説明

画像読取装置および画像形成システム

【課題】原稿を置き忘れたユーザーの情報と、置き忘れられた原稿を取り除いたユーザーの情報を確認することができる装置を提供する。
【解決手段】各ユーザーはIDカードよって認証することで画像形成システムを使用できる。第1のユーザーが原稿の読み取りを終了しても原稿が除去されない場合、第1のユーザーのユーザーIDが記憶される。次に、第2のユーザーがその原稿を取り除くと、第1のユーザーのユーザーIDに関連付けて第2のユーザーのユーザーIDが記憶される。そして、原稿を忘れた第1のユーザーのユーザーIDと、その原稿を除去した第2のユーザーのユーザーIDが出力されるため、第1のユーザーは、第2のユーザーに原稿の在処を尋ねて、原稿を発見しやすくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーが原稿を回収し忘れることを抑制する画像読取装置および画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿の画像を読み取って画像データを生成し用紙上に画像を印刷する複写機では、ユーザーが原稿の画像を読み取った後に当該原稿を複写機の画像読取部に置いたまま原稿を忘れてしまうということがあった。これを原稿の置き忘れまたは取り忘れと呼ぶことにする。特許文献1は、置き忘れた原稿の画像付きメールをユーザーに送信することで、重要な原稿の置き忘れを防ぐ複写機が提案されている。また、特許文献2では、置き忘れた原稿からユーザー識別情報を読み取り、ユーザーを示す情報を報知したり、当該ユーザーの通信端末に対して置き忘れている旨の情報を送信したりする画像読取装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−104034号公報
【特許文献2】特開2009−021835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術は次のような課題を依然として有している。特許文献1の複写機はユーザーに原稿の置き忘れを通知できる。しかし、通知されたユーザーが原稿を回収するために複写機の設置場所にすぐに戻ってくるとは限らない。よって、通知されてから長時間が経過した後にユーザーが複写機の設置場所に戻ってきたときには、その原稿が紛失している可能性がある。たとえば、他のユーザーが複写機を使用するために、その原稿を複写機から取り去っている場合に、原稿が紛失してしまう可能性がある。複写機の近辺に原稿が放置されてしまえば、原稿を置き忘れたユーザーはどこに原稿が移動されたかをすぐには分からないであろう。また、次のユーザーが自動原稿給紙装置を使用した後に原稿排紙トレイから自分の原稿と一緒に、置き忘れられた原稿も持ち去ってしまうこともあるだろう。特許文献2によれば、次に画像読取装置を使用するユーザーは、置き忘れられている原稿が誰のものかを知ることはできるだろう。しかし、原稿を置き忘れたユーザーは実際に原稿を取り除いた人が誰であるかを把握できないため、特許文献2の発明でも特許文献1と同様の問題が発生する。
【0005】
そこで、本発明は、原稿を置き忘れたユーザーの情報と、置き忘れられた原稿を取り除いたユーザーの情報を確認することができる画像読取装置や画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえば、
ユーザーの識別情報を取得する取得手段と、
原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段が第1のユーザーの原稿の画像の読み取りを終了した後に前記画像読取手段に残されたままになっている当該第1のユーザーの原稿を検知する原稿検知手段と、
前記原稿検知手段が前記第1のユーザーの原稿を検知しているときに、前記取得手段によって前記第1のユーザーとは異なる第2のユーザーの識別情報が取得され、かつ、前記画像読取手段に残されたままになっている前記原稿が検知されなくなると、前記第1のユーザーの識別情報と、前記取得手段によって取得された当該第2のユーザーの識別情報とを関連付けて置き忘れ原稿情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記置き忘れ原稿情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする画像読取装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置によれば、原稿を置き忘れたユーザーが装置に戻ってきた際にその原稿の在処が分からない場合でも、置き忘れた原稿を取り除いた人を確認することが可能となる。これにより、原稿を置き忘れたユーザーは、原稿を取り除いた人に対してすみやかに原稿の在処を尋ねることできるため、置き忘れ原稿の紛失を抑制できるようになろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施例1、2における制御部を示すブロック図。
【図2】実施例1、2における画像形成装置を示す断面図。
【図3】実施例1、2における操作制御部を示すブロック図。
【図4】実施例1、2におけるIDカードを示すブロック図。
【図5】実施例1、2における操作部を示す図。
【図6】実施例1、2における置き忘れ原稿情報の記憶手順を示すフローチャート。
【図7】実施例1、2における記憶データのデータ構造を示す図。
【図8】実施例1、2における操作部の画面表示を示す図。
【図9】実施例1、2における原稿検知手順を示すフローチャート。
【図10】実施例2における置き忘れ原稿情報の表示手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施例1]
図1は、画像読取装置と画像形成装置を備えた画像形成システムの制御ブロック図である。このような画像形成システムは、複写機や複合機と呼ばれることもある。CPU101は、画像形成装置の全体を統括的に制御する制御ユニットである。制御プログラムが書き込まれたROM102やワークエリアとして機能するRAM103は、アドレスバスとデータバスとを含むシステムバス100を介してCPU101に接続されている。ROM102は、不揮発性のメモリやハードディスクドライブ装置などであってもよい。操作部104は、情報を入力する入力装置と情報を出力する出力装置とを備え、ユーザインタフェースを提供する。リーダー制御部105は、画像読取装置であるリーダー部を制御する。画像処理部106は、リーダー制御部105によって変換された原稿画像のデジタルデータに対して各種画像処理を行う。プリンタ制御部107は、画像形成装置であるプリンタ部を制御し、画像処理部106から出力された画像データに基づいて用紙に画像を形成させる。CPU101は、制御プログラムおよび操作部104から入力された読取設定やプリント設定に基づいてリーダー制御部105やプリンタ制御部107を制御し画像形成動作を実行する。外部IF制御部108は、LANケーブルやUSBケーブルによってサーバーやPCなどの外部機器と接続し、情報を送信したり受信したりする。
【0010】
図2は、画像形成システム2000の一例を示す断面図である。画像形成システム2000は、原稿の画像を読み取るリーダー部2001と、画像を用紙に形成するプリンタ部2002と、操作部104とを備えている。画像形成システム2000は、リーダー部2001を備えているため、広義の画像読取装置である。
【0011】
リーダー部2001は、画像読取装置250とADF260から構成されているADFは自動原稿給紙装置の略称である。画像読取装置250は、原稿に照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その画像を電気信号に変換して画像データを作成する。原稿の読み取りモードとしては、原稿台ガラス252上に置かれた原稿を読み取るモードとADF260によって搬送される原稿を読み取るモードがある。原稿台ガラス252上の原稿を読み取るモードでは、ADF260が上方に開かれて原稿台ガラス252上に原稿が載置される。光学スキャナユニット251は矢印Vの方向に移動し、原稿に記録された画像を走査して画像データを作成する。原稿検知センサ253は、原稿載置台である原稿台ガラス252上に原稿が存在するかどうかを検知する。ADF260を使用した原稿の読み取りモードでは、リーダー搬送部264が原稿トレイ261上の原稿Sを一枚ずつ原稿流し読みガラス254へ搬送する。光学スキャナユニット251は、図1が示しているように、原稿流し読みガラス254の下方に停止し、原稿流し読みガラス254を搬送されてゆく原稿に記録されている画像を読み取る。読み取った原稿は、リーダー搬送部264によって原稿排紙トレイ262上に排出される。排紙原稿検知センサ263は、搬出原稿台である原稿排紙トレイ262上に原稿が存在するかどうかを検知する。CPU101は、リーダー制御部105を通じて原稿検知センサ253や排紙原稿検知センサ263からの検知結果を受信し、原稿が置き忘れていないかどうかを判定する。原稿検知センサ253や排紙原稿検知センサ263の出力信号は、原稿を検知しているときにハイレベルとなり、原稿を検知していないときにローレベルとなる。
【0012】
プリンタ部2002は、電子写真方式の画像形成装置であるが、本発明はインクジェット方式、熱転写方式、静電記録方式など、他の画像形成方式を採用した画像形成装置にも適用できる。これは、本発明が画像形成方式に依存しない発明だからである。レーザ露光部201は、リーダー部2001によって生成された画像データに応じて変調された光線を出力する。回転多面鏡211は等角速度で回転し、入射してきた光線を偏向する。作像部202は、感光ドラム210a〜210dを回転駆動し、帯電器によって帯電させる。4つの感光ドラム210a〜210dは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に対応している。回転多面鏡211によって偏向された光線は感光ドラム210a〜210dを照射し、静電潜像が形成される。作像部202は、潜像をトナーによって現像してトナー像を生成する。給紙/プリンタ搬送部204は、シートカセット220a、220bのうち操作部104から指示されたシート収納庫から一枚ずつ用紙を作像部202へ搬送する。作像部202は、トナー像を用紙に転写する。定着部203は、作像部202によってトナー像が転写された用紙上のトナーを熱と圧力によって溶解して用紙上にトナー像を定着させる。
【0013】
図3は、操作部104の詳細を示すブロック図である。タッチパネル301及びハードキー群303は、操作入力部306を介してCPU101に接続されている。タッチパネル301の押下位置を示す座標情報およびハードキー群の押下に対応するキー情報は操作入力部306を介してCPU101に入力される。CPU101は、座標情報からどのタッチキーが操作されたかを認識する。表示部302は、表示制御部305を介してCPU101、ROM102およびRAM103と接続されている。ROM102は、各種動作モードの設定画面を構成するデータや表示キーのデータ等を記憶している。RAM103は、現在の設定状態を示す情報を記憶している。CPU101は、現在のプリンタ部2002やリーダー部2001の状態およびユーザーによるタッチパネル301やハードキー群303への操作に応じた設定画面や表示キーの表示データを選択して表示制御部305へ転送する。表示制御部305は、CPU101から受信した表示データを表示部302に送る。表示部302は、表示データに基づいて可視像などの情報を表示する。外部通信部304は、ID読取部307を介してCPU101、ROM102およびRAM103と接続されている。外部通信部304は、図4に示したIDカード400の外部通信部402と通信を行い、IDカード400に記憶されているユーザーIDを受信し、ID読取部307を介してRAM103にユーザーIDを記憶する。
【0014】
図4は、IDカード400の制御部を示すブロック図である。外部通信部402は、操作部104の外部通信部304と通信を行う。ID記憶部403は、IDカード毎に個別のユーザーIDを記憶している。制御部401は、ID読取部307と通信が確立したときにID記憶部403に記憶しているユーザーIDを読み出して外部通信部402を介して送信する。外部通信部304および外部通信部402の通信規格は、ブルートゥースやNFC(近距離通信)、ISO/IEC 14443、ISO/IEC 18092、ISO/IEC 21481など非接触型通信規格や、ISO/IEC 7816などの接触型通信規格であってもよい。なお、IDカード400に代えて、ユーザーがテンキーにより識別情報を入力してもよい。また、ID読取部307に代えて、指紋や虹彩、手ひらの静脈などの生体情報をユーザー識別情報として読み取る生体認証部が採用されてもよい。
【0015】
図5は、操作部104の外観を示している。上述したタッチパネル301と表示部302は、積層されて一体化されている。ハードキー群303には複数のキーが設けられている。電源スイッチ501は、画像形成システム全体の電源供給のON/OFFを切り替える。スタートキー502は、コピー動作の開始をCPU101に指示するキーである。ストップキー903は、コピー動作の中断をCPU101に指示するキーである。テンキー504は、コピー枚数をCPU101に指示するキーである。クリアーキー505は、コピーモードを所定のモードから標準モードに戻すことをCPU101に指示するキーである。ユーザーモードキー506は、ユーザーモード画面に移行することをCPU101に指示するキーである。ユーザーモード画面では、置き忘れてしまった原稿が誰によって除去されたかを示す情報が表示される。図5において表示部302には、タッチパネル301またはハードキー群303を通じてユーザーに設定された用紙サイズ、コピー倍率、コピー濃度などの情報が表示されている。ID認証部510は、外部通信部304のアンテナに相当する。ID認証部510にIDカード400が近づくと、外部通信部304はID読取部307に制御されてIDカード400と通信し、ユーザーIDを受信する。ID読取部307は、ユーザーIDを受信すると、ROM102に記憶されているユーザーデータベースを参照し、ユーザーデータベースに登録された正規のユーザーかどうかを判定する。
【0016】
次に本発明の特徴である、置き忘れられた原稿の紛失を抑制する方法について詳細に説明する。図6は、置き忘れられた原稿を検知してその情報を記憶する処理を示したフローチャートである。ここでは、第1のユーザーが原稿を置き忘れ、第2のユーザーが置き忘れられていた原稿を取り除いた例を説明する。
【0017】
S601で、CPU101は、ID読取部307を通じてIDカード400から認証要求を受信したかどうかを判定する。上述したように第1のユーザーがIDカード400を操作部104のID認証部510に近づけると、外部通信部304と、IDカード400の外部通信部402との間で通信が確立する。IDカード400の制御部401は通信が確立すると、認証要求を外部通信部402から送信する。認証要求には、認証情報として、ID記憶部403から読み出されたユーザーIDが含まれている。認証要求を受信するとS602に進む。
【0018】
S602で、CPU101は、外部通信部304およびID読取部307を通じて受信した認証情報をRAM103に記憶する。このように、CPU101、外部通信部304、ID読取部307およびID認証部510は、ユーザーの識別情報であるユーザーIDを取得する取得手段として機能する。
【0019】
図7(A)は、RAM103に記憶される認証情報のデータ構造及び第1のユーザーのデータを示す図である。ユーザーID欄701には、認証情報に含まれていたユーザーIDがCPU101によって記入される。日付欄702には、認証情報を受信したときの日付データがCPU101によって記入される。時刻欄703には、認証上表を受信したときの時刻データがCPU101によって記入される。データ704は、第1のユーザーのデータの一例である。
【0020】
S603で、CPU101は、RAM103に記憶されている変数である原稿検知フラグをチェックすることにより置き忘れ原稿が有るかどうかを判定する。CPU101は、本フローチャートと並行して、図9に示す原稿置き忘れ検知処理を実行している。CPU101は、原稿検知センサ253や排紙原稿検知センサ263の検知結果に応じて原稿検知フラグをセットしたりリセットしたりする。つまり、原稿検知フラグは、リーダー部2001が前に使用したユーザー原稿の画像の読み取りを終了した後にリーダー部2001に残されたままになっている原稿があるかないかを示している。このように、CPU101やこれらのセンサは、前に使用したユーザーの原稿の画像の読み取りを終了した後に残されたままになっている前に使用したユーザーの原稿を検知する原稿検知手段として機能する。リーダー部2001に置き忘れられた原稿がなければS604に移行する。
【0021】
S604で、CPU101は、コピー動作状態を、コピー禁止状態からコピー可能状態に変更する。コピー可能状態で、CPU101は、図8(A)に示すように「コピーできます。」というメッセージを表示部302に表示するとともに、スタートキー502からコピージョブのスタート指示を受け付ける。第1のユーザーが原稿をリーダー部にセットして各種コピーモードの設定を行い、スタートキー502を押す。
【0022】
S605で、CPU101は、操作入力部306を通じてスタートキー502の押し下げを検知すると、コピーを実行する。CPU101は、リーダー制御部105に読み取り開始を指示する。リーダー制御部105は、リーダー部2001を制御して原稿の画像を読み取って、画像データを画像処理部106に渡す。画像処理部106は、画像データに対して色空間の変換処理などを実行し、プリンタ制御部107に渡す。プリンタ制御部107は、プリンタ部2002を制御して、画像データに対応した画像を用紙に形成する。
【0023】
S606で、CPU101は、ジョブが終了したかどうかを判定する。プリンタ部2002がコピージョブの終了を知らせる信号を出力すると、CPU101は、コピージョブが終了したと判定し、S607に進む。S607で、CPU101は、原稿置き忘れ検知を開始する。
【0024】
図9は、S607の原稿置き忘れ検知処理を示すフローチャートである。S901で、CPU101は、原稿検知センサ253あるいは排紙原稿検知センサ263を使用して原稿が存在するかどうかを判定する。原稿が存在することを示す信号をいずれかのセンサが出力していれば、CPU101は、原稿が存在すると判定し、S902に進む。原稿が存在しなければ、S903に進む。一般に、コピージョブが終了してから所定時間以上も原稿が残されたままになっている場合、その原稿は置き忘れられている可能性が高い。
【0025】
S902で、CPU101は、RAM103に記憶されている変数である原稿検知フラグに’1’をセットし、ステップS901に戻る。このように、第1のユーザーが原稿を置き忘れたまま画像形成システム2000から立ち去ると、原稿検知フラグはセットされた状態を維持する。
【0026】
再び、ステップS901で、CPU101は、原稿が存在することを示す信号をいずれのセンサも出力していなければ、原稿が存在しないと判定する。原稿が存在しないとは、原稿が取り去られたことを意味する。その後、S903で、CPU101は、RAM103に記憶されている変数である原稿検知フラグに’0’をセットし、原稿検知フラグをリセットする。
【0027】
第1のユーザーが画像形成システムの設置場所から立ち去ったあとで、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーが画像形成システムを利用するためにIDカード400を近づけたと仮定する。この場合、S601で第2のユーザーの認証要求が発生し、S602で、第2のユーザーの認証情報がRAM103に記憶される。
【0028】
図7(B)は、第2のユーザーのデータ705を記憶した直後の管理データベースを示している。データ705のうちユーザーID欄701にはE67890が記入されている。日付欄702には2011年10月 1日が記入されている。時刻欄703には、10時30分が記入されている。CPU101は、第2のユーザーのデータ705を第1のユーザーのデータ704の前に挿入する。これにより、管理データベースは最新のデータから順に記憶することになる。ここで、第1のユーザーのデータ704の日付時刻のデータは、原稿を置き忘れた日付時刻の目安となるデータである。原稿を置き忘れた瞬間の時刻を示すものではないが、大まかな目安となる。第2のユーザーのデータ705の日付時刻のデータは、第1のユーザーの原稿を除去した日付時刻の目安となるデータである。このデータも除去した瞬間の時刻を示すデータではないが、除去された時刻を知る上で目安となる。
【0029】
S603で、CPU101は、RAM103に記憶されている原稿検知フラグをチェックすることで、置き忘れられた原稿が有るかどうかを判定する。ここでは、第1のユーザーが原稿を置き忘れたことにより原稿検知フラグがセットされている。よって、CPU101は、置き忘れられた原稿が存在すると判定し、S608へ移行する。
【0030】
S608で、CPU101は、原稿除去を促すメッセージを表示部302に表示する。図8(B)は、原稿除去を促すメッセージの一例を示している。なお、このメッセージは、置き忘れられた原稿が存在することを示すメッセージでもある。なお、CPU101は、リーダー部2001により読み取りが終了した後に原稿検知フラグがセットされているかぎり、原稿が存在することを示すメッセージを表示してもよい。つまり、S902で、CPU101は、このメッセージの表示を開始し、S903で表示を終了してもよい。
【0031】
原稿検知フラグがセットされている状態では、CPU101が、スタートキー502からのコピージョブのスタート指示を受け付けない。つまり、CPU101は、原稿検知フラグがセットされていれば、画像の読み取り、画像の形成およびコピー動作を禁止する。これは、原稿排紙トレイ262上に第1のユーザーの原稿が残ったまま第2のユーザーがそれに気付かずにADF260から原稿を給紙してしまうと、第1のユーザーの原稿と第2のユーザーの原稿とが混在してしまうからである。この場合、第2のユーザーは、第1のユーザーの原稿と第2のユーザーの原稿を一緒に持ち去ってしまうであろう。よって、原稿の読み取りを禁止することで、第1のユーザーの原稿が第2のユーザーによって持ちさられることを抑制できると考えられる。このように、CPU101は、第2のユーザーのユーザーIDが取得された後も第1のユーザーの原稿を検知しているときに、リーダー部2001による第2のユーザーの原稿の画像の読み取りを禁止する読取制御手段として機能する。
【0032】
S609で、CPU101は、原稿検知フラグをチェックすることにより原稿が除去されたかどうかを判定する。第2のユーザーが置き忘れられている原稿を除去すると、S610に進む。第1のユーザーの原稿が検知されているときに、第1のユーザーとは異なる第2のユーザーのユーザーIDが取得され、かつ、リーダー部2001に残されたままになっている原稿が検知されなくなったことは、置き忘れ原稿情報の記憶を実行させるトリガーとなる。
【0033】
S610で、CPU101は、原稿検知フラグをリセットし、置き忘れられていた原稿の情報をRAM103に記憶する。図7(C)は、置き忘れ原稿情報のデータ構造及びデータの一例を示す図である。原稿ID欄710には、置き忘れ原稿を識別するためにCPU101が付与する原稿IDが記入される。CPU101は、置き忘れ日時が最も新しいものの原稿IDに1を割り振る。置き忘れ日時が新しいものから昇順で原稿IDが付与される。置き忘れユーザーID欄711には、原稿を置き忘れた第1のユーザーのユーザーIDがCPU101によって記入される。CPU101は、図7(B)に示したデータベースのうち上から2番目に記憶されているデータ704から原稿を置き忘れた第1のユーザーのユーザーIDを取得して、置き忘れユーザーID欄711に書き込む。置き忘れ日時欄712には、原稿が置き忘れられた日時の目安となる日時のデータが記入される。CPU101は、図7(B)に示したデータベースのうち上から2番目に記憶されているデータ704から原稿を置き忘れた第1のユーザーの日付と時刻のデータを読み出して、置き忘れ日時欄712に書き込む。このように、置き忘れ日時欄712には、第1のユーザーが原稿を置き忘れた時刻の目安となる置き忘れ時刻情報が記憶される。除去ユーザーID欄713には、置き忘れられた原稿を取り除いたユーザーのユーザーIDが記入される。CPU101は、図7(B)に示したデータベースのうち上から1番目に記憶されているデータ705から原稿を除去した第2のユーザーのユーザーIDを取得して、除去ユーザーID欄713に書き込む。除去日時欄714には、原稿が除去された日時の目安となる日時のデータが記入される。CPU101は、図7(B)に示したデータベースのうち上から1番目に記憶されているデータ705から原稿を除去した第2のユーザーの日付と時刻のデータを読み出して、除去日時欄714に書き込む。このように、除去日時欄714には、第1のユーザーの原稿がリーダー部2001から除去された時刻の目安となる除去時刻情報が記憶される。S610で置き忘れ原稿情報がRAM103に記憶されると、S604に移行し、CPU101は、動作状態をコピー可能状態に変更する。このように、RAM103は、原稿を取り忘れた第1のユーザーのユーザーIDと、その原稿を除去した第2のユーザーのユーザーIDとを関連付けて置き忘れ原稿情報として記憶する記憶手段として機能する。
【0034】
次に、記憶した置き忘れ原稿の情報の表示について説明する。CPU101は、ユーザーモードキー506の押し下げを検知すると、メニューを表示部302に表示する。タッチパネル301を通じてメニューの中から「置き忘れ原稿履歴表示」が選択されると、CPU101は、RAM103に記憶していた置き忘れ原稿情報を読み出して、置き忘れ原稿履歴を作成し、表示部302に表示する。このように、表示部302は、RAM103に記憶されている置き忘れ原稿情報を出力する出力手段として機能する。
【0035】
図8(C)は、置き忘れ原稿履歴の一例を示している。No.欄801は、原稿を区別するための番号を表示する欄である。この番号は、原稿ID欄710からCPU101が読み出した原稿IDである。置き忘れユーザーの氏名欄802は、原稿を置き忘れたユーザーの氏名を表示する欄である。CPU101は、図7(D)が示すユーザーデータベースを参照し、置き忘れユーザーID欄711に記入されている置き忘れユーザーIDに対応する氏名のデータを取得する。図7(D)が示すように、ユーザーデータベースには、ユーザーIDを格納するユーザーID欄720、ユーザーの氏名を格納するユーザー氏名欄721、ユーザーの連絡先(例:内線番号やメールアドレスなど)を格納する連絡先欄722が設けられている。連絡先欄803は、原稿を置き忘れたユーザーの連絡先を表示する欄である。このような、複数のユーザーのそれぞれ識別情報と、複数のユーザーのそれぞれの連絡先を示す連絡先情報とを対応付けて記憶したユーザーデータベースは、ROM102またはネットワーク上の記憶装置などに記憶されているものとする。CPU101は、図7(D)が示すユーザーデータベースを参照し、置き忘れユーザーIDに対応する連絡先のデータを取得して、連絡先欄803に表示する。日時欄804は、原稿を置き忘れたユーザーが原稿を置き忘れた日時の目安となる日時を表示する欄である。CPU101は、置き忘れ原稿情報の置き忘れ日時欄712から置き忘れ日時のデータを読み出して、日時欄804に表示する。取り除きユーザーの氏名欄805は、原稿を除去したユーザーの氏名を表示する欄である。CPU101は、図7(D)が示すユーザーデータベースを参照し、除去ユーザーID欄713に記入されている除去ユーザーIDに対応する氏名のデータを取得する。連絡先欄806は、原稿を除去したユーザーの連絡先を表示する欄である。CPU101は、図7(D)が示すユーザーデータベースを参照し、除去ユーザーIDに対応する連絡先のデータを取得して、連絡先欄806に表示する。除去日時欄807は、原稿を除去した日時の目安となる日時を表示する欄である。CPU101は、置き忘れ原稿情報の除去日時欄714から除去日時のデータを読み出して、除去日時欄807に表示する。クリアーキー810は、履歴をクリアすることをCPU101に指示するためのタッチキーである。クリアーキー810が押し下げられたことを検知すると、CPU101は、画面表示データ及びRAM103に記憶していた置き忘れユーザーIDや除去ユーザーIDを消去する。
【0036】
本実施例によれば、原稿を置き忘れたユーザーが画像形成システムの設置場所に戻ってきたときに画像形成システムは、置き忘れ原稿情報を表示する。とりわけ、本実施例では、原稿を取り忘れた第1のユーザーのユーザーIDとその原稿を除去した第2のユーザーのユーザーIDとが関連付けて置き忘れ原稿情報として表示される。これにより原稿を置き忘れた第1のユーザーは、原稿を除去した第2のユーザーが誰であるかを把握して、その原稿について第2のユーザーに尋ねることが容易になる。よって、原稿の紛失を従来よりも抑制できるようになろう。また、第1のユーザーの原稿が除去された時刻の目安となる除去時刻情報を表示することで、除去時刻から連想して第2のユーザーがどこに原稿を置いたかを思い出しやすくなろう。同様に、第1のユーザーが原稿を置き忘れた時刻の目安となる置き忘れ時刻情報を表示することで、第2のユーザーは、置き忘れ時刻からどこに原稿を置いたかを連想して思い出せるようになるだろう。また、第2のユーザーの連絡先も表示すれば、第1のユーザーは第2のユーザーに対して速やかに連絡できるようになるため、原稿の発見が早期に実現されるであろう。また、第1のユーザーの原稿がリーダー部2001に残されたままになっているときに第2のユーザーの画像の読み取りを禁止することで、第1のユーザーの原稿と第2のユーザーの原稿とが混ざってしまう事態を回避できよう。なお、表示部302は、リーダー部2001により読み取りが終了した後にセンサが原稿を検知しているときに、置き忘れられた原稿が存在することを示すメッセージを出力してもよい。これにより、各ユーザーは、原稿の取り忘れを抑制しやすくなろう。
【0037】
[実施例2]
実施例2では、原稿を置き忘れたユーザーが再び画像形成システムの設置場所に戻ってきたときに、置き忘れ原稿情報を自動的に表示する画像形成システムについて説明する。
【0038】
図10は、実施例2にかかる置き忘れ原稿情報の表示処理を示したフローチャートである。画像形成システムの構成や置き忘れ原稿情報を保持する処理については実施例1と同じである。とりわけ、S1001およびS1002は、S601およびS602と同じ処理であるため、説明を省略する。
【0039】
S1003で、CPU101は、認証情報に含まれていたユーザーIDに対応した置き忘れ原稿情報が存在するかどうかを判定する。具体的に、CPU101は、認証情報に含まれていたユーザーIDと、RAM103に記憶されている置き忘れ原稿情報の置き忘れユーザーID欄711のユーザーIDとが一致するかどうかを判定する。該当するユーザーIDが置き忘れ原稿情報の中に存在しなければ、CPU101は、置き忘れ原稿情報の表示処理を終了する。一方、該当するIDが存在する場合は、S1004へ進む。
【0040】
S1004で、CPU101は、RAM103から読み出した置き忘れ原稿情報を表示する。図8(D)は、置き忘れ原稿情報の表示画面の一例を示す図である。CPU101は、RAM103から読み出した置き忘れ原稿情報を配置したポップアップ画面820を作成し、表示部302に表示する。ポップアップ画面820には、上述した置き忘れ日時欄804、原稿を取り除いたユーザーの氏名欄805、連絡先欄806、除去日時欄807が含まれる。なお、図8(C)に示したように、原稿ID欄801、置き忘れユーザーの氏名欄802、その連絡先欄803もポップアップ画面820に設けられてもよい。このように、表示部302は、RAM103に記憶されている置き忘れ原稿情報を出力する出力手段として機能する。
【0041】
S1005で、CPU101は、OKキー811がタッチされたかどうかを判定する。図8(D)に示したOKキー811は、ポップアップ画面820を消すことをCPU101に指示するタッチキーである。OKキー811を押されると、ステップS1006に進む。このように、OKキー811は、置き忘れ原稿情報の消去指示を受け付ける受け付け手段として機能する。
【0042】
S1006で、CPU101は、ポップアップ画面820を消去する。S1007で、CPU101は、該当するユーザーIDの置き忘れ原稿情報をRAM103から消去する。このように、RAM103は、OKキー811bによって置き忘れ原稿情報の消去指示が入力されると、置き忘れ原稿情報を消去する
実施例2によれば、ID読取部307が取得したユーザーIDと、原稿を置き忘れたユーザーのユーザーIDとが一致すると、置き忘れ原稿情報が出力される。つまり、原稿を置き忘れたユーザーが戻ってきたときに、画像形成システム2000は、原稿を置き忘れていることを知らせることができる。画像形成システム2000は、一日に何度か同一のユーザーによって使用される可能性がある。特に、オフィスではその確率が高い。よって、実施例2は、第1のユーザーに効率よく原稿の取り忘れを警告できると考えられる。さらに、原稿を置き忘れた第1のユーザーは、置き忘れた原稿を除去した第2のユーザーの情報を把握できる。よって、第1のユーザーは、原稿を除去した第2のユーザーにどこに原稿を移動したかを尋ねることができるため、原稿の紛失を従来よりも抑制しやすくなる。
【0043】
以上の実施例では、本発明を複写機に代表される画像形成システムに適用した事例について紹介した。しかし、本発明は、ネットワークイメージスキャナやスタンドアローン型のイメージスキャナにも適用できる。これらのイメージスキャナについても原稿の取り忘れが発生する可能性があるからである。また、本発明はファクシミリ装置にも適用できる。ファクシミリ装置もリーダー部を備えているため、原稿の取り忘れが発生する可能性があるからである。
【0044】
また、実施例では置き忘れ時刻情報の一例として、第1のユーザーがユーザーIDによる認証を実行した日時のデータを採用とした。しかし、置き忘れ時刻情報としては、原稿の置き忘れが発生した時刻の目安がユーザーにとって分かる情報であれば十分である。そこで、置き忘れ時刻情報には、第1のユーザーのユーザーIDを取得した時刻からリーダー部2001が第1のユーザーの原稿の画像を読み取った時刻までの範囲内のいずれかの時刻を示す情報であれば十分であろう。同様に、除去時刻情報は、第2のユーザーのユーザーIDが取得された時刻から第2のユーザーの原稿の画像が読み取られた時刻までの範囲内のいずれかの時刻を示す情報であれば十分であろう。これは、第2のユーザーが第1のユーザーの原稿に関与した大体の日時を第1のユーザーや第2のユーザーが把握できれば十分だからである。また、置き忘れ原稿情報の消去指示が受け付けられると、置き忘れ原稿情報が消去される。つまり、明示的な消去指示を待ってから置き忘れ原稿情報が消去されるため、置き忘れ原稿情報が誤って削除されることを防止できよう。上記の実施例は、置き忘れ原稿情報を表示部302に表示する例であった。しかし、CPU101は、ユーザーデータベースから取得した連絡先であるメールアドレスに対して置き忘れ原稿情報を送信することで、置き忘れ原稿情報を出力してもよい。置き忘れ原稿情報は、音声により出力されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置であって、
ユーザーの識別情報を取得する取得手段と、
原稿の画像を読み取る画像読取手段と、
前記画像読取手段が第1のユーザーの原稿の画像の読み取りを終了した後に前記画像読取手段に残されたままになっている当該第1のユーザーの原稿を検知する原稿検知手段と、
前記原稿検知手段が前記第1のユーザーの原稿を検知しているときに、前記取得手段によって前記第1のユーザーとは異なる第2のユーザーの識別情報が取得され、かつ、前記画像読取手段に残されたままになっている前記原稿が検知されなくなると、前記第1のユーザーの識別情報と、前記取得手段によって取得された当該第2のユーザーの識別情報とを関連付けて置き忘れ原稿情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている前記置き忘れ原稿情報を出力する出力手段と
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、さらに、前記第1のユーザーの原稿が前記画像読取手段から除去された時刻の目安となる除去時刻情報も前記置き忘れ原稿情報として記憶することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、
前記第1のユーザーが原稿を置き忘れた時刻の目安となる置き忘れ時刻情報を、前記第1のユーザーの識別情報と、前記第2のユーザーの識別情報と、前記除去時刻情報とともに前記置き忘れ原稿情報として記憶し、
前記出力手段は、前記置き忘れ時刻情報と、前記第1のユーザーの識別情報と、前記第2のユーザーの識別情報と、前記除去時刻情報とを前記置き忘れ原稿情報として出力することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記置き忘れ時刻情報は、前記取得手段が前記第1のユーザーの識別情報を取得した時刻から前記画像読取手段が前記第1のユーザーの原稿の画像を読み取った時刻までの範囲内のいずれかの時刻を示す情報であることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記除去時刻情報は、前記取得手段が前記第2のユーザーの識別情報を取得した時刻から前記画像読取手段が前記第2のユーザーの原稿の画像を読み取った時刻までの範囲内のいずれかの時刻を示す情報であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項6】
複数のユーザーのそれぞれ識別情報と、前記複数のユーザーのそれぞれの連絡先を示す連絡先情報とを対応付けて記憶したユーザーデータベースをさらに備え、
前記出力手段は、前記第1のユーザーの識別情報に対応する連絡先情報を前記ユーザーデータベースから読み取って前記置き忘れ情報とともに出力することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記出力手段は、前記第2のユーザーの識別情報に対応する連絡先情報を前記ユーザーデータベースから読み取って前記置き忘れ情報とともに出力することを特徴とする請求項6に記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記取得手段によって前記第2のユーザーの識別情報が取得された後も前記原稿検知手段が前記第1のユーザーの原稿を検知しているときに、前記画像読取手段による前記第2のユーザーの原稿の画像の読み取りを禁止する読取制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項9】
前記取得手段が取得したユーザーの識別情報が、前記記憶手段に記憶されている前記置き忘れ原稿情報に含まれている原稿を置き忘れたユーザーの識別情報と一致するかどうかを判定する判定手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記取得手段が取得したユーザーの識別情報が、前記記憶手段に記憶されている前記置き忘れ原稿情報に含まれている原稿を置き忘れたユーザーの識別情報と一致すると、前記置き忘れ原稿情報を出力することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項10】
前記原稿検知手段は、原稿を載置する原稿載置台または前記画像読取手段により読み取りが終了して排出された原稿を保持する搬出原稿台のいずれかに存在する原稿を検知することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項11】
前記画像読取手段により読み取りが終了した後に前記原稿検知手段が前記原稿を検知しているときに、前記出力手段は、置き忘れられた原稿が存在することを示すメッセージを出力することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項12】
前記置き忘れ原稿情報の消去指示を受け付ける受け付け手段をさらに備え、
前記受け付け手段が前記置き忘れ原稿情報の消去指示を受け付けると、前記記憶手段は、前記置き忘れ原稿情報を消去することを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項13】
原稿の画像を読み取る、請求項1ないし12のいずれか1項に記載された画像読取装置と、
前記画像読取装置により得られた画像を用紙に形成する画像形成装置と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−58867(P2013−58867A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195347(P2011−195347)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】