説明

画面情報制御装置

【課題】既存システムから画面情報を選択的に呼び出す際に必要となる画面操作の回数を減らし、操作性を向上させることが可能な画面情報制御装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して、端末装置と、端末装置に表示する画面情報を持つ既存システムに接続され、端末装置から入力されるメニュー単位毎に、画面情報から選択された画面群の呼び出し情報を、端末装置の利用者情報に関連付けて統合させ、画面統合情報を作成するとともに保存するメニュー設定部、端末装置の利用者によって選択されたメニュー単位に対応する画面統合情報を用い、画面群を既存システムから呼び出して表示画像情報を作成するとともに端末装置に配信する制御部を備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラント設備や公共施設における設備の状態監視、あるいは、状態の変化を時系列に確認するような監視制御システムの画面表示を行うための画面情報制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、プラント設備や公共施設における設備の状態監視、あるいは、状態の変化を時系列に確認するような監視制御システムでは、最適なメニュー項目を定義したトップメニューを用意するなど、操作性を向上させることが求められている。
このような要件に対する解決策の一例としては、端末の使用目的に応じて最適なメニュー項目を定義して、メニューの操作性を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−11956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方式では、使用目的に応じて最適なメニュー項目を定義し、メニュー自体の操作性を向上させることができるが、決められた画面遷移で画面操作を行なうため、見たい画面を表示する場合は、トップメニューに戻る必要があるなど、目的の画面に到達するまでの画面操作回数を減らすことは出来ないという問題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、メニュー単位に複数の画面情報を統合し、画面操作の回数を減らし、操作性を向上させることが可能な、画面情報制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わる画面情報制御装置は、ネットワークを介して、端末装置と、上記端末装置に表示する画面情報を持つ既存システムに接続され、上記端末装置から入力されるメニュー単位毎に、上記画面情報から選択された画面群の呼び出し情報を、上記端末装置の利用者情報に関連付けて統合させ、画面統合情報を作成するとともに保存するメニュー設定部、上記端末装置で選択された上記メニュー単位に対応する上記画面統合情報を用い、上記画面群を上記既存システムから呼び出して表示画像情報を作成するとともに上記端末装置に配信する制御部を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明の画面情報制御装置によれば、端末装置にてメニュー単位を選択することで、メニュー単位に統合された画面群を端末装置に表示することができ、端末装置利用者の操作性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1の画面情報制御装置の構成図である。
【図2】実施の形態1のメニュー設定部の処理を示すフロー図である。
【図3】実施の形態1の画面IDと画面IDに対応した画面呼び出し処理URLの一覧リストを示す図である。
【図4】実施の形態1のメニュー単位定義画面イメージを示す図である。
【図5】実施の形態1の画面関連情報定義画面イメージを示す図である。
【図6】実施の形態1の画面配置定義画面イメージを示す図である。
【図7】実施の形態1の画面統合情報データベースのデータ内容例を示す図である。
【図8】実施の形態1の制御部の処理を示すフロー図である。
【図9】実施の形態1のメニュー単位に対応した画面群呼び出し処理の際の画面例を示す図である。
【0009】
【図10】実施の形態2の、画面操作履歴情報を用いる画面情報制御装置の構成図である。
【図11】実施の形態2の、選択されたメニュー単位を画面操作履歴ファイルに書き込む処理を含む制御部の処理を示すフロー図である。
【図12】実施の形態2の画面操作履歴ファイルの内容例を示す図である。
【図13】実施の形態2の、画面操作履歴ファイルを参照する処理を含むメニュー設定部の処理を示すフロー図である。
【図14】実施の形態2の画面履歴参照部を付加した画面例を示す図である。
【図15】実施の形態3の、メニュー単位をツリー表示して用いる画面情報制御装置の構成図である。
【0010】
【図16】実施の形態3の、メニュー単位関連定義処理を含むメニュー設定部の処理を示すフロー図である。
【図17】実施の形態3のメニュー単位統合部を付加した場合の画面例を示す図である。
【図18】実施の形態3のメニュー単位統合部を付加した場合の画面統合情報データベースのデータ内容例を示す図である。
【図19】実施の形態3の、メニュー単位のツリー表示処理を含む制御部の処理を示すフロー図である。
【図20】実施の形態3のメニュー単位ツリー表示画面例を示す図である。
【図21】実施の形態4の、画面群のうち一つの画面をポップアップ表示した画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1である画面情報制御装置について、図1〜図9を用いて説明する。図1は本発明の画面情報制御装置を中心とするシステム構成図である。画面情報制御装置1は、既存システム100および端末装置101に、ネットワーク104を介して接続されている。利用者によって操作される端末装置101は、画面情報制御装置1から配信される出力結果を表示する表示画面(ディスプレイ)となる画面表示機器102と、利用者(ユーザ)によって情報を入力するためのマウスやキーボードである情報入力装置103を構成として含んでいる。既存システム100は、既に稼動中のシステム(WEBアプリケーション)であり、例えば、プラント設備や公共施設における設備の状態監視、あるいは状態の変化を時系列的に確認することに用いられる監視制御システムに相当する。
【0012】
この既存システム100は、端末装置101に表示する画面情報を持っており、画面情報制御装置1によって既存システム100から利用者に必要となる画面情報を選択的に呼び出し、画面表示機器102に配信する構成となる。本発明の画面情報制御装置1では、画面情報の呼び出しに必要となる項目に、「メニュー単位」があるが、メニュー単位毎に、利用者情報に関連付けて複数の画面(画面群)の情報(呼び出し情報)を統合させておくことで、本システムの利用時に、利用者が一つのメニュー単位を選択する(入力する)ことによって複数の画面(画面群)を同時に画面表示機器102上に映し出すことが可能となる。
【0013】
つまり、この発明に係わる画面情報制御装置1は、ネットワークを介して、端末装置101と、端末装置101に表示する画面情報を持つ既存システム100に接続され、端末装置101から入力されるメニュー単位毎に、画面情報から選択された画面群の呼び出し情報を、端末装置101の利用者情報に関連付けて統合させ、画面統合情報を作成するとともに保存するメニュー設定部2、端末装置101の利用者によって選択されたメニュー単位に対応する画面統合情報を用い、画面群を既存システム100から呼び出して表示画像情報を作成するとともに端末装置101に配信する制御部3を備えており、端末装置101にてメニュー単位を選択することで、メニュー単位に統合された画面群を端末装置101に全て表示させることができるため、関連した画面を開くための画面遷移の回数を減らせることが可能であり、端末利用者の操作性を向上させることができる。
【0014】
図1の画面情報制御装置1の各構成要素について説明する。
画面情報制御装置1は、メニュー設定部2と制御部3の二つに大きく構成部分が分かれている。メニュー設定部2は、各メニュー単位に、ユーザ情報に関連付けて、必要となる画面群を統合させるというメニュー単位の定義付けに関する部分であり、定義付け処理を行うメニュー条件設定装置20と定義情報を保存する画面統合情報データベース21が含まれる。既存システム100の利用時には、後述する制御部3によって既存システム100から必要となる画面群を呼び出して利用するようになるが、その利用前の段階において、あらかじめメニュー設定部2でのメニュー単位設定を行う手順となる。従って、メニュー単位定義(設定)処理は、オフラインにて行われる。なお、制御部3の詳細については後述する。
【0015】
メニュー条件設定装置20の中には、メニュー単位定義部22、画面関連情報定義部23、画面配置定義部24が構成要素として含まれている。
メニュー単位定義部22は、メニュー単位を設定する機能を持つ部分であり、利用者情報(ユーザ情報)入力、メニュー単位名称入力、既存システムから得られる画面一覧からの画面選択を行う構成部である。画面選択によって選択された画面を画面群と称する。画面群は、複数となる場合が主であるが、単数となる場合もあり得る。ユーザ情報に関連付けられ、入力されたメニュー単位のもとに、選択された画面群が統合されて、メニュー単位の設定がなされる。
【0016】
画面関連情報定義部23は、画面関連情報を設定する機能を持つ部分であり、画面一覧から選択された画面を「巡回型」または「独立型」に選別する。巡回型とは、検索条件を入力する画面と検索結果を表示する画面のように関連があるもの、また、画面遷移の方向が定まっているものを言う。独立型は、他の画面との関連がなく(少なく)独立しているタイプの画面を指す。
画面配置定義部24は、一つのディスプレイにまとめて表示される画面群の、画面配置を定義する機能を持つ部分であり、メニュー単位毎に統合された画面群の各画面を、ディスプレイ上のどの位置に配置するかという画面レイアウトを設定する構成部である。
【0017】
以下、メニュー設定部2の動作について図2のメニュー単位設定処理のフロー図を用いて説明する。
まず、操作者の操作により情報入力装置103から、メニュー条件設定装置20へ起動要求が行われ、メニュー条件設定装置20が起動される((開始)ST101)。
次に、メニュー条件設定装置20は、起動時の初期化処理にて、既存システム100から画面IDと画面IDに対応した画面呼び出し処理URLの一覧リストを取得する(ST102)。この一覧リストの情報は、図3に例示するように、画面名、画面ID、画面IDに対応した画面呼び出し処理URLを含む情報であり、また、画面群を選択的に呼び出すための呼び出し情報に相当する。この呼び出し情報と、後述のメニュー単位定義にてユーザ情報に関連付けて統合される画面群の情報とをあわせて画面統合情報が得られる。
【0018】
次に、情報入力装置103からメニュー単位定義部22を起動し、メニュー単位定義を入力する。メニュー単位定義として、情報入力装置103から入力するパラメータは、「ユーザ情報」、「メニュー単位名称」、「画面一覧の中から選択した画面群(ST102で取得した画面IDと画面IDに対応した画面呼び出し処理URLの一覧リストの中から、メニュー単位として統合したい画面群)」である(ST103)。
ここで、メニュー単位定義画面イメージを図4に示す。図4にあるように、ユーザ情報が「AAA」である場合に、メニュー単位名称「設備検索メニュー」のもとに、統合された画面群は、画面A、画面B、画面Dである。
【0019】
次に、画面関連情報定義部23を起動し、まず、画面一覧から選択した画面群の中で、画面間の関連(例:検索条件画面と検索結果画面のような画面間の関連があるもの)があるかどうかを判断する(ST104)。
次に、図5に画面関連情報定義画面イメージを示すように、画面間の関連があるものについては、「巡回型」と定義する(画面Aおよび画面D)。画面間の関連がない画面については、「独立型」と定義する(画面B)。「巡回型」の画面群については、この画面関連情報定義部23にて、画面間の関連を定義する。画面Aが検索条件画面であり、画面Dが検索結果画面である場合、画面例に示すように、「巡回型定義」の欄に、「画面A→画面D」と入力する。(ST105)。
【0020】
次に、画面配置定義部24を起動し、メニュー単位毎に、統合したい画面群(画面A、B、D)のレイアウトを決定する(ST106)。図6(a)、(b)に、画面配置定義画面イメージをそれぞれ例示する。画面上方部に、メニュー単位配置領域があり、その中にメニュー単位名称が示されている(メニュー単位が複数設定されている場合は複数のメニュー単位名称が表示され、単数の場合は、同スペースに一つのメニュー単位名称が表示される。)。メニュー単位として「設備検索メニュー」には、画面A、B、Dが統合されているため、画面中央部に画面A、B、Dを割り振ってレイアウトを決める。このとき、画面A、Dは巡回型であり、画面Aから画面Dに遷移するよう定義されているため、二つの画面を上下または左右の関係となるように配置するなど、操作者が使いやすいように配置を決める。これによって設備検索メニュー画面配置を決定できる。
図6に示すように、本願発明では、メニュー単位一つを選択した段階で、メニュー単位名称のもとに統合されている画面群の全てを、同画面上に表示させることができる。
【0021】
次に、画面配置定義部24によってデータの整合性を確認する(ST107)。データ整合性の確認では、端末装置101からの入力データと画面統合情報データベース21のデータ内容との整合性をチェックし、例えば、ユーザ情報にて入力した文字列が画面統合情報データベース21側でサポートされていない文字列である場合などはNGとなり、ST103のメニュー単位定義の入力段階に戻って、入力データを修正することが必要となる。整合性が取れていれば、画面統合情報データベース21に画面統合情報(定義情報)を登録する(ST108)。
この画面統合情報データベース21のデータ内容例を図7に示す。図7に示したように、画面統合情報のデータとして「ユーザ情報」、「メニュー単位名称」、「巡回型独立型フラグ」、「画面関連定義」、「画面位一覧定義リストファイル」、「レイアウト情報定義ファイル」などが登録される。
本一連のメニュー設定の操作は、オフラインで行なわれ、メニュー単位毎に繰返し処理される。
【0022】
次に、制御部3について説明する。制御部3は情報処理制御装置30を有しており、情報処理制御装置30は、ユーザ情報処理部31、定義情報読込部32、メニュー単位選択部33、既存システム操作部34、画面表示配信部35、画面表示部36を構成要素として含んでいる。この制御部3では、オンライン処理となる。
ユーザ情報処理部31は、ユーザ情報処理機能を持つ構成部であり、既存システム100に定義されたユーザ情報と画面統合情報データベース21に定義されたユーザ情報のマッチングを行う部分である。
【0023】
定義情報読込部32は、定義情報を読み込む機能を持つ構成部であり、画面統合情報データベース21に定義されたユーザ情報(図7に例示の情報)を読み込む部分である。
メニュー単位選択部33は、画面表示機器102上に表示される複数のメニュー単位の中から操作者が一つのメニュー単位を選択するための機能を持つ構成部である。
既存システム操作部34は、操作者によって選択されたメニュー単位に統合された画面群を既存システム100から呼び出すための、既存システム100を操作する機能を持つ構成部であり、既存システム100側で定義されている画面呼び出し処理URLを呼び出す。
画面表示配信部35は、画面表示内容(表示画像情報)を画面表示機器103へ配信する機能を持つ構成部である。
画面表示部36は、表示画像情報を画面表示機器103へ画面表示する機能を持つ構成部である。
【0024】
以下、制御部3の動作について図8のフロー図を用いて説明する。
まず、情報入力装置103から、情報処理制御装置30へ起動要求が行われ、情報処理制御装置30が起動される((開始)ST201)。
次に、画面表示機器102上に、図9(a)のトップ画面イメージに相当するログイン画面が表示され、作業者はユーザ情報の欄に入力を行う(ST202)。
次に、ユーザ情報処理部31は、既存システム100より、ユーザ情報を取得する(ST203)。
【0025】
ユーザ情報処理部31は、画面統合情報データベース21に問い合わせ、既存システム100から取得したユーザ情報に該当したデータが存在するか判断する。(ST204)。存在しない場合(「なし」の場合)、画面表示機器102にエラー画面を表示する(ST205)。存在する場合(「あり」の場合)、定義情報読込部32は、画面統合情報データベース21からユーザ情報に一致した画面統合情報(定義情報)を読み込む(ST206)。
画面統合情報が読み込まれたら、メニュー単位選択部33にて、画面表示機器102にユーザ情報に関連したメニュー単位を表示する(ST207)。このときの画面例が、図9(b)のメニュー単位選択画面イメージに相当し、ユーザ情報に関連した(該当する)メニュー単位名称が画面上に表示された状態となる。同メニュー単位選択部33にて、ユーザ情報に該当したメニュー単位が複数か単数かを判断し(ST208)、メニュー単位が複数である場合、操作者はこの画面上で一つのメニュー単位を選択する(ST209)。ST208にて、メニュー単位が単数である場合は、メニュー単位を選択する必要がないため、次のST210の段階に移行する。
【0026】
次に、既存システム操作部34は、既存システム100にて実装されている画面統合情報に定義された画面を表示する処理を操作する(ST210)。つまり、利用者によって選択されたメニュー単位に対応する画面統合情報を用い、既存システム100から画面群の画面情報を呼び出してくる。
次に、画面表示配信部35は、画面統合情報に従って、画面とレイアウトを構築して表示画像情報を作成し、画面表示部36へ配信する((画面配信処理)ST211)。
画面表示配信が完了したら、画面表示部36は、画面表示処理を行なう(ST212)。
画面表示処理が完了したら、画面表示機器102に画面を表示する(ST213)。この段階で、図9(c)に示すような、メニュー単位に対応した画面群表示イメージが表示される。
【0027】
情報入力装置103または、画面表示機器102から終了要求があったら処理を終了する(ST214)。終了要求がない場合は、ST209のメニュー単位選択処理に戻って、メニュー単位を選択して、対応する画面群を表示させる操作を、メニュー単位選択毎に繰り返し行う。
このような実施の形態1の操作性改善方式は、ユーザ毎のメニュー単位を定義可能であり、メニュー単位に登録されている画面群が画面遷移なしに閲覧できるため、画面遷移回数を削減することができ、操作性を向上させることができる。
【0028】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について図10〜図14を用いて説明する。この実施の形態2では、図10の構成図に示すように、画面情報制御装置1は、上述した実施の形態1の制御部3の構成に加え、画面操作履歴ファイル40が設けられ、情報処理制御装置30に定義情報書込部37が付加され、さらに、メニュー設定部2のメニュー条件設定装置20に、画面操作履歴ファイル40を参照するための画面履歴参照部25が付加された構成となっている。
【0029】
定義情報書込部37は、ユーザ情報、メニュー単位実行回数を算出および、画面統合情報データベース21に格納されたメニュー単位に設定された定義情報を取得して、端末装置101の利用者が操作した履歴情報を、画面操作履歴ファイル40に書き込む(保存する)機能を持つ構成部である。この定義情報書込部37から出力されたファイルが画面操作履歴ファイル40である。
また、画面履歴参照部25は、画面操作履歴ファイル40を読み込む機能を持つ構成部である。
【0030】
この実施の形態2の画面情報制御装置1では、既存システム100を呼び出すためのメニュー単位選択の履歴情報を画面操作履歴ファイル40に保存しておき、メニュー設定部2にて、メニュー単位定義を行う際に、画面操作履歴を読み込んで過去によく利用された定義情報を表示し、作業者が履歴情報を目視によって確認し、参照できるように構成している。
【0031】
図11に、実施の形態2の制御部3における動作フローを示す。実施の形態1において図8で示したフロー図と、同じ番号(STで始まる番号)の処理は同じ処理となるため説明を省略する。実施の形態2では、まず、実施の形態1のST201からST209までは同様の処理となる。メニュー単位が選択(ST209)がなされた後、定義情報書込部37が起動され、ユーザ情報処理部31で取得したユーザ情報、定義情報読込部32で画面統合情報データベース21から取得した定義情報(画面統合情報)、メニュー単位実行回数を画面操作履歴ファイル40に書き込む(ST301)。画面操作履歴ファイル40に書き込まれる情報の内容例を図12に示す。
【0032】
メニュー単位実行回数は、同じメニュー単位が呼び出される度に、カウントアップされ、画面操作履歴ファイル40に書き込まれる。
なお、ST208にて、ユーザ情報に該当したメニュー単位が単数であると判断された場合、実施の形態1では、既存システム操作ST210へ移行したが、この実施の形態2では、画面操作履歴ファイル40に、選択したメニュー単位の情報を書き込むため、定義情報書込処理(ST301)へ移行する。
その後の情報処理制御装置30の動作であるST210からST214までは、実施の形態1と同様の処理となる。
このように、画面操作の履歴情報を保存しておくことで、メニュー単位定義を行う際に参考になる履歴情報をストックすることができる。
【0033】
次に、図13に、実施の形態2のメニュー設定部2における動作フローを示す。実施の形態1において図2で示したフロー図と、同じ番号の処理は同じ処理であるため、説明を省略する。実施の形態2では、まず、実施の形態1とST101からST103までは同様の処理となる。メニュー単位定義が入力(ST103)された後、画面履歴参照部25が起動され、画面操作履歴ファイル40が存在するかどうかが判断される(ST401)。
画面操作履歴ファイル40内に、ユーザ情報に関連した画面操作履歴情報が存在している(YESの)場合、画面操作履歴ファイル40からの履歴情報の読み込み、操作者による目視が可能となる(ST402)。
【0034】
このST402の段階で、具体的には、メニュー単位定義画面となる図14の「画面履歴参照部を付加した画面例」に示すような表示が、ディスプレイ上に現れる。この画面上にて「参照」ボタンをクリックすることで、図12に示した履歴情報が画面上に表示され、ユーザによる目視が可能となる。ユーザは、画面操作履歴ファイル40に書き込まれた情報を参照して、情報入力装置103から入力するパラメータを決定することが可能となる。
その後、メニュー単位に統合した画面が、独立型か巡回型かを判断する画面関連定義のステップ(ST104)へと移行する。
【0035】
その後、ST401において、画面操作履歴ファイル40が存在せず、ユーザに関連した履歴情報がストックされていない(NOの)場合、参照すべき履歴情報が無いので、ST104へ移行する。その後のメニュー条件設定装置20の動作であるST104からST108までは、実施の形態1と同様のものとなる。
【0036】
このような、実施の形態2の画面情報制御装置1によれば、定義情報書込部37によって画面操作履歴ファイル40に履歴情報を書込み、メニュー条件設定装置20の画面履歴参照部25によって書き込まれた履歴情報を読み込み、表示し、目視確認可能とすることによって、メニュー単位定義方法の参考、簡易化を実現することができ、操作性を改善することが可能となる。
【0037】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による画面情報制御装置1について図15〜図20を用いて説明する。この実施の形態3では、図15の構成図に示すように、画面情報制御装置1は、上述の実施の形態1のメニュー条件設定装置20の構成に加え、メニュー単位統合部26が設けられ、情報処理制御装置30にツリー表示選択部38が付加された構成となっている。ツリー表示選択部38は、メニュー単位統合部26で、一つのメニュー単位親名称(親メニュー単位)に、複数のメニュー単位(子)名称を統合して定義付けを行い、メニュー単位の関連(親と子)をツリー表示するためのツリー構造を構築する機能を持っている。
実施の形態3の画面情報制御装置1では、メニュー単位親名称(親メニュー単位)とメニュー単位名称を、ツリー表示することで、作業者が画面上でのメニュー単位関連を目視によって確認し、メニュー単位の関連を把握しやすくするように構成している。
【0038】
図16に、実施の形態3のメニュー設定部2における動作フローを示す。
図8で示したフロー図と、同じ番号の処理は同じ処理となるため説明を省略する。実施の形態3では、まず、実施の形態1のST101からST106までは同様に処理がなされる。ST106でメニュー単位の定義付けが終ったら、メニュー単位定義部22にてメニュー単位が複数定義されているかどうかを判断する(ST501)。メニュー単位が複数定義されていた(YESの)場合、メニュー設定部2のメニュー単位統合部26を起動し、メニュー単位間の関連情報を定義する(ST502)。
【0039】
このST502でのメニュー単位の関連を定義する処理において、作業者が目視する画面イメージは図17(a)の、メニュー単位統合部を付加した画面例のようになる。この図にあるように、画面上には、メニュー単位親名称(親メニュー単位の名称)を入力する欄と、そのメニュー単位親名称のもとに統合させるメニュー単位名称(メニュー単位子名称)を入力する欄が設けられている。図17の例では、メニュー単位親名称に「設備メニュー」が、メニュー単位名称に「設備検索メニュー、設備状態メニュー、故障履歴メニュー、点検履歴メニュー等」が入力されている。図17(a)のメニュー単位の親子関係の情報を、ツリー形状にて表示すると、図17(b)のようになる。
【0040】
図17(a)の画面例にて、メニュー単位の親子関連情報を入力した段階でOKボタンを押下することで、次のデータ整合性確認のステップ(ST107)に移行する。データの整合性が取れていれば、画面統合情報データベース40に定義情報を登録する(ST108)。このときの、メニュー単位統合部を付加した場合の画面統合情報データベースのデータ内容例を図18に示す。実施の形態1で図7に示したデータ内容例に、「メニュー単位統合定義」が加えられ、ユーザ情報(AAA)に関連付けられた複数のメニュー単位(設備検索メニュー、設備状態メニュー(ここでは二つのメニュー単位を例示。)が、一つのメニュー単位統合定義(AAA画面統合定義.xml)のもとに統合されることが示されている。
その後、メニュー単位毎に定義付け処理を繰り返す場合はST103へ戻り、必要な定義付け処理が終ったら作業を終了する。
【0041】
次に、図19に、実施の形態3での制御部3の動作フローを示して説明する。先述の実施の形態1のフロー図(図8)と、同じ番号の処理は同じ処理となるため説明を省略する。実施の形態3では、まず、実施の形態1のST201からST206までは同様に処理がなされる。実施の形態1においては、ユーザに関連したメニュー単位を表示(ST207)後、ユーザ情報に該当したメニュー単位が複数の場合、一つのメニュー単位を選択する(ST209)ことで、既存システムから必要となる画面情報を呼び出していたが、この実施の形態3では、定義情報読込部32にて定義情報を読み込み(ST206)、定義情報の中にユーザ情報に関連したメニュー単位関連情報が定義されているか、つまり親メニュー単位のもとにメニュー単位(子)が統合されているかどうかを判断する(ST601)。
【0042】
ST601において、メニュー単位関連情報が定義されている(YESの)場合、情報処理制御装置30内のツリー表示選択部38を起動し、メニュー単位のツリー構造を構築し、画面表示機器102上に、図17(b)に示すようなメニュー単位のツリー表示が行われ、具体的には、図20のメニュー単位ツリー表示画面例の、上方部に配置されたメニュー単位配置領域内のツリー構造図が表示される(ST602)。なお、画面上でのメニュー単位ツリー表示の配置については、画面上方部に限定されるものではない。
次に、作業者は、画面上のツリー表示を目視により確認し、メニュー単位のツリーの中から、閲覧したいメニュー単位として例えば「設備検索メニュー」を選択(クリック)する((ツリーの中からメニュー単位を選択)ST603)。
【0043】
メニュー単位が一つしか設定されておらず、メニュー単位の関連が定義されていない場合は、メニュー単位選択処理が必要でないため、ST601からST210へと移行する。
なお、図15の構成図に示したように、画面情報制御装置1の制御部3には、実施の形態1および2の場合と同様に、メニュー単位選択部33が設けられている。従って、メニュー単位関連がツリー表示されず、個々に表示された中から選択することも可能であることは言うまでもない。その場合の動作フローは、例えば図8のST207〜ST209の処理によってメニュー単位選択が行われるものとする。
【0044】
ST210までの処理で、閲覧したいメニュー単位が選択され、その後、ST210からST213までの処理によって、既存システム100から必要となる画面情報を、メニュー単位に対応する画面統合情報を用いて呼び出し、画面表示機器102に表示する。ST213の段階で、図20に示したような画面遷移がなされ、画面中央部および下方部に、メニュー単位に統合された画面群(画面A、B、D)が表示された状態が得られる。作業者による画面群の閲覧終了は、端末装置101からの終了要求(ST214)によって行われる。
【0045】
このように、実施の形態3の画面情報制御装置1によれば、メニュー単位統合部26とツリー表示選択部38を設けることによって、複数のメニュー単位の関連情報に従って、メニュー単位の関連をツリー表示し、限られた表示スペースにメニュー単位名称だけでなく、それらの関連情報まで盛り込んで表示することが可能となり、作業者による画面閲覧の際の操作性を向上させることが可能となる。
本発明の画面情報制御装置1は、多種の形態で画面を表示する必要のあるシステム、あるいは、既存システムのシステム構成の変更を最小限に、画面を統合する必要があるシステムを構築する場合に有効である。
【0046】
実施の形態4.
上述の実施の形態1の図6では、画面群として画面A、B、Dを表示した画面例を示したが、画面群の中の画面を選んでポップアップ表示することも可能である。図21(a)は、ポップアップ表示がなされていない場合の画面例、図21(b)は、画面Dをポップアップ表示した場合の画面例である。ここでは、画面Aが検索条件入力画面であり、画面Dが検索結果画面であるため、画面Aから画面Dへ遷移が行われる巡回型であることがメニュー単位定義において設定されている。そこで、画面Aの検索条件入力決定までは、画面Aと画面Bのみを大きく表示しておいて、画面Aの検索条件入力決定後に、検索結果画面である画面Dを、例えば画面中央部近傍に、画面A、Bに重ね合わせるように、なおかつ前面に表示するように配置設定すれば、より多くのレイアウトスペースを有効に利用できるようになる。
【符号の説明】
【0047】
1 画面情報制御装置 2 メニュー設定部、
3 制御部 20 メニュー条件設定装置、
21 画面統合情報データベース 22 メニュー単位定義部、
23 画面関連情報定義部 24 画面配置定義部、
25 画面履歴参照部 26 メニュー単位統合部、
30 情報処理制御装置 31 ユーザ情報処理部、
32 定義情報読込部 33 メニュー単位選択部、
34 既存システム操作部 35 画面表示配信部、
36 画面表示部 37 定義情報書込部、
38 ツリー表示選択部 100 既存システム、
101 端末装置 102 画面表示装置、
103 情報入力装置 104 ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、端末装置と、上記端末装置に表示する画面情報を持つ既存システムに接続され、上記端末装置から入力されるメニュー単位毎に、上記画面情報から選択された画面群の呼び出し情報を、上記端末装置の利用者情報に関連付けて統合させ、画面統合情報を作成するとともに保存するメニュー設定部、上記端末装置で選択された上記メニュー単位に対応する上記画面統合情報を用い、上記画面群を上記既存システムから呼び出して表示画像情報を作成するとともに上記端末装置に配信する制御部を備えたことを特徴とする画面情報制御装置。
【請求項2】
上記メニュー設定部は、上記端末装置の利用者情報と、上記メニュー単位の名称と、上記メニュー単位に統合する上記画面群の呼び出し情報を、上記端末装置から入力することで、上記メニュー単位を定義するメニュー単位定義部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画面情報制御装置。
【請求項3】
上記メニュー設定部は、上記メニュー単位に統合された上記画面群に含まれる各画面を、画面間の関連がある巡回型か、画面間の関連がない独立型かに選別にすることで、画面関連情報を定義する画面関連情報定義部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画面情報制御装置。
【請求項4】
上記メニュー設定部は、上記メニュー単位に統合された上記画面群に含まれる全画面が、上記端末装置の画面表示機器上に表示されるようにレイアウトを決定する画面配置定義部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画面情報制御装置。
【請求項5】
上記制御部は、上記端末装置で操作された履歴情報を保存する画面操作履歴ファイルを備えたことを特徴とする請求項1記載の画面情報制御装置。
【請求項6】
上記メニュー設定部は、上記画面操作履歴ファイルを読み込むための画面履歴参照部を備えたことを特徴とする請求項5記載の画面情報制御装置。
【請求項7】
上記メニュー設定部は、上記端末装置から入力される親メニュー単位のもとに、互いに関連がある複数の上記メニュー単位を統合させることで、上記親メニュー単位と上記メニュー単位との関連情報を定義するメニュー単位統合部を備えたことを特徴とする請求項1記載の画面情報制御装置。
【請求項8】
上記制御部は、上記メニュー単位統合部において定義された上記親メニュー単位と上記メニュー単位との関係をツリー表示によって上記端末装置の画面表示機器上に表すメニュー単位ツリー表示部を備えたことを特徴とする請求項7記載の画面情報制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−197871(P2011−197871A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62285(P2010−62285)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】