説明

画像記憶再生装置

【課題】画像記憶再生装置に画像データを入力させるVTRのリファレンス信号への同期確認操作を不要にして、同期状態での画像データを画像記憶再生装置内の画像メモリ6に記憶させるとともにファイルシステムによって管理する。
【解決手段】制御部24が、VTR30に再生コマンドを送り、操作部22で指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコードでのVTR30のリファレンス信号への同期の有無を確認する。同期していれば、マイクロコンピュータ10が、VTR30から入力された画像データを画像メモリ6に記憶させ、画像メモリ6における記憶位置を示す情報をファイルシステムにファイルとして登録する。同期していなければ、画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録は行わず、制御部24が再度同じ処理を繰り返し、同期したときに初めて画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばテレビジョン放送用のスタジオ回路などに配置される画像記憶再生装置に関し、特に、VTRのようなテープ状記録媒体の再生機器で再生された画像データが入力されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送用のスタジオ回路の一つに、エフェクト・スイッチャーと呼ばれる画像特殊効果装置がある。エフェクト・スイッチャーは、入力した画像データからキーフィル信号及びキーソース信号を加工する処理や、加工したキーフィル信号及びキーソース信号を用いて背景映像に前景映像を合成する処理などを行う装置であり、加工・合成対象の画像データを画像メモリに一時的に記憶するための画像記憶再生装置が内部に配置されている。
【0003】
このエフェクト・スイッチャー内の画像記憶再生装置で記憶して使用する画像素材は、VTRやビデオデッキのようなテープ状記録媒体の再生機器で再生されてエフェクト・スイッチャーに入力されることが多い。
【0004】
従来、VTR間の編集の分野では、再生側のVTRと記録側のVTRとの間に画像データの一時記憶用の画像メモリを配置し、記録側VTRのタイムコード信号に対応するタイムコードとなるようにこの画像メモリを読み出し制御することによって調相を容易かつ確実にすることが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、映像合成に関する技術としては、映像信号,キー信号及び制御信号の組を記録テープに記録・再生可能なVTRも提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平3−70282号公報
【特許文献2】特開平4−40178号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の技術は、VTRで再生した画像データを他のVTRに記憶する際のVTR同士の調相に関する技術である。これに対し、VTR等のテープ状記録媒体の再生機器で再生された画像データを、エフェクト・スイッチャー内の画像記憶再生装置のような画像メモリを有する画像記憶再生装置で記憶する場合に、画像記憶再生装置の側で、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理するような技術は未だ提案されていない。
【0008】
また、上記特許文献2に記載のような特殊なVTRは、高価になるとともに、現実には市場に存在していない。エフェクト・スイッチャーなどに素材を供給する機器としては、通常のVTRを使用できるほうが便利且つ安価である。
【0009】
本発明は、上述の点に鑑み、例えばエフェクト・スイッチャーのようなスタジオ回路に配置される画像記憶再生装置において、VTR等のテープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理できるようにすることを第1の課題とする。
【0010】
なお、このエフェクト・スイッチャー内の画像記憶再生装置は、外部から与えられるリファレンス信号に常に同期して動作する必要がある。もしそうでなければ、入力する画像データを加工したり、加工した画像データを別の画像データと合成して出力する際に、正しい加工・合成が不可能となってしまう。
【0011】
そして、このようにエフェクト・スイッチャー内の画像記憶再生装置が外部のリファレンス信号に同期して動作しているので、エフェクト・スイッチャーに画像データを入力させるVTR等のテープ状記録媒体の再生機器の再生動作も、同じリファレンス信号に同期している必要がある。すなわち、画像記憶再生装置への記憶開始時点で、VTR等のテープ状記録媒体の再生機器がリファレンス信号にロックしている必要がある。
【0012】
そこで、この条件を満たすようにVTR等のテープ状記録媒体の再生機器の再生時のテープ走行速度を制御しなければならないが、このような同期制御は失敗することがある。失敗した場合、もう一度やり直すことになる。
【0013】
しかし、VTR等のテープ状記録媒体の再生機器で再生される画像データをそのまま画像メモリに記憶してファイルシステム側で管理情報を作成すると、その再生機器が同期に失敗した際に、不正な画像データに関する管理情報がファイルシステム側に残ってしまうという問題が生じる。かといって、操作者が、同期の失敗を防止するために、プリロール後のサーボロックを確認したり、手動で適切な記録タイミングを取るのは煩雑且つ困難である。エフェクト・スイッチャーの側はメモリを用いることによってプリロールや調相によるロックが不要なので、その特長を生かしてVTR等のテープ状記録媒体の再生機器側の管理もスムーズに行えることが望ましい。
【0014】
本発明は、上述の点に鑑み、例えばエフェクト・スイッチャーのようなスタジオ回路に配置される画像記憶再生装置において、VTR等のテープ状記録媒体の再生機器のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、その再生機器がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを画像メモリに記憶させるとともにファイルシステムによって管理できるようにすることを第2の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の画像記憶再生装置は、
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送り、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記操作部で指定されたタイムコード以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする。
【0016】
この画像記憶再生装置には、入力回路に画像データを入力させる外部のテープ状記録媒体の再生機器内の画像データのうち、画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作部と、この再生機器を制御する制御部とが設けられている。
【0017】
制御部は、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドをこの再生機器に送る。
【0018】
また、この画像記憶再生装置では、マイクロコンピュータが、マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、操作部で指定されたタイムコード以降にこの再生機器から入力回路を介して読み書き回路に供給されるフレームの画像データを画像メモリに書き込ませるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶する。そして、このファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、指定されたファイルの記憶位置情報に基づき、読み書き回路を制御して画像メモリから画像データを読み出させる。
【0019】
これにより、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができる(前述の第1の課題が解決される)。
【0020】
そして、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができるとともに、画像メモリからの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができる。
【0021】
次に、本発明に係る第2の画像記憶再生装置は、
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記操作部で指定されたタイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と
を行い、前記第2の処理において同期していない場合、前記第1の処理及び前記第2の処理を繰り返し、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理において同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする。
【0022】
この画像記憶再生装置には、入力回路に画像データを入力させる外部のテープ状記録媒体の再生機器内の画像データのうち、画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作部と、この再生機器を制御する制御部とが設けられている。
【0023】
制御部は、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドをこの再生機器に送る第1の処理と、この再生機器からタイムコード及びリファレンス信号への同期状態の情報を受信し、操作部で指定されたタイムコードにおいてこの再生機器がリファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理とを行い、第2の処理において同期していない場合、第1の処理及び前記第2の処理を繰り返す。
【0024】
また、この画像記憶再生装置では、マイクロコンピュータが、マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、制御部の第2の処理において同期していると判断された以降にこの再生機器から入力回路を介して読み書き回路に供給されるフレームの画像データを画像メモリに書き込ませるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶する。そして、このファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、指定されたファイルの記憶位置情報に基づき、読み書き回路を制御して画像メモリから画像データを読み出させる。
【0025】
このように、制御部が、テープ状記録媒体の再生機器に再生コマンドを送った後、操作部で指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコードでのこの再生機器のリファレンス信号への同期の有無を確認し、同期していれば、マイクロコンピュータが、この再生機器から再生されて入力された画像データを画像メモリに記憶させるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。他方同期していなければ、画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録は行われず、制御部が再度同じ処理を繰り返し、同期したときに初めて画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録が行われる。
【0026】
すなわち、記憶を開始すべきフレームでこの再生機器がリファレンス信号に同期していない場合、自動的にリトライし、同期したときに初めて画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録が行われる。
【0027】
これにより、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ(前述の第1の課題が解決され)、且つ、その再生機器のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、その再生機器がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリに記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる(前述の第2の課題も解決される)。
【0028】
そして、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができるとともに、画像メモリからの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができる。
【0029】
次に、本発明に係る第3の画像記憶再生装置は、
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器から前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、
前記第2の処理において同期している場合、前記再生機器からタイムコードを受信したか否かを判断する第3の処理と
を行い、
前記マイクロコンピュータは、前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理において同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶し、前記制御部の前記第3の処理においてタイムコードを受信したと判断された後、前記操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを前記画像メモリから削除させるとともに、前記操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を記憶したファイルを前記ファイルシステムから削除する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする。
【0030】
この画像記憶再生装置には、入力回路に画像データを入力させる外部のテープ状記録媒体の再生機器内の画像データのうち、画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作部と、この再生機器を制御する制御部とが設けられている。
【0031】
制御部は、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドをこの再生機器に送る第1の処理と、この再生機器からリファレンス信号への同期状態の情報を受信し、この再生機器がリファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、第2の処理において同期している場合、この再生機器からタイムコードを受信したか否かを判断する第3の処理とを行う。
【0032】
また、この画像記憶再生装置では、マイクロコンピュータが、マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、制御部の第2の処理において同期していると判断された以降にこの再生機器から入力回路を介して読み書き回路に供給されるフレームの画像データを画像メモリに書き込ませるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶し、制御部の第3の処理においてタイムコードを受信したと判断された後、操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを画像メモリから削除させるとともに、操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を記憶したファイルをファイルシステムから削除する。そして、このファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、指定されたファイルの記憶位置情報に基づき、読み書き回路を制御して画像メモリから画像データを読み出させる。
【0033】
このように、制御部が、テープ状記録媒体の再生機器に再生コマンドを送った後、この再生機器のリファレンス信号への同期の有無を確認し、同期していれば、マイクロコンピュータが、この再生機器から再生されて入力された画像データを画像メモリに書き込ませるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶する。
【0034】
また、制御部は、この再生機器がリファレンス信号に同期している場合、この再生機器からタイムコードを受信したか否かを判断し、タイムコードが受信された後、マイクロコンピュータは、画像メモリに記憶させた画像データのうち、操作部で指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを画像メモリから削除させるとともに、操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を記憶したファイルをファイルシステムから削除する。
【0035】
すなわち、記憶を開始すべきフレームよりも前であるか否かに係らずこの再生機器がリファレンス信号に同期した以降画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録を行うが、その後でタイムコードが確定されて、記憶を開始すべきフレームよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データとその画像データの記憶位置情報を記憶したファイルとが自動的に削除される。
【0036】
これにより、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ(前述の第1の課題が解決され)、且つ、その再生機器のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、その再生機器がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリに記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる(前述の第2の課題も解決される)。
【0037】
そして、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができるとともに、画像メモリからの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができる。
【0038】
次に、本発明に係る第4の画像記憶再生装置は、
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させる画像データのタイムコードの指定を行うための操作手段と、前記画像メモリに記憶させる画像データのフレーム数の指定及び/または前記画像メモリへの記憶の終了の指示を行うための操作手段とを有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記操作部で指定されたタイムコード以降のタイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、
前記操作部で指定されたタイムコードに該当するフレームから起算して前記操作部で指定されたフレーム数の画像データの再生が完了した後、または前記操作部で前記画像メモリへの記憶の終了が指示された後、前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを再び前記再生機器に送って、前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記第2の処理において同期していなかった各タイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第3の処理と
を行い、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理,前記第3の処理のいずれかにおいて同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする。
【0039】
この画像記憶再生装置には、入力回路に画像データを入力させる外部のテープ状記録媒体の再生機器内の画像データのうち、画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードと、画像メモリに記憶させる画像データのフレーム数の指定及び/または画像メモリへの記憶の終了の指示とを行うための操作部と、この再生機器を制御する制御部とが設けられている。
【0040】
制御部は、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドをこの再生機器に送る第1の処理と、この再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、操作部で指定されたタイムコード以降のタイムコードにおいてこの再生機器がリファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、この第2の処理において再生機器がリファレンス信号に同期していないタイムコードが存在した場合、操作部で指定されたタイムコードに該当するフレームから起算して操作部で指定されたフレーム数の画像データの再生が完了した後、または操作部で画像メモリへの記憶の終了が指示された後、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを再びこの再生機器に送って、この再生機器からタイムコード及びリファレンス信号への同期状態の情報を受信し、第2の処理において同期していなかった各タイムコードにおいてこの再生機器がリファレンス信号に同期しているか否かを判断する第3の処理とを行う。(第2の処理において、操作部で指定されたタイムコード以降の全てのタイムコードにおいて再生機器がリファレンス信号に同期していた場合は、第3の処理を行う必要がないことはもちろんである。)
【0041】
また、この画像記憶再生装置では、マイクロコンピュータが、マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、制御部の第2の処理,第3の処理のいずれかにおいて同期していると判断された以降にこの再生機器から入力回路を介して読み書き回路に供給されるフレームの画像データを画像メモリに書き込ませるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶する。そして、このファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、指定されたファイルの記憶位置情報に基づき、読み書き回路を制御して画像メモリから画像データを読み出させる。
【0042】
このように、制御部が、テープ状記録媒体の再生機器に再生コマンドを送った後、操作部で指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコード以降のタイムコードでのこの再生機器のリファレンス信号への同期の有無を確認し、同期した以降、マイクロコンピュータが、この再生機器から再生されて入力された画像データを画像メモリに記憶させるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。
【0043】
また、制御部は、操作部で指定されたタイムコード以降のタイムコードに、再生機器がリファレンス信号に同期していないタイムコードが存在していた場合、操作部で指定されたタイムコードに該当するフレームから起算して操作部で指定されたフレーム数の画像データの再生が完了した後、または操作部で画像メモリへの記憶の終了が指示された後、操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを再びこの再生機器に送って、操作部で指定されたタイムコード以降のタイムコードのうち前回はリファレンス信号に同期していなかった各タイムコードでのこの再生機器のリファレンス信号への同期の有無を確認し、同期した以降、マイクロコンピュータが、この再生機器から再生されて入力された画像データを画像メモリに記憶させるとともに、画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。
【0044】
すなわち、画像メモリへの画像データの記憶の順序は再生順序と同じでなくてもよいという特徴を生かして、記憶を開始すべきフレーム以降のタイムコードに該当するフレームの画像データのうち、リファレンス信号に同期したタイムコードに該当するフレームの画像データのみについて画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録が先に自動的に行われ、リファレンス信号に同期しなかったタイムコードに該当するフレームの画像データについては、その後再度この再生機器を再生させ、同期したことを条件として、画像メモリへの記憶及びファイルシステムへの登録が別途自動的に行われる。
【0045】
これにより、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ(前述の第1の課題が解決され)、且つ、その再生機器のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、その再生機器がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリに記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる(前述の第2の課題も解決される)。
【0046】
そして、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができる。また、画像メモリからは実時間(例えば1フレームが1/60秒であれば1/60秒)で画像データを読み出し可能であり、出力回路の制御やその制御の伝達に要する時間も数フレーム程度なので、画像メモリに記憶した画像データを、途切れることなく連続して出力回路に供給して、数フレーム程度の時間で出力回路から出力することができる。
【発明の効果】
【0047】
本発明に係る第1の画像記憶再生装置によれば、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができるという効果が得られる。
【0048】
また、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができるとともに、画像メモリからの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができるという効果が得られる。
【0049】
本発明に係る第2,第3,第4の画像記憶再生装置によれば、テープ状記録媒体の再生機器を制御して再生させた画像データを、画像メモリに記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ、且つ、その再生機器のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、その再生機器がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリに記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができるという効果が得られる。
【0050】
また、このように画像メモリに記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、画像記憶再生装置自体の操作部で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部から画像記憶再生装置にアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができるとともに、画像メモリからの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、スタジオ回路の一種であるエフェクト・スイッチャーに配置される画像記憶再生部に本発明を適用した実施形態を、図面を用いて説明する。
〔エフェクト・スイッチャーの全体構成〕
図1は、本発明を適用した画像記憶再生部を配置したエフェクト・スイッチャーの全体構成例を示すブロック図である。このエフェクト・スイッチャーは、主ユニット1と操作卓21とで構成されている。
【0052】
主ユニット1には、外部の装置からSDI(Serial Digital Interface)規格の画像データを入力するための複数のSDI入力回路(入力回路に該当)2と、クロスポイント部3と、キー加工回路4と、合成回路5と、画像メモリ6と、メモリコントローラ7(読み書き回路に該当)と、制御I/F(インターフェース)8と、データI/F9と、マイクロコンピュータ10と、SDI出力回路(出力回路に該当)11と、制御通信系12と、ネットワークI/F13とが設けられている。
【0053】
SDI入力回路2は、エフェクト・スイッチャーの外部から入力されるSDI(Serial Digital Interface)規格の画像データを、エフェクト・スイッチャーの外部から供給されるリファレンス信号Refに同期してリアルタイムにパラレル形式の画像データに変換する回路であり、複数の入力ポートを有している。
【0054】
SDI入力回路2には、VTR,ビデオデッキ,テレビジョンカメラ等の様々な機器からSDI規格の画像データを入力させることができるが、ここでは、一例として、SDI入力回路2の1つの入力ポートにはVTR30から画像データが入力されるようになっている。このVTR30にも、エフェクト・スイッチャーに供給されるのと同じリファレンス信号Refが供給される。
【0055】
クロスポイント部3は、外部からSDI入力回路2に入力された画像データや、合成回路5やメモリコントローラ7から再入力される画像データの中から、合成回路5で背景映像として用いる画像データ(現在の背景映像と次の背景映像との2系統)や、キー加工回路4でキーイングのために用いる画像データ(前景映像であるキーフィル信号と、前景映像と背景映像との合成比率である濃度を示すキーソース信号との2系統)や、画像メモリ6への書き込みのためにメモリコントローラ7に供給する最大2系統の画像データや、SDI出力回路11から外部に出力させる画像データを選択するためのスイッチの集合である。
【0056】
キー加工回路4は、クロスポイント部3で選択されたキーフィル信号及びキーソース信号を、各種のパラメータ(例えば、キーソース信号のどの映像成分を濃度とするかのパラメータや、キーソース信号の位置を調整するパラメータや、キーフィル信号及びキーソース信号の縮小率を調整するパラメータ等)に基づいて加工する回路である。
【0057】
合成回路5は、クロスポイント部3に再入力させる画像データ主ユニット1の出力ライン0utから出力する背景映像を、クロスポイント部3で選択された現在の背景映像から、クロスポイント部3で選択された次の背景映像に遷移させる処理(トランジション)や、キー加工回路4からのキーフィル信号及びキーソース信号を用いて、背景映像に前景映像を合成する処理(キーイング)を行う回路である。
【0058】
画像メモリ6は、複数フレーム分のSDI信号の記憶容量を有するメモリであり、揮発性メモリと不揮発性メモリとで構成されている。メモリコントローラ7は、画像メモリ6への画像データの書き込みと画像メモリ6からの画像データの読み出しとを行う回路である。メモリコントローラ7によって画像メモリ6から読み出された画像データは、クロスポイント部3に再入力される。メモリコントローラ7は、制御I/F8を介してマイクロコンピュータ10によって制御される。なお、マイクロコンピュータ10はメモリコントローラ7のみでなく主ユニット1の各部を制御するが、本発明の実施の形態を説明する上ではメモリコントローラ7の制御が特に重要なので、図1においても特にそのための制御I/F8を明示している。
【0059】
SDI出力回路11は、クロスポイント部3から供給された画像データを、前述のリファレンス信号Refに同期してリアルタイムにSDI規格のシリアル画像データに変換して外部に出力する回路であり、複数の出力ポートを有している。
【0060】
制御通信系12は、イーサネット(登録商標)・ポートまたはRS422ポートであり、マイクロコンピュータ10が操作卓21との間で通信を行うために用いられる。
【0061】
操作卓21には、各種の操作を行うための操作部22と、各種の表示が行われる表示部23とが筐体表面に配置されているとともに、マイクロコンピュータ(制御部に該当)24,制御通信系25及び26が設けられている。
【0062】
制御通信系25は、主ユニット1内の制御通信系12と同一のものであり、マイクロコンピュータ24が主ユニット1のマイクロコンピュータ10との間で通信を行うために用いられる。
【0063】
制御通信系26は、VTR30に設けられている例えばRS422ポートのような制御通信系(図示略)と同一のものであり、マイクロコンピュータ24がVTR30を制御するために用いられる。
【0064】
操作部22には、図示は省略するが、表示部23に表示されるセットアップ用の画面や操作用の画面を見ながら、エフェクト・スイッチャーのセットアップ(例えば、SD−SDI規格の画像データ,HD−SDI規格の画像データのうちのいずれをSDI入力回路2に入力させるかの設定や、キー加工回路4のパラメータの設定等)や操作(例えば、クロスポイント部3の切換や、合成回路5でのトランジションの種類の選択等)を行うための操作釦等が設けられている。
【0065】
また、操作部22には、表示部23に表示されるVTR制御用の画面を見ながら、SDI入力回路2に画像データを入力させるVTR(図1ではVTR30)内の画像データのうち、画像メモリ6への記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための記録開始タイムコード指定釦22aと、画像メモリ6に記憶させる画像データのフレーム数を指定するための記録フレーム数指定釦22bと、VTR内の画像データの画像メモリ6への記憶の終了を指示するための記録終了釦22cとが設けられている。(VTR制御用の画面としてGUI画面を表示する場合には、これらの専用の釦22a〜22cを設けることなく、トラックパッドのようなポインティングデバイスによってこれらの釦と同じ操作を行うことも可能である。)
【0066】
さらに、図示は省略するが、操作部22には、表示部23に表示される後述のようなファイルシステム(図11)を見ながら、画像メモリ6から読み出す画像データを指定するための操作釦等が設けられている。
【0067】
〔画像メモリ6の使い方〕
図2は、主ユニット1内の画像メモリ6の使い方を示す図である。主ユニット1内マイクロコンピュータ10は、画像メモリ6に書き込ませる画像データの画像フォーマット(SD−SDIであるかHD−SDIであるか)に応じて、一定のバイト数Nfを決定する。このバイト数Nfは、前述の操作部22での設定によってSD−SDI規格の画像データを入力させることが選択された場合には、SD−SDI規格の1フレーム分の画像データ本体のサイズ(約1メガバイト)に決定され、他方、操作部22での設定によってHD−SDI規格の画像データを入力させることが選択された場合にセットアップ処理によってHD−SDI信号を入力させることが選択された場合には、HD−SDI規格の1フレーム分の画像データ本体のサイズ(約5メガバイト)に決定される。なお、画像フォーマットについては、SD−SDIであるかHD−SDIであるかの二択に限らず、例えば下記の(a)〜(d)のようなアクティブライン数やフレームレートやインターレース/プログレッシブの相違によって多数のフォーマットの中から選択可能にしてもよい。その場合には、それぞれのフォーマット毎に、このバイト数Nfを変えるようにすればよい。
(a)480/59.94Hz(インターレース)
(b)576/50Hz(インターレース)
(c)1080/59.94Hz(インターレース/プログレッシブ)
(d)720/50Hz(プログレッシブ)
【0068】
そして、マイクロコンピュータ10は、メモリコントローラ7を制御して、画像メモリ6を番地(アドレス)順にこのバイト数Nfずつの複数の区分領域に分割して使用させ、各区分領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込ませる。
【0069】
画像メモリ6をこのように使用することにより、画像メモリ6のうちの先頭の番地をa1とすると、i番目の区分領域の先頭の番地はa1+(Nf×(i−1))となるので、この番号iによって各フレームの画像データの記憶位置を識別することができる。以下では、この区分領域の番号iをレジスタ番号と呼ぶ。
【0070】
マイクロコンピュータ10は、画像メモリ6のバイト数Nf毎の区分領域のうち、現在画像データが記憶されていない区分領域のレジスタ番号を、線形リストによって管理する。画像メモリ6に全く画像データが記憶されていない状態では、全ての区分領域のレジスタ番号がこの線形リストで結合されている。その後、画像データを書き込ませた区分領域のレジスタ番号は、この線形リストから外す。また、画像データが書き込まれている区分領域から画像データを消去させた場合には、その区分領域のレジスタ番号を線形リストに再び追加する。画像メモリ6からは、どの番地に書き込まれた画像データも直ちに読み出すことができるので、この線形リストにおけるレジスタ番号の隣接順序が実際の番地の順序と異なっていても全く問題はない。なお、前述のように画像メモリ6には揮発性領域(揮発性メモリの部分)と不揮発性領域(不揮発性メモリの部分)とが存在しており、揮発性領域内の区分領域のレジスタ番号と不揮発性領域内の区分領域のレジスタ番号とは、別々の線形リストによって管理する。
【0071】
〔VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理〕
主ユニット1のマイクロコンピュータ10は、マイクロコンピュータ10内のRAMにファイルシステムを構築している。ファイルシステムは通常はディスク装置などで使用されるが、RAMをディスク装置と同様に看做してその上にファイルシステムを構築する(記憶する)こと自体は一般的に行われている。しかし、マイクロコンピュータ10におけるファイルシステムの使い方には、画像メモリ6に記憶される画像データを管理するという特徴があるとともに、操作卓21のマイクロコンピュータ24によるVTRの制御と関連している。
【0072】
そのため、主ユニット1のマイクロコンピュータ10と操作卓21のマイクロコンピュータ24とは、制御通信系12及び25を介して画像データのフィールド単位の精度(例えばNTSCの場合には約1/60秒の精度)で通信を行いつつ、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を協同して実行する。
【0073】
以下、このVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を、図1のVTR30を制御する場合を例にとって説明する。なお、以下ではこのVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理として互いに内容の異なる複数の処理(第1〜第4の処理)を説明するが、例えば操作部22での設定操作によってこのうちの任意の1つの処理を選択して実行させるようにしてよい。
【0074】
〈第1のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理〉
図3は、第1のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートであり、各ステップ番号の後に、主ユニット1のマイクロコンピュータ10,操作卓21のマイクロコンピュータ24のいずれによる処理であるかを区別するために「主ユニット」,「操作卓」の語を付している。
【0075】
この処理では、最初に、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22a(図1)で指定された記憶開始フレームのタイムコード(T1とする)の情報を取得する(ステップS1)。
【0076】
そして、マイクロコンピュータ24が、プリロール時間をTpとして、タイムコードT1−Tpからのキューアップコマンドと、再生開始コマンドとをVTR30に順次送る(ステップS2,S3)。
【0077】
続いて、マイクロコンピュータ24が、VTR30から現在再生中のフレームの画像データのタイムコード(Tcとする)の通知を受信し(ステップS4)、Tc+1=T1であるか否か(すなわち、現在再生中の画像データの次のフレームの画像データが、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードに該当する画像データであるか否か)を判断する(ステップS5)。ノーであれば、ステップS4に戻ってステップS4及びS5を繰り返す。
【0078】
ステップS5でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築しているファイルシステムに、素材ディレクトリ(D1とする)を作成し(ステップS6)、その後「素材記憶処理」に進む(ステップS7)。
【0079】
図4は、この素材記憶処理を示すフローチャートである。最初に、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給されるようにクロスポイント部3を制御し、且つ、画像メモリ6への書き込みを行うようにメモリコントローラ7を制御した上で、1フレーム分の画像データ(最初は、タイムコードTc+1に該当するフレームの画像データ)が画像メモリ6に書き込まれるまで待機する(ステップS11)。なお、クロスポイント部3の制御は、最初にステップS11を実行する際に一度行っておけばよく、その後は、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給され続ける。また、画像メモリ6への画像データの書き込みは実時間で行われるので、それぞれのフレームの画像データが書き込まれたか否かの確認は、1フレームの時間が経過したか否かをリファレンス信号Refに基づいて判断すれば可能である。
【0080】
そして、画像メモリ6に書き込まれたそのフレームの画像データを管理するフレーム管理情報(画像メモリ6におけるその画像データの記憶位置情報としての、図2に示したレジスタ番号を含む)を、素材ディレクトリD1内にファイルとして作成して記憶する(ステップS12)。
【0081】
続いて、操作卓21のマイクロコンピュータ24と通信を行うことにより、操作卓21の操作部22の記録フレーム数指定釦22b(図1)で指定されたフレーム数分の画像データについてステップS12までの処理が完了したという条件と、操作卓21の操作部22の記録終了釦22cが操作されたという条件とのうちのいずれかが満たされたか否かを判断する(ステップS13)。なお、記録フレーム数指定釦22bで指定されたフレーム数については、指定された時点で操作卓21のマイクロコンピュータ24からマイクロコンピュータ10に送信しておけば、ステップS13を実行する毎に通信を行う必要はない。また、記録終了ボタン22cの操作については、操作された時点でマイクロコンピュータ24から操作された旨の情報を主ユニット1のマイクロコンピュータ10に送信しておき、マイクロコンピュータ10は、割り込みタスクでその情報を受信・記憶して、ステップS13の実行時にその記憶した情報を参照するというような方式も可能である。
【0082】
いずれの条件も満たされていなければ、ステップS11に戻ってステップS11〜S13を繰り返す。ステップS13においていずれの条件が満たされると、素材ディレクトリD1内に、画像メモリ6に記憶された全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報をファイルとして作成して記憶する(ステップS14)。そして処理を終了する。
【0083】
図3に示すように、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が素材記憶処理を終了すると、操作卓21のマイクロコンピュータ24が再生停止コマンドをVTR30に送り(ステップS8)、処理を終了する。
【0084】
この図3に示した第1のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によれば、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードを記録開始位置として、記録フレーム数指定釦22bで指定された複数フレーム分の画像データ(または記録終了釦22cが操作されるまでの複数フレーム分の画像データ)をVTR30で再生させ、それらの画像データを画像メモリ6に記憶させてファイルシステムにより管理することができる。
【0085】
そして、このように画像メモリ6に記憶した画像データをファイルシステムによって管理することにより、エフェクト・スイッチャー自体の操作卓21の操作部22で画像データの読み出しの操作を行う場合(あるいは外部からエフェクト・スイッチャーにアクセスする場合)に画像データをファイルシステムのファイルとして扱うことができる。また、ハードディスクアレイユニットのような大容量記憶手段と異なり、画像メモリ6からの画像データの読み出しや転送は数フレーム程度の時間で済むので、記憶しているどの画像データであっても直ちに出力することができる。
【0086】
ところが、このエフェクト・スイッチャーは外部のリファレンス信号Refに同期して動作しているので、エフェクト・スイッチャーに画像データを入力させるVTR30の再生動作も、同じリファレンス信号Refに同期している必要がある。そこで、この条件を満たすようにVTR30の再生時のテープ走行速度を制御しなければならないが、このような同期制御は失敗することがある。
【0087】
しかし、この図3に示した第1のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理では、VTR30がリファレンス信号Refへの同期に失敗した際に、不正な画像データに関する管理情報がファイルシステム側に残ってしまうという問題が生じる。かといって、操作者が、同期の失敗を防止するために、プリロール後のサーボロックを確認したり、手動で適切な記録タイミングを取るのは煩雑且つ困難である。エフェクト・スイッチャーの側は画像メモリ6を用いることによってプリロールや調相によるロックが不要なので、その特長を生かしてVTR側の管理もスムーズに行えることが望ましい。
【0088】
以下に説明する第2〜第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理は、そうしたVTR30のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にしたものである。
【0089】
〈第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理〉
図5は、第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートであり、各ステップ番号の後に、主ユニット1のマイクロコンピュータ10,操作卓21のマイクロコンピュータ24のいずれによる処理であるかを区別するために「主ユニット」,「操作卓」の語を付している。
【0090】
この処理では、最初に、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22a(図1)で指定された記憶開始フレームのタイムコードT1の情報を取得する(ステップS21)。
【0091】
そして、マイクロコンピュータ24が、プリロール時間をTpとして、タイムコードT1−Tpからのキューアップコマンドと、再生開始コマンドとをVTR30に順次送る(ステップS22,S23)。
【0092】
続いて、マイクロコンピュータ24が、VTR30から、現在再生中のフレームの画像データのタイムコードTcの通知と、VTR30がリファレンス信号Refに同期しているか否かを示す同期状態の情報Lcとを受信し(ステップS24)、Tc+1=T1であるか否か(すなわち、現在再生中の画像データの次のフレームの画像データが、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードに該当する画像データであるか否か)を判断する(ステップS25)。ノーであれば、ステップS24に戻ってステップS24及びS25を繰り返す。
【0093】
ステップS25でイエスになると、マイクロコンピュータ24が、ステップS24で受信した最新の同期状態の情報Lcは同期していることを示すものであるか否かを判断する(ステップS26)。ノーであれば、マイクロコンピュータ24が、VTR30に再生停止コマンドを送り(ステップS27)、その後ステップS22に戻ってステップS22〜S26を繰り返す。
【0094】
ステップS26でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築しているファイルシステムに、素材ディレクトリD1を作成し(ステップS28)、その後図4に示した素材記憶処理に進む(ステップS29)。そして、マイクロコンピュータ10がこの素材記憶処理を終了すると、操作卓21のマイクロコンピュータ24が再生停止コマンドをVTR30に送り(ステップS30)、処理を終了する。
【0095】
この図5に示した第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によれば、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生コマンドを送った後、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22aで指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコードでのVTR30のリファレンス信号への同期の有無を確認し、同期していれば、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30から再生されて入力された画像データを画像メモリ6に記憶させるとともに、画像メモリ6における画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。他方同期していなければ、画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録は行われず、操作卓21のマイクロコンピュータ24が再度同じ処理を繰り返し、同期したときに初めて画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録が行われる。
【0096】
すなわち、記憶を開始すべきフレームでVTR30がリファレンス信号に同期していない場合、自動的にリトライし、同期したときに初めて画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録が行われる。
【0097】
これにより、VTR30を制御して再生させた画像データを画像メモリ6に記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ、且つ、VTR30のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、VTR30がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリ6に記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる。
【0098】
図6は、図5に示した第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理の部分的な変更例を示すフローチャートであり、図5と同じ処理内容のステップには同じステップ番号を付して重複説明を省略する。
【0099】
この変更例では、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS26でイエスになった後ではなく、ステップS21の直後に、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築しているファイルシステムに、予め素材ディレクトリD1を作成しておく(ステップS31)。
【0100】
また、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、ステップS27の後に、予め設定したリトライの期間または回数の上限に達したか(タイムアウトしたか)否かを判断する(ステップS32)。そして、ノーであればステップS22に戻り、他方イエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS31で予め作成しておいた素材ディレクトリD1を削除して(ステップS33)、処理を終了する。
【0101】
〈第3のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理〉
図7は、第3のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートであり、各ステップ番号の後に、主ユニット1のマイクロコンピュータ10,操作卓21のマイクロコンピュータ24のいずれによる処理であるかを区別するために「主ユニット」,「操作卓」の語を付している。
【0102】
この処理では、最初に、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22a(図1)で指定された記憶開始フレームのタイムコードT1の情報を取得する(ステップS41)。
【0103】
そして、マイクロコンピュータ24が、プリロール時間をTpとして、タイムコードT1−TpからのキューアップコマンドをVTR30に送り(ステップS42)、タイムコードTcを「未定義」と設定して(ステップS43)、再生開始コマンドをVTR30に送る(ステップS44)。
【0104】
続いて、マイクロコンピュータ24が、VTR30から、VTR30がリファレンス信号Refに同期しているか否かを示す同期状態の情報Lcを受信して(ステップS45)、この同期状態の情報Lcは同期していることを示すものであるか否かを判断する(ステップS46)。ノーであれば、マイクロコンピュータ24が、ステップS45に戻ってステップS45及びS46を繰り返す。
【0105】
ステップS46でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築しているファイルシステムに、素材ディレクトリD1を作成する(ステップS47)。
【0106】
そして、マイクロコンピュータ10が、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給されるようにクロスポイント部3を制御し、且つ、画像メモリ6への書き込みを行うようにメモリコントローラ7を制御した上で、1フレーム分の画像データが画像メモリ6に書き込まれるまで待機する(ステップS48)。なお、クロスポイント部3の制御は、最初にステップS48を実行する際に一度行っておけばよく、その後は、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給され続ける。また、画像メモリ6への画像データの書き込みは実時間で行われるので、それぞれのフレームの画像データが書き込まれたか否かの確認は、1フレームの時間が経過したか否かをリファレンス信号Refに基づいて判断すれば可能である。
【0107】
そして、マイクロコンピュータ10が、画像メモリ6に書き込まれたそのフレームの画像データを管理するフレーム管理情報(画像メモリ6におけるその画像データの記憶位置情報としての、図2に示したレジスタ番号を含む)を、素材ディレクトリD1内にファイルとして作成して記憶する(ステップS49)。
【0108】
続いて、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30から、現在再生中のフレームの画像データのタイムコードの通知を受信したか否かを判断する(ステップS50)。
【0109】
イエスであれば、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、直前に画像メモリ6に書き込まれた1フレーム分の画像データに、ステップS50で操作卓21のマイクロコンピュータ24に受信された現在のタイムコードを関連づけるとともに、タイムコードTcを、ステップS50でマイクロコンピュータ24に受信された現在のタイムコードに設定する(これによりTcは未定義ではなくなる)(ステップS51)。そしてステップS52に進む。他方ステップS50でノーであれば、ステップS50からそのままステップS52に進む。
【0110】
ステップS52では、マイクロコンピュータ10が、Tcは未定義であるか否かを判断する。ノーであれば、マイクロコンピュータ10が、Tcの値を1つインクリメントして(ステップS53)、ステップS54に進む。他方ステップS52でイエスであれば、ステップS52からそのままステップS54に進む。
【0111】
ステップS54では、マイクロコンピュータ10が、操作卓21のマイクロコンピュータ24と通信を行うことにより、Tcの値が、操作卓21の操作部22の記録フレーム数指定釦22b(図1)で指定されたフレーム数分の画像データのうちの最終フレームの画像データのタイムコードの値を超えたという条件と、操作卓21の操作部22の記録終了釦22cが操作されたという条件とのうちのいずれかが満たされたか否かを判断する。ノーであれば、ステップS48に戻ってステップS48〜S54を繰り返す。なお、記録フレーム数指定釦22bで指定されたフレーム数については、指定された時点で操作卓21のマイクロコンピュータ24からマイクロコンピュータ10に送信しておけば、ステップS54を実行する毎に通信を行う必要はない。また、記録終了ボタン22cの操作については、操作された時点でマイクロコンピュータ24から操作された旨の情報を主ユニット1のマイクロコンピュータ10に送信しておき、マイクロコンピュータ10は、割り込みタスクでその情報を受信・記憶して、ステップS54の実行時にその記憶した情報を参照するというような方式も可能である。
【0112】
ステップS54でイエスになると、マイクロコンピュータ10が、素材ディレクトリD1内に、画像メモリ6に記憶された全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報をファイルとして作成して記憶する(ステップS55)。
【0113】
続いて、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生停止コマンドを送る(ステップS56)。
【0114】
続いて、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、Tcは未定義であるか否かを判断する(ステップS57)。イエスであれば、マイクロコンピュータ10が、メモリコントローラ7を制御して、それまでにステップS48で画像メモリ6に書き込ませた全てのフレームの画像データを削除させるとともに、ステップS47で作成した素材ディレクトリD1を削除する(ステップS58)。そして処理を終了する。
【0115】
ステップS57でノーであれば、マイクロコンピュータ10が、メモリコントローラ7を制御して、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードT1よりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを画像メモリ6から削除させる(タイムコードT1よりも前のタイムコードに該当するか否かの判別は、ステップS51での画像データとタイムコードとを関連づけの結果に基づいて画像メモリ6内の各フレームの画像データとタイムコードとを関連づけること、例えば画像メモリ6内の画像データのうち途中のフレームの画像データからステップS51で関連づけが行われた場合には、画像メモリ6内のそれよりも前の各フレームの画像データに順に1つずつ減算した値のタイムコードを関連づけることによって行う)。また、素材ディレクトリD1から、この削除させる画像データについてステップS49で記憶したフレーム管理情報のファイルを削除する。また、この画像データの削除に伴い、ステップS55で作成した素材管理情報のファイルの内容を更新する(ステップS59)。そして処理を終了する。
【0116】
この図7に示した第3のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によれば、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生コマンドを送った後、VTR30のリファレンス信号Refへの同期の有無を確認し、同期していれば、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30から再生されて入力された画像データを画像メモリ6に書き込ませるとともに、画像メモリ6における画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして記憶する。
【0117】
また、操作卓21のマイクロコンピュータ24は、VTR30がリファレンス信号Refに同期している場合、VTR30からタイムコードを受信したか否かを判断し、タイムコードが受信された後、主ユニット1のマイクロコンピュータ10は、画像メモリ6に記憶させた画像データのうち、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22aで指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを画像メモリ6から削除させるとともに、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を記憶したファイルをファイルシステムから削除する。
【0118】
すなわち、記憶を開始すべきフレームよりも前であるか否かに係らずVTR30がリファレンス信号Refに同期した以降画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録を行うが、その後でタイムコードが確定されて、記憶を開始すべきフレームよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データとその画像データの記憶位置情報を記憶したファイルとが自動的に削除される。
【0119】
これにより、VTR30を制御して再生させた画像データを画像メモリ6に記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ、且つ、VTR30のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、VTR30がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリ6に記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる。
【0120】
〈第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理〉
図8〜図9は、第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートであり、各ステップ番号の後に、主ユニット1のマイクロコンピュータ10,操作卓21のマイクロコンピュータ24のいずれによる処理であるかを区別するために「主ユニット」,「操作卓」の語を付している。
【0121】
この処理では、最初に、図8に示すように、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22a(図1)で指定された記憶開始フレームのタイムコードT1の情報を取得する(ステップS61)。
【0122】
そして、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築しているファイルシステムに素材ディレクトリD1を作成するとともに、マイクロコンピュータ10内のRAMに予め用意した失敗フレーム情報の領域内の情報を全てクリアする(ステップS62)。
【0123】
続いて、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、プリロール時間をTpとして、タイムコードT1−Tpからのキューアップコマンドと、再生開始コマンドとをVTR30に順次送る(ステップS63,S64)。
【0124】
続いて、マイクロコンピュータ24が、VTR30から、現在再生中のフレームの画像データのタイムコードTcの通知と、VTR30がリファレンス信号Refに同期しているか否かを示す同期状態の情報Lcとを受信し(ステップS65)、Tc+1≧T1であるか否か(すなわち、現在再生中の画像データの次のフレームの画像データが、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコード以降のタイムコードに該当する画像データであるか否か)を判断する(ステップS66)。ノーであれば、ステップS65に戻ってステップS65及びS66を繰り返す。
【0125】
ステップS66でイエスになると、マイクロコンピュータ24が、ステップS65で受信した最新の同期状態の情報Lcは同期していることを示すものであるか否かを判断する(ステップS67)。ノーであれば、マイクロコンピュータ24が、タイムコードTc+1の値をマイクロコンピュータ10内のRAMに前述の失敗フレーム情報として記憶し(ステップS68)、その後ステップS65に戻ってステップS65〜S67を繰り返す。
【0126】
ステップS67でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給されるようにクロスポイント部3を制御し、且つ、画像メモリ6への書き込みを行うようにメモリコントローラ7を制御した上で、タイムコードTc+1に該当するフレームの画像データが画像メモリ6に書き込まれるまで待機する(ステップS69)。なお、クロスポイント部3の制御は、最初にステップS69を実行する際に一度行っておけばよく、その後は、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給され続ける。また、画像メモリ6への画像データの書き込みは実時間で行われるので、タイムコードTc+1に該当するフレームの画像データが書き込まれたか否かの確認は、1フレームの時間が経過したか否かをリファレンス信号Refに基づいて判断すれば可能である。
【0127】
そして、マイクロコンピュータ10が、画像メモリ6に書き込まれたそのフレームの画像データを管理するフレーム管理情報(画像メモリ6におけるその画像データの記憶位置情報としての、図2に示したレジスタ番号を含む)を、素材ディレクトリD1内にファイルとして作成して記憶する(ステップS70)。
【0128】
続いて、マイクロコンピュータ10が、操作卓21のマイクロコンピュータ24と通信を行うことにより、操作卓21の操作部22の記録フレーム数指定釦22b(図1)で指定されたフレーム数分の画像データについてステップS69までの処理が完了したという条件と、操作卓21の操作部22の記録終了釦22cが操作されたという条件とのうちのいずれかが満たされたか否かを判断する(ステップS71)。ノーであれば、ステップS65に戻ってステップS65〜S71を繰り返す。なお、記録フレーム数指定釦22bで指定されたフレーム数については、指定された時点で操作卓21のマイクロコンピュータ24からマイクロコンピュータ10に送信しておけば、ステップS71を実行する毎に通信を行う必要はない。また、記録終了ボタン22cの操作については、操作された時点でマイクロコンピュータ24から操作された旨の情報を主ユニット1のマイクロコンピュータ10に送信しておき、マイクロコンピュータ10は、割り込みタスクでその情報を受信・記憶して、ステップS71の実行時にその記憶した情報を参照するというような方式も可能である。
【0129】
ステップS71でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、素材ディレクトリD1内に、画像メモリ6に記憶された全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報をファイルとして作成して記憶する(ステップS72)。
【0130】
そして、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生停止コマンドを送る(ステップS73)。そして、図9に示すように、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS68で失敗フレーム情報として記憶したタイムコードが存在するか否かを判断する(ステップS74)。ノーであれば、そのまま処理を終了する。他方イエスであれば、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、プリロール時間をTpとして、タイムコードT1−Tpからのキューアップコマンドと、再生開始コマンドとをVTR30に再び送る(ステップS75,S76)。
【0131】
続いて、マイクロコンピュータ24が、VTR30から、現在再生中のフレームの画像データのタイムコードTcの通知と、VTR30がリファレンス信号Refに同期しているか否かを示す同期状態の情報Lcとを受信する(ステップS77)。
【0132】
そして、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS77で操作卓21のマイクロコンピュータ24に通知されたタイムコードTcに基づき、Tc+1の値が、ステップS68で失敗フレーム情報として記憶した最初のタイムコード以降の値であるか否かを判断する(ステップS78)。ノーであれば、ステップS77に戻ってステップS77及びS78を繰り返す。
【0133】
ステップS78でイエスになると、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、ステップS77で受信した最新の同期状態の情報Lcは同期していることを示すものであるか否かを判断する(ステップS79)。ノーであれば、ステップS77に戻ってステップS77〜S79を繰り返す。
【0134】
ステップS79でイエスになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30からSDI入力回路2に入力された画像データがメモリコントローラ7に供給されるようにクロスポイント部3を制御し、且つ、画像メモリ6への書き込みを行うようにメモリコントローラ7を制御した上で、タイムコードTc+1に該当するフレームの画像データが画像メモリ6に書き込まれるまで待機する(ステップS80)。
【0135】
そして、マイクロコンピュータ10が、画像メモリ6に書き込まれたそのフレームの画像データを管理するフレーム管理情報(画像メモリ6におけるその画像データの記憶位置情報としての、図2に示したレジスタ番号を含む)を、素材ディレクトリD1内にファイルとして作成して記憶する(ステップS81)。
【0136】
続いて、マイクロコンピュータ10が、ステップS68で記憶した失敗フレーム情報からTc+1の値を削除して(ステップS82)、このTc+1よりも大きな値の(すなわち時間的に後の)タイムコードが失敗フレーム情報としてまだ残っているか否かを判断する(ステップS83)。イエスであれば、ステップS77に戻ってステップS77〜S83を繰り返す。
【0137】
ステップS83でノーになると、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生停止コマンドを送る(ステップS84)。
【0138】
続いて、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS68で記憶した失敗フレーム情報のうち、まだステップS82で削除していないもの(すなわち、それまでにステップS79で同期していると判断されたTc+1よりも小さな値の(時間的に前の)タイムコード)が存在するか否かを判断する(ステップS85)。イエスであれば、ステップS75に戻ってステップS75〜S85を繰り返す。
【0139】
ステップS85でノーになると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、ステップS72で記憶した素材管理情報のファイルの内容を、ステップS80で画像メモリ6に書き込まれた画像データに関する情報を追加するように更新する(ステップS86)。そして処理を終了する。
【0140】
この図8〜図9に示した第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によれば、操作卓21のマイクロコンピュータ24が、VTR30に再生コマンドを送った後、操作部22の記録開始タイムコード指定釦22aで指定された記憶を開始すべきフレームのタイムコード以降のタイムコードでのVTR30のリファレンス信号Refへの同期の有無を確認し、同期した以降、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30から再生されて入力された画像データを画像メモリ6に記憶させるとともに、画像メモリ6における画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。
【0141】
また、操作卓21のマイクロコンピュータ24は、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコード以降のタイムコードに、VTR30がリファレンス信号Refに同期していないタイムコードが存在していた場合、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードに該当するフレームから起算して記録フレーム数指定釦22bで指定されたフレーム数の画像データの再生が完了した後、または記録終了釦22cで画像メモリ6への記憶の終了が指示された後、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを再びVTR30に送って、記録開始タイムコード指定釦22aで指定されたタイムコード以降のタイムコードのうち前回はリファレンス信号Refに同期していなかった各タイムコードでのVTR30のリファレンス信号Refへの同期の有無を確認し、同期した以降、主ユニット1のマイクロコンピュータ10が、VTR30から再生されて入力された画像データを画像メモリ6に記憶させるとともに、画像メモリ6における画像データの記憶位置を示す記憶位置情報をファイルシステムにファイルとして登録する。
【0142】
すなわち、画像メモリ6への画像データの記憶の順序は再生順序と同じでなくてもよいという特徴を生かして、記憶を開始すべきフレーム以降のタイムコードに該当するフレームの画像データのうち、リファレンス信号Refに同期したタイムコードに該当するフレームの画像データのみについて画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録が先に自動的に行われ、リファレンス信号に同期しなかったタイムコードに該当するフレームの画像データについては、その後再度VTR30を再生させ、同期したことを条件として、画像メモリ6への記憶及びファイルシステムへの登録が別途自動的に行われる。
【0143】
これにより、VTR30を制御して再生させた画像データを画像メモリ6に記憶するとともにファイルシステムによって管理することができ、且つ、VTR30のリファレンス信号への同期確認や同期失敗時の煩雑な操作を不要にして、VTR30がリファレンス信号に同期した状態で再生された画像データを、画像メモリ6に記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる。
【0144】
ここでは図1のVTR30を制御する場合を例にとって第1〜第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を説明したが、SDI入力回路2のいずれの入力ポートに画像データを入力させるVTR(またはビデオデッキ等のその他のテープ状記録媒体の再生機器)でも、この第1〜第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によって全く同様に制御して、その再生画像データを画像メモリ6に記憶させるとともにファイルシステムによって管理することができる。
【0145】
〔ファイルシステムの内容〕
図10は、主ユニット1のマイクロコンピュータ10内のRAMに構築されたファイルシステムの内容を例示する図である。ディレクトリ“ /Dir1”の下に、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理により(例えば第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理では図5のステップS28で)、素材ディレクトリD1が作成されている。
【0146】
そして、この素材ディレクトリD1に、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理により(例えば第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理では図5のステップS29の素材記憶処理のうちの図4のステップS11及びS13で)、フレーム管理情報ファイル及び素材管理情報ファイルが記憶されている。
【0147】
図10の下端には、フレーム管理情報ファイル及び素材管理情報ファイルの構造を示している。フレーム管理情報ファイルには、ファイル名と、図2に示したレジスタ番号と、その他のヘッダ情報(その画像データの画像フォーマット(SDであるかHDであるか)や、その画像データのファイル形式や、その画像データを記憶した日時等の情報)とが格納される。
【0148】
素材管理情報ファイルには、ファイル名(素材名)と、素材を構成している画像データのフレーム数と、その他の属性情報(素材の先頭フレームの画像データのタイムコードや、素材を記憶した日時等の情報)とが格納される。
【0149】
フレーム管理情報ファイル,素材管理情報ファイルは、ファイルの先頭にそれぞれF,Cという識別子を置くことによって互いに識別される。
【0150】
図10の例では、各フレーム管理情報ファイルのファイル名は、f01を接頭辞として、その後尾にフレーム番号を“0001”,“0002”,“0003”…というように4桁の値に文字列化して付けることによって自動的に決定されている。素材管理情報ファイルのファイル名はClip01に決定されている。
【0151】
このように、複数フレーム分の画像データが、ファイルシステムにおいて、同じディレクトリの下に同じ接頭辞を有する名前のファイルとして管理されるので、それらの画像データが互いに無関係なものではなく1つの素材を構成していること(すなわち連続再生すべきものであること)を容易に確認することができる。また、ファイルシステム(ソフトウェア)からも、この複数フレーム分の画像データが1つの素材を構成していると判断することができるので、それらの画像データを一群(順列)として扱うことが可能となる。
【0152】
また、画像データを高速に読み書きするための比較的高価な画像メモリ6ではなく、マイクロコンピュータ10内のRAMにこうしたフレーム管理情報ファイル及び素材管理情報ファイルを記憶することにより、画像メモリ6の領域を無駄に使うことがないので、経済的な構成を実現することができる。
【0153】
なお、図10の例のように各フレーム管理情報ファイルのファイル名に“0001”,“0002”,“0003”…というようなフレーム番号を付ける代わりに、各フレーム管理情報ファイルのファイル名をランダムに決定するとともに、各フレーム管理情報ファイルの順番(各フレーム管理情報ファイルで管理している画像データの再生順序)を示す情報を、素材管理情報ファイルに属性情報の一つとして格納するようにしてもよい。また、素材管理情報ファイルのファイル名(素材名)は、常に素材ディレクトリD1のディレクトリ名と一致させるように決定してもよい。
【0154】
図10の例では、ルートディレクトリの直下に単独のフレームの画像データについてのフレーム管理情報ファイル(ファイル名file1)が記憶されており、やディレクトリ“ /Dir1/Dir3”の下にも単独のフレームの画像データについてのフレーム管理情報ファイル(ファイル名Pict3)が記憶されているが、こうした単独のフレームの画像データについてのフレーム管理情報ファイルについては、後で〔ネットワーク経由でのアクセス〕欄において説明する。
【0155】
また、前述のように、画像メモリ6には揮発性領域(揮発性メモリの部分)と不揮発性領域(不揮発性メモリの部分)とが存在する。揮発性領域に書き込まれた画像データはエフェクト・スイッチャーの電源が遮断されると消えてしまうが、不揮発性領域に書き込まれた画像データは、電源が遮断されても消えず、その後再び電源が投入されたときにも残っている。そのため、不揮発性領域に書き込まれた画像データは、このファイルシステムでも別に管理する必要がある。図10においてルートディレクトリの直下に位置する”NVRAM”というディレクトリは、この不揮発性領域に書き込まれた画像データを管理するために固定して設けられたディレクトリであり、外部からアクセスしても削除できないようにされている。
【0156】
マイクロコンピュータ10は、このディレクトリ“NVRAM”を指定して画像データの書き込みが要求された場合には、〔画像メモリ6の使い方〕欄において説明した線形リストのうちの不揮発性領域用の線形リストを用いて、画像メモリ6の不揮発性領域内の区分領域(図2)に画像データを書き込ませ、他方、ディレクトリ“NVRAM”以外のディレクトリを指定して画像データの書き込みが要求された場合には、この線形リストのうちの揮発性領域用の線形リストを用いて、画像メモリ6の揮発性領域内の区分領域に画像データを書き込ませる。
【0157】
そして、マイクロコンピュータ10は、ディレクトリ“NVRAM”の内容は、電源遮断後も保存されるように、マイクロコンピュータ10内の不揮発性メモリに配置するか、または、この不揮発性メモリにバックアップして電源投入時にこの不揮発性メモリからロードする。
【0158】
例えば、操作卓21の操作部22に、ディレクトリ“NVRAM”を指定するか否かを選択する操作釦を設け、その操作釦でディレクトリ“NVRAM”が指定された場合には、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理においてディレクトリ“NVRAM”の下に素材ディレクトリD1を作成するようにしてもよい。
【0159】
〔操作卓21の操作による素材の読み出し〕
主ユニット1(図1)のマイクロコンピュータ10は、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムの情報を、制御通信系12及び25を介して、操作卓21(図1)のマイクロコンピュータ24に送る。マイクロコンピュータ24は、このファイルシステムを表示部23に画面表示させる。図11は、図10に示したファイルシステムの表示部23での表示例を示す図である。
【0160】
操作卓21では、この画面表示されるファイルシステムを見ながら、操作部22でディレクトリ及びファイル名を指定することにより、画像メモリ6から画像データを読み出すことができる。
【0161】
図11のように画面表示されたファイルシステムを見て、操作部22で素材ディレクトリD1を指定するとともに各フレーム管理情報ファイルのファイル名の接頭辞であるf01を指定すると、その操作情報がマイクロコンピュータ24から制御通信系12及び25を介して主ユニット1のマイクロコンピュータ10に送られる。なお、別の例として、接頭辞f01ではなく、素材管理情報ファイルのファイル名(素材名)であるClip01を操作部22で指定し、その操作情報がマイクロコンピュータ24からマイクロコンピュータ10に送られるようにしてもよい。
【0162】
マイクロコンピュータ10は、この接頭辞f01(あるいは素材名Clip01)が指定されたという操作情報に基づき、素材ディレクトリD1内の各フレーム管理情報ファイルから、ファイル名の接頭辞の後尾のフレーム番号が若いフレーム管理情報ファイルの順にレジスタ番号を取得する。そして、メモリコントローラ7を制御して、画像メモリ6の区分領域(図2)のうちそれらのレジスタ番号の区分領域に記憶されている画像データ(例えばレジスタ番号が5のときはa1+(Nf×(5−1))番地からのNfバイトの画像データ)を順次読み出させる。
【0163】
これにより、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によって画像メモリ6に記憶された複数フレーム分の画像データから成る素材が、画像メモリ6から読み出される。
【0164】
このようにして画像メモリ6から読み出された素材は、図1に示したようにメモリコントローラ7からクロスポイント部3に再入力され、操作卓21の操作部22でのクロスポイント部3の切換操作により、キー加工回路4または合成回路5に供給されたり、SDI出力回路11からエフェクト・スイッチャーの外部に出力される。
【0165】
なお、操作卓21の操作部22の操作により、画像メモリ6から読み出された素材を表示部23に画像表示させる(マイクロコンピュータ10が、画像メモリ6から読み出させた各フレームの画像データを、メモリコントローラ7からデータI/F9を介して受け取った後、制御通信系12及び25を介して操作卓21のマイクロコンピュータ24に送信し、マイクロコンピュータ24がその画像データを表示部23に表示させる)ようにしてもよい。その場合には、制御通信系12としてイーサネット(登録商標)・ポートを用いることが望ましいが、制御通信系12としてRS422ポートを用いる場合にも、RS422ポートを介して画像データを送信するようにしてよい。
【0166】
〔ネットワーク経由でのアクセス〕
図1に示した主ユニット1のネットワークI/F13は、イーサネット(登録商標)・ポートであり、マイクロコンピュータ10をネットワーク31に接続する。
【0167】
マイクロコンピュータ10は、FTPサーバー・ソフトウェアを動作させることにより、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムを、このネットワークI/F13を介してネットワーク31上に公開する。このネットワーク31に接続されているパーソナルコンピュータ32(図1)は、FTPクライアント・ソフトウェアを動作させることにより、このファイルシステムを図11の例と同様に画面表示させ、このファイルシステムのディレクトリを指定して、ファイルの読み書きを行うことができる。
【0168】
マイクロコンピュータ10がファイルシステムを管理するために動作させるファイルシステム管理ソフトウェアは、FTPサーバー・ソフトウェアからの呼び出しを受けて、ディレクトリ情報を返したり、指定されたファイルへのアクセスを行う。このファイルシステム管理ソフトウェアは、図10に示したファイルシステムへ単純にアクセスするのではなく、このファイルシステムの内容を使って、画像メモリ6内の画像データがあたかもこのファイルシステム自体に記憶されているかのように、FTPサーバー・ソフトウェアに応答する。
【0169】
具体的には、ファイルシステム管理ソフトウェアは、例えば図10の例のファイルシステムのルートディレクトリの直下の”file1”という名前のファイルを指定してリード(読み取り)・アクセス要求があると、図12に示すように、図10のファイルシステムにおいて”file1”という名前のファイルからヘッダ情報を読み出し、そのヘッダ情報に、全ての画像データに共通の情報(例えば、エフェクト・スイッチャーの機器IDや、エフェクト・スイッチャーの操作者のユーザーID等)を追加したものを、FTPサーバー・ソフトウェアに返送するデータのヘッダとして作成する。続いて、このファイルからレジスタ番号である値5を読み出し、この値5に基づき、メモリコントローラ7を制御して、画像メモリ6の区分領域(図2)のうちレジスタ番号5の区分領域に記憶されている画像データ、すなわち、a1+(Nf×(5−1))番地からのNfバイトの画像データを読み出させ、その画像データをデータI/F9を介して受け取る。そして、図12に示すように、その画像データの先頭に前述のヘッダを付加したものを、FTPサーバー・ソフトウェアに返送する。
【0170】
マイクロコンピュータ10がファイルシステム管理ソフトウェアでこのような処理を行うことにより、FTPクライアント・ソフトウェアを動作させるパーソナルコンピュータ32では、画像データをファイルシステム中のファイルとして扱うことができる。特に多数の画像データを扱う場合、ディレクトリ階層構造でそれらの画像データを管理できるので、操作性が向上する。また、パーソナルコンピュータの操作者はディレクトリ階層構造でファイルを管理することを習慣としていることが多いため、違和感なくこの画像メモリ6内の画像データをファイルとして扱うことができる。
【0171】
また、ファイルシステム管理ソフトウェアは、FTPサーバー・ソフトウェアから、ヘッダ情報(画像フォーマットやファイル形式の情報等)を付加した画像データのファイルが送られ、ネットワーク31上に公開したファイルシステムのディレクトリを指定してライト(書き込み)・アクセス要求があると、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムにおいて、そのディレクトリの下にファイルを作成して、そのファイルにヘッダ情報を記憶する。そして、〔画像メモリ6の使い方〕欄において説明した線形リストからレジスタ番号を取得し、生成したファイルにそのレジスタ番号を記憶して、画像メモリ6の区分領域(図2)のうちそのレジスタ番号の区分領域に画像データを書き込ませる。
【0172】
なお、ライト・アクセス要求があった場合に、FTPサーバー・ソフトウェアから受け取った画像データに付加されているヘッダ情報の内容等がエフェクト・スイッチャー自身の機能または動作状態に対応していない場合は、書き込みを拒否し、FTPサーバー・ソフトウェアにエラーを通知する。その結果、FTPクライアント・ソフトウェアにもエラーが通知される。このような場合としては、例えば、ライト・アクセス要求のあった画像データの画像フォーマットが、エフェクト・スイッチャー自身の動作状態と一致しない場合(操作卓21の操作部22でのセットアップ操作によりSD−SDI規格の画像データを入力させるように設定されている場合に、HD−SDI規格の画像データのライト・アクセス要求があったような場合)や、次に述べるファイル形式変換ルーチンで変換不能なファイル形式の画像データのライト・アクセス要求があった場合が挙げられる。
【0173】
上述のようなリード・アクセス要求やライト・アクセス要求に基づいてエフェクト・スイッチャーとパーソナルコンピュータ32との間でネットワーク31経由で画像データを送受信する際の画像データのファイル形式が、画像メモリ6に書き込ませる際の画像データのファイル形式と同じであれば、画像メモリ6から読み出させた画像データをそのままネットワーク31経由でパーソナルコンピュータ32に送信したり、パーソナルコンピュータ32からネットワーク31経由で受信した画像データをそのまま画像メモリ6に書き込ませることができる。しかし、画像メモリ6に書き込ませる際のファイル形式は、直ちにSDI信号として出力可能なように非圧縮のファイル形式が望ましいのに対し、ネットワーク31経由で送受信する際のファイル形式は、サイズを小さくして高速に送受信を行えるように圧縮したファイル形式(例えばJPEG等)が望ましい。そこで、マイクロコンピュータ10は、ファイル形式変換ルーチンにより、画像データのファイル形式を変換する。
【0174】
すなわち、リード・アクセス要求があった場合には、マイクロコンピュータ10は、指定されたファイルの名前の末尾に付加された拡張子等から、要求されるファイル形式を判断し、画像メモリ6から読み出させた画像データをそのファイル形式に変換した後、図12に示したようにヘッダを付加して送信する。
【0175】
また、ライト・アクセス要求があった場合には、マイクロコンピュータ10は、受け取った画像データのファイル形式をヘッダ情報または画像データの名称の一部から判断する。そして、そのファイル形式を画像メモリ6に書き込ませる際のファイル形式に変換するルーチンが存在すれば、ファイル形式を変換した後、画像メモリ6に書き込ませる。他方、そうしたルーチンが存在しない(画像メモリ6に書き込ませる際のファイル形式に変換できない)場合には、エラーを通知する。
【0176】
図13,図14は、以上に説明したネットワーク31経由でのリード・アクセス要求,ライト・アクセス要求に基づくマイクロコンピュータ10の処理を、それぞれフローチャートとしてまとめた図である。
【0177】
図13に示すように、ネットワーク31経由でリード・アクセス要求があると、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムに、指定されたディレクトリ及び指定されたファイルが存在するか否かを判断する(ステップS101)。
【0178】
存在していれば、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムにおいて、指定されたディレクトリの指定されたファイルからヘッダ情報を読み取り、そのヘッダ情報に、全ての画像データに共通の情報(前述のように、エフェクト・スイッチャーの機器IDや、エフェクト・スイッチャーの操作者のユーザーID等)を追加したものを、FTPサーバー・ソフトウェアに返送するデータのヘッダとして作成する(ステップS102)。
【0179】
続いて、その指定されたファイルからレジスタ番号iを取得し(ステップS103)、メモリコントローラ7を制御して、画像メモリ6のi番目の区分領域すなわちa1+(Nf×(i−1))番地からNfバイト分の領域(図2)から画像データを読み出させ、データI/F9を介してその画像データを受け取る(ステップS104)。続いて、指定されたファイルの名前の末尾に付加された拡張子等から、要求されるファイル形式を判別して、ファイル形式の変換の必要があれば、画像データのファイル形式を変換する(ステップS105)。そして、その画像データの先頭に、ステップS102で作成したヘッダを付加して、返送する(ステップS106)。そして処理を終了する。
【0180】
ステップS101で、指定されたディレクトリ及び指定されたファイルが存在しなかった場合は、エラーを通知して(ステップS107)、処理を終了する。
【0181】
図14に示すように、ネットワーク31経由でライト・アクセス要求があると、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムに、指定されたディレクトリが存在するか否かを判断する(ステップS111)。
【0182】
存在していれば、受け取った画像データのファイルのヘッダ情報等を確認して、その画像データの画像フォーマットやファイル形式等がエフェクト・スイッチャー自身の機能または動作状態に対応しているか否かを判断する(ステップS112)。
【0183】
対応していれば、マイクロコンピュータ10内のRAMに構築したファイルシステムにおいて、指定されたディレクトリの下にファイルを生成し、そのファイルにヘッダ情報を記憶する(ステップS113)。また、前述の線形リストからレジスタ番号iを取得し、生成したファイルにそのレジスタ番号を記憶する(ステップS114)。なお、ヘッダ情報は、必要に応じて、フレーム管理情報ファイル(図10)のヘッダ情報と形式や情報の種類を合わせるように加工する。
【0184】
続いて、ステップS112でのヘッダ情報等を確認した結果、画像データのファイル形式を変換する必要がある場合にはファイル形式を変換して(ステップS115)、画像メモリ6のi番目の区分領域すなわちa1+(Nf×(i−1))番地からNfバイト分の領域(図2)に画像データを書き込ませる(ステップS116)。そして処理を終了する。
【0185】
ステップS111で、指定されたディレクトリが存在しなかった場合や、ステップS112で、画像フォーマットやファイル形式等が対応していなかった場合は、エラーを通知して(ステップS117)、処理を終了する。
【0186】
なお、ネットワーク31経由でリード・アクセス要求を行う場合にも、パーソナルコンピュータ32に図11の例のように画面表示されたファイルシステムを見て、素材ディレクトリD1を指定するとともに各フレーム管理情報ファイルのファイル名の接頭辞であるf01(あるいは素材管理情報ファイルの素材名であるClip01)を指定すると、主ユニット1のマイクロコンピュータ10は、図13の処理のステップS104において、操作卓21の操作部22での操作の場合と同じく、素材ディレクトリD1内の各フレーム管理情報ファイルから、ファイル名の接頭辞の後尾のフレーム番号が若いフレーム管理情報ファイルの順にレジスタ番号を取得し、メモリコントローラ7を制御して、画像メモリ6の区分領域(図2)のうちそれらのレジスタ番号の区分領域に記憶されている画像データを順次読み出させる。
【0187】
これにより、VTR制御・画像記憶・ファイル登録処理によって画像メモリ6に記憶された複数フレーム分の画像データから成る素材が、ネットワーク31経由でパーソナルコンピュータ32にも送られる。
【0188】
また、図10の例におけるルートディレクトリの直下の単独のフレームの画像データについてのフレーム管理情報ファイル(ファイル名file1)やディレクトリ“ /Dir1/Dir3”の下の単独のフレームの画像データについてのフレーム管理情報ファイル(ファイル名Pict3)は、ネットワーク31経由でのライト・アクセス要求に基づいて図14の処理によって作成されたファイルを示したものである。操作卓21でも、操作部22でこれらのファイルを指定することにより、ネットワーク31経由で画像メモリ6に書き込まれた画像データを読み出すことができる。
【0189】
なお、SDI入力回路2に入力される画像データについても、操作卓21からの操作により、単独のフレームの画像データとして画像メモリ6に記憶させて、このフレーム管理情報ファイルfile1,Pict3のようなファイルで管理してももちろん構わない。
【0190】
〔変更例〕
以上の実施の形態では、図2に示したように、画像メモリ6を番地順に一定のバイト数Nfずつの複数の区分領域に分割して、各区分領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込ませ、この区分領域の番号であるレジスタ番号を、画像メモリ6における画像データの記憶位置情報として、図10に示したようにファイルシステムにファイルとして記憶している。しかし、画像メモリ6における画像データの記憶位置情報として、こうしたレジスタ番号以外の情報(例えば画像メモリ6の番地そのもの)を、ファイルシステムにファイルとして記憶するようにしてもよい。
【0191】
また、以上の実施の形態では、主ユニット1のマイクロコンピュータ10と操作卓21のマイクロコンピュータ24とが、制御通信系12及び25を介して通信を行いつつ、協同してVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を実行している。しかし、主ユニットに操作卓が一体化されているようなエフェクト・スイッチャーの場合には、主ユニットのマイクロコンピュータに単独でVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を実行させるようにすればよい。あるいは、逆に、3つ以上のマイクロコンピュータを配置し、それらのマイクロコンピュータに処理を分担させることによって協同してVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を実行させるようにしてもよい。
【0192】
また、以上の実施の形態では、エフェクト・スイッチャーに配置される画像記憶再生部に本発明を適用しているが、これに限らず、エフェクト・スイッチャー以外のスタジオ回路に配置される画像記憶再生部や、スタジオ回路以外の画像記憶再生装置にも本発明を適用してよい。
【0193】
また、本明細書中で、「データを削除させる」や「ファイルを削除する」といった表現を使っているが、これらの意味は、オペレーティング・システムの技術として一般に知られている意味でのメモリあるいはファイル管理上の動作を意味する。すなわち、「削除する」とは、その記憶領域の内容に、もはや意味がないことを管理上記録する事を意味し、記憶領域の内容(各バイト)を上書きすることは、不要である。本発明で画像データを削除する、としているのは、前記線形リストに削除するレジスタ番号を追加し、フレーム管理情報から参照されることをなくして、「空き領域」として管理される状態にすることを意味する。またファイルの削除とは、ファイルシステム中で、ファイルが使っていた領域を空き領域とすることを意味する。もちろん処理時間に余裕があれば、記憶領域を一定の値(例えばゼロ)で上書きすることは、差し支えなく、秘密保持などの目的には有効である場合もある。
【0194】
また、ファイルシステムを持つ領域について、マイクロコンピュータ10内のメモリ(RAM)と記述してきたが、これはマイクロコンピュータ中のCPUが、要求される応答時間内にアクセス可能な記憶媒体であれば良い。したがって、物理的なメモリの所在位置やメモリの種類とは無関係である。
【0195】
また、通信について、「受信」と記述した動作について、受動的に受信待ちして受けるのみでなく、要求を送信し、それによる返信を受け取る動作としても良い。例えばタイムコードを受信する場合は、毎フレームにタイムコードの要求コマンドを送信し、その返信を毎フレーム受けても良い。
【0196】
また、動作タイミングについては、以上に記載した流れに完全に一致する必要はなく、例えば、フロー中でTc+1で比較している箇所についてTc+2で比較するように変更し、その後の制御に1フレームの余裕を持たせ、マイクロコンピュータ間の通信や関連する処理の時間に充てるなどの変形が可能である。
【0197】
また、画像データをメモリに書き込む際、該当フレームが入力される前に記憶を指示する方法と、入力された後、そのフレームが終わる前に記憶を指示する方法がある。後者は、書き込みに指定したメモリ領域に、繰り返し、入力されるフレーム画を書き込み続けておき、記憶の指示を受けたら次のフレームの書き込みを行わず、フレームの最後で書き込みを停止することで、実現できる。これは、制御のタイミングの取り方によっては有効な方法である。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【図1】本発明を適用したエフェクト・スイッチャーの全体構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の画像メモリ6の使い方を示す図である。
【図3】第1のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートである。
【図4】素材記憶処理を示すフローチャートである。
【図5】第2のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の処理の変更例を示すフローチャートである。
【図7】第3のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートである。
【図8】第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートである。
【図9】第4のVTR制御・画像記憶・ファイル登録処理を示すフローチャートである。
【図10】主ユニットのマイクロコンピュータ内のRAMに構築されたファイルシステムの内容を例示する図である。
【図11】操作卓の表示部でのファイルシステムの表示例を示す図である。
【図12】ネットワーク経由でのリード・アクセス要求に応じてファイルシステム管理ソフトウェアが返送するデータを示す図である。
【図13】ネットワーク経由でのリード・アクセス要求に基づく主ユニットのマイクロコンピュータの処理を示すフローチャートである。
【図14】ネットワーク経由でのライト・アクセス要求に基づく主ユニットのマイクロコンピュータの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0199】
1 主ユニット、 2 SDI入力回路、 3 クロスポイント部、 4 キー加工回路、 5 合成回路、 6 画像メモリ、 7 メモリコントローラ、 8 制御I/F、 9 データI/F、 10 マイクロコンピュータ、 11 SDI出力回路、 12 制御通信系、 13 ネットワークI/F、 21 操作卓、 22 操作部、 23 表示部、 24 マイクロコンピュータ、 25,26 制御通信系、 30 VTR、 31 ネットワーク、 32 パーソナルコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送り、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記操作部で指定されたタイムコード以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像記憶・ファイル登録処理において、さらに、前記画像メモリに書き込ませた全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像メモリを、アドレス順に一定のバイト数毎の複数の領域に区分して、各々の前記領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込むように前記読み書き回路を制御し、各フレームの画像データが格納された前記領域の番号を、前記記憶位置情報として記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像記憶再生装置において、
前記操作部は、前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求するための操作手段をさらに有し、
前記マイクロコンピュータは、前記操作部の操作によって前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記出力回路から出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像記憶再生装置において、
マイクロコンピュータをネットワークに接続するネットワーク・インタフェース
をさらに備え、
前記マイクロコンピュータは、前記ネットワーク経由で前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記ネットワーク・インタフェースから出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項6】
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記操作部で指定されたタイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と
を行い、前記第2の処理において同期していない場合、前記第1の処理及び前記第2の処理を繰り返し、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理において同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像記憶・ファイル登録処理において、さらに、前記画像メモリに書き込ませた全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項8】
請求項6に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像メモリを、アドレス順に一定のバイト数毎の複数の領域に区分して、各々の前記領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込むように前記読み書き回路を制御し、各フレームの画像データが格納された前記領域の番号を、前記記憶位置情報として記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項9】
請求項6に記載の画像記憶再生装置において、
前記操作部は、前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求するための操作手段をさらに有し、
前記マイクロコンピュータは、前記操作部の操作によって前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記出力回路から出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項10】
請求項6に記載の画像記憶再生装置において、
マイクロコンピュータをネットワークに接続するネットワーク・インタフェース
をさらに備え、
前記マイクロコンピュータは、前記ネットワーク経由で前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記ネットワーク・インタフェースから出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項11】
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させるフレームの画像データのタイムコードを指定するための操作手段を有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器から前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、
前記第2の処理において同期している場合、前記再生機器からタイムコードを受信したか否かを判断する第3の処理と
を行い、
前記マイクロコンピュータは、前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理において同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶し、前記制御部の前記第3の処理においてタイムコードを受信したと判断された後、前記操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データを前記画像メモリから削除させるとともに、前記操作部で指定されたタイムコードよりも前のタイムコードに該当するフレームの画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を記憶したファイルを前記ファイルシステムから削除する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像記憶・ファイル登録処理において、さらに、前記画像メモリに書き込ませた全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項13】
請求項11に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像メモリを、アドレス順に一定のバイト数毎の複数の領域に区分して、各々の前記領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込むように前記読み書き回路を制御し、各フレームの画像データが格納された前記領域の番号を、前記記憶位置情報として記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項14】
請求項11に記載の画像記憶再生装置において、
前記操作部は、前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求するための操作手段をさらに有し、
前記マイクロコンピュータは、前記操作部の操作によって前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記出力回路から出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項15】
請求項11に記載の画像記憶再生装置において、
マイクロコンピュータをネットワークに接続するネットワーク・インタフェース
をさらに備え、
前記マイクロコンピュータは、前記ネットワーク経由で前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記ネットワーク・インタフェースから出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項16】
複数フレーム分の画像データの記憶容量を有する画像メモリと、
マイクロコンピュータと、
前記マイクロコンピュータによって制御され、前記画像メモリへの画像データの書き込みと前記画像メモリからの画像データの読み出しとを行う読み書き回路と、
外部のテープ状記録媒体の再生機器から入力された画像データを、リファレンス信号に同期して、前記読み書き回路に書き込みのために供給する入力回路と、
前記読み書き回路によって読み出された画像データを、前記リファレンス信号に同期して出力する出力回路と、
前記再生機器内の画像データのうち、前記画像メモリへの記憶を開始させる画像データのタイムコードの指定を行うための操作手段と、前記画像メモリに記憶させる画像データのフレーム数の指定及び/または前記画像メモリへの記憶の終了の指示を行うための操作手段とを有する操作部と、
前記再生機器を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを前記再生機器に送る第1の処理と、
前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記操作部で指定されたタイムコード以降のタイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第2の処理と、
前記第2の処理において再生機器がリファレンス信号に同期していないタイムコードが存在した場合、前記操作部で指定されたタイムコードに該当するフレームから起算して前記操作部で指定されたフレーム数の画像データの再生が完了した後、または前記操作部で前記画像メモリへの記憶の終了が指示された後、前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドを再び前記再生機器に送って、前記再生機器からタイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報を受信し、前記第2の処理において同期していなかった各タイムコードにおいて前記再生機器が前記リファレンス信号に同期しているか否かを判断する第3の処理と
を行い、
前記マイクロコンピュータは、
前記マイクロコンピュータ内のメモリにファイルシステムを構築し、前記制御部の前記第2の処理,前記第3の処理のいずれかにおいて同期していると判断された以降に前記再生機器から前記入力回路を介して前記読み書き回路に供給されるフレームの画像データを前記画像メモリに書き込ませるとともに、前記画像メモリにおける画像データの記憶位置を示す記憶位置情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する画像記憶・ファイル登録処理と、
前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記指定されたファイルの前記記憶位置情報に基づき、前記読み書き回路を制御して前記画像メモリから画像データを読み出させる読み出し処理と
を行う
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項17】
請求項16に記載の画像記憶再生装置において、
前記制御部は、前記第3の処理において、前記第2の処理において同期していなかった全てのタイムコードが同期するまで、前記操作部で指定されたタイムコードに応じた再生開始位置からの画像データの再生コマンドの送信と、タイムコード及び前記リファレンス信号への同期状態の情報の受信と、前記リファレンス信号への同期の有無の判断とを繰り返す
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項18】
請求項16に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像記憶・ファイル登録処理において、さらに、前記画像メモリに書き込ませた全てのフレームの画像データを一つの素材として管理する素材管理情報を前記ファイルシステムにファイルとして記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項19】
請求項16に記載の画像記憶再生装置において、
前記マイクロコンピュータは、前記画像メモリを、アドレス順に一定のバイト数毎の複数の領域に区分して、各々の前記領域に1フレーム分ずつの画像データを書き込むように前記読み書き回路を制御し、各フレームの画像データが格納された前記領域の番号を、前記記憶位置情報として記憶する
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項20】
請求項16に記載の画像記憶再生装置において、
前記操作部は、前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求するための操作手段をさらに有し、
前記マイクロコンピュータは、前記操作部の操作によって前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記出力回路から出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。
【請求項21】
請求項16に記載の画像記憶再生装置において、
マイクロコンピュータをネットワークに接続するネットワーク・インタフェース
をさらに備え、
前記マイクロコンピュータは、前記ネットワーク経由で前記ファイルシステム中のファイルを指定して画像データの読み出しを要求された場合、前記読み出し処理を実行して、前記画像メモリから読み出させた画像データを前記ネットワーク・インタフェースから出力させる
ことを特徴とする画像記憶再生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−311770(P2008−311770A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−155537(P2007−155537)
【出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】