画面編集装置、画面編集方法及びプログラム
【課題】 表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の画面を編集できるようにする。
【解決手段】 GUI画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定する種類属性と、選択操作部が有する選択肢それぞれの表示有無を示す表示属性とを記憶しておき、ユーザの操作に応じてその表示属性の値を変更すると共に、その変更を行う場合に、表示属性を変更する選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更するようにした(S21,S26)。この際、選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮するとよい(S22,S23,S27,S28)。
【解決手段】 GUI画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定する種類属性と、選択操作部が有する選択肢それぞれの表示有無を示す表示属性とを記憶しておき、ユーザの操作に応じてその表示属性の値を変更すると共に、その変更を行う場合に、表示属性を変更する選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更するようにした(S21,S26)。この際、選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮するとよい(S22,S23,S27,S28)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法及び、コンピュータを上記のような画面編集装置として機能させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示器にGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の画面を表示させ、そのGUIにおいて、種々のデータの表示や操作の受付を行うことが知られている。
そして、GUIの設計は、ユーザからの操作を受け付けるためのボタンや、設定内容を表示するための文字表示枠等の、種々の部品を画面上に配置して行うことができる。また、近年では、メーカーが提供するGUIをそのまま使用するのではなく、ユーザが画面の内容を編集して自身の用途に合ったGUIを作成する、カスタマイズに関する要望が多くある。
【0003】
このようなGUIのカスタマイズに関する技術としては、例えば特許文献1乃至3に記載のものが知られている。
特許文献1には、パネルカスタマイズモードを選択することにより、液晶表示器に表示させている表示画面中の機能キーにつき、表示/非表示,位置,サイズ等を変更することができる画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、ユーザ端末からサーバにアクセスして電子機器の操作画面を編集できるようにする技術が記載されている。また、この編集の例として、操作ボタンの拡大縮小、切断、合成、位置変更、あるいはボタンの機能を殺す(消してしまう)、等が挙げられている。
特許文献3には、画面レイアウトが設定されたHTMLファイルに対して修正を行うことによりGUIのカスタマイズを可能とした産業用機器が記載されている。
【特許文献1】特開2005−45370号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2003−5825号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のGUIには、1つの機能について複数の選択肢から設定内容の選択を受け付けるために設けた選択肢毎のボタンのように、相互に関連する複数の表示部品を表示させる場合もある。そして、利用できる機能を制限する場合等に、そのボタンのうち一部を個別に非表示にして、対応する選択肢の選択ができないようにしたいという要望がある。
【0005】
しかし、複数の選択肢に関するボタンの中で、一部の選択肢と対応するボタンのみ非表示にしてしまった場合、残りのボタンの表示が不自然になってしまう場合があるという問題があった。例えば、いずれか1つの選択肢を必ず選択する必要があるにも関わらず、1つの選択肢と対応するボタンを除いて他の全ての選択肢と対応するボタンを非表示にしてしまうと、実質、残りの選択肢を選択するしかないにも関わらず、GUIには、その選択肢について操作可能であるかのようなボタンが表示されてしまう等である。ボタン以外の操作部を用いる場合についても、同様なことが言える。
そして、従来は、このような問題に適切に対応できる技術は知られていなかった。
【0006】
この発明は、このような問題を解決し、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の画面を編集できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の画面編集装置は、上記の目的を達成するため、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置において、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段とを設けたものである。
【0008】
このような画面編集装置において、上記属性記憶手段を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【0009】
また、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に変更する手段とするとよい。
【0010】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に警告を表示させる警告形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記警告形式に変更する手段とするとよい。
【0011】
また、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が2以上である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記選択形式に変更する手段とするとよい。
【0012】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記トグル形式に変更する手段とするとよい。
【0013】
さらにまた、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に変更する手段とするとよい。
さらに、上記機能OFFを示す選択肢の表示属性のデフォルト値を表示なしに設定する手段を設けるとよい。
【0014】
また、上記の画面編集装置において、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置することを可能とし、上記属性記憶手段を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段を設けるとよい。
【0015】
さらに、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(b)その選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に変更する手段とし、さらに、その種類属性変更手段に、その非表示形式への変更を行った場合に、種類属性を変更した選択操作部と対応する選択肢の表示属性を、表示なしに設定する手段を設けるとよい。
【0016】
また、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(c)その選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に変更する手段とするとよい。
【0017】
さらにまた、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、対応する下位の選択操作部を有する選択肢について、表示属性の値として表示なしが設定された場合に、その選択肢と対応する下位の選択操作部についての上記種類属性を、非表示形式に設定すると共に、その下位の選択操作部が有する各選択肢についての上記表示属性を、全て表示なしに設定する手段を設けてもよい。
【0018】
また、この発明の画面編集方法は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、コンピュータに、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手順と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手順とを実行させるものである。
【0019】
このような画面編集方法において、上記属性記憶手順を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手順とし、上記種類属性変更手順を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手順とするとよい。
【0020】
さらに、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置することを可能とし、上記属性記憶手順を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手順とし、上記種類属性変更手順を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手順とするとよい。
【0021】
また、この発明のプログラムは、コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、そのコンピュータを、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段として機能させるためのプログラムである。
【0022】
このようなプログラムにおいて、上記属性記憶手段を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【0023】
さらに、上記コンピュータに、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置する機能を実現させるためのプログラムを含め、上記属性記憶手段を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【発明の効果】
【0024】
以上のようなこの発明の画面編集装置又は画面編集方法によれば、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の画面を編集できるようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを画面編集装置として機能させ、上記の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明の画面編集装置は、何らかの装置の表示器に表示させる操作画面の内容を編集する装置である。そして、この画面編集装置は、操作画面を表示させる装置自体に画面編集機能を設けて実現することもできるし、操作画面を表示させる装置とネットワーク等の通信路を介して通信可能なPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータに、所要のアプリケーションプログラムを実行させることにより実現してもよい。
【0026】
また、編集機能は、操作画面を表示させる装置自体がアプリケーションサーバとして機能して提供し、PC等からウェブブラウザのような一般的なクライアントアプリケーションによりアクセスしてその編集機能を利用できるようにしてもよい。また、全く独立した編集装置によって操作画面のデータのみを編集し、このデータを記録媒体に記録して、操作画面を表示する装置に、画面のデータをその記録媒体から読み出させるような構成でもよい。
すなわち、画面編集装置を実現するためのハードウェアは、CPU,ROM,RAM等を有し、一定の演算能力を有するものであればどのようなものであってもよい。
【0027】
ここでは、その一例として、PCにより画面編集装置を実現し、そのPCとネットワーク接続された画像処理装置に表示させる操作画面の内容を編集する場合について説明する。そして、まずは、画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である、画像処理装置の構成について説明する。
【0028】
〔操作画面を表示する装置の構成例:図1乃至図4〕
図1は、その画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図、図2は、その画像処理装置の機能構成を示す図である。
この画像処理装置10は、図1に示すように、プリンタエンジン,スキャナエンジン,画像蓄積用HDD等からなるエンジン部19と、通信I/F17とを有し、CPU11,ROM12,RAM13等により構成される制御部によりこれらのエンジン部19及び通信I/F17を制御することにより、プリント,スキャン,コピー,ドキュメントボックス,ファクシミリ通信等の機能を実現することができる装置である。そして、表示器である液晶ディスプレイ(LCD)にタッチパネルを積層した操作パネル18を有し、この操作パネル18にGUIを表示して、ユーザからの設定や動作指示等の操作を受け付け、その内容に従った動作を行う。また、これらの動作に必要な設定内容等のデータのうち、変更可能かつ電源をOFFした場合でも保持しておく必要のあるデータは、NVRAM(不揮発RAM)14に記憶させておく。
【0029】
これらのうち、CPU11,ROM12,RAM13,NVRAM14,通信I/F17は、システムバス20によって接続され、操作パネル18とエンジン部19は、それぞれパネルI/F15とエンジンI/F16とを介してシステムバス20に接続される。
また、通信I/F17は、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワーク30を介してPC40と通信可能な状態となっている。なお、この通信には、有線、無線を問わず、任意の通信経路を用いることができる。
【0030】
図2には、画像処理装置10の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズに関する機能とを示している。
画像処理装置10は、大きく分けてハードウェアモジュール110,システムサービスモジュール120,アプリケーションモジュール130を有する。
このうち、ハードウェアモジュール110は、上述した操作パネル18を始め、エンジン、メモリ等のハードウェア資源である。
また、システムサービスモジュール120及びアプリケーションモジュール130は、ソフトウェアによって実現されるモジュールである。
【0031】
そして、システムサービスモジュール120は、ハードウェアモジュール110とアプリケーションモジュール130との間に介在し、アプリケーションモジュール130からのハードウェアモジュール110に対する動作要求の受付,その動作要求の調停,およびその動作要求に基づく動作の実行制御を行う機能を実現するモジュールである。
図に示したパネル制御部121は、操作パネル18における画面の表示や操作の検出を制御する機能を有する。
UI(ユーザインタフェース)カスタマイズ制御部122は、ネットワーク30を介して接続されたPC40等の外部の画像編集装置からの要求に応じて、画像処理装置10が画面の表示に用いるGUIのデータを編集用に提供したり、編集後のデータを表示に用いるデータとして設定したりする機能を有する。
【0032】
アプリケーションモジュール130は、システムサービスモジュール120を介してハードウェアモジュール110を制御することにより、ユーザからの指示や外部装置からのコマンド等に応じた動作を行う機能を提供するモジュールである。図2にはアプリケーションモジュール130を1つだけ示しているが、アプリケーションモジュール130は複数あってもよい。例えば、コピー,ファクシミリ通信,スキャナ,プリンタ,ドキュメントボックスといった機能毎に設けるとよい。
【0033】
アプリケーションモジュール130の具体的な構成は、アプリケーションモジュール130によって実現しようとする機能毎に当然異なるが、図2に示したのは、概ねどのアプリケーションモジュール130にも設けられる機能である。そしてこのうち、UIモジュール131は、ユーザの指示に応じたGUI画面の表示/消去や、GUI上における操作の監視を行う機能を有する。操作を検出した場合、その内容をモード制御モジュール132に通知する機能も有する。
【0034】
モード制御モジュール132は、GUI上での操作に従って画像処理装置10の動作モードを設定する機能を有する。ただし、操作の内容をそのまま動作モードに反映させるだけでなく、ある設定がなされている場合に他の特定の設定を禁止する先優先や、ある設定がなされた場合に他の特定の設定を解除する後優先等の制御も行う。
【0035】
次に、これらのUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作について、より詳細に説明する。
まず、図3に、画像処理装置10の起動時におけるUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
UIモジュール131及びモード制御モジュール132は、画像処理装置10が電源投入やリセット等により起動されると、まず、それぞれ所定の初期化処理を行う(S11,S12)。
【0036】
その後、モード制御モジュール132は、不揮発メモリに保存されている起動時の設定に基づき、最初に操作パネル18に表示させる初期画面の構成情報を、UIモジュール131に要求する(S13)。この構成情報は、画面に配置するボタンやテキスト等の画面構成要素や、その表示形式、配置位置等の情報である。
これに対し、UIモジュール131は、後述するような、画面の表示内容を示すデータから、要求された画面に含まれる画面構成要素を検索する(S14)。そして、パネル制御部121に対し、検索で得られた画面構成要素を配置した画面の表示を要求して、操作パネル18に初期画面を表示させると共に(S15)、モード制御モジュール132に対し、初期画面の構成情報を通知する(S16)。
【0037】
ここで、各画面の構成情報は、後述するようにユーザが編集可能であり、ある機能と対応するボタンを画面から消去(表示なしに設定)することにより、その機能を無効にしたり、ある選択肢と対応するボタンを画面から消去(表示なしに設定)することにより、その選択肢を設定できなくしたりすることができる。逆に、メーカーが装置を供給した時点では別の画面に配置されていたボタンを移動又は複製してユーザの所望の画面に配置することや、ユーザが定義した一連の動作や設定の実行を装置に指示するための新たなボタンを画面に配置することもできる。
【0038】
そして、モード制御モジュール132は、UIモジュールから初期画面の構成情報を受け取ると、画面に配置される画面構成要素に応じたモードを設定する(S17)。より具体的には、初期画面に表示されているボタン等と対応する機能については、所定の初期値を設定し、初期画面において表示なしに設定されているボタン等と対応する機能については、その機能を利用しない旨の設定を行う。
【0039】
しかし、画面の内容によっては、必ず利用しなければならない機能と対応するボタンが表示なしに設定されている場合もあり得る。例えば、プリントに関する設定を受け付ける画面で、給紙トレイ選択機能に関するボタンが全て表示なしに設定されている場合等である。このような場合には、モード制御モジュール132は、適切な設定を行うことができない。このような状況を、機能と表示の「不整合」と呼ぶことにする。
【0040】
ステップS17での設定が完了すると、この機能の表示の整合性を確認する処理(S18)を行う。そして、検出されなければ、ここで起動時の処理を終了し、以下、通常動作に関する処理に移行する。ステップS19以降の破線で示した処理は、不整合が検出された場合の処理である。
【0041】
機能の表示の不整合が検出された場合(S19)、モード制御モジュール132は、UIモジュール131に対して「XX機能が設定されていますが、対応するボタンが表示されていません。XX機能を解除(又は変更)しますか?[はい][いいえ]」等の警告表示を要求する(S20)。そして、UIモジュール131は、この要求を受けるとパネル制御部121に警告表示を要求し(S21)、操作パネル18に警告を表示させる。UIモジュール131側では、このステップS21の処理は、ステップS16までの処理とは独立して実行される。
【0042】
また、モード制御モジュール132は、画像処理装置10の全体的な制御を行う図示しない管理モジュールにも、不整合が発生した旨のエラーを通知する(S22)。そして、以上で起動時の処理は終了するが、警告表示においてユーザが「はい」を選択した場合、不整合を解消するように設定の解除や変更を行って通常動作に関する処理に移行する。また、ユーザが「いいえ」を選択した場合には、不整合が起こった機能に関するボタンの表示を行わないまま自動的に適当な設定を行って通常動作に関する処理に移行する。
従って、何れの選択をしたとしても、画像処理装置10は、画面の表示内容に制約があるまま動作することができ、機能と表示の不整合が原因で長期に亘って装置がダウンしてしまうことはない。
【0043】
以上の処理により、画像処理装置10は、起動時に操作パネル18に初期画面を表示させると共に、初期画面によりユーザの操作を受け付ける状態になることができる。なお、操作パネル18に表示させる画面を別の画面に変更する場合にも、UIモジュール131とモード制御モジュール132に、新たに表示させる画面について、図2のステップS13以下の処理を実行させればよい。
【0044】
次に、図4に、操作パネル18が表示する画面上でボタンに対する操作があった場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
例えば、操作パネル18が表示する画面上でボタンAを表示する部分に対する操作があった場合、図4に示すように、パネル制御部121がこれを検出してUIモジュール131に通知してくる(S31)。UIモジュール131は、この通知によりボタンAが押下されたことを認識し、モード制御モジュール132に対して、ボタンAが押下された旨を通知する(S32)。
【0045】
一方、モード制御モジュール132は、ステップS32の通知によりボタンAが押下された旨を認識し、そのボタンAと対応する機能Aの設定について、押下操作に応じて行うべき変更を行う(S33)。例えば、ボタンAが機能Aのオンオフをトグルで切り換えるボタンであれば、オンオフを入れ換える、機能Aが複数の選択肢から1つの選択肢を択一的に選択すべき機能であれば、機能Aの状態をボタンAと対応する選択肢が選択された状態に変更する、等である。
【0046】
モード制御モジュール132は、ステップS33での設定変更の後、その内容を、ボタンA押下通知に対する応答である機能Aの設定変更応答としてUIモジュール131に通知する(S34)。UIモジュール131は、この応答に応じて、パネル制御部121に対し、機能Aの設定変更後の状態を示す表示を要求する(S35)。例えば、機能Aがオンに変更されたのであれば、ボタンAを反転表示する、機能Aに関する選択が他の選択肢からボタンAと対応する選択肢に変更されたのであれば、それまで選択されていた選択肢と対応するボタンを通常表示に戻すと共にボタンAを反転表示する、等である。
【0047】
なお、画像処理装置10においては、1つの機能に関する設定が変更された場合に他の機能に関する設定もそれと連動して変更するような関係を持たせた機能もある。例えば、用紙出力のソートを解除した場合に、これと連動してステープルも解除したり、製本印刷が選択された場合に、これと連動して集約印刷の設定を解除する等である。
モード制御モジュール132は、ステップS33での設定変更の後、このように機能Aと連動する機能を検索する(S36)。そして、連動する機能が発見されなければ、ここでボタンAの押下に応じた処理を終了する。ステップS37以降の破線で示した処理は、連動する機能が発見された場合の処理である。
【0048】
機能Aと連動する機能Bが発見されたとすると(S37)、モード制御モジュール132は、UIモジュール131に対し、その機能Bと対応するボタンBの表示状態を問い合せる通知を行う(S38)。
UIモジュール131は、この通知があると、ボタンBを含む画面の表示内容を示すデータから、ボタンBの表示状態を検索し(S39)、その表示状態を、問い合わせ通知に対する応答として、モード制御モジュール132に通知する(S40)。なお、表示状態とは、ボタンが表示ありに設定されているか表示なしに設定されているか、という表示有無の情報である。この情報は、ボタンが現在表示中の画面内にあるか否かとは無関係である。また、機能Bと対応するボタンBが複数ある場合もある。また、UIモジュール131が行うステップS39,S40の処理は、ステップS35までの処理とは独立したものである。
【0049】
一方、モード制御モジュール132は、ステップS40での応答を受け取ると、ボタンBが表示ありの場合、機能Bに関する設定の変更が可能であるため、ステップS33で行った機能Aの設定変更に応じて機能Bの設定を変更する(S41)。そして、その変更内容をUIモジュール131に通知する(S42)。UIモジュール131は、ボタンBが現在表示中の画面内に表示されていれば、この通知に応じて、ステップS35の場合と同様、パネル制御部121に対し、機能Bの設定変更後の状態を示す表示を要求する(S43)。
【0050】
なお、ステップS41でボタンBが表示なしであれば、機能Bは常に無効(OFF)の状態にしておくため機能Aと連動する設定変更は行わず、そのまま処理を終了する。機能Bと対応するボタンが複数ある場合であって、機能Aの設定変更に応じて選択しようとする選択肢と対応するボタンが表示なしである場合も、同様である。
【0051】
また、ステップS33では、モード制御モジュール132は、機能の排他制御も行う。例えば、機能の設定について、ある機能XがONになっている場合に機能AをONにできないといった制約が定められている場合、ボタンA押下通知に応じて機能Aの設定をONにすべき場合でも、機能XがONになっているならば、ボタンA押下通知を無視して機能Aの設定を変更しない等である。そして、この排他処理の結果、機能Aの設定が変更されない場合もあるが、この場合、ステップS34では、設定を変更しなかった旨の応答をUIモジュール131に返す。
ボタン以外でも、GUIのうち操作可能な部分が操作された場合に同様な処理を行う。
【0052】
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18に表示させた画面に対する操作に応じて、種々の機能に関する設定を行うことができる。また、複数の機能に関する設定を連動させる場合でも、対応するボタンを表示なしに設定した機能や選択肢につき、機能を無効にしたり選択肢を選択できなくしたりした状態を保つことができる。
【0053】
〔操作画面の編集機能及び編集する画面のデータ構成:図5乃至図8〕
ところで、画像処理装置10において操作パネル18に表示させる画面は、所定の権限を有するユーザであれば、自由に編集することができる。この編集の操作は、この実施形態においては、PC40から、専用のクライアントアプリケーションを用いて画像処理装置10にアクセスして行うことができる。また、画像処理装置10側でクライアントアプリケーションからのアクセスを受け付け、画面の編集に必要なデータを提供するのは、図2に示したUIカスタマイズ制御部122である。
【0054】
ここで、図5に、操作パネル18に表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す。
この図に示すGUI編集画面200は、PC40のディスプレイに、PC40上で起動されたクライアントアプリケーションの機能により表示される画面である。
この画面においては、まず、タブ210により、画像処理装置10が備えるどのアプリケーションモジュール(以下「アプリ」という)で使用するGUIの編集を行うかを選択することができる。図4に示した例は、画像処理装置10には、コピー,ドキュメントボックス,画像送信の3つのアプリがインストールされている場合のものであり、GUI編集画面200には、これらの各アプリに対応する、コピータブ211,ボックスタブ212,送信タブ213が表示されている。また、図5に示すのは、このうちコピータブ211が選択され、コピーアプリで使用するGUIの編集を行う状態となっている例である。
【0055】
また、画面リスト表示部220は、タブ210により選択されたアプリで使用するGUIのリストをツリー形式で表示する部分であり、ユーザは、このリストから編集したいGUIを選択することができる。そして、選択された画面の内容が、プレビュー表示部230に表示される。図6では、リストの一番上のコピートップ画面が選択された状態を示している。
【0056】
プレビュー表示部230に表示されるのは、ユーザによる編集結果を反映させた、操作パネル18に表示させる画面のプレビューである。そして、この画面中で、表示内容を編集したいボタン等の操作部をクリック等により選択することができる。
そして、プレビュー表示部230で選択された編集対象の操作部の現在の状態を示す情報が、プロパティ表示部240及び表示有無表示部250に表示される。
【0057】
図5では、自動用紙選択ボタン231が選択された状態を示しており、プロパティ表示部240には、このボタンについての現在の情報として、名称,種別,位置座標,サイズ(幅及び高さ),キャプションのフォントサイズの情報が表示されている。そして、これらのうち、位置座標は編集可能であり、GUI編集画面200をスクロールすると表示される図示しないカーソルボタン等の編集操作部により、その編集を行うことができる。そして、その編集結果は、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0058】
また、表示有無表示部250には、編集対象のボタンを表示ありとするか表示なしとするかを設定するための表示ボタン251と非表示ボタン252が表示され、このうち、現在設定されている内容と対応するボタンが反転表示される。図5の例では、自動用紙選択ボタン231は表示ありの状態であるので、表示ボタン251が反転表示状態となっている。そして、非表示ボタン252を押下することにより、自動用紙選択ボタン231を表示なしの状態に設定することができる。この表示あり/なしの変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0059】
さらに、複数の選択肢を有する選択操作部の1つの選択肢と対応するボタンの表示あり/なしが変更された場合には、その変更に連動して、選択操作部全体の種類が変更される場合もある。この点がこの実施形態の主な特徴であり、この点については後に詳述するが、このような、ボタンの表示あり/なしの変更に連動した選択操作部全体の種類の変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0060】
なお、あるボタンを表示なしに設定してしまうと、そのボタンはプレビュー表示部230から削除されてしまい、以後、画面上でクリックできなくなってしまう。そこで、図示はしていないが、GUI編集画面200には、表示あり/なしを問わず、画面リスト表示部220で選択された画面のデータに含まれている操作部のリストを表示させるためのボタンを設けており、表示なしの操作部についての情報を編集したい場合には、このリストから編集対象を選択することができる。
【0061】
また、以上のようなGUI編集画面200で編集した画面の内容は、保存ボタン262を押下することにより、任意のファイルに保存することができる。この押下により、画像処理装置10における表示に直接反映させることができるようにしてもよい。
また、読み込みボタン261を押下することにより、過去に編集した画面の内容を、任意のファイルから読み出し、編集対象とすることができる。この押下により、画像処理装置10における表示に現在用いられている画面のセットの情報を読み出すことができるようにしてもよい。
【0062】
次に、図6に、PC40により編集する画面の構成を示す1画面分の画面構成情報の例を示す。
図6に示す画面構成情報は、画像処理装置10の操作パネル18に表示させる1つのGUI画面の内容を規定するデータであり、GUI画面の編集は、この画面構成情報を変更することにより行う。そして、PC40及び画像処理装置10において、GUI編集画面200で編集し、画像処理装置10に表示させる画面の内容を示すデータのうち、ユーザの操作を受け付けるボタンの状態に関するデータは、全て図6に示すような選択操作部のデータとして管理している。
【0063】
画面の構成を示す情報としては、選択操作部のデータ以外にも、固定的に表示させるメッセージや画像を示すデータ、あるいは設定されたパラメータの値を表示させる表示枠を示すデータ、等のデータを含めることができるが、この実施形態の特徴に関連するのは、選択操作部のデータのみであるので、ここでは、この選択操作部に焦点を当てて画面構成情報の構成を説明する。
【0064】
選択操作部は、画像処理装置10が有する機能毎に設けられ、その機能に関する設定を行うためのボタンの状態を管理するための情報単位である。ただし、実際に表示されるGUIにおいて、どの範囲のボタンが1つの選択操作部を構成するのかが明示的に表示されるとは限らない。
そして、各選択操作部に関するデータとして、対応する機能について設定可能な設定内容を示す選択肢と、選択操作部をGUI画面に表示させる際の表示形式を示す属性値である種類属性とを指定可能である。また、各選択肢について、対応するボタンの表示有無を示す表示属性と、対応するボタンの位置,サイズ等を規定するその他の属性とを指定可能である。
【0065】
これらのデータのうち、表示属性は、GUI編集画面200の表示有無表示部250により設定されるデータである。位置,サイズ等の属性は、プロパティ表示部240に表示されるデータであるが、表示されないものを含んでいてもよい。
また、選択操作部の種類属性は、選択肢の内容や数、及び表示属性の内容に従って、GUI編集機能を提供するPC40のクライアントアプリケーションにより自動的に設定されるデータである。ただし、この自動設定を一時的にオフにしたり、自動設定とは別にユーザが手動で設定できるようにしたりすることは妨げられない。
【0066】
なお、各選択操作部に用意する選択肢の数は、任意である。そして選択肢としては、パンチ穴あけ機能の場合の穴あけ位置「左側」「上側」のように具体的な設定内容を規定する選択肢の他、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢も考えられる。図6の選択操作部3における「選択肢OFF」がこれに該当する。
また、選択操作部4の選択肢4−Aにあるように、選択肢と対応する選択操作部を設け、選択操作部を階層的に配置することもできる。この場合、選択操作部4を上位の選択操作部、選択操作部4が有する選択肢と対応する選択操作部4−1を下位の選択操作部と呼ぶ。また、3階層以上の選択操作部を設けることも可能である。そして、選択操作部を階層的に配置する場合、各選択操作部の種類属性の値は、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮して設定するとよい。
【0067】
次に、図7に、選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す。
選択操作部の種類属性としては、図7に示すように、択一形式,選択形式,トグル形式,フィードバック形式,警告形式,非表示形式の6つの形式が考えられる。
そしてこのうち、択一形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、常にその選択肢のうち1つのみが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、どの選択肢も選択されない状態は許容されない。ただし、「機能OFF」が選択された状態になることはあり得る。
【0068】
図では、「片面原稿」と「両面原稿」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうちいずれかのボタンが、網掛けで示した選択された状態となる。そして、選択された状態のボタンが操作されても何も変化しないが、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。
【0069】
次に、選択形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、その選択肢のうち最大で1つが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、択一形式と比較して、どの選択肢も選択されていない、という状態を許容する形式である。そして、どの選択肢も選択されていない状態になった場合、選択操作部と対応する機能を利用しない旨の機能OFFの設定がなされたと解釈される。
【0070】
図では、「ステープル1」と「ステープル2」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうち一方が選択された状態またはどちらも選択された状態になり得る。そして、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンがあれば、そのボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。また、選択されているボタンが操作された場合には、そのボタンの選択が解除される。
【0071】
なお、これらの択一形式と選択形式では、基本的には、1つの選択操作部について複数のボタンが表示されることになるが、これらのボタンを図に示したように横並びで表示する必要はない。ボタン相互の位置関係は任意であるし、各ボタンの位置は上述のようにボタン毎に設定可能であるので、1つの選択操作部を構成するボタンが離れた位置に表示される場合もあり得る。
【0072】
トグル形式は、画面上に、操作部として1つのボタンを表示させ、そのボタンにより、選択肢の選択をトグルで受け付ける形式である。1つの選択肢の選択と機能OFFとを切り替えられるようにしてもよいし、複数の選択肢を順次切り替えて選択できるようにしてもよい。
図では、「ソート」の選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、「ソート」が選択された状態と、何も選択されていない状態になり得る。そして、ボタンを操作する毎に、これらの状態をトグルで切り換えることができる。
【0073】
フィードバック形式は、画面上に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容、すなわち選択操作部により設定すべき設定項目に現在設定されている設定内容を表示する形式である。この設定内容は、通常、選択操作部に含まれる選択肢のいずれか1つである。どの選択肢を設定するかは、画像処理装置10のCPU11が自動的に決定する。そして、フィードバック形式の場合、選択操作部ではユーザの操作を受け付けず、ユーザの直接操作により設定内容を変更することはできない。また、フィードバック形式の場合、画面上に表示させるのは設定内容であるから、表示内容と各選択肢の表示属性の値との間に直接の関係はない(設定内容が表示属性の値に従って定まる場合もあるので、この意味では関係があると言える)。図では、ある設定項目に「大量原稿」が設定されている状態の表示を示している。
【0074】
警告形式は、画面上に、前記操作画面に表示されない選択操作部に関する設定がなされている可能性がある旨の警告を表示させる形式である。必ず機能OFF以外のいずれかの選択肢が選択されていなければならない機能について、全ての選択肢と対応するボタンが表示なしになっているような場合、画面上にはボタンが表示されていないのに選択肢の選択はなされている、という状態になってしまうことが考えられるため、警告形式は、主としてこのことを警告するために用いるものである。
【0075】
なお、警告形式の表示は、主にプレビュー表示部230に警告を表示してユーザに現在のGUIの内容が不適切であることを知らせるために用いるものであり、警告形式の選択操作部を含む画面は、画像処理装置10に設定できないようにすることも考えられる。また、警告形式の表示は、図3のステップS21で説明した警告表示とは独立して行われるものである。
【0076】
また、非表示形式は、選択肢の内容や表示属性の値を問わず、画面上に選択操作部と対応する表示を全く行わない形式である。図には破線の枠を記載したが、実際にはこのような枠も表示されない。この非表示形式は、ある機能を全く利用できないようにする場合等に用いることが考えられる。
【0077】
次に、図8に、PC40が有する画面編集装置としての機能の機能ブロック図を示す。
PC40は、画面編集機能を実現するためのクライアントアプリケーションを実行することにより、図8に示す画面構成記憶手段41,編集画面表示手段42,操作受付手段43,表示属性変更手段44,種類属性変更手段45,その他属性変更手段46の機能を実現することができる。
【0078】
このうち画面構成記憶手段41は、図6に示した画面構成情報を記憶し、少なくとも、各選択操作部の種類属性と、その各選択操作部が有する各選択肢についての表示属性とを記憶する属性記憶手段である。また、画面構成記憶手段41は、画像処理装置10が現在使用している画面構成情報をUIカスタマイズ制御部122から取得したり、編集した画面構成情報をUIカスタマイズ制御部122に渡して画像処理装置10における表示に使用できる状態に設定させたりする機能も有する。
【0079】
編集画面表示手段42は、ディスプレイに図5に示したGUI編集画面200を表示させる機能を有する。また、プレビュー表示部230の表示は、画面構成記憶手段41の内容に従って行い、その内容が変更された場合には、画面の表示にリアルタイムに反映させる。
操作受付手段43は、GUI編集画面200における、編集対象の画面やボタンの選択や、表示ボタン251や非表示ボタン252等による属性変更指示等、ユーザによる画面編集操作を受け付ける機能を有する。この操作は、キーボードやマウス等により受け付けることができる。
【0080】
表示属性変更手段44は、操作受付手段43が表示属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能を有する。さらに、種類属性変更手段45にその変更の内容を通知する機能や、種類属性変更手段45から表示属性の変更指示を受けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能も有する。
【0081】
種類属性変更手段45は、表示属性変更手段44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、その選択肢を有する選択操作部(及びその上位,下位の選択操作部)の種類属性の値を、種々の条件を考慮した適切な値に変更する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような値を設定するかについては、後に詳述する。
【0082】
また、種類属性変更手段45は、操作受付手段43が種類属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能も有する。またこの場合、種類属性の値の変更に応じて、値を変更した設定操作部あるいはその上位及び下位の設定操作部が有する選択肢について、表示属性の変更要否を判断し、必要であれば、表示属性変更手段に対して表示属性の変更を指示する機能も有する。どのような場合にこの指示を行うかについても、後に詳述する。
また、その他属性変更手段46は、操作受付手段43が受け付けた指示に従い、画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報のうち、表示属性及び種類属性以外の種々の内容を変更する手段である。
【0083】
以上のような、画面編集装置として機能するPC40において、特徴的な点は、選択操作部の表示形式を、表示属性により規定できるようにすると共に、GUI編集画面200においてある選択肢についての表示属性が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部の種類属性を、各選択肢の変更後の表示属性の値を考慮した適切な値に自動的に設定するようにした点である。
そこで、次に、この設定のために画面編集装置が実行する処理及び、その処理による表示属性の値の変更の具体例について説明する。
【0084】
〔種類属性設定処理の第1の例:図9,図10〕
画面編集装置として機能するPC40のCPUは、クライアントアプリケーションを実行中に、GUI編集画面200においてある選択肢と対応する表示属性が変更されたこと、又はその指示があったことを検出すると、種類属性設定処理を実行する。なお、表示属性の変更指示は、上述のように、選択肢と対応するボタンについて、表示有無表示部250において受け付けるものである。また、以下に説明する種類属性設定処理と、表示属性の変更処理とは、どちらを先に行ってもよいが、種類属性設定処理で参照する表示属性の値は、受け付けた指示に従って変更した後のものである。従ってここでは、説明を簡単にするため、表示属性の変更後に種類属性設定処理を実行するとして説明する。
【0085】
図9に、この種類属性設定処理の第1の例のフローチャートを示す。
図9に示す処理において、PC40のCPUは、まずステップS11で、表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部Xとする)に、表示属性が「表示あり」の選択肢が複数あるか否か判断する。そして複数あれば、ステップS12に進み、その選択操作部Xの種類属性を「択一形式」に設定して処理を終了する。この場合、複数の選択肢からいずれか1つの選択を受け付けるため、択一形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。
【0086】
一方、ステップS11でNOの場合、ステップS13に進み、選択操作部Xに、表示属性が「表示あり」の選択肢が1つあるか否か判断する。ここでYESであれば、ステップS14に進み、その選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、表示属性が「表示あり」である選択肢が必ず選択されることになるため、選択操作を受け付ける必要がないことから、フィードバック形式を用い、選択操作部Xと対応する項目の設定内容を表示することが好ましいと考えられるためである。また、フィードバック形式であれば、ユーザの操作を受け付けないため、無用な操作部を表示してユーザを混乱させることのないGUIとすることができる。
【0087】
また、ステップS13でNOの場合、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるが、どの選択肢と対応するボタンもなく、選択の操作も、選択内容の表示もできないと考えられるため、その旨をユーザに警告することが好ましいと考えられるためである。
【0088】
以上の処理において、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数、すなわち対応するボタンをGUIに表示する選択肢の数に応じた適切な表示形式を、自動で設定することができる。なお、この図9の処理においては、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否かを考慮する必要はない。そして、図9の処理を用いる場合、機能OFFの選択肢の表示属性を「表示なし」にすることは、機能OFFという選択をできなくすることを意味する。
【0089】
次に、図10に、図9に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図には、A〜Cの3つの選択肢を有する選択操作部Xにおいて、各選択肢についての表示属性を、1つずつ「表示あり」から「表示なし」に変更する場合の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0090】
(a)に示すように、3つの選択肢全てについて表示属性が「表示あり」である場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIにはこれらの各選択肢と対応するボタンが表示される。
また、この状態から、(b)に示すように1つの選択肢(選択肢C)について表示属性を「表示なし」に変更しても、表示属性が「表示あり」である選択肢がまだ複数あるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である各選択肢と対応するボタンが表示される。
【0091】
さらに、(c)に示すように選択肢Bについても表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになるため、図9のステップS14の処理により、選択操作部Xの種類属性は、「フィードバック形式」に変更される。この状態では、画像処理装置10は自動的に表示属性が「表示あり」である選択肢Aを選択することになり、そのことを示す表示を行う。
【0092】
また、この状態から(d)に示すようにさらに選択肢Cについての表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢がなくなるため、図9のステップS15の処理により、選択操作部Xの種類属性は、「警告形式」に変更される。この状態では、選択操作部Xと対応する表示として、図7に示したような警告表示を行う。
【0093】
〔種類属性設定処理の第2の例:図11乃至図13〕
種類属性設定処理としては、上述した第1の例の処理に代えて、以下に説明する処理をPC40のCPUに実行させるようにしてもよい。
図11及び図12に、種類属性設定処理の第2の例のフローチャートを示す。
図11に示す処理において、PC40のCPUは、まずステップS21で、表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部Xとする)に、表示属性が「表示あり」の選択肢が複数あるか否か判断する。
【0094】
そして複数あれば、ステップS22に進み、選択操作部Xに、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢があるか否か判断する。また、機能OFFの選択肢がある場合には、ステップS23に進み、その機能OFFの選択肢の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。
【0095】
そして、ステップS23で「表示なし」であれば、選択操作部Xの種類属性を「選択形式」に設定して処理を終了する。
この場合、選択操作部Xには、機能OFFの選択肢以外に表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あることになる。また、図11の処理では、機能OFFの選択肢について、その表示属性が「表示なし」であることを、ユーザは単に表示させるボタンの数を減らすことを希望しており、機能OFFという選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。従って、この場合には、複数の選択肢と対応するボタンを表示させると共に、どの選択肢も選択されてない、機能OFFに相当する状態も許容する選択形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられる。
【0096】
一方、ステップS22又はS23でNOの場合には、ステップS25に進み、選択操作部Xの種類属性を「択一形式」に設定して処理を終了する。この場合には、選択操作部Xにおいては複数の選択肢の中からいずれか1つの選択を受け付けるため、択一形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。そして、それらの複数の選択肢の中には、機能OFFの選択肢が含まれていることも考えられる。
【0097】
また、ステップS21でNOの場合、ステップS26に進み、選択操作部Xに、表示属性が「表示あり」の選択肢が1つあるか否か判断する。そして、あれば、ステップS27に進み、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。また、機能OFFの選択肢がある場合には、ステップS28に進み、その機能OFFの選択肢の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。
【0098】
そして、ステップS28で「表示なし」であれば、選択操作部Xの種類属性を「トグル形式」に設定して処理を終了する。この場合には、選択操作部Xには、機能OFFの選択肢と、選択可能なもう1つの選択肢とがあり、また、ユーザは機能OFFのボタンを表示させないことを望んでいると解釈できるので、1つの選択肢の選択と機能OFFとをトグルで選択可能なトグル形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。
【0099】
一方、ステップS27又はS28でNOの場合には、ステップS30に進み、選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、表示属性が「表示あり」である選択肢が必ず選択されることになるため、選択操作を受け付ける必要がないことから、フィードバック形式を用い、その選択される選択肢の内容を表示することが好ましいと考えられるためである。なお、選択される選択肢が機能OFFの選択肢であることも考えられる。
また、ステップS26でNOの場合、処理は図12のステップS31に進む。そして、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。
【0100】
そして、機能OFFの選択肢があれば、ステップS32に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して処理を終了する(フローチャート上は図11に戻って処理を終了する、以下も同様)。この場合、選択操作部Xには、画面にボタンを表示させる選択肢がないが、機能OFFの選択肢については、上述のように、「表示なし」にしたとしても、その選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。従って、この場合には、GUIには何も表示せず、画像処理装置10を、選択操作部Xで常に機能OFFが選択されているとして動作させることが好ましいためである。
【0101】
なお、全ての選択肢の表示属性が「表示なし」であるので、何も表示しないという目的だけであれば、他の形式を用いることもできる。しかし、「非表示形式」を設定しておけば、GUIを表示させる際に、各選択肢の内容を参照するまでもなく、選択操作部Xについての表示が不要であることがわかり、表示処理の簡略化を図ることができるので、好適である。
【0102】
また、ステップS31で機能OFFの選択肢がなければ、ステップS33に進み、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるが、どの選択肢と対応するボタンもなく、選択の操作も、選択内容の表示もできないと考えられるため、その旨をユーザに警告することが好ましいと考えられるためである。
【0103】
以上の処理においても、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数に加え、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否かも考慮して、適切な値に自動で設定することができる。
【0104】
次に、図13に、図11及び図12に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図には、A,B及び機能OFFの3つの選択肢を有する選択操作部の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0105】
(a)に示すように、3つの選択肢全てについて表示属性が「表示あり」である場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢はないため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIには3つの各選択肢と対応するボタンが表示される。
また、この状態から、(b)に示すように機能OFFの選択肢について表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢はまだ複数あるが、表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢ができるため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS24の処理により、「選択形式」に変更される。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢A,Bと対応するボタンが表示されるが、どちらも選択されない状態も許可される。
【0106】
また、(a)の状態から、(c)に示すように機能OFF以外の1つの選択肢(選択肢B)について表示属性を「表示なし」に変更した場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢はない状態が維持されるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」のままである。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢A,OFFと対応するボタンが表示される。
【0107】
次に、(b)の状態から選択肢A,Bのいずれか(図ではB)の表示属性を「表示なし」に変更するか、(c)の状態から選択肢OFFの表示属性を「表示なし」に変更した場合には、(d)に示すように表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢ができるため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS29の処理により、「トグル形式」に変更される。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢Aと対応するボタンが表示される。また、その選択肢Aが選択されない状態も許可される。
【0108】
また、(c)の状態から(e)に示すように選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更し、選択肢OFFのみが「表示あり」である状態にすると、表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢がないため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS30の処理により、「フィードバック形式」に変更される。この状態では、画像処理装置10は自動的に表示属性が「表示あり」である選択肢OFFを選択することになり、そのことを示す表示を行う。
【0109】
また、(d)又は(e)の状態から残り1つの選択肢について表示属性を「表示なし」にすると、(f)に示すように表示属性が「表示あり」である選択肢がなくなり、かつ機能OFFの選択肢がある状態になるため、図12のステップS32の処理により、選択操作部の種類属性は、「非表示形式」に変更される。この状態では、選択操作部Xと対応する表示は行わない。
また、これ以外にも、図10を用いて説明した種類属性の遷移も、図11,図12の処理によって、図9の処理の場合と全く同じように実現可能である。
【0110】
〔種類属性設定処理の第3の例:図14乃至図18〕
種類属性設定処理としては、上述した第1及び第2の例の処理に代えて、以下に説明する処理をPC40のCPUに実行させるようにしてもよい。
図14に、種類属性設定処理の第3の例の一部のフローチャートを示す。
なお、この第3の例は、図11に示した処理において、ステップS26でNOの場合に図12の処理に代えて図14のフローチャートに示す処理を実行する点が、上述した第2の例と異なるのみである。そこで、種類属性設定処理の第3の例については、この図14に示す処理の部分を中心に説明する。
【0111】
種類属性設定処理の第3の例を実行する場合、PC40のCPUは、図11のステップS26でNOの場合、すなわち表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部X)に表示属性が「表示あり」の選択肢がない場合、図14のステップS41に進む。そして、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。
そして、機能OFFの選択肢があれば、ステップS42に進み、選択操作部Xに上位の選択操作部があるか否か判断する。上位下位の関係は、図6を用いて説明した通り、選択操作部を階層的に配置した場合に生じるものである。
【0112】
ステップS42でYESであれば、ステップS43に進み、上位の選択操作部のうち選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性が「表示あり」であるか否か判断する。そして、「表示あり」であれば、ステップS44に進み、選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。
【0113】
この第3の例でも、第2の例の場合と同様、機能OFFの選択肢については、「表示なし」にしたとしても、その選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。また、画像処理装置10には、選択肢が全て「表示なし」となっている選択操作部に機能OFFの選択肢があれば、常にその選択肢が選択されているとして動作させる。しかし、上位階層の選択操作部において、選択操作部Xと対応する選択肢のボタンが表示されている場合、選択操作部Xを全く表示させないとすると、上位階層の選択操作部が有する選択肢と、その選択肢に関連する選択操作部Xとの関係がGUI上で全く認識できなくなってしまう。そこで、ステップS43でYESの場合には「フィードバック形式」を採用することにより、自動的に、上位階層の選択操作部が有する選択肢と、選択操作部Xとの関係がGUI上で分かり易いものにすることができる。
【0114】
また、ステップS42又はステップS43でNOの場合には、ステップS45に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して処理を終了する。この場合は、上位階層との関連を考慮する必要がないため、図12のステップS32の場合と同様に、「非表示形式」を設定することが好ましい。
また、ステップS41でNOの場合には、ステップS46に進み、ステップS46及びS47で、ステップS42及びS43の場合と同様、選択操作部Xに上位の選択操作部があるか否か、及び上位の選択操作部のうち選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性が「表示あり」であるか否かを判断する。そして、どちらもYESであれば、ステップS48に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定すると共に、ステップS49で選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性を「表示なし」に設定して処理を終了する。
【0115】
この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるにも関わらず選択の操作も選択内容の表示もできない状態である。しかし、ユーザがこの状態で全選択肢の表示属性を「表示なし」にするということは、選択操作部Xの機能を使わない、すなわち、上位階層において、選択操作部Xでの設定が必要になるような選択肢を(選択操作部Xと対応する選択肢)を選択しないという意図を持っていることが多い。そして、ステップS48及びS49の処理を行うことにより、このようなユーザの意図を自動的にGUIの状態に反映させることができる。また、上位階層において選択肢の表示属性を「表示なし」にしてしまえば、選択操作部Xと対応する機能について何らかの選択肢が選択される必要はなくなるため、選択操作部Xが「表示なし」であっても画像処理装置10の動作に不都合は生じない。
【0116】
また、ステップS46又はステップS47でNOの場合には、ステップS50に進み、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合は、上位階層との関連を考慮する必要がないため、図12のステップS33の場合と同様に、「警告形式」を設定することが好ましい。
【0117】
以上の処理においても、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数及び、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否かに加え、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮して、適切な値に自動で設定することができる。
【0118】
次に、図15及び図16に、図14に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図15には、A〜Cの3つの選択肢を有する選択操作部Yと、そのうち選択肢Aに対応し、P〜Rの3つの選択肢を有する下位の選択操作部Xが存在する場合の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0119】
この場合、始めの状態では選択操作部X,Yはどちらも択一形式であるから、GUIには、選択操作部Yと対応する機能Yにつき、選択肢A〜Cを選択するためのボタンがそれぞれ表示され、このうち選択肢Aが選択された場合のより詳細な設定を受け付けるため、選択操作部Xと対応する機能Xにつき、選択肢P〜Rを選択するためのボタンがそれぞれ表示される。
【0120】
そして、この状態から、選択操作部Xにつき、3つの選択肢についての表示属性を全て「表示なし」に設定すると、図14のステップS48,S49の処理により、選択操作部Xの種類属性が「非表示形式」に変更されると共に、選択操作部Xと対応する選択肢Aの表示属性が「表示なし」に設定される。
この結果、GUIには、機能Yにつき、選択肢B及びCを選択するためのボタンがそれぞれ表示されるのみとなる。機能Xに関する設定を行うためのボタンは表示されないが、機能Xを使用する選択肢Aは選択できないため、画面に表示されない機能が使用されてしまうことはない。
【0121】
図16には、図15と概ね同様であるが、選択操作部Xに機能OFFの選択肢がある場合の例を示した。
この場合、始めの状態の表示は、図15の場合と概ね同様であり、機能Xについて選択肢Rと対応するボタンに代えて機能OFFを選択するためのボタンが表示される点が異なるのみである。
【0122】
そして、この状態から、選択操作部Xにつき、3つの選択肢についての表示属性を全て「表示なし」に設定すると、図14のステップS44の処理により、選択操作部Xの種類属性が「フィードバック形式」に変更される。この結果、GUIでは、機能Yに関するボタンは、変更前と変わらず表示され、機能Yにつき、単に現在の設定内容を示す表示を行うことになる。なお、この状態では、選択操作部Xに「表示あり」の選択肢はないが、画像処理装置10は、この画面構成情報を用いて動作する場合、自動的に機能OFFの選択肢を選択する。
【0123】
ところで、図14に示した処理を採用する場合、PC40のCPUには、これに加え、図17のフローチャートに示す処理も実行させるとよい。
図17に示す処理においては、PC40のCPUはまず、ステップS61で、変更後の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。そして、表示なしであれば、ステップS62で、表示属性が変更された選択肢に、対応する下位の選択操作部があるか否か判断する。
【0124】
これがあれば、ステップS63で、下位の選択操作部の種類属性を「非表示形式」に設定すると共に、ステップS64でその選択操作部が有する全選択肢の表示属性を「表示なし」に設定して処理を終了する。
ステップS61又はS62でNOであれば、そのまま処理を終了する。
【0125】
上位の選択操作部においてある選択肢が「表示なし」とされた場合、その選択肢と対応する機能は利用されないため、下位の選択操作部で設定を受け付ける必要はなく、GUIに表示してもスペースの無駄である。そこで、このように、選択肢の非表示設定と連動して、下位の選択操作部も自動的に非表示に設定すると、画面編集操作の手間が省けて好適である。
【0126】
図18に、この処理による属性設定の具体例を示す。
始めの状態は、図15に示した例と同様であるが、この状態から、選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更すると、対応する下位の選択操作部Xの種類属性が「非表示形式」に変更され、その全ての選択肢の表示属性が「表示なし」に変更される。その結果、GUIには、機能Yにつき、選択肢B及びCを選択するためのボタンがそれぞれ表示されるのみとなる。
【0127】
〔変形例〕
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の構成、具体的な処理内容、表示する画面の内容や用途、データの形式等が、以上説明してきた実施形態において具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
例えば、種類属性の値として、上述の実施形態で説明したもの以外の値を設定できるようにしてもよい。また、表示属性の値が変更された場合に、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否か、あるいはその選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かに応じて設定する具体的な種類属性の値も、ユーザのニーズに合わせて適宜変更することができる。
【0128】
また、上述した種類属性設定処理の第2又は第3の例を採用する場合、機能OFFのボタンをGUIに表示させなくても、機能OFFの選択肢はGUIにより常に選択可能である。従って、機能OFFの選択肢の表示属性を「表示なし」にしておけば、選択肢を狭めることなく、GUI上に表示させるボタン数を低減することができる。そこで、ユーザの選択により又は自動的に機能OFFの選択肢の表示属性のデフォルト値を「表示なし」とすることができるようにすれば、表示属性を1つ1つ「表示なし」に設定するような面倒な編集操作なしに、少ない数のボタンでの操作が可能なGUI画面を編集することができる。また、これとは逆に、機能OFF以外の選択肢については、「表示なし」とするとその選択肢を選択できなくなってしまうため、デフォルト値は「表示あり」であることが好ましい。
【0129】
また、この発明を、画像処理装置以外の装置で用いるGUIの編集を行う画面編集装置に適用してもよいことはもちろんである。例えば、この発明は、ネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム,自動車,航空機,汎用コンピュータ等の任意の電子装置について、その装置の備える表示器に表示させる操作画面を編集する装置として、実現できる。
また、画面に表示させる操作部の構成も、ボタンに限られない。
【0130】
また、この発明の記録媒体は、コンピュータにハードウェアを制御させて上述したような画面編集装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。このような記録媒体からこのプログラムをRAMに読み出させてCPUに実行させることにより、上述した実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、このようなプログラムを、記録媒体の配布によらず、ダウンロード等により提供することも可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
以上説明してきたように、この発明の画面編集装置又は画面編集方法によれば、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の選択操作部を画面に配置できるようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、表示器に表示させる画面を容易にカスタマイズ可能な編集環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】この発明の実施形態である画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズに関する機能の構成を示す、機能ブロック図である。
【図3】図1に示した画像処理装置の起動時におけるUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【図4】同じく操作パネルが表示する画面上でボタンに対する操作があった場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【図5】この発明の画面編集装置の実施形態であるPCが図1に示した画像処理装置の操作パネルに表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す図である。
【0133】
【図6】PCが編集する画面の構成を示す1画面分の画面構成情報の例を示す図である。
【図7】図6に示した画面構成情報中で選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す図である。
【図8】図1に示したPCが有する画面編集装置としての機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図9】画面編集装置のCPUに実行させる種類属性設定処理の第1の例のフローチャートである。
【図10】図9に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図11】種類属性設定処理の第2の例のフローチャートである。
【0134】
【図12】その続きを示すフローチャートである。
【図13】図11及び図12に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図14】種類属性設定処理の第3の例のフローチャートである。
【図15】図14に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図16】その別の例を示す図である。
【図17】種類属性設定処理の第3の例を採用する場合にこれに加えて画面編集装置のCPUに実行させる処理のフローチャートである。
【図18】図17に示した処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
10:画像処理装置、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:NVRAM、
15:パネルI/F、16:エンジンI/F、17:通信I/F、18:操作パネル、
19:エンジン部、20:システムバス、30:ネットワーク、40:PC、110:ハードウェアモジュール、120:システムサービスモジュール、121:パネル制御部、122:UIカスタマイズ制御部、130:アプリケーションモジュール、131:UIモジュール、132:モード制御モジュール
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法及び、コンピュータを上記のような画面編集装置として機能させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示器にGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の画面を表示させ、そのGUIにおいて、種々のデータの表示や操作の受付を行うことが知られている。
そして、GUIの設計は、ユーザからの操作を受け付けるためのボタンや、設定内容を表示するための文字表示枠等の、種々の部品を画面上に配置して行うことができる。また、近年では、メーカーが提供するGUIをそのまま使用するのではなく、ユーザが画面の内容を編集して自身の用途に合ったGUIを作成する、カスタマイズに関する要望が多くある。
【0003】
このようなGUIのカスタマイズに関する技術としては、例えば特許文献1乃至3に記載のものが知られている。
特許文献1には、パネルカスタマイズモードを選択することにより、液晶表示器に表示させている表示画面中の機能キーにつき、表示/非表示,位置,サイズ等を変更することができる画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、ユーザ端末からサーバにアクセスして電子機器の操作画面を編集できるようにする技術が記載されている。また、この編集の例として、操作ボタンの拡大縮小、切断、合成、位置変更、あるいはボタンの機能を殺す(消してしまう)、等が挙げられている。
特許文献3には、画面レイアウトが設定されたHTMLファイルに対して修正を行うことによりGUIのカスタマイズを可能とした産業用機器が記載されている。
【特許文献1】特開2005−45370号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2003−5825号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のGUIには、1つの機能について複数の選択肢から設定内容の選択を受け付けるために設けた選択肢毎のボタンのように、相互に関連する複数の表示部品を表示させる場合もある。そして、利用できる機能を制限する場合等に、そのボタンのうち一部を個別に非表示にして、対応する選択肢の選択ができないようにしたいという要望がある。
【0005】
しかし、複数の選択肢に関するボタンの中で、一部の選択肢と対応するボタンのみ非表示にしてしまった場合、残りのボタンの表示が不自然になってしまう場合があるという問題があった。例えば、いずれか1つの選択肢を必ず選択する必要があるにも関わらず、1つの選択肢と対応するボタンを除いて他の全ての選択肢と対応するボタンを非表示にしてしまうと、実質、残りの選択肢を選択するしかないにも関わらず、GUIには、その選択肢について操作可能であるかのようなボタンが表示されてしまう等である。ボタン以外の操作部を用いる場合についても、同様なことが言える。
そして、従来は、このような問題に適切に対応できる技術は知られていなかった。
【0006】
この発明は、このような問題を解決し、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の画面を編集できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の画面編集装置は、上記の目的を達成するため、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置において、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段とを設けたものである。
【0008】
このような画面編集装置において、上記属性記憶手段を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【0009】
また、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に変更する手段とするとよい。
【0010】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に警告を表示させる警告形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記警告形式に変更する手段とするとよい。
【0011】
また、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が2以上である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記選択形式に変更する手段とするとよい。
【0012】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記トグル形式に変更する手段とするとよい。
【0013】
さらにまた、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に変更する手段とするとよい。
さらに、上記機能OFFを示す選択肢の表示属性のデフォルト値を表示なしに設定する手段を設けるとよい。
【0014】
また、上記の画面編集装置において、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置することを可能とし、上記属性記憶手段を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段を設けるとよい。
【0015】
さらに、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(b)その選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に変更する手段とし、さらに、その種類属性変更手段に、その非表示形式への変更を行った場合に、種類属性を変更した選択操作部と対応する選択肢の表示属性を、表示なしに設定する手段を設けるとよい。
【0016】
また、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性の値が変更され、(a)その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、(b)その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(c)その選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、その選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に変更する手段とするとよい。
【0017】
さらにまた、上記種類属性として、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能とし、対応する下位の選択操作部を有する選択肢について、表示属性の値として表示なしが設定された場合に、その選択肢と対応する下位の選択操作部についての上記種類属性を、非表示形式に設定すると共に、その下位の選択操作部が有する各選択肢についての上記表示属性を、全て表示なしに設定する手段を設けてもよい。
【0018】
また、この発明の画面編集方法は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、コンピュータに、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手順と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手順とを実行させるものである。
【0019】
このような画面編集方法において、上記属性記憶手順を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手順とし、上記種類属性変更手順を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手順とするとよい。
【0020】
さらに、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置することを可能とし、上記属性記憶手順を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手順とし、上記種類属性変更手順を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手順とするとよい。
【0021】
また、この発明のプログラムは、コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、そのコンピュータを、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段として機能させるためのプログラムである。
【0022】
このようなプログラムにおいて、上記属性記憶手段を、上記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が、上記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【0023】
さらに、上記コンピュータに、上記選択操作部が有する選択肢と対応させてその選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を上記操作画面に階層的に配置する機能を実現させるためのプログラムを含め、上記属性記憶手段を、上記下位の選択操作部を設けた場合には、その下位の選択操作部についての上記種類属性と、その下位の選択操作部が有する選択肢についての上記表示属性とをさらに記憶する手段とし、上記種類属性変更手段を、何れかの選択肢についての上記表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段とするとよい。
【発明の効果】
【0024】
以上のようなこの発明の画面編集装置又は画面編集方法によれば、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の画面を編集できるようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを画面編集装置として機能させ、上記の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明の画面編集装置は、何らかの装置の表示器に表示させる操作画面の内容を編集する装置である。そして、この画面編集装置は、操作画面を表示させる装置自体に画面編集機能を設けて実現することもできるし、操作画面を表示させる装置とネットワーク等の通信路を介して通信可能なPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータに、所要のアプリケーションプログラムを実行させることにより実現してもよい。
【0026】
また、編集機能は、操作画面を表示させる装置自体がアプリケーションサーバとして機能して提供し、PC等からウェブブラウザのような一般的なクライアントアプリケーションによりアクセスしてその編集機能を利用できるようにしてもよい。また、全く独立した編集装置によって操作画面のデータのみを編集し、このデータを記録媒体に記録して、操作画面を表示する装置に、画面のデータをその記録媒体から読み出させるような構成でもよい。
すなわち、画面編集装置を実現するためのハードウェアは、CPU,ROM,RAM等を有し、一定の演算能力を有するものであればどのようなものであってもよい。
【0027】
ここでは、その一例として、PCにより画面編集装置を実現し、そのPCとネットワーク接続された画像処理装置に表示させる操作画面の内容を編集する場合について説明する。そして、まずは、画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である、画像処理装置の構成について説明する。
【0028】
〔操作画面を表示する装置の構成例:図1乃至図4〕
図1は、その画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図、図2は、その画像処理装置の機能構成を示す図である。
この画像処理装置10は、図1に示すように、プリンタエンジン,スキャナエンジン,画像蓄積用HDD等からなるエンジン部19と、通信I/F17とを有し、CPU11,ROM12,RAM13等により構成される制御部によりこれらのエンジン部19及び通信I/F17を制御することにより、プリント,スキャン,コピー,ドキュメントボックス,ファクシミリ通信等の機能を実現することができる装置である。そして、表示器である液晶ディスプレイ(LCD)にタッチパネルを積層した操作パネル18を有し、この操作パネル18にGUIを表示して、ユーザからの設定や動作指示等の操作を受け付け、その内容に従った動作を行う。また、これらの動作に必要な設定内容等のデータのうち、変更可能かつ電源をOFFした場合でも保持しておく必要のあるデータは、NVRAM(不揮発RAM)14に記憶させておく。
【0029】
これらのうち、CPU11,ROM12,RAM13,NVRAM14,通信I/F17は、システムバス20によって接続され、操作パネル18とエンジン部19は、それぞれパネルI/F15とエンジンI/F16とを介してシステムバス20に接続される。
また、通信I/F17は、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワーク30を介してPC40と通信可能な状態となっている。なお、この通信には、有線、無線を問わず、任意の通信経路を用いることができる。
【0030】
図2には、画像処理装置10の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズに関する機能とを示している。
画像処理装置10は、大きく分けてハードウェアモジュール110,システムサービスモジュール120,アプリケーションモジュール130を有する。
このうち、ハードウェアモジュール110は、上述した操作パネル18を始め、エンジン、メモリ等のハードウェア資源である。
また、システムサービスモジュール120及びアプリケーションモジュール130は、ソフトウェアによって実現されるモジュールである。
【0031】
そして、システムサービスモジュール120は、ハードウェアモジュール110とアプリケーションモジュール130との間に介在し、アプリケーションモジュール130からのハードウェアモジュール110に対する動作要求の受付,その動作要求の調停,およびその動作要求に基づく動作の実行制御を行う機能を実現するモジュールである。
図に示したパネル制御部121は、操作パネル18における画面の表示や操作の検出を制御する機能を有する。
UI(ユーザインタフェース)カスタマイズ制御部122は、ネットワーク30を介して接続されたPC40等の外部の画像編集装置からの要求に応じて、画像処理装置10が画面の表示に用いるGUIのデータを編集用に提供したり、編集後のデータを表示に用いるデータとして設定したりする機能を有する。
【0032】
アプリケーションモジュール130は、システムサービスモジュール120を介してハードウェアモジュール110を制御することにより、ユーザからの指示や外部装置からのコマンド等に応じた動作を行う機能を提供するモジュールである。図2にはアプリケーションモジュール130を1つだけ示しているが、アプリケーションモジュール130は複数あってもよい。例えば、コピー,ファクシミリ通信,スキャナ,プリンタ,ドキュメントボックスといった機能毎に設けるとよい。
【0033】
アプリケーションモジュール130の具体的な構成は、アプリケーションモジュール130によって実現しようとする機能毎に当然異なるが、図2に示したのは、概ねどのアプリケーションモジュール130にも設けられる機能である。そしてこのうち、UIモジュール131は、ユーザの指示に応じたGUI画面の表示/消去や、GUI上における操作の監視を行う機能を有する。操作を検出した場合、その内容をモード制御モジュール132に通知する機能も有する。
【0034】
モード制御モジュール132は、GUI上での操作に従って画像処理装置10の動作モードを設定する機能を有する。ただし、操作の内容をそのまま動作モードに反映させるだけでなく、ある設定がなされている場合に他の特定の設定を禁止する先優先や、ある設定がなされた場合に他の特定の設定を解除する後優先等の制御も行う。
【0035】
次に、これらのUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作について、より詳細に説明する。
まず、図3に、画像処理装置10の起動時におけるUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
UIモジュール131及びモード制御モジュール132は、画像処理装置10が電源投入やリセット等により起動されると、まず、それぞれ所定の初期化処理を行う(S11,S12)。
【0036】
その後、モード制御モジュール132は、不揮発メモリに保存されている起動時の設定に基づき、最初に操作パネル18に表示させる初期画面の構成情報を、UIモジュール131に要求する(S13)。この構成情報は、画面に配置するボタンやテキスト等の画面構成要素や、その表示形式、配置位置等の情報である。
これに対し、UIモジュール131は、後述するような、画面の表示内容を示すデータから、要求された画面に含まれる画面構成要素を検索する(S14)。そして、パネル制御部121に対し、検索で得られた画面構成要素を配置した画面の表示を要求して、操作パネル18に初期画面を表示させると共に(S15)、モード制御モジュール132に対し、初期画面の構成情報を通知する(S16)。
【0037】
ここで、各画面の構成情報は、後述するようにユーザが編集可能であり、ある機能と対応するボタンを画面から消去(表示なしに設定)することにより、その機能を無効にしたり、ある選択肢と対応するボタンを画面から消去(表示なしに設定)することにより、その選択肢を設定できなくしたりすることができる。逆に、メーカーが装置を供給した時点では別の画面に配置されていたボタンを移動又は複製してユーザの所望の画面に配置することや、ユーザが定義した一連の動作や設定の実行を装置に指示するための新たなボタンを画面に配置することもできる。
【0038】
そして、モード制御モジュール132は、UIモジュールから初期画面の構成情報を受け取ると、画面に配置される画面構成要素に応じたモードを設定する(S17)。より具体的には、初期画面に表示されているボタン等と対応する機能については、所定の初期値を設定し、初期画面において表示なしに設定されているボタン等と対応する機能については、その機能を利用しない旨の設定を行う。
【0039】
しかし、画面の内容によっては、必ず利用しなければならない機能と対応するボタンが表示なしに設定されている場合もあり得る。例えば、プリントに関する設定を受け付ける画面で、給紙トレイ選択機能に関するボタンが全て表示なしに設定されている場合等である。このような場合には、モード制御モジュール132は、適切な設定を行うことができない。このような状況を、機能と表示の「不整合」と呼ぶことにする。
【0040】
ステップS17での設定が完了すると、この機能の表示の整合性を確認する処理(S18)を行う。そして、検出されなければ、ここで起動時の処理を終了し、以下、通常動作に関する処理に移行する。ステップS19以降の破線で示した処理は、不整合が検出された場合の処理である。
【0041】
機能の表示の不整合が検出された場合(S19)、モード制御モジュール132は、UIモジュール131に対して「XX機能が設定されていますが、対応するボタンが表示されていません。XX機能を解除(又は変更)しますか?[はい][いいえ]」等の警告表示を要求する(S20)。そして、UIモジュール131は、この要求を受けるとパネル制御部121に警告表示を要求し(S21)、操作パネル18に警告を表示させる。UIモジュール131側では、このステップS21の処理は、ステップS16までの処理とは独立して実行される。
【0042】
また、モード制御モジュール132は、画像処理装置10の全体的な制御を行う図示しない管理モジュールにも、不整合が発生した旨のエラーを通知する(S22)。そして、以上で起動時の処理は終了するが、警告表示においてユーザが「はい」を選択した場合、不整合を解消するように設定の解除や変更を行って通常動作に関する処理に移行する。また、ユーザが「いいえ」を選択した場合には、不整合が起こった機能に関するボタンの表示を行わないまま自動的に適当な設定を行って通常動作に関する処理に移行する。
従って、何れの選択をしたとしても、画像処理装置10は、画面の表示内容に制約があるまま動作することができ、機能と表示の不整合が原因で長期に亘って装置がダウンしてしまうことはない。
【0043】
以上の処理により、画像処理装置10は、起動時に操作パネル18に初期画面を表示させると共に、初期画面によりユーザの操作を受け付ける状態になることができる。なお、操作パネル18に表示させる画面を別の画面に変更する場合にも、UIモジュール131とモード制御モジュール132に、新たに表示させる画面について、図2のステップS13以下の処理を実行させればよい。
【0044】
次に、図4に、操作パネル18が表示する画面上でボタンに対する操作があった場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
例えば、操作パネル18が表示する画面上でボタンAを表示する部分に対する操作があった場合、図4に示すように、パネル制御部121がこれを検出してUIモジュール131に通知してくる(S31)。UIモジュール131は、この通知によりボタンAが押下されたことを認識し、モード制御モジュール132に対して、ボタンAが押下された旨を通知する(S32)。
【0045】
一方、モード制御モジュール132は、ステップS32の通知によりボタンAが押下された旨を認識し、そのボタンAと対応する機能Aの設定について、押下操作に応じて行うべき変更を行う(S33)。例えば、ボタンAが機能Aのオンオフをトグルで切り換えるボタンであれば、オンオフを入れ換える、機能Aが複数の選択肢から1つの選択肢を択一的に選択すべき機能であれば、機能Aの状態をボタンAと対応する選択肢が選択された状態に変更する、等である。
【0046】
モード制御モジュール132は、ステップS33での設定変更の後、その内容を、ボタンA押下通知に対する応答である機能Aの設定変更応答としてUIモジュール131に通知する(S34)。UIモジュール131は、この応答に応じて、パネル制御部121に対し、機能Aの設定変更後の状態を示す表示を要求する(S35)。例えば、機能Aがオンに変更されたのであれば、ボタンAを反転表示する、機能Aに関する選択が他の選択肢からボタンAと対応する選択肢に変更されたのであれば、それまで選択されていた選択肢と対応するボタンを通常表示に戻すと共にボタンAを反転表示する、等である。
【0047】
なお、画像処理装置10においては、1つの機能に関する設定が変更された場合に他の機能に関する設定もそれと連動して変更するような関係を持たせた機能もある。例えば、用紙出力のソートを解除した場合に、これと連動してステープルも解除したり、製本印刷が選択された場合に、これと連動して集約印刷の設定を解除する等である。
モード制御モジュール132は、ステップS33での設定変更の後、このように機能Aと連動する機能を検索する(S36)。そして、連動する機能が発見されなければ、ここでボタンAの押下に応じた処理を終了する。ステップS37以降の破線で示した処理は、連動する機能が発見された場合の処理である。
【0048】
機能Aと連動する機能Bが発見されたとすると(S37)、モード制御モジュール132は、UIモジュール131に対し、その機能Bと対応するボタンBの表示状態を問い合せる通知を行う(S38)。
UIモジュール131は、この通知があると、ボタンBを含む画面の表示内容を示すデータから、ボタンBの表示状態を検索し(S39)、その表示状態を、問い合わせ通知に対する応答として、モード制御モジュール132に通知する(S40)。なお、表示状態とは、ボタンが表示ありに設定されているか表示なしに設定されているか、という表示有無の情報である。この情報は、ボタンが現在表示中の画面内にあるか否かとは無関係である。また、機能Bと対応するボタンBが複数ある場合もある。また、UIモジュール131が行うステップS39,S40の処理は、ステップS35までの処理とは独立したものである。
【0049】
一方、モード制御モジュール132は、ステップS40での応答を受け取ると、ボタンBが表示ありの場合、機能Bに関する設定の変更が可能であるため、ステップS33で行った機能Aの設定変更に応じて機能Bの設定を変更する(S41)。そして、その変更内容をUIモジュール131に通知する(S42)。UIモジュール131は、ボタンBが現在表示中の画面内に表示されていれば、この通知に応じて、ステップS35の場合と同様、パネル制御部121に対し、機能Bの設定変更後の状態を示す表示を要求する(S43)。
【0050】
なお、ステップS41でボタンBが表示なしであれば、機能Bは常に無効(OFF)の状態にしておくため機能Aと連動する設定変更は行わず、そのまま処理を終了する。機能Bと対応するボタンが複数ある場合であって、機能Aの設定変更に応じて選択しようとする選択肢と対応するボタンが表示なしである場合も、同様である。
【0051】
また、ステップS33では、モード制御モジュール132は、機能の排他制御も行う。例えば、機能の設定について、ある機能XがONになっている場合に機能AをONにできないといった制約が定められている場合、ボタンA押下通知に応じて機能Aの設定をONにすべき場合でも、機能XがONになっているならば、ボタンA押下通知を無視して機能Aの設定を変更しない等である。そして、この排他処理の結果、機能Aの設定が変更されない場合もあるが、この場合、ステップS34では、設定を変更しなかった旨の応答をUIモジュール131に返す。
ボタン以外でも、GUIのうち操作可能な部分が操作された場合に同様な処理を行う。
【0052】
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18に表示させた画面に対する操作に応じて、種々の機能に関する設定を行うことができる。また、複数の機能に関する設定を連動させる場合でも、対応するボタンを表示なしに設定した機能や選択肢につき、機能を無効にしたり選択肢を選択できなくしたりした状態を保つことができる。
【0053】
〔操作画面の編集機能及び編集する画面のデータ構成:図5乃至図8〕
ところで、画像処理装置10において操作パネル18に表示させる画面は、所定の権限を有するユーザであれば、自由に編集することができる。この編集の操作は、この実施形態においては、PC40から、専用のクライアントアプリケーションを用いて画像処理装置10にアクセスして行うことができる。また、画像処理装置10側でクライアントアプリケーションからのアクセスを受け付け、画面の編集に必要なデータを提供するのは、図2に示したUIカスタマイズ制御部122である。
【0054】
ここで、図5に、操作パネル18に表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す。
この図に示すGUI編集画面200は、PC40のディスプレイに、PC40上で起動されたクライアントアプリケーションの機能により表示される画面である。
この画面においては、まず、タブ210により、画像処理装置10が備えるどのアプリケーションモジュール(以下「アプリ」という)で使用するGUIの編集を行うかを選択することができる。図4に示した例は、画像処理装置10には、コピー,ドキュメントボックス,画像送信の3つのアプリがインストールされている場合のものであり、GUI編集画面200には、これらの各アプリに対応する、コピータブ211,ボックスタブ212,送信タブ213が表示されている。また、図5に示すのは、このうちコピータブ211が選択され、コピーアプリで使用するGUIの編集を行う状態となっている例である。
【0055】
また、画面リスト表示部220は、タブ210により選択されたアプリで使用するGUIのリストをツリー形式で表示する部分であり、ユーザは、このリストから編集したいGUIを選択することができる。そして、選択された画面の内容が、プレビュー表示部230に表示される。図6では、リストの一番上のコピートップ画面が選択された状態を示している。
【0056】
プレビュー表示部230に表示されるのは、ユーザによる編集結果を反映させた、操作パネル18に表示させる画面のプレビューである。そして、この画面中で、表示内容を編集したいボタン等の操作部をクリック等により選択することができる。
そして、プレビュー表示部230で選択された編集対象の操作部の現在の状態を示す情報が、プロパティ表示部240及び表示有無表示部250に表示される。
【0057】
図5では、自動用紙選択ボタン231が選択された状態を示しており、プロパティ表示部240には、このボタンについての現在の情報として、名称,種別,位置座標,サイズ(幅及び高さ),キャプションのフォントサイズの情報が表示されている。そして、これらのうち、位置座標は編集可能であり、GUI編集画面200をスクロールすると表示される図示しないカーソルボタン等の編集操作部により、その編集を行うことができる。そして、その編集結果は、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0058】
また、表示有無表示部250には、編集対象のボタンを表示ありとするか表示なしとするかを設定するための表示ボタン251と非表示ボタン252が表示され、このうち、現在設定されている内容と対応するボタンが反転表示される。図5の例では、自動用紙選択ボタン231は表示ありの状態であるので、表示ボタン251が反転表示状態となっている。そして、非表示ボタン252を押下することにより、自動用紙選択ボタン231を表示なしの状態に設定することができる。この表示あり/なしの変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0059】
さらに、複数の選択肢を有する選択操作部の1つの選択肢と対応するボタンの表示あり/なしが変更された場合には、その変更に連動して、選択操作部全体の種類が変更される場合もある。この点がこの実施形態の主な特徴であり、この点については後に詳述するが、このような、ボタンの表示あり/なしの変更に連動した選択操作部全体の種類の変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0060】
なお、あるボタンを表示なしに設定してしまうと、そのボタンはプレビュー表示部230から削除されてしまい、以後、画面上でクリックできなくなってしまう。そこで、図示はしていないが、GUI編集画面200には、表示あり/なしを問わず、画面リスト表示部220で選択された画面のデータに含まれている操作部のリストを表示させるためのボタンを設けており、表示なしの操作部についての情報を編集したい場合には、このリストから編集対象を選択することができる。
【0061】
また、以上のようなGUI編集画面200で編集した画面の内容は、保存ボタン262を押下することにより、任意のファイルに保存することができる。この押下により、画像処理装置10における表示に直接反映させることができるようにしてもよい。
また、読み込みボタン261を押下することにより、過去に編集した画面の内容を、任意のファイルから読み出し、編集対象とすることができる。この押下により、画像処理装置10における表示に現在用いられている画面のセットの情報を読み出すことができるようにしてもよい。
【0062】
次に、図6に、PC40により編集する画面の構成を示す1画面分の画面構成情報の例を示す。
図6に示す画面構成情報は、画像処理装置10の操作パネル18に表示させる1つのGUI画面の内容を規定するデータであり、GUI画面の編集は、この画面構成情報を変更することにより行う。そして、PC40及び画像処理装置10において、GUI編集画面200で編集し、画像処理装置10に表示させる画面の内容を示すデータのうち、ユーザの操作を受け付けるボタンの状態に関するデータは、全て図6に示すような選択操作部のデータとして管理している。
【0063】
画面の構成を示す情報としては、選択操作部のデータ以外にも、固定的に表示させるメッセージや画像を示すデータ、あるいは設定されたパラメータの値を表示させる表示枠を示すデータ、等のデータを含めることができるが、この実施形態の特徴に関連するのは、選択操作部のデータのみであるので、ここでは、この選択操作部に焦点を当てて画面構成情報の構成を説明する。
【0064】
選択操作部は、画像処理装置10が有する機能毎に設けられ、その機能に関する設定を行うためのボタンの状態を管理するための情報単位である。ただし、実際に表示されるGUIにおいて、どの範囲のボタンが1つの選択操作部を構成するのかが明示的に表示されるとは限らない。
そして、各選択操作部に関するデータとして、対応する機能について設定可能な設定内容を示す選択肢と、選択操作部をGUI画面に表示させる際の表示形式を示す属性値である種類属性とを指定可能である。また、各選択肢について、対応するボタンの表示有無を示す表示属性と、対応するボタンの位置,サイズ等を規定するその他の属性とを指定可能である。
【0065】
これらのデータのうち、表示属性は、GUI編集画面200の表示有無表示部250により設定されるデータである。位置,サイズ等の属性は、プロパティ表示部240に表示されるデータであるが、表示されないものを含んでいてもよい。
また、選択操作部の種類属性は、選択肢の内容や数、及び表示属性の内容に従って、GUI編集機能を提供するPC40のクライアントアプリケーションにより自動的に設定されるデータである。ただし、この自動設定を一時的にオフにしたり、自動設定とは別にユーザが手動で設定できるようにしたりすることは妨げられない。
【0066】
なお、各選択操作部に用意する選択肢の数は、任意である。そして選択肢としては、パンチ穴あけ機能の場合の穴あけ位置「左側」「上側」のように具体的な設定内容を規定する選択肢の他、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢も考えられる。図6の選択操作部3における「選択肢OFF」がこれに該当する。
また、選択操作部4の選択肢4−Aにあるように、選択肢と対応する選択操作部を設け、選択操作部を階層的に配置することもできる。この場合、選択操作部4を上位の選択操作部、選択操作部4が有する選択肢と対応する選択操作部4−1を下位の選択操作部と呼ぶ。また、3階層以上の選択操作部を設けることも可能である。そして、選択操作部を階層的に配置する場合、各選択操作部の種類属性の値は、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮して設定するとよい。
【0067】
次に、図7に、選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す。
選択操作部の種類属性としては、図7に示すように、択一形式,選択形式,トグル形式,フィードバック形式,警告形式,非表示形式の6つの形式が考えられる。
そしてこのうち、択一形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、常にその選択肢のうち1つのみが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、どの選択肢も選択されない状態は許容されない。ただし、「機能OFF」が選択された状態になることはあり得る。
【0068】
図では、「片面原稿」と「両面原稿」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうちいずれかのボタンが、網掛けで示した選択された状態となる。そして、選択された状態のボタンが操作されても何も変化しないが、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。
【0069】
次に、選択形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、その選択肢のうち最大で1つが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、択一形式と比較して、どの選択肢も選択されていない、という状態を許容する形式である。そして、どの選択肢も選択されていない状態になった場合、選択操作部と対応する機能を利用しない旨の機能OFFの設定がなされたと解釈される。
【0070】
図では、「ステープル1」と「ステープル2」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうち一方が選択された状態またはどちらも選択された状態になり得る。そして、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンがあれば、そのボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。また、選択されているボタンが操作された場合には、そのボタンの選択が解除される。
【0071】
なお、これらの択一形式と選択形式では、基本的には、1つの選択操作部について複数のボタンが表示されることになるが、これらのボタンを図に示したように横並びで表示する必要はない。ボタン相互の位置関係は任意であるし、各ボタンの位置は上述のようにボタン毎に設定可能であるので、1つの選択操作部を構成するボタンが離れた位置に表示される場合もあり得る。
【0072】
トグル形式は、画面上に、操作部として1つのボタンを表示させ、そのボタンにより、選択肢の選択をトグルで受け付ける形式である。1つの選択肢の選択と機能OFFとを切り替えられるようにしてもよいし、複数の選択肢を順次切り替えて選択できるようにしてもよい。
図では、「ソート」の選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、「ソート」が選択された状態と、何も選択されていない状態になり得る。そして、ボタンを操作する毎に、これらの状態をトグルで切り換えることができる。
【0073】
フィードバック形式は、画面上に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容、すなわち選択操作部により設定すべき設定項目に現在設定されている設定内容を表示する形式である。この設定内容は、通常、選択操作部に含まれる選択肢のいずれか1つである。どの選択肢を設定するかは、画像処理装置10のCPU11が自動的に決定する。そして、フィードバック形式の場合、選択操作部ではユーザの操作を受け付けず、ユーザの直接操作により設定内容を変更することはできない。また、フィードバック形式の場合、画面上に表示させるのは設定内容であるから、表示内容と各選択肢の表示属性の値との間に直接の関係はない(設定内容が表示属性の値に従って定まる場合もあるので、この意味では関係があると言える)。図では、ある設定項目に「大量原稿」が設定されている状態の表示を示している。
【0074】
警告形式は、画面上に、前記操作画面に表示されない選択操作部に関する設定がなされている可能性がある旨の警告を表示させる形式である。必ず機能OFF以外のいずれかの選択肢が選択されていなければならない機能について、全ての選択肢と対応するボタンが表示なしになっているような場合、画面上にはボタンが表示されていないのに選択肢の選択はなされている、という状態になってしまうことが考えられるため、警告形式は、主としてこのことを警告するために用いるものである。
【0075】
なお、警告形式の表示は、主にプレビュー表示部230に警告を表示してユーザに現在のGUIの内容が不適切であることを知らせるために用いるものであり、警告形式の選択操作部を含む画面は、画像処理装置10に設定できないようにすることも考えられる。また、警告形式の表示は、図3のステップS21で説明した警告表示とは独立して行われるものである。
【0076】
また、非表示形式は、選択肢の内容や表示属性の値を問わず、画面上に選択操作部と対応する表示を全く行わない形式である。図には破線の枠を記載したが、実際にはこのような枠も表示されない。この非表示形式は、ある機能を全く利用できないようにする場合等に用いることが考えられる。
【0077】
次に、図8に、PC40が有する画面編集装置としての機能の機能ブロック図を示す。
PC40は、画面編集機能を実現するためのクライアントアプリケーションを実行することにより、図8に示す画面構成記憶手段41,編集画面表示手段42,操作受付手段43,表示属性変更手段44,種類属性変更手段45,その他属性変更手段46の機能を実現することができる。
【0078】
このうち画面構成記憶手段41は、図6に示した画面構成情報を記憶し、少なくとも、各選択操作部の種類属性と、その各選択操作部が有する各選択肢についての表示属性とを記憶する属性記憶手段である。また、画面構成記憶手段41は、画像処理装置10が現在使用している画面構成情報をUIカスタマイズ制御部122から取得したり、編集した画面構成情報をUIカスタマイズ制御部122に渡して画像処理装置10における表示に使用できる状態に設定させたりする機能も有する。
【0079】
編集画面表示手段42は、ディスプレイに図5に示したGUI編集画面200を表示させる機能を有する。また、プレビュー表示部230の表示は、画面構成記憶手段41の内容に従って行い、その内容が変更された場合には、画面の表示にリアルタイムに反映させる。
操作受付手段43は、GUI編集画面200における、編集対象の画面やボタンの選択や、表示ボタン251や非表示ボタン252等による属性変更指示等、ユーザによる画面編集操作を受け付ける機能を有する。この操作は、キーボードやマウス等により受け付けることができる。
【0080】
表示属性変更手段44は、操作受付手段43が表示属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能を有する。さらに、種類属性変更手段45にその変更の内容を通知する機能や、種類属性変更手段45から表示属性の変更指示を受けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能も有する。
【0081】
種類属性変更手段45は、表示属性変更手段44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、その選択肢を有する選択操作部(及びその上位,下位の選択操作部)の種類属性の値を、種々の条件を考慮した適切な値に変更する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような値を設定するかについては、後に詳述する。
【0082】
また、種類属性変更手段45は、操作受付手段43が種類属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能も有する。またこの場合、種類属性の値の変更に応じて、値を変更した設定操作部あるいはその上位及び下位の設定操作部が有する選択肢について、表示属性の変更要否を判断し、必要であれば、表示属性変更手段に対して表示属性の変更を指示する機能も有する。どのような場合にこの指示を行うかについても、後に詳述する。
また、その他属性変更手段46は、操作受付手段43が受け付けた指示に従い、画面構成記憶手段41が記憶する画面構成情報のうち、表示属性及び種類属性以外の種々の内容を変更する手段である。
【0083】
以上のような、画面編集装置として機能するPC40において、特徴的な点は、選択操作部の表示形式を、表示属性により規定できるようにすると共に、GUI編集画面200においてある選択肢についての表示属性が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部の種類属性を、各選択肢の変更後の表示属性の値を考慮した適切な値に自動的に設定するようにした点である。
そこで、次に、この設定のために画面編集装置が実行する処理及び、その処理による表示属性の値の変更の具体例について説明する。
【0084】
〔種類属性設定処理の第1の例:図9,図10〕
画面編集装置として機能するPC40のCPUは、クライアントアプリケーションを実行中に、GUI編集画面200においてある選択肢と対応する表示属性が変更されたこと、又はその指示があったことを検出すると、種類属性設定処理を実行する。なお、表示属性の変更指示は、上述のように、選択肢と対応するボタンについて、表示有無表示部250において受け付けるものである。また、以下に説明する種類属性設定処理と、表示属性の変更処理とは、どちらを先に行ってもよいが、種類属性設定処理で参照する表示属性の値は、受け付けた指示に従って変更した後のものである。従ってここでは、説明を簡単にするため、表示属性の変更後に種類属性設定処理を実行するとして説明する。
【0085】
図9に、この種類属性設定処理の第1の例のフローチャートを示す。
図9に示す処理において、PC40のCPUは、まずステップS11で、表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部Xとする)に、表示属性が「表示あり」の選択肢が複数あるか否か判断する。そして複数あれば、ステップS12に進み、その選択操作部Xの種類属性を「択一形式」に設定して処理を終了する。この場合、複数の選択肢からいずれか1つの選択を受け付けるため、択一形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。
【0086】
一方、ステップS11でNOの場合、ステップS13に進み、選択操作部Xに、表示属性が「表示あり」の選択肢が1つあるか否か判断する。ここでYESであれば、ステップS14に進み、その選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、表示属性が「表示あり」である選択肢が必ず選択されることになるため、選択操作を受け付ける必要がないことから、フィードバック形式を用い、選択操作部Xと対応する項目の設定内容を表示することが好ましいと考えられるためである。また、フィードバック形式であれば、ユーザの操作を受け付けないため、無用な操作部を表示してユーザを混乱させることのないGUIとすることができる。
【0087】
また、ステップS13でNOの場合、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるが、どの選択肢と対応するボタンもなく、選択の操作も、選択内容の表示もできないと考えられるため、その旨をユーザに警告することが好ましいと考えられるためである。
【0088】
以上の処理において、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数、すなわち対応するボタンをGUIに表示する選択肢の数に応じた適切な表示形式を、自動で設定することができる。なお、この図9の処理においては、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否かを考慮する必要はない。そして、図9の処理を用いる場合、機能OFFの選択肢の表示属性を「表示なし」にすることは、機能OFFという選択をできなくすることを意味する。
【0089】
次に、図10に、図9に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図には、A〜Cの3つの選択肢を有する選択操作部Xにおいて、各選択肢についての表示属性を、1つずつ「表示あり」から「表示なし」に変更する場合の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0090】
(a)に示すように、3つの選択肢全てについて表示属性が「表示あり」である場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIにはこれらの各選択肢と対応するボタンが表示される。
また、この状態から、(b)に示すように1つの選択肢(選択肢C)について表示属性を「表示なし」に変更しても、表示属性が「表示あり」である選択肢がまだ複数あるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である各選択肢と対応するボタンが表示される。
【0091】
さらに、(c)に示すように選択肢Bについても表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになるため、図9のステップS14の処理により、選択操作部Xの種類属性は、「フィードバック形式」に変更される。この状態では、画像処理装置10は自動的に表示属性が「表示あり」である選択肢Aを選択することになり、そのことを示す表示を行う。
【0092】
また、この状態から(d)に示すようにさらに選択肢Cについての表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢がなくなるため、図9のステップS15の処理により、選択操作部Xの種類属性は、「警告形式」に変更される。この状態では、選択操作部Xと対応する表示として、図7に示したような警告表示を行う。
【0093】
〔種類属性設定処理の第2の例:図11乃至図13〕
種類属性設定処理としては、上述した第1の例の処理に代えて、以下に説明する処理をPC40のCPUに実行させるようにしてもよい。
図11及び図12に、種類属性設定処理の第2の例のフローチャートを示す。
図11に示す処理において、PC40のCPUは、まずステップS21で、表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部Xとする)に、表示属性が「表示あり」の選択肢が複数あるか否か判断する。
【0094】
そして複数あれば、ステップS22に進み、選択操作部Xに、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢があるか否か判断する。また、機能OFFの選択肢がある場合には、ステップS23に進み、その機能OFFの選択肢の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。
【0095】
そして、ステップS23で「表示なし」であれば、選択操作部Xの種類属性を「選択形式」に設定して処理を終了する。
この場合、選択操作部Xには、機能OFFの選択肢以外に表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あることになる。また、図11の処理では、機能OFFの選択肢について、その表示属性が「表示なし」であることを、ユーザは単に表示させるボタンの数を減らすことを希望しており、機能OFFという選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。従って、この場合には、複数の選択肢と対応するボタンを表示させると共に、どの選択肢も選択されてない、機能OFFに相当する状態も許容する選択形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられる。
【0096】
一方、ステップS22又はS23でNOの場合には、ステップS25に進み、選択操作部Xの種類属性を「択一形式」に設定して処理を終了する。この場合には、選択操作部Xにおいては複数の選択肢の中からいずれか1つの選択を受け付けるため、択一形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。そして、それらの複数の選択肢の中には、機能OFFの選択肢が含まれていることも考えられる。
【0097】
また、ステップS21でNOの場合、ステップS26に進み、選択操作部Xに、表示属性が「表示あり」の選択肢が1つあるか否か判断する。そして、あれば、ステップS27に進み、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。また、機能OFFの選択肢がある場合には、ステップS28に進み、その機能OFFの選択肢の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。
【0098】
そして、ステップS28で「表示なし」であれば、選択操作部Xの種類属性を「トグル形式」に設定して処理を終了する。この場合には、選択操作部Xには、機能OFFの選択肢と、選択可能なもう1つの選択肢とがあり、また、ユーザは機能OFFのボタンを表示させないことを望んでいると解釈できるので、1つの選択肢の選択と機能OFFとをトグルで選択可能なトグル形式の選択操作部を用いることが好ましいと考えられるためである。
【0099】
一方、ステップS27又はS28でNOの場合には、ステップS30に進み、選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、表示属性が「表示あり」である選択肢が必ず選択されることになるため、選択操作を受け付ける必要がないことから、フィードバック形式を用い、その選択される選択肢の内容を表示することが好ましいと考えられるためである。なお、選択される選択肢が機能OFFの選択肢であることも考えられる。
また、ステップS26でNOの場合、処理は図12のステップS31に進む。そして、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。
【0100】
そして、機能OFFの選択肢があれば、ステップS32に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して処理を終了する(フローチャート上は図11に戻って処理を終了する、以下も同様)。この場合、選択操作部Xには、画面にボタンを表示させる選択肢がないが、機能OFFの選択肢については、上述のように、「表示なし」にしたとしても、その選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。従って、この場合には、GUIには何も表示せず、画像処理装置10を、選択操作部Xで常に機能OFFが選択されているとして動作させることが好ましいためである。
【0101】
なお、全ての選択肢の表示属性が「表示なし」であるので、何も表示しないという目的だけであれば、他の形式を用いることもできる。しかし、「非表示形式」を設定しておけば、GUIを表示させる際に、各選択肢の内容を参照するまでもなく、選択操作部Xについての表示が不要であることがわかり、表示処理の簡略化を図ることができるので、好適である。
【0102】
また、ステップS31で機能OFFの選択肢がなければ、ステップS33に進み、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるが、どの選択肢と対応するボタンもなく、選択の操作も、選択内容の表示もできないと考えられるため、その旨をユーザに警告することが好ましいと考えられるためである。
【0103】
以上の処理においても、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数に加え、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否かも考慮して、適切な値に自動で設定することができる。
【0104】
次に、図13に、図11及び図12に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図には、A,B及び機能OFFの3つの選択肢を有する選択操作部の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0105】
(a)に示すように、3つの選択肢全てについて表示属性が「表示あり」である場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢はないため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」である。そして、GUIには3つの各選択肢と対応するボタンが表示される。
また、この状態から、(b)に示すように機能OFFの選択肢について表示属性を「表示なし」に変更すると、表示属性が「表示あり」である選択肢はまだ複数あるが、表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢ができるため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS24の処理により、「選択形式」に変更される。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢A,Bと対応するボタンが表示されるが、どちらも選択されない状態も許可される。
【0106】
また、(a)の状態から、(c)に示すように機能OFF以外の1つの選択肢(選択肢B)について表示属性を「表示なし」に変更した場合には、表示属性が「表示あり」である選択肢が複数あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢はない状態が維持されるため、選択操作部Xの種類属性は、「択一形式」のままである。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢A,OFFと対応するボタンが表示される。
【0107】
次に、(b)の状態から選択肢A,Bのいずれか(図ではB)の表示属性を「表示なし」に変更するか、(c)の状態から選択肢OFFの表示属性を「表示なし」に変更した場合には、(d)に示すように表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢ができるため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS29の処理により、「トグル形式」に変更される。そして、GUIには表示属性が「表示あり」である選択肢Aと対応するボタンが表示される。また、その選択肢Aが選択されない状態も許可される。
【0108】
また、(c)の状態から(e)に示すように選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更し、選択肢OFFのみが「表示あり」である状態にすると、表示属性が「表示あり」である選択肢が1つになり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢がないため、選択操作部Xの種類属性は、図11のステップS30の処理により、「フィードバック形式」に変更される。この状態では、画像処理装置10は自動的に表示属性が「表示あり」である選択肢OFFを選択することになり、そのことを示す表示を行う。
【0109】
また、(d)又は(e)の状態から残り1つの選択肢について表示属性を「表示なし」にすると、(f)に示すように表示属性が「表示あり」である選択肢がなくなり、かつ機能OFFの選択肢がある状態になるため、図12のステップS32の処理により、選択操作部の種類属性は、「非表示形式」に変更される。この状態では、選択操作部Xと対応する表示は行わない。
また、これ以外にも、図10を用いて説明した種類属性の遷移も、図11,図12の処理によって、図9の処理の場合と全く同じように実現可能である。
【0110】
〔種類属性設定処理の第3の例:図14乃至図18〕
種類属性設定処理としては、上述した第1及び第2の例の処理に代えて、以下に説明する処理をPC40のCPUに実行させるようにしてもよい。
図14に、種類属性設定処理の第3の例の一部のフローチャートを示す。
なお、この第3の例は、図11に示した処理において、ステップS26でNOの場合に図12の処理に代えて図14のフローチャートに示す処理を実行する点が、上述した第2の例と異なるのみである。そこで、種類属性設定処理の第3の例については、この図14に示す処理の部分を中心に説明する。
【0111】
種類属性設定処理の第3の例を実行する場合、PC40のCPUは、図11のステップS26でNOの場合、すなわち表示属性が変更された選択肢が属する選択操作部(選択操作部X)に表示属性が「表示あり」の選択肢がない場合、図14のステップS41に進む。そして、選択操作部Xに機能OFFの選択肢があるか否か判断する。
そして、機能OFFの選択肢があれば、ステップS42に進み、選択操作部Xに上位の選択操作部があるか否か判断する。上位下位の関係は、図6を用いて説明した通り、選択操作部を階層的に配置した場合に生じるものである。
【0112】
ステップS42でYESであれば、ステップS43に進み、上位の選択操作部のうち選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性が「表示あり」であるか否か判断する。そして、「表示あり」であれば、ステップS44に進み、選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して処理を終了する。
【0113】
この第3の例でも、第2の例の場合と同様、機能OFFの選択肢については、「表示なし」にしたとしても、その選択肢自体をなくすことを希望しているのではないと解釈する。また、画像処理装置10には、選択肢が全て「表示なし」となっている選択操作部に機能OFFの選択肢があれば、常にその選択肢が選択されているとして動作させる。しかし、上位階層の選択操作部において、選択操作部Xと対応する選択肢のボタンが表示されている場合、選択操作部Xを全く表示させないとすると、上位階層の選択操作部が有する選択肢と、その選択肢に関連する選択操作部Xとの関係がGUI上で全く認識できなくなってしまう。そこで、ステップS43でYESの場合には「フィードバック形式」を採用することにより、自動的に、上位階層の選択操作部が有する選択肢と、選択操作部Xとの関係がGUI上で分かり易いものにすることができる。
【0114】
また、ステップS42又はステップS43でNOの場合には、ステップS45に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して処理を終了する。この場合は、上位階層との関連を考慮する必要がないため、図12のステップS32の場合と同様に、「非表示形式」を設定することが好ましい。
また、ステップS41でNOの場合には、ステップS46に進み、ステップS46及びS47で、ステップS42及びS43の場合と同様、選択操作部Xに上位の選択操作部があるか否か、及び上位の選択操作部のうち選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性が「表示あり」であるか否かを判断する。そして、どちらもYESであれば、ステップS48に進み、選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定すると共に、ステップS49で選択操作部Xと対応する選択肢の表示属性を「表示なし」に設定して処理を終了する。
【0115】
この場合、選択操作部Xと対応する機能については、いずれかの選択肢が選択される必要があるにも関わらず選択の操作も選択内容の表示もできない状態である。しかし、ユーザがこの状態で全選択肢の表示属性を「表示なし」にするということは、選択操作部Xの機能を使わない、すなわち、上位階層において、選択操作部Xでの設定が必要になるような選択肢を(選択操作部Xと対応する選択肢)を選択しないという意図を持っていることが多い。そして、ステップS48及びS49の処理を行うことにより、このようなユーザの意図を自動的にGUIの状態に反映させることができる。また、上位階層において選択肢の表示属性を「表示なし」にしてしまえば、選択操作部Xと対応する機能について何らかの選択肢が選択される必要はなくなるため、選択操作部Xが「表示なし」であっても画像処理装置10の動作に不都合は生じない。
【0116】
また、ステップS46又はステップS47でNOの場合には、ステップS50に進み、選択操作部Xの種類属性を「警告形式」に設定して処理を終了する。この場合は、上位階層との関連を考慮する必要がないため、図12のステップS33の場合と同様に、「警告形式」を設定することが好ましい。
【0117】
以上の処理においても、PC40のCPUが種類属性変更手段45として機能する。そして、この処理により、何れかの選択肢についての表示属性の値が変更された場合に、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性を、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数及び、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否かに加え、その選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮して、適切な値に自動で設定することができる。
【0118】
次に、図15及び図16に、図14に示した種類属性設定処理による種類属性の設定(変更)の具体例を示す。また、操作選択部の各状態を示すデータの下側に、そのデータと対応するGUIの表示例を示す。
図15には、A〜Cの3つの選択肢を有する選択操作部Yと、そのうち選択肢Aに対応し、P〜Rの3つの選択肢を有する下位の選択操作部Xが存在する場合の例を示し、ユーザが変更する属性をドットハッチングで、その変更に応じて自動的に設定(変更)される属性を斜線のハッチングで示した。
【0119】
この場合、始めの状態では選択操作部X,Yはどちらも択一形式であるから、GUIには、選択操作部Yと対応する機能Yにつき、選択肢A〜Cを選択するためのボタンがそれぞれ表示され、このうち選択肢Aが選択された場合のより詳細な設定を受け付けるため、選択操作部Xと対応する機能Xにつき、選択肢P〜Rを選択するためのボタンがそれぞれ表示される。
【0120】
そして、この状態から、選択操作部Xにつき、3つの選択肢についての表示属性を全て「表示なし」に設定すると、図14のステップS48,S49の処理により、選択操作部Xの種類属性が「非表示形式」に変更されると共に、選択操作部Xと対応する選択肢Aの表示属性が「表示なし」に設定される。
この結果、GUIには、機能Yにつき、選択肢B及びCを選択するためのボタンがそれぞれ表示されるのみとなる。機能Xに関する設定を行うためのボタンは表示されないが、機能Xを使用する選択肢Aは選択できないため、画面に表示されない機能が使用されてしまうことはない。
【0121】
図16には、図15と概ね同様であるが、選択操作部Xに機能OFFの選択肢がある場合の例を示した。
この場合、始めの状態の表示は、図15の場合と概ね同様であり、機能Xについて選択肢Rと対応するボタンに代えて機能OFFを選択するためのボタンが表示される点が異なるのみである。
【0122】
そして、この状態から、選択操作部Xにつき、3つの選択肢についての表示属性を全て「表示なし」に設定すると、図14のステップS44の処理により、選択操作部Xの種類属性が「フィードバック形式」に変更される。この結果、GUIでは、機能Yに関するボタンは、変更前と変わらず表示され、機能Yにつき、単に現在の設定内容を示す表示を行うことになる。なお、この状態では、選択操作部Xに「表示あり」の選択肢はないが、画像処理装置10は、この画面構成情報を用いて動作する場合、自動的に機能OFFの選択肢を選択する。
【0123】
ところで、図14に示した処理を採用する場合、PC40のCPUには、これに加え、図17のフローチャートに示す処理も実行させるとよい。
図17に示す処理においては、PC40のCPUはまず、ステップS61で、変更後の表示属性が「表示なし」であるか否か判断する。そして、表示なしであれば、ステップS62で、表示属性が変更された選択肢に、対応する下位の選択操作部があるか否か判断する。
【0124】
これがあれば、ステップS63で、下位の選択操作部の種類属性を「非表示形式」に設定すると共に、ステップS64でその選択操作部が有する全選択肢の表示属性を「表示なし」に設定して処理を終了する。
ステップS61又はS62でNOであれば、そのまま処理を終了する。
【0125】
上位の選択操作部においてある選択肢が「表示なし」とされた場合、その選択肢と対応する機能は利用されないため、下位の選択操作部で設定を受け付ける必要はなく、GUIに表示してもスペースの無駄である。そこで、このように、選択肢の非表示設定と連動して、下位の選択操作部も自動的に非表示に設定すると、画面編集操作の手間が省けて好適である。
【0126】
図18に、この処理による属性設定の具体例を示す。
始めの状態は、図15に示した例と同様であるが、この状態から、選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更すると、対応する下位の選択操作部Xの種類属性が「非表示形式」に変更され、その全ての選択肢の表示属性が「表示なし」に変更される。その結果、GUIには、機能Yにつき、選択肢B及びCを選択するためのボタンがそれぞれ表示されるのみとなる。
【0127】
〔変形例〕
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の構成、具体的な処理内容、表示する画面の内容や用途、データの形式等が、以上説明してきた実施形態において具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
例えば、種類属性の値として、上述の実施形態で説明したもの以外の値を設定できるようにしてもよい。また、表示属性の値が変更された場合に、その選択操作部が有する選択肢のうち表示属性が「表示あり」であるものの数、その選択操作部が機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が「表示なし」である選択肢を有するか否か、あるいはその選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かに応じて設定する具体的な種類属性の値も、ユーザのニーズに合わせて適宜変更することができる。
【0128】
また、上述した種類属性設定処理の第2又は第3の例を採用する場合、機能OFFのボタンをGUIに表示させなくても、機能OFFの選択肢はGUIにより常に選択可能である。従って、機能OFFの選択肢の表示属性を「表示なし」にしておけば、選択肢を狭めることなく、GUI上に表示させるボタン数を低減することができる。そこで、ユーザの選択により又は自動的に機能OFFの選択肢の表示属性のデフォルト値を「表示なし」とすることができるようにすれば、表示属性を1つ1つ「表示なし」に設定するような面倒な編集操作なしに、少ない数のボタンでの操作が可能なGUI画面を編集することができる。また、これとは逆に、機能OFF以外の選択肢については、「表示なし」とするとその選択肢を選択できなくなってしまうため、デフォルト値は「表示あり」であることが好ましい。
【0129】
また、この発明を、画像処理装置以外の装置で用いるGUIの編集を行う画面編集装置に適用してもよいことはもちろんである。例えば、この発明は、ネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム,自動車,航空機,汎用コンピュータ等の任意の電子装置について、その装置の備える表示器に表示させる操作画面を編集する装置として、実現できる。
また、画面に表示させる操作部の構成も、ボタンに限られない。
【0130】
また、この発明の記録媒体は、コンピュータにハードウェアを制御させて上述したような画面編集装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。このような記録媒体からこのプログラムをRAMに読み出させてCPUに実行させることにより、上述した実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、このようなプログラムを、記録媒体の配布によらず、ダウンロード等により提供することも可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
以上説明してきたように、この発明の画面編集装置又は画面編集方法によれば、表示器に表示させる画面を編集し、複数の選択肢について表示あり/なしを設定可能な選択操作部を画面に配置する場合に、簡単な操作で、自然な表示の選択操作部を画面に配置できるようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、表示器に表示させる画面を容易にカスタマイズ可能な編集環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】この発明の実施形態である画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズに関する機能の構成を示す、機能ブロック図である。
【図3】図1に示した画像処理装置の起動時におけるUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【図4】同じく操作パネルが表示する画面上でボタンに対する操作があった場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示すシーケンス図である。
【図5】この発明の画面編集装置の実施形態であるPCが図1に示した画像処理装置の操作パネルに表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す図である。
【0133】
【図6】PCが編集する画面の構成を示す1画面分の画面構成情報の例を示す図である。
【図7】図6に示した画面構成情報中で選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す図である。
【図8】図1に示したPCが有する画面編集装置としての機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図9】画面編集装置のCPUに実行させる種類属性設定処理の第1の例のフローチャートである。
【図10】図9に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図11】種類属性設定処理の第2の例のフローチャートである。
【0134】
【図12】その続きを示すフローチャートである。
【図13】図11及び図12に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図14】種類属性設定処理の第3の例のフローチャートである。
【図15】図14に示した種類属性設定処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【図16】その別の例を示す図である。
【図17】種類属性設定処理の第3の例を採用する場合にこれに加えて画面編集装置のCPUに実行させる処理のフローチャートである。
【図18】図17に示した処理による種類属性の設定の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
10:画像処理装置、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:NVRAM、
15:パネルI/F、16:エンジンI/F、17:通信I/F、18:操作パネル、
19:エンジン部、20:システムバス、30:ネットワーク、40:PC、110:ハードウェアモジュール、120:システムサービスモジュール、121:パネル制御部、122:UIカスタマイズ制御部、130:アプリケーションモジュール、131:UIモジュール、132:モード制御モジュール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置であって、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段とを設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記属性記憶手段は、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に警告を表示させる警告形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記警告形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項5】
請求項2に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が2以上である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記選択形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項6】
請求項2又は5に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記トグル形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項7】
請求項2,5又は6に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項8】
請求項2,5,6又は7に記載の画面編集装置であって、
前記機能OFFを示す選択肢の表示属性のデフォルト値を表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の画面編集装置であって、
前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置することが可能であり、
前記属性記憶手段は、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(b)該選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に変更する手段であり、
さらに、該種類属性変更手段が、該非表示形式への変更を行った場合に、種類属性を変更した選択操作部と対応する選択肢の表示属性を、表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項11】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(c)該選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項12】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
対応する下位の選択操作部を有する選択肢について、表示属性の値として表示なしが設定された場合に、該選択肢と対応する下位の選択操作部についての前記種類属性を、非表示形式に設定すると共に、該下位の選択操作部が有する各選択肢についての前記表示属性を、全て表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項13】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、
コンピュータが、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手順と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手順とを実行することを特徴とする画面編集方法。
【請求項14】
請求項13に記載の画面編集方法であって、
前記属性記憶手順は、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手順であり、
前記種類属性変更手順が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手順であることを特徴とする画面編集方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の画面編集方法であって、
前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置することが可能であり、
前記属性記憶手順は、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手順であり、
前記種類属性変更手順が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手順であることを特徴とする画面編集方法。
【請求項16】
コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、
該コンピュータを、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムであって、
前記属性記憶手段が、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項16又は17に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置する機能を実現させるためのプログラムを含み、
前記属性記憶手段が、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置であって、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段とを設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記属性記憶手段は、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に警告を表示させる警告形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記警告形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項5】
請求項2に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が2以上である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記選択形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項6】
請求項2又は5に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が1である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記トグル形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項7】
請求項2,5又は6に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、かつ、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0である場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項8】
請求項2,5,6又は7に記載の画面編集装置であって、
前記機能OFFを示す選択肢の表示属性のデフォルト値を表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の画面編集装置であって、
前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置することが可能であり、
前記属性記憶手段は、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項10】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(b)該選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に変更する手段であり、
さらに、該種類属性変更手段が、該非表示形式への変更を行った場合に、種類属性を変更した選択操作部と対応する選択肢の表示属性を、表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項11】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性の値が変更され、(a)該選択操作部が、前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有し、(b)該選択操作部が有する選択肢のうち表示属性の値が表示ありであるものの数が0であり、かつ、(c)該選択操作部が上位の選択操作部を有する場合には、該選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に変更する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項12】
請求項9に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式を設定可能であり、
対応する下位の選択操作部を有する選択肢について、表示属性の値として表示なしが設定された場合に、該選択肢と対応する下位の選択操作部についての前記種類属性を、非表示形式に設定すると共に、該下位の選択操作部が有する各選択肢についての前記表示属性を、全て表示なしに設定する手段を設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項13】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、
コンピュータが、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手順と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手順とを実行することを特徴とする画面編集方法。
【請求項14】
請求項13に記載の画面編集方法であって、
前記属性記憶手順は、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手順であり、
前記種類属性変更手順が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手順であることを特徴とする画面編集方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の画面編集方法であって、
前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置することが可能であり、
前記属性記憶手順は、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手順であり、
前記種類属性変更手順が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手順であることを特徴とする画面編集方法。
【請求項16】
コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、
該コンピュータを、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性の値が表示ありである選択肢の数に応じた値に変更する種類属性変更手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
請求項16に記載のプログラムであって、
前記属性記憶手段が、前記選択肢のうち機能OFFを示す選択肢を識別する情報をさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が前記機能OFFを示す選択肢であって表示属性の値が表示なしである選択肢を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
請求項16又は17に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、前記選択操作部が有する選択肢と対応させて該選択操作部の下位の選択操作部を設け、選択操作部を前記操作画面に階層的に配置する機能を実現させるためのプログラムを含み、
前記属性記憶手段が、前記下位の選択操作部を設けた場合には、該下位の選択操作部についての前記種類属性と、該下位の選択操作部が有する選択肢についての前記表示属性とをさらに記憶する手段であり、
前記種類属性変更手段が、何れかの選択肢についての前記表示属性の値が変更された場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、該選択操作部が上位の選択操作部を有するか否かも考慮した値に変更する手段であることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図5】
【公開番号】特開2008−305264(P2008−305264A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153198(P2007−153198)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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