説明

発泡樹脂製容器

【課題】 活魚容器の輸送において使用される活魚等の輸送用容器において、輸送時の水漏れによる側壁の水濡れを、出来るだけ防止する発泡樹脂製容器を提供すること。
【解決手段】 魚介類収納部とエアポンプ収納部とを区画した容器本体と、蓋体とからなり、水と魚介類を収容して保管、輸送に供する発泡樹脂製容器であって、隔壁上端面、及び/又は、側壁上端面に、凹条を設け、該凹条に開口する縦貫通排水孔を設けてなる発泡樹脂製容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を張った容器内に、エアポンプから吹き出す空気により、活魚等の魚介類を生存させたまま保管、輸送に供するための発泡樹脂製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡樹脂容器で活魚等を輸送するため、発泡樹脂容器内に満たした水中に収容した活魚にエアポンプで空気を供給しながら輸送するという手法が従来より広く利用されている。例えば、特許文献1は、魚介類等を冬眠状態にする方法が開示されているが、当該文献には、エアポンプを収容し、水の浸入を阻止するため、活魚を収容する発泡容器の外側に、同じ発泡樹脂素材により別途ポケット状の収納部分を形成し、更にこの収納部分の下部には穴をあけて排水する構造を採用している。何故ならば、浸水によるエアポンプの稼動停止の防止が必須であるためである。もし、エアポンプが停止すれば、即、活魚の死滅につながるからである。
【0003】
更に、前記のごとく、例え、エアポンプ収納部分を発泡容器の外側に設けても、エアポンプから送り出される空気の泡が逆流して、エアポンプ収納部分に達しエアポンプに障害を来たさないようにする配慮も必要であり、このためには特許文献2に開示されるごとき複雑な対策が必要であった。
【0004】
また、特許文献3、特許文献4には、エアチューブを経由して、水がポンプ収容室へ浸入するのを阻止するため、容器側壁から外部に水を排水する発明が開示されている。
【0005】
一方、特許文献5には、発泡容器内で発生した氷水を、容器側壁を上下に貫通させた穴を通じて排水させる技術が示されている。
【特許文献1】特開平7−50955号公報
【特許文献2】特開2003−333956号公報
【特許文献3】特開2004−16125号公報
【特許文献4】特開2004−113140号公報
【特許文献5】実公昭53−12718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既述したように、従来の活魚等の輸送用容器においては、活魚容器の輸送時に、閉蓋した後、容器と蓋との嵌合部からの漏水や、物理的な力が働いて開蓋してしまうというトラブルが起きないように、容器と蓋との嵌合部分にテープを巻いてこれらを防止するのが通常である。しかしながら、エアポンプの収納部へ、水や、エアポンプで発生した泡が浸入してエアポンプが作動しなくなることを防止するため、エアポンプ収納部へ浸入しようとする水は、もっぱら側壁面に排水させることにより、解決せんとして来た。従って、容器と蓋との嵌合部分にテープを巻いているにもかかわらず、側壁はこれらの水で濡れるのはしかたないと考えてきた。
【0007】
しかし、活魚容器と他の貨物が、トラック等の輸送手段において、混載されることは多々あることから、側壁の水濡れが、嫌われることがある。従って、活魚容器の輸送においての側壁の水濡れを、出来るだけ防止する手段が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記のごとく大量の水を扱うことを前提とする活魚等の輸送容器においてエアを吹き込むエアチューブを伝ってエアポンプ収納部に浸入しようとする水を防止するにつき、側壁内を縦に排水させることにより、側壁外面の水濡れを出来るだけ防止しようとする困難な課題を解決するためのものであって、次の構成からなる。
【0009】
すなわち、本発明は、魚介類収納部とエアポンプ収納部とを区画した容器本体と、蓋体とからなり、水と魚介類を収容して保管、輸送に供する発泡樹脂製容器であって、隔壁上端面、及び/又は、側壁上端面に、凹条を設け、該凹条に開口する縦貫通排水孔を設けてなる発泡樹脂製容器に関する。
【0010】
好ましい実施態様としては、
(1)縦貫通排水孔が、隔壁上端面の凹条と、側壁上端面の凹条との交差部に設けられてなる、
(2)エアポンプ収納部への防水シールの貼付、又は、魚介類収納部への閉蓋とは別にエアポンプ収納部への閉蓋をしてなる、
(3)隔壁上端面、および、エアポンプ収納部を包囲する側壁上端面に、魚介類収納部側壁上端面よりも高く形成されてなる突起壁を設けてなる、
(4)前記発泡樹脂製容器を積層した際に、積層した上層の容器本体の縦貫通排水孔から流下する水が、下層の蓋体の蓋排水孔、更に下層の容器本体の縦貫通排水孔を通して流下することを特徴とする、
前記記載の発泡樹脂製容器に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、非常に簡単な構成により、活魚等の輸送容器におけるエアポンプ収納部への浸入水を良好に防止することを可能とした。更に、浸入水を、側壁内を縦に排水させることから、側壁外面の水濡れを効果的に減少させ得ることができる。すなわち、容器本体の側壁上端面に設けた凹条、及び/又は隔壁上端面に設けた凹条に集められた水を、これ凹条に設けた縦貫通排水孔及び蓋体設けた蓋体排水穴を通じて最下段の発泡樹脂製容器に集められるので各発泡樹脂製容器の側壁外面の水濡れは効率よく減少させることができる。また、最下段の発泡樹脂製容器の底壁の下部に集水のための受容器が用意されるなら、混載された他の貨物が、活魚等の輸送容器からの漏水による汚染を良好に防止できる。さらに、エアポンプ収納部への防水シールの貼付や、魚介類収納部の閉蓋とは別にエアポンプ収納部の閉蓋を行うことにより、エアポンプ収納部への浸水が防止されるので、エアポンプ収納部からの漏水も大きく減少させ得ることから、漏水による汚染の阻止がより確実となる。
【0012】
本発明では更に、隔壁上端面、及びエアポンプ収納部を形成する側壁の側壁上端面の一部を他の側壁の上端面より高くした突起壁を設けることで水の浸入をより確実に防止できるので好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の容器本体および蓋体からなる発泡樹脂容器を構成する発泡樹脂としては、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン等のポリウレタン系樹脂等の合成樹脂に発泡剤を含浸圧入等させることにより発泡性を付与し、発泡させて得られるものであり、中でも発泡ポリスチレンが、特性、コストの点から好適に使用される。
【0014】
また、本発明のエアポンプとは、電池等で駆動し、水槽等に空気を吹き込むためのごく一般的に市販されているエアポンプをいう。空気の吹き込み容量、ないし吹き込み時間等により適宜、市販品の中から選択すれば良い。そして、こうしたエアポンプを使用して、魚介類を生かしたままで輸送するため、容器本体内に存在させる塩分を含んだ水、または海水あるいは淡水(本発明では、いずれであっても単に、水と表現している)等を選択し、該水中に空気を吹き込む。
【0015】
エアポンプは、価格や性能面からほとんどの場合、防水機能を有していないので、エアポンプに直接水がかかったり、浸水するとポンプが停止し、空気の吹き込みが止まるため、活魚が死滅してしまう結果に陥る。本発明では、適宜位置に設けたエアポンプ収納部中に出来るだけ浸水しない排水構造を提案するものであるが、更に、必要により、エアポンプ収納部に防水シートを貼付したり、又は、エアポンプ収納部を魚介類収納部の閉蓋とは個別に閉蓋することができる蓋を使用するのが好ましい。このエアポンプ収納部を閉蓋する蓋は、エアポンプ収納部のみを閉蓋する蓋であっても、エアポンプ収納部と、魚介類収納部とを共に良好に閉蓋する蓋であっても良い。
【0016】
本発明の容器本体は、魚介類収納部とエアポンプ収納部が隔壁を介して隣接していればよく、全体として容器本体形状が矩形状や円形状の形状であってもよいし、また、魚介類収納部やエアポンプ収納部が矩形状や円形状のであってもよい。後者の場合、容器本体自体の形状としては、歪な形状となる場合もある。容器本体の側壁の内、実際にエアポンプ収納部を構成する側壁をエアポンプ収納部側壁と称し、実際にエアポンプ収納部を構成しない側壁を魚介類収納部側壁と称して、側壁とは別個に区別して表現することが有る。従い、本発明においては、エアポンプ収納部は、エアポンプ収納部と魚介類収納部とを区画する隔壁とエアポンプ収納部側壁によって構成されるといえる。
【0017】
エアポンプ収納部を区画する側壁上端面、及び/又は、隔壁上端面には、凹溝を設け、容器本体に注水した水が、この凹溝に阻止されてエアポンプ収納部に出来るだけ達しないように構成される。そして、凹溝に開口し、側壁中を縦に貫通した縦貫通排水孔を設ける。該縦貫通排水孔の他方は、容器本体底壁に開口している。このようにして縦孔貫通孔を側壁中に設けることによって、凹溝に溜まった水を、側壁面を濡らすことなく、容器本体底部に排水することが可能となる。この場合、縦貫通排水孔は、容器本体側壁上端面に設けた凹溝と、隔壁上端面に設けた凹溝との交差部に開口するように設けるのが好ましい。なぜなら、交差部は縦貫通排水孔を設けても、強度の低下が少ない部位であること、および、排水の効率が良好であること等の理由を有するためである。
【0018】
更に、本発明においては、エアポンプ収納部を構成する側壁(すなわちエアポンプ収納部側壁)、及び隔壁を、容器本体の他の側壁(すなわち魚介類収納部側壁)より高く設計することにより、エアポンプ収納部への水の浸入を効率良く防止することが可能となり、極めて有効な態様となる。
【0019】
本発明の発泡樹脂製容器は、魚介類の輸送用として使用されるが、該容器中に収容される内容物、すなわち被輸送物は、水と共に輸送される魚類に限定されず、海老、蟹等の甲殻類、鮑、サザエ等の貝類等、生きたまま輸送されうる魚介類、更には海藻、その他、生鮮度を保って輸送することが要求される水産物等に広く採用可能である。
【実施例】
【0020】
次に図面を用いて本発明を説明するが、これらは、単なる実施態様であることから、こうした記述により本発明はなんら制限されるものではない。
【0021】
図1は、本発明の発泡樹脂製容器1の容器本体2の一実施態様を示す斜視図である。この容器本体2は、一面が開口しており、4面の側壁3と底壁4から構成されている。そして、この容器本体2には、エアポンプ収納部Xが設けられている。このエアポンプ収納部Xは、魚介類収納部Yとエアポンプ収納部Xとを区画する隔壁5と、このエアポンプ収納部Xを包囲する側壁3の部分(すなわちエアポンプ収納部側壁3A)で構成される。一方、魚介類収納部Yは、魚介類収納部Yを構成する側壁3の部分(すなわち魚介類収納部側壁3B)と隔壁5により形成されている。そして、エアポンプ収納部Xの開口21中にエアポンプが収納される。このエアポンプ収納部Xには、万が一水が浸入した際に、排水可能なように適宜排水できる排水孔23を設けておくことが好ましい。図2は、蓋体10の一実施態様を示す斜視図である。
【0022】
容器本体2の側壁上端面6、隔壁上端面7と、蓋体10の蓋体下端面11とは、互いに接触面になる。この側壁上端面6、隔壁上端面7には、蓋体10の蓋体下端面11に設けた凸条8と、嵌合可能な凹条9を設ける。それぞれの接触面に設ける凸条8と凹条9とは、互いに勘合するものであれば特に限定はなく、従来知られている凹凸嵌合構造が採用できる。そして、本発明の発泡樹脂製容器1に要求される嵌合強度に応じて凹凸嵌合構造を選択すればよい。嵌合構造は、閉蓋した後に、注水して使用する水が容器外に漏れ出さない程度にしっかりしたものが好ましく、更に輸送時の衝撃等によっても開蓋しない程度のものがより好ましい。しかし、例え嵌合が緩い場合であっても、粘着テープ等で補強できるので、特に制限はない。
【0023】
この凹条9は、側壁上端面6と隔壁上端面7とで環状に連続した形状にするのが最も好ましい。しかし、側壁上端面6の内、魚介類収納部側壁3Bにおける側壁上端面6の凹条9は、部分的に途切れた構造としても良い。また、魚介類収納部側壁3Bにおける側壁上端面6の凹条9は、部分的に凸条8、部分的に凹条9を設けるような態様も可能である。一方、蓋体下端面11は、当然ながら、側壁上端面6の凹条9、又は凹条9および凸条8に対応し、嵌合可能な凹凸嵌合構造とすることが要求される。隔壁上端面7の凹条9は、連続した形状にし、水の揺動で魚介類収納部Yから凹条9内に流入する水の流動をスムーズにするのが好ましい。
【0024】
これら側壁上端面6と隔壁上端面7に設けられた凹条9には、一方が、凹条9に開口し他方は容器本体底壁に開口し、側壁中を貫通した、図4、図5に示すように縦貫通排水孔40を設ける。こうして、凹条9に溜まった水を、側壁面を濡らすことなく、容器本体底部に排水する。特に、側壁上端面6の凹条9と隔壁上端面7の凹条9との交差部に、縦貫通排水孔40を設けるのが好ましい。
【0025】
図2は、図1、4、5の容器本体2に用いられる蓋体10の斜視図で、図3は、図2の蓋体10のA−A矢視の断面図である。蓋体10の上面12には、周縁部13を残して、凹面14が設けられる。凹面14は周縁部13に向かって、深さが深くされ、容器本体2の縦貫通排水孔40等から流下した水を周縁部13近傍に集まるようにするのが好ましい。そして、容器本体2に設けられた縦貫通排水孔40に略対応する位置に、蓋排水孔45を設けておけば、上に積み重ねられた容器本体2の縦貫通排水孔40からの流下水を、下に位置する容器本体2の縦貫通排水孔40に効率よく流下させることができる。即ち、この構造を採用すれば、本発明の発泡樹脂製容器を積み重ねて使用する際に、上層の容器本体の魚介類収納部Yから溢れ、縦孔貫通排水溝から流下した水を容器本体2の側壁3を濡らすことなく、下層の蓋体の蓋排水孔、更に下層の容器本体の縦貫通排水孔を通して流下させ排水できるので好ましい実施態様となる。なお、図2の15は空気孔であって、容器本体2内に充満した空気を排出させることが出来る。しかし、空気孔15は、最初から貫通しておらず、その一部が素材である発泡樹脂で封鎖されており、使用に際し、実際に排気のための孔が必要な場合に、棒状のものを差込んで貫通させ、実際に機能する空気孔15とするのが好ましい。但し、最初から貫通させた空気孔15とすることも勿論可能である。そして、空気孔15から排出される空気に随伴する水や水泡が有る時には、蓋排水孔45に繋がる傾斜溝17でもって蓋排水孔45から排水させるとよい。そして、図4は、図1の容器本体2の平面図であって、図5は、図4のB−B矢視の断面図である。
【0026】
エアポンプ収納部Xの開口21に収納したエアポンプから延びるエアホースは、エアポンプ収納部側壁3Aの側壁上端面6に設けた窪み25を経て、隔壁上端面7に設けた凹欠27から魚介類収納部Yへ挿入され、底壁4を這わせるが、30はエアホースまたはその先端に存在するエア吹出口を止着させるための止着部である。
【0027】
エアポンプ収納部Xの開口21にエアポンプを収納した後、必要により、エアポンプ収納部Xを包囲するエアポンプ収納部側壁3Aの側壁上端面6、及び隔壁5の隔壁上端面7に防水シートを貼付すれば、蓋体10で閉蓋する前であっても、魚介類収納部Yへ収容された水や、魚介類を収納する際に使用する水が、エアポンプ収納部Xへ浸入することを有効に阻止出来るので好ましい。また、蓋体10の閉蓋後、エアポンプ収納部Xに設けられた排水孔23からの水の漏水が生じなくなるので、積層した発泡樹脂製容器1からの排水は、縦貫通排水孔40、及び蓋排水孔45を経由した排水だけになるので、側壁3の排水による汚染は極めて有効に防止できる。すなわち、最下層の発泡樹脂製容器1の縦貫通排水孔40の底壁4からの排水の処理を行いさえすれば、積層した発泡樹脂製容器1の汚染防止は充分で混載による他貨物の汚染は発生しなくなり非常に好ましい。
【0028】
このエアポンプ収納部Xを包囲するエアポンプ収納部側壁3Aの側壁上端面6、及び隔壁5の隔壁上端面7への防水シートの貼付に替え、エアポンプ収納部Xの開口21のみを封鎖し得る、例えば、発泡樹脂製の板状の蓋を被せるなら上述の防水シートの貼付により得られたと同じ効果を得ることが出来る。このエアポンプ収納部Xを貼付した防水シート、および閉蓋した蓋は、そのまま貼付または閉蓋を継続し、魚介類を収容した後には、蓋体10により、魚介類収納部収納部Yとエアポンプ収納部Xとを共に閉蓋して輸送、保管等に使用するのが好ましい。
【0029】
図6は、本発明の他の実施態様である容器本体部2を示す斜視図であって、図7は、そのエアポンプ収納部X部分を拡大して表わす拡大斜視図である。そして、図8は、図6の容器本体2の平面図であって、図9は、図8のC−C矢視の断面図である。
【0030】
この図6、7においては、エアポンプ収納部側壁3Aの側壁上端面6における内周側および隔壁上端面7の外周側のそれぞれの一部を、エアポンプ収納部を包囲する形で、他の部分より高く設定する。この高く設定した側壁上端面6および隔壁上端面7の部分を突起壁50と呼ぶ。
【0031】
このような態様とすれば、エアポンプをエアポンプ収納部Xの開口21に収納後、魚介類収納部Yから溢れた水が突起壁50に阻止されるのでエアポンプ収納部Xに浸水し難く、エアポンプの損傷を少なくし得るので好ましい。特に、図6、7の容器本体部2に適合する図10(縦断面図を示す)の蓋体10により、この容器本体部2を閉蓋すれば、魚介類収納部Yからエアポンプ収納部Xへの浸水は、更に良好に阻止できるので、より好ましい実施態様となる。図10での蓋体10は、突起壁50が存在しても、容器本体部2と嵌合により閉蓋させても、全く水平に嵌合されるように工夫されているので、発泡樹脂製容器1を上下方向に積層しても容器間で隙間が生じず、ガタツキ等が起きないので、通常の発泡樹脂製容器1と同様な扱いが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の発泡樹脂製容器の容器本体の一実施態様を示す斜視図である。
【図2】図1の容器本体に用いられる蓋体の斜視図である。
【図3】図2の蓋体のA−A矢視の断面図である。
【図4】図1の容器本体の平面図である。
【図5】図4のB−B矢視の断面図である。
【図6】本発明の他の実施態様である容器本体部を示す斜視図である。
【図7】エアポンプ収納部を拡大して表わす拡大斜視図である。
【図8】図6の容器本体の平面図である。
【図9】図8のC−C矢視の断面図である。
【図10】図6の容器本体に用いられる蓋体の断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 発泡樹脂製容器
2 容器本体
X エアポンプ収納部
Y 魚介類収納部
3 側壁
3A エアポンプ収納部側壁
3B 魚介類収納部側壁
4 底壁
5 隔壁
6 側壁上端面
7 隔壁上端面
8 凸条
9 凹条
10 蓋体
11 蓋体下端面
12 上面
13 周縁部
14 凹面
15 空気孔
17 傾斜溝
21 開口
23 排水孔
25 窪み
27 凹欠
30 止着部
40 縦貫通排水孔
45 蓋排水孔
50 突起壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚介類収納部とエアポンプ収納部とを区画した容器本体と、蓋体とからなり、水と魚介類を収容して保管、輸送に供する発泡樹脂製容器であって、隔壁上端面、及び/又は、側壁上端面に、凹条を設け、該凹条に開口する縦貫通排水孔を設けてなる発泡樹脂製容器。
【請求項2】
縦貫通排水孔が、隔壁上端面の凹条と、側壁上端面の凹条との交差部に設けられてなる請求項1記載の発泡樹脂製容器。
【請求項3】
エアポンプ収納部への防水シールの貼付、又は、魚介類収納部への閉蓋とは別にエアポンプ収納部への閉蓋をしてなる請求項1又は2記載の発泡樹脂製容器。
【請求項4】
隔壁上端面、および、エアポンプ収納部を包囲する側壁上端面に、魚介類収納部側壁上端面よりも高く形成されてなる突起壁を設けてなる請求項1〜3何れか1項に記載の発泡樹脂製容器。
【請求項5】
前記発泡樹脂製容器を積層した際に、積層した上層の容器本体の縦貫通排水孔から流下する水が、下層の蓋体の蓋排水孔、更に下層の容器本体の縦貫通排水孔を通して流下することを特徴とする請求項1〜4何れか一項に記載の発泡樹脂製容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−274947(P2007−274947A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−104140(P2006−104140)
【出願日】平成18年4月5日(2006.4.5)
【出願人】(000140074)株式会社羽根 (23)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】