説明

画像通信システム

【課題】 センタを経由してFAX送信機、受信機が通信を行い、その利用料金をユーザから徴収するシステムにおいて、センタ側でユーザが支払った利用料金を正確に把握でき、安価で省エネルギーな画像形成装置を提供する。
【解決手段】 スキャナで読み取った画像をネットワークを経由してセンタに通信し、センタから宛先のファクシミリ装置へ送信、あるいは、ファクシミリ装置からのデータを予めセンタで受信し、上記受信した画像データを取得して印刷する通信装置において、発生した料金を徴収する料金徴収手段と、センタに徴収した料金を通知する料金通知手段と、徴収した料金をセンタに通知できなかった場合、上記料金情報を記憶する記憶手段と、送信、受信動作が指示された場合、上記記憶手段にセンタに通知していない料金情報が存在する場合、センタに通知していない料金情報を通知してから、指示された送信受信動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンビニエンスストア、コピーショップ、ホテル、駅などの公共性が高い場所に設置されコピー、FAXの送信、受信などができる画像通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア等の公共性が高い場所に設置され不特定多数のユーザが必要な料金を支払うことでコピー、FAX送信などができるサービスが近年増えている。
【0003】
FAX端末を電話網を接続し、通信時間を積算することで料金を計算し、計算した料金を定期的にセンタに通知し、システム運営者の集計処理を行うシステム。
【0004】
送信先のファクシミリ装置の能力に応じイメージ送信時の解像度を決定し、その解像度に基づいてイメージを送信した後に課金を行うシステム。
【特許文献1】特開平11−98283号公報
【特許文献2】特開2006−67477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
FAX送信機とFAX受信機が直接通信を行わずに、送信機からセンタを経由して受信機に通信し、その利用料金をユーザから徴収するシステムにおいて、送信機−センタ間で通信エラーが発生すると送信、受信JOBがエラーになるだけでなく料金通知も行えない問題が発生する。
【0006】
また、発生した料金を一定間隔でセンタに通知を行うとシステムがスリープ状態に入れず、消費電力が上がってしまう問題が発生する。
【0007】
料金通知間隔を長くすれば消費電力の問題は解決可能できるが、店舗側の料金記録とセンタ側の料金記録が不一致になる時間が存在するという新たな問題が発生する。
【0008】
センタに通知していない料金情報はHDDなどに保管しているとHDDが壊れたときに読み出せなくなってしまうため、破壊する可能性が低くかつ取り外しが容易な高価なメモリに記憶する必要がある。
【0009】
このためセンタに通知していない情報を複数保持することはコスト的にも問題が発生する。
【0010】
本発明は上記問題を鑑みその目的は、センタを経由してFAX送信機、受信機が通信を行い、その利用料金をユーザから徴収するシステムにおいて、センタ側でユーザが支払った利用料金を正確に把握でき、安価で省エネルギーな画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
スキャナで読み取った画像をネットワークを経由してセンタに通信し、センタから宛先のファクシミリ装置へ送信、
あるいは、ファクシミリ装置からのデータを予めセンタで受信し、上記受信した画像データを取得して印刷する通信装置において、
発生した料金を徴収する料金徴収手段と、
センタに徴収した料金を通知する料金通知手段と、
徴収した料金をセンタに通知できなかった場合、上記料金情報を記憶する記憶手段と、
送信、受信動作が指示された場合、上記記憶手段にセンタに通知していない料金情報が存在する場合、センタに通知していない料金情報を通知してから、指示された送信受信動作を行う手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明の効果は、送受信要求されたJOBの送信受信前に未通知料金情報が存在するか確認し、未通知料金情報が存在する場合は通知されていないJOBの料金通知を行ってから、要求されたJOBの送信受信動作を行うことで複数の未通知料金情報をためておく必要が無くなった。
【0013】
システム起動時のイニシャライズ処理において未通知料金情報が存在するか確認し、未通知情報が存在する場合通知されていないJOBの料金通知を行うことにより電源電圧の一時的低下などによるトラブルが発生しても直ちに未通知状態の料金を通知できることができる。
【0014】
このためセンタに通知しなければいけない情報を複数ためておく高価な取り出し可能なメモリを持つ必要がなくなり安価な製品を提供することができた。
【0015】
センタでは異常発生時の料金も直ちに収集することが可能となり、徴収できた正確な料金が把握でき正確な料金請求をすることが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1の実施形態を、図を参照しながら説明する。
【0017】
図1は本発明である通信装置の実施形態の通信システムのネットワーク接続構成を示すブロック図である。
【0018】
100、101、102はコピーショップ、コンビニエンスストア、ホテル、駅等の公共性が高い場所に設置されているMFP(Multi Function Peripheral)である。
【0019】
MFPはスキャナ、プリンタなどを搭載してコピーサービス、FAX送信サービス、FAX受信サービス、Webサーバに投稿されたワープロ等のコンピュータアプリケーションデータを印刷するネットプリントサービスなどを備えたマルチファンクション複写機である。
【0020】
店舗A〜Cに設置されているMFP100〜102にはそれぞれコインベンダ150〜152が接続されている。
【0021】
コピーサービス、FAX送受信サービス、ネットプリントサービスなどで必要な料金はコインベンダにより料金徴収される。
【0022】
MFP100〜102はFAXセンタ103にネットワークで接続されていてMFPからFAX送信サービスを実施する場合、MFPでスキャンした画像データはネットワークを経由してFAXセンタ103に送信される。
【0023】
FAXセンタ103では受信した画像をMFPから送信指示されたG3 FAX105に電話の公衆回線網PSTN104を経由して画像データを送信する。
【0024】
FAX受信サービスはG3 FAX105等のFAXから送信された画像をFAXセンタ103が一旦受信し、取り出しに必要なID番号が音声データとしてG3 FAX103に通知される。
【0025】
通知されたID番号を店舗に設置されているMFPで入力をおこなうとFAXセンタ103が受信したFAX文書をMFPが取得し印刷を行う。
【0026】
図2はMFP100の構成を示す図である。
【0027】
CPU130はROM131に格納されているプログラムとRAM132のメモリを利用してシステム全体の制御を実施する制御回路である。
【0028】
操作部133はLCD表示パネルとスタートキー、テンキーなどのハードキーから構成され、LCD上にソフト的にボタンを表示しユーザが指でボタンをタッチすることを検出してユーザオペレーションを円滑に実行する回路である。
【0029】
スキャナ134は原稿の画像データを光電変換により電気データに変換する回路である。
【0030】
原稿給送装置から原稿をプラテンガラス上へ搬送し、原稿がプラテンガラス上に搬送されると、ランプを点灯し、そしてスキャナユニットの移動を開始し、原稿を露光走査する。
【0031】
原稿からの反射光は、ミラー、及びレンズによってCCDイメージセンサへ導かれ電気信号に変換され、A/D変換回路によってデジタルデータに変換される。
【0032】
原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス上の原稿は排紙される。
【0033】
プリンタ部135は電気的画像データを記録紙に印刷する回路である。
【0034】
電気的画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部から発光させ、このレーザ光は感光ドラム照射され、感光ドラム上にはレーザ光に応じた潜像が形成される。
【0035】
感光ドラムの潜像の部分には現像器によって現像剤が付着され、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで,給紙カセットから記録紙を給紙して転写部搬送し、感光ドラムに付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0036】
現像剤の乗った記録紙は定着部に搬送され、定着部の熱と圧力により現像剤は記像紙に定者される。
【0037】
定着部を通過した記録紙は排出ローラによって排出され、ソータは排出された記録紙をそれぞれのビンに収納して記録紙の仕分けを行う。
【0038】
画像処理回路136は大容量の画像メモリ、画像回転回路、解像度変倍回路、MH、MR、MMR、JBIG、JPEGなどの符号/複合化回路などで構成され、シェーディング、トリミング、マスキングなどの各種画像処理も実行することができる。
【0039】
ハードディスク137はSCSI、IDEなどのI/Fで接続されている大容量記録媒体である。
【0040】
ネットワークI/F138は10BASE-T、100BASE-Tを代表とするイーサネット(登録商標)あるいはトークンリングなどのネットワーク回線と接続するためのネットワークデータリンクを実行する回路である。
【0041】
フォーマッタ部139はIEEE1284準拠のパラレルインタフェース、USBなどのシリアルインターフェイスで構成されるPC I/F142あるいはネットワークI/F回路で受信したパソコンからのPDL(Page Description Language)データより画像データを作成し画像処理回路136で画像処理を行い、プリンタ135で印刷するためのレンダリング回路である。
【0042】
スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理を行い電話回線経由にて他のFAXに送信、あるいは他のFAXから送信されたデータを受信して画像処理回路136で画像処理を行ってプリンタ135で印刷するように動作する。
【0043】
スキャナ134、プリンタ135、画像処理回路136、フォーマッタ部139はCPU130からのCPUバスとは別の高速ビデオバスで接続され、画像データを高速に転送できるように構成されている。
【0044】
スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理を行いプリンタ135で読み取った画像を印刷するように動作することでコピー機能が実現される。
【0045】
コインベンダ150はMFP100とUSB接続、シリアルI/F接続でされコインベンダ150に入金されたお金はMFP100からの料金引き落とし命令により引き落とされ、返金命令により料金が返金される。
【0046】
図3はMFP100が所有するネットワークプログラム構成を説明する図である。
【0047】
プログラム構成はIP(Internet Protocol)200、TCP(Transmission Control Protocol),UDP(User Datagram Protocol)201、アプリケーション階層のプログラム202の3階層に大別して構成されている。
【0048】
IP 200は発信ホストから宛先ホストヘルータなどの中継ノードと連携しながらメッセージを送り届けるサービスを提供するインターネットのプロトコル階層である。
【0049】
IP 200ではデータを送信する発信先のアドレス、データを受信する宛先のアドレスを管理し、データをアドレス情報に従ってネットワーク内をどのような経路で宛先ホストまで届けるかを管理するルーティング機能を実行している。
【0050】
TCP/UDP 201は、発信アプリケーションプロセスから受信アプリケーションプロセスにメッセージを送り届けるサービスを提供するトランスポート階層である。
【0051】
TCPはコネクション型サービスであって、通信の高度な信頼性を保証するが、UDPはコネクションレス型のサービスであり信頼性の保証を行わない。
【0052】
アプリケーション階層のプロトコル202は複数のプロトコルを規定し、このプロトコルには、ファイル転送サービスであるFTP(File Transfer Protocol)、ネットワーク管理プロトコルであるSNMP、プリンタ印刷用のサーバプロトコルであるLPD、WWW(World Wide Web)サーバのプロトコルであるHTTPd、電子メール送受信プロトコルSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、メールダウンロードプロトコルPOP3(Post Office Protocol-Version 3)、ユーザの電子メールアドレスなどを管理しているディレクトリデータベースにアクセスするためのプロトコルである LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)などが存在する。
【0053】
またRFC1510で規定されているKerberos認証プログラムも搭載されている。
【0054】
図4はMFP100で実施されるFAX送信サービスをの動作を説明するシーケンス図である。
【0055】
MFP100で送信宛先としてG3 FAX105を選択し、FAXセンタ103を経由して画像データが送信される。
【0056】
まずMFP100からFAXセンタ103に対しセッションが張られ、データパケットを暗号化して送信をおこなうためにSSLのネゴシエーションが実施される。(301)
このネゴシエーション以降通信データはSSLにより暗号化される。
【0057】
FAX送信要求301はMFP100からFAXセンタ103に対してFAX送信を依頼するメッセージであり、送信宛先であるG3 FAX105の電話番号等の情報で構成される。
【0058】
このメッセージを受け取ったFAXセンタ103はFAX送信応答302を返答し、301のメッセージを正常に受け取りメッセージを了解したことをMFP100に返答する。
【0059】
MFP100はスキャナ134で原稿を読み取り、スキャンした画像を画像処理回路136を用いて画像処理を行う。
【0060】
この画像処理はスキャンした画像が200dpi、A4サイズの用紙の場合主操作画素数を1728画素、B4サイズの場合2048画素、A3サイズの場合2432画素にすべく左右に白画素を付与し、白黒2値画像に変換してからMMR圧縮を行う。
【0061】
この画像処理をスキャンしたページ数分行い、1つのTIFFファイル化した画像データを303から305のFTPプロトコルを用いてFAXセンタ103に送信する。
【0062】
303ではFTPセッションを確立し、SSLのネゴシエーションを行うことで、以降のFTP通信は暗号化した状態で通信が行われる。
【0063】
302はMFP100で作成したTIFFファイルをFTPのPUTコマンドを用いてFAXセンタに送信し、305のQUITコマンドによりセッションを切断する。
【0064】
FTP通信後に306のデータ通信完了通知にてデータ通信が終了したことを知らせる。
【0065】
FAXセンタでは上記コマンドを正常に受信したことを示すOKコマンド307を返答し、G3 FAX105にT.30プロトコルに従いG3 FAX105と通信を行う。
【0066】
308にてG3 FAX105に発呼を行い、309、312、315にて1ページ単位の画像データをG3 FAX105に送信する。
【0067】
FAXセンタ103は309の1ページ目の画像データをG3 FAX105に正常に送信するとMFP100に対しページ通信通知310を送信し宛先のFAX105に対し1ページ目のデータが正常に送信できたことを通知する。
【0068】
この応答を受信したMFP100はコインベンダより料金を引き落とし、課金を行い、311にてページ応答を正常に処理できたことを通知する。
【0069】
FAXセンタ103は312の2ページ目の画像データをG3 FAX105に正常に送信するとMFP100に対しページ通信通知313を送信し宛先のFAX105に対し2ページ目のデータが正常に送信できたことを通知する。
【0070】
この応答を受信したMFP100はコインベンダより料金を引き落とし、課金を行い、314にてページ応答を正常に処理できたことを通知する。
【0071】
FAXセンタ103は最終ページである315の3ページ目の画像データをG3 FAX105に正常に送信すると、G3 FAX105との通信を終了し、MFP100に対し送信完了通知316を送信し宛先のFAX105に対し全ページのデータが正常に送信できたことを通知しG3 FAX105との通信を終了する。
【0072】
この応答を受信したMFP100はコインベンダより料金を引き落とし、課金を行う。
【0073】
そしてこの通信にかかった費用を料金確定通知317にて通知し、このメッセージを正常に受け取ったことを示す318のOKメッセージをMFP100に返答する。
【0074】
FAXセンタ103では通知された料金確定通知317を元に、後日MFP100が設置されている店舗Aに対してこの通信にかかった料金を請求する。
【0075】
図5はMFP100でスキャンした画像をFAX送信サービスにてFAXセンタ103を経由してG3 FAX105にデータを送信しているさいに通信トラブルが発生した時のシーケンスを説明する図である。
【0076】
図4で説明したようにMFP100でスキャンされた画像データはTIFFファイルとなり303から305のFTPプロトコルにてFAXセンタに送信され、FAXセンタ103からG3 FAX105にT.30プロトコルにてFAX送信が開始される。
【0077】
2ページ目の画像データ312をG3 FAX105に送信後、313のページ応答をMFP100に送信しようとしたさいに、ネットワークの障害が発生し、このメッセージをMFP100に送信できなくなってしまっている。
【0078】
FAXセンタ103ではG3 FAX105とのPSTN回線は問題がないので、3ページ目のデータも送信して正常にFAX通信を終了する。
【0079】
MFP100ではFAXセンタ103からのページ送信通知313が届かないので所定時間経過後、320にてタイムアウトして終了する。
【0080】
1ページ目のデータは宛先であるG3 FAX105に正常に届いたので1ページ目だけを課金するが、2ページ目以降は正常に届いたのか判断できないため課金せずに、コインベンダ150に投入された2ページ目以降の料金は返金を行う。
【0081】
この状態ではFAXセンタでは料金確認通知317を受信していないので、いくらの料金を店舗Aに請求してよいのか不明であるが、G3 FAX105に対しての送信料金は確実に発生している。
【0082】
図6はMFP100からFAX送信サービスの送信フロー図である。
【0083】
FAX送信サービスが選択されるとS400のフローが動作する。
【0084】
宛先入力S401ではMFP100の操作部133を用いてFAXの送信宛先であるG3 FAX150の電話番号を入力する。
【0085】
送信設定S402では画像を読み込むさいの解像度、原稿の用紙サイズ、読み込むさいの濃度、両面読込設定などの各種項目を設定することができる。
【0086】
S403はスキャナ134によりセットした原稿を読み取り、画像処理回路136により画像処理した後にTIFFファイルを作成する。
【0087】
S404は読み取った画像の枚数、解像度、用紙サイズに応じて送信に必要な料金を計算、表示し、ユーザにコインベンダ150に料金を入金してもらう、必要な料金が入金されるとS405にフローが遷移する。
【0088】
S405では図5で説明したようなネットワークのトラブル、通信中に電源瞬断などのトラブルにより料金通知が正常に終えていない未通知料金情報が存在するかチェックされる。
【0089】
未通知料金情報が存在しない場合は作成したTIFFファイルを図4で説明したシーケンスに従いセンタに送信し(S406)、S407にて送信に成功した料金を課金する。
【0090】
S408は317の料金通知を送信するフローである。
【0091】
S409では料金通知が正常にFAXセンタに通知できなかったか調べ、料金通知が正常に出来た場合は終了し、出来なかった場合はS410にて未通知料金情報を有りとして終了する。
【0092】
S405にて未通知料金情報が存在する場合、S412にフローが遷移して未通知だった料金の通知を行う。
【0093】
図5のように最初の1ページ分だけの料金を徴収したケースでは1ページ分の料金をS412で通知するように動作する。
【0094】
S413にてS412の料金通知がエラーとなったか知らべられ、エラーが発生しなかった場合はS406に遷移し、スキャナで読み取った画像から作成されたTIFFファイルを送信するように動作する。
【0095】
料金通知がエラーとなった場合はS414にてスキャナで読み取った画像を送信することなくエラーとする処理を行い、S404で投入された料金はS415にて返金を行い終了する。
【0096】
図7は予めG3 FAXからFAXセンタに送信された画像をMFP100で受信印刷するFAX受信サービスの受信フロー図である。
【0097】
FAXセンタでFAXを受信すると受付番号が発番され、音声にてG3 FAX送信者に知らされる。
【0098】
送信者はこの受付番号をFAX受信者に知らせる。
【0099】
受信者がMFP100が設置されている店舗におもむき、FAX受信サービスを選択するとS500のフローが動作する。
【0100】
受付番号入力S501はMFP100の操作部133を用いて受付番号を入力する。
【0101】
S502では図5で説明したようなネットワークのトラブル、通信中に電源瞬断などのトラブルにより料金通知が正常に終えていない未通知料金情報が存在するかチェックされる。
【0102】
未通知料金情報が存在しない場合はFAXセンタに受付番号を知らせ、受付番号に該当するFAXデータを受信する(S503)。
【0103】
S504では受信した画像を解析し、印刷するために必要な料金を計算し、受信者が計算した必要な料金を入金するまで待つように動作する。
【0104】
印刷するために必要な料金が入金されると、S505にて受信文書を印刷、S506にて課金する。
【0105】
課金動作は印刷終了後にまとめて課金しても、1ページ印刷するたびに1ページ分の料金を課金するように動作してもよい。
【0106】
S507では課金した料金をセンタに通知し、S508にて料金通知がセンタに通知できたか確認を行う。
【0107】
料金通知が正常に通知できた場合は直ちに終了し、通知できなかった場合はS509で未通知料金情報有りとして終了する。
【0108】
S502にて未通知料金情報が存在する場合S511にて未通知である料金を通知する。
【0109】
料金通知が正常に通知できた場合はS504に遷移し、操作部133で入力された文書番号の文章を受信する。
【0110】
通知に失敗した場合はS513で受付番号を入力し受信指示されたJOBはS513にて受信エラーとして実際に通信を行わずエラー終了し、S514で返金処理を行い終了する。
【0111】
図8はMFPの電源投入後に動作するイニシャルフロー図である。
【0112】
S601はMFPのハードウェアをリセットしてイニシャライズを行い、S602にてRAM132のメモリを初期化を行う。
【0113】
S603にて未通知料金情報が存在するか調べられ未通知料金情報が存在しない場合はイニシャライズフローは終了するが、未通知料金情報が存在する場合はS604にフローが遷移する。
【0114】
S604では未通知となっている料金を通知し、S605ではこの通知が正常に通知できない場合終了し、通知に成功した場合はS606にて未通知料金情報は削除される。
【0115】
図5では通信中にネットワーク障害が発生した場合について説明したが、通信中に電源瞬断などのトラブルが発生すると電源立ち上げ時に図8のフローが起動し、未通知状態となっていた未通知情報はFAXセンタ103に通知される。
【0116】
なお実施例としてFAX送信、受信サービスの例を用いて説明したが、画像を電子メールで送信するサービスや、ネットワーク上のWEBサーバに格納されている画像を取得して印刷するサービスなど画像通信が伴い、料金が発生するサービスの場合は同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】全体のシステム構成を説明する図である。
【図2】MFPの内部構成を示すブロック図である。
【図3】MFPのネットワークプログラム構成を示す図である。
【図4】FAX送信サービスの正常動作時の通信プロトコルシーケンス図である。
【図5】FAX送信サービスの異常動作時の通信プロトコルシーケンス図である。
【図6】FAX送信サービスのフローチャートである。
【図7】MFP起動時のイニシャルフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
100、101、102 MFP
103 FAXセンタ
105 G3 FAX

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキャナで読み取った画像をネットワークを経由してセンタに通信し、センタから宛先のファクシミリ装置へ送信、あるいは、ファクシミリ装置からのデータを予めセンタで受信し、上記受信した画像データを取得して印刷する通信装置において、
発生した料金を徴収する料金徴収手段と、
センタに徴収した料金を通知する料金通知手段と、
徴収した料金をセンタに通知できなかった場合、上記料金情報を記憶する記憶手段と、
送信、受信動作が指示された場合、上記記憶手段にセンタに通知していない料金情報が存在する場合、センタに通知していない料金情報を通知してから、指示された送信受信動作を行うことを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記料金情報の通知に失敗した場合、指示された送信受信動作を通信を試みずにエラー終了することを特徴とする請求項1の通信装置。
【請求項3】
システム起動時にセンタに通知していない料金情報が存在する場合、センタに通知していない料金情報をセンタに通知することを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−141773(P2009−141773A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317271(P2007−317271)
【出願日】平成19年12月7日(2007.12.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】