説明

番組予約録画装置、番組予約録画方法、電子機器、プログラム

【課題】繰り返し予約録画機能を維持しつつ、意図しない番組の録画を一時的に休止するとともに、自動的に復帰させる技術を提供する。
【解決手段】繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された次回以降の繰り返し予約録画の対象番組の予約録画処理をスキップさせる回数を設定する繰り返し予約録画再設定部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組予約録画技術に関し、特に、繰り返し予約録画を再設定する繰り返し録画再設定技術に関する。
【背景技術】
【0002】
レコーダなどの記録再生装置において、繰り返し録画を予約する繰り返し予約録画機能が設けられている。この、繰り返し予約録画機能とは、例えば、同じチャンネルと同じ時間帯の番組を、1週間にわたって1回の予約設定で予約録画する機能のことである。このような繰り返し予約録画機能を用いると、自動的に複数の番組を予約録画することができるため、便利であるが、一括して予約設定を行うため、不規則な番組設定があると、意図しない番組が知らないうちに録画されていく場合がある。
【0003】
下記特許文献1に記載の技術では、記録開始時間及び記録終了時間を指定して、所定期間毎に放送されるプログラムを継続的に記録する場合に、そのプログラムが放送されない回の記録を予め計画段階でキャンセルするものである。これにより、意図しないプログラムの記録を回避することができる。
【0004】
また、下記特許文献2に記載の技術では、繰り返し録画を指定する予約録画を行った場合にも、録画が行われる時刻前に新たな番組詳細データに基づいて予約録画データを修正することで、変更内容に対応することができる予約録画システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−241227号公報
【特許文献2】特開2002−320181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、録画計画の段階で、現在から数回先まで、録画を行う回と録画を行わない回との選択を行い、その録画計画のデータに従って予約録画を行うものであり、基本的には、個別に予約録画の設定を行う場合と同等の操作が必要となるという問題がある。
【0007】
また、上記特許文献2に記載の技術では、予約録画前に新たな番組情報データを受信して番組予約データを修正するものであるが、ユーザの意図しない番組を予約録画してしまう可能性を排除することはできない。また、特許文献2には、最終回などではその旨を検知して以降の予約録画を解除することは開示されているものの、時系列的に途中の段階で番組の繰り返し予約録画をキャンセルするための技術に関する開示はない。
【0008】
本発明は、繰り返し予約録画機能を維持しつつ、意図する番組の繰り返し録画処理と、意図しない番組の録画処理とを区別する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によれば、繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を時間指定録画処理とする制御を行う制御部と、を有することを特徴とする番組予約録画装置が提供される。前記番組指定録画処理により録画された録画番組と、前記時間指定録画処理により録画された録画番組とを識別する識別情報を付加することが好ましい。
【0010】
上記制御により、繰り返し予約録画処理の意図に沿った番組指定録画処理と、それ以外の時間指定録画処理とを区別して録画することができる。
【0011】
前記識別情報に基づいて、前記番組指定録画処理により録画された録画番組と、前記時間指定録画処理により録画された録画番組とを区別して管理するようにしても良い。前記時間指定録画処理により録画された録画番組を、前記識別情報に基づいて優先的に自動消去するようにしても良い。これにより、繰り返し予約録画処理の意図に沿った番組指定録画処理と、それ以外の時間指定録画処理とを区別して管理することが容易になる。
【0012】
また、本発明は、繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、その旨を報知する制御を行う制御部と、を有することを特徴とする番組予約録画装置である。
【0013】
上記番組予約録画装置によれば、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、その旨を報知することで、ユーザに繰り返し設定の変更処理を促すことができる。
【0014】
また、本発明は、繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された次回以降の繰り返し予約録画の対象番組の予約録画処理をスキップさせる回数を設定する繰り返し予約録画再設定部と、を有することを特徴とする番組予約録画装置である。
【0015】
前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記繰り返し予約録画再設定部において設定された回数だけ次回録画対象番組の予約録画処理をスキップする処理とする制御を行う制御部と、を有することが好ましい。また、前記予約録画処理がスキップされた場合に、その旨を報知する報知部を有することが好ましい。上記装置よれば、ユーザの設定に基づいて、繰り返し予約録画処理を所望の回数だけスキップさせ、無駄な録画処理を防止することができる。本発明は、上記のいずれか1に記載の番組予約録画装置を備えた電子機器であっても良い。
【0016】
本発明の他の観点によれば、繰り返し予約録画を行う番組予約録画方法であって、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定ステップと、前記繰り返し予約録画設定ステップにより設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得ステップと、前記繰り返し予約録画設定ステップにより設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較ステップと、前記番組情報比較ステップによる比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を時間指定録画処理とする制御を行うステップと、を有することを特徴とする番組予約録画方法が提供される。
【0017】
本発明は、上記に記載の番組予約録画方法をコンピュータに実行させるためのプログラム又は当該プログラムを記録するコンピュータ読みとり可能な記録媒体であっても良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、繰り返し予約録画機能を維持しつつ、意図する番組の繰り返し録画処理と、意図しない番組の録画処理とを区別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態によるデジタル放送等の記録再生装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】繰り返し予約録画設定部による繰り返し予約録画の例(a)、(b)と、そのスキップ及び復帰の様子(c)を示す図である。
【図3】繰り返し予約録画設定部による繰り返し予約録画が設定済みの状態における予約確認(又は設定)表示画面の一構成例を示す図である。
【図4】図3の表示から、繰り返し設定ボタンが押された場合に表示される繰り返し設定画面の表示例を示す図である。
【図5】繰り返し番組がない旨の報告例の画面表示例(報知画面例)を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による繰り返し録画機能の処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による繰り返し録画機能の処理におけるスキップ処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による繰り返し予約録画の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態による処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書において、繰り返し予約録画機能とは、例えば、同じチャンネルと同じ時間帯の番組を、1週間にわたって1回の予約設定で予約録画する機能のことである。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態による繰り返し予約録画機能は、予約録画の設定画面又は予約録画の確認画面から、繰り返し録画を1回又は複数回にわたってスキップできる繰り返し予約録画スキップ機能を有することを特徴とする。
【0023】
まず、本発明の実施の形態による繰り返し予約録画機能を備えた記録再生装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態によるデジタル放送等の記録再生装置の一構成例を示す機能ブロック図である。この記録再生装置は、デジタル放送受信装置と一体化されていても良い。
【0024】
図1に示す記録再生装置は、アンテナATから受信された放送信号から放送番組を選択するチューナなどを含むフロントエンド1と、多重化されている信号を映像信号と音声信号とに分けるデマルチプレクサ3と、暗号化されている映像信号と音声信号とをデコードする映像・音声デコード部11と、デコードされた音声を出力する音声出力部13と、デマルチプレクサ3からの出力から番組情報をデコードする番組情報デコード部(番組情報取得部)5と、番組情報から電子番組表(EPG)データを生成する番組表データ生成部7と、映像及び番組表示データなどを合成する画面合成部15と、画面合成部15で合成された映像を表示する表示部(ディスプレイ)17と、を有している。尚、音声出力部13と、表示部17は、一般的には、テレビジョン装置側に設けられている。
【0025】
さらに、各機能部全体を制御する制御部(CPU)21と、各種処理をCPU21に実行させるためのプログラムなどを格納するメモリ部(RAM、ROM)23と、リモコン装置からのリモコン信号を受信するリモコン受光部25と、番組の録画データを記録する記録部(HDD等)27と、操作部(GUIで行っても良い)31と、コンテンツを提供するサーバ装置35等とネットワークNTを介して通信を行うためのインターフェイス部33と、を有している。以下では、放送波に基づく番組を例に説明するが、コンテンツサーバ等から提供されたコンテンツも予約録画の対象である。
【0026】
ここで、ROMに記憶される後述するプログラムによる処理をCPU21に実行させることにより、以下の機能部を設けることができる。すなわち、本実施の形態による予約録画装置は、繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部21aと、番組情報デコード部5が取得した次回の繰り返し予約の前に対象となる時間帯の放送番組の番組情報と、繰り返し予約録画の対象となる初回の録画番組の番組情報とを比較する番組情報比較部21bと、繰り返し予約録画の再設定を行うための繰り返し予約録画再設定部21cと、を有している。
【0027】
尚、ここで「番組情報」とは、番組に付属する番組に固有の情報を指し、この情報により番組が繰り返し番組であるか否かを識別できる情報を指す。このような番組情報としては、例えば、番組名であり、この番組名は、放送波中の番組表データから取得することができる。
【0028】
図2は、繰り返し予約録画設定部21aによる繰り返し予約録画の例(a)、(b)と、そのスキップ及び復帰の様子(c)を示す図である。図2(a)に示す繰り返し予約録画設定部21aによる繰り返し予約録画の例では、予約録画の曜日として1週間のうちの月曜日から金曜日までにおいて、チャンネル001の午後4時から午後5時までの時間帯の番組を一括して録画予約している様子が示されている。図2(b)では、毎週火曜日のチャンネル081で、午後9時から午後9時54分までの番組を繰り返し予約録画する設定の様子が示されている。もちろん、複数の繰り返し予約録画を設定することもできる。図2(c)に示すように、ユーザが番組Aを図2(b)に示すように繰り返し予約録画を行った場合に、例えば、火曜日の1週目には番組A1、次の週の火曜日(2週目)には番組A2が放送されることが示されており、その番組を予約録画するが、その次の週の火曜日(3週目)には、番組Aではなく番組Bが放送されることがある時点で判明する。ある時点とは、例えば、番組Bの放送時刻から約1週間前の時点から実際の番組録画までの時点である。この番組Bは、一連の番組A1〜An(nは2以上の整数)を繰り返し予約とは異なる番組情報(番組名等)を持つ番組であり、ユーザが意図している繰り返し予約録画対象の番組ではない。そこで、その次の週の火曜日(3週目)には、番組Bが放送されることを放送波等に含まれる番組情報から取得し、繰り返し予約録画対象の番組ではないことがわかった時点、或いは、番組Bの予約録画のある時間だけ前の時点で、次回の録画番組が番組Bであることをユーザに報告する。さらに、その次の火曜日(4週目)には、繰り返しの意図に合う番組A3が放送されるため、番組Bが放送される1回分(3週目)だけ予約録画をスキップし、再び繰り返し予約録画に復帰する。4週目以降は、番組A3、A4の順番で火曜日の繰り返し予約録画が実行される。
【0029】
図3から図5までは、本実施の形態による繰り返し予約録画機能に基づく画面例を示す図であり、図6は、本実施の形態による繰り返し録画機能の処理の流れの一例を示すフローチャート図であり、繰り返し録画の処理の流れを示す図である。図6に示すように、録画予約設定時や、或いは、予約済み番組リストなどの表示画面から予約確認画面に遷移させる操作を行うことにより処理が開始され(ステップS1:Start)、ステップS2において、予約確認(又は設定)画面が、例えば記録再生装置のGUI又は接続されているテレビジョン受信装置の表示画面に画面表示される。ここで、繰り返し設定を行うことができる。
【0030】
図3は、繰り返し予約録画設定部21aによる繰り返し予約録画が設定済みの状態における予約確認(又は設定)表示画面の一構成例を示す図である。この予約確認画面17は、例えば、現在、地デジのテレビ番組表である旨を表示する領域41と、どの日(今日、すなわち9月7日(火曜日)と、それを含む1週間のいずれの日の予約確認画面であるか(この場合には、今日、すなわち、9月7日(火曜日)の確認画面である旨の下線表示))とを表示する日時表示領域45と、現在の予約番組のチャンネル及び予約時間帯情報を表示する領域47と、現在の予約番組の番組名や副題、放送回などの番組情報を表示する領域51と、繰り返し予約録画機能の設定用GUI表示領域53と、次回の繰り返し録画予定番組の表示領域55aと、次回以降の繰り返し録画予定番組の変更等を行うためのGUI表示領域57、すなわち、録画予約を変更するボタン57a、変更しないボタン57b、取り消すボタン57c、繰り返し設定ボタン57dを有している。
【0031】
図4は、図3の表示から、繰り返し設定ボタン57dが押された場合に表示される繰り返し設定画面の表示例を示す図である。この繰り返し設定画面では、地上デジタルテレビ番組の繰り返し予約録画設定として、繰り返し録画をHDDに行うことを示す「HDD録画」という表示と、繰り返し予約録画の設定日時が毎週火曜日の午後9時から9時54分までであること、その予約した番組の次回の放送日時、次回予約録画番組の番組名や放送回(ここでは10回(#10))であることが示されている。
【0032】
また、繰り返し設定用の画面に、繰り返し録画を一時的に休止する(スキップする)ことができる旨の表示と、休止する回数の選択を促す表示と、「変更する」か「変更しない」か、を決定するボタンの表示と、がなされる。ここで、繰り返し設定ボタン63により、休止を、「しない」、休止する場合に、「1回」、「2回」、…だけ休止(スキップ)する旨を選択することができる。尚、休止(スキップ)とは、指定した回数だけ、繰り返し予約録画をキャンセルし、その後に、繰り返し予約録画処理に復帰させることを指す。
【0033】
以下、繰り返し録画処理について説明する。図6のステップS2で、図3の画面から繰り返し予約録画が設定されると、ステップS3において、繰り返し録画処理のうち、第1回目の録画処理である初回録画処理が実行される(初回録画対象番組の録画処理)。初回録画対象番組の録画処理が終了した後に、ステップS4において、番組情報デコード部5が、次回の繰り返し録画設定時刻の周辺(例えば前後数時間)の番組情報を取得する。なお、番組情報はステップS3の録画処理よりも前に取得していてもよい。
【0034】
ステップS5において、繰り返し録画設定時刻の周辺に、繰り返し対象番組が存在するか否かを確認する。すなわち、ステップS3で初回録画した番組の番組情報(番組名等)と、繰り返し録画設定時刻の周辺の番組の番組情報と、を番組情報比較部21bにおいて比較する。番組情報を比較することにより、初回録画した番組の番組情報と繰り返し録画設定時刻の周辺の番組の番組情報とが同じ又は類似していれば、繰り返し録画対象番組有り(次回録画対象番組が録画すべき番組である)と判断して(ステップS5でYES)、次回録画を番組指定録画とする(ステップS6)。番組指定録画においては、番組が指定されているので、時間の延長や短縮があってもその番組を録画するため、時間の延長や短縮に対応することができる。尚、録画開始時刻までに番組情報が更新された場合は、必要に応じて、録画開始・終了時刻を変更する。例えば、野球放送などが延長されていた場合には、番組情報の更新を検知して、野球放送の次の番組が、繰り返し予約された大河番組であった場合などに、その大河番組の変更後の放送時間帯における録画を行う。
【0035】
初回録画した番組の番組情報と同じ又は類似した番組情報が繰り返し録画設定時刻の周辺で見つからなければ、繰り返し録画対象番組が無いと判断し(ステップS5でNO)、次回録画を時間指定録画とする(ステップS7)。すなわち、初回録画の設定時間で録画する。そして、ステップS6又はステップS7から、ステップS8に進み、設定時間になると録画が実行され、ステップS4に戻る。
【0036】
図5は、図6のステップS5で、繰り返し設定した番組が無い(NO)の場合に、予約確認(又は設定)表示画面をさせた場合の画面表示例(報知画面例)を示す図である。図5に示す表示は、基本的には図3に示す表示と同様であり、但し、図3の次回予約録画番組表示55aが、「指定された番組情報が取得できません。繰り返し設定から予約を休止できます。」というように、繰り返し設定の休止等が可能である旨の表示55bに変更されている。ここで、指定された番組情報が取得できないというのは、番組名や放送時間帯が前回までの繰り返し予約録画番組のそれと異なるものであることを意味している。また、繰り返し設定ボタン57dから予約を休止することができる。
【0037】
図5に示すような繰り返し設定の休止等が可能である旨の表示55bを確認することで、ユーザは、繰り返し予約録画の設定を変更する必要性があることを時間指定録画が実行されるまでの期間に知ることができる。
【0038】
尚、ステップS5でNOの場合には、そのまま、次回録画を時間指定録画とする例について説明したが、ステップS5でNOの場合に、図5に示すような画面を表示して繰り返し設定した番組が無いことをユーザに報告し、ユーザに、繰り返し予約録画の設定を変更する必要性があることを知らせるとともに、繰り返し設定ボタン57dから予約を休止させたり、設定変更のインターフェイス(図5の符号53など)を提示したりすることで、予約設定変更操作を容易に行うことができるようにしても良い。
【0039】
図7は、繰り返し予約録画が設定されていた場合の録画スキップに関連する処理の流れを示すフローチャート図である。図3や図5の予約確認画面から繰り返し設定を選択すると(Start:ステップS11)、ステップS12で、図4に示す画面表示がなされ、繰り返し予約録画のスキップ処理、すなわち、図4の繰り返し設定の一時的な休止操作及び休止回数の指定(63)を行うことができる。ステップS12で、図4に示す画面からn回(nは1以上の整数)のスキップ設定がなされると、まず、ステップS13で繰り返し録画設定時に録画設定した時刻に到達したか否かを判定し、録画設定した時刻になると(YES)、ステップS14で繰り返し録画を1回スキップする。次いで、ステップS15において、ステップS12で設定されていたスキップ回数nから1を減算する。ステップS16で、スキップ回数nが0であるか否かを判定することで、スキップ回数nが0になるまで、ステップS13からステップS16までの処理を繰り返す。スキップ回数nが0になると(ステップS16でYES)、ステップS17に進み、繰り返し録画を再開する(図6のステップS4に進み再開する)。図6と図7との処理によれば、スキップ設定がなされている場合に、録画設定時刻になると録画スキップを行い、設定しておいたスキップ回数nを1だけ減算するとともに、スキップ回数nが0になるまでは(ステップS16でNO)、録画スキップを繰り返し、スキップ回数nが0になると、図6の番組情報取得処理から録画処理の実行を行う処理に復帰する。これにより、予め設定しておいたスキップ回数だけ録画をスキップさせることができるとともに、録画をスキップさせた回数が予め設定しておいたスキップ回数nになると、録画処理を行うため、設定したスキップ数に基づいたスキップ処理を行うことができる。
【0040】
以上に説明したように、本実施の形態による繰り返し予約録画技術においては、繰り返し録画が実行されている期間において、次回の繰り返し予約録画時間帯に放送される番組が、繰り返し予約録画対象番組であると判断された場合には、次回録画を番組指定録画とし、たとえ、前の番組が延長した等の事情により、繰り返し録画番組の放送時間帯がずれた場合でも、確実に次回録画対象番組を録画することができる。一方、繰り返し予約対象番組が無いと判断された場合には、次回録画を時間指定録画とし、一律に録画を行うことができる。その際、設定されたスキップ数に基づいて、録画処理を自動的にスキップさせ、設定された回数スキップが実行されると、次回録画対象番組の録画処理に復帰するので、ユーザに設定に応じた録画を行うことができる。
【0041】
尚、図5のような繰り返し設定画面を表示させることで、ユーザに、繰り返し設定した番組が無い旨を報知して、繰り返し予約録画用のデータの修正の機会を与え、ユーザは、その際に、番組の予約録画が指定した回数だけスキップし、その後に繰り返し予約録画に復帰するように構成とすることもできる。
【0042】
従って、簡単な操作で、繰り返し予約録画処理における意図しない特定の番組の繰り返し予約録画をスキップするとともに、その後の繰り返し予約録画処理への復帰を行わせることができるという利点がある。
【0043】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。本実施の形態による繰り返し予約録画技術では、繰り返し予約録画の対象でないと判断された場合に、自動的に、次回の予約録画番組の実際の録画処理をキャンセルすることを特徴とする。すなわち、繰り返し録画対象番組があると判断された場合には、そのまま自動的に予約録画を実行し、繰り返し録画対象番組が無いと判断された場合には、その回の予約録画を自動的にスキップするものである。
【0044】
図8は、本実施の形態による繰り返し予約録画処理の流れを示すフローチャート図である。ステップS1からステップS5まで及びステップS6、8は、図6に示す処理と同じであるので、その説明を省略する。
【0045】
図8に示すように、ステップS5において、繰り返し録画対象番組が無いと判断された場合に(NO)、ステップS21に進み、次回録画を1回スキップする。次いで、ステップS22において、録画をスキップした旨を表示部17に表示させるなどして報告する。次いで、ステップS4に戻り、次の番組の番組情報を取得する処理を行う。このような、ステップS4からステップS5でNO、ステップS21、ステップS22、ステップS4の処理を繰り返すことにより、繰り返し録画対象番組があると判断される(ステップS5でYES)まで、自動的にスキップを繰り返す。すなわち、図8に示す処理では、図7に示すように、予めスキップ回数を設定しておかなくても、繰り返し録画対象番組があると判断されるまで繰り返し録画を自動的にスキップするように構成した。従って、スキップ回数等の設定操作が不要であり、操作がより簡単になる。
【0046】
以上に説明したように、本実施の形態による繰り返し予約録画技術によれば、繰り返し録画が実行されている期間において、次回の繰り返し予約録画時間帯に放送される番組が、繰り返し予約録画対象番組であると判断された場合には、次回録画を番組指定録画とする。一方、繰り返し予約対象番組が無いと判断された場合には、次回の繰り返し予約録画を自動的にキャンセルする処理を行うため、ユーザの操作(スキップ設定など)の負担を省きながら、必要な繰り返し予約録画番組のみを予約録画していくことができる。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。本実施の形態においては、次回繰り返し予約録画した番組と、繰り返し予約録画を指定した番組とが同じ番組情報(番組名等)を有しているか否かを判定し、異なる番組情報を有する番組の場合にも録画を行うが、同じ番組情報を有する番組と識別できるように、少なくともいずれかの予約録画済み番組に対して、繰り返し対象番組であるか対象外番組であるかを判別できるように、識別情報(対象外である旨の第1の属性情報)を予約録画済み番組に対して付加することを特徴とする。
【0048】
図9は、本実施の形態による処理の流れを示すフローチャート図であり、ステップS5において、繰り返し録画対象番組が無いと判断された場合に(NO)、次回録画を時間指定録画として(ステップS7)録画を実行(ステップS8)した後に、この録画済み番組に対して、繰り返し録画処理の対象外である旨の第1の属性情報を付加し(ステップS31)、ステップS4の番組情報処理に戻るものである。或いは、ステップS5でYESの番組に対して対象である旨の第2の属性情報を付加しても良いし、両方にそれぞれ属性情報を付加しても良い。
【0049】
本実施の形態によれば、繰り返し予約録画の対象であるか否かに拘わらず録画を実行するが、録画済みの状態において、繰り返し予約録画の対象であるか否かを判定することができるため、実際に録画済み番組を再生する場合に、参考にすることができ、また、録画済み番組のうちの対象外の番組だけを個別又は一括消去する際の目印にすることができるので処理が簡単になるという利点がある。
【0050】
また、対象外番組は、一定期間経過後に自動的に削除するようにしても良いし、再生が行われなかった場合のみに削除するようにしても良い。
【0051】
(変形例)
尚、上記第1の属性情報と第2の属性情報に基づいて、フォルダを分けて録画済み番組を保存するようにすると便利である。すなわち、フォルダを分けて録画済み番組を保存することで、フォルダ単位で対象番組と対象外番組とを管理することにより、録画済み番組の管理が簡単にできるという利点がある。たとえば、対象外番組を一括消去する際に便利である。
【0052】
上述の実施形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0053】
例えば、本実施の形態による番組予約録画装置は、一般的な記録再生装置に設けても良いし、テレビ一体型の記録再生装置に設けても良い。或いは、パーソナルコンピュータなどの記録再生機能に付加させるようにしても良い。これらの記録再生装置、テレビ一体型の記録再生装置、パーソナルコンピュータなどの電子機器も、本発明の範疇に入るものである。
【0054】
また、上述の実施形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0055】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0056】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、番組予約録画装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0058】
AT…アンテナ、NT…ネットワーク、1…フロントエンド、3…デマルチプレクサ、5…番組情報デコード部(放送情報取得部)、7…番組表データ生成部、11…映像・音声デコード部、13…音声出力部、15…画面合成部、17…表示部(ディスプレイ)、21…制御部、21a…繰り返し予約録画設定部、21b…番組情報比較部、21c…繰り返し予約録画再設定部、23…リモコン受光部、25…メモリ部、27…記憶部(HDD)、31…操作部(GUI)、33…インターフェイス部、35…サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、
繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、
前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を時間指定録画処理とする制御を行う制御部と
を有することを特徴とする番組予約録画装置。
【請求項2】
前記番組指定録画処理により録画された録画番組と、前記時間指定録画処理により録画された録画番組と、を識別する識別情報を付加することを特徴とする請求項1に記載の番組予約録画装置。
【請求項3】
前記識別情報に基づいて、前記番組指定録画処理により録画された録画番組と、前記時間指定録画処理により録画された録画番組と、を区別して管理することを特徴とする請求項2に記載の番組予約録画装置。
【請求項4】
前記時間指定録画処理により録画された録画番組を、前記識別情報に基づいて優先的に自動消去することを特徴とする請求項2又は3に記載の番組予約録画装置。
【請求項5】
繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、
繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、
前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、その旨を報知する制御を行う制御部と
を有することを特徴とする番組予約録画装置。
【請求項6】
繰り返し予約録画が可能な番組予約録画装置であって、
繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された次回以降の繰り返し予約録画の対象番組の予約録画処理をスキップさせる回数を設定する繰り返し予約録画再設定部と、を有することを特徴とする番組予約録画装置。
【請求項7】
前記繰り返し予約録画設定部により設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得部と、
前記繰り返し予約録画設定部により設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較部と、
前記番組情報比較部による比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記繰り返し予約録画再設定部において設定された回数だけ次回録画対象番組の予約録画処理をスキップする処理とする制御を行う制御部と
を有することを特徴とする請求項6に記載の番組予約録画装置。
【請求項8】
前記予約録画処理がスキップされた場合に、その旨を報知する報知部を有することを特徴とする請求項7に記載の番組予約録画装置。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項に記載の番組予約録画装置を備えた電子機器。
【請求項10】
繰り返し予約録画を行う番組予約録画方法であって、
繰り返し予約録画の設定を行う繰り返し予約録画設定ステップと、
前記繰り返し予約録画設定ステップにより設定された繰り返し対象番組の番組情報を取得する番組情報取得ステップと、
前記繰り返し予約録画設定ステップにより設定された初回録画対象番組と、次回録画対象番組との番組情報と、を比較する番組情報比較ステップと、
前記番組情報比較ステップによる比較の結果、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と同じ場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を番組指定録画処理とし、前記次回録画対象番組の番組情報が前記初回録画対象番組の番組情報と異なる場合には、前記次回録画対象番組の予約録画処理を時間指定録画処理とする制御を行うステップと
を有することを特徴とする番組予約録画方法。
【請求項11】
請求項10に記載の番組予約録画方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−160791(P2012−160791A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17211(P2011−17211)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】