説明

画像記録体の製造装置、画像記録体の製造方法、及びそれらに用いる保持体

【課題】予め特定の形状に打ち抜かれた記録媒体に画像を転写して画像記録体を製造する場合に、記録媒体を保持して画像の位置ズレを抑制するとともに、外周部における異物の発生を抑制する保持体を提供する。
【解決手段】保持体22は、記録媒体24が配置される凹部6を有し、前記記録媒体と該記録媒体に転写すべき画像26を表面に有する転写体20を支持する支持部材4と、前記支持部材の凹部の内側で前記記録媒体の外周に沿うように底部から開口部に向けて起立し、前記記録媒体を収容して保持する環状の切刃部材5と、を有する。前記支持部材に支持された前記転写体が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、前記切刃部材が前記転写体の厚さ方向の少なくとも一部を切り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像記録体の製造装置、画像記録体の製造方法、及びそれらに用いる保持体に関する。
【背景技術】
【0002】
キャッシュカードや社員証、学生証、個人会員証、居住証、各種運転免許証、各種資格取得証明等のようにプラスチックシートに画像を形成したカードの製造方法として、例えば電子写真方式による方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
この画像形成方法は以下のように実施される。まず、基材表面に画像受像層を設けた転写フィルムを用い、既存の電子写真方式の画像形成装置により転写フィルムの画像受像層に画像を一旦形成する。次いで、この転写フィルムの画像受像層側をプラスチックシートなどの記録媒体に向けて重ね合わせ、熱と圧力を加えてラミネートする。
【0003】
画像が冷却固化した後、転写フィルムを剥離して、記録媒体上に画像とともに画像受像層を転写させることで、プラスチックシートに電子写真画像が形成される。その後、打ち抜き装置を使ってプラスチックシートからカード形状に打ち抜くことで、電子写真画像が形成されたカードが得られる。
【0004】
また、昨今の交通系のプリペイドカードや、セキュリティー機能を搭載した社員証など、ICを埋め込んだ接触型あるいは非接触型のICカードの場合、予めカード形状に打ち抜かれた白色のカードが半製品として流通しており、これらの白色のカードに上記の画像形成方法により画像形成を行う方法も提案されている。
【0005】
しかし、既存の電子写真方式の画像形成装置では画像を形成する記録媒体のサイズが限られており、画像形成装置が対応していないカードサイズの記録媒体に画像を形成することが困難である。そこで、カードよりサイズが大きく、画像受像層を設けた転写用フィルムに画像を形成した後、記録媒体の白色カードを重ねて熱と圧力を加えてラミネートすることにより画像受像層とともに画像を記録媒体に転写する方法が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−276304号公報
【特許文献2】特開2008−83671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、予め特定の形状に打ち抜かれた記録媒体に画像を転写して画像記録体を製造する場合に、記録媒体を保持して画像の位置ズレを抑制するとともに、外周部における異物の発生を抑制する保持体を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1の発明は、記録媒体が配置される凹部を有し、前記記録媒体と該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体を支持する支持部材と、前記支持部材の凹部の内側で前記記録媒体の外周に沿うように底部から開口部に向けて起立し、前記記録媒体を収容して保持する環状の切刃部材と、を有し、前記支持部材に支持された前記転写体が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、前記切刃部材が前記転写体の厚さ方向の少なくとも一部を切り込むことを特徴とする保持体である。
請求項2の発明は、前記支持部材が、前記切刃部材を起立した状態に支持する基材と、該基材上に設けられ、前記転写体を支持する弾性部材と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の保持体である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の前記保持体と、前記切刃部材が外周に沿うように前記保持体に保持された記録媒体と、該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体とを、前記転写体の画像が前記記録媒体と対面するように重ね合わせる重ね合わせ手段と、前記重ね合わせ手段によって重ね合わされた前記記録媒体と前記転写体とに加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を施して前記転写体の前記画像を前記記録媒体に転写させる転写手段と、を備えていることを特徴とする画像記録体の製造装置である。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の前記保持体に前記切刃部材が外周に沿うように記録媒体を保持する工程と、前記保持体に保持された前記記録媒体と、該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体とを、前記転写体の画像が前記記録媒体と対面するように重ね合わせる工程と、前記重ね合わされた前記記録媒体と前記転写体とに加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を施して前記転写体の前記画像を前記記録媒体に転写させる転写工程と、を含むことを特徴とする画像記録体の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、カード形状など特定の形状に予め打ち抜かれた記録媒体に画像を転写して画像記録体を製造する場合に、本構成を有していない場合に比較して、記録媒体を保持して画像の位置ズレを抑制するとともに、外周部における異物の発生を抑制する保持体が提供される。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、外周部における異物の発生をより確実に抑制する保持体が提供される。
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、記録媒体を保持して画像の位置ズレを抑制するとともに、外周部における異物の発生を抑制する画像記録体の製造装置が提供される。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、記録媒体を保持して画像の位置ズレを抑制するとともに、外周部における異物の発生を抑制する画像記録体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施形態に係る保持体の構成を概略的に示す平面図である。
【図2】図1におけるA−A線の断面を概略的に示す図である。
【図3】転写体と保持体を重ね合わせる工程を示す概略図である。
【図4】転写体の画像を保持体に保持された記録媒体に転写させる工程を示す概略図である。
【図5】保持体から画像記録体を取り出するとともに、転写体を剥離した状態を示す概略図である。
【図6】第1の実施形態に係る保持体を備えた画像記録体製造装置の構成の一例を示す概略図である。
【図7】転写体の構成を概略的に示す図である。(A)基材上に画像受像層が形成されている転写体 (B)基材上に離型層と画像受像層が形成されている転写体
【図8】転写体と保持体を重ね合わせるときの位置決め手段の一例を示す概略平面図である。
【図9】転写体と保持体を重ね合わせるときの位置決め手段の一例を示す概略断面図である。(A)第1の形態 (B)第2の形態
【図10】他の実施形態に係る保持体の構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能及び作用を有する部材には、適宜全図面を通じて同じ符合を付与又は符号を省略し、重複する説明は適宜省略する。また、図面は、本発明の理解を容易なものとするため、形状、大きさ、位置関係を概略的に示しており、図に示されている具体的な条件も一例に過ぎず、これらの形態に限定されるものではない。
【0012】
既存の電子写真方式の画像形成装置により転写フィルムに画像を一旦形成し、この転写フィルムの画像受像層側を、予めカード形状に打ち抜かれた、サイズがより小さい記録媒体に向けて重ね合わせて画像を転写する方法では、画像とカードの位置がずれて、画像が曲がったり、上下左右にずれて転写され易い。また、画像転写後に転写フィルムを剥離する際、カードの周縁部でカードと接触しなかった画像受像層が破断せず、そのままバリとしてカードに付着したまま転移してしまい、カードの品質を落としたり、バリが破断してカードに異物として付着し易い。
そこで、本発明者らは、以下の実施形態に係る保持体を用いて記録媒体に画像を転写させることで、画像の位置ズレだけでなく、記録媒体の外周部における異物(バリ)の発生が抑制されることを見出した。
【0013】
<保持体>
図1は、第1の実施形態に係る保持体を概略的に示し、図2は、図1におけるA−A線断面を概略的に示している。また、図3から図5は、本実施形態の保持体を用いて画像記録体を製造する工程をそれぞれ概略的に示している。
【0014】
本実施形態に係る保持体22は、記録媒体24が配置される凹部6を有し、記録媒体24と該記録媒体24に転写すべき画像を表面に有する転写体20を支持する支持部材4と、支持部材4の凹部6の内側で記録媒体24の外周に沿うように底部から開口部に向けて起立し、記録媒体24を収容して保持する環状の切刃部材5と、を有する。なお、支持部材4は、基材2と弾性部材3により構成されている。そして、支持部材4に支持された転写体20が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、切刃部材5が転写体20の厚さ方向の少なくとも一部を切り込むように構成されている(図4参照)。
【0015】
−基材−
基材2は、切刃部材5の一部が埋め込まれて切刃部材5を起立した状態に支持するとともに、記録媒体24が配置される凹部6の底部を構成して記録媒体24を支持する。基材2を構成する材料としては、切刃部材5が安定して支持されるものであれば特に限定されないが、加工性、耐熱性、軽量性などの観点から、木、紙、プラスチック、金属などが挙げられる。
基材2は、転写を容易に行う観点から、板状の矩形であることが好ましい。基材2の形状やサイズは、記録媒体24の形状等にもよるが、例えば、A4サイズ(297mm×210mm)で厚みが2mm以上10mm以下である。
【0016】
−弾性部材−
弾性部材3は、切刃部材5を囲む窓部7を有し、転写体20と接触して支持する。弾性部材3を構成する材料としては、弾力性、耐熱性、可撓性、成形性などの観点から、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。窓部7の形状、配置、数等は、切刃部材5が凹部6(窓部7)の内側で起立し、画像26が転写される記録媒体24が、外周(外縁部)に沿って切刃部材5で囲まれるように、記録媒体24の形状、切刃部材5の厚みT等に応じて適宜決めればよい。
【0017】
弾性部材3の厚みL3は、支持部材4に支持された転写体20が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、転写体20の画像26が記録媒体24に転写されるとともに、切刃部材5が転写体20の厚さ方向の少なくとも一部を切り込むように、記録媒体24の厚みL1、切刃部材5の高さL2、転写体20の厚み等に応じて決めればよい。
例えば、弾性部材3の厚みL3は、記録媒体24の厚みL1及び切刃部材5の高さL2よりも大きく、弾性部材3が厚さ方向に加圧されたときに切刃部材5の先端が凹部6から突出する厚みとする。弾性部材3の厚みL3は、記録媒体24の厚みL1等にもよるが、具体的には、0.5mm以上10mm以下である。
また、弾性部材3の厚みL3と切刃部材5の高さL2との差D1は、弾性部材3の材質等にもよるが、好ましくは0mm以上2mm以下、より好ましくは0mm以上1mm以下である。
【0018】
−切刃部材−
切刃部材5は、後述する転写体20の画像受像層23等を切断するためのものであり、凹部6の内側で該凹部6の底部から開口部に向けて起立するとともに、該凹部6に収容される記録媒体24の外周に沿うように配置されている。切刃部材5を構成する材料としては、金属、セラミック、ガラス、プラスチックなどが挙げられ、剛性、加工性、強度などの観点から金属が好適である。
【0019】
切刃部材5の高さL2は、例えば、記録媒体24の厚みL1よりは大きく、厚さ方向に加圧されていない状態の弾性部材3の厚みL3よりも小さが、弾性部材3が厚さ方向に加圧されたときに切刃部材5の先端が凹部6から突出する高さとする。切刃部材5の高さL2は、記録媒体24の厚みL1、転写体20の画像26とともに転写させる層23の厚み等にもよるが、例えば、0.4mm以上10mm以下であることが好ましい。
また、切刃部材5の高さL2と記録媒体24の厚みL1との差D2は、後述する転写体20の画像受像層23の厚み等にもよるが、好ましくは0mm以上0.2mm以下、より好ましくは0mm以上0.1mm以下である。
【0020】
また、切刃部材5は、使用する記録媒体24の外周に沿うように配置するが、切刃部材5と記録媒体24との間隔が狭過ぎると、記録媒体24を出し入れし難くなり、広過ぎると、画像26を転写させる際、切刃部材5の内側に収容された記録媒体24が動いて位置ズレが生じ易い。これらの観点から、切刃部材5と記録媒体24との間隔は、好ましくは0.02mm以上0.5mm以下であり、より好ましくは0.02mm以上0.3mm以下である。
【0021】
一方、切刃部材5と弾性部材3との間隔は、切刃部材5と記録媒体24との間隔ほど限定されないが、切刃部材5と弾性部材3との間隔が狭過ぎると、転写の際、弾性部材3が厚さ方向に加圧されたときに弾性部材3が切刃部材5を外側から圧迫して転写を妨げるおそれがあり、逆に広過ぎると、弾性部材3と転写体20との接触面積が小さくなり、転写体20を支持する安定性が低下するおそれがある。これらの観点から、切刃部材5と弾性部材3との間隔は、好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上2mm以下である。
【0022】
<画像記録体の製造装置及び製造方法>
次に、本実施形態の保持体22を用いて画像記録体を製造する装置及び方法について説明する。図6は、画像記録体の製造装置の構成を概略的に示している。
本実施形態に係る画像記録体の製造装置10は、前記した保持体22と、保持体22に保持された記録媒体24と転写体20とを重ね合わせる重ね合わせ手段12と、重ね合わされた転写体20の画像26を記録媒体24に転写させる転写手段14と、を備えている。
まず、記録媒体24と転写体20について説明する。
【0023】
−記録媒体−
記録媒体24としては、通常の電子写真方式などの画像形成装置により直接画像を形成することが困難、又は、装置内での搬送すらも困難な厚み及び大きさを有するものが用いられる。
記録媒体24の厚みはその用途にもよるが、300μm以上10mm以下の範囲内であることが好ましく、500μm以上5mmの範囲内であることがより好ましい。
また、記録媒体24の大きさもその用途にもよるが、小判サイズ、具体的には、市販の電子写真方式などの画像形成装置に用いられる用紙の規格サイズのうち最も小さいサイズ(はがきサイズ)よりも小さいサイズのものが用いられる。
【0024】
記録媒体24を構成する材料は用途に応じて選択すればよく、樹脂(プラスチック)のほか、紙、金属、セラミックなどを用いてもよい。記録媒体24を構成する樹脂としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、塩化ビニル、アセテート、三酢酸セルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、セロハンなどが挙げられる。
【0025】
なお、記録媒体24を構成する材料が、樹脂や紙である場合には、これに顔料や染料などを添加して予め着色したものでもよい。また、ICカードや磁気カードとして利用される画像記録体を製造する場合は、記録媒体24に、ICメモリ、アンテナ、外部端子、磁気記録部等が予め埋め込まれてもよい。また、記録媒体24には磁気ストライプやホログラム等が別途印刷されていてもよい。
【0026】
−転写体−
転写体20は、記録媒体24に転写すべき画像26を表面に転写可能に有しているもの、例えば、画像26が形成された層が、画像26とともに基材から剥離して記録媒体24に転写されるものを用いる。図7は、転写体20の例を概略的に示している。図7(A)に示す転写体20は、板状の支持体21と、支持体21上に設けられた画像受像層23とを有している。転写体20は、支持体21と画像受像層23との間に1層以上の他の層を設けてもよい。例えば、図7(B)に示すように、支持体21上に、離型層25と、画像受像層23が順次積層されている転写体を用いてもよい。
【0027】
転写体20は、支持体21の同一面上に、画像受像層23を含む少なくとも1層が設けられ、画像受像層23又は他の層が、硬化性樹脂を含み、かつ、支持体21、又は支持体21側に隣接する層(適宜、「中間層」という。)から剥離可能な層であることが特に好ましい。
このように硬化性樹脂を含有する層が、支持体21又は中間層から剥離することにより、電子写真法で形成された画像26を記録媒体24上に転写させた場合に、支持体21又は中間層から、硬化性樹脂を含有する層が剥離し、記録媒体24上に転写された画像26を覆い、この画像26を保護することとなる。
【0028】
支持体21は、特に限定されないが、プラスチックフィルムが代表的に用いられる。例えば、OHPフィルムとして使用される光透過性のあるフィルムである、ポリアセテートフィルム、三酢酸セルロースフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリフェニレンエーテルフィルム、シクロオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミドフィルム、セロハン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂フィルムなどが好適である。また、紙(普通紙、コート紙等)、金属(アルミニウム等)、セラミックス(アルミナ等)を用いてもよい。
【0029】
支持体21の厚さは、50μm以上200μm以下の範囲が好ましく、75μm以上150μm以下の範囲がより好ましい。支持体21の厚さが50μm以上であれば、例えば電子写真装置内での搬送不良が効果的に防止され、200μm以下であれば、電子写真装置内にてトナー像を転写体表面に移行し易く、転写不良による画像欠陥の発生が効果的に防止される。
【0030】
一方、画像受像層23の厚み、あるいは画像受像層23以外の層も記録媒体24に転写させる場合は、転写させる層の総厚は、好ましくは1μm以上50μm以下、より好ましくは5μm以上20μm以下である。
また、転写体20全体の厚さとしては、転写工程において、切刃部材5によって転写体20が完全に切断されることが抑制されるように、好ましくは50μm以上250μm以下、より好ましくは100μm以上250μm以下である。
【0031】
転写体については、例えば、特開2008−83671号公報の段落0046〜0114に詳述されており、ここに記載されている転写体を用いてもよい。例えば、以下のような構成が挙げられる。
(1)支持体の片面に、離型層、硬化性樹脂層、及び画像受像層が順次積層されている構成
(2)支持体の片面に、硬化性シリコーン樹脂と、硬化性シリコーン樹脂以外の樹脂とを含む画像受像層が設けられている構成。
(3)支持体の片面に、離型層及び硬化性シリコーン樹脂を含有する画像受像層が順次積層されている構成。
(4)支持体の少なくとも一方の面に、光硬化性樹脂を含有し、自己修復性を有する画像受像層が設けられている構成。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの構成に、さらに支持体の少なくとも一方の面に抵抗調整層を設けた構成。
【0032】
−画像記録体製造装置−
図6に示す画像記録体製造装置10は、重ね合わせ手段(重ね合わせ装置)12と転写手段(転写装置)14とを備え、重ね合わせ装置12と転写装置14は、水平方向に隣接するように配置されている。
【0033】
重ね合わせ装置12は、片面に画像26が予め形成された転写体20を収納する転写体収納部32と、転写体収納部32の下方に配置され、保持体22を収納する保持体収納部34と、保持体収納部34の転写装置側に隣接して配置された重ね合わせ部36と、転写体収納部32の転写装置14が配置された側に設けられ、転写体収納部32から重ね合わせ部36へと画像26を有する転写体20を供給する搬送路40と、保持体収納部34の転写装置側に設けられ、保持体収納部34から重ね合わせ部36へと保持体22を供給する搬送路42とを有する。
【0034】
搬送路40,42としては、表面が平滑な板状部材と、その表面を画像26を有する転写体20、保持体22をそれぞれ搬送させるための搬送ロールが設けられた構成であってもよく、また回転可能な無端ベルトで構成されていてもよい。
これらの搬送路40,42は、画像記録体を製造する際に、重ね合わせ部36において、保持体22と画像26を有する転写体20とが重ね合わせられるように所定のタイミングで搬送ロールやベルトが回転し、転写体収納部32及び保持体収納部34から、画像26を有する転写体20及び保持体22を重ね合わせ部36に搬送する。
【0035】
保持体収納部34には、記録媒体24を保持した保持体22が収納されると共に、通常の給紙装置に備えられている送り出しロールや給紙ロールが備えられ、給紙ロール等が回転し、重ね合わせ部36に保持体22を1個搬送する。
転写体収納部32には、所定の画像26が例えば電子写真方式などを利用して形成された画像26を有する転写体20が収納されると共に、通常の給紙装置に備えられているピックアップロールや給紙ロールが備えられ、重ね合わせ部36に保持体22が排出された直後のタイミングで給紙ロール等が回転し、重ね合わせ部36に画像26を有する転写体20を1枚搬送する。
【0036】
重ね合わせ部36は、搬送路40の画像26を有する転写体を排出する側の鉛直方向下方で、且つ、搬送路42の保持体22を排出する部分と同じ高さの位置に設けられている。また、転写体20の表面の画像26が、保持体22に保持された記録媒体表面の所望の位置に対面するように、画像26を有する転写体20と保持体22との位置を合わせて重ね合わせる位置決め手段が設けられている。
【0037】
位置決め手段の構成としては特に限定されるものではないが、例えば、図8及び図9に示される構成が挙げられる。図8は、重ね合わせ部36を上側から見た場合の平面を、図9は重ね合わせ部36の断面(図8中の記号X1−X2間の断面)を示している。図中、61,61a,61b,62は基準壁、63,64は規制部材、70は受け板、71は接続部を表す。
【0038】
重ね合わせ部36は、搬送方向に対して、4辺のうち2辺が直交する方形の受け板70と、搬送方向下流側の辺に沿って配置された基準壁61と、当該辺と直交する2辺のうちの一方の辺に沿って配置された基準壁62と、受け板70表面を矢印A方向(搬送方向)に不図示の駆動機構により移動可能に配置された規制部材63と、受け板70表面を矢印A方向と直交する方向(矢印B方向)に不図示の駆動機構により移動可能に配置された規制部材64と、を含むものである。
【0039】
位置決めは、搬送路40,42を経て受け板70表面に、転写体20と保持体22とが重ね合わせられるように積層された積層体Pに対して、直交する2辺に規制部材63,64をそれぞれ押し当て、対向する他の2辺を基準壁61,62に突き当てることにより実施される。このように規制部材63,64及び基準壁61,62を組み合わせることにより、積層体PのサイズがA4やA3サイズ等、様々であっても精度よく位置決めされる。
【0040】
なお、基準壁61は、搬送方向に直交する位置に設けられているため、位置決めが完了し、必要に応じて後述の仮止めが終了した後に、積層体Pの搬送を妨げないように移動可能なことが必要である。例えば、図9(A)に示されるように、基準壁61は、矢印D方向(つまり、上下移動)に可動し、61aで示される箇所に移動することで、積層体Pの搬送方向下流側への搬送が可能となる。あるいは、図9(B)に示されるように、基準壁61が、受け板70の端部に接続部71を介して矢印E方向(つまり、接続部71を中心とした円周方向)に可動するように接続し、基準壁61を搬送方向の下流側に倒して61bで示される箇所に移動させることで、積層体Pの搬送方向下流側への搬送が可能となる。
【0041】
重ね合わせ部36には、保持体22と画像26を有する転写体20とを重ね合わせた積層体を仮止めする仮止め装置が設けられていてもよい。この仮止め装置としては、例えば、ヒータなどにより加熱されるよう金属からなる一対の突片で構成されたものが利用される。このような仮止め装置を利用すれば、加熱された一対の突片により積層体を挟むことで、画像26を有する転写体20と、保持体22又は保持体22により保持された記録媒体とが熱により溶着され、積層体が仮止めされる。
【0042】
転写装置14としては、例えば、図6に示されるように、一対の無端ベルト46A,46Bを用いた構成を有する装置が採用される。この転写装置14は、外周面の一部が互いに押し合うように接触して配置された一対の無端ベルト46A,46Bと、各々の無端ベルト46A,46Bを張力を加えて架け渡すように、重ね合わせ装置12側に配置された1対の加熱・加圧ロール48と、画像記録体排出部56側に配置された1対のロール50とを有する。
無端ベルト46A,46Bを構成する材料としては、金属、ゴム、プラスチックなどが挙げられるが、転写工程での切刃部材5によるキズを防ぐため、金属製の無端ベルトが好適である。
【0043】
なお、転写装置14の構成は図6に示す構成に限定されるものではなく、従来公知の各種ラミネート技法や、熱プレス技法を実現する構成を有する装置を採用してもよい。
【0044】
−画像記録体の製造方法−
次に、図6に示す画像記録体製造装置による画像記録体の製造工程を説明する。
まず、片面に画像26が予め形成された転写体20を転写体収納部32に収納する。
転写体20の画像受像層23に画像26を形成する方法は特に限定されず、例えば、電子写真法やインクジェット記録法が挙げられる。また、画像受像層23が、熱や光などの外部刺激の付与によって変色又は発色する機能を有する場合には、外部刺激の付与により画像受像層表面を変色又は発色させることにより形成された画像であってもよい。この場合、代表的には、感光記録法や感熱記録法、感光感熱記録法により形成された画像が挙げられるが、画像受像層表面に固体状の画像形成材料を付与する方法により形成された画像であることが好ましく、特に電子写真法により形成された画像であることが好ましい。
【0045】
また、転写体20のサイズは特に限定されるものではないが、電子写真法やインクジェット法など、公知の画像形成方法を利用した市販の画像形成装置での画像の形成に利用されるA4やA3などの定型サイズであることが好適である。また、転写体表面への画像の形成は、保持体に保持された記録媒体表面の画像を設けたい領域に対応するように実施される。この際、転写体20と保持体22に保持された記録媒体24との位置合わせが容易に実現されるように、記録媒体24の輪郭線や、記録媒体24の輪郭より一回り外側を示す線、記録媒体24の輪郭より一回り外側の枠の4隅を示すマークなどが、記録媒体表面に転写されることになる画像部分と共に転写体表面に形成されていることが望ましい。
【0046】
例えば、転写体20の画像受像層23側に電子写真方式の画像形成装置によりトナー像を形成する。このとき、転写体20の画像26は、保持体22の各凹部内の切刃部材5の内側の領域と重なる位置に形成する。
一方、保持体22の各切刃部材5の内側に記録媒体24を1枚ずつ挿入し、記録媒体24を保持した保持体22を保持体収納部34に収納する。
【0047】
重ね合わせ装置12では、保持体22が、保持体収納部34から搬送路42を経て、重ね合わせ部36へと供給され、重ね合わせ部36の所定の位置へセットされる。
次いで、画像26を有する転写体20が、転写体収納部32から搬送路40を経由して重ね合わせ部36へと供給される。ここで、搬送路40排出部を出た画像26を有する転写体20は、図3に示されるように、画像26が設けられた面が下側を向くように、その自重により重ね合わせ部36へ供給され、保持体22と重ね合わせられる(重ね合わせ工程)。この重ね合わせに際しては、画像26を有する転写体20表面の画像26が、保持体22の各切刃部材5の内側で保持された記録媒体表面の所望の位置に対面するように、画像26を有する転写体20と保持体22との位置を合わせて重ね合わせられる。
【0048】
次に、重ね合わせ部36で重ね合わされた画像26を有する転写体20と保持体22とから構成される積層体は、仮止め装置により仮止めが施された後、不図示の搬送手段により転写装置14へ搬送される。
転写装置14では、画像26を有する転写体20及び保持体22から構成される積層体を、一対の無端ベルト46の外周面同士が接触する接触部を通過させて加熱・加圧処理することにより画像26を記録媒体表面に転写する(転写工程)。
【0049】
重ね合わされた記録媒体24と転写体20とに加熱処理及び加圧処理が施されて転写体20の画像26が記録媒体24に転写されるが、積層体が無端ベルト46の接触部を通過するとき、図4に示すように、保持体22の弾性部材3が加圧されて厚さ方向にわずかに縮んで切刃部材5の先端が突出する。これにより、転写体の画像26が記録媒体24の表面に転写されるとともに、記録媒体24の外周に沿って転写体の画像受像層23の厚さ方向の少なくとも一部に切り込みが入る。なお、刃先は、画像受像層23の厚さ方向全体に入り込むことが好ましく、さらに転写体の支持体21に入り込んでも良い。ただし、切刃部材5で転写体20を完全に切断してしまうと、無端ベルト46Aにもキズを付けるおそれがあるほか、後に転写体20の支持体21を剥離する工数が増えるので、刃先は転写体20の支持体21の一部まで入り込む程度とすることが好ましい。
【0050】
無端ベルト46の接触部を通過した積層体は、画像記録体排出部56に排出される。
続いて、転写体20とともに記録媒体24を保持体22から取り出すとともに、転写体部分を剥離する。このとき、画像受像層23は記録媒体24の外周に沿って切り込まれているため、図5に示すように、記録媒体24と重なっていた部分23A(刃先の内側に位置していた部分)は画像26とともに記録媒体24に転写される一方、記録媒体24の外側に位置していた部分23B(刃先の外側に位置していた部分)は転写体20(支持体21)側に残ったまま剥離される。これにより、画像受像層23が記録媒体24の外周からはみ出てバリのように存在することが抑制された画像記録体27が得られる。
【実施例】
【0051】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0052】
<実施例1>
−記録媒体−
画像を形成する記録媒体として、白色PETG(三菱樹脂社製、ディアフィクスWHI)製で、厚さは760μm、大きさは85.6mm×54mmに予め打抜き加工されたものを用意した。
【0053】
−転写シート−
転写シート(転写体)は以下の工程により作製した。
(離型層塗工液の調製)
有機シラン縮合物、メラミン樹脂、アルキド樹脂を含むシリコーンハードコート剤(GE東芝シリコーン社製、SHC900、固形分30質量%)20部を、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液30部に添加し、十分撹拌して離型層塗工液を調製した。
【0054】
(画像受像層塗工液の調製)
ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロン200)20部と架橋型アクリル微粒子(綜研化学社製、MX−500、体積平均粒径5μm)1部と帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)0.6部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液80部に添加し、十分撹拌して画像受像層塗工液を調製した。
【0055】
(抵抗調整層塗工液の調製)
ポリエステル樹脂(綜研化学社製、フォレット4M、固形分30質量%)20部と架橋型アクリル微粒子(綜研化学社製、MX300、体積平均粒径3μm)0.6部と帯電制御剤(日本油脂社製、エレガン264WAX)0.3部とを、シクロヘキサノンとメチルエチルケトンとを質量比で10:90で混合した液80部に添加し、十分撹拌して抵抗調整層塗工液を調製した。
【0056】
(転写シートの作製)
支持体としてPETフィルム(東レ社製、ルミラー100T60、厚み:100μm)を用い、この支持体の一方の面(裏面側)に前記抵抗調整層塗工液をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で30秒間乾燥させ、膜厚0.2μmの抵抗調整層を形成した。この支持体の他方の面に、前記離型層塗工液をワイヤーバーを用いて同様に塗布し、120℃で30秒乾燥させ、膜厚1μmの離型層を形成した。さらに、この離型層上に、前記画像受像層塗工液をワイヤーバーを用いて塗布し、120℃で60秒間乾燥させ、膜厚10μmの画像受像層を形成した。その後A4サイズ(210mm×297mm)にカットして転写シートを作製した。
【0057】
−転写シートへの画像形成−
転写シートの画像受像層側の面に、富士ゼロックス製電子写真装置「DocuColor1256GA」により、絵柄を、短手方向に等間隔に2つ、長手方向に等間隔に3つ配列するように左右反転印刷で合計6個形成し、表面に画像を有する転写シートを作製した。なお、絵柄は、各記録媒体に相当するサイズ(85.6mm×54mm)にそれぞれ形成されたものである。
【0058】
−保持体−
図1及び図2に示すような構成の保持体を用意した。この保持体は、記録媒体がそれぞれ収容される凹部が、短手方向に等間隔に2つ、長手方向に等間隔に3つ配列するように合計6個配置されたA4サイズ(297mm×210mm)のものである。
基材は木製の板(厚み1mm)であり、基材には鋼製の切刃の一部が埋め込まれて基材に対して略垂直に支持されている。切刃は、カード(記録媒体)が刃の内側に嵌め込まれる大きさ(85.7mm×54.1mm)に配置されている。基材の表面(凹部の底部)から刃先までの高さは記録媒体の厚さよりもわずかに高い0.8mmである。
また、基材上の各切刃の外側の部分には、各切刃の外側を囲むように6箇所の窓部を設けたシリコーンゴムが接着されている。シリコーンゴムの厚さは切刃の高さよりも高い1.0mmとなっている。
【0059】
−画像の形成−
保持体の各切刃の内側にそれぞれ1枚ずつ、計6枚の記録媒体を収容し、表面に画像を有する転写シートを、その画像側を保持体に向けて重ね合わせて記録媒体と位置合せをした。
次いで転写手段における加熱温度を140℃、圧力を1kN、送り速度を10mm/sに設定して転写を行った。
【0060】
(比較例1)
実施例1で用いた保持体に代えて、切刃部材を有さない保持体を用い、他は実施例1と同様の方法により記録媒体に画像を形成した。
【0061】
−評価−
以上の実施例及び比較例により得られた画像記録体の記録媒体周縁部の樹脂及び画像形成材料のはみ出しについて評価した結果を表1に示す。なお、表1中に示す記録媒体周縁部の樹脂のはみ出しの評価方法および評価基準は以下に示す通りである。
【0062】
記録媒体周縁部の樹脂のはみ出しは、転写フィルムを剥して得られた画像記録体の印刷面側の周縁部を目視および指で触わることにより観察し、以下の基準で評価した。
A:周縁部において樹脂のはみ出しは見られず、指でさわってもザラツキを感じない。
B:周縁部において樹脂のはみ出しは見られないが、指でさわるとザラツキを感じる。
C:周縁部において、明らかに樹脂がバリとして付着しており、実用上、問題となるレベル。
【0063】
【表1】

【0064】
以上、実施形態及び実施例を説明したが、これらに限定されない。
例えば、支持部材は、1つの部材で一体的に形成されていてもよい。また、切刃部材は、支持部材に支持された転写体が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、切刃部材が転写体の厚さ方向の少なくとも一部を切り込めばよく、例えば、図10に示すように先端部が平坦な形状の切刃部材5Aでもよい。
また、転写体20の画像を記録媒体24に転写させる際、例えば、切刃部材5が支持部材4の凹部6から突出せずに、転写体20が基材2側に凸状に変形することで切刃部材5が画像形成層23を切り込んでもよい。
【0065】
また、画像記録体の製造装置及び製造方法も上記実施形態及び実施例に限定されず、例えば、転写工程では、加熱処理及び加圧処理から選択される一方の処理を施して転写を実現してもよい。
また、図6に示したような重ね合わせ手段と転写手段のほかに、転写体に画像を形成する装置、保持体の各切刃部材に記録媒体を挿入する装置、画像が転写された記録媒体(画像記録体)を保持体から取り出す装置などを組み合わせた画像記録体製造装置としてもよい。
【符号の説明】
【0066】
2 基材
3 弾性部材
4 支持部材
5 切刃部材
6 凹部
7 窓部
10 画像記録体製造装置
12 重ね合わせ手段(重ね合わせ装置)
14 転写手段(転写装置)
20 転写体
21 支持体
22 保持体
23 画像受像層
24 記録媒体
25 離型層
26 画像
27 画像記録体
32 転写体収納部
34 保持体収納部
40,42 搬送路
46 無端ベルト
48 加熱・加圧ロール
50 張架ロール
56 画像記録体排出部
61,62 基準壁
63,64 規制部材
70 受け板
71 接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体が配置される凹部を有し、前記記録媒体と該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体を支持する支持部材と、
前記支持部材の凹部の内側で前記記録媒体の外周に沿うように底部から開口部に向けて起立し、前記記録媒体を収容して保持する環状の切刃部材と、を有し、
前記支持部材に支持された前記転写体が加熱又は厚さ方向に加圧されたときに、前記切刃部材が前記転写体の厚さ方向の少なくとも一部を切り込むことを特徴とする保持体。
【請求項2】
前記支持部材が、前記切刃部材を起立した状態に支持する基材と、該基材上に設けられ、前記転写体を支持する弾性部材と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の保持体。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の前記保持体と、
前記切刃部材が外周に沿うように前記保持体に保持された記録媒体と、該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体とを、前記転写体の画像が前記記録媒体と対面するように重ね合わせる重ね合わせ手段と、
前記重ね合わせ手段によって重ね合わされた前記記録媒体と前記転写体とに加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を施して前記転写体の前記画像を前記記録媒体に転写させる転写手段と、
を備えていることを特徴とする画像記録体の製造装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の前記保持体に前記切刃部材が外周に沿うように記録媒体を保持する工程と、
前記保持体に保持された前記記録媒体と、該記録媒体に転写すべき画像を表面に有する転写体とを、前記転写体の画像が前記記録媒体と対面するように重ね合わせる工程と、
前記重ね合わされた前記記録媒体と前記転写体とに加熱処理及び加圧処理から選択される少なくとも一方の処理を施して前記転写体の前記画像を前記記録媒体に転写させる転写工程と、
を含むことを特徴とする画像記録体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−184435(P2010−184435A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30192(P2009−30192)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】