説明

発光パネルの製造方法及び発光パネルの製造装置

【課題】有機EL素子を封止する際の封止空間内の圧力上昇を防止する。
【解決手段】EL基板10と封止基板9との間であって、有機EL素子40よりも外側部分に、一部に脱気孔5が形成されるように封止材4を配置し、次に、EL基板10と封止基板9とを、脱気孔5が形成された位置と反対側から接近させ、次に、EL基板10及び封止基板9により、封止材4を脱気孔5が形成された位置と反対側から押しつぶすことで、EL基板10と封止基板9との間の気体を脱気孔5から排出し、脱気孔5が形成された位置の封止材4を最後に押しつぶすことで、脱気孔5を塞ぐ発光パネル1の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光パネルの製造方法及び発光パネルの製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)はカソード電極とアノード電極との間に例えば電子注入層、発光層、正孔注入層が介在した積層構造を為している。アノード電極とカソード電極の間に順バイアス電圧が印加されると、電子注入層から発光層に電子が注入され、正孔注入層から発光層に正孔が注入され、発光層内で電子と正孔が再結合を引き起こして発光層が発光する。
【0003】
発光層や正孔注入層は有機化合物からなり、これらの材料を溶媒に溶かした有機化合物溶液を各画素の電極上に塗布し、乾燥させることで形成される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
発光層や正孔注入層等の有機化合物層は、水分と接触すると発光特性が劣化してしまう。このため、有機EL素子を外気から遮断するために、複数の有機EL素子が形成されたEL基板に対して、有機EL素子が形成された面に封止基板を対向させるとともに、有機EL素子が形成された領域を囲むように封止材を配置し、EL基板と封止基板とを貼り合わせた後、その封止材を硬化させることで有機EL素子を封入する方法がある(例えば、特許文献2参照)。また、EL基板と封止基板との間の空間(封止空間)に不活性ガスを封入する方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−234391号公報
【特許文献2】特開2006−196429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、EL基板の有機EL素子が形成された領域を囲むように封止材を環状に配置した状態で、封止基板を有機EL素子が形成された面に対向させて近づけていくと、EL基板と封止基板とが近づくにつれて、封止材が圧縮され薄くなる。すると、EL基板、封止基板、封止材により封止された封止空間の体積が小さくなるため、封止空間内の気体が圧縮され、圧力が上昇する。圧力が一定以上高くなると、シールパンクや、EL基板及び封止基板の変形が生じるおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、有機EL素子を封止する際の封止空間内の圧力上昇を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、第一基板に発光素子を形成し、第二基板に、前記第一基板の発光素子が形成された領域に対応する領域の外周部を囲むように、一部に孔を有する環状に封止材を形成し、前記第一基板の発光素子が形成された面側と前記第二基板の前記封止材が形成された面側とを対向させ、前記第一基板に、前記第二基板に形成された前記封止材を前記孔が形成された位置と反対側から接触させることで、前記第一基板と前記第二基板との間の気体を前記孔から排出することを特徴とする発光パネルの製造方法が提供される。
【0009】
前記孔が形成された位置の前記封止材を最後に押しつぶすことで、前記孔を塞ぐことを特徴とする。
前記孔は前記第二基板の第一の辺に沿って設けられており、前記孔が形成された位置と反対側とは、前記第二基板の前記第一の辺と対向する第二の辺側であることを特徴とする。
前記封止材は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする。
前記封止材にはスペーサが含まれていることを特徴とする。
【0010】
本発明の他の態様によれば、一方の面に発光素子が形成された第一基板を支持する第一基板支持部と、前記発光素子を封止する第二基板を前記第一基板と対向させた状態で保持する第二基板保持部と、前記第一基板支持部と前記第二基板保持部との距離を調整する距離調整機構と、前記第一基板支持部と前記第二基板保持部との角度を調整する角度調整機構と、前記距離調整機構及び前記角度調整機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記距離調整機構及び前記角度調整機構を駆動して、前記第一基板と前記第二基板との間であって、前記発光素子の外側部分に、一部に孔が形成されるように環状に封止材を配置された状態で、前記第一基板と前記第二基板とを、前記孔と反対側から接近させ、前記第一基板及び前記第二基板により、前記封止材を前記孔が形成された位置と反対側から押しつぶすことで、前記第一基板と前記第二基板との間の気体を前記孔から排出し、前記孔が形成された位置の前記封止材を最後に押しつぶすことで、前記孔を塞ぐことを特徴とする発光パネルの製造装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、有機EL素子を封止する際の封止空間内の圧力上昇を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】有機ELディスプレイパネル1の模式的な平面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面図である。
【図3】有機ELディスプレイパネル1における1つの画素PXの回路図である。
【図4】1つの画素PXを示す平面図である。
【図5】図4のIV−IV矢視断面図である。
【図6】図4のV−V矢視断面図である。
【図7】図4のVI−VI矢視断面図である。
【図8】図1のVII−VII矢視断面図である。
【図9】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図10】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図11】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図12】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図13】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図14】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図15】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図16】図7と同じ断面における有機ELディスプレイパネル1の製造工程について説明するための断面図である。
【図17】封止装置100Aの立面図である。
【図18】図17のXVIII矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図である。
【図19】図17のXVIII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。
【図20】封止装置100Aの立面図である。
【図21】図20のXXI矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図である。
【図22】図21のXXII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。
【図23】封止装置100Aの立面図である。
【図24】図23のXXIV矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図である。
【図25】図23のXXV矢印方向から見た封止基板9の下面図である。
【図26】封止装置100Aの立面図である。
【図27】図26のXXVII矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図である。
【図28】図26のXXVIII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。
【図29】封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法を示す図である。
【図30】封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法を示す図である。
【図31】封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法を示す図である。
【図32】封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence)という用語をELと略称する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機ELディスプレイパネル1の模式的な平面図であり、図2は図1のII−II矢視断面図である。図1、図2に示すように、有機ELディスプレイパネル1は、透明基板2の中央部に複数の画素PX(有機EL素子40を有する)が形成されるとともに、複数の画素PXが形成された領域(画素領域)の外周部を囲むように封止材4が設けられ、封止材4を介して透明基板2と封止基板9とが対向配置されている。透明基板2と封止基板9との間であって、封止材4により封止された領域が封止空間3である。
【0015】
この有機ELディスプレイパネル1においては、赤、青及び緑の画素PXによって1ドットの画素が構成され、このような画素が表示領域全域にマトリクス状に配列されている。図1の横方向の配列に着目すると赤の画素PX、青の画素PX、緑の画素PXの順に繰り返し配列され、図1の縦方向の配列に着目すると同じ色が一列に配列されている。
【0016】
この有機ELディスプレイパネル1においては、画素PXに各種の信号を出力するために、複数の信号線Ld、走査線Ls、及び共通電源線Laが設けられている。走査線Lsと、信号線Ldとは、互いに直交する方向に延在している。図1の縦方向に信号線Ldが、横方向に走査線Ls及び共通電源線Laが延在している。
信号線Ld、走査線Ls、及び共通電源線Laの端部には、それぞれ端子PLd、PLs、PLaが設けられている。また、画素PXに共通するカソードCの端子PLcが設けられている。
【0017】
図3は、有機ELディスプレイパネル1の1つの画素PXにおけるスイッチング素子の回路図である。画素PXは、3つのnチャネル型トランジスタ11、12、13、キャパシタCSと、を有する画素回路PC及び有機EL素子40を有する。3つのnチャネル型トランジスタ11、12、13及びキャパシタCSは、信号線Ld及び走査線Lsの入力信号に応じて共通電源線Laから供給される電力を有機EL素子40に供給する。
【0018】
図4は1つの画素PXを示す平面図であり、図5は図4のIV−IV矢視断面図であり、図6は図4のV−V矢視断面図であり、図7は図4のVI−VI矢視断面図であり、図8は図4のVII−VII矢視断面図である。なお、図1と図4の縦横方向は対応している。
【0019】
図4〜図8に示すように、透明な絶縁基板2の上に、キャパシタCSの第一電極CS1が設けられている。第一電極CS1は透明な導電性膜からなる。このような第一電極CS1は、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)を成膜し、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いてパターニングすることによって形成することができる。
【0020】
また、絶縁基板2の上には、トランジスタ11、12、13のゲート電極11G、12G、13G、及び信号線Ldが設けられている。なお、図4に示すように、ゲート電極11G、12Gは一体に形成されている。また、ゲート電極13Gは、図4、図5に示すように、一部で第一電極CS1と重なるように形成されている。
ゲート電極11G、12G、13G、信号線Ldは、例えばAl、AlTi、AlTiNd、MoNb等の金属薄膜(ゲートメタル)をパターニングすることで形成される。
【0021】
ゲート電極11G、12G、13G、第一電極CS1、信号線Ldは共通のゲート絶縁膜31によって被覆されている。ゲート絶縁膜31はSiO、SiN、SiON等の無機絶縁体をCVD法もしくはスパッタ法で成膜することにより形成することができる。
【0022】
ゲート絶縁膜31には、図5に示すように、第一電極CS1の上部であってトランジスタ11のソース電極11Sと重なる部分にコンタクトホール31aが形成されている。また、図6に示すように、信号線Ldの上部であってトランジスタ12のドレイン電極12Dと重なる部分にコンタクトホール31bが形成されている。同様に、図4に示すように、トランジスタ12のゲート電極12Gの上部であって走査線Lsと重なる部分にコンタクトホール31cが形成されている。
【0023】
図4〜図8に示すように、ゲート絶縁膜31の上面には、半導体膜21、チャネル保護膜22、n型半導体膜23が順に形成されている。また、n型半導体膜23の上面には、トランジスタ11、12、13のソース電極11S、12S、13S及びドレイン電極11D、12D、13D、走査線Ls及び共通電源線Laが設けられている。ソース電極11S、12S、13S及びドレイン電極11D、12D、13D、走査線Ls及び共通電源線Laは、共通の金属層(ドレインメタル)からなる。
【0024】
半導体膜21は、ソース電極11S、12S、13S、ドレイン電極11D、12D、13D、走査線Ls、共通電源線Laが形成される領域、及び、ゲート電極11G、12G、13Gの上方に形成されている。半導体膜21はアモルファスシリコン(a−Si)等を成膜しパターニングしてなる。
【0025】
チャネル保護膜22は半導体膜21の上部であって、ゲート電極11G、12G、13Gの上方に形成されている。チャネル保護膜22は、SiO、SiN、SiON等の無機絶縁体を成膜しパターニングしてなる。
n型半導体膜23は、半導体膜21の上面に形成されるとともに、一部がチャネル保護膜22と重なるように設けられている。
【0026】
共通電源線Laはマトリクス状に配列される画素電極41の間に、横方向に形成されている。また、共通電源線Laはトランジスタ11、13のドレイン電極11D、13Dと一体に形成されている。ドレイン電極11D、13Dは、一部がゲート電極11G、13Gと重なるように形成されている。
【0027】
走査線Lsは、マトリクス状に配列される画素電極41の間に、共通電源線Laと平行に横方向に形成されている。また、走査線Lsの一部はゲート電極12Gとが重なる位置に形成されている。走査線Lsの一部がコンタクトホール31c内に形成されることで、走査線Lsとゲート電極12Gとが導通する。
【0028】
ソース電極11Sは一端がゲート電極11G、他端が第一電極CS1と重なるように形成されている。図5に示すように、ソース電極11Sの一部がコンタクトホール31a内に形成されることで、ソース電極11Sと第一電極CS1とが導通する。
ドレイン電極12Dは一部が信号線Ldと重なるように形成されている。図6に示すように、ドレイン電極12Dの一部がコンタクトホール31b内に形成されることで、ドレイン電極12Dと信号線Ldとが導通する。
【0029】
ソース電極12S、13Sは、一部がゲート電極12G、13Gの上方に重なるように形成されている。
ソース電極12S、13Sの上部には、一部にキャパシタCSの第二電極CS2が重なるように形成される。なお、第二電極CS2は有機EL素子40の画素電極41を兼ねている。
【0030】
画素電極41は透明な導電性膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いてパターニングすることによって形成される。このような導電性膜としては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)を用いることができる。
有機EL素子40の画素電極41はキャパシタCSの第二電極CS2を兼ねており、マトリクス状に配列されている。
【0031】
半導体膜21、チャネル保護膜22、n型半導体膜23、ソース電極11S、12S、13S、ドレイン電極11D、12D、13D、第二電極CS2(画素電極41)、走査線Ls及び共通電源線Laは、共通の層間絶縁膜32によって被覆されている。層間絶縁膜32はSiO、SiN、SiON等の無機絶縁体をCVD法もしくはスパッタ法で成膜することにより形成することができる。
【0032】
また、層間絶縁膜32には、図5、図7に示すように、画素電極41の少なくとも一部を露出させる開口部33が形成されている。開口部33が形成されることにより層間絶縁膜32は画素電極41の間を縫うように網目状に形成されるとともに画素電極41の一部外縁部に重なり、画素電極41を囲繞している。
【0033】
画素電極41の外縁部、及び、走査線Ls、補助共通電源線sLaは、共通の層間絶縁膜32により被覆されている。
なお、絶縁基板2から層間絶縁膜32までの積層構造がトランジスタアレイパネル10(EL基板)である。
【0034】
層間絶縁膜32の上部には、網目状の隔壁6が形成されている。隔壁6の開口8からは少なくとも一部の画素電極41が露出している。
隔壁6は、例えばポリイミド等のポジ型の感光性樹脂により形成されたものであり、トランジスタ11、12、13の各電極、信号線Ld、走査線Ls、共通電源線La、よりも十分に厚い。隔壁6は、感光性樹脂をトランジスタアレイパネル10上に塗布し、フォトマスクを用いてパターニングすることで形成される。
【0035】
開口8、開口部33より露出された画素電極41及び隔壁6には、正孔注入層42が設けられている。正孔注入層42は、画素電極41から担体輸送層43に向けて正孔を注入する機能を有する。この正孔注入層42は、遷移金属酸化物である酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化チタン等をスパッタリングすることで形成することができる。特に酸化モリブデンであることが好ましい。
【0036】
正孔注入層42の上部であって開口8、開口部33内には、担体輸送層43、発光層44が順に形成されている。担体輸送層43は、導電性高分子であるPEDOT及びドーパントであるPSSからなり、発光層44は、ポリフェニレンビニレン系発光材料やポリフルオレン系発光材料等の共役ポリマーからなる。サブピクセルが赤の場合には発光層44が赤色に発光し、サブピクセルが緑の場合には発光層44が緑色に発光し、サブピクセルが青の場合には発光層44が青色に発光するように、それぞれの材料を設定する。この担体輸送層43、発光層44の積層構造が有機EL層である。
【0037】
担体輸送層43及び発光層44は、湿式塗布法(例えば、インクジェットプリント法)によって成膜される。この場合、担体輸送層43となるPEDOT及びPSSを含有する有機化合物含有液を画素電極41に塗布して成膜し、その後、発光層44となる共役ポリマー発光材料を含有する有機化合物含有液を塗布して成膜する。なお、厚膜の隔壁6が設けられるので、隣り合う画素電極41に塗布された有機化合物含有液が隔壁6を越えて混ざり合うことを防止することができる。
【0038】
なお、発光層44の上にさらに電子輸送層を設けても良い。また、有機EL層は画素電極41の上に形成された発光層、電子輸送層からなる二層構造であっても良いし、担体輸送層と発光層との組合せは任意に設定できる。また、これらの層構造において適切な層間に担体輸送を制限するインタレイヤ層が介在した積層構造であってもよいし、その他の積層構造であってもよい。
【0039】
担体輸送層43及び発光層44が形成されていない正孔注入層42の上部、及び、発光層44の上部には、有機EL素子40のカソードCの一部となる電子注入層45がべた一面に成膜されている。電子注入層45は、画素電極41よりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、または希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金より1〜10nmの厚さに形成されている。あるいは、電子注入層45は、上記各種材料の層が積層された積層構造となっていても良い。
【0040】
電子注入層45の上部には、例えばアルミニウム、クロム、銀やパラジウム銀系の合金等の導電性材料を気相成長法によって成膜されたカソードCの一部となる対向電極(第2電極)46が形成されている。
画素電極41、正孔注入層42、有機EL層(担体輸送層43及び発光層44)、電子注入層45、対向電極46の順に積層されたものが有機EL素子40である。
【0041】
対向電極46は、図8に示すように、トランジスタアレイパネル10の外周部において、層間絶縁膜32に設けられたコンタクトホール32eを介して、ゲート絶縁膜31上に半導体膜21、n型半導体膜23を介して形成された配線26と接続されている。配線26は、ソース電極11S、12S、13S及びドレイン電極11D、12D、13D、走査線Ls及び共通電源線Laと共通の金属層からなる。
【0042】
配線26は、ゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール31dを介して、絶縁基板2上に形成されたパッド層14Pと接続されている。パッド層14Pは、ゲート電極11G、12G、13G、信号線Ldと同様に、ゲートメタルをパターニングすることで形成される。
また、配線26は、コンタクトホール31d内において層間絶縁膜32に形成されたコンタクトホール32fを介して、パッド層39と接続されている。パッド層39は、例えばAl、AlTi、AlTiNd等、少なくともAlを含む合金、銅または銀、および銅または銀を含む合金のいずれかからなり、例えばスパッタ法で厚さ約200〜500nmの金属膜を成膜した後、感光性レジストを用いてエッチングすることで形成することができる。
パッド層39は、コンタクトホール32f内において層間絶縁膜32に形成されたコンタクトホール33bにより露出されている。この露出部分により外部配線と接続される。
【0043】
上記の有機EL素子40が形成されたトランジスタアレイパネル10には、図5〜図8に示すように、対向電極46の上面にパッシベーション膜47が形成される。パッシベーション膜47は、例えばアルミナ(Al)、SiAlON等をスパッタリングすることにより成膜することができる。
【0044】
パッシベーション膜47まで形成されたトランジスタアレイパネル10の、画素領域の外周部には、図1、図2に示すように、封止材4が塗布され、封止材4により絶縁基板2と封止基板9とを接合することで有機EL素子40が封止される。封止材4は、例えばエポキシ系熱硬化樹脂、エポキシ系紫外線硬化樹脂等が用いられる。透明基板2と封止基板9との間であって、封止材4により封止された封止空間3には、窒素、希ガス等の不活性ガスが封入される。
【0045】
以上の構造の有機ELディスプレイパネル1では、有機EL素子40がボトムエミッション型の発光構造を有するので、有機EL層42で発光した光は、画素電極41及び絶縁基板2を介して、絶縁基板2の他面側(図5〜図8の下方)に放射される。
【0046】
次に、有機ELディスプレイパネル1の製造工程について図9〜図16を用いて説明する。
まず、図9に示すように、透明電極膜を成膜し、パターニングすることで第一電極CS1を形成する。
次に、図10に示すように、Al、AlTi、AlTiNd等の金属によりゲートメタル層を形成し、パターニングすることによりゲート電極11G、12G、13G、第一電極CS1、信号線Ld、パッド層14Pを形成する。
【0047】
次に、図11に示すように、ゲート絶縁膜31、半導体膜21を順にべた一面に形成する。次に、半導体膜21の上部にSiO、SiN、SiON等の無機絶縁体を成膜し、パターニングすることでチャネル保護膜22を形成する。
【0048】
次に、図12に示すように、n型半導体膜23をべた一面に形成する。次に、ドライエッチングを行うことによりゲート絶縁膜31にコンタクトホール31a〜31cを形成する。
【0049】
次に、ドレインメタル層をべた一面に形成し、図13に示すように、半導体膜21及びn型半導体膜23とともにパターニングすることで、ソース電極11S、12S、13S、ドレイン電極11D、12D、13D、走査線Ls、共通電源線La、配線26を形成する。
【0050】
次に、図14に示すように、透明電極膜を成膜し、パターニングすることで、第二電極CS2(画素電極41)を形成する。
【0051】
次に、図15に示すように、層間絶縁膜32をべた一面に形成し、パターニングするとともに、ドライエッチングを行うことにより、開口部33、コンタクトホール32e、32fを形成する。以上により、トランジスタアレイパネル10が形成される。
【0052】
次に、図16に示すように、トランジスタアレイパネル10の上面にポリイミド系等のポジ型の感光性樹脂材料を塗布し、露光・現像処理を行うことで隔壁6を形成する。
その後、正孔注入層42、担体輸送層43、発光層44、電子注入層45、対向電極46、パッシベーション膜47を順に形成することで、有機EL素子40を形成する。
【0053】
次に、封止材4を塗布した封止基板9をトランジスタアレイパネル10の有機EL素子40が形成された面に近づけ、有機EL素子40を封止する。
【0054】
ここで、有機EL素子40を封止基板9により封止する封止装置100Aについて、図17〜図28を用いて説明する。図17には、有機EL素子40まで形成されたトランジスタアレイパネル10、及び、トランジスタアレイパネル10に対して封止材4が塗布された封止基板9を貼り付ける封止装置100Aが記載されている。
【0055】
封止装置100Aは、図17に示すように、角度調整盤101Aと、ロッド102A、103A、105Aと、モーターM1、M2と、距離調整盤104Aと、下定盤106Aと、モーターM1、M2を制御する図示しない制御部と、を備える。
角度調整盤101Aは、封止基板9の封止材4が塗布された面を下に向けた状態で、真空吸着などによって封止基板9の上面を支持する平板である。
【0056】
ロッド102Aは、下端が角度調整盤101Aに対して回動自在に取り付けられるとともに、上端が距離調整盤104Aに対して固定されている。
ロッド103Aは、下端が角度調整盤101Aに対して回動自在に取り付けられるとともに、モーターM2により上下方向に移動可能に保持されている。モーターM2は距離調整盤104Aの下部に固定されている。
モーターM1は距離調整盤104Aの上部に固定されており、ロッド105Aに対して上下方向に移動可能となるようにロッド105Aを保持している。ロッド105Aはこれらを収納する図示しないチャンバの天井に固定されている。なお、チャンバは、内部にトランジスタアレイパネル10や封止基板9などを出し入れするために開閉できるドア部を備えている。
【0057】
下定盤106Aは、上面に有機EL素子40まで形成されたトランジスタアレイパネル10を、有機EL素子40が形成された面を上に向けた状態で支持する平板である。
【0058】
次に、封止装置100Aによる有機EL素子40の封止方法について説明する。
まず、図17に示すように、上面に有機EL素子40まで形成されたトランジスタアレイパネル10を下定盤106A上に配置すると共に、封止材4が塗布された面を下にした状態の封止基板9を角度調整盤101Aにより保持する。
【0059】
図18は図17のXVIII矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図であり、図19は図17のXVIII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。図19に示すように、封止材4には、略C字型に形成され、両端部に隙間5が形成されている。つまり、一部に隙間5を有する環状に形成されている。この隙間5が脱気孔となる。図17、図18に示すように、封止材4の隙間5が形成された側のほうが、トランジスタアレイパネル10と封止基板9との距離が大きくなるように、角度調整盤101Aが傾いている。このため、封止基板9は、トランジスタアレイパネル10に対して傾けた状態で保持されている。
【0060】
次に、モーターM1を駆動し、距離調整盤104A以下の部分を下降させ、図20に示すように、封止材4の一部がトランジスタアレイパネル10に接触するまで傾けた状態の封止基板9を近づける。
【0061】
図21は図20のXXI矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図であり、図22は図21のXXII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。図21に示すように、この時点では、封止材4の隙間5が形成された側はまだトランジスタアレイパネル10に接触していない。また、図22に示すように、封止材4の形状は変化していない。
【0062】
次に、モーターM1を駆動し、距離調整盤104A以下の部分をさらに下降させ、図23に示すように、傾けた状態の封止基板9とトランジスタアレイパネル10とにより封止材4が押しつぶす。
【0063】
図24は図23のXXIV矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図であり、図25は図23のXXV矢印方向から見た封止基板9の下面図である。図23、図24に示すように、この時点では、封止材4の隙間5が形成された側はトランジスタアレイパネル10に接触しているが、まだ形状を維持している。一方、図25に示すように、封止材4の隙間5と反対側は、封止基板9とトランジスタアレイパネル10との間に挟まれ、押しつぶされている。
なお、封止材4には、図示しないスペーサが含まれており、一定の厚さ以下に押しつぶされることがない。このため、距離調整盤104Aは図22に示す位置以下には下がらず、封止基板9と有機EL素子40との接触を防ぐことができる。距離調整盤104Aがこれ以上下がらなくなる位置でモーターM1は停止する。
【0064】
隙間5を維持した状態で隙間5と反対側から封止材4を押しつぶすことで、トランジスタアレイパネル10と封止基板9との間の気体を隙間5から封止材4に囲まれた空間の外部へ押し出すことができる。
【0065】
次に、モーターM2を駆動し、ロッド103Aを下降させることで、図26に示すように、角度調整盤101Aをトランジスタアレイパネル10と平行にする。
【0066】
図27は図26のXXVII矢印方向から見たトランジスタアレイパネル10及び封止基板9を示す立面図であり、図28は図26のXXVIII矢印方向から見た封止基板9の下面図である。図27、図28に示すように、この時点で、封止材4全体が押しつぶされることにより、封止材4の両端部が接触し隙間5が塞がれる。つまり、隙間5が塞がると完全な環状となる。加熱又は紫外線照射等により封止材4を硬化させ、トランジスタアレイパネル10と封止基板9とが固定する。以上により、有機EL素子40の封止が終了し、有機ELディスプレイパネル1が完成する。
【0067】
以上の実施形態においては、封止材4の隙間5が形成された側と反対側から封止材4を押しつぶすことで、封止材4に囲まれた空間から気体を押し出すことができる。また、封止材4の隙間5が形成された側を最後に押しつぶすため、封止材4に囲まれた空間から気体を押し出した後で隙間5が塞がる。このため、封止材4に囲まれた封止空間3内の圧力上昇を抑えることができ、シールパンクや、トランジスタアレイパネル10及び封止基板9の内圧による変形を抑えることができる。
【0068】
なお、以上の実施形態においては、トランジスタアレイパネル10を水平に保ち、封止基板9を傾けた状態で近づけたが、トランジスタアレイパネル10を傾け、封止基板9を水平に保った状態で近づけてもよい。
【0069】
〔変形例〕
図29〜図32は他の形態の封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法を示す図である。
封止装置100Bは、距離調整盤104Bと、モーターM1と、ロッド105Bと、下定盤106Bと、を備える。
【0070】
距離調整盤104Bは、真空吸着などによって封止基板9の上面を支持する。モーターM1は距離調整盤104Bの上部に固定されており、ロッド105Bに対して上下方向に移動可能となるようにロッド105Bを保持している。ロッド105Bはこれらを収納する図示しないチャンバの天井に固定されている。
【0071】
下定盤106Bは、上面に有機EL素子40まで形成されたトランジスタアレイパネル10を、有機EL素子40が形成された面を上に向けた状態で支持する平板である。下定盤106Bには、バネやスポンジ等の弾性材108Bが収納される収納穴107Bが設けられている。弾性材108Bは、図29に示すように、通常は収納穴107Bから突出した状態でトランジスタアレイパネル10の一端の下部を支持し、トランジスタアレイパネル10を傾けた状態に維持する。また、弾性材108Bは、トランジスタアレイパネル10が上面から押圧されることで圧縮され、図32に示すように収納穴107B内に収納される。
【0072】
次に、封止装置100Bによる有機EL素子40の封止方法について説明する。まず、図29に示すように、上面に有機EL素子40まで形成されたトランジスタアレイパネル10を下定盤106B上に配置すると共に、封止材4が塗布された面を下にした状態の封止基板9を距離調整盤104Bにより保持する。なお、封止材4の隙間5が形成された側を、弾性材108Bと反対側に配置する。このため、封止材4の隙間5が形成された側のほうが、トランジスタアレイパネル10と封止基板9との距離が大きくなるように、トランジスタアレイパネル10が傾いている。
【0073】
次に、モーターM1を駆動し、距離調整盤104B以下の部分を下降させ、図30に示すように、封止材4の一部が傾けた状態のトランジスタアレイパネル10に接触するまで封止基板9を近づける。この時点では、封止材4の隙間5が形成された側はまだトランジスタアレイパネル10に接触していない。また、封止材4の形状は変化していない。
【0074】
次に、モーターM1を駆動し、距離調整盤104B以下の部分をさらに下降させ、図31に示すように、封止材4のトランジスタアレイパネル10と接触した部分に圧力がかかるように封止基板9をトランジスタアレイパネル10に近づける。この時点では、封止材4の隙間5が形成された側はトランジスタアレイパネル10に接触しているが、まだ形状を維持している。一方、封止材4の隙間5と反対側は、封止基板9とトランジスタアレイパネル10との間に挟まれ、押しつぶされている。隙間5を維持した状態で隙間5と反対側から封止材4を押しつぶすことで、トランジスタアレイパネル10と封止基板9との間の気体を隙間5から封止材4に囲まれた空間の外部へ押し出すことができる。
【0075】
次に、モーターM1を駆動し、距離調整盤104B以下の部分をさらに下降させることで、図32に示すように、弾性材108Bを圧縮して収納穴107B内に押し込め、トランジスタアレイパネル10を封止基板9と平行にする。この時点で、封止材4全体が押しつぶされることにより、封止材4の両端部が接触し隙間5が塞がれる。つまり、隙間5が塞がると完全な環状となる。加熱又は紫外線照射等により封止材4を硬化させ、トランジスタアレイパネル10と封止基板9とが固定する。以上により、有機EL素子40の封止が終了し、有機ELディスプレイパネル1が完成する。
【0076】
本変形例においても、封止材4の隙間5が形成された側と反対側から封止材4を押しつぶすことで、封止材4に囲まれた空間から気体を押し出すことができる。また、封止材4の隙間5が形成された側を最後に押しつぶすため、封止材4に囲まれた空間から気体を押し出した後で隙間5が塞がる。このため、封止材4に囲まれた封止空間3内の圧力上昇を抑えることができ、シールパンクや、トランジスタアレイパネル10及び封止基板9の内圧による変形を抑えることができる。
【0077】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。例えば、本実施形態においては、ボトムエミッション型の発光構造の有機EL素子40について説明したが、トップエミッション型の発光構造の有機EL素子に本発明を適用してもよい。また、封止材4を封止基板9側に設け、封止基板9と透明基板2とを近づけることで封止する方法について説明したが、透明基板2側に封止材4を設け、封止基板9と透明基板2とを近づけることで封止してもよい。
【0078】
また、略C字型の封止材4を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、完全な環状に形成するとともに、一部に半径方向に貫通する脱気孔を設けた封止材4を用い、脱気孔と反対側から封止基板9と透明基板2とを近づけることで脱気孔より脱気をしてもよい。
上記実施形態においては、ELディスプレイパネルのような表示装置について説明したが、本発明はこれに限らず、例えばプリンタヘッド等の露光装置や、照明装置に応用してもよい。
【符号の説明】
【0079】
CS キャパシタ
CS1 第一電極
CS2 第二電極
Ld 信号線(下部配線)
Ls 走査線(上部配線)
La 共通電源線(上部配線)
PX 画素
PLd、PLs、PLa 端子
2 基板
4 封止材
6 隔壁
8 開口
9 封止基板
1 有機ELディスプレイパネル(発光パネル)
11、12、13 トランジスタ
11D、12D、13D ドレイン電極
11G、12G、13G ゲート電極
11S、12S、13S ソース電極
14P パッド層
21 半導体膜
22 チャネル保護膜
23 n型半導体膜
24 走査線接続層
25a、25b、25c、25d 導電層
26 配線
31 ゲート絶縁膜
31a〜31c、32e、32f コンタクトホール
32 層間絶縁膜
33 開口部
40 有機EL素子
41 画素電極(第二電極)
42 正孔注入層
43 担体輸送層
44 発光層
45 電子注入層
46 対向電極
47 パッシベーション膜
10 トランジスタアレイパネル(EL基板)
100A、100B 封止装置(発光パネルの製造装置)
101A 角度調整盤(封止基板保持部)
102A、103A、105A、105B ロッド
M1 モーター(距離調整機構)
M2 モーター(角度調整機構)
104A 距離調整盤
104B 距離調整盤(封止基板保持部)
106A、106B 下定盤(EL基板支持部)
107B 収納穴
108B 弾性材(角度調整機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一基板に発光素子を形成し、
第二基板に、前記第一基板の発光素子が形成された領域に対応する領域の外周部を囲むように、一部に孔を有する環状に封止材を形成し、
前記第一基板の発光素子が形成された面側と前記第二基板の前記封止材が形成された面側とを対向させ、前記第一基板に、前記第二基板に形成された前記封止材を前記孔が形成された位置と反対側から接触させることで、前記第一基板と前記第二基板との間の気体を前記孔から排出することを特徴とする発光パネルの製造方法。
【請求項2】
前記孔が形成された位置の前記封止材を最後に押しつぶすことで、前記孔を塞ぐことを特徴とする請求項1に記載の発光パネルの製造方法。
【請求項3】
前記孔は前記第二基板の第一の辺に沿って設けられており、
前記孔が形成された位置と反対側とは、前記第二基板の前記第一の辺と対向する第二の辺側であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光パネルの製造方法。
【請求項4】
前記封止材は、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光パネルの製造方法。
【請求項5】
前記封止材にはスペーサが含まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光パネルの製造方法。
【請求項6】
一方の面に発光素子が形成された第一基板を支持する第一基板支持部と、
前記発光素子を封止する第二基板を前記第一基板と対向させた状態で保持する第二基板保持部と、
前記第一基板支持部と前記第二基板保持部との距離を調整する距離調整機構と、
前記第一基板支持部と前記第二基板保持部との角度を調整する角度調整機構と、
前記距離調整機構及び前記角度調整機構を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記距離調整機構及び前記角度調整機構を駆動して、前記第一基板と前記第二基板との間であって、前記発光素子の外側部分に、一部に孔が形成されるように環状に封止材を配置された状態で、前記第一基板と前記第二基板とを、前記孔と反対側から接近させ、
前記第一基板及び前記第二基板により、前記封止材を前記孔が形成された位置と反対側から押しつぶすことで、前記第一基板と前記第二基板との間の気体を前記孔から排出し、
前記孔が形成された位置の前記封止材を最後に押しつぶすことで、前記孔を塞ぐことを特徴とする発光パネルの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−64365(P2012−64365A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206197(P2010−206197)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】