説明

画像読取装置

【課題】輸送等の移動時に衝撃や傾きを与えた際のキャリッジの暴れを防止するとともに、ユーザーがキャリッジロックを操作する必要がない画像読取装置を提供する。
【解決手段】画像読取装置は、スキャナフレーム120内に収納されたキャリッジ24の走査により画像を読み取るものであって、ロックギア710a、710bとロック部120a、120bとを有する。ロックギア710a、710bは、駆動ギア軸708a、708b周りに揺動可能な駆動ギア基板709a、709b上に設けられたロックギア軸を有し、ロックギア軸711a、711b周りに回転可能、かつ駆動ギア軸708a、708b周りに揺動可能である。ロック部120a、120bは、スキャナフレーム120内に設けられているとともに、ロックギア710a、710bと当接することでロックギア710a、710bの回転及び揺動を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スキャナ、ファクシミリ、複写機、複合機などの画像読取装置の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置は、画像読取を行なう撮像センサを搭載したキャリッジが、ガイド軸やガイドレールに案内されて直線往復移動して、画像の読み取りを行う。
【0003】
特許文献1、特許文献2は、このようなフラットベッドタイプの画像読取装置の例を示す。これら文献に開示される装置では、搬送時にキャリッジが不用意に移動しないように、キャリッジの動きを固定するキャリッジロックを設けている。
【特許文献1】特開平10−004484号公報
【特許文献2】特開2005−234073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の画像読取装置は、画像読取装置の動作中に電源コードを引き抜く等、強制的に電源OFFを行なうと、キャリッジが所定の初期位置に存在しないためロックがかからない。そのまま移動させて衝撃を与えたり装置に傾きを与えたりすると、内部でキャリッジが暴れて装置の損傷を引き起こす可能性がある。
【0005】
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、輸送等の移動時に衝撃や傾きを与えた際のキャリッジの暴れを防止するとともに、ユーザーがキャリッジロックを操作する必要がない画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の画像読取装置は、原稿の画像読取を行なう読取キャリッジと、読取キャリッジを移動させるための駆動機構とを備え、駆動機構は、駆動モータの動力によって回転する回転ギア;回転ギアの回転を伝達して読取キャリッジを直線往復移動させるベルト機構;回転ギアとかみ合って回転し、且つ回転ギアの周りに揺動可能であるロックギア;およびロックギアが揺動した際にロックギアと当接する位置に固定され、ロックギアとかみ合ってロックギアの回転を規制するロック部;を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、輸送等の移動時に衝撃や製品の傾きが与えられると、ロックギアの回転がロック部により規制されるので、キャリッジが固定され暴れてしまうことが無い。これにより、画像読取装置の損傷を未然に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。また、参照番号にアルファベットを付した符号は、アルファベットを付さない番号のみの部位を構成する下位の部位を示すものである。図1は本発明の一実施形態に係る画像読取装置の斜視図であり、図2は図1の画像読取装置の圧板部を開放した図である。図1及び図2において、画像読取装置は、パネル部1、スキャナ部2、記録部3、電気基板部(不図示)及びカードスロット部4を備えている。なお、本実施形態に係る画像読取装置は記録部を有することから、画像読取記録装置とも称せられる。
【0009】
図1において、パネル部1は全体としてスキャナ部2に装着されている。パネル部1は、回転可能なLCDユニットを設けた構成を有し、パネルカバー11には各種キー13が設けられている。各種キー13は、例えばカラーコピースタートキー、モノクロコピースタートキー、ストップキー、電源キーなどとして機能するとともに上面から操作可能にパネルカバー11中に組み込まれている。
【0010】
次に、スキャナ部2について説明する。図2において、原稿は原稿台であるガラス23の上面に裏向きにセットされる。ガラス23はカバー125によりスキャナフレーム120(図4参照)に上から押さえて組み付けられている。ガラス23上の原稿の浮きを抑えるための原稿圧板部6にはスポンジフレームユニット68が取り付けられ、スポンジフレームユニット68は、スポンジフレーム68aにスポンジ及び白色シートからなる圧板白シート68bが取り付けられている。この圧板白シート68bは反射原稿を読み取るための圧着シートを構成するものである。図5のように、スポンジフレームユニット68にはフィルムガイド681が収納されており、図6のようにフィルムガイド681は取り外すことができる。取り外したフィルムガイド681はガラス23上にセットし、ネガフィルムをセットして読み取る。
【0011】
これらの部材が組み付けられた原稿圧板部6は、ヒンジ124を介してスキャナフレーム120の一端部に取り付けられている。
【0012】
図3において、原稿圧板部6には透過原稿を読み取るための光源である蛍光灯(不図示)、反射板62、拡散板(不図示)、及びインバータ61が取り付けてある。蛍光灯が光ることにより、スキャナ部2の原稿ガラス23に置いたフィルムを読み取ることができる。フィルム読取時には、スポンジフレーム68aを外して使用する。なお、パネル部1は反射板62の装置手前部に配置してあり、反射板62の高さの範囲でパネル部1が収まるように配置してある。また、インバータ61とパネル基板16との間にはパネル線66が配索されており、パネル線66は原稿圧板部6の外に延びている。この外に出た配線65a、66bはそれぞれ被覆されており、装置外へ出た後、再び別の穴部から装置内に進入している。原稿圧板部6には圧板ヒンジ67a、67bが取り付けてあることで、原稿圧板6自体が回転可能であるとともにスキャナ部2の穴に上下可動である。これによって、厚みのあるブック原稿にも対応可能となっている。
【0013】
図4は、図2のスキャナ部2においてガラス23及びカバー125を外してスキャナの内部構造を詳細に示した平面図である。スキャナ部2のCCDやCMOSセンサなどのライン状の撮像センサを備えた読取キャリッジ24は、図4の左端の位置から右端の位置までスキャン移動可能に案内支持されている。スキャナ部2の内部構成部品は、全てがスキャナフレーム120に取り付けられている。原稿の画像を読み取る読取手段である読取キャリッジ24は、軸25とレール121に沿って案内されて直線往復移動する。また、読取キャリッジ24は、駆動ギア部123で減速され、タイミングベルト26を介して駆動モータ122を駆動源として駆動される。タイミングベルト26は駆動ギア部123の反対側に配設されたプーリ126に掛けられている。このようにして、コピーするとき、あるいはパーソナルコンピュータからの指令でスキャン動作をするときに、読取キャリッジ24が矢印Aの方向に駆動され、これに同期してガラス23を介して原稿の画像が読み取られる。
【0014】
次に、駆動ギア部123の詳細に関して説明する。
【0015】
図7は、スキャナフレーム120内に収納され、スキャナフレーム120内を走査することで画像読取可能な読取キャリッジ24が読み取りを行うときの詳細を示した図である。駆動モータ122からキャリッジ24への動力伝達を行なうための、各種の回転ギアを有する駆動機構の構成を示す。駆動機構は、入力ギアユニット70、第1の駆動ギアユニット71、第2の駆動ギアユニット72、リンク機構73、ロックギア710a、710b、ロック部120a、120b、並びに駆動プーリ713とタイミングベルトを含むベルト機構を主要構成とする。
【0016】
入力ギアユニット70は、ピニオンギア701、入力ギア702、入力ギア軸703、入力ギア基板704、アイドラギア705、及びアイドラギア軸706で構成されている。駆動モータ122の軸に取り付けられたピニオンギア701が矢印A1の方向に回転すると、入力ギア702が矢印A2の方向へ回転する。入力ギア702は、スキャナフレーム120内に配置されたモータ基板700上に入力ギア基板704を介して設けられているとともに入力ギア軸703周りに双方向に回転可能なように取り付けてある。入力ギア基板704は、入力ギア軸703周りに揺動可能である。アイドラギア705はキャリッジ24の設置位置に対して入力ギア702よりも遠い位置にある。更に、アイドラギア705は入力ギア702とかみ合うことで、入力ギア軸703と離間して入力ギア基板704上に設けられたアイドラギア軸706の周りに入力ギア702の回転方向とは反対の方向に回転可能である。また、アイドラギア705は、入力ギア基板704が入力ギア軸703周りに揺動可能であることで入力ギア軸703周りに揺動可能である。従って、入力ギア702は矢印A2の方向へ回転するとともに、アイドラギア705は矢印A3の方向へ回転する。
【0017】
第1の駆動ギアユニット71は、駆動ギア707a、駆動ギア軸708a、伝達ギア714a、駆動ギア基板709a、ロックギア710a、ロックギア軸711a、及び駆動プーリ713で構成されている。第1の駆動ギアユニット71は、モータ基板700上に駆動ギア軸708a周りに回転可能なように取り付けてある。駆動ギア707aは、入力ギア基板704と離間して配されているとともに駆動ギア軸708a周りに揺動可能な駆動ギア基板709a上に設けられた駆動ギア軸708aを有する。更に、駆動ギア707aは、キャリッジ24の設置位置に対してアイドラギア705よりも遠い位置にある。また、駆動ギア707aは、アイドラギア705とかみ合って駆動ギア軸708a周りにアイドラギア705の回転方向とは反対の方向である矢印A4の方向に回転可能である。伝達ギア714aは、駆動ギア707a上にワンウェイ結合して設けられているとともに駆動ギア軸708a周りに駆動ギア707aの回転方向の一方と同じ方向に回転可能である。すなわち、駆動ギア707aが矢印A4の方向に回った時に伝達ギア714aが駆動されるようになっている。反対に駆動ギア707aが矢印A4の反対方向に回った時は、伝達ギア714aは空転するようになっている。ロックギア710aは、駆動ギア軸708a周りに揺動可能な駆動ギア基板709a上に設けられたロックギア軸711aを有し、かつキャリッジ24の設置位置に対して駆動ギア707aよりも近い位置にある。また、ロックギア710aは、駆動ギア707aとかみ合ってロックギア軸711a周りに駆動ギア707aの回転方向とは反対の方向に回転可能である。駆動プーリ713は、駆動プーリ軸720を有しているとともに、キャリッジ24の設置位置に対して駆動ギア軸708aよりも遠い位置にある。更に、駆動プーリ713は、伝達ギア714a又は第2の駆動ビアユニット72の伝達ギア714bと接続しており、駆動プーリ軸720周りに伝達ギア714a、714bの回転方向とは反対の方向に回転可能である。
【0018】
図8に示す第2の駆動ギアユニット72は、駆動ギア707b、伝達ギア714b、駆動ギア基板709b、ロックギア710b、及びロックギア軸711bで構成されている。第2の駆動ギアユニット72は、モータ基板700上に駆動ギア軸708b周りに回転可能なように取り付けてある。駆動ギア707bは、入力ギア基板704と離間して配された駆動ギア基板709b上に設けられた駆動ギア軸708bを有し、かつキャリッジ24の設置位置に対してアイドラギア705よりも遠い位置にある。更に、駆動ギア707bは、アイドラギア705とかみ合って駆動ギア軸708b周りにアイドラギア705の回転方向とは反対の方向である矢印B4の方向に回転可能である。伝達ギア714bは、駆動ギア707b上にワンウェイ結合して設けられているとともに駆動ギア軸708b周りに駆動ギア707bの回転方向の一方と同じ方向に回転可能である。すなわち、駆動ギア707bが矢印B4の方向に回った時に伝達ギア714bが駆動されるようになっている。反対に駆動ギア707bが矢印B4の反対方向に回った時は、伝達ギア714bは空転するようになっている。ロックギア710bは、駆動ギア軸708b周りに揺動可能な駆動ギア基板709b上に設けられたロックギア軸711bを有し、かつキャリッジ24の設置位置に対して駆動ギア707bよりも近い位置にある。また、ロックギア710bは、駆動ギア707bとかみ合ってロックギア軸711b周りに駆動ギア707bの回転方向とは反対の方向に回転可能である。駆動ギア707b、伝達ギア714b及びロックギア710bと、駆動ギア707a、伝達ギア714a及びロックギア710aとは、それぞれ入力ギア軸703又は駆動プーリ軸720に対して対称的な位置に配された一対の組み合わせから成る。しかし、この形態に限定されるものではない。すなわち、これらのギアは駆動プーリ軸720に対して非対称な位置にあってもよく、駆動源から入力ギア702やアイドラギア705などの動力伝達手段を介して伝達された動力を次の伝達手段に伝える機能を備えている形態であればよい。
【0019】
リンク機構73は第1のリンク715と第2のリンク716とを有する。第1のリンク715及び第2のリンク716の各々は、アイドラギア軸706とロックギア軸711a、711bとを連結しているとともにアイドラギア705及びロックギア710a、710bの回転に伴ってアイドラギア軸706を支点として回転可能である。更に、第1のリンク715は長穴717を、第2のリンク716は長穴718を有し、これらの長穴717、718内において各ロックギア軸711a、711bが各長穴717、718の長軸方向に移動可能となっている。
【0020】
各ロック部120a、120bは、各ロックギア710a、710bと当接することが可能である。これにより、ロック部120a、120bは、ロックギア710a、710bのロックギア軸711a、711b周りの回転及び駆動ギア軸708a、708b周りの揺動を規制する規制手段として機能する。また、ロック部120a、120bは、ロックギア710a、710bとかみ合うことが可能な歯状の表面を有することが好適である。
【0021】
以上のような動力伝達手段の構成により、図7に示すように、第1の駆動ギアユニット71は矢印A6の方向に回転し、駆動ギア基板709aはストッパ712aに突き当たる。ストッパ712aによって矢印A6の方向への第1の駆動ギアユニット71の過度な回転を防止できる。これにより、第1の駆動ギアユニット71のロックギア710aがアイドラギア705と当接してアイドラギア705の回転を阻害してしまうといった事態が回避できる。更に、第1の駆動ギアユニット71は駆動プーリ713を矢印A5の方向に駆動することで駆動プーリ軸720とキャリッジ24との間を接続しているタイミングベルト26を回す。タイミングベルト26(タイミングベルト)の回転によって読取キャリッジ24が直線往復移動する。このとき駆動プーリ713は伝達ギア714aを駆動するが、駆動ギア707aを介して伝達ギア714aと接続するロックギア710aは第1のリンク715によって動きが拘束される。そのため、ロックギア710aを含む第1の駆動ギアユニット71の図7の下方向への動きは規制される。
【0022】
図8は、読取キャリッジ24を待機位置に戻すときの詳細を示した図である。駆動モータ122の軸に取り付けられたピニオンギア701が矢印B1の方向に回転すると、入力ギア702が矢印B2の方向へ回転する。従って、アイドラギア705が矢印B3の方向へ回転することで、入力ギアユニット70は矢印B2の方向へ回転する。アイドラギア705が駆動ギア707bとかみ合うことで、駆動ギア707bは矢印B4の方向に回転する。駆動ギア707bと伝達ギア714bはワンウェイで結合されていることで駆動ギア707bが矢印B4の方向に回った時に伝達ギア714bが駆動されているようになっている。反対に駆動ギア707bが矢印B4の反対方向に回った時は、伝達ギア714bは空転するようになっている。第2の駆動ギアユニット72がモータ基板700上に駆動ギア軸708a周りに回転可能なように取り付けてあることで、第2の駆動ギアユニット72は矢印B6の方向に回転し、駆動ギア基板709bはストッパ712bに突き当たる。ストッパ712bによって第2の駆動ギアユニット72の矢印B6の方向への過度な回転を防止できる。これにより、第2の駆動ギアユニット72のロックギア710bがアイドラギア705と当接してアイドラギア705の回転を阻害してしまうといった事態が回避できる。更に、第2の駆動ギアユニット72は駆動プーリ713を矢印B5の方向に駆動してタイミングベルト26を回し、タイミングベルト26(タイミングベルト)の回転によって読取キャリッジ24が駆動され、その後読取キャリッジ24は待機位置に戻される。このとき駆動プーリ713は第1の駆動ギアユニット71の伝達ギア714aを駆動する。その際、駆動ギア707aを介して伝達ギア714aと接続するロックギア710aのロックギア軸711aは、第1のリンク715に設けられた長穴717内でしか移動できない。そのため、ロックギア710aは第1のリンク715によって動きが拘束される。従って、ロックギア710aを含む第1の駆動ギアユニット71は図8の下方向に動かない。なお、第2の駆動ギアユニット72の伝達ギア714bがアイドラギア705にかみ合った状態では、第1の駆動ギアユニット71のロックギア軸711aは、第1のリンク715の長穴717の下端に達している。
【0023】
図9は、読取キャリッジ24が自重や衝撃で矢印C1の方向に動いたときの詳細を示した図である。キャリッジ24と接続しているタイミングベルト26の上側が矢印C1の方向に動くことで、駆動プーリ713は矢印C2の方向に回転する。駆動プーリ713に接続している伝達ギア714a、714bは、それぞれC3、C4の方向に回転する。第1の駆動ギアユニット71がワンウェイの緩み方向になることで駆動ギア707aが回転しないため、第1の駆動ギアユニット71は動かない。これにより、余計な負荷が駆動系に伝達するのを防ぐことができる。一方、第2の駆動ギアユニット72はワンウェイ結合の締まり方向になることで駆動ギア707bが回転し、第2の駆動ギアユニット72は矢印C6の方向へ動く。その後、ロックギア710bがスキャナフレーム120内に設けられたロック部120bに当接してかみ合うことでロックギア710bはロック部120bにより回転及び揺動が拘束される。そのため、第2の駆動ギアユニット72はそれ以降回転できなくなる。これにより、駆動ギア707b、伝達ギア714b及び駆動プーリ713の回転が止められることでタイミングベルト26の動きが止められる。従って、タイミングベルト26と接続している読取キャリッジ24の動きが停止する。
【0024】
図10は、図9とは逆に読取キャリッジ24が自重や衝撃で矢印D1の方向に動いたときの詳細を示した図である。キャリッジ24と接続しているタイミングベルト26の上側が矢印D1の方向に動くことで、駆動プーリ713が矢印D2の方向に回転する。駆動プーリ713に接続している伝達ギア714a、714bは、それぞれD3、D4の方向に回転する。第2の駆動ギアユニット72がワンウェイ結合の緩み方向になることで駆動ギア707bが回転しないため、第2の駆動ギアユニット72は動かない。これにより、余計な負荷が駆動系に伝達するのを防ぐことができる。一方、第1の駆動ギアユニット71はワンウェイ結合の締まり方向になることで駆動ギア707aが回転し、第1の駆動ギアユニット71は矢印D5の方向へ動く。その後、ロックギア710aがスキャナフレーム120内に設けられたロック部120aに当接してかみ合うことでロックギア710aはロック部120aにより回転及び揺動が拘束される。そのため、第1の駆動ギアユニット71はそれ以降回転できなくなる。これにより、駆動ギア707a、伝達ギア714a及び駆動プーリ713の回転が止められることでタイミングベルト26の動きが止められる。従って、タイミングベルト26と接続している読取キャリッジ24の動きが停止する。
【0025】
以上のように、本実施形態に係る画像読取装置においては、ロックギアと当接することでロックギアの回転及び揺動を規制する規制手段がスキャナフレーム内に設けられている。更に、タイミングベルトと複数のギアを介して接続しているロックギアは、駆動ギア軸周りに揺動可能な駆動ギア基板上に設けられたロックギア軸を有し、かつロックギア軸周りに回転可能である。これにより、画像読取装置の動作中に電源コードを引き抜く等、強制的に電源OFFを行なった際、輸送等移動時に衝撃や製品の傾きが加わると、スキャナフレーム内に収納されたキャリッジがこれと接続したタイミングベルトに拘束されて移動する。その際、複数のギア及び駆動プーリを介してタイミングベルトと接続したロックギアが駆動ギア軸周りに揺動し、かつロックギア軸周りに回転することで、スキャナフレーム内に設けられた規制手段と当接する。これにより、ロックギアの回転及び揺動がこの規制手段により規制されるため、ロックギアの運動が停止し、それに伴ってロックギアと複数のギアを介して接続している駆動プーリの回転も停止する。結果的に、タイミングベルトを介して駆動プーリと接続しているキャリッジの運動も停止する。装置の動作中に電源コードを引き抜く等、強制的に電源OFFを行なった際、輸送等移動時に衝撃や製品の傾きが与えられてもロックギアの回転及び揺動がロック部により規制され、キャリッジの位置が自動的に固定され暴れてしまうことが無い。よって、画像読取装置の損傷を防止できる。また、このロック部がスキャナフレーム内に設けられていることで、スキャナフレーム外周部に設けられたキャリッジロックボタンを操作する必要がなくなる。そのため、使用者に存在を認識されにくいキャリッジロックボタンの操作忘れによる故障との勘違いが解消される。また、輸送中の衝撃でキャリッジ位置が固定されてしまった後の画像読取装置使用時にも全く使用者を煩わせることが無い。従って、輸送等移動時に衝撃が加わった際のキャリッジの暴れを防止するとともにキャリッジロックボタンを操作する必要がない画像読取装置を提供することができる。
【0026】
なお、上記構成では、伝達ギアと駆動プーリとの間をワンウェイで結合し、落下時にロックしない方の駆動ギアユニットの駆動を切っている。しかし、意図しない部分が回転することを許容できるならば、伝達ギアと駆動プーリを1つの部品として構成してもよく、この構成によっても本発明の目的を達することができる。
【0027】
図11は、スキャナ部2を記録装置3に対して開放した状態を示す斜視図である。
【0028】
スキャナ部2を開放するための手段であるダンパーユニット9の構成について説明する。ダンパーユニット9は、ダンパーベース91、ダンパーアーム92、及び圧縮バネ93で構成されている。ダンパーアーム92の軸部92aはスキャナ部2に、ダンパーベース91の軸部(不図示)はミドルフレーム81にそれぞれ回転可能なように係合されている。図11は、ダンパーユニット9がスキャナ部2を押し上げる方向に力が作用している状態を示している。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態に対して駆動ギア部123の伝達ギア、駆動プーリ及びタイミングベルトの構成が異なっている。すなわち、駆動プーリが伝達ギア上に直接配されており、駆動プーリと伝達ギアとがワンウェイ結合されている点と、2つの駆動プーリの各駆動プーリ軸間にタイミングベルトが渡されている点とが異なっている。また、本実施形態に係る駆動ギア部は、伝達ギア、駆動プーリ及びロックギアの各々が入力ギア軸に対して対称的な位置に配された一対の組み合わせから成っている。ゆえに、以降では、このような相違点を含む駆動ギア部の動力伝達手段を構成する要素の機能を中心に説明する。
【0029】
図12は、読取キャリッジ24が読み取りを行うときの詳細を示した図である。駆動モータ122の軸に取り付けられたピニオンギア3701が矢印E1の方向に回転すると、入力ギア3702が矢印E2の方向へ回転する。入力ギアユニット370は、入力ギア3702、入力ギア基板3704、アイドラギア3705、及びアイドラギア軸3706で構成されている。入力ギアユニット370は、モータ基板3700上に入力ギア軸3703周りに双方向に回転可能なように取り付けてある。従って、入力ギアユニット370は矢印E2の方向へ回転するとともに、アイドラギア3705は矢印E3の方向へ回転する。アイドラギア3705が伝達ギア3714bとかみ合うことで、伝達ギア3714bは矢印E4の方向に回転する。第2の駆動ギアユニット372は、駆動プーリ3713b、伝達ギア3714b、駆動ギア軸3708b、駆動ギア基板3709b、ロックギア3710b、及びロックギア軸3711bで構成されている。駆動プーリ3713bは、伝達ギア3714b上にワンウェイ結合して設けられていることで駆動ギア軸3708bの周りに伝達ギア3714bの回転方向の一方と同じ方向に回転可能である。すなわち、伝達ギア3714bが矢印E4の方向に回った時に駆動プーリ3713bが駆動されるようになっている。反対に伝達ギア3714bが矢印E4の反対方向に回った時は、駆動プーリ3713bは空転するようになっている。第2の駆動ギアユニット372は、モータ基板3700上に駆動ギア軸3708b周りに回転可能なように取り付けてある。従って、第2の駆動ギアユニット372は矢印E5の方向に回転し、駆動ギア基板3709bはストッパ3712bに突き当たる。ストッパ3712bによって矢印E5の方向への第1の駆動ギアユニット371の過度な回転を防止できる。これにより、第2の駆動ギアユニット372のロックギア3710aがアイドラギア3705と当接してアイドラギア3705の回転を阻害してしまうといった事態が回避できる。更に、第2の駆動ギアユニット372は駆動プーリ3713bを矢印E4の方向に駆動してタイミングベルト26を回し、タイミングベルト26の回転によって読取キャリッジ24が駆動される。このとき伝達ギア3714aと接続するロックギア3710aはリンク機構373の第1のリンク3715によって動きが拘束される。そのため、ロックギア3710aを含む第1の駆動ギアユニット371の図12の下方向への動きは規制される。
【0030】
図13は、読取キャリッジ24を待機位置に戻すときの詳細を示した図である。駆動モータ3122の軸に取り付けられたピニオンギア3701が矢印F1の方向に回転すると、入力ギア3702が矢印F2の方向へ回転する。従って、アイドラギア3705が矢印F3の方向へ回転することで、入力ギアユニット370は矢印F2の方向へ回転する。アイドラギア3705が伝達ギア3714aとかみ合うことで、伝達ギア3714aは矢印F4の方向に回転する。第1の駆動ギアユニット371は、駆動プーリ3713a、伝達ギア3714a、駆動ギア基板3709a、ロックギア3710a、及びロックギア軸3711aで構成されている。駆動プーリ3713aと伝達ギア3714aとはワンウェイで結合されており、伝達ギア3714aが矢印F4の方向に回った時に駆動プーリ3713aが駆動されているようになっている。反対に伝達ギア3714aが矢印F4の反対方向に回った時は、駆動プーリ3713aは空転するようになっている。第1の駆動ギアユニット371は、モータ基板3700上に駆動ギア軸3708a周りに回転可能なように取り付けてある。従って、第1の駆動ギアユニット371は矢印F5の方向に回転し、駆動ギア基板3709aはストッパ3712aに突き当たる。ストッパ3712aによって第1の駆動ギアユニット371の矢印F5の方向への過度な回転を防止できる。これにより、第1の駆動ギアユニット371のロックギア3710aがアイドラギア3705と当接してアイドラギア3705の回転を阻害してしまうといった事態が回避できる。更に、第1の駆動ギアユニット371は駆動プーリ3713aを矢印F4の方向に駆動してタイミングベルト3026を回して読取キャリッジ24を駆動し、読取キャリッジ24はその後待機位置に戻される。このとき駆動プーリ3713aは第2の駆動ギアユニット371の駆動プーリ3713bを駆動する。その際、ロックギア3710bのロックギア軸3711bは、第2のリンク3716に設けられた長穴718内でしか移動できない。そのため、ロックギア3710bはリンク機構373の第2のリンク3716によって動きが拘束される。従って、ロックギア3710bを含む第2の駆動ギアユニット372は図13の下方向に動かない。なお、第1の駆動ギアユニット371の伝達ギア3714aがアイドラギア3705にかみ合った状態では、第2の駆動ギアユニット372のロックギア軸3711bは、第2のリンク3716の長穴718の下端に達している。
【0031】
図14は、読取キャリッジ24が自重や衝撃で矢印G1の方向に動いたときの詳細を示した図である。キャリッジ24と接続しているタイミングベルト3026の上側が矢印G1の方向に動くことで、駆動プーリ3713aが矢印G2の方向に回転し、駆動プーリ3713bが矢印G3の方向に回転する。駆動プーリ3713aと一体になっている第1の駆動ギアユニット371はワンウェイ結合の緩み方向になるので、駆動プーリ3713aに接触して配された伝達ギア3714aには駆動が伝達されない。これにより、余計な負荷が駆動系に伝達するのを防ぐことができる。一方、駆動プーリ3713bと一体の第2の駆動ギアユニット372はワンウェイ結合の締り方向になるので、駆動プーリ3713bからこれと接触して配された伝達ギア3714bに駆動が伝達され、第2の駆動ギアユニット372は矢印G5の方向へ動く。その後、ロックギア3710bがスキャナフレーム3120内に設けられたロック部3120bにかみ合うことでロックギア3710bはロック部3120bにより回転及び揺動が拘束される。そのため、第2の駆動ギアユニット372はそれ以降回転できなくなる。これにより、伝達ギア3714b及び駆動プーリ3713bの回転が止められることでタイミングベルト3026の動きが止められる。従って、タイミングベルト3026と接続している読取キャリッジ24の動きが停止する。
【0032】
図15は、読取キャリッジ24が自重や衝撃で矢印H1の方向に動いたときの詳細を示した図である。キャリッジ24と接続しているタイミングベルト3026の上側が矢印H1の方向に動くことで、駆動プーリ3713aが矢印H2の方向に回転し、駆動プーリ3713bが矢印H3の方向に回転する。駆動プーリ3713bと一体になっている第2の駆動ギアユニット372はワンウェイ結合の緩み方向になるので、駆動プーリ3713bに接触して配された伝達ギア3714bには駆動が伝達されない。これにより、余計な負荷が駆動系に伝達するのを防ぐことができる。一方、駆動プーリ3713aと一体の第1の駆動ギアユニット371はワンウェイ結合の締り方向になるので、駆動プーリ3713aからそれに接触して配された伝達ギア3714aに駆動が伝達され、第1の駆動ギアユニット371は矢印H4の方向へ動く。その後、ロックギア3710aがスキャナフレーム3120内に設けられたロック部3120aにかみ合うことでロックギア3710aはロック部3120aにより回転及び揺動が拘束される。そのため、第1の駆動ギアユニット371は回転できなくなる。これにより、伝達ギア3714a及び駆動プーリ3713aの回転が止められることでタイミングベルト3026の動きが止められる。従って、タイミングベルト3026と接続している読取キャリッジ24の動きが停止する。
【0033】
以上のように、本実施形態に係る画像読取装置においても第1の実施形態と同様、ロックギアと当接することでロックギアの回転及び揺動を規制する規制手段がスキャナフレーム内に設けられている。更に、タイミングベルトと複数のギアを介して接続しているロックギアは、駆動ギア軸周りに揺動可能な駆動ギア基板上に設けられたロックギア軸を有し、かつロックギア軸周りに回転可能である。これにより、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0034】
なお、本実施形態に係る構成では、伝達ギアと駆動プーリとの間をワンウェイで結合し、落下時にロックしない方の駆動ギアユニットの駆動を切っている。しかし、意図しない部分が回転することを許容できるならば、伝達ギアと駆動プーリを1つの部品として構成してもよく、この構成によっても本発明の目的を達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る画像読取装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像読取装置の原稿圧板部開放状態の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像読取装置の原稿圧板内部の構造図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像読取装置のスキャナ部の内部平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像読取装置のスポンジフレーム取外し図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像読取装置のスポンジフレーム取外し後の図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る駆動部のスキャナ読取時の詳細図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る駆動部のキャリッジが戻る時の詳細図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る駆動部のキャリッジが左へ動く時の詳細図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る駆動部のキャリッジが右へ動く時の詳細図である。
【図11】本発明の実施形態に係る画像読取装置のスキャナ部開放状態の斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る駆動部のスキャナ読取時の詳細図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る駆動部のキャリッジが戻る時の詳細図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る駆動部のキャリッジが左へ動く時の詳細図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る駆動部のキャリッジが右へ動く時の詳細図である。
【符号の説明】
【0036】
24 読取キャリッジ
120 スキャナフレーム
73、373 リンク機構
120a、120b、3120a、3120b ロック部
702、3702 入力ギア
703、3703 入力ギア軸
704、3704 入力ギア基板
705、3705 アイドラギア
706、3706 アイドラギア軸
707a、707b 駆動ギア
708a、708b、3708a、3708b 駆動ギア軸
709a、709b、3709a、3709b 駆動ギア基板
710a、710b、3710a、3710b ロックギア
711a、711b、3711a、3711b ロックギア軸
713、3713a、3713b 駆動プーリ
714a、714b、3714a、3714b 伝達ギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿の画像読取を行なう読取キャリッジと、
前記読取キャリッジを移動させるための駆動機構とを備え、
前記駆動機構は、
駆動モータの動力によって回転する回転ギア;
前記回転ギアの回転を伝達して前記読取キャリッジを直線往復移動させるベルト機構;
前記回転ギアとかみ合って回転し、且つ前記回転ギアの周りに揺動可能であるロックギア;および
前記ロックギアが揺動した際に前記ロックギアと当接する位置に固定され、前記ロックギアとかみ合って前記ロックギアの回転を規制するロック部;
を有することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記駆動機構は、
前記駆動モータの動力が伝えられる入力ギア;
前記入力ギアとかみ合って、前記入力ギアの回転方向とは反対の方向に回転可能、かつ前記入力ギアの軸周りに揺動可能なアイドラギア;
前記アイドラギアとかみ合って、前記アイドラギアの回転方向とは反対の方向に回転可能な駆動ギア;
前記駆動ギアにワンウェイ結合して、前記駆動ギアの回転方向の一方と同じ方向のみに回転可能な伝達ギア;
前記駆動ギアとかみ合って、前記駆動ギアの回転方向とは反対の方向に回転可能、かつ前記駆動ギアの軸周りに揺動可能な前記ロックギア;
前記伝達ギアとかみ合って、前記伝達ギアの回転方向とは反対の方向に回転可能な駆動プーリ;
前記駆動プーリと前記キャリッジとの間を接続するタイミングベルト;および
前記アイドラギアの軸と前記ロックギアの軸とを連結し、前記ロックギアの回転及び揺動に伴って前記アイドラギアの軸を支点として回転可能なリンク機構
を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記駆動機構は、
前記駆動モータの動力が伝えられる入力ギア;
前記入力ギアとかみ合って、前記入力ギアの回転方向とは反対の方向に回転可能、かつ前記入力ギアの軸周りに揺動可能なアイドラギア;
前記アイドラギアとかみ合って、前記アイドラギアの回転方向とは反対の方向に回転可能な伝達ギア;
前記伝達ギアとかみ合って、前記伝達ギアの回転方向とは反対の方向に回転可能、かつ前記伝達ギアの軸周りに揺動可能な前記ロックギア;
前記伝達ギアにワンウェイ結合して、前記伝達ギアの回転方向の一方と同じ方向のみに回転可能な駆動プーリ;
前記駆動プーリと前記キャリッジとの間を接続するタイミングベルト;および
前記アイドラギアの軸と前記ロックギアの軸とを連結し、前記ロックギアの回転及び揺動に伴って前記アイドラギアの軸を支点として回転可能なリンク機構;
を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記回転ギア及び前記ロックギアの各々は、対称的な位置に配された一対の組み合わせから成っていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記ロック部は、前記ロックギアとかみ合うことが可能な歯状の表面を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記リンク機構は長穴を有し、前記ロックギアの軸は、前記長穴の長軸方向に沿って移動可能であることを特徴とする、請求項2又は3記載の画像読取装置。
【請求項7】
シートに画像を記録する記録部をさらに有することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−102248(P2010−102248A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275701(P2008−275701)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】