説明

番組情報表示装置、及び、それを用いた番組自動再生装置、及びそれらを用いた電子機器、番組表示方法及びプログラム

【課題】簡単な操作で自動再生を行うための仕組みを構築するとともに、未再生の番組を希望する時間帯に自動再生させる技術を提供する。
【解決手段】番組情報を表示する番組情報表示装置であって、番組の推奨度に基づいて、推奨度が高い推奨番組の推奨番組情報を時間軸に沿って表示した推奨番組欄を作成し表示する表示制御部と、前記推奨番組欄に表示される推奨番組情報のうちから前記番組の推奨度が低い推奨番組情報の表示を、置換の優先度の高い推奨コンテンツの情報表示で置き換える編集処理を行う推奨番組欄編集部とを有することを特徴とする番組情報表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組情報表示装置等に関し、特に、それを用いた番組自動再生技術に関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、デジタルテレビジョン放送等の普及が進み、デジタルテレビジョン受信装置において、電子番組ガイド(電子番組表:EPG)による番組の確認、予約などが行われている。一般的には、このような番組情報提供サービスにおいて、各放送局の番組放送スケジュール情報を、新聞に掲載されている「ラジオ・テレビ欄」と同様の表示方式で表示している。すなわち、縦軸を時間軸、横軸をチャネル軸として、画定される番組セル内に、対応する番組情報を表示し、ユーザはこれをもとに、番組の視聴、視聴予約、特が予約などを行うことができる。
【0003】
下記特許文献1に記載の技術では、電子番組ガイドにおいて、各種のチャンネルの中から、ユーザの希望する番組を録画予約し、予約録画された番組を自分専用のチャンネルとして並べ直した自分専用チャンネル欄を作成することが提案されている。このような疑似チャンネルを作成することで、自動録画した番組を、所望の時間帯に配置して自動的に再生させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−189218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、録画予約した番組を録画した後に、自動再生するものであり、ユーザが、希望する番組の予約処理、録画した番組の再配置処理などをユーザの操作により行う必要があり、ユーザ操作が煩雑であるという問題があった。
【0006】
また、一般的に自動録画機能を持つテレビジョン受信装置、記録再生装置(レコーダ)では、録画した番組を意識的に再生して消去していかないと、未再生の録画済み番組が際限なく溜まってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、簡単な操作で自動再生を行うための仕組みを構築するとともに、未再生の番組を希望する時間帯に自動再生させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、番組情報を表示する番組情報表示装置であって、番組の推奨度に基づいて、推奨度が高い推奨番組の推奨番組情報を時間軸に沿って表示した推奨番組欄を作成し表示する表示制御部と、前記推奨番組欄に表示される推奨番組情報のうちから前記番組の推奨度が低い推奨番組情報の表示を、置換の優先度の高い推奨コンテンツの情報表示で置き換える編集処理を行う推奨番組欄編集部とを有することを特徴とする番組情報表示装置が提供される。
【0009】
前記番組の推奨度は、放送番組の視聴履歴に基づいて決められ、前記置換の優先度は、前記推奨コンテンツと、前記番組の推奨度の低い前記推奨番組又はその前後の時間帯の放送番組との関連性の高さに基づいて決められることを特徴とする。
【0010】
また、前記番組の推奨度は、放送番組の視聴履歴に基づいて決められ、前記置換の優先度は、前記推奨コンテンツのジャンルと、置き換えられる前記放送番組の放送時間帯における視聴履歴の高い番組のジャンルとの関連性の高さに基づいて決められることを特徴とする。
【0011】
本発明の他の観点によれば、番組情報を表示する番組情報表示装置であって、番組の推奨度に基づいて、推奨度が高い推奨番組の推奨番組情報を時間軸に沿って表示した推奨番組欄を作成し表示する表示制御ステップと、前記推奨番組欄に表示される推奨番組情報のうちから前記番組の推奨度が低い推奨番組情報の表示を、置換の優先度の高い推奨コンテンツの情報表示で置き換える編集処理を行う推奨番組欄編集ステップとを有することを特徴とする番組情報表示方法が提供される。
【0012】
本発明は、コンピュータに上記に記載の番組情報表示方法を実行させるためのプログラムであっても良く、当該プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡単な操作で自動再生を行うための仕組みを構築するとともに、未再生の番組を希望する時間帯に自動再生させることができる。また、未再生の録画済み番組を無意識のうちに自動再生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態による番組情報表示装置を備えた記録再生装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】推奨番組欄を備えた電子番組表の一構成例を示す図である。
【図3A】本実施の形態による番組情報表示装置における、電子番組表の表示例を示す図である。
【図3B】本実施の形態による番組情報表示装置における、電子番組表の他の表示例を示す図である。
【図4】本実施の形態による推奨番組欄編集部による推奨番組欄編集処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による番組情報表示装置の推奨番組欄編集部の処理による画面表示の様子を示す図である。
【図6】本実施の形態による番組情報表示装置の推奨番組欄編集部における再生予約処理の流れを示すフローチャート図である。
【図7】本発明の変形例1による番組情報表示装置における推奨番組表示欄の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施の形態による番組情報表示装置及びそれを用いた番組自動再生装置について、図面を参照しながら説明を行う。以下においては、記録再生装置を例にして説明を行う。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態による番組情報表示装置を備えた記録再生装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
【0017】
図1に示す記録再生装置は、アンテナATから受信された放送信号から放送番組を選択するチューナなどを含むフロントエンド1と、多重化されている信号を映像信号と音声信号とに分けるデマルチプレクサ3と、暗号化されている映像信号と音声信号とをデコードする映像・音声デコード部11と、デコードされた音声を出力する音声出力部13と、デマルチプレクサ3からの出力から番組情報をデコードする番組情報デコード部(番組情報取得部を兼ねる)5と、取得した番組情報から電子番組表(EPG)データを生成する番組表データ生成部7と、映像及び番組表示データなどを合成する画面合成部15と、画面合成部15で合成された映像を表示する表示部(ディスプレイ)17と、を有している。
【0018】
さらに、各機能部全体を制御する制御部(CPU)21と、各種処理をCPU21に実行させるためのプログラムなどを格納するメモリ部(RAM、ROM)23と、番組などを記録するハードディスクなどの記憶部(HDD)27と、リモコン装置からのリモコン信号を受信するリモコン受光部25と、を有している。また、コンテンツなどを提供するサーバ装置35との間で、ネットワークNTを介してコンテンツを取得するためのインターフェイスを構成するインターフェイス部33も有していても良い。尚、番組情報表示装置においては、表示部17や音声出力部13などは必須ではない。
【0019】
番組情報の表示に関係する機能部としては、制御部21において、表示部17の表示を制御する表示制御部21aと、作成した番組表に基づく自動再生を行う自動再生部21bと、ユーザの視聴・再生嗜好を学習するユーザ嗜好学習部21cと、ユーザの視聴・再生嗜好に基づいて、ユーザが好むと推測されるお勧めの推奨番組をピックアップして一覧表示する推奨番組欄の編集を行う推奨番組欄編集部21dと、を有している。これらの機能部は、メモリ部23のROM内に記録されているプログラムに基づいて処理が行われるようになっているのが一般的である。推奨コンテンツとは、推奨番組を含む広い概念であり、外部のコンテンツサーバや光学ディスクなどの記憶媒体に格納されているコンテンツのうち、ユーザの視聴・再生嗜好に基づいて、お勧めするコンテンツのことである。
【0020】
次に、推奨番組表示欄について説明する。今後、放送のデジタル化や映像音声の高圧縮技術の進展に伴って、放送局数が一層増加し多チャンネルの放送が予定されている。多チャンネル化に伴い、「ラジオ・テレビ欄」形式の電子番組表の表示を一覧することが難しくなる。そこで、ユーザの嗜好等に合致した推奨番組を時間軸方向に一列に並べた推奨番組欄を設けている電子番組表がある。
【0021】
図2は、推奨番組欄を備えた電子番組表の一構成例を示す図である。推奨番組欄は、ユーザが視聴したいと推定される推奨度の高い推奨番組を自動的に選択して作成される。推奨番組欄への番組選択の基準である推奨度は、例えば、その装置で過去に多く視聴した番組を手がかりとするもので、番組のタイトル、ジャンル、放送時間帯等を利用してユーザの嗜好をユーザ嗜好学習部21cで学習し、嗜好にあったユーザに推奨できる番組を選択する。
【0022】
図2に示す表示画面17には、例えば、現在、地デジのテレビ番組表である旨を表示する領域と、どの日(今日を含む1週間のいずれの日の電子番組表表示であるか(この場合には、今日の電子番組表表示である旨の下線表示))の電子番組表であるかを表示する領域42aと、現在視聴中の番組が番組Aであることを示す表示42bと、時間軸とチャンネル軸とにより画定され番組情報を表示する番組セル45がマトリックス状に配置されている一般的な電子番組表表示欄と、矢印43で示すように、一般的な電子番組表表示欄に表示されている番組のうち、時間帯毎に、例えばバラエティ、ドラマ、ニュースを多く見ているユーザに対してそのジャンルに依存した視聴履歴に基づいて推奨される推奨度の高い推奨番組が選択され、例えば1軸の時間軸上に表示させている推奨番組欄47(ここでは、番組AからEまでの推奨番組51が表示されている)と、が設けられている。推奨番組欄47に基づいて、ユーザは推奨された推奨度の高い好みの番組を、簡単な操作でスムーズに視聴、予約視聴、予約録画等をすることができる。
【0023】
図3Aは、本実施の形態による番組情報表示装置における、電子番組表の表示例を示す図である。図3Aに示す電子番組表の基本的な構成は、図2の構成と同様であるが、推奨番組欄47中において、例えば推奨度の低い番組Cの時間帯の推奨番組を、例えば、記憶部(HDD)27内に格納済みの録画済み番組で置き換えることができるように構成されていることを特徴とする。尚、録画済み番組は、番組Cの時間帯までに録画が完了していれば良い。この際の置き換える録画済み番組をどのような基準で選択するかの例に関しては後述する。ここでは、番組Cの代わりに録画済み番組H27aと録画済み番組J27bとが、番組Cの放送時間帯であった時間帯における推奨番組として表示される。ここで、図3Bに示すように、録画済み番組H27aと録画済み番組J27bとが、HDDから取得する録画済み番組である旨が認識できるような印などを番組情報の表示に対して付加すると良い。例えば、番組セル内に、[HDD]などの表示71を行ったり、録画済み番組情報が表示されている番組セルを他の番組情報が表示されている番組セルと色分けしたり、符号51で示すように、HDDからの推奨番組が表示されている時間帯に、時間軸に沿って、例えば棒状の色付き領域51を表示させるようにしても良い。これにより、ユーザは、HDDからの推奨番組であることを簡単に知ることができる。
【0024】
以下、メモリ部に記憶され、推奨番組欄の編集の基礎となる各種データテーブルなどの構成例等について説明する。
【0025】
【表1】

【0026】
【表2】

【0027】
【表3】

【0028】
【表4】

【0029】
表1は、番組情報取得部5が、放送波から取得した電子番組表データと推奨度の高さとに基づいて選択された推奨番組を表示した推奨番組欄の各推奨番組と、その放送時間帯と、それぞれの推奨番組の推奨度との関係を示す表である。表1に示すように、番組AからEまでのそれぞれの放送時間帯(0〜1時、1時から2時、など)と、推奨度(例えば、ジャンル等に基づいて、ユーザの嗜好の高い度合いなどであって、この場合には、その値が小さい程、優先度が高い)と、を示すテーブルが、推奨番組欄を作成するためのベースとして、例えばROMなどに記憶される。
【0030】
表1によれば、番組Cの推奨度が低い(値が5)ことがわかる。この番組Cが、編集により削除される対象となる。
【0031】
表2は、記憶部(HDD)27内に格納済みの録画済み番組FからKまでと、それぞれの録画時間と、ジャンルに基づく置換の優先度と(この場合には、値が小さい程、置換により推奨番組表に表示される優先度が高い)、が示されている。ここで、ジャンルに基づく置換の優先度とは、例えば、番組Cの時間帯においてその装置で視聴される頻度が高いジャンルの録画済み番組であるかどうかに基づく優先度であり、表2で示された優先度は、番組Cの時間帯においてその装置で視聴される頻度が高いジャンルの順番を示すものである。すなわち、録画済み番組のうち、番組Cと置き換える録画済み番組の候補は、番組Cの放送時間帯である2時から4時までの時間帯に良く見るジャンルとしての優先度が高い番組H、或いは、番組Cの放送時間帯である2時から4時までの時間帯によく見る番組とタイトルが類似している番組Jなどとなる。
【0032】
また、置換の優先度の別の例として、表2のタイトル類似度(この場合には、値が小さい程、類似している)と、連続シリーズであるか否かのフラグ(この場合には、○印の番組Gが連続番組である)と、が示されている。タイトルの類似度、連続シリーズについては後述する。
【0033】
ここで、いずれを優先度に基づいて置換対象録画番組を選択するかは、ユーザ設定などにより設定できるようにしても良い。
【0034】
表3は、番組のタイトルの文字列の類似度を示すものであり、番組Bと番組Hとは、類似しているが、番組Jとは類似していないことがわかる。
【0035】
或いは、表4に示すように、2時から4時までの時間帯の前の時間帯の推奨番組Bが、例えば、録画済み番組HやJとシリーズの番組である場合には、すなわち、タイトルが同じで、(1)、(2)、(3)など番組の回数が示されている場合には、その順番に沿って並ぶように番組をHDDから取得するようにしても良い。このようにすれば、前の週に視聴しなかったが録画した番組と、今日放送するシリーズ物の番組とを連続して再生させることも可能である。シリーズIDを用いて判断しても良い。
【0036】
また、録画する際にフォルダ等にジャンル別などで区別して番組を管理しておき、フォルダに自動再生時間帯に関する情報を付加しておく。例えば、子供用番組を必ず夕方に再生させるように、こども用番組フォルダから選択できるようにしても良い。
【0037】
図4は、本実施の形態による推奨番組欄編集部21dによる推奨番組欄編集処理の流れを示すフローチャート図である。まず、ステップS1において、推奨番組の作成処理が開始されると、番組情報デコード部(番組情報取得部)5が取得した番組情報(放送波のSI情報)5aと、ユーザ嗜好学習部21cが過去の視聴履歴等から得たユーザ嗜好学習情報21c’と、に基づいて、ステップS2において、推奨度が属性情報として付された推奨度付き番組情報を生成し、ステップS3で、時間帯毎に推奨度が最も高い番組を選択する(図2、表1等参照)。これにより、図2に示す推奨番組欄が作成できる。
【0038】
次いで、ステップS4において、推奨番組欄編集部21dが、推奨度優先度が一定の値以下の番組(例えば、番組C)を、推奨番組欄の表示から削除し、ステップS5において、推奨番組欄にある程度の空き時間があれば(YES)、記憶部(HDD)27に記憶されている録画番組のうち、空き時間に収まる録画番組などのコンテンツであって、例えば表2の優先度、表3のタイトル類似度、表4の連続シリーズなど、推奨番組欄に表示される優先度の高い録画番組を推奨番組欄のその時間帯に挿入し、ステップS5に戻る。空き時間がさらにある場合には、その空き時間に録画済み番組情報を表示させる処理を継続し、空き時間が無くなると(NO)、作成処理を終了する(End)。
【0039】
以上の処理により、図3A、図3Bに示すような推奨番組表を編集して作成することができる。
【0040】
本実施の形態による番組情報表示装置によれば、推奨番組欄において、推奨度の低い時間帯等の番組を、録画済み番組のうち優先度の高い番組で置き換える推奨番組欄編集処理を行うことにより、その時間帯に良く見るジャンルやタイトルなど、視聴者がより見たいと推定される番組を再生されることができる。また、推奨番組欄に、録画済み番組情報も表示させることで、放送番組と録画済み番組とを区別することなく再生、視聴する操作が容易にできる。従って、ユーザにとって、より好ましい番組が視聴できるような仕組みを構築することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態による番組情報表示装置について、図面を参照しながら説明を行う。図5は、本実施の形態による番組情報表示装置の推奨番組欄編集部21dの処理による画面表示の様子を示す図であり、図6は、本実施の形態による番組情報表示装置の推奨番組欄編集部21dにおける再生予約処理の流れを示すフローチャート図である。本実施の形態による番組情報表示装置では、電子番組表に基づいて図2に示すような推奨番組欄を作成した後、録画済みコンテンツを置換する時間帯又は置換する番組にフォーカス(カーソル)を表示させ、このカーソルを時間軸に沿って動かすことで、推奨番組欄を編集することができる仕組みを提供することを特徴とする。
【0042】
図6に示すように、処理を開始し(Start:ステップS11)、ステップS12で番組情報取得部5により取得した番組情報と、ユーザ嗜好学習部21cが過去の視聴履歴等から得たユーザ嗜好学習情報21c’とに基づいて、推奨番組欄を作成・表示する。ステップS13において、デフォルトの時間帯を選択状態(カーソルが指示している状態)とする(図5の推奨番組表47のカーソル67a)。ここで、図5に示すように、録画番組のID(番号)63と、録画番組名(F〜K)65と、を有するHDD内録画番組リスト61を表示させ、置換したい録画番組H67を選択し、リモコン等の決定ボタンを押す。すると、再生メニュー71が表示され、この中の、今すぐ再生73、再生予約77の2つのボタンから、再生予約77を選択して決定すると、推奨番組欄47を含む電子番組表が画面17に表示される。デフォルトの状態で決定ボタンが押されると(ステップS14でYES)、ステップS15で番組Cから録画済み番組Hへの置換が完了し、再生予約処理が完了する(ステップS16:End)。一方、決定ボタンが押されずに(NO)、ステップS17で上下カーソルキーの移動が検知されると(YES)、ステップS18で、図5の推奨番組欄47の移動後のカーソルで示される時間帯(例えば、番組B又番組Dの時間帯)が、選択状態となる。ここで、ステップS14に戻り、録画済み番組を別の時間帯における置換対象として設定できる。ステップS17でNOの場合には、ステップS12に戻る。以上の処理により、HDD内録画番組リスト61内の録画番組の中から所望の番組を、推奨番組欄47内の所望の時間帯に移動させて編集することができる。そして、この編集後の推奨番組欄47に表示された順番で番組の再生予約設定をすることができる。
【0043】
以上のように、本実施の形態による番組情報表示装置によれば、所望の録画番組を所望の時間帯に推奨番組として設定することができ、この推奨番組欄に基づいて、録画番組の再生予約を行うことができる。そして、放送番組と録画済み番組とが混在する、上記のような推奨番組表に基づいて、自動的に番組を再生することができる。この自動再生機能を利用するタイミングは、以下の通りである。
【0044】
まず、自動再生する番組は、推奨番組欄の時間帯に沿って自動再生スケジュールとして自動的に再生予約をすることができる。ここで、番組表が表示されたタイミングにおいては、推奨番組欄に、自動再生対象番組が表示される。そして、自動再生が開始されると、推奨番組欄の時間帯に沿って番組が自動的に再生される。
【0045】
(変形例1)
図7は、本発明の変形例1による番組情報表示装置における推奨番組欄の一例を示す図である。図7に示す推奨番組欄47では、番組Bと番組Dとの間の番組Cの時間帯(例えば2時間)が、置換する録画番組の再生時間と一致しない例を示す図である。図7では、1時間録画番組の番組H、2時間録画番組の番組J、3時間録画番組の番組Kが2時間の時間枠名に表示されている。すなわち、録画番組の選択肢が表示されていると考えることができる。
【0046】
この状態で自動再生を行うと、番組Bの後には、番組Hが1時間、番組Jが1時間再生される。或いは、番組Bが終了した時点でユーザが操作を行うことで、番組Jを再生するようにしても良いし、番組Kのうち2時間だけを再生するように指定しても良い。時間帯に合わせて、高速再生を行うようにしても良い。
【0047】
また、録画番組の再生時間を番組Cの空き時間よりも短くしても良い。本変形例1による番組情報表示装置では、置換する録画番組の推奨番組欄における表示の自由度を高めることができ、ユーザは、推奨番組欄の中から所望の録画番組を選んで再生させることも可能である。
【0048】
(変形例2)
上記各実施の形態では、録画済み番組を、放送番組の置換対象コンテンツとして説明したが、サーバ装置35からネットワーク経由で取得したネットワークコンテンツや、光学メディアなどに記録されているコンテンツを置換対象としても良い。
【0049】
尚、上述の実施形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0050】
例えば、本実施の形態による番組予約録画装置は、一般的な記録再生装置に設けても良いし、テレビ一体型の記録再生装置に設けても良い。或いは、パーソナルコンピュータなどの記録再生機能に付加させるようにしても良い。明細書では、これらの装置を総称して、電子機器と記載した。
【0051】
また、上述の実施形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0052】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0053】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、記録再生装置等に利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
AT…アンテナ、NT…ネットワーク、1…フロントエンド、3…デマルチプレクサ、5…放送情報デコード部(放送情報取得部)、7…番組表データ生成部、11…映像・音声デコード部、13…音声出力部、15…画面合成部、17…表示部(ディスプレイ)、21…制御部、21a…表示制御部、21b…自動再生部、21c…ユーザ嗜好学習部、21d…推奨番組欄編集部、23…メモリ部、25…リモコン受光部、27…記憶部(HDD)、33…インターフェイス部、35…サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組情報を表示する番組情報表示装置であって、
番組の推奨度に基づいて、推奨度が高い推奨番組の推奨番組情報を時間軸に沿って表示した推奨番組欄を作成し表示する表示制御部と、
前記推奨番組欄に表示される推奨番組情報のうちから前記番組の推奨度が低い推奨番組情報の表示を、置換の優先度の高い推奨コンテンツの情報表示で置き換える編集処理を行う推奨番組欄編集部と
を有することを特徴とする番組情報表示装置。
【請求項2】
前記番組の推奨度は、放送番組の視聴履歴に基づいて決められ、
前記置換の優先度は、前記推奨コンテンツと、前記番組の推奨度の低い前記推奨番組又はその前後の時間帯の放送番組との関連性の高さに基づいて決められることを特徴とする請求項1に記載の番組情報表示装置。
【請求項3】
前記番組の推奨度は、放送番組の視聴履歴に基づいて決められ、
前記置換の優先度は、前記推奨コンテンツのジャンルと、置き換えられる前記放送番組の放送時間帯における視聴履歴の高い番組のジャンルとの関連性の高さに基づいて決められることを特徴とする請求項1に記載の番組情報表示装置。
【請求項4】
前記推奨番組欄編集部は、
前記置き換えられる番組の放送時間より短いか等しい再生時間を有する1又は複数の前記推奨コンテンツで置き換えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置。
【請求項5】
前記推奨番組欄編集部は、
前記置き換えられる番組の放送時間より長い再生時間を有する1又は複数の前記推奨コンテンツで置き換えることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置。
【請求項6】
前記推奨コンテンツは、前記置き換えられる放送番組の放送時間までには取得済みのコンテンツであることを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記推奨コンテンツのリストからの選択に応じて、前記推奨番組欄に、置き換え対象の時間帯を指示するカーソルを移動可能に表示させる表示制御を行うことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置。
【請求項8】
推奨番組欄編集部により再編集された前記推奨番組欄に基づいて、番組とコンテンツとを自動的に再生する自動再生部を有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか1項に記載の番組情報表示装置を備えた電子機器。
【請求項10】
番組情報を表示する番組情報表示装置であって、
番組の推奨度に基づいて、推奨度が高い推奨番組の推奨番組情報を時間軸に沿って表示した推奨番組欄を作成し表示する表示制御ステップと、
前記推奨番組欄に表示される推奨番組情報のうちから前記番組の推奨度が低い推奨番組情報の表示を、置換の優先度の高い推奨コンテンツの情報表示で置き換える編集処理を行う推奨番組欄編集ステップと
を有することを特徴とする番組情報表示方法。
【請求項11】
コンピュータに請求項10に記載の番組情報表示方法を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−191433(P2012−191433A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−53158(P2011−53158)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】