 複数の電子放出素子が配列された電子源基板と、この電子源基板と対向して配置され、蛍光膜とアノード電極膜を有する画像形成基板と、磁場発生手段とを備える画像表示装置であって、
前記磁場発生手段によって発生させた磁場の磁束密度の前記電子源基板に平行な成分が、前記電子放出素子の位置において0.01テスラ以下であることを特徴とする画像表示装置。
【0010】
2. 前記磁場発生手段は、前記電子源基板または画像形成基板に接続されたイオンポンプの永久磁石であることを特徴とする上記請求項1記載の画像表示装置。
【0011】
3. 前記磁場発生手段は、一対の磁極を有する単一の永久磁石であることを特徴とする上記2記載の画像表示装置。
【0012】
4. 前記磁極の方向が前記電子源基板に略垂直であることを特徴とする上記3記載の画像表示装置。
【0013】
5. 前記磁場発生手段と、最も近接している前記電子放出素子との距離が、5mm以上であることを特徴とする上記1記載の画像表示装置。
【0014】
6. 前記磁場発生手段は、スピーカに付帯する永久磁石であることを特徴とする上記1記載の画像表示装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、磁場発生手段から発生する磁場の磁束密度の前記電子源基板に平行な成分が、前記電子放出素子の位置において所定の強度以下であるため、電子源から出た走行中の電子ビームの磁場による偏向が小さく、画像の輝度むら、色ずれの殆ど目だ立たない画像表示装置を提供することができる。
【0016】
また、一対の磁極を有する単一の永久磁石を用いる態様においては、例えばイオンポンプのように、前記電子源基板または画像形成基板に直接接続され、電子放出素子に近接した位置に永久磁石を設置する必要があるときでも、永久磁石から離れると急速に磁束密度が低下するので、電子ビームへの影響を低減できる。
【0017】
また、本発明では蛍光体以外に当たる電子の量が減少するため、放出ガスが少ないため、電子源の寿命が延び、またゲッタの寿命が伸びる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下図面を参考にして好ましい実施態様例を詳細に説明する。以下の説明で、電子源基板をリアプレート、画像形成基板をフェースプレートとして説明する。
【0019】
図1は本発明の画像表示装置の構成を示す概略図の一例である。図1に示すように、リアプレート101は、ガラス等の基板の内側に形成された上配線102、下配線103、更に電子源である複数の表面伝導型電子放出素子104を有し、フェースプレート112には、透明なガラス基板の内側に蛍光体膜111とアノード電極膜であるメタルバック膜110とゲッタ膜109が形成されている。支持枠105は、リアプレート101と接合部材106で接合され、フェースプレート112とは接合部材107で接合され、真空容器である外囲器を形成する。複数のスペーサ108は、大気圧支持部材である。
【0020】
イオンポンプ123は、イオンポンプ容器115の一部とフリットガラス等の接合部材114によってリアプレート101の排気口113に接合されている。イオンポンプ容器115は円筒形のアノード電極119、対向するカソード電極116を内包し、アノード接続端子120、カソード接続端子118を有する。カソード電極116上には金属板117が設置されている。更にイオンポンプ容器115の外側には、磁場発生手段である所のヨーク122に取り付けられた永久磁石121が設置されている。アノード接続端子120とカソード接続端子118は、アノード電極119、カソード電極116に高電圧を供給するための真空気密された端子である。
【0021】
図2(a)は、リアプレート101上に設置された表面伝導型電子放出素子104、及び、同電子源を駆動するための配線などの一部を示した概略図である。同図において、下配線103、上配線102、および上配線102と下配線103を電気的に絶縁する層間絶縁膜201などが示されている。
【0022】
図2(b)は、図2(a)の表面伝導型電子放出素子104の構造をAからA’の断面を拡大して示し、素子電極202、203、導電性薄膜205、電子放出部204などが示されている。
【0023】
図1の構成において、リアプレート101およびフェースプレート112としては、一般的なガラス基板、またはSiO2等の各種機能性膜を表面に形成したガラス基板等が用いられる。
【0024】
表面伝導型電子放出素子104の素子電極(図2の202,203に相当)の材料としては、一般的導電体が用いられる。作製法は真空蒸着法、スパッタ法、化学気相堆積法等を用いる事で電極材料を成膜し、フォトリソグラフィ技術(エッチング、リフトオフなどの加工技術も含む)等によって所望の形状に加工するか、その他の印刷法によっても作製可能である。要するに所望の素子電極材料の形状を所望の形状に形成できればよく、特に製法は問わない。
【0025】
導電性薄膜205は良好な電子放出特性を得るためには、微粒子で構成された微粒子膜が好適である。導電性薄膜205は、例えばインクジェット塗布装置等を用いて有機金属薄膜を塗布し、加熱焼成処理して形成する。導電性薄膜205の形成法として、その他に真空蒸着法、スパッタ法、化学気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピンナー法等、或いはリフトオフ、エッチング等の加工技術と組み合わせた方法を採用してもよい。
【0026】
電子放出部204は導電性薄膜205の一部に形成された高抵抗の亀裂であり、通電フォーミングと呼ばれる処理により形成され、更に素子に活性化と呼ぶ処理を施す事が望ましい。次に複数の表面伝導型電子放出素子104の配列、及び、同素子に画像表示用の電気(電力)信号を供給する配線について説明する。
【0027】
配線の例としてそれぞれ直交した二つの配線(Y:上配線102、及び、X:下配線103、これを単純マトリクス配線と呼ぶ)を用いることができる。表面型電子放出素子104の素子電極202、203に、上配線102および下配線103がそれぞれ接続されている。上配線102、及び下配線103は真空蒸着法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの印刷法、スパッタ法等を用いて形成された導電性金属等で構成することができ、その材料、膜厚、幅は適宜設計される。中でも製造コストが安く、取り扱いが容易な印刷法を用いるのが好適である。また上配線102と下配線103が重なるところには、層間絶縁膜201を挟み、電気的な絶縁をとる。層間絶縁膜201は上配線102、及び、下配線103の作成方法と同様の作成方法で作成することができる。
【0028】
フェースプレート112の内側に塗布された蛍光体膜111はモノクロームの場合は単一の蛍光体のみからなるが、カラー画像を表示する場合、赤、緑、青の三原色を発光する蛍光体を黒色導電材で分離した構造とする。黒色導電材はその形状により、ブラックストライプ、ブラックマトリックスなどと呼ばれる。作製法としては蛍光体スラリーを用いたフォトリソグラフィー法、或いは印刷法があり、所望の大きさの画素にパターニングし、それぞれの色の蛍光体を形成する。
【0029】
蛍光体膜111上にはアノード電極膜であるメタルバック膜110が形成されている。メタルバック膜110はAl等の導電性薄膜により構成されている。メタルバック膜110は、蛍光体膜111で発生した光のうち、リアプレート101の方向に進む光を反射して輝度を向上させるものである。更に、メタルバック膜110はフェースプレート112の画像表示領域に導電性を与えて電荷が蓄積されるのを防ぎ、リアプレート101の表面伝導型電子放出素子104に対してアノード電極の役割を果たすものである。メタルバック膜110には高電圧を印加するため、高圧印加装置と電気的に接続する。
【0030】
支持枠105とフェースプレート112を接合する接合部材107、また支持枠105とリアプレート101を接合する接合部材106は、真空気密可能なインジウム等の低融点金属又は合金、フリットガラスが好適である。即ち真空気密が保たればその手段には制限されない。
【0031】
またイオンポンプ容器115とリアプレート101の接合も、真空気密可能なインジウム等の低融点金属又は合金、フリットガラスが好適である。同様に真空気密が保たればその手段には制限されない。
【0032】
ゲッタ膜109の材料としてはBa、Mg、Ca、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W等の金属及びこれらの合金を用いることができる。
【0033】
スペーサ108は大気圧によって画像表示装置が破壊されないように支持するための部材で、適度な機械的な強度と十分な電気的な耐電圧と電子ビームに悪影響を及ぼさない電気的特性を有している。
【0034】
イオンポンプ123のカソード電極116の表面には対向して吸着性能の高めるためTi、Ta等の金属板117を設置する。カソード電極116とアノード電極119の材料として金属或いは合金が使用可能であるが、ステンレス合金がその放出ガス特性、耐酸化性から好適である。イオンポンプ容器115の材料として、ガラス、金属、セラミックス等が可能であり、真空に維持でき磁場を通すものであれば特にその材質には制限されない。
【0035】
磁石121はフェライト、サマリウム-コバルト合金、ネオジウム合金、アルニコ合金等の材質からなる永久磁石が好適である。磁石121は、図に示すようにヨーク122に取り付けられることが好ましく、それによって漏洩磁束を低減することができる。カソード電極116とアノード電極119で囲まれた空間内では、0.08T以上の磁束密度の磁場を発生させることが好ましい。
【0036】
磁石から発生した磁場の一部が電子ビームにまで達すると、電子ビームの軌道を変化させる。電子ビームの主要部分はリアプレート101からフェースプレート112に向かって垂直に走行するので、磁場のリアプレート101に垂直な成分は電子ビームの軌道に殆ど影響を及ぼさない。従って、電子ビーム軌道の偏向を問題にする場合には、リアプレートに平行な磁束密度の成分を考慮すればよい。そこで磁場の画像への影響を調べたところ、リアプレートに平行な磁束密度の成分が、電子放出素子の位置において0.01Tである場合に、画像への影響は50人中48人が問題ないと判断した。
【0037】
本発明では、磁石から発生する磁場の磁束密度のリアプレートに平行な成分が、電子放出素子の位置において0.01T以下となるように構成される。
【0038】
従来のイオンポンプでは、2つの永久磁石を対にして、円筒形のアノード電極119の軸と磁束密度の方向が平行で、引き合うようにイオンポンプ容器115の周囲に設置していた。それによって、カソード電極116とアノード電極119で囲まれた空間内の広い範囲で均一な磁束密度が得られイオン化の機会が増えるため排気速度が向上する。一方、本発明の一態様では、一対の磁極を有する1つの永久磁石を用いる。1つの永久磁石を用いた場合には、均一な磁束密度領域は狭くなり、排気速度が減少するが、磁石121から離れると急速に磁束密度が減少するため、画像表示用の電子ビームへの影響がより軽減される。ヨーク122の材質は鉄、ニッケル、パーマロイ等の合金等が好適である。特に、リアプレートの平行方向の磁束密度が小さくなるように、図1に示すように、イオンポンプの永久磁石の磁極の方向(SNの向き)がリアプレートになるべく垂直にすることが好ましい。例えば、90°±45°の範囲、好ましくは90°±30°の範囲、さらに好ましくは90°±15°の範囲であり、最も好ましくは略垂直(90°±5°の範囲)である。
【0039】
このような構成により、カソード電極116とアノード電極119で囲まれた空間内では、0.08T以上の磁束密度の磁場を発生させながら、磁束密度のリアプレートに平行な成分が、電子放出素子の位置において容易に0.01T以下とすることができる。このとき、ヨークと最も近い電子放出素子までの距離は、5mm以上、好ましくは10mm以上の範囲で選ぶことができる。
【0040】
アノード電極119とカソード電極116には、アノード接続端子120とカソード接続端子118を通して1kV〜10kVの電圧をアノード電極がプラスになる様に印加する。印加電圧が上がると消費電力が大きくなることや、絶縁対策を確実に施さねばならないといった弊害が大きくなる。そこで、効率よくイオンポンプ123を駆動する電圧としては2〜5KVが好適に用いられる。前記電圧を印加すると、アノード電極119とカソード電極116で囲まれる空間に残留する電子を種に放電が起こる。放電によって発生した残留ガスの陽イオンはカソード電極116上の金属板117に衝突し金属板117を構成する物質(例えばTi等)をスパッタする。そのスパッタされた金属は活性で残留ガスを化学的に吸着し真空ポンプとして働く。又イオンは衝突の際カソード電極116や金属板に打ち込まれ、又荷電を失い中性粒子となり方向を変えアノード電極119にも打ち込まれ、更にスパッタ物質で覆われるため容易に脱出できないのでAr等の希ガスも排気することができる。
【0041】
前述の構成において、イオンポンプ123に前記電圧を印加し、上配線102に接続された走査駆動回路(不図示)、下配線103に接続された変調駆動回路(不図示)より表面伝導型電子放出素子104に画像信号である走査信号と変調信号を印加する。その結果表面伝導型電子放出素子104より前記電気信号に従った電子ビームが発生し、メタルバック膜110、蛍光体膜111に印加された高電圧(1〜15KV)によって加速され、蛍光体膜111に衝突し蛍光体を発光させ、画像を表示する。
【0042】
画像が表示されると、電子が衝突した部分からガスが放出される。これらのガスの内表面伝導型電子放出素子104の特性に影響を及ぼすH2、O2、CO、CO2、H2O等のガスはゲッタ膜109に吸着される。一方、不活性ガスであるArは、ゲッタ膜109に吸着されないが、リアプレート101に取り付けられたイオンポンプ123により排気され、Ar分圧が素子に影響のある圧力である10-6Pa以下に抑えることができ、Arによる表面伝導型電子放出素子104の劣化が抑えられる。従って、長時間画像表示をしても輝度劣化の少ない長寿命の画像表示装置が得られる。
【0043】
尚、電子放出手段である電子源としてリアプレート101の面上に平面状に表面伝導型電子放出素子104を形成した平面型の他、リアプレート101に垂直な面上に形成した垂直型でもよく、更には、熱カソードを用いた熱電子源、電界放出型電子放出素子等、要するに電子を放出する素子であれば、特に制限はされない。また電子源への給電方法は単純マトリックス型のほか電子源から出た電子ビームを制御電極(グリッド電極配線)を用いて制御し画像を表示する画像表示装置などにおいても、本発明を応用できる。
【0044】
またイオンポンプ123は、リアプレート101の他にフェースプレート112に設置してもよく、その場合も本発明の応用が可能である。
【0045】
また、イオンポンプの磁石からの影響ばかりでなく、スピーカに付帯する永久磁石からの磁場の漏れの影響も同様に、磁場の磁束密度のリアプレートに平行な成分が、電子放出素子の位置において0.01T以下になるようにすることで、画像の輝度むら、色ずれが極めて低減された画像表示装置を提供することができる。
【実施例】
【0046】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨に反しない限り適宜変更できるものである。
【0047】
<実施例1>
この実施例では、図1に示す画像表示装置について説明する。
【0048】
まず、画像表示装置の真空容器である外囲器の作製方法について述べる。リアプレート101として厚さ2.8mm、大きさ240mm×320mm、フェースプレート112として厚さ2.8mm、大きさ190mm×270mmのガラス板(PD−200:旭ガラス製)を用い、リアプレート101の電子源側表面には500nmのSiO2(不図示)を成膜し、裏面には50nmのITO膜(不図示)を成膜し、画像領域外でガラス枠105の内側になる場所に8mmφの排気口113を開けたものを用いた。
【0049】
電子源である表面伝導型電子放出素子104の素子電極202及び203は、前記リアプレート101上に白金を蒸着法によって成膜し、フォトリソグラフィ技術(エッチング、リフトオフ法等の加工技術を含む)によって加工し、膜厚100nm、電極間隔L=2μm、素子電極長さW=300μmの形状に加工した。
【0050】
次に、リアプレート101に上配線102(100本)の幅は500μm、厚さ12μm、下配線103(400本)の幅は300μm、厚さは8μmであり、それぞれAgペーストインキを印刷、焼成し形成した。外部の駆動回路への引き出し端子も同様に作成した。層間絶縁層201はガラスペーストを印刷、焼成(焼成温度550℃)し、厚さは20μmとした。
【0051】
次に、前記リアプレート101を洗浄し、DDS(ジメチルジエトキシシラン;信越化学社製)のエチルアルコール希釈溶液で、スプレー法にて散布し、104℃で加熱乾燥した。導電性薄膜205として水85%、イソプロピルアルコール15%からなる水溶液に、パラジウム−プロリン錯体0.15Wt%を溶解し、有機パラジウム含有液を、インクジェット塗布装置で塗布した後、350℃で10分間の加熱処理をして、PdO(酸化パラジウム)からなる微粒子膜を形成し、φ40μmの導電性薄膜104とした。
【0052】
支持枠105は、厚さ2mm、外形150mm×230mm、幅10mmのガラス製(PD−200;旭ガラス)のものを用いた。リアプレート101に接続する面に、フリットガラスであるLS7305(日本電気硝子社製)をディスペンサーによって塗布した。430℃、30分間加熱し焼成を行った。
【0053】
以上のように作成したリアプレート101を図3に示す真空排気装置を用いて、以下のフォーミングと活性化を行った。先ず、図3に示すように、基板ステージ303上に設置されたリアプレート101を取り出し電極(不図示)を除く領域をOリング302によりシールし、真空容器301によって覆った。基板ステージ303には、リアプレート101をステージ上に固定する為の静電チャック304を有していて、リアプレート101の裏面に形成されたITO膜(不図示)と静電チャック内部の電極間に1KVを印加して、リアプレート101をチャックした。
【0054】
次にフォーミング工程以降の工程を以下のように行った。真空容器301の内部を磁気浮上型ターボモレキュラ-ポンプ305で排気し、10-4Paまで排気し、信号発生器306で発生させたパルス幅1msecの矩形波形をスクロール周波数10Hzで順次、上配線102に印加し、電圧は12Vとした。また、下配線103はグランドに接地した。真空容器内部には水素と窒素の混合ガス(2%H2、98%N2)を導入し、圧力は1000Paに保った。ガス導入はマスフローコントローラ308によって制御し、一方真空容器301からの排気流量は流量制御用のコンダクタンスバルブ307によって制御した。導電性薄膜205に流れる電流値がほぼ0になったところで、電圧印加を中止した。真空容器内部のH2とN2の混合ガスを排気して、フォーミングを完了させ、リアプレート101のすべての導電性薄膜205に亀裂を形成し電子放出部204を作成した。
【0055】
次に活性化工程を行った。真空容器301内を10-5Paまで排気した後、真空容器301内にトルニトリル(分子量:117)を分圧にして1×10-4Paまで導入した。上配線102に信号発生器306で発生したパルス幅1msecの矩形波パルスを印加し、全ての表面伝導型電子放出素子104を活性化した。活性化終了後、真空容器301に残存するトルニトリルを排気した後で、大気圧に戻しリアプレート101を取り出した。
【0056】
イオンポンプ容器115の大きさはW30mm×D30mm×H30mmで成型加工したガラス製(PD−200;旭ガラス社製)である。イオンポンプ容器115にはSUS304ステンレス製の円筒形状のアノード電極119と相対向する平板状のカソード電極116が内包され、カソード電極116の中心部はTi製の金属板117が設置されている。カソード電極116とアノード電極119は夫々カソード接続端子118とアノード接続端子120に接続されている。カソード接続端子118とアノード接続端子120はジュメット線で構成され、イオンポンプ容器115とフリットで真空気密を保ち固定され、外部に取り出せる構造にした。
【0057】
次に、リアプレート101と接合するイオンポンプ容器115の場所(4辺)に、フリットガラスであるVS−2(日本電気硝子社製)を有機バインダーでペースト化したものをディスペンサーで塗布した。更にイオンポンプ容器115ごと400℃、30分間加熱し前記仮焼成を行い、更に480℃、3時間真空中で加熱脱ガスを行った。圧力10-4Paの真空ベーク炉中で、前記イオンポンプ容器115とリアプレート101を所望の位置に仮固定し、両者を5000Paの圧力で加圧しながら、390℃に加熱80分間加熱しフリットからなる接合部材114で接合した。
【0058】
次に、支持枠105上にInを塗布し、上配線102上に、20ライン毎にスペーサ108を設置した。スペーサ108は画像表示エリア外に絶縁性の台を設け、アロンセラミックW(東亞合成社製)で接着固定した。
【0059】
一方フェースプレート112には、蛍光体膜111としてストライプ状の蛍光体(R、G、B)と黒色導電材(ブラックストライプ)とが交互に形成し、さらに厚さ200nmのアルミニウム薄膜よりなるメタルバック膜110を形成した。次に、フェースプレート112周縁部に予め設けられた銀ペーストパターン(不図示)上にInからなる接合部材107を塗布した。
【0060】
前記支持枠105及びイオンポンプ容器120を接合したリアプレート101と、フェースプレート112を図4に示す真空処理装置の搬送冶具404にセットし、搬出入口401を開け、ロード室402に投入する。搬出入口401を閉めた後、ロード室402を3×10-5Pa程度まで真空ポンプ406で排気する。ゲートバルブ405を開き、予め真空ポンプ407によって1×10-5Pa程度に排気してある真空処理室403に搬送冶具404を搬入し、ゲートバルブ405を閉めた。搬送冶具404が所定の位置に収まった後、真空処理室403に設置した図5に示すような上ホットプレート504にリアプレート101、下ホットプレート505にフェースプレート112を密着させ、300℃で1時間加熱した。
【0061】
次に、リアプレート101とそれを支持する搬送冶具404の一部を、上ホットプレート504と共に上方向に30cm程上昇させた。次に、リアプレート101とフェースプレート112の間の空間に、一方の蓋状冶具503を支持部材501を回転させフェースプレート112上に移動した。蓋状冶具503内側天井に設置されているBaゲッタのコンテナに12Aの電流を10秒間づつ順次通電し、Ba膜をフェースプレート112のメタルバック膜110上に50nm付着させた。蓋状冶具である503を元に戻し、他方の蓋状冶具503についても同様な操作を行った。 次に、蓋状冶具503を元の位置に戻し、リアプレート101と搬送冶具404の一部である支持具と上側ホットプレート504を下げ、上ホットプレート504及び下ホットプレート505を180℃に加熱した。180℃で3時間保持した後、リアプレート101と搬送冶具404の一部である支持具と上側ホットプレート504を更に下げ、リアプレート101とフェースプレート112と支持枠105とを、3.9MPaの圧力で加圧した。この状態で加熱を止め、自然冷却し室温まで温度を下げ封着を完了した。ゲートバルブ405を開け、真空処理室403からロード室402に真空容器を搬出し、ゲートバルブ405を閉めた後、ロード室402を大気圧まで圧力を戻してから、搬出入口401から密封容器を搬出した。このように作製した密封容器にはクラックや割れ等は全く発生していなかった。
【0062】
次に、軟鉄製のヨーク122にネオジウム製の磁石121(φ20mm、厚さ20mm)を固定し、更にイオンポンプ容器115の周囲に固定した。その時カソード電極116間の中心部の磁束密度は0.12Tになる様にした。この時磁石121から最も近い表面伝導型電子放出素子104の場所での磁束密度のリアプレート101に平行な成分は0.01Tであった。
【0063】
次に、高圧電源(不図示)よりメタルバック膜110に10kVの直流電圧を印加し、更にイオンポンプ123のアノード接続端子120とカソード接続端子118にアノード電極119がプラスになる様に3kVの電圧を印加し、上配線102に接続された走査駆動回路(不図示)、下配線103に接続された変調駆動回路(不図示)より表面伝導型電子放出素子104に画像信号である走査信号と変調信号を印加し、画像を表示させた。イオンポンプ123に最も近い画像領域でも、画像の不均一性、色ズレは50人の判定者の内48人が問題なしと判断した。
【0064】
以上説明したように、本発明の実施例で作成した画像表示装置は、画像の不均一性、色ズレが改善され又イオンポンプによりArが排気されるため寿命が長く、またイオンポンプがリアプレート裏面にフリットにて接合されたガラスハウジング内に内包されており、リークの発生が無い、小型、軽量、高信頼性、低コストである特徴がある。
【0065】
<実施例2>
この実施例では、図6に示すように、イオンポンプ123をフェースプレート612に設置した例を説明する。同図に示すように、排気口613はフェースプレート112にあけられている。その他これまでの図で示した部材と同一の符号を持つ部材は同一の部材を示す。まず、画像表示装置の真空容器である外囲器の作製方法について述べる。
【0066】
リアプレート601は、排気口を設けていないこと以外は実施例1と同一である。次に、実施例1と同様に、表面伝導型電子放出素子104、上配線102、下配線103をリアプレート601上に形成し、更に実施例1と同一の支持枠105を封着し、実施例1と同様にフォーミング、活性化を行った。次に、支持枠105上にInを塗布し、上配線102上に、実施例1と同様にスペーサ108を設置した。
【0067】
フェースプレート612は実施例1と同じものを使い、ただし画像領域外で外枠105の内側にφ8の排気口613を空けた。更に実施例1と同様に、蛍光体膜111、黒色導電材、メタルバック膜110を作製し、実施例1と同一のイオンポンプ容器115を実施例1と同様の方法でフェースプレート612の排気口613上に接合した。更にフェースプレート612周縁部に予め設けられた銀ペーストパターン上にIn107を塗布し、また支持枠105上にもInを塗布した。
【0068】
次に前記支持枠105を接合したリアプレート601と、イオンポンプ容器115を接合したフェースプレート612を実施例1と同様に図4に示す真空処理装置を用いて接合した。このようにして作製した密封容器にはクラックや割れ等は全く発生していなかった。
【0069】
次に、実施例1と同一に磁石121を固定しヨーク122を固定した。この時磁石121から最も近い表面伝導型電子放出素子104の場所での磁束密度のリアプレート101に平行な成分は0.008Tであった。
【0070】
次に、高圧電源(不図示)よりメタルバック膜110に10kVの直流電圧を印加し、更にイオンポンプ123のアノード接続端子120とカソード接続端子118にアノード電極119がプラスになる様に3kVの電圧を印加した。更に上配線102に接続された走査駆動回路(不図示)、下配線103に接続された変調駆動回路(不図示)より表面伝導型電子放出素子104に画像信号である走査信号と変調信号を印加し、画像を表示させた。イオンポンプ123に最も近い画像領域でも、画像の不均一性、色ズレは50人の判定者の内49人が問題なしと判断した。
【0071】
<実施例3>
この実施例では、図7に示すように電界放出型電子放出素子700を電子源として用いた例を説明する。同図に示すように、リアプレート701上の絶縁層704に、負電極702、正電極703、その先端を鋭角にした電子を放出する電子放出部705が形成されて、電界放出型電子放出素子700が構成されている。このような構成において正電極703と負電極702に正電極703が高電位になるように電圧を印加すると、電子放出部705に電界が集中しトンネル効果によって電子放出部705より電子を放出する。
【0072】
以下に本実施例の画像表示装置の作成方法について説明する。リアプレート701は実施例1と同一の基板を用い、先ず電界放出型電子放出素子700をリアプレート101上に作成する。負電極702、正電極703としての厚さ0.3μmのMoを用い、電界放出部705の先端角は45度、1画素に対応する電子源には100個の電子放出部705を持ち、絶縁層704として厚さ1μmのSiO2を用いた。Mo、SiO2はスパッタ法によって堆積させ、加工はフォトリソグラフィ技術(エッチング、リフトオフ等の加工技術も含む)によって行った。次に実施例1と同様に同一の方法で、同一の構造、部材の上配線102、下配線103を形成した。尚、正電極703の一部が下配線103と電気的に接触するように、又負電極702の一部が上配線102と電気的に接触するようにした。更に実施例1と同様の方法で、同一の構造、部材を使用し、同一イオンポンプ容器115を接合したしたリアプレート701と、フェースプレート(不図示)を作成した。リアプレート701と、フェースプレートを実施例1と同様に図4に示す真空処理装置を用い接合した。このようにして作製した密封容器にはクラックや割れ等は全く発生していなかった。
【0073】
次に、実施例1と同一に磁石121を固定しヨーク122を固定した。この時磁石121から最も近い電界放出型電子放出素子700の場所での磁束密度のリアプレート101に平行な成分は0.009Tであった。
【0074】
次に、高圧電源(不図示)よりメタルバック膜110に10kVの直流電圧を印加し、更にイオンポンプ123のアノード接続端子120とカソード接続端子118にアノード電極119がプラスになる様に3kVの電圧を印加し、上配線102に接続された走査駆動回路(不図示)、下配線103に接続された変調駆動回路(不図示)より電界放出型電子放出素子700に画像信号である走査信号と変調信号を印加し、画像を表示させた。イオンポンプ123に最も近い画像領域でも、画像の不均一性、色ズレは50人の判定者の内49人が問題なしと判断した。
【0075】
<実施例4>
この実施例では、図8に示すようにオーディオ信号を音に変換するスピーカを設置した例について説明する。同図において、スピーカ800は、振動部801、磁石802およびヨーク803を有し、画像表示装置のケース804に取り付けられている。尚、イオンポンプ123は設置しているが図8には図示しておらず、またその他これまでの図で示した部材と同一の符号を持つ部材は同一の部材を示す。
先ずスピーカ800以外は実施例1と同様に画像表示装置を作製した。次にスピーカ800を設置した。この時磁石802から最も近い表面伝導型電子放出素子104の場所における、磁束密度のリアプレート101に平行な成分は0.008Tであった。次にケース804を装着した。
【0076】
次に、高圧電源(不図示)よりメタルバック膜110に10kVの直流電圧を印加し、更にイオンポンプ123のアノード接続端子120とカソード接続端子118にアノード電極119がプラスになる様に3kVの電圧を印加し、上配線102に接続された走査駆動回路(不図示)、下配線103に接続された変調駆動回路(不図示)より表面伝導型電子放出素子104に画像信号である走査信号と変調信号を印加し、画像を表示させた。スピーカ800に最も近い画像領域でも、画像の不均一性、色ズレは50人の判定者の内48人が問題なしと判断した。
【0077】
以上説明したように、本発明の画像表示装置では、電子発生手段の位置で磁束密度の内リアプレートに平行な成分を0.01テスラ以下とすることで、電子軌道に対する影響を低減し、画像の輝度ばらつきや色むらを認識させない画像表示装置を提供することができるようになった。また磁石を有するイオンポンプ、スピーカを、限界まで近づけることができるのでコンパクトな画像表示装置を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明による画像表示装置の1態様を示す概略構成図である。
【図2】電子源を説明する図である。
【図3】フォーミング・活性化工程を行う装置を説明する図である。
【図4】真空処理装置の概略構成図である。
【図5】真空処理装置におけるベーキング、ゲッタフラッシュ、封着工程を説明する図である。
【図6】本発明による画像表示装置の1態様を示す概略構成図である。
【図7】電界放出型電子放出素子の概略構成図である。
【図8】スピーカを設置した実施例を示す概略構成図である。
【図9】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
【0079】
101、601、701 リアプレート
104 表面伝導型電子放出素子
105 支持枠
107 接合部材
108 スペーサ
109 ゲッタ膜
110 メタルバック膜
111 蛍光体膜
112、612 フェースプレート
115 イオンポンプ容器
116 カソード電極
119 アノード電極、
121 磁石
123 イオンポンプ
202、203 素子電極
204 電子放出部
205 導電性薄膜
301 真空容器
303 基板ステージ
305 磁気浮上型ターボモレキュラ-ポンプ
402 ロード室
403 真空処理室
404 搬送冶具
503 蓋状冶具
504 上ホットプレート
505 下ホットプレート
700 電界放出型電子放出素子
705 電子放出部
800 スピーカ
802 磁石
902 前面パネル
910 真空容器
905 電極構体
908 イオンポンプ
912 陽極
913 陰極
920 磁界発生手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子放出素子が配列された電子源基板と、この電子源基板と対向して配置され、蛍光膜とアノード電極膜を有する画像形成基板と、磁場発生手段とを備える画像表示装置であって、
前記磁場発生手段によって発生させた磁場の磁束密度の前記電子源基板に平行な成分が、前記電子放出素子の位置において0.01テスラ以下であることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記磁場発生手段は、前記電子源基板または画像形成基板に接続されたイオンポンプの永久磁石であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記磁場発生手段は、一対の磁極を有する単一の永久磁石であることを特徴とする請求項2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記磁極の方向が前記電子源基板に略垂直であることを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記磁場発生手段と、最も近接している前記電子放出素子との距離が、5mm以上であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記磁場発生手段は、スピーカに付帯する永久磁石であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−66273(P2006−66273A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−248613(P2004−248613)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】