説明

皮膚撮像装置及び皮膚分析システム

本発明は、異なる照射角度に基づく近視野画像及び遠視野画像の組み合わせを用いた、皮膚撮像装置、皮膚分析システム及び皮膚分析方法に関する。本装置は、皮膚病、詳細にはメラノーマのような皮膚癌を示す病変した皮膚の迅速なスクリーニングのために用いられるツールを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚撮像装置、皮膚分析システム及び皮膚分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メラノーマ(黒色腫)は、最も攻撃的で危険な皮膚癌の形式である。年間の発生及び死亡は、USだけでそれぞれ60,000及び7,000ケースである。初期段階で発見された場合には、メラノーマは$1.8Kという比較的低コストで効果的に処理され、これは、95%という高い生存率をもたらす。
【0003】
これに対し、後期における疾患の進行は、13%未満という乏しい生存率、及び、患者当たり$60K又はそれ以上という劇的に増大する処理コストに関連する。結果として、年間のメラノーマ処理コスト全体の88%が、後期ケースの18%に起因するものである。
【0004】
しかしながら、現段階では、公式なメラノーマスクリーニングプログラムは存在しない。現在、メラノーマの診断は、視覚的基準に基づいて医師により行われる。しかしながら、視覚的スクリーニングは、医師の技術及び経験に非常に依存し、一般に、ミスが生じたり、皮膚疾患の初期段階では明らかにならないかもしれないシグナルを見過ごしたりする傾向にある。
【0005】
利用可能な皮膚科用ツール、例えばダーモスコープ(Dermascope)は、経験豊富な皮膚科医の管理下でのみ役立つものである。依然として、再現可能ではないデータ取得に起因して取得データについての大きな拡がりが存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それ故、容易で一義的な皮膚分析を提供し、メラノーマ、他の皮膚癌のタイプ及び他の皮膚病の確実な早期発見を可能にする改良された皮膚分析ツールの長年に渡るニーズが存在する。斯様なツールは、容易で適切な診断、増大した生存率、及び、低減した処理コストを提供するだろう。
【0007】
本発明の目的は、皮膚病、詳細には皮膚癌、より詳細にはメラノーマの早期発見のための診断ツールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、皮膚上に配置するための表示窓を備えたハウジングと、前記ハウジングの内側から前記表示窓を照射する少なくとも1つの照射手段と、前記表示窓に指向された少なくとも1つの近視野画像取得手段と、前記表示窓の隣に配置された反射体に指向された少なくとも1つの遠視野画像取得手段とを有し、前記反射体は、前記表示窓の下の前記皮膚からの散乱した拡散光を、前記遠視野画像取得手段に向かって指向させるように適合される、皮膚撮像装置を提供する。斯様な装置によれば、特定位置の皮膚の変化及び/又は異常を検出するために基準データと比較され得る確実な皮膚スキャンを作ることが可能となる。ハウジングは、表示窓がモニタされるべき皮膚エリアの上部に配置されたときには本質的に光を出さない。好ましくは、ハウジングの内面には、吸収、色、散乱等を管理する制御された光学特性をもつコーティングが備えられる。近視野画像手段及び遠視野画像手段は、好ましくはデジタルカメラである。近視野及び遠視野の散乱は、典型的には異なる強度のものである。それ故、これらのカメラは、異なる光学条件下で動作し得る。反射体は、1つのミラー又は複数のミラーを有する。表示窓は、種々の形状、例えば円形又は矩形をもつ。
【0009】
好ましくは、近視野画像手段は、皮膚表面と本質的に垂直に表示窓に指向される。それ故、近視野画像は、本質的に、近視野カメラに対して暴露された最小表面エリアをもつ2次元画像である。
【0010】
好ましい実施形態において、照射手段は、傾いた角度で皮膚表面に指向される。傾いた角度は、90°の倍数ではない角度である。即ち、これは、皮膚表面との入射角が90°よりも小さいことを意味する。
【0011】
複数の傾いた角度を用いる利点は、以下のことについて更に詳しく述べられる。可変の入射角を用いることで、2つの利点をもつ。第一に、照射角を変化させることにより、ハウジングの内面での遠視野散乱パターンの位置が変化する。これは、悪性組織に対して高くなる組織散乱係数(tissue scattering coefficient)に依存してシフトする。遠視野画像の変化を角度関数として分析することで、病巣が良性であるか又は悪性(癌)であるかの情報を供給することができる。
【0012】
第二に、傾いた入射角を用いることで、照射光の侵入深さで衝撃をもつ。結果として、選択は、オプトード(optode)の向きを調節することにより、例えば組織サンプルが探査される深さに関して行われ得る。それ故、病巣の異なる深さからの情報が得られる。これは、a)その位置が表皮層(皮膚表面の下に約70〜100マイクロメータ)に限定されるときには初期段階で皮膚癌を検出するために、b)病巣が皮膚の血液を多く含む真皮層に達する場合に転移の高いリスクがある後期段階での癌病巣の深さを検出するために、本質的に重要である。
【0013】
これは、照明手段が入射角を変化させるのに適している場合に有利である。それ故、近視野及び遠視野画像は、異なる角度に基づいて記録され得る。これは、より多くの情報をもたらし、方法の検出感度を増大させる。皮膚における幾つかの違い、変化、異常は、1つの照射角度では明らかにならないだろう。記録が収集される角度の数を増大させることで、異常を検出する機会を増大させる。
【0014】
好ましくは、照射手段は、皮膚上に照射パターンを投影するように適合される。照射パターンを用いることで、以下の利点をもつ。第一に、これは、調査に基づくオブジェクト、即ち皮膚病巣の形状に関する3次元情報を取得することについて支援する。悪性の皮膚病巣は、皮膚表面の上部に半球体を形成し得る。これは、3次元空間情報を用いて検出され得る。第二に、照射パターンを用いることで、拡張エリアに沿った光減衰に関する情報を取得することについて支援する。照射パターンは、表示フィールドの範囲内又はその近くの照射エリアの形状又はパターンを調節する手法で照射手段を供給することにより実現され得る。照射手段は、予め決められたパターンにおける皮膚のエリアをスキャンする1つのスポット、所与の位置での複数の組み合わせスポット、又は、予め決められたリング形状若しくは他の適切な形状内に配置された複数のスポットを有する。
【0015】
好ましい実施形態において、照射手段は、入射角を変化させるために移動可能である。これは、皮膚表面上の光の入射角を変える非常に確実な手法である。確実で再現可能な手法、例えば軌道上の電動光源で角度を変えるために、種々の機械的な移動手段が利用可能である。欠点は、測定間の新たな位置に光源を移動させる時間がかかり、移動パーツが故障しやすいことである。
【0016】
他の好ましい実施形態において、照射手段は、異なる入射角に基づき配置された複数の独立駆動する光源を有する。これらの光源は、照射角を変化させるために連続的にアドレスされ得る。照射角度が固定されるので、再現性が非常に良好である。欠点は、高価な複数の光源が必要とされることである。
【0017】
好ましい実施形態において、入射角は、少なくとも1つの傾斜角を有する。
【0018】
特に有益な傾斜角は、20°〜75°であり、より好ましくは約55°である。これは、人の皮膚に対する適切なブルースター角(Brewster angle)である。
【0019】
好ましくは、入射角は、約0°の角度を有する。多くの場合、0°で近視野及び遠視野のパラメータに対して散乱する光の効果と傾斜角での効果との間の差は大きく、それ故、これらの組み合わせは多くの情報をもたらす。
【0020】
これは、照射手段が、偏光源、好ましくはレーザ又は偏光手段を備えた非偏光源を有する場合に有利である。偏光源は、非偏光の光よりも多くの特定の散乱パターンをもたらす。
【0021】
好ましい実施形態において、光源により放射されたスペクトル成分は変化され得る。それ故、測定は、更に最適化され、様々な波長で実行される。これは、測定の検出感度を更に最適化する。好ましくは、必要ではないが、各測定が1つの波長で行われる。
【0022】
これは、反射体が、ハウジングから突出する予め決められた形状の凸面である場合に好ましい。斯様な反射体は、散乱された拡散光の広範なエリアを捕獲し、それ故、遠視野画像手段のための高密度の情報を供給する。
【0023】
また、本発明は、前述された装置と、照射手段及び画像手段を制御する制御手段と、近視野及び遠視野画像取得手段により取得された画像を処理するデータ処理手段と、画像及び/又は処理されたデータを表示する表示手段とを有する、皮膚分析システムを提供する。斯様なシステムによれば、当業者が、人の皮膚の現在の状態についての見識を得て、分析された画像を、初期段階、例えば収集間前、数ヶ月前又は数年前に得られた画像と比較するときに皮膚の変化に気付くことが比較的容易である。本発明の分析システムは、初期変化で例えば皮膚病を示す変化を示すことを支援する。典型的には、経験豊富な医師によるよりも早く可能である。場合により皮膚の悪性の変化を検出すると、医師は、更なるテスト、例えば組織学的又は微生物学的テストを開始することを決定し、これは、皮膚病の早期診断をもたらす。メラノーマのような潜在的に死を招く皮膚病の早期診断は、患者の生存機会を向上させる。
【0024】
また、本発明は、前述された本発明の装置の表示窓を配置するステップと、入射角に基づいて照射手段により皮膚エリアの少なくとも部分を照射するステップと、近視野画像取得手段により、照射された皮膚の少なくとも1つの画像を取得するステップと、遠視野画像取得手段により、照射された皮膚から反射体により反射された少なくとも1つの画像を取得するステップと、取得された画像を基準画像と比較するステップとを有する、皮膚分析方法を提供する。異なる照射角に基づく近視野及び遠視野の斯様な組み合わせは確実で敏感な情報を供給し、分析された皮膚の進展中の変化に気付く可能性が高い。これに対し、近視野又は遠視野だけが得られた場合には、幾つかの変化は、初期段階で気付かれることが少ない可能性がある。また、照射の角度又はパターンは、生成された画像に対して大きな影響を与え、皮膚病が目立つ機会を増大させ得る。得られた画像は、更に、画像分割及びパターン認識分析の対象となり、好ましくは自動化システムで、病巣を分類する。皮膚の照射は、システムの皮膚開口部の端部から離れた又は近接した半球体形状のスクリーンの部分的に外側の光源で行われる。
【0025】
本方法は、本発明の装置の表示窓を、分析されるべき皮膚エリアに配置するステップを更に含み得る。
【0026】
本方法は、好ましくは、0°及び様々な傾斜角で、疑わしい病巣から離れた皮膚の遠視野画像を取得するステップを更に含み得る。そして、疑わしい病巣から離れて取得された画像は、特に過去のデータを利用できない場合に、基準として用いられ得る。
【0027】
有利には、角度に依存して、各画像の"重心"及びその"重心"の変化を決定することが可能である。そして、0°及び或る傾斜角で疑わしい病巣(場合により悪性)の遠視野画像を取得し、角度に依存して、各画像の"重心"及びその"重心"の変化を推定することが可能である。また、比較のために、0°及び或る角度で、ほくろ(非悪性の病巣)の遠視野画像を取得し、角度に依存して、各画像の"重心"及びその"重心"の変化を推定することが有益である。そして、これは、皮膚、ほくろ及び疑わしい病巣の画像の"重心"の変化の差の比較を可能にする。これは、疑わしい病巣が実際に悪性であることを当業者が評価するのを比較的容易にする。
【0028】
好ましくは、複数の画像は、照射の入射角を変えることに基づいて取得される。これは、皮膚病巣を検出する機会を増大させる。好ましくは、複数の画像は、0°から少なくとも75°の範囲で入射角を変えることに基づいて取得される。高入射角を用いることにより、皮膚のより上層部が評価され得る。これは、皮膚の約70〜100マイクロメータの深さである表皮層からの開始であることが知られているので、初期段階で癌病巣を検出するのに有益である。
【0029】
最も好ましくは、複数の画像は、少なくとも、15°〜25°の第1の角度及び55°〜65°の第2の角度で取得された画像を有する。これは、入射角が少なくとも0°及び少なくとも1つの傾斜角を有する場合に好ましい。より好ましくは、この角度は、全偏光反射(fully polarized reflection)のブルースター角を含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、半球体の全体又は部分を有し得る光を出さないハウジング2を有する装置1を示している。ハウジング1の底部プレート3には、検査されるべき皮膚エリア5の上部に配置される窓開口部4が設けられている。皮膚5は、窓の位置においておおよそ平坦な面を形成している。デバイスは、皮膚上に及ぼされた圧力又は力を制御するための追加の手段を含み得る。これは、測定に影響を与え得る皮膚変形(skin deformation)、皮膚流体置換(skin fluid displacement)及び関連した効果を最小にするためである。窓4は、開口されているが、本質的に平坦な十分に透明な材料層、好ましくはガラスプレート、最も好ましくは非反射型のガラスプレートを備え得る。ガラスプレートが用いられない場合には、皮膚5のモニタされた部分が可能な限り平坦であることが好ましい。これは、走査エリアを十分に小さく維持することにより、又は、皮膚伸長手段を用いることにより実現され得る。(顕微鏡検査から知られた)浸漬液(immersion fluid)は、皮膚とデバイスの出口窓との間の皮膚に適用され得る。これは、皮膚表面からの正反射率を最小にし、皮膚における光侵入を増大させ、光収集効果を最大にする。皮膚表面5と垂直に、第1の近視野画像カメラ6が窓開口部4の上に配置される。角度Aに基づいて、光源7は、露出した皮膚エリア4に指向される。光8の部分は皮膚5により吸収され、他の部分は反射され、更に他の部分は散乱される。窓4にガラスプレートが用いられるときには、高角度では、典型的には、全内部反射に起因して有用なデータが取得され得ないので、用いられ得る最大角度は、(ガラスのタイプに依存して)典型的には75°である。反射光9は、ハウジング内における更なる散乱を阻止するために、光トラップ10により捕獲され得る。散乱光11の部分は、第1のカメラ6により直接的に記録される。第1のカメラは、入射ビーム8に対して90°よりも小さい角度で散乱され、比較的高い強度をもつ近視野散乱光を記録する。散乱光11の他の部分は、開口部4の隣に配置された適切に湾曲されたミラー13を介して、第2の遠視野画像カメラ12に向かって反射される。間接的に反射された遠視野散乱は、入射ビーム8に対して90°よりも大きな角度で散乱され、比較的低い強度をもつ。遠視野カメラ12は、近視野画像カメラ6から分離されており、各カメラは、最適な信号ノイズ比のために、記録された強度に対して容易に最適化され得る。
【0032】
位置及び角度が皮膚に対して移動され得る、レーザの機械的な移動を通じて、ミラー等の調節可能な光学を通じて、又は、遠隔の光源から光を供給するために光ファイバを用いることにより、光源7が皮膚5を照射する角度Aが変えられる。代わりに、多くの追加のレーザ14,15(又は他の光源)が、1つのレーザ7を移動させることにより実現され得る同一の照射条件を実現するために、固定された角度Aに基づいて連続的に動作するように配置されてもよい。
【0033】
異なる入射レーザ角度Aに基づいて近視野画像6及び遠視野画像12の双方を記録することにより、多くの角度での画像が測定され得る。しかしながら、これは、膨大な量のデータをもたらすだろう。実際には、制限された量の角度、好ましくは皮膚の位置毎に3〜10の角度で記録することが好ましい。特に有用なデータセットは、例えば、約0°,20°,40°,55°及び75°の角度で測定することにより取得され得る。そして、本装置は、好ましくは自動化手段により、X方向及びY方向の双方に、皮膚上の異なる位置に向かって移動され得る。それ故、皮膚の特定の部分が所望の方向に走査され、データが処理される。特定の皮膚エリアの走査は比較的速く行われ得る。
【0034】
異なる角度に基づく近視野及び遠視野画像の処理された組み合わせは、皮膚プロファイルをもたらす。記録された画像は、基準画像、例えば以前に記録された画像又は皮膚の健康な部分の記録と比較され得る。この方法は、皮膚の異常及び/又は変化を示す確実で容易な手法をもたらし、これは、例えば皮膚癌を診断することに非常に役立つ。本方法が非常に感度が高いので、斯様な皮膚病が既知の方法よりも早い段階で検出される可能性がより高くなる。早期の検出は、皮膚癌の場合に特に重要である。自動化データ処理システム及び意思決定支援を組み合わせることにより、これは、皮膚癌のスクリーニングのためのアクセスし易いツールの基盤を提供する。
【0035】
装置1は、完全な医学教育又は経験を必要としない人により操作され得る。収集された画像データ及び/又は分析データは、当業者に送られるか、又は、より高度な専門家に見てもらう必要のある潜在的に有害な進展の比較的非熟練者による事前選択があってもよい。画像の警告するような差異が示されると、検査した人は、メラノーマ等の特定の病気の進行を確認するために、完全な診断を実行し得る臨床医に転送し得る。それ故、熟練者の利用可能な制限された時間がより効果的に用いられ、その一方で、同時に、より多くの人が潜在的に有害な皮膚病のためにモニタされ得る。
【0036】
皮膚病の早期発見のためのアプリケーションは、本発明の装置1の最も重要なアプリケーションであると見なされるが、これは、他のアプリケーション、例えば、肌質の測定、色素異常例えば染み及び白斑のモニタリングのような美容のためのアプリケーションのために用いられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚表面上に配置するための表示窓を備えたハウジングと、
前記ハウジングの内側から前記表示窓を照射する少なくとも1つの照射手段と、
前記表示窓に指向された少なくとも1つの近視野画像取得手段と、
前記表示窓の隣に配置された反射体に指向された少なくとも1つの遠視野画像取得手段とを有し、
前記反射体は、前記表示窓の下の前記皮膚からの散乱した拡散光を、前記遠視野画像取得手段に向かって指向させる、皮膚撮像装置。
【請求項2】
前記近視野画像取得手段は、前記皮膚表面と本質的に垂直に指向される、請求項1に記載の皮膚撮像装置。
【請求項3】
前記照射手段は、傾いた角度で前記皮膚表面に指向される、請求項1又は請求項2に記載の皮膚撮像装置。
【請求項4】
前記照射手段は、入射角を変えるのに適している、請求項3に記載の皮膚撮像装置。
【請求項5】
前記照射手段は、前記入射角を変えるために移動可能である、請求項4に記載の皮膚撮像装置。
【請求項6】
前記照射手段は、異なる入射角に基づき配置された複数の独立駆動する光源を有する、請求項4に記載の皮膚撮像装置。
【請求項7】
前記照射手段は、前記皮膚表面上に照射パターンを投影する、請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置。
【請求項8】
入射角は、少なくとも1つの傾斜角を有する、請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置。
【請求項9】
前記傾斜角は、20°〜75°である、請求項8に記載の皮膚撮像装置。
【請求項10】
前記入射角は、傾斜角とおおよそ0°の角度とを有する、請求項7又は請求項8に記載の皮膚撮像装置。
【請求項11】
前記照射手段は、偏光源、好ましくはレーザを有する、請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置。
【請求項12】
光源により放射された波長が可変である、請求項1〜11のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置。
【請求項13】
前記反射体は、前記ハウジングから突出する予め決められた形状の凸面ミラーである、請求項1〜12のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置。
【請求項14】
請求項1〜13のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置と、
前記照射手段及び前記画像取得手段を制御する制御手段と、
前記近視野画像取得手段及び前記遠視野画像取得手段により取得された画像を処理するデータ処理手段と、
画像及び/又は処理されたデータを表示する表示手段とを有する、皮膚分析システム。
【請求項15】
請求項1〜13のうちいずれか一項に記載の皮膚撮像装置の前記表示窓を、分析されるべき皮膚エリアに配置するステップと、
入射角に基づいて前記照射手段により前記皮膚エリアの少なくとも部分を照射するステップと、
前記近視野画像取得手段により、照射された前記皮膚エリアの少なくとも1つの画像を取得するステップと、
前記遠視野画像取得手段により、照射された前記皮膚エリアから前記反射体により反射された少なくとも1つの画像を取得するステップと、
取得された前記画像を基準画像と比較するステップとを有する、皮膚分析方法。
【請求項16】
複数の画像は、照射の入射角を変えて取得される、請求項15に記載の皮膚分析方法。
【請求項17】
前記入射角は、少なくとも0°及び少なくとも1つの傾斜角を有する、請求項16に記載の皮膚分析方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−516112(P2011−516112A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500320(P2011−500320)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051015
【国際公開番号】WO2009/115947
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】