説明

画像記録装置

【課題】給紙トレイと手差しトレイとの各々から給紙された被記録媒体に、適切に画像を記録可能な画像記録装置を提供する。
【解決手段】給紙部40から給紙された被記録媒体を上方へ案内する湾曲ガイド部60と、上方に案内された被記録媒体を記録部42に向かって案内する上部ガイド部62と、湾曲ガイド部と上部ガイド部との間と側壁に形成された開口38とを連通する経路82と、経路の下側を区画する下側区画部86と、経路の上側を区画する上側区画部84とを備えた装置において、上側区画部に下方に突出する第1突出部88が形成され、下側区画部に上方に突出する第2突出部108が形成され、第1突出部の下端と第2突出部の上端とを結ぶ直線116が、上部ガイド部と交わる。これにより、各トレイから給紙された被記録媒体を同じ姿勢で記録部に搬送することが可能となり、画像記録時の被記録媒体の浮きを防止することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関し、特に、給紙トレイと手差しトレイとから選択的に給紙される被記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像記録装置の多くは、給紙トレイと手差しトレイとから選択的に給紙される被記録媒体に画像を記録する。このような画像記録装置として、特許文献1には複合機が開示されている。特許文献1に記載の複合機では、複合機の底部に給紙トレイが設けられており、給紙トレイから給紙される被記録媒体を、給紙トレイの上方に配設された画像記録部に搬送するための第1の経路が形成されている。
【0003】
第1の経路には、給紙トレイから給紙された被記録媒体を湾曲させた状態で下方から上方へ案内する湾曲形状の湾曲ガイド部が設けられている。その第1の経路には、さらに、湾曲ガイド部の上方に位置する上部ガイド部が設けられている。湾曲ガイド部によって上方へ案内された被記録媒体の先端部が、上部ガイド部に当接し、その上部ガイド部によって、搬送方向下流側に位置する搬送部に向かって案内される。
【0004】
また、特許文献1に記載の複合機では、複合機の側壁に手差しトレイが設けられており、手差しトレイから挿入される被記録媒体を画像記録部に搬送するための第2の経路が形成されている。第2の経路は、複合機の側壁に形成された開口と、第1の経路の湾曲ガイド部と上部ガイド部との間とを連通しており、第1の経路と合流する。このような構造によって、特許文献1に記載の複合機では、被記録媒体が、給紙トレイと手差しトレイとの一方から画像記録部に搬送され、画像記録部において、被記録媒体に画像が記録される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−232842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載の複合機では、上述したように、給紙トレイから給紙された被記録媒体の先端部は、上部ガイド部に当接し、その上部ガイド部によって搬送部に向かって案内される。つまり、給紙トレイから給紙された被記録媒体は、上部ガイド部に沿った状態で搬送部によって画像記録部に搬送される。このため、給紙トレイから給紙された被記録媒体は、上部ガイド部によって押さえられた状態で画像記録部に搬送され、その状態の被記録媒体に画像が記録される。
【0007】
一方、手差しトレイから挿入された被記録媒体は、第2の経路を経由し、湾曲ガイド部と上部ガイド部との間から第1の経路内に挿入される。そして、第1の経路内に挿入された被記録媒体は、上部ガイド部に当接することなく、搬送部によって画像記録部に搬送される。このため、手差しトレイから挿入された被記録媒体は、画像記録部の内部で浮いた状態となり、その状態の被記録媒体に画像が記録される虞がある。このような状態の被記録媒体に画像が記録されると、画像が乱れる虞があり、望ましくない。
【0008】
本発明は、そのような事情に鑑みてなされたものであり、給紙トレイと手差しトレイとの各々から給紙された被記録媒体に対して、適切に画像を記録することができる画像記録装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明の画像記録装置は、被記録媒体を第1経路に給紙する給紙部と、前記第1経路を区画し、前記給紙部によって給紙された被記録媒体を下方から上方へ案内する湾曲ガイド部と、前記第1経路を区画し、前記湾曲ガイド部によって上方に案内された被記録媒体の先端部が当接することで、前記給紙部によって被記録媒体が給紙される方向である給紙方向とは反対の方向へ被記録媒体を案内する上部ガイド部と、該上部ガイド部によって案内された被記録媒体を搬送する搬送部と、該搬送部によって搬送された被記録媒体の下面を支持する支持部と、該支持部によって支持されている被記録媒体の上面に画像を記録する記録部と、前記第1経路の前記湾曲ガイド部と前記上部ガイド部との間と、当該装置の側壁に形成された開口とを連通する第2経路を構成し、被記録媒体が挿入される挿入部と、を備え、前記挿入部は、前記第2経路を区画するとともに、該第2経路に挿入された被記録媒体の下面を支持する下側区画部と、前記第2経路を区画するとともに、前記下側区画部に対向して配置された上側区画部と、を有し、前記上側区画部は、前記下側区画部に向かって突出する第1突出部を有し、前記下側区画部は、前記第1突出部より前記搬送部側に設けられ、前記上側区画部に向かって突出する第2突出部を有し、該第2突出部の上端は、前記第1突出部の下端より上側に位置しており、前記第1突出部の下端と前記第2突出部の上端とを側面視において結ぶ直線は、前記上部ガイド部と交わることを特徴とする。
【0010】
上記構成において、被記録媒体が給紙トレイから給紙された場合に、被記録媒体の先端部は、上部ガイド部に当接し、その上部ガイド部によって搬送部に向かって案内される。一方、被記録媒体が手差しトレイから挿入された場合に、被記録媒体は、第1突出部の下端と第2突出部の上端とによって、上部ガイド部に向かって案内される。このため、手差しトレイから給紙された被記録媒体の先端部は、上部ガイド部に当接し、その上部ガイド部によって搬送部に向かって案内される。これにより、給紙トレイから給紙された被記録媒体と、手差しトレイから挿入された被記録媒体とを同じ姿勢で記録部に搬送することが可能となり、画像記録時において、給紙トレイと手差しトレイとの各々から給紙された被記録媒体の浮きを防止することが可能となる。
【0011】
(2)前記第2突出部は、前記開口から前記搬送部に向かう方向において、上端に向かって傾斜する第1傾斜部を有することを特徴とする。
【0012】
上記構成において、手差しトレイから挿入された被記録媒体は、第2突出部の傾斜部に沿って挿入される。このため、手差しトレイからの被記録媒体の挿入を円滑に行うことが可能となる。
【0013】
(3)前記第2突出部は、前記下側区画部の前記搬送部側の端部に設けられており、前記第2突出部の前記第1経路側は、前記湾曲ガイド部の端部として湾曲していることを特徴とする。
【0014】
(4)本発明の画像記録装置は、被記録媒体が搬送される方向に直角に交わる方向かつ水平方向を軸方向として回転し、外周面が、前記下側区画部から前記第2経路に突出するとともに、前記湾曲ガイド部から前記第1経路に突出するローラを備えたことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、1つのローラによって、第1経路と第2経路との双方において、被記録媒体の搬送の円滑化を図ることが可能となる。
【0016】
(5)前記第2突出部の上端は、前記搬送部による被記録媒体の挟持位置と同じ位置、若しくは、該挟持位置より上側に位置することを特徴とする。
【0017】
上記構成により、第2突出部の上端と、搬送部による被記録媒体の挟持位置とを側面視において結ぶ直線を、搬送部に向かって前傾姿勢とすることが可能となる。これにより、被記録媒体が搬送部によって挟持された際に、被記録媒体を搬送部に向かって前傾姿勢とすることが可能となり、画像記録時における被記録媒体の浮きを防止することが可能となる。
【0018】
(6)前記第2突出部は、第1位置と、当該第1位置よりも先端が下側に位置する第2位置とに姿勢変化可能であって、前記第2突出部を前記第1位置に向かって付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする。
【0019】
上記構成により、被記録媒体の剛性が高いほど、第2突出部が被記録媒体によって第2位置に近づけられ、第2突出部の先端位置が下がる。これにより、被記録媒体の剛性が高いほど、被記録媒体の上部ガイド部への当接時の変形量が少なくなり、剛性の高い被記録媒体の過度の変形を抑制することが可能となる。
【0020】
(7)前記第1突出部は、前記上側区画部の前記開口側の端に設けられていることを特徴とする。
【0021】
(8)本発明の画像記録装置は、前記挿入部に挿入される被記録媒体が載置される手差しトレイを備え、前記手差しトレイは、前記第2経路に挿入される被記録媒体が載置される載置位置と、該載置位置から退避する退避位置とに姿勢変化可能とされ、前記退避位置で前記開口を塞ぎ、前記載置位置では前記開口を開放する遮蔽部を有することを特徴とする。
【0022】
上記構成により、手差しトレイが使用されていない場合において、手差しトレイの開口からの塵芥の装置内への侵入を抑制することが可能となる。
【0023】
(9)前記上側区画部は、被記録媒体が搬送される方向に直角に交わる方向かつ水平方向において前記第2突出部よりも外側に設けられており、前記下側区画部に向かって突出する1対の第3突出部を有し、該1対の第3突出部の各々の下端は、前記第2突出部の上端より下側に位置することを特徴とする。
【0024】
上記構成により、被記録媒体は、中央部において第2突出部によって上方に押され、両縁部において第3突出部によって下方に押される。このため、被記録媒体は、中央部を上方に突出させた状態で、上部ガイド部に当接する。これにより、上部ガイド部は被記録媒体を好適に搬送部に向かってガイドすることが可能となる。
【0025】
(10)前記1対の第3突出部は、前記搬送部から前記開口に向かう方向において、下端に向かって傾斜する第2傾斜部を有することを特徴とする。
【0026】
上記構成により、湾曲ガイド部によって案内された被記録媒体が第3突出部に当接したとしても、被記録媒体の第3突出部への引っ掛かりを防止することが可能となる。
前記第3突出部は、前記上側区画部の前記搬送部側の端部に設けられており、
【0027】
(11)前記第3突出部は、前記上側区画部の前記搬送部側の端部に設けられており、前記第3突出部の前記第1経路側は、前記給紙部によって前記湾曲ガイド部へ給紙された被記録媒体を前記上部ガイド部へ案内するため湾曲していることを特徴とする。
【0028】
上記構成により、給紙部から給紙された被記録媒体を好適に上部ガイド部へ案内することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に記載の画像記録装置によれば、給紙トレイと手差しトレイとの各々から給紙された被記録媒体の浮きを防止することが可能となり、各トレイから給紙された被記録媒体に対して、適切に画像を記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】複合機10の外観を示す斜視図である。
【図2】複合機10の内部構成を模式的に示す断面図である。
【図3】手差しトレイ34が閉じられた状態の複合機10を示す部分断面図である。
【図4】手差しトレイ34が開けられた状態の複合機10を示す部分断面図である。
【図5】図2に示すAA線における断面図である。
【図6】変形例1の複合機の内部構成を模式的に示す部分断面図である。
【図7】変形例2の複合機の内部構成を模式的に示す部分断面図である。
【図8】変形例2の複合機の内部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施例及び変形例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
【0032】
図1乃至図5を参照し、本発明の複合機10について説明する。複合機10は、ファクシミリ機能,プリンタ機能,スキャナ機能,コピー機能等の種々の機能を有している。複合機10は、ケーシング20の内部にプリンタ部22を備えており、プリンタ機能を発揮するプリンタ部22が、本発明の画像記録装置に相当する。つまり、ファクシミリ機能,スキャナ機能,コピー機能等を発揮するための機能部は、本発明を実現するために必須の構成でないことから、それらの説明は省略する。尚、本実施例では、図2の紙面上の左側、右側、表側、背面側、上側、下側は、それぞれ、複合機10の前側、後側、右側、左側、上側、下側である。
【0033】
複合機10の上面の前側には、操作パネル30が設けられており、複合機10は、操作パネル30からの操作入力に基づいて作動する。複合機10のケーシング20の前側の側壁には、開口(図示省略)が形成されており、給紙トレイ32が、その開口から前後方向に挿抜可能である。給紙トレイ32は、各種サイズの記録用紙(本発明の被記録媒体の一例)を載置可能であり、ケーシング20内に挿入された状態で記録用紙をプリンタ部22に給紙する。
【0034】
ケーシング20の後側の側壁には、手差しトレイ34が開閉可能に配置されている。手差しトレイ34は、図2の破線の矢印で示されるように、基軸(図示省略)を回動中心軸として回転することで開閉される。図1には、手差しトレイ34が閉じられた状態の複合機10が、図2には、手差しトレイ34が開けられた状態の複合機10が、それぞれ、示されている。さらに、図3には、手差しトレイ34が閉じられた状態の複合機10が、図4には、手差しトレイ34が開けられた状態の複合機10が、それぞれ、拡大された状態で示されている。ちなみに、図2では、複合機10の前側の部分が省略されており、図3,4では、手差しトレイ34及び、手差しトレイ34が取り付けられるケーシング20の一部のみが示されている。
【0035】
手差しトレイ34には、開けられた状態において各種サイズの記録用紙が載置可能であり、閉じられた状態において、手差しトレイ34は、記録用紙を載置可能な載置位置から退避する。つまり、手差しトレイ34は、載置位置と退避位置とに姿勢を変化させることが可能である。手差しトレイ34の基端部が取り付けられるケーシング20の側壁には、開口38が形成されている。記録用紙は、複合機10のユーザによって、開けられた状態の手差しトレイ34の用紙載置面に担持されつつ、開口38から前方に向けて挿入される。
【0036】
プリンタ部22は、給紙トレイ32から記録用紙を後方に向かって給紙する給紙部40と、給紙部40によって給紙された記録用紙に画像を記録するインクジェット方式の記録部42とを備えている。プリンタ部22には、記録用紙を給紙部40から記録部42まで搬送するための第1の搬送路44(本発明の第1経路の一例)が形成されている。
【0037】
給紙部40は、給紙トレイ32内に載置された記録用紙を第1の搬送路44へ向けて給紙するためのものである。給紙部40は、給紙ローラ50と、給紙アーム52と、駆動伝達機構(図示省略)とを備えている。給紙アーム52は、軸56を回動軸として、給紙トレイ32の上方に設けられており、軸56を中心に回動する。給紙アーム52の先端部は、自重、又は、弾性体の弾性力によって、下方に付勢されている。給紙アーム52の先端部には、給紙ローラ50が回転可能に支持されており、給紙アーム52の先端部が下方に回動すると、給紙ローラ50は給紙トレイ32内に載置された記録用紙に接触する。
【0038】
給紙ローラ50は、搬送モータ(図示省略)の駆動力が駆動伝達機構を介して伝達されることで回転する。給紙ローラ50が記録用紙に接触した状態で回転すると、給紙ローラ50のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が後方に向かって送り出される。給紙トレイ32の後側の端部には、分離傾斜板58が形成されており、分離傾斜板58によって、記録用紙が第1の搬送路44へガイドされる。
【0039】
第1の搬送路44は、分離傾斜板58の上端付近から記録部42に渡って延設された湾曲形状の通路である。搬送路44は、給紙トレイ32の分離傾斜板58から上方に向かって連続する湾曲形状の第1ガイド部材60(本発明の湾曲ガイド部の一例)と、第1ガイド部材60の上端付近から前方に向かって連続する第2ガイド部材62(本発明の上部ガイド部の一例)とによって区画される。
【0040】
第1ガイド部材60は、給紙トレイ32から給紙された記録用紙を湾曲させた状態で下方から上方へ導く湾曲形状とされており、第1ガイド部材60の上端部は、中間部より前方に位置している。このような形状により、記録用紙は、第1ガイド部材60によって、湾曲された状態で水平面に対して約45度上方かつ前方に案内される。尚、第1ガイド部材60の上端部には、搬送コロ63(本発明のローラの一例)が設けられており、搬送コロ63の外周面は、第1の搬送路44に突出している。この搬送コロ63によって、第1ガイド部材60に接触する記録用紙の搬送が円滑化される。
【0041】
また、第2ガイド部材62は、第1ガイド部材60の上端部の上方から前方に向かって延び出す形状とされており、第2ガイド部材62の前側の端部は、中間部より下方に位置している。このような形状により、第1ガイド部材60によって導かれた記録用紙の先端部が、第2ガイド部材62に当接する。そして、記録用紙が、第2ガイド部材62によって水平面に対して約10度下方かつ前方に向かって案内される。つまり、記録用紙は、第1の搬送路44を経由して、ケーシング20内の下方から上方へUターンして、搬送される。なお、第1ガイド部材60及び第2ガイド部材62は、図2の紙面垂直方向(図1での左右方向)へ延びている。
【0042】
第2ガイド部材62の前方には、第1搬送ローラ64及びピンチローラ66(本発明の搬送部の一例)が設けられている。ピンチローラ66は、第1搬送ローラ64に接近離間する方向に移動可能とされており、コイルばね(図示省略)によって、第1搬送ローラ64に密着するように付勢されている。第1搬送ローラ64とピンチローラ66とのニップ点68(本発明の挟持位置の一例)は、第2ガイド部材62の前側の端部より下方に位置しており、第2ガイド部材62によって案内された記録用紙は、ニップ点68に斜め上方から挿入される。第1搬送ローラ64は、搬送モータ(図示省略)の駆動により回転し、ニップ点68に挿入された記録用紙を、ピンチローラ66と協働して前方に搬送する。
【0043】
第1搬送ローラ64及びピンチローラ66によって搬送された記録用紙は、第1搬送ローラ64及びピンチローラ66の前方に配置されたプラテン70(本発明の支持部の一例)に支持される。プラテン70の上方には、記録部42が配置されており、プラテン70と記録部42とが所定の距離を隔てて対向している。それらプラテン70と記録部42との間を、記録用紙が搬送される。
【0044】
記録部42は、記録ヘッド72を搭載して主走査方向へ往復動するキャリッジ74を備えている。ここで、主走査方向は、記録用紙の搬送方向と交差する方向であり、本記録部42では、記録用紙の搬送方向と直交する方向である。記録ヘッド72には、インクカートリッジ(図示省略)からシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(Bk)の各色インクが供給される。記録ヘッド72の下面には、各色インクに応じて複数のノズル(図示省略)が設けられており、各ノズルから各色インクが微小なインク滴として吐出される。これにより、プラテン70上に支持された記録用紙に画像が記録される。尚、記録部42は、インクジェット方式に限られず、電子写真方式等の種々の記録方式のものが適用可能である。
【0045】
記録部42及びプラテン70の前方には、第2搬送ローラ76及び拍車ローラ78が設けられている。拍車ローラ78は、第2搬送ローラ76に接近離間する方向に移動可能とされており、コイルばね(図示省略)によって、第2搬送ローラ76に密着するように付勢されている。拍車ローラ78の外周面は、画像が記録された記録用紙の劣化を防止するべく、凹凸形状とされている。第2搬送ローラ76は、搬送モータ(図示省略)の駆動により回転し、画像が記録された記録用紙を、拍車ローラ78と協働して前方に搬送する。これにより、画像が記録された記録用紙が、第2搬送ローラ76及び拍車ローラ78の前方に配置された排紙トレイ80に排出される。
【0046】
また、プリンタ部22には、記録用紙を手差しトレイ34から第1の搬送路44の途中まで搬送するための第2の搬送路82(本発明の第2経路及び、挿入部の一例)が形成されている。第2の搬送路82は、ケーシング20の側壁に形成された開口38から第1の搬送路44の第1ガイド部材60と第2ガイド部材62との間に渡って延設された通路である。搬送路82は、所定の間隔を隔てて互いに対向する上側ガイド部材84(本発明の上側区画部の一例)と下側ガイド部材86(本発明の下側区画部の一例)とによって区画されている。なお、上側ガイド部材84及び下側ガイド部材86は、図2の紙面垂直方向(図1での左右方向)へ延びている。
【0047】
上側ガイド部材84の後端部の下縁には、下方に向かって突出する第1突出部88が形成されている。その第1突出部88の下方には手差しトレイ34が配置されている。手差しトレイ34は、記録用紙が載置される載置面部90と、載置面部90から手差しトレイ34の基軸に向かって連続する凹部92とに区分けされる。凹部92は、載置面部90に直角な方向に凹んだ形状とされている。開口38は、手差しトレイ34が開けられた状態において、載置面部90の凹部92側の端部と第1突出部88とによって区画されており、開口38から載置面部90に載置された記録用紙が挿入される。また、開口38から記録用紙と異なる物が入り込んだ場合には、その異物が凹部92に落ちるようになっている。つまり、凹部92は、開口38から入り込んだ異物がケーシング20内に入り込むことを防いでいる。
【0048】
手差しトレイ34の凹部92は、図4に示すように、手差しトレイ34が開けられた状態において、載置面部90の前端から下方に向かって屈曲された第1屈曲部100と、第1屈曲部100の下端から前方に向かって屈曲された第2屈曲部102と、第2屈曲部102の前端から下方に向かって屈曲された第3屈曲部104と、第3屈曲部104の下端から前方に向かって屈曲された第4屈曲部106(本発明の遮蔽部の一例)とに区分けされる。第2屈曲部102と第3屈曲部104と間の角は、図3に示すように、手差しトレイ34が閉じられた状態において、上側ガイド部材84と、僅かな間隔を隔てて向かい合っている。その状態において、前方に延び出す第3屈曲部104の前端から第4屈曲部106が上方に延び出しており、この第4屈曲部106によって、開口38が塞がれる。つまり、手差しトレイ34が閉じられた状態において、第4屈曲部106は、埃塵等がケーシング20内へ入り込むことを防いでいる。
【0049】
また、下側ガイド部材86の前端部には、上方に向かって突出する第2突出部108が形成されている。第2突出部108は、図2のAA線における断面図である図5に示すように、4つのリブ110によって構成されており、4つのリブ110は、等間隔で左右方向に並んで配設されている。各リブ110は、図2乃至図4に示すように、斜め上前方に向かって突出しており、各リブ110の先端部から開口38に向かって、つまり、後方に向かって第1傾斜部112が形成されている。これにより、開口38から挿入された記録用紙は、各リブ110の第1傾斜部112に沿って、円滑に斜め上前方に向かって案内される。
【0050】
ここで、開口38から挿入され、各リブ110の第1傾斜部112によって案内される記録用紙の軌跡を示すべく、図2乃至図4に、第1突出部88の下端と各リブ110の上端とを結ぶ直線を点線116にて示す。つまり、点線116は、第1突出部88の下端と各リブ110の上端とを側面視において直線状に結ぶ線であり、記録用紙の挿入方向に延びるようにして、第1突出部88の下端と各リブ110の上端とを直線状に結ぶ線である。
【0051】
点線116は、図に示すように、第1の搬送路44を区画する第2ガイド部材62と交わっている。このため、第2の搬送路82を経由して、第1の搬送路44内に挿入された記録用紙は、先端部、つまり、前側の端部において、第2ガイド部材62に当接する。記録用紙が、さらに第1の搬送路44内に挿入されると、記録用紙の先端部が、第2ガイド部材62によって、斜め下前方に向かって案内される。そして、さらに記録用紙が挿入されると、記録用紙は、第1搬送ローラ64とピンチローラ66とのニップ点68に斜め上方から挿入され、第1搬送ローラ64とピンチローラ66とによって、記録部42とプラテン70との間に搬送される。これ以降の手差しトレイ34から挿入された記録用紙に対する記録部42等の各機能部の作動は、給紙トレイ32から給紙される記録用紙に対する各機能部の作動と同じであるため、これ以降の説明は省略する。
【0052】
このような構造によって、プリンタ部22では、給紙トレイ32から給紙された記録用紙も、ニップ点68に斜め上方から挿入され、手差しトレイ34から給紙された記録用紙も、ニップ点68に斜め上方から挿入される。このため、給紙トレイ32と手差しトレイ34との各々から給紙された記録用紙は、プラテン70に向かって付勢された状態で、記録部42とプラテン70との間に搬送され、その状態の記録用紙に、画像が記録される。これにより、プリンタ部22では、給紙トレイ32と手差しトレイ34との各々から給紙された記録用紙の画像記録時の浮きを防止することが可能となり、給紙トレイ32と手差しトレイ34との各々から給紙された記録用紙に対して、適切に画像を記録することが可能となる。
【0053】
また、第2突出部108と対向する第2ガイド部材62の後側の端部には、図5に示すように、下方に向かって突出する1対のリブ118(本発明の第3突出部の一例)が形成されている。1対のリブ118は、第2突出部108の4つのリブ110を左右方向において挟むように形成されており、各リブ118の下端は、第2突出部108の各リブ110の上端の下方に位置している。このため、記録用紙は、中央部において各リブ110によって上方に押され、両縁部において各リブ118によって下方に押されている。尚、1対のリブ118が形成される第2ガイド部材62の後端部は、上側ガイド部材84と共に、第2の搬送路82を区画しており、上側区画部として機能している。
【0054】
リブ110とリブ118との間に位置する記録用紙120は、図5(a)に示すように、中央部を上方に突出させた状態で変形する。この状態の記録用紙120が、先端部において第2ガイド部材62に当接することで、その先端部は、第2ガイド部材62によって、好適に第1搬送ローラ64とピンチローラ66とのニップ点68に向かって案内される。また、1対のリブ118の間の距離は、第1搬送ローラ64及びピンチローラ66の幅、つまり、左右方向の長さより長くされている。このため、1対のリブ118によって下方に向かって変形した記録用紙の両縁部は、第1搬送ローラ64とピンチローラ66とに挟持されることなく搬送される。これにより、記録用紙は、それの両縁部がプラテン70に向かって変形した状態で、記録部42とプラテン70との間に搬送されることで、記録用紙の画像記録時の浮きを好適に防止することが可能となる。なお、図5(b)に示すように、記録用紙121の幅、つまり、記録用紙121の搬送方向に直交する長さが、1対のリブ118の間の距離より短い場合には、記録用紙121は、1対のリブ118に当接することなく、リブ110によって支持される。
【0055】
ちなみに、第2ガイド部材62の後端部に形成された各リブ118は、図2乃至図4に示すように、斜め下後方に向かって突出しており、各リブ118の下端部から第2ガイド部材62の前端部に向かって、つまり、前方に向かって第2傾斜部122が形成されている。第2傾斜部の傾斜面は湾曲しており、給紙トレイ32から給紙された記録用紙が、第1ガイド部材60によって第2ガイド部材62に向かってガイドされた際に、各リブ118に当接しても、記録用紙を円滑にガイドすることが可能となる。
【0056】
また、第1ガイド部材60に設けられている搬送コロ63の外周面は、下側ガイド部材86に形成された開口124から第2の搬送路82に突出しており、搬送コロ63によって、下側ガイド部材86に接触する記録用紙の搬送が円滑化される。つまり、搬送コロ63によって、第1の搬送路44及び第2の搬送路82での記録用紙の搬送を円滑化させることが可能となっている。
【0057】
さらに、下側ガイド部材86に形成された各リブ110の上端部は、第1の搬送路44を区画する第1ガイド部材60の上方に張り出している。このため、各リブ110の第2の搬送路82を区画する上面と反対側の面126(斜め下前方を向く面)が、第1ガイド部材60の上端部から連続する湾曲面として機能している。これにより、給紙トレイ32から給紙された記録用紙を好適に第2ガイド部材62に向かって案内することが可能となる。
【0058】
[変形例1]
また、複合機10のプリンタ部22では、第2突出部108の各リブ110の上端は、ニップ点68より下方に位置しているが、本発明はこれに限らず、例えば、第2突出部の各リブの上端がニップ点68より上方に位置するプリンタ部であってもよい。図6を参照し、変形例1のプリンタ部130(本発明の画像記録装置の一例)について説明する。変形例1のプリンタ部130は、上記実施例のプリンタ部22と比較して、第2突出部132の各リブ134を除き、上記実施例のものと略同様の構成である。このため、第2突出部132の各リブ134を説明し、上記実施例と同様の構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略する。
【0059】
プリンタ部130の下側ガイド部材86の前端部には、上方に向かって突出する第2突出部132が形成されている。第2突出部132は、4つのリブ134(図では、1つのみ示されている)によって構成されており、各リブ134は、等間隔で左右方向に並んで配設されている。各リブ134は、上記実施例の各リブ110と略同じ形状であるが、各リブ134の上下方向の長さは、上記実施例の各リブ110の上下方向の長さより長くされている。このため、各リブ134の上端は、ニップ点68より上方に位置している。
【0060】
変形例1のプリンタ部130では、各リブ134の上端がニップ点68より上方に位置することで、記録用紙の画像記録時の浮きを確実に防止することが可能となっている。詳しく言えば、手差しトレイ34から挿入された記録用紙が、第2ガイド部材62に沿ってニップ点68に挿入されたときに、第1搬送ローラ64及びピンチローラ66の搬送にともなって、記録用紙が第2ガイド部材62から離れる場合がある。このような場合に、記録用紙は、第1搬送ローラ64及びピンチローラ66に前方に引っ張られて、ニップ点68と各リブ134の上端との間で、側面視において直線状とされる(図6中の点線136参照)。つまり、記録用紙は、ニップ点68と各リブ134の上端との間で、ニップ点68と各リブ134の上端とを含む平面上に位置する。この平面は、各リブ134の上端からニップ点68に向かって下方に傾斜している。このため、この平面上に位置する記録用紙は、プラテン70に向かって付勢された状態で、記録部42とプラテン70との間に搬送される。これにより、記録用紙が第2ガイド部材62から離れた場合においても、記録用紙の画像記録時の浮きを防止することが可能となる。
【0061】
[変形例2]
また、上記プリンタ部22,130では、第2突出部108,132の先端位置は変化しないが、本発明はこれに限らず、例えば、第2突出部の先端位置が変化するプリンタ部であってもよい。図7及び図8を参照し、変形例2のプリンタ部150(本発明の画像記録装置の一例)について説明する。変形例2のプリンタ部150は、上記実施例のプリンタ部22と比較して、第2突出部152を除き、上記実施例のものと略同様の構成である。このため、第2突出部152について説明し、上記実施例と同様の構成要素については、同じ符号を用いて説明を省略する。
【0062】
プリンタ部150の下側ガイド部材86の前端部には、上方に向かって突出する第2突出部152が形成されている。第2突出部152は、4つの回動部材154(図7では、1つのみ示されている)と、各回動部材154に対応して設けられた弾性体156(図7では、1つのみ示されている)(本発明の付勢部材の一例)とによって構成されている。各回動部材154は、基端部に設けられた軸158を回動軸として、下側ガイド部材86の前端部に設けられている。各回動部材154は、先端部が斜め上前方に延び出した状態で、軸158を中心に回動する。一方、各弾性体156は、各回動部材154を、図7での時計回りに付勢する。これにより、各回動部材154は、各弾性体156によって、図7において点線で示す位置(本発明の第2の位置)から、図7において実線で示す位置(本発明の第1の位置)に向かって付勢されている。
【0063】
このような構造により、変形例2のプリンタ部150では、手差しトレイ34から給紙される記録用紙の硬さ、つまり、剛性に応じて、第2突出部152の上端位置が変化する。詳しく言えば、剛性の高い記録用紙が手差しトレイ34から給紙された場合には、剛性の高い記録用紙が回動部材154に当接し、回動部材154が、弾性体156の弾性力に抗して回動する。つまり、剛性の高い記録用紙によって、回動部材154が、図7での反時計回りに回動し、回動部材154の先端位置が下がる。(図7の点線参照)一方、剛性の低い記録用紙が手差しトレイ34から給紙された場合には、剛性の低い記録用紙が回動部材154に当接するが、回動部材154は殆ど回動しない。つまり、剛性の低い記録用紙では、回動部材154は、図7での反時計回りに殆ど回動せず、回動部材154の先端位置は殆ど変化しない。
【0064】
このように、変形例2のプリンタ部150では、記録用紙の剛性が高いほど、回動部材154の先端位置、つまり、第2突出部152の上端位置が下がる。第2突出部152の上端位置が下がると、第2突出部152の上端と第1突出部88の下端とを結ぶ直線の傾斜角度が小さくなる。これにより、手差しトレイ34から給紙された記録用紙が第2ガイド部材62に当接する際に、その当接位置が第2ガイド部材62の前端部に近づく。
【0065】
記録用紙の第2ガイド部材62への当接位置が第2ガイド部材62の前端部付近である場合には、第2ガイド部材62による記録用紙の変形量は少ない。一方、当接位置が第2ガイド部材62の前端部から離れるほど、記録用紙の変形量は多くなる。つまり、第2突出部152の上端位置が下がるほど、言い換えると、記録用紙の剛性が高いほど、記録用紙の変形量は少ない。したがって、変形例2のプリンタ部150では、剛性の高い記録用紙の変形量を少なくすることが可能となり、剛性の高い記録用紙の過度の変形を抑制することが可能となる。
【0066】
なお、本発明は、上記実施例及び変形例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、第1突出部の配設位置は、開口付近に限られず、第2突出部の上流側であれば、いずれの位置でもよい。例えば、上側ガイド部材の中央辺りでもよい。
【0067】
また、上記実施例では、第1突出部88の下端と第2突出部108の上端とを結ぶ直線116は、第2ガイド部材62の下流側の端部と交わっている。しかし、その直線が第2ガイド部材62の中央位置付近と交わるように、第1突出部88と第2突出部108との少なくとも一方の配置を変更してもよい。具体的には、例えば、第2突出部108を上流側に配置してもよく、第1突出部88を下流側に配置してもよい。さらに言えば、第2突出部108の上端が上方に位置するように、第2突出部108を上方に配置してもよく、第1突出部88の下端が下方に位置するように、第1突出部88を下方に配置してもよい。
【符号の説明】
【0068】
22:プリンタ部
34:手差しトレイ
38:開口
40:給紙部
42:記録部
44:搬送路
60:第1ガイド部材
62:第2ガイド部材
63:搬送コロ
64:第1搬送ローラ
66:ピンチローラ
68:ニップ点
70:プラテン
82:搬送路
84:上側ガイド部材
86:下側ガイド部材
88:第1突出部
106:第4屈曲部
108:第2突出部
112:傾斜部
118:リブ
122:傾斜部
130:プリンタ部
132:第2突出部
150:プリンタ部
152:第2突出部
156:弾性体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体を第1経路に給紙する給紙部と、
前記第1経路を区画し、前記給紙部によって給紙された被記録媒体を下方から上方へ案内する湾曲ガイド部と、
前記第1経路を区画し、前記湾曲ガイド部によって上方に案内された被記録媒体の先端部が当接することで、前記給紙部によって被記録媒体が給紙される方向である給紙方向とは反対の方向へ被記録媒体を案内する上部ガイド部と、
該上部ガイド部によって案内された被記録媒体を搬送する搬送部と、
該搬送部によって搬送された被記録媒体の下面を支持する支持部と、
該支持部によって支持されている被記録媒体の上面に画像を記録する記録部と、
前記第1経路の前記湾曲ガイド部と前記上部ガイド部との間と、当該装置の側壁に形成された開口とを連通する第2経路を構成し、被記録媒体が挿入される挿入部と、
を備え、
前記挿入部は、
前記第2経路を区画するとともに、該第2経路に挿入された被記録媒体の下面を支持する下側区画部と、前記第2経路を区画するとともに、前記下側区画部に対向して配置された上側区画部と、を有し、
前記上側区画部は、
前記下側区画部に向かって突出する第1突出部を有し、
前記下側区画部は、
前記第1突出部より前記搬送部側に設けられ、前記上側区画部に向かって突出する第2突出部を有し、
該第2突出部の上端は、前記第1突出部の下端より上側に位置しており、前記第1突出部の下端と前記第2突出部の上端とを側面視において結ぶ直線は、前記上部ガイド部と交わることを特徴とする画像記録装置。
【請求項2】
前記第2突出部は、
前記開口から前記搬送部に向かう方向において、上端に向かって傾斜する第1傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
前記第2突出部は、前記下側区画部の前記搬送部側の端部に設けられており、
前記第2突出部の前記第1経路側は、前記湾曲ガイド部の端部として湾曲していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
被記録媒体が搬送される方向に直角に交わる方向かつ水平方向を軸方向として回転し、外周面が、前記下側区画部から前記第2経路に突出するとともに、前記湾曲ガイド部から前記第1経路に突出するローラを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項5】
前記第2突出部の上端は、前記搬送部による被記録媒体の挟持位置と同じ位置、若しくは、該挟持位置より上側に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項6】
前記第2突出部は、第1位置と、当該第1位置よりも先端が下側に位置する第2位置とに姿勢変化可能であって、
前記第2突出部を前記第1位置に向かって付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項7】
前記第1突出部は、前記上側区画部の前記開口側の端に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項8】
前記挿入部に挿入される被記録媒体が載置される手差しトレイを備え、
前記手差しトレイは、
前記第2経路に挿入される被記録媒体が載置される載置位置と、該載置位置から退避する退避位置とに姿勢変化可能とされ、
前記退避位置で前記開口を塞ぎ、前記載置位置では前記開口を開放する遮蔽部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項9】
前記上側区画部は、
被記録媒体が搬送される方向に直角に交わる方向かつ水平方向において前記第2突出部よりも外側に設けられており、前記下側区画部に向かって突出する1対の第3突出部を有し、
該1対の第3突出部の各々の下端は、前記第2突出部の上端より下側に位置することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の画像記録装置。
【請求項10】
前記1対の第3突出部は、前記搬送部から前記開口に向かう方向において、下端に向かって傾斜する第2傾斜部を有することを特徴とする請求項9に記載の画像記録装置。
【請求項11】
前記第3突出部は、前記上側区画部の前記搬送部側の端部に設けられており、
前記第3突出部の前記第1経路側は、前記給紙部によって前記湾曲ガイド部へ給紙された被記録媒体を前記上部ガイド部へ案内するため湾曲していることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−112459(P2013−112459A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259145(P2011−259145)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】