説明

皮膚創傷を治療する方法

本発明は、個体の皮膚創傷に治療的に有効な量の歯肉線維芽細胞を適用することを含む、個体における皮膚創傷を治療する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年8月10日に出願された米国仮特許出願第60/836,671号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、特に皮膚の創傷治癒を促進するか又は加速することによる皮膚創傷を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
皮膚は巨大な組織(organ)であって、生命に重大なものであり、環境ストレス、例えば物理的、化学的及び機械的なストレスに対して生体を保護し、水分喪失を妨げるものである。皮膚の複雑さは、顕著には、種々の発生学的起源を有する関連した種々の組織から生じる。皮膚の障壁機能は、角化細胞の分化プロセスを通じて、表皮に依存し、皮膚のホメオスタシスは、真皮が重要な役割を果たす多様な細胞−組織相互作用のバランスに依存している。
【0004】
皮膚損傷が発生した直後、いくつかの事象が損傷された組織を修復するために起こる。創傷治癒は、可溶性メディエーター、血液細胞、細胞外マトリックス成分、及び線維芽細胞を含む常在細胞を伴う複雑かつ動的プロセスである。
【0005】
要約すると、創傷治癒プロセスは、3つの相互作用段階:炎症、肉芽組織形成及びリモデリングを含む。この事象の順番は、組織の完全性の回復、及びその機能の復元を目指す。このようにして、理想的には瘢痕の欠如及び組織機能の再建へと導くべきである治癒の質は、複合的平衡に依存している。
【0006】
多くの種において、成体は、常に、機能障害へと導き得る後遺症を提示するにもかかわらず、胎児は、瘢痕形成なしに皮膚創傷を治癒する独特な能力を有している(Estes et al.(1994)Differentiation 56:173;Ferguson et al.(1996)Plasst.Reconstr.Surg.97:854)。
【0007】
いくつかの場合では、創傷治癒プロセスにおいて問題が発生し、結果として過度の細胞外マトリックス堆積(例えば、肥厚性瘢痕及びケロイド)をもたらす、過度の瘢痕発生へと導く。対照的に、創傷治癒の障害はまた、乏しい治癒又は治癒の欠如によって特徴付けられてもよく、それは、顕著には、糖尿病、及び床擦れ、動脈性又は静脈性潰瘍において観察される。
【0008】
熱傷後の肥厚性瘢痕及び収縮特性は、機能的支障を来す。このような創傷のための治療は、一般に、数カ月間又は数年間、続けられなければならない圧縮包帯の使用となる。多くの場合、追加の外科手術を必要とする。
【0009】
さらに、過度の瘢痕化、乏しい治癒又は治癒の喪失は、患者の生活の質に影響を与え、さらには費用が嵩む。
【0010】
種々の治療は、現在、慢性創傷における創傷治癒プロセスを再開しようとするために用いられ、例えば洗浄(detersion)の使用、増殖因子の使用、又は真空療法の使用がある。しかしながら、多くの場合において、これらの治療は、十分でないことが証明されている。
【0011】
したがって、創縫合後の「治癒された」領域の機能性の改善は、皮膚創傷の管理における最初の目的である。さらに、慢性創傷における創傷治癒プロセスの促進及び刺激は、別の目的である。
【0012】
そのようなものとして、細胞の移植(grafting)又はインビトロで再構成された組織の移植は、皮膚創傷の治癒において有用な領域であるようである。
【0013】
皮膚創傷治癒の支持構造体では、最小要件は、感染及び水分喪失を避ける障壁機能を確立することである。この役割を果たすのは表皮(末端の角化細胞分化の生成物)の角質層である。しかしながら、障壁機能は表皮に依存するが、同時に、移植された領域の機能性を促進するために、真皮組織を組み込むことによって移植を改善することが必要である。
【0014】
真皮新形成は、創傷治癒に重要な工程であり、それは、真皮は、皮膚の多数の機械的特性の主な要因であり、特に角化細胞の増殖及び分化の活性化を通じて、新生な表皮の形成及び固定を促進するためである。
【0015】
皮膚創傷の管理の支持構造体に移植している真皮線維芽細胞は、新生の真皮の形成を加速し、移植された領域の機能性を改善することが知られている(Coulomb et al.(1998)Plast.Reconstr.Surg.101:1891−1903)。これは、顕著には、皮膚の機械的特性に寄与するエラスチンの合成の促進による。真皮のこの改善は、表皮の組織化及び固定に対して直接的に影響を与える。
【0016】
このようにして、ヒトでは、新規な波状の真皮−表皮接合は、1年以内に皮膚創傷に移植している真皮線維芽細胞に形成され、このような移植がない場合には、同じ結果を得るためには3年(小児)〜5年(成人)を必要とする。
【0017】
しかしながら、創傷治癒の質、即ち、創傷マーク(瘢痕)の消失及び皮膚の機能的特性の再建は、微妙な均衡の結果であり、ほとんどの場合、後遺症を妨げることはできない。
【0018】
さらに、広範囲の熱傷などの状況では、真皮線維芽細胞は、十分な数で利用できない。
【0019】
それ自体、皮膚創傷の管理において真皮線維芽細胞の使用に対する有利な代替物を提供することは、本発明の目的である。
【0020】
他の線維芽細胞は、創傷治癒におけるそれらの関係について調査されてきた。しかしながら、それらは、真皮線維芽細胞よりも効率が低いことが分かってきた。例えば、脂肪組織の線維芽細胞は、多くの点で真皮線維芽細胞に類似しているが(van der Bogaerdt et al.(2002)Arch.Dermatol.Res.294:135−142)、表皮形成のための角化細胞の増殖及び分化において真皮線維芽細胞よりも効率が低いことが証明されている(Middelkoop(2005)Int.J.Low Extrem.Wounds 4:9−11)。
【0021】
歯肉線維芽細胞は、歯茎(gum)の軟結合組織内で移動、接着および増殖することができ、それによって、機械的ストレス、細菌感染、又はpH及び温度変化などの多数の攻撃に晒される歯肉組織の完全性を維持することができる間葉細胞である。歯肉線維芽細胞は、特に、Gogly et al.,(1997)Clin.Oral Invest.1:147−152;Gogly et al.(1998)Biochem.Pharmacol.56:1447−1454;Ejeil et al.(2003)J.Periodontol.74:188−195に記載されている。
【0022】
環境条件に依存して、歯肉線維芽細胞は、それらの表現型を調節し、増殖、移動、マトリックス成分又はマトリックス関連酵素の合成によって応答することができる。
【0023】
歯肉線維芽細胞は、コラーゲン(例えば、I、III、V、VI、VII、XII型)弾性線維(オキシタラン、エラウニン及びエラスチン)、プロテオグリカン及びグリコサミノグリカン(例えば、デコリン、ビグリカン)、糖タンパク質(フィブロネクチン、テネイシン)を合成する。同時に、歯肉線維芽細胞は、巨大化合物(マトリックスメタロプロテイナーゼ;MMP)を分解することができる酵素だけでなく、MMPの活性形体を阻害する酵素(メタロプロテイナーゼの阻害剤;TIMP)も合成する。このようにして、歯肉線維芽細胞は、細胞外マトリックスリモデリングの重要な主体である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、本発明者らによって、歯肉線維芽細胞が皮膚創傷での真皮形成の促進において真皮線維芽細胞を有利に置換し得るという不測の所見から生じている。
【0025】
したがって、本発明は、治療的に有効な量の歯肉線維芽細胞を皮膚創傷に適用する(apply)ことを含む、個体における創傷を治療する方法に関する。
【0026】
また、本出願は、皮膚創傷を治療することが意図される薬剤を製造するための歯肉線維芽細胞の使用に関する。
【0027】
上述した方法及び使用の態様では、角化細胞も皮膚創傷に適用される。
【0028】
上述した方法及び使用の別の態様では、少なくとも1つの創傷治癒を活性化する化合物が個体に投与される。
【発明を実施するための形態】
【0029】
歯肉線維芽細胞
歯肉線維芽細胞を採取し、培養し、保存する手段は、当業者に周知であり、特に、Naveau et al.(2006)J.Periodontol.77:238−47に記載されている。
【0030】
好都合には、歯肉線維芽細胞は、容易にサンプリングされ、培養される。さらに、歯肉線維芽細胞は、高い増殖率を有する。
【0031】
好ましくは、本発明に係る方法において使用される歯肉線維芽細胞は自己のものであり、つまり、個体から、それらが適用されることが意図される創傷に与えられる。好ましくは、個体は、動物であり、より好ましくはヒトである。しかしながら、また、歯肉線維芽細胞は同種のものであり、つまり、同種の別の個体から与えられるか、又は異種のものであり、つまり、別の種類の別の個体から与えられる。
【0032】
好都合には、歯肉線維芽細胞は、ほぼ制限なしの自己の線維芽細胞の供給で与えられる。さらに、広範囲の熱傷の場合には、自己の歯肉線維芽細胞は、通常、なおも利用可能であり、一方、対照的に、自己の真皮線維芽細胞の供給源は少ない。
【0033】
皮膚創傷
本明細書において意図されるように、「皮膚創傷」は、表皮及び/又は真皮のいずれかの破壊に関する。
【0034】
本発明に係る皮膚創傷は、特に、慢性創傷、床擦れ、静脈性潰瘍、又は皮膚熱傷からなる群から選択され得る。
【0035】
さらに、本発明に係る皮膚創傷はまた、外科的創傷、即ち、外科処置中に自発的に作られた創傷であり得る。このような外科的創傷は、顕著には、形成及び再建外科又は瘢痕修正創傷(例えば、肥厚性瘢痕)の過程で起こる創傷を含む。
【0036】
本発明に係る形成及び再建外科手法は、いずれかのタイプのものであってもよく、例えば、乳腺手術、腹部手術、鼻外科、又は皮膚血管の除去などが含まれる。本明細書において意図されるように、皮膚欠損は、遺伝的な傾向がある個体に見出される異常な皮膚形成、または胚形成中の異常な皮膚発生の結果に関し、顕著には、巨大母斑、口唇裂及びケロイドが含まれる。
【0037】
本明細書において意図されるように、「皮膚創傷を治療すること」は、創傷部位での治癒の促進、加速、又は改善、即ち、創傷部位の機能的皮膚の形成に関し、及び/又は創傷部位での歯肉線維芽細胞に基づく機能的皮膚の適用に関する。
【0038】
本明細書において意図されるように、「機能的皮膚」は、特に、創傷されていない皮膚領域と比較して、その機械的特性及びその障壁機能を回復した皮膚に関する。
【0039】
適用
本明細書において意図されるように、「適用すること」とは、創傷部位で晒された組織への歯肉線維芽細胞の収縮又は移植に関する。
【0040】
創傷部位で晒された組織への歯肉線維芽細胞の収縮又は移植は、当業者に知られている任意の技術に従って実行され得る。
【0041】
歯肉線維芽細胞は、液体若しくはゲル細胞懸濁とし、噴霧として、又はゲル若しくは個体培地上の細胞培養として創傷に直接堆積され得る。
【0042】
好ましくは、歯肉線維芽細胞の細胞培養は、単層又は三次元(3D)形態である。特に、細胞培養は、歯肉線維芽細胞によって播種及び/又は移植された生体適合性格子(lattice)であってもよい。
【0043】
本明細書において意図されるように、生体適合性格子は、好ましくは、移植を受けた生体から拒絶を誘導しない格子に関する。より好ましくは、線維症の形成を誘導しない格子に関する。使用される生体適合性格子は、生体利用性であること、移植を受けた生体によって自然に分解されることが好ましく、格子が細胞培養にもはや有用でないことが好ましい。好ましくは、生体適合性格子は、1又はいくつかの生体高分子、即ち、少なくとも生命体において見出すことができる少なくとも1つのユニットを含む高分子で作られている。生体適合性格子を構成するための材料は、特に、コラーゲン、プロテオグリカン、フィブリン、及びキチンで構成される群から選択され得る。I型コラーゲンは、本発明の支持構造体にあることが好ましく、その生体適合性及び生体利用性を与える。さらに、コラーゲンの使用はまた有利であって、それは、特に分化に関して、線維芽細胞の表現型を調節し、インビボ様の挙動を促進するためであって、Nusgens et al.(1984)Collagen Rel.Res.4:351−364によって記載されている。
【0044】
歯肉線維芽細胞によって播種及び/又は移植された格子は、実施例において真皮相当物と呼ばれる。歯肉線維芽細胞を含む真皮相当物による皮膚創傷への実行及び実施の一般的な手法は、当業者によって、Coulomb et al.(1998)Plast.Reconstr.Surg.101:1891−1903から容易に誘導することができる。
【0045】
創傷に適用されるべき歯肉線維芽細胞の量は、適用の様式に依存して、当業者によって容易に決定することができる。例えば、コラーゲン格子に基づく10cm×10cm真皮相当物の調製については、約8×106個の個々の歯肉線維芽細胞を用いて、格子に播種することができる。
【0046】
角化細胞
角化細胞は、表皮を構成する、当業者に周知である表皮細胞である。
【0047】
本発明に係る方法に使用される角化細胞は、皮膚生検などの個々の細胞として、又は細胞培養もしくは組織試料として適用され得る。
【0048】
本明細書において意図されるように、角化細胞は、歯肉線維芽細胞の前、それと同時、及び/又はその後に適用され得る。
【0049】
特に、歯肉線維芽細胞がひとたび適用されると、角化細胞は、創傷に直接適用することができる。あるいは、角化細胞は、歯肉線維芽細胞の培養物上で増殖した細胞の培養物として、創傷に適用され得る。ある例では、真皮相当物が創傷に適用された後、角化細胞はその上に添加されて、インサイチューで皮膚相当物を形成する。別の例では、皮膚相当物は、真皮相当物上で角化細胞を培養することによって、エクスビボで調製され、皮膚相当物の全体が、その後に創傷に適用される。角化細胞を皮膚創傷に適用し、皮膚相当物を生じさせるための一般的な主要は、Coulomb et al.(1998)Plast.Reconstr.Surg.101:1891−1903に記載されている。
【0050】
角化細胞を採取し、培養し、保存するための手法は、当業者に周知であり、特に、Rheinwald et al.(1975)Cell 6:331−343に記載されている。
【0051】
好ましくは、本発明に係る方法に使用される角化細胞は自己のものであり、つまり、個体から、適用されることが意図される創傷に与えられる。好ましくは、個々は、哺乳動物、より好ましくはヒトである。しかしながら、角化細胞はまた同種のものであり、つまり、同種の別の個体から得られ、あるいは異種のものであり、即ち、別の種の別の個体から得られる。
【0052】
角化細胞は、創傷部位での治癒の加速、又は改善、即ち、創傷部位での機能的皮膚の形成に有用であるが、しかしながら、それらは、創傷部位での歯肉線維芽細胞に基づく機能的皮膚の代替物の適用が要求される場合に特に有用である。後者の場合、角化細胞が自己のものであることが好ましい。
【0053】
創傷治癒を活性化する化合物
本明細書において意図されるように、創傷治癒を活性化する化合物は、皮膚の創傷治癒を促進し、加速し、又は改善する能力を有する任意の化合物に関する。このような化合物は、好ましくは、増殖因子及びサイトカインで構成される群から選択される。
【0054】
本発明に係る方法の支持構造体の中に、このような化合物は、歯肉線維芽細胞の適用前、それと同時、及び/又はその後に投与することができる。化合物は、種々の投与経路、例えば、経口、静脈内、筋内、又は皮下経路などの種々の投与経路によって投与することができる。あるいは、化合物はまた、直接、創傷に適用することができる。
【実施例】
【0055】
実施例1
歯肉線維芽細胞のサンプリング
組織試料の酵素処理の使用、または細胞培養基質上への接着のために配置された組織試料からの細胞の移動のいずれかによって生検から回収され、特に、Naveau et al.(2006)J.Periodontol.77:238−47に記載されている通りである。次に、線維芽細胞は、当業者に周知である技術に従って、適合した培養媒体上で増殖される。
【0056】
実施例2
真皮相当物のインビトロ再構築:組織リモデリング促進の評価
実施例1に従って得られる歯肉線維芽細胞は、Coulomb et al.(1998)Plast Reconstr.Surg.101:1891−1903に記載されるものなどの一般的な手法に従って、格子のコラーゲン原線維は、歯肉線維芽細胞によって収縮され、組織様構造、真皮相当物を形成するまで、三次元のコラーゲン格子の存在下で培養される。真皮相当物は、典型的には、約1〜2週間の培養後に得られる。
【0057】
本発明者らによって得られる予備的結果は、歯肉線維芽細胞は、組織リモデリングの促進において、真皮線維芽細胞よりも効率がよいことを指示している。
【0058】
実施例3
皮膚相当物のインビトロでの再構築:表皮化促進の評価
二層の皮膚相当物(表皮+真皮)は、実施例2に記載されるように構築された真皮相当物に、Coulomb et al(1986)Br.J.Dermatol.4:157−168に記載されるように得られる。
【0059】
この方法は、表皮表面を測定することによる表皮形成を定量的に評価することに適切である。表紙形成は、真皮線維芽細胞(対照)及び歯肉線維芽細胞を用いて得られた真皮相当物について比較される。
【0060】
歯肉線維芽細胞は、表皮の増殖及び分化を促進するための真皮線維芽細胞よりも効率がよいことを指示している。
【0061】
実施例4
インビボでの創傷治癒:創縫合促進の評価
ラットは、3箇所の筋肉深部切断によって創傷を受け、そこに、それぞれ、対照の移植されていないコラーゲン格子、真皮線維芽細胞を用いて得られた真皮相当物、及び真皮線維芽細胞(実施例2)を用いて得られた真皮相当物が提供される。
【0062】
創傷治癒の速度及び質を観察する。
予備の結果は、真皮線維芽細胞が新生真皮の形成を促進するための真皮線維芽細胞よりも効率が高いことを指示している。
引用された書誌的な参考文献は全て、参照により本明細書に援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療的に有効な量の歯肉線維芽細胞を個体の皮膚創傷に適用する(apply)ことを含む、個体における皮膚創傷を治療する方法。
【請求項2】
前記皮膚創傷が、慢性創傷、床擦れ、静脈性潰瘍、又は皮膚熱傷で構成される群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記皮膚創傷が外科的創傷である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記歯肉線維芽細胞がその個体に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記歯肉線維芽細胞が、生体適合性格子(lattice)上で増殖された培養物としての皮膚創傷に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記皮膚創傷に角化細胞を適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記角化細胞がその個体に由来する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1工程において、前記歯肉線維芽細胞が生体適合性格子上で増殖された培養物として皮膚創傷に適用され、第2工程において、該角化細胞が該歯肉線維芽細胞に適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
角化細胞が生体適合性格子上で増殖された歯肉線維芽細胞の培養物上で増殖され、それによって、皮膚相当物が形成され、該皮膚相当物を皮膚創傷に適用する、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの創傷治癒を促進する化合物が該個体に投与される、請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2010−500335(P2010−500335A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523364(P2009−523364)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【国際出願番号】PCT/IB2007/002264
【国際公開番号】WO2008/017927
【国際公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(505138897)ユニベルシテ ルネ デカルト−パリ サンク (3)
【Fターム(参考)】