説明

発泡プラスチックシート

【課題】発泡プラスチックをルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の断熱材、吸音材、パッキン材等として使用するとき、接着剤や両面テープ等を使用せずに固定可能とし、またリサイクルのためそれぞれが容易に分離できるようにする。
【解決手段】発泡プラスチックシート1は、発泡プラスチック2の片面に吸着性を有するアクリルフォーム3を接着一体化した構造である。まず、発泡プラスチックシート1を断熱材、吸音材、パッキン材等として必要な形状に打ち抜き、裁断する。次にアクリルフォーム3面をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品4の該当部分に押し当て、発泡プラスチック2の上から手等で押さえて、該発泡プラスチックシート1をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品4と固定して使用する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発泡プラスチックをルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品に固定して、断熱材、吸音材、パッキン材等として使用する発泡プラスチックシートである。
【0002】
【従来の技術と課題】従来、発泡プラスチックを断熱材、吸音材、パッキン材等としてルームエアコン冷蔵庫、自動車等に使用する場合はシート状の発泡プラスチックを、打ち抜き、裁断等をして必要な形状に加工し、接着剤または、両面テープ等によってルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品に固定していた。現在、ルームエアコン、冷蔵庫自動車等の部品にはリサイクルを目的として分別できるよう、予めそれらを構成する素材名が表示されている。しかしながら、発泡プラスチックがルームエアコン冷蔵庫、自動車等の部品と接着固定されているため、ルームエアコン、冷蔵庫、自動車等が、その使用目的が終了し廃棄されるとき、該発泡プラスチックとルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品とを分離する事ができず、ルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品と一緒に廃棄物として処分されていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明はアクリルフォームの持つ吸着という性質を用いて、これらの欠点を取り除くために考案した物である。以下、その構造を説明する。本発明の構造は、発泡プラスチック(2)の片面に吸着性のあるアクリルフォーム(3)を接着一体化させた構造である。発泡プラスチック(2)の片面へのアクリルフォーム(3)の接着は、発泡プラスチック(2)の片面にシート状に成型したアクリルフォーム(3)を接着剤等で貼り合わせても良いし、発泡プラスチック(2)の片面に直接発泡させたアクリル樹脂を塗布して硬化、接着しても良い。このようにして発泡プラスチック(2)の片面へアクリルフォーム(3)を接着一体化した発泡プラスチックシート(1)を打ち抜き、裁断等をして必要な形状に加工し、アクリルフォーム(3)の吸着力により該発泡プラスチックシート(1)をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品(4)に固定する。また該発泡プラスチックシート(1)をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品(4)にアクリルフォーム(3)の吸着力により固定しているため、ルームエアコン、冷蔵庫、自動車等が、その使用目的が終了し廃棄されるとき、容易に該発泡プラスチックシート(1)をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品(4)と分離する事ができるものである。次に、その使用方法について説明する。前記の発泡プラスチックシート(1)のアクリルフォーム(3)の面をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品(4)の該当部分に押し当て発泡プラスチック(2)の上から手等で押さえて、該発泡プラスチックシート(1)をルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品(4)に固定して使用する。
【0004】
【発明の効果】このようにごく簡単な構造の組み合わせで従来の欠点を改善した発泡プラスチックシートを提供することができる。以下、その効果を箇条書きする。
(1)発泡プラスチックシートを発泡プラスチックと一体化したアクリルフォームの吸着力でルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品と固定するため接着剤や両面テープ等がいらない。
(2)発泡プラスチックシートを接着剤や両面テープ等を使用せずルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品に固定するため接着剤の塗布や両面テープ等を貼る手間が無く、作業が簡単且つ短時間で可能になる。
(3)発泡プラスチックシートを発泡プラスチックと一体化したアクリルフォームの吸着力でルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品と固定するため、その使用目的が終了し廃棄されるとき、容易に発泡プラスチックシートを該部品と分離することができるので、該部品を構成する素材が単一となりリサイクルが可能になる。また、発泡プラスチックシートも同様に単一となりリサイクルがし易くなる。
(4)発泡プラスチックシートを発泡プラスチックと一体化したアクリルフォームの吸着力でルームエアコン、冷蔵庫、自動車等の部品と固定するため位置ズレ等の貼り損じをしても、簡単に貼り直しができる。
【図面の簡単な説明】
【図面1】は、本発明の使用例 斜視図
【図面2】は、本発明の断面構造図
【符号の説明】
1.発泡プラスチックシート
2.発泡プラスチック
3.発泡プラスチック固定用の吸着性を有するアクリルフォーム
4.ルームエアコン等の部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】断熱材、吸音材、パッキン材等として使用されるウレタンフォーム等の発泡プラスチック(以下発泡プラスチックという)の片面に粘着性再剥離型アクリル樹脂をシート状に発泡させたもの(以下アクリルフォームという)を接着一体化させた事を特徴とする発泡プラスチックシート
【請求項2】請求項1を特徴とする発泡プラスチックシートにおいて、粘着性再剥離型アクリル樹脂の持っている粘着性とそれを発泡することによりできる泡の吸盤機能により発生する吸着機能により発泡プラスチックを他の部品と吸着、固定する事を特徴とする発泡プラスチックシート

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2003−11295(P2003−11295A)
【公開日】平成15年1月15日(2003.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−242967(P2001−242967)
【出願日】平成13年7月5日(2001.7.5)
【出願人】(599099168)
【Fターム(参考)】