説明

発光手段付水廻り装置

【課題】操作部を操作して水廻り装置に備えた機能部を動作させるに当って、操作部の位置が見易い。機能部を動作させた際に機能部の状態確認が正確に目視できる。省エネを図る。
【解決手段】本発明は、機能部2と、該機能部2を動作させるための操作部3を備えた水周り装置である。操作部3又は操作部3付近を照らす第1発光手段4と、操作部3を操作した際に機能部2又は機能部2付近を照らす第2発光手段5と、水廻り装置1に近づいた人を検知する人体検知センサ6と、制御部7とを設ける。制御部7により、人体検知センサ6で人体を検知しない時は第1、第2発光手段4、5を消灯し、且つ、人体検知センサ6で人体を検知した時は第1発光手段4を点灯し、且つ、操作部3を操作して機能部2を動作させた時は第2発光手段5を消灯するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光手段を備えた厨房装置、発光手段を備えた洗面台等の発光手段付水廻り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、厨房装置や洗面台に、混合水栓と、該混合水栓を操作して湯及び水の流量を調整する操作部と、混合水栓を使用する使用者の人体を検知する人体検知センサとを備え、人体検知センサによる人体の検知に基づいて、操作部の湯側及び水側をそれぞれ異なる色の光で表示するLEDを備えたものが特許文献1により知られている。
【0003】
この従来例は、混合水栓を使用する使用者の人体を人体検知センサで検知することで、操作部の湯側及び水側をそれぞれ異なる色の光で表示するので、暗いときでも混合水栓の操作部における湯及び水の表示が見易く、操作部の操作がし易いようになっている。
【0004】
しかし、上記従来例にあっては、操作部における湯及び水の表示を見易くして操作部の操作をし易くしただけのもので、操作部を操作した場合、混合水栓の吐出口から吐出される湯水の吐出状態や、湯水が吐出されるボウル部を自動的に照らすようになっていない。
【0005】
したがって、薄暗い時は、混合水栓の吐出口から吐出される湯水の吐出状態、洗面ボウルの状態が見え難く、洗顔や手洗い等がし難いという問題があり、このような時は、混合水栓の操作部の操作とは別に、室内に設けた照明器具や洗面台に付設した照明器具を点灯して室内を明るくする必要がある。
【0006】
また、夜間、寝ている途中で、半覚醒状態のままトイレに行き、その後、手洗いをする場合、上記のように室内に設けた照明器具や洗面台に付設した照明器具を点灯して室内を明るくすると、覚醒状態になり、なかなか寝付き難くなってしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−308877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したもので、その目的とするところは、操作部を操作して水廻り装置に備えた機能部を動作させるに当って、操作部の位置が視認しやすく、機能部を動作させた際に、機能部の状態確認が正確に目視でき、また、省エネを図ることができる発光手段付水廻り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成になっている。
【0010】
本発明は、機能部2と、該機能部2を動作させるための操作部3を備えた水廻り装置1である。本発明の特徴は、操作部3又は操作部3付近を照らす第1発光手段4と、操作部3を操作した際に機能部2又は機能部2付近を照らす第2発光手段5と、水廻り装置1に近づいた人を検知する人体検知センサ6と、制御部7とを設け、上記制御部7により、人体検知センサ6で人体を検知しない時は第1、第2発光手段4、5を消灯し、且つ、人体検知センサ6で人体を検知した時は第1発光手段4を点灯し、且つ、操作部3を操作して機能部2を動作させた時は第2発光手段5を点灯するように制御することにある。
【0011】
このような構成とすることで、水廻り装置1に人が近づいたことを人体検知センサ6で検知すると、第1発光手段4を点灯して発光させる。これにより操作部3又は操作部3の付近を照らし、暗くても操作部3の位置が直ぐ視認でき、機能部2を動作させるための操作部3の操作が確実且つ容易に行える。そして、操作部3を操作して機能部2を動作させると機能部2又は機能部2付近が照らされることで、暗い中でも機能部2を動作させた際の状態確認が正確にできる。一方、機能部2を動作させる目的がなく水廻り装置1の近くに人がいる場合、あるいは、水廻り装置1の近くを単に人が通過するだけの場合は、人体検知センサ6で人を検知しても、第1発光手段4が点灯するのみで、第2発光手段5は消灯であり、また、人体検知センサ6で人を検知しない時は、第1発光手段4、第2発光手段5を消灯するので、省エネを図ることができる。
【0012】
また、水廻り装置1が厨房装置1aであり、機能部2が厨房装置1aに備えたカラン2aであり、操作部3がカラン2aから水の吐出を操作するカラン操作部3aであることが好ましい。
【0013】
このような構成とすることで、厨房装置1aに近づいて、カラン2aを操作して吐水することでコップに水を汲んだり、水洗いをしようとする場合、第1発光手段4でカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近が照らされるので、カラン操作部3aを確実に視認して操作することができ、カラン操作部3aを操作してカラン2aから吐水すると、第2発光手段5が点灯してカラン2a又はカラン2a付近を照らすことで、吐水状態やシンク8内が照らされて、暗くてもコンプに水を汲んだり、水洗いをするのが容易にできる。
【0014】
また、水廻り装置1が厨房装置1aであり、機能部2が厨房装置1aに備えたコンロ2bであり、操作部3がコンロ2bを操作するコンロ操作部3bであることが好ましい。
【0015】
このような構成とすることで、厨房装置1aに近づいて、コンロ2bを使用しようとする場合、第1発光手段4でコンロ操作部3b又はコンロ操作部3b付近が照らされるので、コンロ操作部3bを確実に視認して操作することができ、コンロ操作部3bを操作してコンロ2bの発熱体14を発熱させる動作をすると、第2発光手段5が点灯してコンロ2b又はコンロ2b付近を照らすことで、暗い環境下であってもコンロ2b部分が明るく、加熱調理状態がはっきり視認できて、加熱調理が容易に行える。
【0016】
また、水廻り装置1が厨房装置1aであり、機能部2が厨房装置1aに備えた物品収納部2cであり、操作部3が物品収納部2cを開閉操作するための収納部開閉用操作部3cであることが好ましい。
【0017】
このような構成とすることで、厨房装置1aに近づいて、厨房装置1aに備わる物品収納部2cに物品の出し入れをしようとする場合、第1発光手段4で収納部開閉用操作部3c又は収納部開閉用操作部3c付近が照らされるので、収納部開閉用操作部3cを確実に視認して物品収納部2cの開閉操作をすることができ、収納部開閉用操作部3cを操作して物品収納部2cを開く動作をすると、第2発光手段5が点灯して物品収納部2c又は物品収納部2c付近を照らすことで、物品収納部2cの内部がよく見えて収納物の出し入れが容易に行える。
【0018】
また、水廻り装置1が洗面台1bであり、機能部2が洗面台1bに備えたカラン2aであり、操作部3がカラン2aからの水の吐出を操作するカラン操作部3aであることが好ましい。
【0019】
このような構成とすることで、洗面台1bに近づいて、カラン2aを操作して吐水することで手を洗ったり、洗顔しようとする場合、第1発光手段4でカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近が照らされるので、カラン操作部3aを確実に視認して操作することができ、カラン操作部3aを操作してカラン2aから吐水すると、第2発光手段5が点灯してカラン2a又はカラン2a付近を照らすことで、吐水状態や洗面ボウル9内が照らされて、暗くても手洗いや洗顔が容易にできる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、上記のように構成したので、水廻り装置に近づくことで、操作部又は操作部付近が照らされて暗くても操作部の位置を正確に視認できる。しかも、操作部を操作して水廻り装置に備えた機能部を動作させる場合は、上記のように視認しやすく照らされた操作部を手で操作することで、簡単且つ確実に操作部の操作ができる。また、操作部を操作して機能部を動作させると第2発光手段で機能部の状態確認が正確に目視でき、機能部を正しく使うことができる。また、機能部を動作させる目的がなく水廻り装置の近くに人がいる場合、あるいは、水廻り装置の近くを単に人が通過するだけの場合は、第1発光手段が点灯するのみで、第2発光手段は消灯であり、また、人体検知センサで人を検知しない時は、第1発光手段、第2発光手段が消灯するので、省エネを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態を示し、(a)は人体検知センサで人を検知しない状態の斜視図であり、(b)は人体検知センサで人を検知した状態の斜視図である。
【図2】(a)はカラン操作部を操作してカランから吐水すると共にカランに対応した第2発光手段を点灯している状態を示す斜視図であり、(b)はコンロ操作部を操作してコンロを動作させると共にコンロに対応した第2発光手段を点灯している状態を示す斜視図であり、(c)は収納部開閉用操作部を操作して物品収納部としての引出しを引き出すと共に物品収納部に対応した第2発光手段を点灯している状態を示す斜視図である。
【図3】同上の制御ブロック図である。
【図4】同上のフローチャートである。
【図5】本発明の他の実施形態を示し、(a)は人体検知センサで人を検知しない状態の斜視図であり、(b)は人体検知センサで人を検知した状態の斜視図であり、(c)はカラン操作部を操作してカランから吐水すると共にカランに対応した第2発光手段を点灯している状態を示す斜視図である。
【図6】同上の制御ブロック図である。
【図7】同上のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0023】
本発明における水廻り装置1とは、建物における水廻り箇所である台所に設置される厨房装置1a、洗面室に設置される洗面台1bである。
【0024】
該水廻り装置1には、機能部2と、該機能部2を動作させるための操作部3と、操作部3又は操作部3付近を照らす第1発光手段4と、操作部3を操作した際に機能部2又は機能部2付近を照らす第2発光手段5と、水廻り装置1に近づいた人を検知する人体検知センサ6と、制御部7とを備えている。
【0025】
図1、図2には水廻り装置1として厨房装置1aの例を示している。厨房装置1aは、コンロ2b、シンク8を備えた調理台10により主体が構成してある。調理台10は、調理台キャビネット11と、調理台キャビネット11の上面部に設置されるカウンター12とを備えている。
【0026】
また、図1にはキッチンとダイニングとを仕切る対面式厨房装置1aの例が示してあって、調理台10の奥側に仕切りとして機能する立ち上がり部15が立設してあり、該立ち上がり部15には図示を省略しているが、物品収納部2cや、排気装置や、食器乾燥機、食器洗浄機、あるいは、電子レンジ、オーブン、トースタ等の加熱調理機器等の電気機器を配設してある。立ち上がり部15に物品収納部2cを設ける場合、キッチン側あるいはダイニング側のいずれに開口するものであってもよい。
【0027】
カウンター12には一側部にシンク8を設け、他側部にコンロ2bを設けていて、両者の中間部に調理面部13を設けている。
【0028】
カウンター12の一側部のシンク8に奥側又は側方にカラン2aを設けている。該カラン2aにはカラン操作部3aを設けてあり、カラン操作部3aを操作することで、カラン2aの先端の吐出口から湯又は水(以下単に水という)を吐水したり、吐水停止をしたり、あるいは湯水の混合割合を調整したりするようになっている。
【0029】
カウンター12の他端部のコンロ2bよりも手前側の前面又は上面にはコンロ操作部3bが設けてあり、該コンロ操作部3bを操作することでコンロ2bに設けた発熱体14を発熱させたり、発熱停止させたり、あるいは発熱熱量を調整したりするようになっている。発熱体14としては、電磁誘導発熱体やその他の電気を用いた発熱体等の電気発熱体、ガスバーナのような燃焼式発熱体よりなり、また、本発明におけるコンロ2bに備える発熱体としてはコンロ2bに設けた加熱庫を加熱する発熱体も含まれる。
【0030】
また、調理台キャビネット11には物品収納部2cとしての引出しが設けてあり、引出しの前板前面には収納部開閉用操作部3cとしての把手が設けてある。
【0031】
ここで、本実施形態では、上記カラン2a、コンロ2b、物品収納部2cがそれぞれ厨房装置1aに備えた機能部2を構成している。
【0032】
また、上記カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cがそれぞれ厨房装置1aに備えた機能部2を操作するための操作部3を構成している。
【0033】
上記カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cにそれぞれ個別に対応して第1発光手段4が設けてあり、第1発光手段4でそれぞれカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近、コンロ操作部3b又はコンロ操作部3b付近、収納部開閉用操作部3c又は収納部開閉用操作部3cをそれぞれ個別に照らすようになっている。
【0034】
図1、図2に示す実施形態では、カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cにそれぞれ個別に第1発光手段4を設け、第1発光手段4を点灯することで、カラン操作部3aの全部または一部、コンロ操作部3bの全部または一部、収納部開閉用操作部3cの全部または一部を発光させて照らすようになっている。この場合、第1発光手段4としてはLEDを用いてカラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cに装備することで、簡単な構成でカラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cの全部又は一部を発光させることができる。
【0035】
また、上記カラン2a、コンロ2b、物品収納部2cにそれぞれ個別に対応して第2発光手段5を設け、第2発光手段5でそれぞれカラン2a又はカラン2a付近、コンロ2b又はコンロ2b付近、物品収納部2c又は物品収納部2c付近をそれぞれ個別に照らすようになっている。
【0036】
図1、図2に示す実施形態では、調理台10の背方の立ち上がり部15のカラン2aの背方に対応した部位、及び、立ち上がり部15のコンロ2bと対応した部位にそれぞれカラン2a又はカラン2a付近を照らすための第2発光手段5、及び、コンロ2b又はコンロ2b付近を照らすための第2発光手段5が設けてある。
【0037】
また、調理台キャビネット11における引出しの出し入れ用開口部付近に第2発光手段5が設けてあり、引出しを引き出した際に引きだし2内を照らすことができるようになっている。
【0038】
また、厨房装置1aには厨房装置1aに近づいた人を検知する人体検知センサ6が設けてあり、図1、図2の実施形態では調理台10の前方の所定の領域内に人が検知すると人体検知センサ6で検知するようになっている。
【0039】
図3には本実施形態の制御ブロック図が示してあり、また、図4には制御フロー図が示してある。
【0040】
図1(a)は人体検知センサ6で人を検知していない場合で、全ての第1発光手段4が消灯している。また、全ての第2発光手段4も消灯している。
【0041】
ここで、調理台10の前方の所定の領域内に人が位置し、厨房装置1aの人体検知センサ6で人体を検知して該検知信号が制御部7に入力されると、全ての第1発光手段4が点灯するように制御部7により制御され、図1(b)のように、カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3c自体又はその付近を照らされる。これにより、暗い環境下でもカラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cをはっきり視認できる。
【0042】
したがって、カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cを操作する場合、操作位置がはっきりと分かり、誤操作することなく、正確に操作することができる。
【0043】
ここで、カラン2aを使用しようとする場合、上記のようにカラン操作部3a自体又は周囲が照らされて明るくなっているので、この明るくなって視認し易い状態のカラン操作部3aを手で掴んで操作する。カラン操作部3aを操作してカラン2aから吐水を開始するとカラン2aに設けた吐水検知手段17aにより吐水開始を検知し、該吐水開始信号を制御部7に入力し、これに基づきカラン2aに対応した第2発光手段4を点灯するように制御部7により制御し、図2(a)のように、カラン2a又はカラン2a付近を照らしてこの部分を明るくする。したがって、カラン2a、カラン2aからの吐水状態、カラン2aが吐水されるシンク8内がはっきり視認でき、コップに水を汲んだり、水洗いをするのが容易にできる。
【0044】
一方、カラン操作部3aを操作して吐水を停止すると、吐水検知手段17aにより吐水停止を検知し、該吐水停止信号を制御部7に入力し、これに基づきカラン2aに対応した第2発光手段4を制御部7により消灯し、図1(b)の状態となる。
【0045】
また、コンロ2bを使用しようとする場合、上記のようにコンロ操作部3b自体又は周囲が照らされて明るくなっているので、この明るくなって視認し易い状態のコンロ操作部3bを手で掴んで操作する。このようにコンロ操作部3bを操作してコンロ2bの発熱体14をオンして加熱調理を行うのであるが、コンロ操作部3bによる発熱体14のオン操作、又は、コンロ操作部3bが調理台10の前面上部から出し入れ自在となっている場合、コンロ操作部3bを手前に引き出し又は回動して出した動作をコンロ動作検知手段17bにより検知し、これを制御部7に入力し、これに基づきコンロ2bに対応した第2発光手段4を点灯するように制御部7により制御し、図2(b)のように、コンロ2b又はコンロ2b付近を照らしてこの部分を明るくする。したがって、発熱体14を利用しての加熱調理作業が容易にかつ安全にできる。
【0046】
一方、コンロ操作部3bによる発熱体14のオフ操作、又は、コンロ操作部3bを奥に押し込み又は回動を行うと、これをコンロ動作検知手段17bで検知して制御部7に入力し、これに基づきコンロ2bに対応した第2発光手段4を制御部7により消灯し、図1(b)の状態となる。
【0047】
また、調理台キャビネット11の引出しに物品の出し入れを行う場合、上記のように収納部開閉用操作部3c自体又は周囲が照らされて明るくなっているので、この明るくなって視認し易い状態の収納部開閉用操作部3cを手で掴んで引出しを引き出すと、開閉検知手段17cにより引出しが手前に引き出されたことを検知し、この検知信号が制御部7に入力し、これに基づき、引出しに対応した第2発光手段5が点灯するように制御部7により制御し、図2(c)のように、引き出し出された引出し内を明るく照らす。したがって、引出し内への物品の出し入れ、引出し内における物品の整理収納を容易に行うことができる。
【0048】
一方、引出しを押し込んで調理台キャビネット11内に収納すると、開閉検知手段17cでこれを検知し、制御部7に入力し、これに基づき引出しに対応した第2発光手段4を制御部7により消灯し、図1(b)の状態となる。
【0049】
また、人が、調理台10の前方の所定の領域内から離れ、人体検知センサ6で人を検知しない場合は、制御部7により各第1発光手段4を消灯するように制御し、図1(a)の状態となる。
【0050】
したがって、調理台10の前の所定領域内に人がいない場合は、人体検知センサ6で人を検知せず、第1発光手段4、第2発光手段5が消灯となるので、省エネを図ることができる。また、調理台10の前方の所定の領域内を単に人が通過するだけの場合は、人体検知センサ6で人を検知しても、第1発光手段4が点灯するのみで、第2発光手段5は消灯であるので、この点でも省エネを図ることができる。
【0051】
上記例においては、厨房装置1aとして調理台10の背方の立ち上がり部15に第2発光手段5を設けた例を示したが、厨房装置1aに吊戸棚が設けてある場合は、吊戸棚の下面側のカラン2aに対応する部位、コンロ2bに対応する部位に第2発光手段5を設けても良い。
【0052】
また、カウンター12のカラン2aの周囲又はカラン2aに隣接した部位、コンロ2bの周囲又はコンロ2bに沿って隣接した部位が発光するようにそれぞれ第2発光手段5を設けてもよい。
【0053】
更に、コンロ2bの表面部分を構成するコンロ天板の一部が発光するように第2発光手段5を設けてもよい。
【0054】
また、物品収納部2cとして上記例では調理台キャビネット11の引出しの例を示したが、調理台キャビネット11に設けた引き出し自在な食器洗浄器が物品収納部2cであってもよい。
【0055】
また、物品収納部2cとして立ち上がり部15や吊戸棚に設けた収納部であってもよい。この場合、収納部の前開口に開閉自在な扉を設けるものであり、扉の把手が収納部開閉用操作部3cを構成し、扉の開を開閉検知手段17cで検知することで第2発光手段5が点灯して収納部内を照らすように制御し、扉の閉を開閉検知手段17cで検知することで、第2発光手段5を消灯するように制御する。
【0056】
次に、図5乃至図7に基づいて本発明の他の実施形態を説明する。本実施形態においては、水廻り装置1として洗面台1bの例を示している。洗面台1bは、洗面台キャビネット20上に洗面ボウル9を設け、更に、洗面台キャビネット20のバックガード21の上にミラーキャビネット22を配設して洗面台1bが構成してある。
【0057】
洗面台1bにはカラン2aが設けてある。図5に示す実施形態においては、バックガード21の前面又はミラーキャビネット22の下面にカラン2aが設けてある。洗面台1bの上記カラン2aを設けた部分の横方向に隣接して人体検知センサ6とカラン操作部3aが設けてある。
【0058】
ここで、本実施形態では、上記カラン2aが洗面台1bに備えた機能部2を構成し,上記カラン操作部3aが洗面台1bに備えた機能部2を操作するための操作部3を構成している。
【0059】
上記カラン操作部3aに対応して第1発光手段4が設けてあり、第1発光手段4でそれぞれカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近を照らすようになっている。
【0060】
この実施形態では、カラン操作部3aに第1発光手段4を設け、第1発光手段4を点灯させることで、図5(b)のようにカラン操作部3aの全部または一部を発光させることができる。
【0061】
また、上記カラン2aに対応してミラーキャビネット22の下面部又はバックガード21に第2発光手段5を設け、図5(c)のように第2発光手段5でカラン2a又はカラン2a付近を照らすようになっている。
【0062】
図6には本実施形態の制御ブロック図が示してあり、また、図7には制御フロー図が示してある。
【0063】
洗面台1bの前方の所定の領域内に人がいない場合は、第1発光手段4は消灯している。また、第2発光手段5も消灯している。この状態が図5(a)の状態である。
【0064】
ここで、洗面台1bの前方の所定の領域内に人が位置し、人体検知センサ6で人体を検知して該検知信号が制御部7に入力されると、第1発光手段4が点灯するように制御部7により制御され、図5(b)のように、カラン操作部3a自体又はその付近を照らされる。これにより、暗い環境下でも洗面台1bのカラン操作部3aをはっきり視認できる。
【0065】
したがって、カラン操作部3a、コンロ操作部3b、収納部開閉用操作部3cを操作する場合、操作位置がはっきりと分かり、誤操作することなく、正確に操作することができる。
【0066】
ここで、カラン2aを使用しようとする場合、上記のようにカラン操作部3a自体又は周囲が照らされて明るくなっているので、この明るくなって視認し易い状態のカラン操作部3aを手で掴んで操作する。カラン操作部3aを操作してカラン2aから吐水を開始するとカラン2aに設けた吐水検知手段17aにより吐水開始を検知し、該吐水開始信号を制御部7に入力し、これに基づきカラン2aに対応した第2発光手段4を点灯するように制御部7により制御し、図5(c)のように、カラン2a又はカラン2a付近を照らしてこの部分を明るくする。したがって、カラン2a、カラン2aからの吐水状態、カラン2aが吐水される洗面ボウル9内がはっきり視認でき、コップに水を汲んだり、水洗いをするのが容易にできる。
【0067】
一方、カラン操作部3aを操作して吐水を停止すると、吐水検知手段17aにより吐水停止を検知し、該吐水停止信号を制御部7に入力し、これに基づきカラン2aに対応した第2発光手段4を制御部7により消灯する。
【0068】
このように、本実施形態では、洗面台1bに近づいて、洗面台1bの前方の所定の領域内に位置すると、第1発光手段4でカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近が自動的に照らされるので、カラン2aを操作して吐水して手を洗ったり、洗顔しようとする場合、この明るく照らされたカラン操作部3aを確実に視認して操作することができる。したがって、暗い環境下であっても、カラン操作部3aを見誤ることなく、確実に操作できる。そして、カラン操作部3aを操作してカラン2aから吐水すると、第2発光手段5が点灯してカラン2a又はカラン2a付近を照らすことで、吐水状態や洗面ボウル9内が照らされて、暗くても手洗いや洗顔が容易にできる。
【0069】
特に、本実施形態においては、夜間、半覚醒状態の使用者が洗面台1bで手洗いをする場合、洗面室内全体を照明器具で明るく照明するのではなく、洗面台1bに近づくと第1発光手段4でカラン操作部3a又はカラン操作部3a付近を照らし、カラン操作部3aを操作すると第2発光手段4でカラン2a又はカラン2a付近を照らすことで、使用者は半覚醒状態を保ったまま、カラン操作部3aを確実に視認して操作できると共に、カラン2aから吐水して吐水状態を確認しながら手洗いを行うことができる。
【0070】
また、本実施形態においても前述の実施形態と同様の理由により省エネを図ることができるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0071】
1 水廻り装置
1a 厨房装置
1b 洗面台
2 機能部
2a カラン
2b コンロ
2c 物品収納部
3 操作部
3a カラン操作部
3b コンロ操作部
3c 収納部開閉用操作部
4 第1発光手段
5 第2発光手段
6 人体検知センサ
7 制御部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能部と、該機能部を動作させるための操作部を備えた水廻り装置において、操作部又は操作部付近を照らす第1発光手段と、操作部を操作した際に機能部又は機能部付近を照らす第2発光手段と、水廻り装置に近づいた人を検知する人体検知センサとを設け、人体検知センサで人体を検知しない時は第1、第2発光手段を消灯し、且つ、人体検知センサで人体を検知した時は第1発光手段を点灯し、且つ、操作部を操作して機能部を動作させた時は第2発光手段を点灯するように制御する制御部を設けて成る発光手段付水廻り装置

【請求項2】
水廻り装置が厨房装置であり、機能部が厨房装置に備えたカランであり、操作部がカランから水の吐出を操作するカラン操作部であることを特徴とする請求項1記載の発光手段付水廻り装置。
【請求項3】
水廻り装置が厨房装置であり、機能部が厨房装置に備えたコンロであり、操作部がコンロを操作するコンロ操作部であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の発光手段付水廻り装置。
【請求項4】
水廻り装置が厨房装置であり、機能部が厨房装置に備えた物品収納部であり、操作部が物品収納部を開閉操作するための収納部開閉用操作部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の発光手段付水廻り装置。
【請求項5】
水廻り装置が洗面台であり、機能部が洗面台に備えたカランであり、操作部がカランからの水の吐出を操作するカラン操作部であることを特徴とする請求項1記載の発光手段付水廻り装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−67453(P2011−67453A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−221592(P2009−221592)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】