説明

発光粒子、これを識別する方法、及びこれを含む発光装置

発光粒子は、受光光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成された発光化合物と、受光光のうちで発光粒子に吸収される部分を増大させるように作動可能な発光粒子の反射率低減外面とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願〕
本出願は、2008年11月17日出願の米国特許出願第12/271,945号明細書及び2009年5月15日出願の米国特許出願第12/466,782号明細書の一部継続出願であり、これらの出願の開示内容は、本明細書において完全に開示されていると同様に引用によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、発光粒子及び発光粒子を含む発光装置に関する。より具体的には、本発明は、発光装置において有用とすることができる発光粒子に関する。
【背景技術】
【0003】
発光ダイオード及びレーザダイオードは、十分な電圧の印加を受けて光を発生させることができる公知の固体照明要素である。発光ダイオードとレーザダイオードとを一般的に発光ダイオード(LED)と呼ぶ場合がある。一般的にLEDは、基板上に成長させたサファイア、シリコン、シリコンカーバイド、及びヒ化ガリウムなどのようなエピタキシャル層内に形成されたp−n接合部を含む。LEDによって発生する光の波長分布は、一般的に、p−n接合部を製作する原材料、及び装置の活性領域を構成する薄いエピタキシャル層の構造に依存する。
【0004】
LEDは、例えば、ディスプレイの背面照明を与える装置に使用することができる。LEDは、照明/照射用途において、例えば、従来の白熱照明及び/又は蛍光照明の代替品として使用することができる。一部の照明用途では、特定の性質を有する光を発生させる光源を設けることが望ましい場合がある。例えば、照明によって照射される物体をより自然に見せることができるように、比較的高い演色評価数(CRI)を有する白色光を発生させる光源を設けることは望ましいであろう。光源の演色評価数は、光源によって発生する光の広範囲の色を正確に照射する機能の客観的な基準である。演色評価数は、単色光源における本質的なゼロから白熱光源におけるほぼ100までの範囲を有する。
【0005】
更に、特定の光源の色度を光源の「色点」と呼ぶ場合がある。白色光源では、色度を光源の「白色点」と呼ぶ場合がある。白色光源の白色点は、所定の温度まで加熱された黒体放射体によって発光される光の色に対応する色度点の軌跡の上に乗るとすることができる。従って、白色点は、加熱された黒体放射体が白色光源の色又は色相と一致する温度である光源の相関色温度(CCT)によって識別することができる。一般的に白色光は、約4000Kと8000Kの間のCCTを有する。4000というCCTを有する白色光は、黄色がかった色を有する。8000KのCCTを有する白色光は、より青色がかっており、「冷白色」と呼ばれる場合がある。約2500Kと3500Kの間のCCTを有する白色光を表す上で「温白色」を使用する場合があり、この白色光は赤色がかっている。
【0006】
白色光を生成するために、異なる光色の光を放出する複数のLEDを使用することができる。望ましい強度及び/又は色の白色光を生成するために、LEDによって発光される光を組み合わせることができる。例えば、赤色発光LEDと緑色発光LEDと青色発光LEDとが同時に活性化された場合には、得られる結合光は、赤色光源の成分と、緑色光源の成分と、及び青色光源の成分との相対強度に依存して白色又はほぼ白色に見せることができる。しかし、赤色、緑色、及び青色のLEDを含むLEDランプでは、構成要素LEDのスペクトルパワー分布は、比較的幅狭(例えば、約10〜30nmの半値全幅(FWHM))である可能性がある。そのようなランプを使用するとある程度高い発光効果及び/又は演色を得ることを可能にすることができるが、高い効率を得るのが困難である場合がある波長範囲(例えば、約550nm)が存在すると考えられる。
【0007】
更に、単色LEDからの光を発光材料のような波長変換材料でLEDを取り囲むことによって白色光に変換することができる。発光材料の一部の例は、例えば、燐光体で表される材料を含むことができ、燐光体粒子を含むことができる。燐光体粒子は、吸収と再発光の間のリターデーション及び含まれる波長に関わらず、1つの波長の光を吸収し、異なる波長の光を再発光するいずれかの材料を指すとすることができる。従って、本明細書では、「燐光体」という用語は、時に蛍光及び/又は燐光と呼ぶ材料を指すのに使用する場合がある。一般的に燐光体は、第1の波長を有する光を吸収し、第1の波長とは異なる第2の波長を有する光を再発光することができる。例えば、下方変換燐光体は、短い波長を有する光を吸収し、長い波長を有する光を再発光することができる。従って、LEDによって第1の波長で放出された光の一部又は全ては、燐光体粒子によって吸収することができ、それに応じて燐光体粒子は、第2の波長の光を放出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,201,262号明細書
【特許文献2】米国特許第6,187,606号明細書
【特許文献3】米国特許第6,120,600号明細書
【特許文献4】米国特許第5,912,477号明細書
【特許文献5】米国特許第5,739,554号明細書
【特許文献6】米国特許第5,631,190号明細書
【特許文献7】米国特許第5,604,135号明細書
【特許文献8】米国特許第5,523,589号明細書
【特許文献9】米国特許第5,416,342号明細書
【特許文献10】米国特許第5,393,993号明細書
【特許文献11】米国特許第5,338,944号明細書
【特許文献12】米国特許第5,210,051号明細書
【特許文献13】米国特許第5,027,168号明細書
【特許文献14】米国特許第5,027,168号明細書
【特許文献15】米国特許第4,966,862号明細書
【特許文献16】米国特許第4,918,497号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第US2003/0006418 A1号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第US2002/0123164 A1号明細書
【特許文献19】米国特許出願第10/659,241号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一部の環境では、発光粒子は、その環境における反応からの得られる劣化に影響を受け易い場合がある。そのような劣化は、例えば、時間経過に伴う発光色変化を含む性能変化をもたらす場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一部の実施形態は、受光光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成された発光化合物を含む発光粒子を含む。これらの粒子は、受光光のうちで発光粒子に吸収される部分を増大させるように作動可能な発光粒子の反射率低減外面含むことができる。一部の実施形態は、第1のサイズ範囲及び光の主波長での第1の拡散反射率を含むことができる上述の発光粒子を含む複数の第1の発光粒子と、第2のサイズ範囲及び光の主波長での第2の拡散反射率を含むことができる上述の発光粒子を含まない複数の第2の発光粒子とを含む。
【0011】
一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1のサイズ範囲と第2のサイズ範囲とが実質的に類似であり、第1の拡散反射率が第2の拡散反射率よりも実質的に低いということを提供する。一部の実施形態では、第1の拡散反射率は、第2の拡散反射率の約95パーセントを含む。一部の実施形態は、第1の拡散反射率が第2の拡散反射率の約92パーセントを含むということを提供する。一部の実施形態では、第1の拡散反射率は、第2の拡散反射率の約90パーセントを含む。
【0012】
一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1のサイズ範囲が、第2のサイズ範囲の粒子よりも小さい粒子を含み、第1の拡散反射率が、第2の拡散反射率に実質的に類似であるということを提供する。一部の実施形態では、第1の拡散反射率と第2の拡散反射率の間の差は、約5パーセントよりも小さい。
【0013】
一部の実施形態は、光の主波長が可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応し、第1の重量パーセントの第1の粒子が封入剤と混合されて主波長と第1の粒子から第1の粒子の光子下方変換特性を通じて放出された光との組合せである発光色を生じるということを提供する。第2の重量パーセントの第2の粒子が封入剤と混合され、主波長と第2の粒子から第2の粒子の光子下方変換特性を通じて放出された光との組合せである発光色をもたらす。一部の実施形態は、第1の重量パーセントが第2の重量パーセントよりも少ないということを提供する。一部の実施形態では、第1の重量パーセントは、第2の重量パーセントの約90パーセントである。一部の実施形態は、第1の重量パーセントは、第2の重量パーセントの約75パーセントであるということを提供する。一部の実施形態では、第1の重量パーセントは、第2の重量パーセントの約67パーセントである。
【0014】
一部の実施形態は、光の主波長が可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応し、第1の粒子に対する第1の比を有する複数の黄色放出光変換粒子が光の主波長の発光経路に配置されて主波長と、第1の粒子から第1の粒子の光子下方変換特性を通じて放出された光と、黄色放出光変換粒子から放出された光との組合せである温白色発光をもたらすということを提供する。一部の実施形態では、第2の粒子に対する第2の比を有する黄色放出光変換粒子が光の主波長の発光経路に配置され、主波長と、第2の粒子から第2の粒子の光子下方変換特性を通じて放出された光と、黄色放出光変換粒子から放出された光との組合せである温白色発光をもたらす。一部の実施形態は、第1の比は、第2の比よりも実質的に大きいということを提供する。一部の実施形態では、第1の比は、第1のパーセント重量比を含み、第2の比は、第2のパーセント重量比を含む。一部の実施形態は、第2の比は、第1の比の約80パーセントを含むということを提供する。一部の実施形態では、第2の比は、第1の比の約65パーセントを含む。一部の実施形態は、第2の比は、第1の比の約50パーセントを含むということを提供する。
【0015】
本発明の一部の実施形態は、発光粒子における励起特性に対する有効性を識別する方法を含む。そのような方法は、本明細書に説明する発光粒子による発光粒子を含む第1の群の発光粒子の光子下方変換性能を本明細書に説明する発光粒子を含まない第2の群の発光粒子と比較する段階を含むことができる。一部の実施形態は、光子下方変換性能を比較する段階が、第1及び第2の群の発光粒子の各々に対応するそれぞれの反射率形跡を推定する段階を含むということを提供する。
【0016】
一部の実施形態では、光子下方変換性能を比較する段階は、第1及び第2の群の発光粒子の各々に対応する推定反射率形跡を比較し、第1及び第2の群のうちのいずれが高い吸収率を含むかを判断する段階を更に含む。一部の実施形態は、吸収率が反射率に対して実質的に逆の関係にあるということを提供する。
【0017】
一部の実施形態では、推定反射率形跡を比較する段階は、第1の群の発光粒子の第1の拡散反射率を推定する段階と、第2の群の発光粒子の第2の拡散反射率を推定する段階と、第1の拡散反射率が第2の拡散反射率よりも小さいことを励起特性に対して第1の群の発光粒子が第2の群の発光粒子よりも高い有効性を含むことの指示として識別する段階とを含む。
【0018】
一部の実施形態は、第1の拡散反射率を推定する段階が、光の主波長を含む光を第1の群の発光粒子に向ける段階と、第1の群の発光粒子から光の主波長を含む反射光を受光する段階と、拡散反射率を第1の群の発光粒子からの受光反射光の関数として推定する段階とを含むということを提供する。第2の拡散反射率を推定する段階は、光の主波長を含む光を第2の群の発光粒子に向ける段階と、第2の群の発光粒子から光の主波長を含む反射光を受光する段階と、拡散反射率を第2の群の発光粒子からの受光反射光の関数として推定する段階とを含むことができる。
【0019】
一部の実施形態は、光の主波長が可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応するということを提供する。一部の実施形態では、光の主波長は、約380nmから約470nmの範囲にあり、発光粒子は、光源から放出された光の少なくとも一部を吸収し、約500nmから約700nmの範囲の波長で最大発光を有する光を放出する。一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであるものとする。
【0020】
一部の実施形態では、第1の群の発光粒子は、第1の粒子サイズ範囲に対応し、第2の群の発光粒子は、第2の粒子サイズ範囲に対応し、第1の粒子サイズ範囲は、第2の粒子サイズ範囲と実質的に類似である。一部の実施形態は、第1の粒子サイズ範囲が、第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供するということを提供する。第2の粒子サイズ範囲は、第2の群の粒子の約50パーセントが、約1.0マイクロメートルよりも小さくて第1のサイズとは異なる第2のサイズよりも小さいということを提供することができる。一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能が第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能が第2の拡散反射率に対応するということを提供する。そのような実施形態では、第1の拡散反射率は、第2の拡散反射率の約95パーセントを含むことができる。
【0021】
一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能が第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能が第2の拡散反射率に対応するということを提供する。そのような実施形態では、第1の拡散反射率は、第2の拡散反射率の約92パーセントを含むことができる。
【0022】
一部の実施形態では、光の主波長は、約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応する。そのような実施形態では、第1の拡散反射率は、第2の拡散反射率の約90パーセントを含むことができる。
【0023】
一部の実施形態は、第1の群の発光粒子が第1の粒子サイズ範囲に対応し、第2の群の発光粒子が第2の粒子サイズ範囲に対応し、第1の粒子サイズ範囲が、第2の粒子サイズ範囲の粒子よりも実質的に小さい粒子を含むということを提供する。一部の実施形態では、第1の粒子サイズ範囲は、第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供し、第2の粒子サイズ範囲は、第2の群の粒子の約50パーセントが第2のサイズよりも小さいということを提供する。一部の実施形態では、第1のサイズは、第2のサイズの値の約75パーセントである。一部の実施形態は、第1のサイズが約6.4マイクロメートルであり、第2のサイズが約8.6マイクロメートルであるということを提供する。
【0024】
一部の実施形態では、光の主波長は、約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応する。一部の実施形態は、第1の拡散反射率と第2の拡散反射率の間の差が、第2の拡散反射率の約5パーセントであるということを提供する。
【0025】
一部の実施形態は、第1の群の発光粒子が第1の粒子サイズ範囲に対応し、第2の群の発光粒子が第2の粒子サイズ範囲に対応するということを提供する。第1の粒子サイズ範囲は、第2の粒子サイズ範囲の粒子よりも実質的に大きい粒子を含むことができる。一部の実施形態では、第1の粒子サイズ範囲は、第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供し、第2の粒子サイズ範囲は、第2の群の粒子の約50パーセントが第2のサイズよりも小さいということを提供する。一部の実施形態は、第2のサイズの値が、第1のサイズの値の約50パーセントであるということを提供する。一部の実施形態では、第1のサイズは、約12.8マイクロメートルであり、第2のサイズは、約6.4マイクロメートルである。
【0026】
一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能が第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能が第2の拡散反射率に対応するということを提供する。一部の実施形態では、第1の拡散反射率の間の差は、第2の拡散反射率の約90パーセントである。
【0027】
一部の実施形態は、光の主波長が約450nmであり、第1の群の発光粒子の光子下方変換性能が第1の拡散反射率に対応し、第2の群の光子下方変換性能が第2の拡散反射率に対応するということを提供する。一部の実施形態では、第1の拡散反射率の間の差は、第2の拡散反射率の約80パーセントである。
【0028】
一部の実施形態では、発光粒子は、可視スペクトルの青色部分において吸収を行い、かつ可視スペクトルの赤色部分において発光を行う燐光体組成を含む。一部の実施形態は、発光粒子が、光源の光路に存在し、かつ光源から受光する光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成されるということを提供する。
【0029】
本発明の一部の実施形態は、本明細書に説明する発光粒子と光源とを含む発光装置を含む。一部の実施形態は、発光粒子がシリコーン封入剤内に分散されるということを提供する。一部の実施形態では、光源は、約380nmから約470nmの範囲の波長で最大発光を有する放射線を放出する。発光粒子は、光源から放出された光の少なくとも一部を吸収し、約500nmから約700nmの範囲の波長で最大発光を有する光を放出することができる。
【0030】
一部の実施形態では、本明細書に説明する発光粒子を含む複数の第1の発光粒子は、第1のサイズ範囲及び光の主波長での第1の拡散反射率を含むことができ、本明細書に説明する発光粒子を含まない複数の第2の発光粒子は、第1のサイズ範囲と実質的に類似の第2のサイズ範囲、及び光の主波長での第2の拡散反射率を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一部の実施形態による発光粒子を準備する方法を示す流れ図である。
【図2A】本発明の一部の実施形態による発光粒子の断面図である。
【図2B】本発明の一部の実施形態による安定化済み発光粒子の断面図である。
【図3】本発明の一部の実施形態による発光粒子のX線粉末回折データと、H2Oを用いて安定化された発光粒子のX線粉末回折データと、酸溶液を用いて安定化された発光粒子のX線粉末回折データとを比較するグラフである。
【図4】本発明の一部の実施形態による発光粒子の色シフト及び相対輝度の信頼性と、H2Oを用いて安定化された発光粒子の色シフト及び相対輝度の信頼性と、酸溶液を用いて安定化された発光粒子の色シフト及び相対輝度の信頼性とを比較するグラフである。
【図5】本発明の一部の実施形態による相対輝度を液体媒体中の酸濃度の関数として例示するグラフである。
【図6】本発明の一部の実施形態による発光粒子の輝度変動性と、H2Oを用いて安定化された発光粒子の輝度変動性と、0.1M硝酸溶液を用いて安定化された発光粒子の輝度変動性とを比較するグラフである。
【図7】本発明の一部の実施形態による発光粒子の色変動性と、H2Oを用いて安定化された発光粒子の色変動性と、0.1M硝酸溶液を用いて安定化された発光粒子の色変動性とを比較するグラフである。
【図8】本発明の一部の実施形態による安定化済み発光粒子を含む発光装置の側面図である。
【図9】本発明の一部の実施形態による発光粒子を準備する方法を示す流れ図である。
【図10】本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子のパーセント反射率を比較するグラフである。
【図11A】本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図11B】本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図11C】本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像である。
【図12】本発明の一部の実施形態による発光粒子における励起特性に対する有効性を識別する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで本発明を本発明の実施形態を示している添付図面を参照してより完全に以下に説明する。しかし、本発明を本明細書に示す実施形態に限定するものと解釈すべきではない。逆に、これらの実施形態は、本発明の開示が網羅的で完全なものになり、本発明の範囲を当業者に完全に伝えることになるように提供するものである。図面内では、層及び領域の厚みを明瞭化のために誇張している。全体を通じて類似の番号は類似の要素を指す。本明細書に対して使用する「及び/又は」という用語は、関係する列記項目のうちの1つ又はそれよりも多くのもののいずれかの組合せ及び全ての組合せを含む。
【0033】
本明細書に対して使用する術語は、特定的な実施形態のみを説明する目的のものであり、本発明の限定であるように考えられているものではない。本明細書に対して使用する単数形「a」、「an」、及び「the」は、状況が明確にそうではないことを示さない限り、単数形及び複数形の両方を含むように意図したものである。「comprises」及び/又は「comprising」という用語は、本明細書に対して使用する場合に、説明する特徴、整数、段階、作動、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ又はそれよりも多くの他の特徴、整数、段階、作動、要素、構成要素、及び/又はこれらの群の存在又は追加を除外しないことは更に理解されるであろう。
【0034】
層、領域、又は基板のような要素が別の要素「上」に存在するか又はその「上に」延びると記す場合には、この要素は、他方の要素上に直接に存在するか又はその上に直接に延びるとすることができ、又は介在要素が存在することができることは理解されるであろう。それとは対照的に、要素が別の要素「上に直接に」存在するか又はその「上に直接に」延びると記す場合には、いかなる介在要素も存在しない。要素が別の要素に「接続された」又は「結合された」と記す場合には、この要素は、他方の要素に直接に接続又は結合することができ、又は介在要素が存在することができることも理解されるであろう。それとは対照的に、要素が別の要素に「直接に接続された」又は「直接に結合された」と記す場合には、いかなる介在要素も存在しない。本明細書全体を通じて類似の番号は類似の要素を指す。
【0035】
本明細書では第1、第2等という用語を様々な要素、構成要素、領域、層、及び/又は区画を説明するのに使用する場合があるが、これらの要素、構成要素、領域、層、及び/又は区画をこれらの用語によって限定すべきではないことは理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又は区画を別の領域、層、又は区画から区別するためだけに使用するものである。従って、本発明の教示から逸脱することなく、以下に解説する第1の要素、構成要素、領域、層、又は区画を第2の要素、構成要素、領域、層、又は区画と呼ぶことができる。
【0036】
更に、本明細書では「下側」又は「下部」、及び「上側」又は「上部」という相対用語を1つの要素の図に例示している別の要素に対する関係を表す上で使用する場合がある。相対用語は、図に示す向きに加えて、異なる装置の向きを含むように意図したものであることは理解されるであろう。例えば、図内の装置が転置された場合には、他の要素の「下」側に存在するように表した要素は、他の要素の「上」側を向くことになる。従って、「下側」という例示的な用語は、図の特定の向きに依存して「下側」と「上側」の両方の向きを含むことができる。同様に図のうちの1つにおける装置が転置された場合には、他の要素の「下方」又は「下」にあるように表した要素は、この場合、この他の要素の「上方」を向くことになる。従って、「下方」又は「下」という例示的な用語は、上方と下方の両方の向きを含むことができる。
【0037】
本明細書では本発明の実施形態を本発明の理想的な実施形態の概略図である断面図を参照して説明する。従って、例えば、製造技術及び/又は公差の結果として図の形状からの変動が予想される。従って、本発明の実施形態を本明細書に例示する領域の特定の形状に限定するものと解釈すべきではなく、これらの実施形態は、例えば、製造からもたらされる形状偏位を含むべきものである。従って、図に例示する領域は本質的に概略的であり、その形状は、装置の領域の精密な形状を示すように意図したものではなく、本発明の範囲を限定するように意図したものではない。
【0038】
別途定めない限り、本明細書に対して使用する全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術の熟練者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書において定められるもののような用語は、本明細書の関連におけるこれらの用語の意味と関連技術の関連におけるものとで一貫する意味を有すると解釈すべきであり、本明細書でそうであることを指定的に定めない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されることにはならないことは更に理解されるであろう。
【0039】
本発明の一部の実施形態により、与えられる発光粒子は、発光窒化物粒子を含むことができ、燐光体として有用であるとすることができる。本明細書では、亜鉛、カドミウム、マンガン、アルミニウム、シリコン、及び/又は様々な希土類金属の窒化物、酸窒化物、硫化物、セレン化物、ハロゲン化物、及び/又はケイ酸塩を含むホスト材料から作られた燐光体粒子を表す上で「発光粒子」という用語を使用する。例えば、燐光体は、特に、CeドープのYAG(YAG:Ce3+又はY3Al512:Ce3+)、オルトケイ酸Ba、Ca、Sr、及び/又はTAG:Ceを含むことができる。本明細書では、アニオンが主に窒化物であり、基本的に窒化物によって形成された結晶構造から結晶構造を変化させるのを防ぐ程に結晶構造に存在する酸素量が非常に少ない燐光体を含む粒子を表す上で「発光窒化物粒子」という用語を使用する。
【0040】
存在する酸素量を定めるいかなる高輝度線又は明確な境界も存在せず、それによって組成が窒化物として分類されることは認識されるが、一般的にはごく僅かな量の酸素が存在する可能性がある。具体的に本発明の一部の実施形態は、温白色固体発光装置において有用とすることができる安定化済み燐光体材料を提供する。
【0041】
例えば、単一の青色発光LEDを黄色燐光体との組合せに使用することができ、青色光と黄色光との組合せは、観察者に対しては白色に見える可能性があることは公知である。演色性を改善し、すなわち、光を「温かく」見せるために、光の赤色発光燐光体粒子を追加することができる。全部が引用によって組み込まれている係属中の米国特許出願第12/271,945号明細書に説明されているように、青色発光固体ダイを含むLEDに使用された場合に温白色光を生成することができる一部の化合物を燐光体として有用であるとすることができる。
【0042】
発光粒子は、例えば、高熱及び/又は高湿度を含む環境条件からもたらされる物理変化及び/又は反応に依存する可能性がある。そのような反応は、光出力の主波長及び/又は光出力の輝度においてシフトをもたらす可能性がある。本明細書において説明する一部の実施形態では、環境変化及び/又は反応に起因する波長及び/又は輝度の変化を低減することができるように、そのような発光粒子を安定化することができる。本明細書に説明する発光粒子の一部の実施形態に対して本明細書に説明する1つ又はそれよりも多くの作動が実施されたことを示す上でこれらの実施形態を反応済み及び/又は安定化済みで表す場合がある。同様に、本明細書に説明する一部の作動が実施されていない可能性がある粒子を表す上で発光粒子の一部の実施形態を未反応及び/又は未安定化で表す場合がある。
【0043】
発光粒子の性質(例えば、X線粉末回折)の特徴付けに関して本明細書に説明する技術は、公知であり、当業者は過度の実験なしにこれらの技術を実施することができる。従って、そのような公知の特徴付け技術に対しては、詳細には説明していない。
【0044】
例えば、ここで、本発明の一部の実施形態による発光粒子を提供する方法を示す流れ図である図1を参照されたい。方法は、発光粒子を準備する段階を含む(ブロック102)。一部の実施形態は、発光粒子を準備する段階が、発光粒子を形成する段階及び/又は発光粒子を取得する段階を含むことができるということを提供する。一部の実施形態では、発光粒子を形成する段階は、摂氏1500度と摂氏1850度の間の範囲の温度に実施することができる。一部の実施形態は、発光粒子を形成する段階が、摂氏約1650度と摂氏約1750度の間の範囲の温度に実施することができるということを提供する。
【0045】
一部の実施形態では、発光粒子は、ホスト化合物と少なくとも1つの活性剤から形成された燐光体を含む。一部の実施形態は、ホスト化合物を特にCa2Si58、Sr2Si58、Ba2Si58、BaSi710、BaYSi47、Y5(SiO43N、Y4Si272、YSiO2N、CaSi222、SrSi222、BaSi222、Y2Si334、Y2Si3-xAlx3+x4-x、Ca1.5Si9Al316、Y0.5Si9Al31.514.5、CaSiN2、Y2Si46C、及び/又はY6Si1120Oを含む群から選択することができるということを提供する。一部の実施形態では、活性剤は、特に、Ce、Eu、Sm、Yb、Gd、及び/又はTbを含む群から選択することができる。一部の実施形態は、ホスト化合物がCa1-xSrxAlSiN3であるということを提供する。
【0046】
一部の実施形態による方法は、安定化のために発光粒子を加熱する段階を含むことができる(ブロック104)。一部の実施形態は、発光粒子を加熱する段階が、加熱された液体媒体中で発光粒子を反応させる段階を含むということを提供する。本明細書において説明する反応段階は、化学反応、物理反応、構造反応、及び/又は面反応を含むことができる。一部の実施形態は、発光粒子を反応させる段階が、発光粒子の外面の反応特性を変更及び/又は低減することができるということを提供する。例えば、一部の実施形態では、反応特性を低減する段階は、発光粒子の外面上に不動態化層を形成する段階を含むことができる。
【0047】
一部の実施形態では、不動態化層は、発光粒子の内部部分と比較して高い酸素含有量を含む。例えば、反応工程は、発光粒子の外面の上に高温及び/又は高湿度のような環境条件に起因するその後の反応を制限及び/又は低減する保護酸化物層を設けることができる。一部の実施形態は、発光粒子を反応させる段階が、発光粒子の外面から少なくとも1つの材料を除去する段階を含むということを提供する。例えば、一部の実施形態では、不動態化層は、発光粒子の内部部分と比較して低いパーセントの窒素を含む。
【0048】
一部の実施形態では、加熱された液体媒体中で発光粒子を反応させる段階は、水溶液中で発光粒子を沸騰させる段階を含む。一部の実施形態では、水溶液は、他の構成成分が実質的に不在である水とすることができる。例えば、一部の実施形態は、発光粒子を脱イオン水中で沸騰させることができるということを提供する。この点に関して、水溶液の温度を指定された継続時間にわたってこの水溶液の沸点に維持することができる。一部の実施形態では、沸騰作動の継続時間は約1時間とすることができる。しかし、本明細書の実施形態は、そのように限定されない。例えば、継続時間は、1時間よりも短い又は長いとすることができる。一部の実施形態では、継続時間は、特に、約1分から約60分、約10分から約50分、約20分から約40分、約50分から約70分、及び/又は約40分から約80分の範囲にあるとすることができる。
【0049】
一部の実施形態では、発光粒子を反応させる段階は、例えば、硝酸溶液を含む酸溶液中で発光粒子を沸騰させる段階を含むことができる。一部の実施形態は、発光粒子に対する化学的侵食を低減するために酸溶液の濃度を制限することができるということを提供する。例えば、一部の実施形態は、発光粒子を約0.1モル/リットルよりも低い濃度を有する硝酸溶液中で沸騰させることによって反応させることができるということを提供する。
【0050】
上述のように、発光粒子の一部の実施形態は、可視スペクトルの青色及び/又は紫外部分における受光光子を可視スペクトルの長い波長部分における光子に下方変換するように構成することができる燐光体を含む。例えば、発光粒子は、可視スペクトルの青色部分において吸収を行い、可視スペクトルの赤色部分において発光を行う燐光体組成である赤色窒化物を含むことができる。
【0051】
本発明の一部の実施形態による発光粒子及び安定化済み発光粒子それぞれの断面図である図2A及び図2Bを簡単に参照されたい。図2Aを参照すると、発光粒子200は、粒子の面及び内部部分にわたって発光化合物を含むことができる。図2Bを参照すると、安定化済み発光粒子202は、発光粒子200と実質的に同じ発光化合物を含む内部部分210を含むことができる。一部の実施形態では、発光化合物は雰囲気中に存在する材料及び/又は状態と反応する可能性がある。例えば、発光化合物は、例えば、高湿度及び/又は高温度条件下で雰囲気中に存在する水蒸気と反応する可能性がある。一部の実施形態は、この反応が1つ又はそれよりも多くの結果的な気体を生成する可能性があるということを提供する。例えば、一部の実施形態では、得られる気体は、NH3を含む場合がある。
【0052】
一部の実施形態は、安定化済み発光粒子202が、安定化済み発光粒子202の外面上に不動態化領域220を含むということを提供する。一部の実施形態では、不動態化領域220は、高湿度及び/又は高温条件の下で発光化合物と雰囲気中に存在する成分の間の反応を抑制するように作動可能にすることができる。一部の実施形態は、不動態化領域220が不動態化層を含むということを提供する。
【0053】
一部の実施形態では、不動態化領域220は、閾値温度まで加熱された液体媒体への発光粒子の露出中に形成することができる酸化物を含む。一部の実施形態は、不動態化領域220が発光粒子の内部部分よりも高い百分率の酸素を含むということを提供する。一部の実施形態では、不動態化領域220は、安定化済み発光粒子の内部部分よりも低い百分率の窒素を含む。このようにして、そうでなければ、例えば、高湿度及び/又は高温度環境内で反応する可能性がある窒素をそのような反応に対して利用し難くすることができる。
【0054】
一部の実施形態は、発光粒子が露出される加熱された液体媒体が水溶液を含むということを提供する。一部の実施形態では、閾値温度は、水溶液の沸点を含む。一部の実施形態は、液体媒体が水であり、閾値温度が水の沸点であるということを提供する。いくつかの非限定的な実施形態は、発光粒子が、加熱された液体媒体に約1時間露出されるということを提供する。一部の実施形態では、加熱された液体媒体への露出の継続時間を調節することによって不動態化領域220の厚みを調整することができる。
【0055】
一部の実施形態は、液体媒体が酸溶液を含むということを提供する。一部の実施形態では、酸溶液は硝酸を含むことができる。酸の濃度は、発光粒子を侵食するのを回避するのに十分に希薄な濃度を含むことができる。例えば、一部の実施形態は、約0.1モル/リットルよりも低い濃度を有する硝酸溶液を使用することができる。
【0056】
一部の実施形態では、不動態化領域220は、閾値温度まで加熱された液体媒体への発光化合物粒子の露出中に形成される低窒素層を含む。一部の実施形態は、低窒素層が、発光粒子から液体媒体中を通じた面材料の一部分の転移によってもたらされるということを提供する。
【0057】
一部の実施形態は、発光化合物が、ホスト化合物と少なくとも1つの活性剤とから形成された燐光体を含むということを提供する。一部の実施形態は、ホスト化合物を特にCa2Si58、Sr2Si58、Ba2Si58、BaSi710、BaYSi47、Y5(SiO43N、Y4Si272、YSiO2N、Y2Si334、Y2Si3-xAlx3+x4-x、Ca1.5Si9Al316、Y0.5Si9Al31.514.5、CaSiN2、Y2Si46C、及び/又はY6Si1120Oを含む群から選出することができるということを提供する。一部の実施形態では、活性剤は、特に、Ce、Eu、Sm、Yb、Gd、及び/又はTbを含む群から選出することができる。一部の実施形態は、ホスト化合物が、Ca1-xSrxAlSiN3であるということを提供する。
【0058】
本明細書に説明する実施形態により、安定化済み発光粒子の光子下方変換性能を発光化合物と比較して実質的に維持することができる。例えば、実験データは、不動態化領域220が、発光光の輝度をごく僅かしか低減せず、発光光の色においていずれかのシフトがあったとしても僅かしかもたらされなかったことを示している。一部の実施形態では、発光粒子は、反応の前に部分的に酸化された面を含むことができる。一部の実施形態は、この部分酸化を発光粒子を形成するのに使用される調製法の形跡とすることができるということを提供する。例えば、一部の実施形態では、Ca1-x-ySrxEuyAlSiN3を含む発光粒子が、そのような形跡を含むことができる。
【0059】
一部の実施形態は、第1の成分に反応する発光化合物と高濃度の第1の成分を含む外面とを含む。一部の実施形態では、外面内の高濃度の第1の成分の存在は、第1の成分と比較して低い発光粒子の反応特性を与えることができる。
【0060】
次に、本発明の一部の実施形態による発光粒子試料のX線粉末回折データと、H2Oを用いて安定化された発光粒子試料のX線粉末回折データと、酸溶液を用いて安定化された発光粒子試料のX線粉末回折データのX線粉末回折データとを比較するグラフである図3を参照されたい。発光化合物Ca1-x-ySrxEuyAlSiN3の試料を用いて従来方式で粉末回折を実施したが、一般的にその結果は、当業者に公知のはずである。
【0061】
発光粒子(この場合、燐光体)によって発生した回折ピークを識別するために数字1を付与し、Si2Al444に対応する回折ピークを識別するために数字2を付与し、数字3は、AINピークに対応し、UNKピークは、未知の(現在までの位置)材料を識別する。
【0062】
X線回折データは、発光粒子のプロット310と、沸騰水によって安定化済み発光粒子のプロット320と、沸騰硝酸溶液によって安定化済み発光粒子のプロット330とを含む。y軸は強度に対応するが、このグラフは異なる粒子種類の間の比較目的のものでしかないので、値を含まない。更に、沸騰水のプロット320と発光粒子のプロット310とが実質的に同じ回折パターンを含むことに注意されたい。それとは対照的に、沸騰酸のプロット330は、未知材料に対応するピークUNKが、沸騰酸作動によって分解離散したと見られるので、発光粒子のプロット310及び沸騰水のプロット320とは異なる。従って、未知材料に関する変化以外には、未安定化粒子の回折プロットと安定化済み粒子の回折プロットとは実質的に同じである。
【0063】
本発明の一部の実施形態による発光粒子の相対輝度及び色シフトの信頼性と、H2Oによって安定化済み発光粒子の相対輝度及び色シフトの信頼性と、酸溶液を用いて安定化された発光粒子の相対輝度及び色シフトの信頼性とを比較するグラフである図4を参照されたい。図4の上部は、各試料に対して、時間=0時間に対応する初期値と比較した各試料における輝度の変動性を表す実験データを含む。具体的には、データは、未反応発光粒子410Aと、沸騰水を用いて反応させた安定化済み発光粒子410Bと、0.1M硝酸溶液を用いて反応させた安定化済み発光粒子410Cとを含むCa1-x-ySrxEuyAlSiN3発光粒子に対応する。輝度という用語で一般的に表すが、測定値は、特定の指定期間で測定された光束のパーセント比に対応することができる。例えば、高湿度及び高温環境内で、発光粒子試料の種類の各々に対して、0、168、336、360、及び504時間の位置で光束測定値を取得した。
【0064】
未反応発光粒子のプロット410Aは、試験の継続時間にわたって輝度が比較的不変に留まることを示しており、時間の関数として改善された輝度に向ういくらかの傾向を示していることに注意されたい。安定化済み発光粒子のプロット410B、410Cの両方は、時間の関数として輝度のいくらかの低下を表すが、比較的安定していた。
【0065】
図4の下部は、輝度データに関して上述したものと同じ試料種類及び継続時間に対応する色シフト信頼性データを含む。色シフトデータを未反応発光粒子の試料の色シフト420A、沸騰水を用いて反応させた安定化済み発光粒子の試料の色シフト420B、及び0.1M硝酸溶液を用いて反応させた安定化済み発光粒子の試料の色シフト420Cとして表す。具体的には、色シフトは、uvシフトを用いて表され、この場合u及びvは、YUV色空間内の色差成分を表すことができる。
【0066】
試料の相対性能に関しては、未反応発光粒子のプロット420Aが、試験の継続時間にわたって有意な色シフトを指定していることに注意されたい。それとは対照的に、沸騰水を用いて反応させた安定化済み発光粒子のプロット420Bは、未反応発光粒子と比較して有意に低い色シフトを示している。更に、酸溶液を用いて反応させた安定化済み発光粒子のプロット420Cもまた、未反応発光粒子と比較して有意に低い色シフトを示している。この点に関して、安定化済み発光粒子試料の両方が、未反応発光粒子よりも有意に良好な色信頼性を提供した。
【0067】
次に、本発明の一部の実施形態による相対輝度を液体媒体中の酸濃度の関数として例示するグラフである図5を簡単に参照されたい。沸騰酸溶液を用いて発光粒子を反応させるための作動範囲を判断するために様々な濃度の酸を分析した。例示しているように、約0.1モル/リットルまでの硝酸濃度は、発光粒子の輝度に対して悪影響を与えなかった。しかし、濃度が約0.1モル/リットルを超えた状態で、恐らくは酸が発光粒子を侵食する結果として輝度は低減した。
【0068】
次に、本発明の一部の実施形態による発光粒子の輝度変動性と、H2Oを用いて安定化された発光粒子の輝度変動性と、0.1M硝酸溶液を用いて安定化された発光粒子の輝度変動性とを比較するグラフである図6を簡単に参照されたい。例示している例示的な輝度変動性データは、Ca1-xSrxEuxAlSiN3化合物に対応する。各未安定化試料、H2O安定化済み試料、及び酸安定化済み試料における範囲は、試験対象となった個々のデータ変動性に対応することに注意されたい。比較目的のために、試料セットの各々に対して平均輝度値が識別される。H2O安定化済み620及び酸安定化済み630の粒子試料の各々は、未安定化(未処理)610の粒子試料と比較して確かに低い平均輝度値を有するが、輝度は、依然として許容可能な範囲にあることに注意されたい。
【0069】
次に、本発明の一部の実施形態による発光粒子の色変動性と、H2Oを用いて安定化された発光粒子の色変動性と、0.1M硝酸溶液を用いて安定化された発光粒子の色変動性とを比較するグラフである図7を簡単に参照されたい。例示している例示的な色変動性データは、Ca1-xSrxEuxAlSiN3化合物に対応する。色変動性は、異なる試料における色値シフトの範囲として例示している。例えば、安定化済み発光粒子720及び730の色値変動性範囲は、未反応発光粒子710の色値変動性範囲と比較して実質的にいかなる色変化も例示していない。従って、H2O安定化及び酸安定化の結果として、ほぼいかなる色変化も存在しない。
【0070】
次に、本発明の一部の実施形態による安定化済み発光粒子を含む発光装置10の側面図である図8を参照されたい。一部の実施形態では、発光装置810は、光源を含むことができる。例えば、光源は、半田付け接合部又は導電エポキシを用いて反射カップ813上に装着することができるLEDチップ812を含むことができる。1つ又はそれよりも多くのワイヤ接合部811は、LEDチップ812のオーミック接点をリード815A及び/又は815Bに接続することができ、リード815A及び/又は815Bは、反射カップ813に取り付けられ、及び/又はそれと一体化させることができる。
【0071】
発光装置は、本明細書に説明する安定化済み発光粒子を含むことができる。一部の実施形態では、安定化済み発光粒子を反射カップ813を満たすのに使用することができる封入剤材料816内に含めることができる。例えば、一部の実施形態では、封入剤材料816は、シリコーン封入剤とすることができる。一部の実施形態は、本明細書に説明する発光装置が、装置を外部回路に電気的に接続するための電気リード、接点、又はトレースを含むことができるということを提供する。一部の実施形態では、次に、発光装置を透明の保護樹脂814内に封入することができる。一部の実施形態は、LEDチップ812から放出された光を平行化するために、透明保護樹脂814をレンズ形状に成形することができるということを提供する。
【0072】
一部の実施形態では、光源は、LEDチップ812とすることができ、安定化済み発光粒子を様々な燐光体コーティング技術のうちのいずれかを用いて直接に被覆することができる。一部の実施形態は、安定化済み発光粒子を例えば特に電気泳動堆積を用いてLEDチップ812に付加することができるということを提供する。
【0073】
一部の実施形態では、光源は、約380nmから約470nmの範囲の波長で最大発光を有する放射線を放出し、安定化済み発光粒子は、光源から放出された光の少なくとも一部を吸収し、約500nmから約700nmの範囲の波長で最大発光を有する光を放出する。しかし、そのような実施形態は、単に例示的なものに過ぎず、従って、異なる組合せの主波長で作動する光源が、本明細書に開示する範囲にある。
【0074】
光源は、発光ダイオード、レーザダイオード、及び/又はシリコン、シリコンカーバイド、窒化ガリウム、及び/又は他の半導体材料を含むことができる1つ又はそれよりも多くの半導体層と、サファイア、シリコン、シリコンカーバイド、及び/又は他のマイクロ電子基板を含むことができる基板と、金属及び/又は他の導電層を含むことができる1つ又はそれよりも多くの接点層とを含む他の半導体装置を含むことができる。半導体発光装置の設計及び製作は当業者には公知であり、本明細書において詳細に説明する必要はない。
【0075】
例えば、本発明の一部の実施形態による発光装置は、米国ノースカロライナ州ダーラムの「Cree, Inc.」によって製造販売されている装置のような窒化ガリウムシステムLEDのような構造、及び/又はシリコンカーバイド基板上に製作されたレーザ構造を含むことができる。本発明は、米国特許第6,201,262号明細書、第6,187,606号明細書、第6,120,600号明細書、第5,912,477号明細書、第5,739,554号明細書、第5,631,190号明細書、第5,604,135号明細書、第5,523,589号明細書、第5,416,342号明細書、第5,393,993号明細書、第5,338,944号明細書、第5,210,051号明細書、第5,027,168号明細書、第5,027,168号明細書、第4,966,862号明細書、及び/又は第4,918,497号明細書に説明されているもののような活性領域を与えるLED及び/又はレーザ構造との併用に適切なものとすることができ、これらの開示内容は、本明細書において完全に公開されているかのようにその全部が引用によって本明細書に組み込まれている。他の適切なLED及び/又はレーザ構造は、2003年1月9日に公開された「量子井戸及び規則格子を有するIII族窒化物システム発光ダイオード構造、III群窒化物システム量子井戸構造、及びIII群窒化物システム規則格子構造(Group III Nitride Based Light Emitting Diode Structures With a Quantum Well and Superlattice, Group III Nitride Based Quantum Well Structures and Group III Nitride Based Superlattice Structures)」という名称の米国特許出願公開第US2003/0006418 A1号明細書、並びに「光抽出における修正を含む発光ダイオード及びそれのための製造方法(Light Emitting Diodes Including Modifications for Light Extraction and Manufacturing Methods Therefor)」という名称の米国特許出願公開第US2002/0123164 A1号明細書に説明されており、これらの開示内容は、本明細書において完全に公開されているかのようにその全部が引用によって本明細書に組み込まれている。更に、完全に公開されているかのように開示内容のその全部が引用によって本明細書に組み込まれている2003年9月9日出願の「テーパ付き側壁を含む燐光体被覆発光ダイオード及びそれのための製作法(Phosphor−Coated Light Emitting Diodes Including Tapered Sidewalls and Fabrication Methods Therefor)」という名称の米国特許出願第10/659,241号明細書に説明されているもののような燐光体被覆LEDも、本発明の一部の実施形態における使用に適切なものとすることができる。LED及び/又はレーザは、発光が基板を通過して発生するように作動するように構成することができる。そのような実施形態では、例えば、上記に引用した米国特許出願公開第US2002/0123164 A1号明細書に説明されているように、装置の光出力を高めるように基板をパターン形成することができる。本明細書では、以上の説明及び図面に関連して多くの異なる実施形態を開示している。これらの実施形態の全ての組合せ及び部分組合せを逐一説明し、例示するのは過度に反復的で不明瞭にすることになることは理解されるであろう。従って、図面を含む本明細書は、本明細書に説明する実施形態、並びにこれらの実施形態を作成及び使用する方式及び工程の全ての組合せ及び部分組合せの完全な明細書を構成すると解釈すべきであり、あらゆるそのような組合せ又は部分組合せに対する請求を支持するものとする。
【0076】
次に、本発明の一部の実施形態による発光粒子を準備する方法を示す流れ図である図9を簡単に参照されたい。方法は、発光粒子を準備する段階を含む(ブロック902)。一部の実施形態では、発光粒子は、第1の化合物と反応することができる。一部の実施形態は、発光粒子を準備する段階が、発光粒子を形成する段階及び/又は発光粒子を取得する段階を含むことができるということを提供する。一部の実施形態では、発光粒子を形成する段階は、摂氏1500度と摂氏1850度の間の範囲の温度に実施することができる。一部の実施形態は、発光粒子を形成する段階を摂氏約1650度と摂氏約1750度の間の範囲の温度に実施することができるということを提供する。
【0077】
一部の実施形態は、発光粒子が、ホスト化合物と少なくとも1つの活性剤とから形成された燐光体を含むことができるということを提供する。ホスト化合物及び/又は活性剤の様々な実施形態に対しては上記に解説しており、従って、図9に関しては重複して説明しない。
【0078】
一部の実施形態による方法は、反応特性を低減するように発光粒子を反応させる段階を含むことができる(ブロック904)。一部の実施形態は、外面が、発光粒子の内部部分と比較して低い反応特性を含む不動態化領域を含むということを提供する。
【0079】
一部の実施形態では、発光粒子を媒体中で反応させることによって発光粒子の外面上で反応特性を低減することができる。一部の実施形態は、媒体中で発光粒子を反応さる段階が、発光粒子の外面の反応特性を低減し、発光粒子の外面上に不動態化領域を形成するということを提供する。一部の実施形態では、不動態化領域は、発光粒子の内部部分よりも高い百分率の第1の成分を含む。
【0080】
一部の実施形態は、媒体中で発光粒子を反応させる段階が、発光粒子の外面から少なくとも1つの材料の濃度を低減する段階を含むということを提供する。一部の実施形態では、媒体は水溶液を含み、発光粒子を反応させる段階は、液体水溶液を加熱する段階を含む。一部の実施形態は、水溶液が、実質的にこの水溶液の沸騰点に温度を維持するように加熱されるということを提供する。例えば、一部の実施形態は、発光粒子を脱イオン水中で沸騰させることができるということを提供する。この点に関して、水溶液の温度を指定された継続時間にわたってこの水溶液の沸騰点に維持することができる。
【0081】
一部の実施形態では、不動態化領域は、発光粒子の内部部分と比較して高い酸素含有量を含む。例えば、反応工程は、発光粒子の外面の上に高温及び/又は高湿度のような環境条件に起因するその後の反応を制限及び/又は低減する保護酸化物層を設けることができる。一部の実施形態は、発光粒子を反応させる段階が、発光粒子の外面から少なくとも1つの材料を除去する段階を含むということを提供する。例えば、一部の実施形態では、不動態化領域は、発光粒子の内部部分と比較して低いパーセントの窒素を含む。
【0082】
一部の実施形態は、発光粒子が、受光光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成された発光化合物と、受光光のうちで発光粒子中に吸収される部分を増大させるように作動可能な発光粒子の反射率低減外面とを含むということを提供する。一部の実施形態は、サイズ範囲に従って発光粒子の群を集合で定めることができるということを提供する。サイズ範囲は、粒子の特定の百分率に対応する値に従って定量化することができる。例えば、値/パーセントの組合せは、粒子群の定められた百分率よりも大きいサイズを定めることができる。粒子群のサイズ範囲は、特定のD50値を有するものとして定めることができ、この値は、この群内の粒子の50パーセントがこの値よりも小さいことを示している。例えば、粒子群が、12.5ミクロンのD50値を有するものとして定められる場合には、群内の粒子のうちの50パーセントは12.5ミクロンよりも小さい。
【0083】
一部の実施形態では、粒子群は、特定の反射特性を提供することができる。反射率は、相対的な光子下方変換の有効性に相関することができる。一部の実施形態では、反射率を拡散反射率として推定及び/又は測定することができる。一部の実施形態は、発光粒子群が、特定の主波長で特定の拡散反射率を提供することができるということを提供する。拡散反射率は、粒子又は粒子群によって受光された光のうちで反射された百分率によって判断することができる。低い拡散反射率値は、高い吸収百分率に対応することができる。発光粒子の場合、高い吸収百分率は、高い下方光子変換率に対応することができる。異なる拡散反射特性をもたらすことができる異なる材料を含めるのに加えて、粒子サイズも同様に拡散反射特性に影響を与えることができる。このようにして、同じ粒子材料から構成されるが、異なるサイズ範囲を有する異なる群は、異なる相対拡散反射特性をもたらすことができる。例えば、粒子サイズが細かくなる程、同じ材料の粒子における拡散反射率を増大させることができる。粒子サイズと拡散反射率の間のこの逆の関係は、より小さいサイズの粒子に関連する面積の増大に起因すると考えられる。
【0084】
一部の実施形態は、特定の波長の光及び/又は特定の主波長を有する光を粒子群の面に向けて誘導することによって拡散反射率を判断することができるということを提供する。測定は、測定の条件及び/又は技術に関連する変動を低減するために、標準の試料ホルダを準備する段階を含むことができる。特定の波長及び/又は光の主波長は、試料ホルダ内の粒子群に向けて粒子群の面に対して固定された入射角で誘導することができる。同じ波長及び/又は光の主波長における反射光の百分率の測定を実施することができる。
【0085】
一部の実施形態は、主波長を約450ナノメートル(nm)とすることができ、可視スペクトル内で実質的に青色の光を含むことができるということを提供する。異なる種類の粒子の間で拡散反射率を判断する段階は、発光粒子における青色励起の有効性のインジケータを与えることができる。
【0086】
一部の実施形態では、本明細書に説明する一部の実施形態による粒子を含む第1の群のサイズ範囲及び/又は拡散反射率と、従来の粒子から構成される第2の群のサイズ範囲及び/又は拡散反射率とを判断することにより、本明細書に説明する実施形態による発光粒子と、市販のものとすることができる従来の粒子との間で有意な区別を付けることができる。例えば、以下に提供する従来の発光粒子に対応する粒子サイズ及び拡散反射率のデータと本明細書の実施形態による3つの異なる発光粒子サイズとを含む表1を参照されたい。
【0087】
(表1)

【0088】
従来の発光粒子とR2発光粒子とを比較すると、サイズ領域は、実質的に類似のD50値、すなわち、それぞれ8.6um及び9.4umを含む。それとは対照的に、R2粒子の拡散反射率(%反射率)は34.2%であり、この拡散反射率は、従来試料の38%の反射率よりも実質的に小さい。この点に関して、R2発光粒子は、青色励起に対して従来の発光粒子よりも高い有効性を有するように判断することができる。
【0089】
従来の発光粒子とR1発光粒子とを比較すると、R1発光粒子は、6.4umというD50値を含み、この値は、従来の発光粒子の8.6umというD50値よりも小さい。R1発光粒子の拡散反射率は39.8%であり、この拡散反射率は、従来の発光粒子の38%という拡散反射率に比較的近い。上述のように、粒子サイズの減少は、拡散反射率の増大に対応する。例えば、R1発光粒子は、R2発光粒子よりも小さいサイズを有し、相応に大きい拡散反射率を有する。このようにして、青色励起に対して高い有効性を有する発光粒子を識別することができる。
【0090】
更に、12.8というD50値を有するR3発光粒子は、従来、R1、又はR2の発光粒子のいずれよりも大きい。従って、拡散反射率は31.1%であり、この拡散反射率は、従来、R1、又はR2の発光粒子よりも低い。本明細書に説明する発光粒子に典型的な低い拡散反射率値を有するのに加えて、R3発光粒子の大きいサイズも同様に低い拡散反射率値に寄与する。
【0091】
次に、本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子のパーセント反射率と従来法で生成された粒子のパーセント反射率とを比較するグラフである図10を参照されたい。上記に解説した約450nmの主波長における単一の拡散反射率値を列記した表1とは対照的に、図10には、400nmから680nmの優勢波長における従来の発光粒子、R1発光粒子、R2発光粒子、及びR3発光粒子の各々の拡散反射率を提供している。上述のように、従来の発光粒子及び従来の粒子よりも小さいR1発光粒子の拡散反射率プロットは、R1が小さい粒子を含むことにも関わらず実質的に類似であることに注意されたい。R2発光粒子は、従来の発光粒子と比較して、これらの粒子サイズが実質的に類似であるにも関わらず有意に小さい拡散反射率を提供する。この点に関して、R2発光粒子の吸収、従って、下方光子変換率は、類似のサイズを有する従来の粒子と比較して高い。更に、より大きいR3発光粒子は、従来、R1、及びR2の発光粒子に対する材料と粒子サイズの両方の差に起因して、一層低い拡散反射率を有することに注意されたい。
【0092】
本発明の一部の実施形態による異なるサイズの粒子の走査電子顕微鏡(SEM)画像である図11A〜図11Cを簡単に参照されたい。具体的には、図11A、図11B、及び図11Cの各々は、同じ倍率レベルで撮影された発光粒子R1、R2、及びR3それぞれのSEM画像である。例示しているように、粒子サイズは、図11Aに例示しているR1の小さい粒子サイズから、図11Bに例示しているR2の次に大きい粒子サイズに増大し、図11Cに例示しているR3の最大粒子サイズに増大する。
【0093】
使用時及び作動時には、励起に対する有効性は高まり、同じ光量を変換するのに使用される相対的な発光粒子量を低減することができる。例えば、青色光を赤色光に変換するのに使用される発光粒子の場合には、低い拡散反射率(すなわち、高い吸収性/変換率/有効性)を有する発光粒子を使用すると、望ましい色点を得るのに使用される発光粒子量を低減することができる。望ましい色点は、特に、例えば、CIE1931のような数学的に定められた色空間内の所定の範囲及び/又は領域を用いて識別することができる。望ましい色点は、例えば、中心点のような領域/ビンのいずれか所定の点の座標値に基づくとすることができる指定を有する領域及び/又はビンとして指定することができる。
【0094】
光源から放出された青色光と、受光した青色光を赤色光に下方変換する発光粒子から発光された赤色光との組合せを含む光の色点は、可視スペクトル内の紫がかった色に対応することができる。発光粒子の有効性が高いので、所定の色点に対して封入剤で混合される粒子の重量パーセントを低減することができる。例えば、従来の発光粒子をR2発光粒子に対して比較する中で、試験結果は、約6.0重量パーセントのR2発光粒子しか必要としなかった望ましい色点を得る上で約8.3重量パーセントの従来の発光粒子が必要とされたことを示している。この点に関して、R2発光粒子は、青色励起に対して従来の発光粒子と比較して高い有効性を提供した。
【0095】
一部の実施形態は、発光粒子を黄色放出発光粒子と組み合わせることができるということを提供する。温白色光を生成するために、黄色放出発光粒子及び赤色放出発光粒子から放出された光を青色光と組み合わせることができる。公知のように、赤色発光の発光粒子の量を変更することにより、白色光の温かさを変更することができる。この点に関して、数学的に定められた色空間内に定めることができる特定の色点を生成するように黄色対赤色の重量パーセント比を判断することができる。例えば、一部の実施形態では、温白色光は、特にCIE1931のE8ビン又はE9ビンに対応することができる。
【0096】
従来の発光粒子の有効性とR2発光粒子の有効性との比較結果は、従来の発光粒子を用いた黄色/赤色比が約2.4であったのに対して、R2発光粒子を用いた黄色/赤色比が約4.2であったことを示している。従って、望ましい色点を得るのに使用されたR1の量は、同じ色点を得るのに使用された従来の粒子の量の半分よりも若干多かった。従って、低い拡散反射率に示す本明細書に説明する実施形態による発光粒子の高い有効性は、同じ色点に達するのに少ない発光変換材料しか必要とされないという結果をもたらした。
【0097】
1次発光光(この場合、青色光)と相互作用する変換材料の量を低減することにより、少ない発光変換材料を使用することで達成することができる経済的な利点に加えて、生成される光の見かけの量である光束を増大させることができる。
【0098】
次に、本発明の一部の実施形態による発光粒子における励起特性に対する有効性を識別するための作動を示す流れ図である図12を参照されたい。作動は、本明細書に説明する第1の群の発光粒子の下方光子変換性能を従来の発光粒子を含む第2の群の発光粒子と比較する段階を含むことができる(ブロック1202)。光子下方変換性能を比較する段階は、第1の群の発光粒子及び第2の群の発光粒子の各々に対応するそれぞれの拡散反射率形跡を推定する段階を含む。一部の実施形態では、拡散反射率に対して逆の関係にあるとすることができる吸収率を第1の群及び第2の群のうちのいずれが高く含むかを判断するために、推定拡散反射率形跡を比較することができる。
【0099】
一部の実施形態は、推定拡散反射率形跡を比較する段階が、2つの異なる種類の発光粒子群の拡散反射率を推定し、2つの群のうちで励起特性に対してより高い有効性を有する群として低い拡散反射率を有するいずれかの1つを識別する段階を含むということを提供する。発光粒子群の拡散反射率を推定する段階は、光の主波長を含む光をそれぞれの群に誘導し、それぞれの発光粒子群から反射された光の主波長を有する光を受光する段階を含むことができる。一部の実施形態では、拡散反射率をパーセント反射率を用いて表すことができる。
【0100】
一部の実施形態は、主波長が、可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応することができるということを提供する。例えば、主波長は、約380nmから約470nmの範囲にあるとすることができる。一部の実施形態では、発光光は、約450nmの主波長を有することができる。発光粒子は、吸収光を約500nmから約700nmの範囲の波長で最大発光を有する発光光に下方変換するように作動可能にすることができる。例えば、一部の実施形態では、発光粒子は、可視スペクトルのうちの青色部分における光を吸収し、可視スペクトルのうちの赤色部分における光を放出する組成を含む。
【0101】
本明細書に説明する実施形態による発光粒子は、反射率低減外面が、粒子面上の隣接領域の間で角度偏位の低下を含むことができる面効果の結果として、従来の粒子と比較して励起に対する改善された有効性をもたらすことができる。言い換えれば、反射率低減外面は、従来法で生成された粒子と比較して実質的により連続的な外形を含み、従って、滑らかな外形を有する面形態を有することができる。更に、本発明の一部の実施形態による反射率低減外面は、粒子の原子構造内の構成要素の間の境界において粒子材料を反応させることによって面応力及び/又は粒子内の欠陥を低減することができる。
【0102】
受光光の反射率を低減するのに加えて、そのような面形態は、粒子内で変換された光子に対応する内部反射を低減することができる。このようにして、受光光のうちで変換され、発光される部分を劇的に増大させることができる。
【0103】
本明細書に提供したように、特定の発光目標を提供するのに使用することができる発光粒子の相対量に関する変換効率の漸増的な改善でさえも、実質的に増幅することができる。
【0104】
図面及び本明細書において本発明の実施形態を開示し、特定の用語を用いたが、これらの用語は、一般的で説明的な意味でのみ用いたものであり、限定目的に用いたものではなく、本発明の範囲は、以下に続く特許請求の範囲に示されている。
【符号の説明】
【0105】
102 発光粒子を準備する段階のブロック
104 安定化を与えるために発光粒子を加熱する段階のブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光粒子であって、
受光光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成された発光化合物と、
発光粒子に吸収される受光光の部分を増大させるように作動可能な発光粒子の反射率低減外面と、
を含むことを特徴とする発光粒子。
【請求項2】
発光粒子を含む複数の第1の発光粒子が、第1のサイズ範囲及び光の主波長での第1の拡散反射率を含むことができ、
発光粒子を含まない複数の第2の発光粒子が、前記第2のサイズ範囲及び光の主波長での第2の拡散反射率を含むことができる、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光粒子。
【請求項3】
前記光の主波長は、約450nmであり、
前記第1のサイズ範囲と前記第2のサイズ範囲は、実質的に類似であり、
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率よりも実質的に低い、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光粒子。
【請求項4】
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約95パーセントを含むことを特徴とする請求項3に記載の発光粒子。
【請求項5】
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約92パーセントを含むことを特徴とする請求項3に記載の発光粒子。
【請求項6】
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約90パーセントを含むことを特徴とする請求項3に記載の発光粒子。
【請求項7】
前記光の主波長は、約450nmであり、
前記第1のサイズ範囲は、前記第2のサイズ範囲の粒子よりも小さい粒子を含み、
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率に実質的に類似である、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光粒子。
【請求項8】
前記第1の拡散反射率と前記第2の拡散反射率の間の差が、約5パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の発光粒子。
【請求項9】
前記光の主波長は、可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応し、
第1の重量パーセントの前記複数の第1の粒子が封入剤と混合され、前記主波長と該複数の第1の粒子からその光子下方変換特性を通じて放出された光との組合せである発光色を生じ、
第2の重量パーセントの前記複数の第2の粒子が前記封入剤と混合され、前記主波長と該複数の第2の粒子からその光子下方変換特性を通じて放出された光との組合せである発光色を生じ、
前記第1の重量パーセントは、前記第2の重量パーセントよりも少ない、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光粒子。
【請求項10】
前記第1の重量パーセントは、前記第2の重量パーセントの約90パーセントであることを特徴とする請求項9に記載の発光粒子。
【請求項11】
前記第1の重量パーセントは、前記第2の重量パーセントの約75パーセントであることを特徴とする請求項9に記載の発光粒子。
【請求項12】
前記第1の重量パーセントは、前記第2の重量パーセントの約67パーセントであることを特徴とする請求項9に記載の発光粒子。
【請求項13】
前記光の主波長は、可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応し、
前記複数の第1の粒子に対する第1の比を有する複数の黄色放出光変換粒子が、前記光の主波長の発光経路に配置され、該主波長と、該複数の第1の粒子からその光子下方変換特性を通じて放出された光と、該複数の黄色放出光変換粒子から放出された光との組合せである温白色発光色を生じ、
前記複数の第2の粒子に対する第2の比を有する前記複数の黄色放出光変換粒子が、前記光の主波長の発光経路に配置され、該主波長と、該複数の第2の粒子からその光子下方変換特性を通じて放出された光と、該複数の黄色放出光変換粒子から放出された光との組合せである温白色発光色を生じ、
前記第1の比は、前記第2の比よりも実質的に大きい、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光粒子。
【請求項14】
前記第1の比は、第1のパーセント重量比を含み、
前記第2の比は、第2のパーセント重量比を含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の発光粒子。
【請求項15】
前記第2の比は、前記第1の比の約80パーセントを含むことを特徴とする請求項13に記載の発光粒子。
【請求項16】
前記第2の比は、前記第1の比の約65パーセントを含むことを特徴とする請求項13に記載の発光粒子。
【請求項17】
前記第2の比は、前記第1の比の約50パーセントを含むことを特徴とする請求項13に記載の発光粒子。
【請求項18】
発光粒子における励起特性に対する有効性を識別する方法であって、
請求項1に記載の発光粒子を含む第1の群の発光粒子の光子下方変換性能を請求項1に記載の該発光粒子を含まない第2の群の発光粒子と比較する段階、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項19】
前記光子下方変換性能を比較する段階は、前記第1及び第2の群の発光粒子の各々に対応するそれぞれの反射率形跡を推定する段階を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記光子下方変換性能を比較する段階は、前記第1及び第2の群の発光粒子の各々に対応する推定反射率形跡を比較して該第1及び第2の群のうちのいずれがより高い吸収率を含むかを判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記吸収率は、前記反射率に対して実質的に逆の関係にあることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記推定反射率形跡を比較する段階は、
前記第1の群の発光粒子の第1の拡散反射率を推定する段階と、
前記第2の群の発光粒子の第2の拡散反射率を推定する段階と、
前記第1の拡散反射率が前記第2の拡散反射率よりも小さいことを励起特性に対して前記第1の群の発光粒子が前記第2の群の発光粒子よりも高い有効性を含むことの指示として識別する段階と、
を含む、
ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の拡散反射率を推定する段階は、
光の主波長を含む光を前記第1の群の発光粒子に向ける段階と、
前記第1の群の発光粒子から前記光の主波長を含む反射光を受光する段階と、
前記第1の群の発光粒子からの前記受光反射光の関数として前記拡散反射率を推定する段階と、
を含み、
前記第2の拡散反射率を推定する段階は、
前記光の主波長を含む光を前記第2の群の発光粒子に向ける段階と、
前記第2の群の発光粒子から前記光の主波長を含む反射光を受光する段階と、
前記第2の群の発光粒子からの前記受光反射光の関数として前記拡散反射率を推定する段階と、
を含む、
ことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記光の主波長は、可視スペクトル内の実質的に青色の光に対応することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記光の主波長は、約380から約470nmの範囲にあり、
前記発光粒子は、前記発光源から放出された光の少なくとも一部を吸収し、かつ約500から約700nmの範囲の波長で最大発光を有する光を放出する、
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記光の主波長は、約450nmであることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の群の発光粒子は、第1の粒子サイズ範囲に対応し、前記第2の群の発光粒子は、第2の粒子サイズ範囲に対応し、
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第2の粒子サイズ範囲と実質的に類似である、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供し、
前記第2の粒子サイズ範囲は、前記第2の群の粒子の約50パーセントが、前記第1のサイズとは異なって約1.0マイクロメートルよりも小さい第2のサイズよりも小さいということを提供する、
ことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記光の主波長は、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約95パーセントを含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記光の主波長は、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約92パーセントを含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記光の主波長は、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率は、前記第2の拡散反射率の約90パーセントを含む、
ことを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記第1の群の発光粒子は、第1の粒子サイズ範囲に対応し、前記第2の群の発光粒子は、第2の粒子サイズ範囲に対応し、
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第2の粒子サイズ範囲の粒子よりも実質的に小さい粒子を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供し、
前記第2の粒子サイズ範囲は、前記第2の群の粒子の約50パーセントが第2のサイズよりも小さいということを提供し、
前記第1のサイズは、前記第2のサイズの値の約75パーセントである、
ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記第1のサイズは、約6.4マイクロメートルであり、
前記第2のサイズは、約8.6マイクロメートルである、
ことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
光の主波長は、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率と前記第2の拡散反射率の間の差が、該第2の拡散反射率の約5パーセントである、
ことを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記第1の群の発光粒子は、第1の粒子サイズ範囲に対応し、前記第2の群の発光粒子は、第2の粒子サイズ範囲に対応し、
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第2の粒子サイズ範囲の粒子よりも実質的に大きい粒子を含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の粒子サイズ範囲は、前記第1の群の粒子の約50パーセントが第1のサイズよりも小さいということを提供し、
前記第2の粒子サイズ範囲は、前記第2の群の粒子の約50パーセントが第2のサイズよりも小さいということを提供し、
前記第2のサイズの値が、前記第1のサイズの値の約50パーセントである、
ことを特徴とする請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記第1のサイズは、約12.8マイクロメートルであり、
前記第2のサイズは、約6.4マイクロメートルである、
ことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
光の主波長が、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率との間の差が、前記第2の拡散反射率の約90パーセントである、
ことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項40】
光の主波長が、約450nmであり、
前記第1の群の発光粒子の前記光子下方変換性能は、第1の拡散反射率に対応し、
前記第2の群の前記光子下方変換性能は、第2の拡散反射率に対応し、
前記第1の拡散反射率間との差が、前記第2の拡散反射率の約80パーセントである、
ことを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記発光粒子は、可視スペクトルの青色部分において吸収を行い、かつ可視スペクトルの赤色部分において発光を行う燐光体組成を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項42】
前記発光粒子は、発光源の光路に存在し、かつそこから受光する光の一部分に対して光子下方変換を実施するように構成されることを特徴とする請求項41に記載の方法。
【請求項43】
請求項1に記載の発光粒子と、
発光源と、
を含むことを特徴とする発光装置。
【請求項44】
前記発光粒子は、シリコーン封入剤内に分散され、
前記発光源は、約380から約470nmの範囲の波長で最大発光を有する放射線を放出し、
前記発光粒子は、前記発光源から放出された前記光の少なくとも一部を吸収し、かつ約500から約700nmの範囲の波長で最大発光を有する光を放出する、
ことを特徴とする請求項43に記載の発光装置。
【請求項45】
前記発光粒子を含む複数の第1の発光粒子が、第1のサイズ範囲及び光の主波長での第1の拡散反射率を含むことができ、
前記発光粒子を含まない複数の第2の発光粒子が、前記第1のサイズ範囲と実質的に類似の第2のサイズ範囲、及び光の主波長での第2の拡散反射率を含むことができる、
ことを特徴とする請求項43に記載の発光装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−533659(P2012−533659A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520843(P2012−520843)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/055901
【国際公開番号】WO2011/062798
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(592054856)クリー インコーポレイテッド (468)
【氏名又は名称原語表記】CREE INC.
【Fターム(参考)】