説明

画質調整機能を有する映像伝送方法及びシステム

【課題】設定時間における受信側の受信済みフレーム数によって、伝送される映像ストリームの画質を調整する機能を有する映像伝送方法を提供する。
【解決手段】映像ストリームを受信側に伝送するステップ110と、設定時間における受信側の受信した映像ストリームの受信済みフレーム数を取得するステップ120と、受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整するステップ130と、を含む、画質調整機能を有する映像伝送方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像伝送方法及びシステムに関し、特に、画質調整機能を有する映像伝送方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、インターネット映画サイト共用が盛んに行われているため、撮影した映像をインターネットで共用することが大流行になってきた。特に、映像規格が絶え間なく更新されるにつれて、インターネットを通してリアルタイムで共用される映像の画質はますます高くなり、ユーザーが観賞する映像の画質に対する要求もますます高くなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
なお、映像の画質が高いほど、そのデータ量の大きさも大きい。そのため、ネットワーク伝送によって、リアルタイムで画質が高い映像を見ようとすると、高いネットワーク帯域幅で伝送する必要がある。つまり、十分なネットワーク帯域幅がなく映像を伝送する場合に、受信側は、受信した映像をスムーズに放映することができない。なお、リアルタイムで映像をスムーズに放映するために伝送される映像の画質を低下させると、ユーザーの高画質映像に対する要求を満たせなくなる。また、映像を伝送できる帯域幅が大きくても、映像圧縮パラメータの不適切な調整のため、受信側が受信したフレーム数が低くて、画質の悪化を引き起こす可能性もある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そのため、本発明の1つの態様は、設定時間における受信側の受信済みフレーム数によって、伝送される映像ストリームの画質を調整することに用いられる、画質調整機能を有する映像伝送方法を提供する。画質調整機能を有する映像伝送方法は、映像ストリームを受信側に伝送するステップと、設定時間における受信側の受信した映像ストリームの受信済みフレーム数を取得するステップと、を含む。
【0005】
本発明のもう1つの態様は、画質調整機能を有する映像伝送システムを提供する。画質調整機能を有する映像伝送システムにおいて、受信側は、設定時間における受信済みフレーム数を送信して、送信側が伝送する映像ストリームの画質を調整するための根拠とする。上記映像伝送システムは、受信側と、送信側と、フレーム数処理モジュールと、を含む。送信側の第1の制御デバイスは、接続確立モジュールと、画質制御モジュールと、を含む。接続確立モジュールは、データ伝送インターフェースを介して、受信側との接続を確立し、映像ストリームを受信側に伝送する。画質制御モジュールは伝送される映像ストリームの画質を調整する。フレーム数処理モジュールは、画質調整サブモジュールを含む。画質調整サブモジュールは、設定時間における受信側の受信した映像ストリームの受信済みフレーム数によって、送信側の画質制御モジュールを駆動して、伝送される映像ストリームの画質を調整する。
【発明の効果】
【0006】
本発明を採用すれば、下記の長所を有する。受信側が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、伝送される映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。そのうち、現在画質設定において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足であると判定した場合に、映像ストリームの画質を低下させることができる。そのため、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させ、受信側に映像ストリームを正常に受信させることができ、受信側がリアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。現在画質設定において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に十分であると判定した場合に、ユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。なお、映像ストリームを伝送できる帯域幅を知ることを必要とせずに、リアルタイムで映像ストリームを放映する時のスムーズさに影響を与えないように、適当に映像ストリームの画質を調整し、受信側のユーザーにより好ましい画質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の上記と他の目的、特徴、長所、実施例がより分かりやすくなるように、添付図面を以下のように説明する。
【図1】本発明の実施形態による画質調整機能を有する映像伝送方法のフロー図である。
【図2】映像設定表の実施例である。
【図3】受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)実施例である。
【図4】受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)もう1つの実施例である。
【図5】受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)もう1つの実施例である。
【図6】本発明の実施形態による画質調整機能を有する映像伝送システムの機能ブロック図である。
【図7】画質調整機能を有する映像伝送システムのもう1つの実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面及び詳しい説明によって、本発明の技術的思想をはっきりと説明し、当業者なら誰でも、本発明の好ましい実施例を理解した後に、本発明に示した技術に従って、変更と修飾を行うことができ、それが、本発明の技術的思想と範囲から逸脱したものではない。
【0009】
本発明の実施形態による画質調整機能を有する映像伝送方法のフロー図である図1を参照する。画質調整機能を有する映像伝送方法において、設定時間における受信側の受信したフレーム数によって、伝送される映像ストリームの画質を調整する。画質調整機能を有する映像伝送方法は、実際にコンピュータプログラムとして、コンピュータ可読記憶媒体に保存されることができ、コンピュータがこの記憶媒体を読み取った後に、画質調整機能を有する映像伝送方法を実行する。コンピュータ可読記憶媒体としては、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、USBメモリ、磁気テープ、ネットワークアクセス可能なデータベース、又は、当業者が思い出しやすい同じ機能を有するコンピュータ可読記憶媒体であってよい。
【0010】
画質調整機能を有する映像伝送方法100は下記のようなステップを含む。
【0011】
ステップ110において、映像ストリームを受信側に伝送する。そのうち、ステップ110は、ネットワークを通して、映像ストリームを受信側に伝送することができる。受信側としては、コンピュータ、又は、映像ストリームを処理できる他の電子装置であってよい。
【0012】
ステップ120において、設定時間における受信側の受信した映像ストリームの受信済みフレーム数を取得する。
【0013】
ステップ130において、受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整し、引き続きステップ110〜ステップ130を繰り返し実行して、伝送される映像ストリームの画質を継続的に調整する。そのうち、受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を低下させたり、向上させたりすることによって、画質を調整することができる(ステップ130)。そのうち、調整される映像ストリームの画質は、映像ストリームの解像度(Resolution)、圧縮率(Compressed Ratio;CR)、フレームレート(Frame Rate)、ピクチャのグループ(Group of Pictures;GOP)の大きさ又はその組合わせ或いは画質関連の他の映像パラメータを含んでよい。そうすれば、受信済みフレーム数によって、受信側が一定時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。
【0014】
本発明の第1の実施例において、映像ストリームの圧縮率と解像度を調整することによって、映像ストリームの画質を調整することができる。そのため、映像ストリームの画質を低下させるステップは、映像ストリームの現在圧縮率が映像ストリームの現在解像度における圧縮率の下限であるかどうかを判断するステップを含んでよい。現在圧縮率が現在解像度における圧縮率の下限ではない場合に、映像ストリームの現在圧縮率を低下させる。現在圧縮率が現在解像度における圧縮率の下限である場合に、映像ストリームの現在解像度を低下させ、現在圧縮率を調整することによって、映像ストリームの映像伝送データ量を低下させる。そのうち、解像度を低下させ、圧縮率を調整した後の映像ストリームに必要な帯域幅は、解像度を低下させ、圧縮率を調整する前の映像ストリームに必要な帯域幅より小さい。
【0015】
なお、映像ストリームの解像度を向上させる場合に、解像度を向上させた後の映像ストリームのIフレーム(Intra−frame;I frame)のデータ量の大きさを考慮することができる。そのため、映像ストリームの画質を向上させるステップは、映像ストリームの現在圧縮率が映像ストリームの現在解像度における圧縮率の上限であるかどうかを判断するステップを含んでよい。現在圧縮率が圧縮率の上限ではない場合に、映像ストリームの現在圧縮率を向上させる。現在圧縮率が現在解像度における圧縮率の上限である場合に、映像ストリームの現在解像度を向上させ、現在圧縮率を調整する。そのうち、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整する前の映像ストリームの第1のIフレーム(Intra−frame;I frame)のデータ量の大きさが、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整した後の映像ストリームの第2のIフレームのデータ量の大きさとほぼ等しい。そうすれば、解像度を向上させ、圧縮率を調整した後に、映像ストリームの中のデータ量が急増したIフレームを伝送することに十分な帯域幅がないことによって、映像ストリームをスムーズに放映できないことが避けられる。
【0016】
なお、本発明の第2の実施例において、表を検索することによって、映像ストリームの画質を調整することができる。そのため、受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ130)は、受信済みフレーム数及び映像ストリームの現在映像設定によって、映像設定表を検索して、映像調整設定を取得するステップを含んでよい。そのうち、映像調整設定は、映像ストリームの解像度設定、圧縮率設定、フレームレート設定、ピクチャのグループの大きさ設定又はその組合せを含んでよい。そこで、映像調整設定によって、映像ストリームの画質を調整することができる。そのうち、映像ストリームの圧縮率及び解像度を調整することによって、映像ストリームの画質を調整する場合に、上記の第1の実施例によって、映像設定表を設計することができる。映像設定表の実施例である図2を参照する。そのうち、図2において、1280×720、640×480、及び320×240という三種類の解像度がある。圧縮率部分において、CR70は、圧縮率が1/70であることを表し、それが、圧縮した後のデータ量が初期データ量の1/70であることを表す。同様に、CR400は、圧縮率が1/400であることを表す。なお、解像度が変わると、圧縮率の上限と下限もそれに従って変わる。解像度640×480を例として、CR70は、その圧縮率の上限であり、CR280は、その圧縮率の下限である。例としては、第1の計数値によって、映像ストリームの画質を低下させる必要がある場合に、映像ストリームの現在映像設定において、解像度が640×480であり、且つ、圧縮率がCR70(解像度640×480の圧縮率の下限ではない)であると、図2の映像設定表によって、映像ストリームの解像度を640×480に維持させ、映像ストリームの現在圧縮率をCR70からCR80に低下させることができる。第1の計数値によって、映像ストリームの画質を低下させる必要がある場合に、映像ストリームの現在映像設定において、解像度が640×480であり、且つ、圧縮率がCR280(解像度640×480の圧縮率の下限である)であると、図2の映像設定表によって、映像ストリームの解像度を320×240に低下させ、映像ストリームの現在圧縮率をCR280からCR170に調整して、必要とする伝送帯域幅を500kbpsから300kbpsに減少させることができる。
【0017】
第2の計数値によって、映像ストリームの画質を向上させる必要がある場合に、映像ストリームの現在映像設定において、解像度が640×480であり、且つ、圧縮率がCR80(解像度640×480の圧縮率の上限ではない)であると、図2の映像設定表によって、映像ストリームの解像度を640×480に維持させ、映像ストリームの現在圧縮率をCR80からCR70に向上させることができる。第2の計数値によって、映像ストリームの画質を向上させる必要がある場合に、映像ストリームの現在映像設定において、解像度が640×480であり、且つ、圧縮率がCR70(解像度640×480の圧縮率の上限である)であると、図2の映像設定表によって、映像ストリームの解像度を1280×720に向上させ、映像ストリームの現在圧縮率をCR70からCR400に調整することができる。そのうち、映像ストリームの中のデータ量が急増したIフレームを伝送することに十分な帯域幅がないことによって、映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けるように、640×480及びCR70における映像ストリームのIフレームのデータ量の大きさは、1280×720及びCR400における映像ストリームのIフレームのデータ量の大きさとほぼ等しい。しかしながら、他の実施例において、解像度、圧縮率、フレームレート、ピクチャのグループの大きさ又はその組合せによって、異なる映像設定表を設計して、映像ストリームを調整する(低下、又は、向上させる)ための根拠とすることができ、本開示に限定されない。
【0018】
ステップ130の実施例において、複数の計数値によって、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)実施例である図3を参照する。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ130)は下記のようなステップを含んでよい。
【0019】
ステップ1311において、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断する。
【0020】
ステップ1312において、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、第1の計数値を増加させる。なお、第1の計数値を増加させる場合に、ステップ1313において、第2の計数値をゼロにすることができる。
【0021】
そこで、ステップ1318において、第1の計数値及び第2の計数値によって、伝送される映像ストリームの画質を調整し、引き続きステップ110を実行して、伝送される映像ストリームの画質を継続的に調整する。そのうち、調整される映像ストリームの画質は、映像ストリームの解像度、圧縮率(Compressed Ratio;CR)、フレームレート、ピクチャのグループ(Group of Pictures;GOP)の大きさ又はその組合わせ或いは画質関連の他の映像パラメータを含んでよい。
【0022】
受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値以上である場合に、ステップ1314において、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断する。そのうち、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、第1の計数値及び第2の計数値によって、伝送される映像ストリームの画質を調整することができる(ステップステップ1318)。なお、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値以上であり、且つ、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、現在設定における映像ストリームの画質が現在の伝送帯域幅に適すると認められる。そのため、ステップ1317において、受信済みフレーム数が、フレーム数の最高基準値以下である場合に、第1の計数値及び第2の計数値をゼロにすることができる。
【0023】
受信済みフレーム数が、フレーム数の最高基準値を超えた場合に、ステップ1315において、第2の計数値を増加させる。なお、第2の計数値を増加させる場合に、ステップ1316において、第1の計数値をゼロにすることができる。そうすれば、ステップ1313、ステップ1316及びステップ1317のゼロ化動作によって、第1の計数値及び第2の計数値のそれぞれは、伝送される映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分である状況の連続回数を代表することができるようになる。
【0024】
次いで、ステップ1318において、第1の計数値及び第2の計数値によって、映像ストリームの画質を調整する。そうすれば、第1の計数値及び第2の計数値によって、受信側が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。なお、本発明の他の実施例において、先にステップ1314の判断を実行した後にステップ1311の判断を実行してもよいし、同時にステップ1311及びステップ1314の判断を実行してもよく、本開示に限定されない。なお、フレーム数の最高標準値や最低標準値は、実際の需要によって、動的に調整することができる。
【0025】
そのうち、第1の計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に不足であると認められるため、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができる。そのため、第1の計数値及び第2の計数値によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ1318)は、第1の計数値が第1の計数値の限界値を超えた場合に映像ストリームの画質を低下させるステップを含んでよい。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に不足である場合に、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができ、そのため、受信側に映像ストリームを正常に受信させることができ、リアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。
【0026】
第2の計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に十分であると認められるため、映像ストリームの画質を向上させることによって、受信側のユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。そのため、第1の計数値及び第2の計数値によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ1318)は、第2の計数値が第2の計数値の限界値を超えた場合に映像ストリームの画質を向上させるステップを含んでよい。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に十分である場合に、受信側のユーザーの観賞のために、映像ストリームの画質を向上させることができる。
【0027】
なお、一定の時間帯において、受信済みフレーム数を取得していない場合に、受信側での映像ストリーム受信に異常が発生したと判定してもよい。そのため、本発明の実施例において、一定の時間帯において、受信済みフレーム数を取得していない場合に、第1の計数値に1をプラスしてよい。そこで、第1の計数値が第1の計数値の限界値を超えた場合に、映像ストリームの画質を低下させることができる。本発明のもう1つの実施例において、一定の時間帯において、受信済みフレーム数を取得していない場合に、受信済みフレーム数をゼロに設定することによって、受信済みフレーム数をフレーム数の最低基準値より小さくして、第1の計数値を増加させることができる。そうすれば、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができるため、帯域幅の不足による受信済みフレーム数の減少を避けられる。
【0028】
ステップ130のもう1つの実施例において、フレーム数が最高基準値又は最低基準値を超えたかどうかによって、画質を調整することができる。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)もう1つの実施例である図4を参照する。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ130)は下記のようなステップを含んでよい。
【0029】
ステップ1321において、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断する。
【0030】
受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、ステップ1322において、映像ストリームの画質を低下させ、引き続きステップ110を実行することによって、映像ストリームを継続的に調整する。
【0031】
受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値以上である場合に、ステップ1323において、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断する。受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、引き続きステップ110を実行することによって、映像ストリームを継続的に調整する。
【0032】
受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、ステップ1324において、映像ストリームの画質を向上させ、引き続きステップ110を実行することによって、映像ストリームを継続的に調整する。そうすれば、受信済みフレーム数に動的に基づいて、映像ストリームの画質を調整することができる。なお、本発明の他の実施例において、先にステップ1323の判断を実行した後にステップ1321の判断を実行してもよいし、同時にステップ1321及びステップ1323の判断を実行してもよく、本開示に限定されない。なお、フレーム数の最高標準値や最低標準値は、実際の需要によって、動的に調整することができる。
【0033】
ステップ130のもう1つの実施例において、単一の計数値を映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ130)もう1つの実施例である図5を参照する。受信済みフレーム数によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ130)は、下記のようなステップを含んでよい。
【0034】
ステップ1331において、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断する。
【0035】
受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、ステップ1332において、現在計数値を低下させ、低下させた後の現在計数値及び第1の初期計数値のうち、数値が小さいほうを選択して、現在計数値とする。そして、ステップ1336において、現在計数値によって、映像ストリームの画質を調整する。
【0036】
受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値以上である場合に、ステップ1333において、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断する。受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、現在計数値によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ1336)。なお、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値以上であり、且つ、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、現在設定における映像ストリームの画質が現在の伝送帯域幅に適すると認められる。そのため、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値以下である場合に、ステップ1335において、現在計数値をゼロにすることができる。
【0037】
受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、ステップ1334において、現在計数値を増加させ、増加させた後の現在計数値及び第2の初期計数値のうち、数値が大きいほうを選択して、現在計数値とする。次いで、現在計数値によって、映像ストリームの画質を調整する(ステップ1336)。そうすれば、現在計数値によって、受信側が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。なお、本発明の他の実施例において、先にステップ1333の判断を実行した後にステップ1331の判断を実行してもよいし、同時にステップ1331及びステップ1333の判断を実行してもよく、本開示に限定されない。なお、フレーム数の最高標準値や最低標準値は、実際の需要によって、動的に調整することができる。
【0038】
そのうち、現在計数値が小さい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に不足であると認められるため、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができる。そのため、現在計数値によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ1336)は、現在計数値が第1の計数値の限界値未満である場合に映像ストリームの画質を低下させるステップを含んでよい。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に不足である場合に、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができるため、受信側に映像ストリームを正常に受信させることができ、リアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。
【0039】
現在計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に十分であると認められるため、映像ストリームの画質を向上させることによって、受信側のユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。そのため、現在計数値によって、映像ストリームの画質を調整するステップ(ステップ1336)は、現在計数値が第2の計数値の限界値を超えた場合に映像ストリームの画質を向上させるステップを含んでよい。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に十分である場合に、受信側のユーザーの観賞のために、映像ストリームの画質を向上させることができる。
【0040】
画質調整機能を有する映像伝送方法100は、さらに、受信済みフレーム数がゼロである場合に、注意信号を生成することができる。そこで、注意信号によって、映像ストリームの伝送に異常が発生したことをユーザーに提示することができる。なお、注意信号を受信した場合に、受信側に映像ストリームの受信を停止させることもできる。
【0041】
本発明の実施形態による画質調整機能を有する映像伝送システムの機能ブロック図である図6を参照する。画質調整機能を有する映像伝送システムにおいて、受信側は、設定時間における受信したフレーム数を伝送して、送信側が伝送する映像ストリームの画質を調整するための根拠とする。
【0042】
画質調整機能を有する映像伝送システムは、受信側200と、送信側400と、フレーム数処理モジュール510と、を含む。そのうち、本実施例において、フレーム数処理モジュール510は、送信側400の第1の制御デバイス430に取り付けられる。
【0043】
送信側400の第1の制御デバイス430は、接続確立モジュール431と、画質制御モジュール432と、を含む。接続確立モジュール431は、データ伝送インターフェース300を介して、受信側200の第2の制御デバイス210の接続モジュール211との接続を確立し、第1の制御デバイス430の伝送モジュール433が映像ストリームを受信側200の第2の制御デバイス210の受信モジュール213に伝送することを駆動する。そのうち、データ伝送インターフェース300は、WiFi、3G、USB或いは他の有線又は無線のデータ伝送インターフェースであってよい。画質制御モジュール432は、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を調整する。そのうち、画質制御モジュール432に調整される映像ストリームの画質は、映像ストリームの解像度、圧縮率、フレームレート、ピクチャのグループの大きさ又はその組合わせ或いは画質関連の他の映像パラメータを含んでよい。なお、本発明の実施例において、送信側400は、第1の制御デバイス430に電気的に接続される撮影デバイス420を更に含んでよい。そこで、送信側400は、撮影デバイス420の撮影した映像ストリームを受信側200に伝送することができる。本発明のもう1つの実施例において、送信側400は、保存デバイス410を更に含んでよい。そこで、送信側400は、保存デバイス410に保存される映像ストリームを受信側200に伝送することができる。受信側200の第2の制御デバイス210の受信済みフレーム数計算モジュール214は、設定時間おきに、受信側200がこの設定時間内に受信した映像ストリームの受信済みフレーム数を計算することができる。そこで、受信側200の第2の制御デバイス210の伝送モジュール212によって、送信側400の第1の制御デバイス430の受信モジュール434の受信のために、受信側200の受信済みフレーム数を伝送することができる。
【0044】
フレーム数処理モジュール510は、画質調整サブモジュール511を含む。画質調整サブモジュール511は、受信側200が設定時間において受信した映像ストリームの受信済みフレーム数によって、送信側400の画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの画質を調整する。そうすれば、受信済みフレーム数によって、受信側200が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が不足、又は、十分であるかどうかを判断して、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。
【0045】
本発明の実施例において、フレーム数処理モジュール510は、複数の計数値を映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。そのため、フレーム数処理モジュール510は、計数サブモジュール512を更に含んでよい。受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、計数サブモジュール512は、第1の計数値を増加させる。受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、計数サブモジュール512は、第2の計数値を増加させる。なお、フレーム数処理モジュール510のゼロ化サブモジュール513は、計数サブモジュール512が第1の計数値を増加させる場合に、第2の計数値をゼロにすることができる。ゼロ化サブモジュール513は、計数サブモジュール512が第2の計数値を増加させる場合に、第1の計数値をゼロにすることもできる。なお、一定の時間帯において、フレーム数を取得していない場合に、受信側200での映像ストリーム受信に異常が発生したと判定することによって、計数サブモジュール512に第1の計数値に1をプラスさせることもできる。なお、受信済みフレーム数を取得していない場合に、画質調整サブモジュール511は、受信済みフレーム数をゼロに設定することによって、設定した後の受信済みフレーム数をフレーム数の最低基準値未満にする。次いで、計数サブモジュール512は、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、第1の計数値を増加させる。そこで、画質調整サブモジュール511は、第1の計数値及び第2の計数値によって、送信側400の画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの画質を調整することができる。そうすれば、フレーム数処理モジュール510は、第1の計数値及び第2の計数値によって、受信側200が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。なお、ゼロ化サブモジュール513のゼロ化動作によって、第1の計数値及び第2の計数値のそれぞれは、伝送される映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分である状況の連続回数を代表することができるようになり、映像ストリームの画質を調整するための根拠とする。
【0046】
そのうち、第1の計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に不足であると認められるため、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができる。そのため、画質調整サブモジュール511は、画質低下器511aを含んでよい。そこで、第1の計数値が第1の計数値の限界値を超えた場合に、画質低下器511aは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を低下させる。そうすれば、伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に不足である場合に、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができるため、受信側200に映像ストリームを正常に受信させることができ、リアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。
【0047】
第2の計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に十分であると認められるため、映像ストリームの画質を向上させることによって、受信側のユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。そのため、画質調整サブモジュール511は、画質向上器511bを含んでよい。第2の計数値が第2の計数値の限界値を超えた場合に、画質向上器511bは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を向上させる。そうすれば、伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に十分である場合に、受信側のユーザーの観賞のために、映像ストリームの画質を向上させることができる。
【0048】
本発明のもう1つの実施例において、フレーム数処理モジュール510は、フレーム数が最高基準値又は最低基準値を超えたかどうかによって、画質を調整することができる。そのため、画質調整サブモジュールは、フレーム数判断器511cを更に含んでよい。フレーム数判断器511cは、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断し、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断する。受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、画質低下器511aは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を低下させる。受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、画質向上器511bは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を向上させる。そうすれば、受信済みフレーム数に動的に基づいて、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を調整することができる。
【0049】
本発明のもう1つの実施例において、フレーム数処理モジュール510は、単一の計数値を映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。そのため、フレーム数判断器511cは、受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断し、受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断することができる。受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、計数サブモジュール512は、現在計数値を低下させ、低下させた後の現在計数値及び第1の初期計数値のうち、数値が小さいほうを選択して、現在計数値とする。受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、計数サブモジュール512は、現在計数値を増加させ、増加させた後の現在計数値及び第2の初期計数値のうち、数値が大きいほうを選択して、現在計数値とする。次いで、画質調整サブモジュール511は、現在計数値によって、画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの画質を調整することができる。そうすれば、現在計数値によって、受信側が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。
【0050】
そのうち、現在計数値が小さい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に不足であると認められるため、映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができる。そのため、現在計数値が第1の計数値の限界値未満である場合に、画質低下器511aは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を低下させる。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に不足である場合に、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を低下させることによって、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させることができるため、受信側200に映像ストリームを正常に受信させることができ、リアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。
【0051】
現在計数値が大きい場合に、現在の伝送帯域幅は、現在画質設定における映像ストリームを伝送することに継続的に十分であると認められるため、映像ストリームの画質を向上させることによって、受信側のユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。そのため、現在計数値が第2の計数値の限界値を超えた場合に、画質向上器511bは、画質制御モジュール432を駆動して、映像ストリームの画質を向上させる。そうすれば、伝送帯域幅が現在画質設定における映像ストリームを伝送するために継続的に十分である場合に、受信側200のユーザーの観賞のために、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を向上させることができる。
【0052】
画質調整サブモジュール511は、映像ストリームの圧縮率と解像度を調整することによって、映像ストリームの画質を調整することができる。そのため、画質調整サブモジュール511は、圧縮率判断器511dと、解像度判断器511eと、を更に含んでよい。そのうち、画質調整サブモジュール511の解像度判断器511eは、伝送される映像ストリームの現在解像度を先に判断することができる。伝送される映像ストリームの画質を低下させる場合に、圧縮率判断器511dは、映像ストリームの現在圧縮率が映像ストリームの現在解像度における圧縮率の下限であるかどうかを判断する。圧縮率判断器511dが、現在圧縮率が圧縮率の下限ではないと判定した場合に、画質低下器511aは、画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの現在圧縮率を低下させる。圧縮率判断器511dが、現在圧縮率が圧縮率の下限であると判定した場合に、画質低下器511aは、画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの現在解像度を低下させ、現在圧縮率を調整することによって、映像ストリームの映像伝送データ量を低下させる。そのうち、解像度を低下させ、圧縮率を調整した後の映像ストリームに必要な帯域幅は、解像度を低下させ、圧縮率を調整する前の映像ストリームに必要な帯域幅より小さい。
【0053】
なお、映像ストリームの解像度を向上させる場合に、解像度を向上させた後の映像ストリームのIフレームのデータ量の大きさを考慮することができる。そのため、伝送される映像ストリームの画質を向上させる場合に、圧縮率判断器511dは、映像ストリームの現在圧縮率が映像ストリームの現在解像度における圧縮率の上限であるかどうかを判断する。圧縮率判断器511dが、現在圧縮率が圧縮率の上限ではないと判定した場合に、画質向上器511bは、画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの現在圧縮率を増加させる。現在圧縮率が圧縮率の上限である場合に、画質向上器511bは、画質制御モジュール432を駆動して、伝送される映像ストリームの現在解像度を向上させ、現在圧縮率を調整する。そのうち、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整する前の映像ストリームの第1のIフレームのデータ量の大きさが、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整した後の映像ストリームの第2のIフレームのデータ量の大きさとほぼ等しい。そうすれば、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整した後に、映像ストリームの中のデータ量が急増したIフレームを伝送することに十分な帯域幅がないことによって、映像ストリームをスムーズに放映できないことが避けられる。
【0054】
又、画質調整サブモジュール511は、表を検索することによって、映像ストリームの画質を調整することができる。そのため、画質調整サブモジュール511は、受信済みフレーム数及び映像ストリームの現在映像設定によって、映像設定表を検索して、映像調整設定を取得することができる。そして、画質調整サブモジュール511は、送信側400の画質制御モジュール432を駆動して、映像調整設定によって、伝送される映像ストリームの画質を調整することができる。そのうち、本発明の実施例において、圧縮率判断器511dの判断方法によって、映像設定表を設計することができる。しかしながら、他の実施例において、解像度、圧縮率、フレームレート、ピクチャのグループの大きさ又はその組合せによって、異なる映像設定表を設計して、映像ストリームを調整する(低下、又は、向上させる)ための根拠とすることができ、本開示に限定されない。
【0055】
なお、受信側200の受信済みフレーム数がゼロである場合に、フレーム数処理モジュール510の警告サブモジュール515は注意信号を生成する。そして、注意信号によって、映像ストリームの伝送に異常が発生したことをユーザーに提示することができる。なお、注意信号を受信した場合に、受信側200を駆動して、映像ストリームの受信を停止させることもできる。
【0056】
画質調整機能を有する映像伝送システムのもう1つの実施例である図7を参照する。下記の記載において、上記の実施形態に述べた内容を繰り返して述べないことを了解すべきである。そのうち、受信側200は、第2の制御デバイス210を含んでよい。フレーム数処理モジュール510は、第2の制御デバイス210に取り付けられて、送信側400に伝送される映像ストリームの画質を調整することができる。そうすれば、画質を調整するために、送信側400が強い演算能力を有する必要がない。
【0057】
上記の本発明の実施形態によって、本発明を採用すれば、下記の長所を有することを了解できる。受信側が一定の時間帯において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足、又は、十分であるかどうかを判断して、伝送される映像ストリームの画質を調整するための根拠とすることができる。そのうち、現在画質設定において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に不足であると判定した場合に、映像ストリームの画質を低下させることができる。そのため、映像ストリームの伝送に必要な帯域幅を減少させ、受信側に映像ストリームを正常に受信させることができ、受信側がリアルタイムで映像ストリームをスムーズに放映できないことを避けられる。現在画質設定において受信した映像ストリームのフレーム数が継続的に十分であると判定した場合に、ユーザーの観賞のために、画質がより好ましい映像ストリームを提供することができる。なお、映像ストリームを伝送できる帯域幅を知ることを必要とせずに、リアルタイムで映像ストリームを放映する時のスムーズさに影響を与えないように、適当に映像ストリームの画質を調整し、受信側のユーザーにより好ましい画質を提供することができる。
【0058】
本発明は、実施形態によって、上記のように開示されたが、それは本発明を限定するものではなく、当業者なら誰でも、本発明の技術的思想と範囲から逸脱しない範囲内で、多種変更や修飾を加えることができるため、本発明の保護範囲は、後の請求の範囲に規定されるものに準ずる。
【符号の説明】
【0059】
100…画質調整機能を有する映像伝送方法、 110〜130、1311〜1318、1321〜1324、1331〜1336…ステップ、 200…受信側、 210…第2の制御デバイス、 211…接続モジュール、 212、433…伝送モジュール、 213、434…受信モジュール、 214…受信済みフレーム数計算モジュール、 300…データ伝送インターフェース、 400…送信側、 410…保存デバイス、 420…撮影デバイス、 430…第1の制御デバイス、 431…接続確立モジュール、 432…画質制御モジュール、 510…フレーム数処理モジュール、 511…画質調整サブモジュール、 511a…画質低下器、 511b…画質向上器、 511c…フレーム数判断器、 511d…圧縮率判断器、 511e…解像度判断器、 512…計数サブモジュール、 513…ゼロ化サブモジュール、 515…警告サブモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像ストリームを受信側に伝送するステップと、
設定時間における前記受信側の受信した前記映像ストリームの受信済みフレーム数を取得するステップと、
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの画質を調整するステップと、を含む、画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項2】
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最低基準値未満である場合に、第1の計数値を増加させるステップと、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最高基準値を超えた場合に、第2の計数値を増加させるステップと、
前記第1の計数値、及び前記第2の計数値によって、前記映像ストリームの画質を調整するステップと、を含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項3】
前記受信済みフレーム数を取得していない場合に、前記第1の計数値を増加させるステップを更に含む、請求項2に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項4】
前記受信済みフレーム数を取得していない場合に、前記受信済みフレーム数をゼロに設定するステップを更に含む、請求項2に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項5】
前記第1の計数値を増加させる場合に、前記第2の計数値をゼロにするステップと、
前記第2の計数値を増加させる場合に、前記第1の計数値をゼロにするステップと、を更に含む、請求項2に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項6】
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最低基準値未満である場合に、前記映像ストリームの前記画質を低下させるステップと、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最高基準値を超えた場合に、前記映像ストリームの前記画質を向上させるステップと、を含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項7】
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最低基準値未満である場合に、現在計数値を低下させ、低下させた後の前記現在計数値及び第1の初期計数値のうち、数値が小さいほうを選択して前記現在計数値とするステップと、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断するステップと、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最高基準値を超えた場合に、前記現在計数値を向上させ、向上させた後の前記現在計数値及び第2の初期計数値のうち、数値が大きいほうを選択して前記現在計数値とするステップと、
前記現在計数値によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップと、を含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項8】
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップは、
前記映像ストリームの前記画質を低下させるステップと、
前記映像ストリームの前記画質を向上させるステップと、を含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項9】
前記映像ストリームの前記画質を低下させるステップは、
前記映像ストリームの現在圧縮率が前記映像ストリームの現在解像度における圧縮率の下限であるかどうかを判断するステップと、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の下限ではない場合に、前記映像ストリームの前記現在圧縮率を低下させるステップと、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の下限である場合に、前記映像ストリームの前記現在解像度を低下させ、前記現在圧縮率を調整することによって、前記映像ストリームの映像伝送データ量を低下させるステップと、を含む、請求項8に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項10】
前記映像ストリームの前記画質を向上させるステップは、
前記映像ストリームの現在圧縮率が前記映像ストリームの現在解像度における圧縮率の上限であるかどうかを判断するステップと、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の上限ではない場合に、前記映像ストリームの前記現在圧縮率を向上させるステップと、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の上限である場合に、前記映像ストリームの前記現在解像度を向上させ、前記現在圧縮率を調整することによって、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整する前の前記映像ストリームの第1のIフレーム(Intra−frame,I frame)のデータ量の大きさが、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整した後の前記映像ストリームの第2のIフレームのデータ量の大きさとほぼ等しいようにするステップと、を含む、請求項8に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項11】
前記受信済みフレーム数によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップは、
前記受信済みフレーム数及び前記映像ストリームの現在映像設定によって、映像設定表を検索し、映像調整設定を取得するステップと、
前記映像調整設定によって、前記映像ストリームの前記画質を調整するステップと、を含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項12】
前記受信済みフレーム数がゼロである場合に、注意信号を生成するステップを更に含む、請求項1に記載の画質調整機能を有する映像伝送方法。
【請求項13】
受信側と、
データ伝送インターフェースを介して、前記受信側との接続を確立し、映像ストリームを前記受信側に伝送する接続確立モジュールと、伝送される前記映像ストリームの画質を調整する画質制御モジュールと、を有する第1の制御デバイスを備える送信側と、
設定時間における前記受信側の受信した前記映像ストリームの受信済みフレーム数によって、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの画質を調整する画質調整サブモジュールを備えるフレーム数処理モジュールと、を含む、画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項14】
前記フレーム数処理モジュールは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満である場合に、第1の計数値を増加させ、又、前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えた場合に、第2の計数値を増加させる計数サブモジュールを更に含み、
前記画質調整サブモジュールは、前記第1の計数値及び前記第2の計数値によって、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記画質を調整する、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項15】
前記受信済みフレーム数を取得していない場合に、前記計数サブモジュールは、前記第1の計数値を増加させる、請求項14に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項16】
前記受信済みフレーム数を取得していない場合に、前記画質調整サブモジュールは、前記受信済みフレーム数をゼロに設定する、請求項14に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項17】
前記フレーム数処理モジュールは、
前記第1の計数値を増加させる場合に、前記第2の計数値をゼロにし、前記第2の計数値を増加させる場合に、前記第1の計数値をゼロにするゼロ化サブモジュールを更に含む、請求項14に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項18】
前記画質調整サブモジュールは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断し、前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断するフレーム数判断器と、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最低基準値未満である場合に、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、前記映像ストリームの前記画質を低下させる画質低下器と、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最高基準値を超えた場合に、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、前記映像ストリームの前記画質を向上させる画質向上器と、を含む、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項19】
前記画質調整サブモジュールは、
前記受信済みフレーム数がフレーム数の最低基準値未満であるかどうかを判断し、前記受信済みフレーム数がフレーム数の最高基準値を超えたかどうかを判断するフレーム数判断器を含み、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最低基準値未満である場合に、現在計数値を低下させ、低下させた後の前記現在計数値及び第1の初期計数値のうち、数値が小さいほうを選択して、前記現在計数値とし、
前記受信済みフレーム数が前記フレーム数の最高基準値を超えた場合に、前記現在計数値を向上させ、向上させた後の前記現在計数値及び第2の初期計数値のうち、数値が大きいほうを選択して、前記現在計数値とし、
前記画質調整サブモジュールが前記現在計数値によって、送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、前記映像ストリームの前記画質を調整する、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項20】
前記画質調整サブモジュールは、
前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記画質を低下させる画質低下器と、
前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記画質を向上させる画質向上器と、を含む、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項21】
前記画質調整サブモジュールは、
伝送される前記映像ストリームの前記画質を低下させる場合に、前記映像ストリームの現在圧縮率が前記映像ストリームの現在解像度における圧縮率の下限であるかどうかを判断する圧縮率判断器を更に含み、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の下限ではない場合に、前記画質低下器は、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記現在圧縮率を低下させ、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の下限である場合に、前記画質低下器は、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記現在解像度を低下させ、前記現在圧縮率を調整することによって、前記映像ストリームの映像伝送データ量を低下させる、請求項20に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項22】
前記画質調整サブモジュールは、
伝送される前記映像ストリームの前記画質を向上させる場合に、前記映像ストリームの現在圧縮率が前記映像ストリームの現在解像度における圧縮率の上限であるかどうかを判断する圧縮率判断器を更に含み、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の上限ではない場合に、前記画質向上器は、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記現在圧縮率を増加させ、
前記現在圧縮率が前記圧縮率の上限である場合に、前記画質向上器は、前記送信側の前記画質制御モジュールを駆動して、伝送される前記映像ストリームの前記現在解像度を向上させ、前記現在圧縮率を調整することによって、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整する前の前記映像ストリームの第1のIフレームのデータ量の大きさが、解像度を向上させ、且つ、圧縮率を調整した後の前記映像ストリームの第2のIフレームのデータ量の大きさとほぼ等しいようにする、請求項20に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項23】
前記送信側は、前記第1の制御デバイスに電気的に接続され、前記映像ストリームを撮影する撮影デバイスを更に含む、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項24】
前記フレーム数処理モジュールは、前記送信側の前記第1の制御デバイスに取り付けられる、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。
【請求項25】
前記受信側は、第2の制御デバイスを含み、前記フレーム数処理モジュールは、前記受信側の前記第2の制御デバイスに取り付けられる、請求項13に記載の画質調整機能を有する映像伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−5429(P2013−5429A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179339(P2011−179339)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(509032070)群光電子股▲ふん▼有限公司 (3)
【Fターム(参考)】