説明

画像記録装置、その装置による記録媒体搬送方法及びプログラム

【課題】記録媒体の種類に基づいて、最適なページギャップを設定することで、両面連続記録時、両面・片面連続記録時のスループット向上を可能とする画像記録装置、その装置による記録媒体搬送方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】駆動制御部10は、少なくとも記録媒体31の種類を指定する情報に基づいて、給送部2から給送される記録媒体31、又は記録処理後に経路切換部3を介して再給送される記録処理後の記録媒体31の少なくとも1方により、搬送経路を先行する記録媒体31及び後続する記録媒体31のページギャップの決定を行う。次に駆動制御部10は、決定されたページギャップに基づいて、先行する記録媒体31及び後続する記録媒体31の搬送を制御部1に行わせると共に、少なくとも記録媒体31の種類を指定する情報に基づいて、経路切換部3の制御指示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面記録に対応する画像記録装置に関し、更に詳しくは画像記録装置における記録媒体搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像記録装置においては、記録媒体の表裏両面に記録処理(記録データの記録)を行う方式が一般に知られている。
両面記録に対応する画像記録装置では、記録媒体の一方の表面(第1面)に画像記録部によって記録処理を実行した後、記録媒体を反転経路に向けて搬送し表裏反転した後に画像記録部に再供給し、裏面(第2面)に記録処理を行う方式が知られている。
【0003】
このような画像記録装置には、例えばインクジェット方式のフルライン型のカラープリンタが知られている。フルライン型のカラープリンタでは、記録媒体が搬送される搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)に、インク吐出のための複数のノズルを形成した記録ヘッドが、搬送方向(副走査方向)に離間してインク色毎に配設されている。
【0004】
このような画像記録装置(カラープリンタ)では、記録媒体を給送(供給)して搬送すると共に、ノズル列(記録ヘッド)における複数のインクノズルに、記録処理を行う記録媒体を対向配置させて、搬送中の記録媒体に対して各色のインクを吐出することで、文字や画像を記録している。
【0005】
また、このような画像記録装置は、記録媒体の第1面及び第2面に対して、1つの画像記録部で記録を行うため、記録媒体の第1面に記録した後、当該記録媒体が反転経路を介し、再び画像記録部へ搬送している。しかし、このような画像記録装置では、第1面へ記録する際の記録媒体と再給送により第2面へ記録する際の記録媒体とを搬送するタイミングについて最適に制御しないと、記録媒体が搬送経路上において、先行する記録媒体と後続する記録媒体とが追突してしまう虞がある。
【0006】
この追突を防止する方法としては、先行する記録媒体と後続する記録媒体との媒体間距離(ページギャップ)を広く確保する方法が知られている。
しかし、ページギャップを広く確保することは、画像記録装置の時間当たりの記録処理枚数を少なくすることになり、スループットを低下させてしまう課題がある。
【0007】
例えば特許文献1には、前述した課題を解決する技術として、下記に記載する第1の条件、第2の条件及び第3の条件の全てを満たすためのスケジューリングを行い、後続記録媒体の供給タイミングを決定する方法が開示されている。
【0008】
第1条件:記録媒体の第1面への記録を行うために画像記録部に給送される記録媒体(A)と、第2面への記録を行うために画像記録部に再給送される記録媒体(B)と、の搬送開始タイミング決定を、記録媒体Aの通過完了時にページギャップを保って記録媒体Bの先端が収納部に到達した際に行っている。
【0009】
第2条件:記録媒体に記録処理を行う画像記録部より上流側における記録媒体の供給位置に、先行する記録媒体と後続する記録媒体とが同一時刻に存在せず、且つ先行記録媒体の後端が通過完了するタイミングに所定量以上のページギャップを保って、後続記録媒体の先端が供給位置に到達した際に行っている。
【0010】
第3条件:先行記録媒体と後続記録媒体が同一時刻に経路切換部における反転位置には存在せず、且つ先行記録媒体の後端が通過完了するタイミングに所定量以上のページギャップを保って、後続記録媒体の先端が反転位置に到達した際に行っている。
【0011】
特許文献1によれば、必要最小限で先行記録媒体43aに対する後続記録媒体43bのページギャップ設定を実現し、ノズル列(記録ヘッド)41により連続記録処理を行う画像記録装置を実現している。
【特許文献1】特開2006−131415号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1のスケジューリング方法では、両面記録時、両面・片面記録時の各連続記録処理において、経路切換部42の制御をページギャップで切換えするように制御している。
【0013】
ここで、特許文献1のページギャップに関しては、図11を用いて説明する。
同図(a)は片面連続記録時、同図(b)、(c)は両面連続記録若しくは片面・両面連続記録時の記録媒体の搬送を示している。
【0014】
特許文献1のページギャップに関しては、片面記録時におけるページギャップをtとし、両面連続記録時及び両面・片面連続記録時におけるページギャップをt+αとしており、両面連続記録時及び両面・片面連続記録時はページギャップαだけ距離を拡げて先行する記録媒体43aに対し後続する記録媒体43bを搬送している。ページギャップαだけ距離を拡げる理由としては、両面連続記録時、両面・片面連続記録時に同図(b)から同図(c)へ移る過程において、経路切換部42をh分移動させる処理が追加されるため、ページギャップをα分余分に確保する必要があるからである。
【0015】
このために両面記録時や両面・片面記録時は、片面記録時と比較するとページギャップはα分大きくなっている。そのため両面記録時、両面・片面記録時の各連続記録処理では、片面記録時の連続記録処理と比べて記録処理の時間当たりの記録処理枚数が少なくなりスループットが低下してしまうという課題があった。
【0016】
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の種類に基づいて、最適なページギャップを設定することで、両面連続記録時、両面・片面連続記録時のスループット向上を可能とする画像記録装置、その装置による記録媒体搬送方法及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述した目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に少なくとも経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体に対して記録処理を行う画像記録装置において、少なくとも記録媒体の種類を指定する情報に基づいて、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体の少なくとも1方により、搬送経路を先行する記録媒体及び後続する記録媒体のページギャップの決定と、経路切換部の制御指示と、を行う駆動制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の別の態様のひとつである記録媒体搬送方法は、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に少なくとも経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体に対して記録処理を行う画像記録装置による記録媒体搬送方法であって、少なくとも記録媒体の種類を指定する情報に基づいて、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体の少なくとも1方により、搬送経路を先行する記録媒体及び後続する記録媒体のページギャップの決定を行い、決定されたページギャップに基づいて、先行する記録媒体及び後続する記録媒体の搬送を行わせると共に、少なくとも記録媒体の種類を指定する情報に基づいて、経路切換部の制御指示を行う、ことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のさらなる別の態様のひとつであるプログラムは、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に少なくとも経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体に対して記録処理を行う画像記録装置による記録媒体搬送の制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、少なくとも記録媒体の種類を指定する情報に基づいて、給送部から給送される記録媒体、又は記録処理後に経路切換部を介して再給送される記録処理後の記録媒体の少なくとも1方により、搬送経路を先行する記録媒体及び後続する記録媒体のページギャップの決定を行う処理と、決定されたページギャップに基づいて、先行する記録媒体及び後続する記録媒体の搬送を行わせると共に、少なくとも記録媒体の種類を指定する情報に基づいて、経路切換部の制御指示を行う処理と、を演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、記録媒体の種類に基づいて、最適なページギャップを設定することで、両面連続記録時、両面・片面連続記録時のスループット向上を可能とする画像記録装置、その装置による記録媒体搬送方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態における画像記録装置の概念的なブロック図を示す図である。
【図2】本実施形態の画像記録装置の各構成要素の配置例を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る画像記録装置による媒体搬送方法ついて説明する図である。
【図4】第2の規定のページギャップTで、先行する記録媒体を第1経路に、後続の記録媒体を第2経路に搬送するパターンを説明する図(その1)である。
【図5】第2の規定のページギャップTで、先行する記録媒体を第1経路に、後続の記録媒体を第2経路に搬送するパターンを説明する図(その2)である。
【図6】第2の規定のページギャップTで、先行する記録媒体を第2経路に、後続の記録媒体を第1経路に搬送するパターンを説明する図(その1)である。
【図7】第2の規定のページギャップTで、先行する記録媒体を第2経路に、後続の記録媒体を第1経路に搬送するパターンを説明する図(その2)である。
【図8】第1実施形態の方法により、ページギャップが第1の規定のページギャップTとして搬送される様子を示す図である。
【図9】第1実施形態に係る画像記録装置による制御部1内の駆動制御部10の動作処理を示すフローチャートである。
【図10】第2実施形態に係る画像記録装置による媒体搬送方法ついて説明する図である。
【図11】同図(a)は片面連続記録時、同図(b)、(c)は両面連続記録若しくは片面・両面連続記録時の特許文献1の記録媒体の搬送を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態における画像記録装置の概念的なブロック図を示す図である。
また、図2は、各構成要素の配置例を示す図である。
【0023】
なお以下の説明においては、記録媒体の搬送方向に直交する方向(主走査方向)をX方向又は記録媒体の幅方向とし、記録媒体の搬送方向(副走査方向)をY方向とし、さらにXY平面に直交する方向をZ方向と称する。
【0024】
まず、本発明に係わる画像記録装置の構成例を説明する。
本実施形態の画像記録装置32は、画像記録装置32全体の制御を司る制御部1、記録媒体31,31−1乃至31−kを搬送機構5に供給する給送部2、給送部2から受け渡された記録媒体31を画像記録部12に搬送する搬送機構5、両面記録を行う際、記録媒体31を表裏反転させて画像記録部12へ再供給する反転経路部8、記録媒体31に記録処理を行う画像記録部12、及び記録処理が施された記録媒体31を収納する収納部16を少なくとも備えている。
【0025】
制御部1は、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor Unit:演算処理装置)及び制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)やMPUのワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)等からなる処理回路、及び画像記録装置32の制御に関する設定値等を記憶する不揮発性メモリを少なくとも有する。
【0026】
本発明に係る画像記録装置の実施形態では、例えば駆動制御部10を制御部1の演算処理装置が実行するプログラムとしてROMに記憶させる。また、記憶部15は例えば不揮発性メモリで構成させる。
【0027】
なお、駆動制御部10は、例えば制御部1の演算処理装置が制御する信号処理回路としても良い。
給送部2は、記録媒体31の搬送経路の最上流側に設けられ、記録処理が開始されると、収納された複数の記録媒体31を1枚ずつ搬送経路の下流側へ搬送する。
【0028】
給送部2は、収納カセット29,29−1乃至29−kと、ピックアップローラ23,23−1乃至23−kと、媒体検出部17と、レジストローラ25で構成される。
収納カセット29は、種類(材質、長さ(大きさ、縦/横方向)、厚さ、幅及び摩擦係数等)の異なる記録媒体31を収容するために少なくとも1つ以上備えられている。ピックアップローラ23は、各収納カセット29に対して1つ備わり、収納カセット29に収容された最上面の記録媒体31に当接して1枚ずつ取り出して搬送経路に搬出する。媒体検出部17は、ピックアップローラ23から取り出された記録媒体31を検出し、制御部1に通知する。レジストローラ25は、記録媒体31を媒体検出部17が検出した情報に基づき制御部1によって制御され、搬送されてくる記録媒体31の斜行を補正しつつ記録媒体31を狭持して、搬送機構5へ受け渡す。
【0029】
搬送機構5は、駆動ローラ22a、搬送部材18、従動ローラ22b、搬送情報生成部6、負圧部7、及び搬送部ローラ26により構成され、搬送部材18による搬送面が複数のノズル列14−1−1乃至14−n−mのインク吐出口に対向して設けられる。
【0030】
搬送部材18は、駆動ローラ22aと従動ローラ22bに架設され、制御部1の指示により駆動ローラ22aを駆動させることで回転し、給送部2から受け渡された記録媒体31を搬送部ローラ26とで狭持する。その後、記録媒体31は、負圧部7により搬送部材18に吸着しながら搬送を開始する。従動ローラ22bには、搬送情報生成部6における、例えばロータリエンコーダが設けられ、搬送部材18の移動量に対応したパルス信号を生成して制御部1へ通知する。
【0031】
反転経路部8は、経路切換部3、経路切換部駆動ローラ3a、反転・排出検出部4、搬送路19、反転経路検出部9a、9b、及び反転ローラ対24により構成される。
ジョブ情報で第2面に記録すると制御部1に通知された際には、反転・排出検出部4で検知した情報に基づき、設定したタイミングで経路切換部駆動ローラ3aを駆動させて、経路切換部3を切換え、反転経路部8上流側へ記録媒体31を案内する。
【0032】
反転経路部8における複数の反転経路検出部9a、9bは、記録媒体31の通過状態を検出し、反転ローラ対24に狭持させて記録媒体31の表裏を反転させて、再び搬送機構5の上流側へ再給送する。
【0033】
画像記録部12は、設計上の最大記録媒体幅を超える長さに配設され、インクを吐出する複数のノズル列(記録ヘッド)14,14−1−1乃至14−n−mと、各ノズル列(記録ヘッド)14の個数に対応して設けられ、制御部1の指示に基づいて、各ノズル列(記録ヘッド)14に対してインク吐出を指示するための駆動信号を出力するノズル列駆動部13,13−1−1乃至13−n−mから構成されている。
【0034】
ノズル列駆動部13は、ノズル列14を制御して制御部1から出力された1ラインごとの画像データを記録処理する。ノズル列(記録ヘッド)14−1−1乃至14−n−mは、短尺のノズル列をn個(nは2≦nの整数)並べて最大記録幅を超える長さに配設し、これをm色(mは2≦mの整数)のインク色分並列に設けてあり、各ノズル列(記録ヘッド)14−1−1乃至14−n−mは、対応して設けてあるノズル列駆動部13−1−1乃至13−n−mからの駆動信号に基づいて各色インクを記録媒体上へ吐出する。
【0035】
収納部16は、排出ローラ対27と収納トレイ28とで構成される。
記録処理が終了した記録媒体31は、経路切換部3より下流側に設けられた排出ローラ対27によって狭持されて、収納トレイ28に収納される。
【0036】
上位装置33は、本発明の画像記録装置32の外部機器として、例えばLAN等を介して接続される。この上位装置33は、本発明の画像記録装置32に記録処理を行わせるユーザのコンピュータに相当し、本発明の画像記録装置32に対して記録処理に関する情報としてジョブ情報を通知する。
【0037】
上位装置33から通知されるユーザ指定情報におけるジョブ情報には、画像データ、記録媒体の種類を指定する情報としての(材質指示(材質毎の摩擦情報は予め記憶)、厚さ指示、形状指示、サイズ指示(長さ、縦/横方向))、記録枚数、記録処理のモードを指定する情報としての(片面記録指示/両面記録指示)等が含まれる。
【0038】
制御部1は、例えば前述したRAMに記憶した画像データ1ライン〜nライン(nは2≦nの整数)の画像データを画像記録部12に通知して記録処理を行わせる。
制御部1の演算処理装置は、駆動制御部10が例えば当該制御部1のROMに記憶されるプログラムの場合、このプログラムの動作処理により先行する記録媒体31に対し、後続する記録媒体31に設定したページギャップを保って給送するようにピックアップローラ23−1乃至23−kやレジストローラ25を制御すると共に、経路切換部3を設定した経路切換タイミングで切換える。
【0039】
一方記憶部15は、ページギャップを生成するための給送部2による給送タイミング又は経路切換部3介してから反転経路部8により再給送される際の再給送タイミングと、経路切換部3の制御に用いる情報における経路切換タイングと、を記録媒体31の種類に対応づけて記憶している。
【0040】
制御部1の演算処理装置は、駆動制御部10によるプログラム指示により、先行する記録媒体31に対し、後続する記録媒体31に設定したページギャップを保った給送と、経路切換部3による経路切換とを記憶部15より読み出した給送タイミング又再給送タイミングと、経路切換タイングとにより行う。
【0041】
また、制御部1の記憶部15には、本発明の画像記録装置32の設計/仕様に関する情報として、媒体検出部17による記録媒体31の検出位置からノズル列14−1−1乃至14−n−mまでの離間距離を前述した搬送情報生成部6におけるロータリエンコーダのパルス信号の累積値に換算して予め記憶している。制御部1は、記録媒体31の搬送方向先端が検出されてから搬送情報生成部6におけるロータリエンコーダにより生成されるパルス信号の累積値と、記憶部15に予め記憶される前述したパルス信号の累積値とが一致したタイミングで対応するノズル列駆動部13−1−1乃至13−n−mを駆動し、ノズル列14−1−1乃至14−n−mより記録媒体31上にインクを吐出させることにより記録処理を行なう。
【0042】
制御部1は、上位装置33よりジョブ情報と共に記録処理開始の通知を受けると、ジョブ情報で指定された記録媒体のサイズや縦/横方向、記録媒体の種類に基づいて、収納カセット29−1乃至29−kから1つを選択し、給送部2から記録媒体31を1枚ずつ記録媒体のサイズや縦/横方向、記録媒体の種類に基づいた規定のページギャップを保って搬送機構5へ搬送する。なおこの規定のギャップの詳細は後述する。
【0043】
制御部1は、上位装置33から通知されたジョブ情報が両面記録を指示している場合、反転・排出検出部4が、記録媒体31の先端を検出した際の検出信号を受信する。制御部1は、上位装置33から通知されたジョブ情報に基づいて、経路切換部3を収納部16側(第1の搬送経路)、反転経路部8側(第2の搬送経路)のいずれか一方に切換えて、切換えた側に記録媒体31を案内するよう制御する。
【0044】
第1の搬送経路側に案内された記録媒体31は、排出ローラ対27により収納トレイ28に収納される。一方、第2の搬送経路側に案内された記録媒体31は、経路切換部3に沿って上昇し、再び搬送機構5の上流側へ案内される。
【0045】
次に、第1実施形態に係る画像記録装置による媒体搬送方法ついて図3を用いて説明する。
図3は、両面連続記録時/片面・両面連続記録時のページギャップを示している。
【0046】
なお、第1実施形態では、記録処理に使用されるインクが速乾性の場合、又は記録媒体の搬送経路においてインクが定着するのに充分な距離(時間)が確保されている場合を想定している。
【0047】
また、同図による説明では、片面記録を連続で行うとき(片面連続記録)における規定のページギャップをtとし、ページギャップtでページギャップの間に経路切換部3を切換えたときに記録媒体に接触しないように余分に確保した距離をαとし、両面記録を連続で行うとき(両面連続記録)及び片面記録と両面記録を交互に行うとき(片面・両面連続記録)の第1の規定のページギャップをt+αとし、第2の規定のページギャップをT、記録媒体31の厚さをha、ノズル列(記録ヘッド)14から搬送機構5による搬送面までの離間距離をh、記録媒体31の浮きによって変動するノズル列(記録ヘッド)14から記録媒体31までの距離をhbとし、またt+α>=T、とする。
【0048】
第1実施形態に係る画像記録装置32では、両面連続記録時/片面・両面連続記録時には、図3(a)に示すように第1の規定のページギャップt+αを保ちながら記録媒体31を搬送機構5へ供給する場合と、図3(b)に示すように第1の規定のページギャップt+αより小さい第2の規定のページギャップTを保つように搬送機構5へ記録媒体31を供給する場合とがある。
【0049】
なお、第1の規定のページギャップt+αの場合には、ページギャップが大きいので、先行する記録媒体31aが経路切換部3の下方を完全に通過した後に経路切換部3による切換えが行われるため、先行する記録媒体31aは経路切換部3に接触しない。しかし第2の規定のページギャップTの場合には、ページギャップが小さいので、先行する記録媒体31aが経路切換部3の下方を完全に通過する前に経路切換部3による切換えが行われるため、先行する記録媒体31aは経路切換部3に接触する。
【0050】
本実施形態1に係る画像記録装置32では、両面連続記録時/片面・両面連続記録時において、搬送されてくる記録媒体31のサイズや縦/横方向、記録媒体の種類によって従来の画像記録装置と同様の第1の規定のページギャップt+αと、第1の規定のページギャップより短い第2の規定のページギャップTとを切換える。これにより、本実施形態1に係る画像記録装置32では、両面連続記録時/片面・両面連続記録時におけるページギャップを短縮する。
【0051】
次に第2の規定のページギャップTで、先行する記録媒体31aを収納部16への搬送経路(第1の搬送経路)へ、後続の記録媒体31bを反転経路部8への経路(第2の搬送経路)へ搬送するパターン(パターン1)について図4及び図5を用いて説明する。
【0052】
このパターン1では、第2の規定のページギャップで記録媒体31を搬送すると以下のような問題が生じる。
パターン1においては、図4に示されるように、ページギャップを短い第2の規定のページギャップTに設定すると、先行する記録媒体31aが通過中に経路切換部3による切換えにより、b地点において記録媒体31aと経路切換部3とが接触する。これにより、記録媒体31の種類(材質、長さ(大きさ、縦/横方向)、厚さ)によっては、先行する記録媒体31aに引っ掛かりが生じ、a地点で先行の記録媒体31aと後続の記録媒体31bが追突(接触)し、記録媒体31が当該記録媒体31の搬送経路内において詰まる虞がある。
【0053】
そこで本実施形態1に係る画像記録装置32では、図5に示されるようにパターン1において、搬送する記録媒体31が第2の規定ページギャップTで搬送可能と判定された場合に限り、ページギャップを第2の規定ページギャップTに短縮する。
【0054】
本実施形態1に係る画像記録装置32は、記録媒体31がザラ紙や封筒である場合など記録媒体31の摩擦係数が比較的大きい場合に、ページギャップを第2の規定ページギャップTでなく、より長い第1の規定ページギャップt+αに設定する。
【0055】
本実施形態1に係る画像記録装置32は、記録媒体31の摩擦係数が比較的小さく経路切換部3に接触した際に引っ掛かりが生じない場合に、図5に示されるように、第2の規定ページギャップTで搬送することにより、搬送時間を短縮する。本実施形態1に係る画像記録装置32は、制御部1が経路切換部3を制御する際に、先行する記録媒体31aを反転・排出検出部4が検出してから先行する記録媒体31aが経路切換部3の下方を通過中において、ジョブ情報(記録媒体31の種類)の指定情報に対応づけされた経路切換タイミングで切換えを行う。
【0056】
このように本実施形態1に係る画像記録装置32は、パターン1により後続の記録媒体31bが反転経路部8の上流側へ搬送され、且つ先行する記録媒体31aの摩擦係数が比較的小さく経路切換部3に接触した際に引っ掛かりが生じない場合に、先行する記録媒体31aと、後続する記録媒体31bとのページギャップを第2のページギャップTに設定して短縮することにより、連続記録処理のスループットを向上させる。
【0057】
次に第2の規定ページギャップで、先行する記録媒体31aを反転経路部8への経路(第2の搬送経路)へ、後続の記録媒体31bを収納部16への経路(第1の搬送経路)へ搬送するパターン(パターン2)について図6及び図7を用いて説明する。
【0058】
図6に示すように記録媒体の種類(材質、長さ(縦/横方向、大きさ)、厚み)によっては、このパターン2の場合においても、先行する記録媒体31aが経路切換部3へ移行している途中で、経路切換部3による切換えが行われると、先行する記録媒体31aの後端に浮きが生じ、ノズル列(記録ヘッド)14−n−mからインクが吐出されて記録媒体31a上に記録処理を行う際の距離h−haが距離hbと短くなるため、記録処理に悪影響を及ぼす虞がある。
【0059】
そこで本実施形態1に係る画像記録装置32では、図7に示されるようにパターン2においても、搬送する記録媒体31が第2の規定ページギャップTで搬送可能と判定された場合に限り、ページギャップを第2の規定ページギャップTに短縮する。
【0060】
本実施形態1に係る画像記録装置32は、先行して搬送される記録媒体31aが第2の規定ページギャップTで浮きが生じないと判定した場合にページギャップを第2の規定ページギャップTに短縮し、先行して搬送される記録媒体31aが第2の規定ページギャップTで浮きが生じると判定した場合に第1の規定ページギャップt+αに設定する。
【0061】
本実施形態1に係る画像記録装置32は、先行する記録媒体31aが反転経路部8への経路(第2の搬送経路)を搬送中に制御部1が経路切換部3を制御する際、ジョブ情報(記録媒体31の種類)の指定情報に対応づけされた経路切換タイミングで切換えを行う。
【0062】
なお、浮きが生じると判定するジョブ情報としては、記録処理を行う対象記録媒体31において、例えばダンボールや厚紙等比較的硬い記録媒体31が指定された場合、又はサイズ指定において搬送方向における長さが短い記録媒体31の横方向記録が指定された場合となる。横方向記録の記録媒体31が含まれる理由は、搬送方向における長さが短かくなるにしたがい当該記録媒体31の自重による下方への反り量が少なくなり、前述した距離hbとなる可能性が増すとの判断による。
【0063】
このように本実施形態1に係る画像記録装置32は、パターン2により先行の記録媒体31aが反転経路部8の上流側へ搬送され、且つ先行する記録媒体31aの後端に浮きが生じない場合に、先行する記録媒体31aと、後続する記録媒体31bとのページギャップを第2の規定ページギャップTに設定して短縮することにより、連続記録処理のスループットを向上させる。
【0064】
図8には、本実施形態1に係る画像記録装置32により、ページギャップが第2の規定ページギャップTとして搬送される様子が示されている。同図においては、第1面及び第2面に記録処理が完了した記録媒体31と、第1面に記録処理が完了した記録媒体31とが第2の規定ページギャップTを保ちながら記録処理される。
【0065】
図9は、第1の実施形態における画像記録装置の制御部1内の駆動制御部10の動作処理を示すフローチャートである。
同図の処理は、駆動制御部10を信号処理回路で構成した場合、例えば制御部1の演算処理装置(MPU)がこの信号処理回路を制御することにより実現され、駆動制御部10をプログラムで構成した場合、例えば制御部1のROMに記憶された当該プログラムを演算処理装置(MPU)が実行することにより実現される。
【0066】
同図において、駆動制御部10は、ステップ1において、上位装置33からジョブ情報が通知されたか否かを判定し、ジョブ情報が通知されなければ(ステップS1、No)、処理をステップS1に戻し、ジョブ情報の通知待ち状態となる。
【0067】
駆動制御部10は、ステップS1において、上位装置33からジョブ情報が通知されれば(ステップS1、Yes)、次にステップS2としてそのジョブ情報から第2面も記録する両面記録(経路切換部3による経路切換が生じる記録)であるかどうかを判定する。そして駆動制御部10は、判定の結果、両面記録でなく片面記録の場合には(ステップS2、No)、処理をステップS5に移す。
【0068】
次に駆動制御部10は、ステップS3において、両面記録である場合(ステップS2、Yes)の場合に、ページギャップを第2の規定ページギャップTに短縮可能な記録媒体31かどうかを判定する。この判定は、ジョブ情報内の記録媒体の種類(材質、厚さ、摩擦係数等に関係)、大きさや縦/横方向(長さに関係)等から行われる。
【0069】
駆動制御部10は、ステップS3の判定の結果、ページギャップを第2の規定ページギャップTに短縮可能でないと判定(ステップS3、No)した場合、ページギャップの大きさを変更せずにステップS5に処理を移し、ページギャップを短縮可能であると判定(ステップS3、Yes)した場合、ステップS4へ処理を移行して記憶部15から指定された記録媒体31の種類に対応づけされたページギャップを設定するための給送タイミング又は再給送タイミングと、経路切換部3の切換えタイミングを読み出し設定する。
【0070】
次に駆動制御部10は、ステップS3、S4の処理によリページギャップが決定されると、ステップS5ヘ処理を移行してステップS4で設定されたページギャップとなるように記録媒体31の搬送を開始する。
【0071】
そして駆動制御部10は、記録媒体31が検出されて反転・排出検出部4がONになるのを待ち(ステップS6、No)、反転・排出検出部4がONになったなら(ステップS6、Yes)、ステップS7へ処理を移行してステップS4で設定した切換えタイミングで経路切換部3を切換える。
【0072】
次に駆動制御部10は、ステップS1で通知された1つのジョブ情報による記録処理が全て終了するまで、ステップS6〜S8の処理を繰り返す(ステップS8、No)。
次に駆動制御部10は、ステップS9において、通知された全てのジョブ情報によるジョブが終了したかどうかを判定し、終了していなければ(ステップS9、No)、ステップS1に処理を戻して前述した処理を繰り返し、全てのジョブ情報によるジョブが終了した(ステップS9、Yes)と判定したら、本処理を終了する。
【0073】
以上説明したように本発明の第1実施形態によれば、上位装置33から通知されるジョブ情報(記録媒体31の種類指定情報、記録媒体31のサイズ指定情報及び記録媒体31の方向指定情報)に対応づけされたページギャップ設定のための情報と、経路切換部3の切換えタイミングとに基づいて、ページギャップの短縮を行うことにより、連続記録処理によるスループット向上を図ることができる。
【0074】
次に、第2実施形態に係る画像記録装置による媒体搬送方法ついて図10を用いて説明する。
なお、第2実施形態に係る画像記録装置32は、基本的に第1実施形態と同じ構成を有し、第1実施形態とは動作処理のみ異なる。
【0075】
従って、第2実施形態に係る画像記録装置32については、第1実施形態に対し異なる動作処理の部分について説明する。
本第2実施形態に係る画像記録装置32では、図10に示されるように、第2の規定ページギャップTで搬送可能な記録媒体31であっても、第1面と第2面に記録処理が完了した記録媒体31の後端におけるページギャップは第1の規定ページギャップt+αを設定して搬送する。
【0076】
前述した第1実施形態に係る画像記録装置32は、記録処理に使用されるインクが速乾性である場合、又は記録媒体の搬送経路においてインクが定着するのに充分な距離(時間)が確保されている場合を想定していた。
【0077】
本第2実施形態に係る画像記録装置32では、記録処理に使用されるインクが速乾性ではない場合、又は記録媒体の搬送経路においてインクが定着するのに充分な距離(時間)が確保されていない場合(第2の規定ページギャップTでは確保されていない場合)を想定している。
【0078】
本第2実施形態に係る画像記録装置32では、記録媒体31の記録処理が行われた面上に経路切換部3が摺接しないように、第1面と第2面に記録処理が完了した記録媒体31の後端におけるページギャップは第1の規定ページギャップt+αを設定して搬送する。そして、本第2実施形態に係る画像記録装置32では、第1面に記録処理された記録媒体31の後端におけるページギャップは第2の規定のページギャップTを設定して搬送することにより、両面連続記録時、両面・片面連続記録時の記録処理のスループットを向上させる。
【0079】
なお、本第2実施形態に係る画像記録装置32の動作処理は、前述した図9に示されるフローチャートのステップ4において、第1面と第2面に記録処理が完了した記録媒体31の後端におけるページギャップは第1の規定ページギャップt+αを設定することにより実現される。
【0080】
以上説明したように本発明の第2実施形態によれば、上位装置33から通知されるジョブ情報(記録媒体31の種類指定情報、記録媒体31のサイズ指定情報及び記録媒体31の方向指定情報)に対応づけされたページギャップ設定のための情報と、経路切換部3の切換えタイミングとに基づいて、ページギャップの短縮を行うことにより、連続記録処理によるスループット向上を図ることができる。
【0081】
また、本発明の第2実施形態によれば、記録処理に使用されるインクが速乾性ではない場合、又は記録媒体の搬送経路においてインクが定着するのに充分な距離(時間)が確保されていない場合(第2の規定ページギャップTでは確保されていない場合)において、第1面と第2面に記録処理が完了した記録媒体31の後端におけるページギャップは第1の規定ページギャップt+αを設定し、経路切換部3が記録媒体31の記録面上を摺接しないようにするので、摺接による画質劣化を回避できる。
【0082】
なお、本発明は、第1実施形態、第2実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜組み合わせにより種々の発明を具体化できる。例えば、第1実施形態、第2実施形態に示される全体構成からいくつかの構成要素を削除してもよいし、さらに異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0083】
また、例えば経路切換部3の駆動方法においては、段階的に切換える動作処理とし、後続する記録媒体31の経路切換えに備えてもよい。
また、本発明の実施形態1,2に係る画像記録装置32は、複数のノズル列(記録ヘッド)14−1−1乃至14−n−mを備え、カラー記録対応の画像記録装置32で説明しているが、本発明の実施形態1,2に係る画像記録装置32はこれに限定されるものではなく、単色の記録を行う画像記録装置であってもよい。
【0084】
また、本発明の実施形態1,2に係る画像記録装置32は、上位装置33からのジョブ情報内に記録媒体31の種類を示す情報を含む構成としていたが、ジョブ情報は単に収納カセット29−1乃至29−kを指定する情報とし、この情報から画像記録装置32側で記録媒体31の種類を特定する構成としてもよい。
【0085】
また、本発明の実施形態1,2に係る画像記録装置32は、1つの収納カセット29を備える構成において、記録媒体31の種類を示す情報が予め画像記録装置32の制御部1に設定される構成としてもよい。
【0086】
また、本発明の実施形態1,2に係る画像記録装置32は、記録媒体31の種類を検出する検出部をさらに設け、この検出部による検出結果に基づいて、ページギャップを設定する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1 制御部
2 給送部
3 経路切換部
4 反転・排出検出部
5 搬送機構
6 搬送情報生成部
7 負圧部
8 反転経路部
9a,9b 反転経路検出部
10 駆動制御部
12 画像記録部
13,13−1−1乃至13−n−m ノズル列駆動部
14,14−1−1乃至14−n−m ノズル列(記録ヘッド)
15 記憶部
16 収納部
17 媒体検出部
18 搬送部材
19 搬送路
22a 駆動ローラ
22b 従動ローラ
23,23−1乃至23−k ピックアップローラ
24 反転ローラ対
25 レジストローラ
26 搬送部ローラ
27 排出ローラ対
28 収納トレイ
29,29−1乃至29−k 収納カセット
31,31−1乃至31−k,31a,31b
32 画像記録装置
33 上位装置
41 ノズル列(記録ヘッド)
42 経路切換部
43a,43b 記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給送部から給送される記録媒体を搬送経路上の記録部で記録処理した後、前記搬送経路外へ搬送するための第1の搬送経路と、記録処理した後に再度記録処理をするように少なくとも経路切換部を介して再給送するための第2の搬送経路とを含む搬送経路を有する画像記録装置において、
前記搬送経路上で前記記録媒体を前記第1の搬送経路、又は、前記第2の搬送経路へ切り換える経路切換部と、
前記搬送経路において先行する第1の記憶媒体と該第1の記録媒体の後続の第2の記憶媒体の搬送間において前記経路切換部を切り換える必要がある搬送のとき、前記第1の記録媒体の種類に基づいて、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを決定し、前記経路切換部を制御する駆動制御部を少なくとも備え、
前記ページギャップを第1のページギャップと、前記第1のページギャップよりも長い第2のページギャップとし、
前記駆動制御部は、前記第1の記録媒体を前記第1の搬送経路に搬送させつつ、前記経路切換部を下降させて、前記第2の記録媒体を前記第2の搬送経路に搬送させる際、前記第1の記録媒体の摩擦係数が小さいと判断した場合、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを前記第1のページギャップに決定して、前記第1の記録媒体に前記経路切換部が接触するように前記経路切換部を制御し、前記第1の記録媒体の摩擦係数が大きいと判断した場合、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを前記第2のページギャップに決定して、前記第1の記録媒体に前記経路切換部が接触しないように前記経路切換部を制御する
ことを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
給送部から給送される記録媒体を搬送経路上の記録部で記録処理した後、前記搬送経路外へ搬送するための第1の搬送経路と、記録処理した後に再度記録処理をするように少なくとも経路切換部を介して再給送するための第2の搬送経路とを含む搬送経路を有する画像記録装置において、
前記搬送経路上で前記記録媒体を前記第1の搬送経路、又は、前記第2の搬送経路へ切り換える経路切換部と、
前記搬送経路において先行する第1の記憶媒体と該第1の記録媒体の後続の第2の記憶媒体の搬送間において前記経路切換部を切り換える必要がある搬送のとき、前記第1の記録媒体の種類に基づいて、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを決定し、前記経路切換部を制御する駆動制御部を少なくとも備え、
前記ページギャップを第1のページギャップと、前記第1のページギャップよりも長い第2のページギャップとし、
前記駆動制御部は、前記第1の記録媒体を前記第2の搬送経路に搬送させつつ、前記経路切換部を上昇させ、前記第2の記録媒体を前記第1の搬送経路へ搬送させる際、前記第1の記録媒体が薄紙と判断した場合、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを前記第1のページギャップに決定し、前記第1の記録媒体の後端が前記記録部の直下を通過中に前記経路切換部を切り換えるように制御し、前記第1の記録媒体が厚紙と判断した場合、前記第1の記録媒体と前記第2の記録媒体との間のページギャップを前記第2のページギャップに決定し、前記第1の記録媒体の後端が前記記録部の直下を通過後に前記経路切換部を切り換えるように制御する
ことを特徴とする画像記録装置。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図9】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−63858(P2013−63858A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−284872(P2012−284872)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2007−44373(P2007−44373)の分割
【原出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】