説明

目覚まし時計システム、携帯型通信装置、目覚まし時計システムの制御方法、目覚し時計システムの制御プログラム、および目覚し時計システムの制御プログラムを記録した記録媒体

【課題】利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができる目覚し時計システムを提供する。
【解決手段】所定時間にてアラームを出力する携帯電話機1であり、出力したアラームを停止させために利用者に要求する規定動作情報を保持し、利用者による動作を検知する移動検出部18,撮像部10と、これらの検知結果に基づき、利用者による動作を特定する動作認識処理部34と、特定した利用者による動作と規定動作情報とを比較し、これら両者が一致するか判定する規定動作判定部35と、この判定結果において一致する場合、出力しているアラームを停止させるアラーム停止処理部36とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定時間にてアラームを出力する目覚まし時計システム、携帯型通信装置、目覚まし時計システムの制御方法、目覚し時計システムの制御プログラム、および目覚し時計システムの制御プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
目覚まし機器は、従来から、時計にアラーム機能を付加した形態、時計機能を有する携帯電話機にアラーム機能を付加した形態等、様々な形態で広く利用されている。特に、時計機能とアラーム機能とを有する携帯電話機は、小型で軽量であるため、旅行先など、多くの場面で用いられている。
【0003】
なお、上記時計機能とは、現時点での日時が分かるように時間を計時する機能と、あるタイミングから所定のタイミングまでの間の時間を計時する機能とを含むものである。また、アラーム機能とは、例えば音や光等の物理現象により目覚まし機器の利用者に所定の日時を知らせる機能である。なお、ここでは上記利用者に所定の日時を知らせるために出力される音や光等をアラームと称する。
【0004】
ところで、従来の目覚まし機器では、その利用者は、アラームによって一度は目覚めたものの、再度眠ってしまうという事態を招くことがある。この様な事態が生じる原因としては、従来の目覚まし機器では、アラームの停止操作を容易に実行できる点が挙げられる。すなわち、従来の目覚まし機器では、アラームをスイッチ等、操作ボタンを押下するだけで容易に停止できる構成である。このため、目覚まし機器の利用者は十分に覚醒することがなくても、容易にアラームを停止でき、アラームを停止した後、再び眠ってしまうのである。
【0005】
そこで、このような事態に対処するために、スヌーズ機能と呼ばれるものが提案されており、現在、多くの目覚まし機器に備えられている。このスヌーズ機能は、一旦停止させたアラームを一定時間経過した後、再度出力させるというものである。この機能が目覚まし機器に備えられていれば、利用者は、アラームを停止するために、一度だけでなく、複数回アラームの停止操作を行わなければならない。この機能を用いれば、利用者が再度睡眠を始めたとしても、再び出力されたアラームによって、利用者を再度覚醒状態へと導くことができる。
【0006】
また、その他の対処方法としては、音声認識機能を備えた目覚まし機器が提案されている(例えば、特許文献1〜4)。このような音声認識機能を備えた目覚まし機器では、アラームを停止させるために、利用者に対して発声を要求する。
【0007】
このため、利用者は、アラームを停止するために、スイッチを押すなどの単純操作ではなく、声を発する必要があり、スヌーズ機能を有する目覚まし機器よりも、利用者をさらに覚醒した状態へと導くことができる。
【特許文献1】特開昭62−145188号公報(1987年6月29日公開)
【特許文献2】実開昭63−60986号公報(1988年4月22日公開)
【特許文献3】実開平1−131195号公報(1989年9月6日公開)
【特許文献4】実公平7−55516号公報(1995年12月20日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来の構成では、当該目覚まし機器の利用者がスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができないという問題を生じる。また、利用者の健康増進に寄与し、利用者を楽しく覚醒させることができないという問題も生じる。
【0009】
具体的には、スヌーズ機能を有する目覚まし機器では、利用者がスヌーズ機能に対応する操作に慣れてしまい、十分に覚醒することがなくても、無意識のうちに、再度出力するアラームを停止してしまうという問題がある。
【0010】
また、特許文献1〜4に記載の目覚まし機器では、覚醒直後に利用者に発声を強いることとなり、負担が大きくスムーズな覚醒となりえないという問題がある。
【0011】
さらにまた、従来の構成では、アラームを停止するための利用者の動作に、該利用者の健康増進に寄与したり、該利用者を楽しませたりするといった要素がない。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができる目覚まし時計システム、携帯型通信装置、目覚まし時計システムの制御方法、目覚し時計システムの制御プログラム、および目覚し時計システムの制御プログラムを記録した記録媒体を実現することにある。さらには、本発明は、利用者の健康増進に寄与し、利用者を楽しく覚醒させることができる目覚まし時計システム、携帯型通信装置、目覚まし時計システムの制御方法、目覚し時計システムの制御プログラム、および目覚し時計システムの制御プログラムを記録した記録媒体を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した課題を解決するために、所定時間にてアラームを出力する目覚まし時計システムであって、出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を保持しており、上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する検知部と、上記検知部による検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する特定手段と、上記特定手段によって特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する比較手段と、上記比較手段が、上記特定手段によって特定した入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる停止手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
上記アラームとは、所定時間になったことを利用者に通知するための、該利用者が感知できる音響、発光、あるいは振動等である。
【0015】
上記利用者自身の動きの組み合わせとは、利用者自身の手、足、指、頭、首等さまざまな身体部位を曲げたり伸ばしたりする動作の組み合わせである。例えばこの組み合わせを、健康増進を目的とした一定の規則正しい動きの連続とすることもできるし、舞踊等の振り付けの動きとすることもできる。
【0016】
また、目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせとは、例えば、目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器を傾けその姿勢を変更させたり、特定の方向に所定の距離だけ移動させたりするなど、上記利用者の動きによって生じる、目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせである。
【0017】
上記構成によると、検知部、特定手段、および比較手段を備えているため、停止情報と、検知部の検知結果に基づき特定手段が特定した入力動作情報とを比較することができる。そして、停止手段を備えているため、上記比較手段が、上記入力動作情報と、上記停止情報とが一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させることができる。このように、アラームの出力を停止させるために要求される動作を、該利用者が行ったことを確認できる場合に限り、アラームの出力を停止させることができる。
【0018】
つまり、本発明に係る目覚まし時計システムでは、利用者が、該利用者に要求される動作を行わない限りアラームの出力を停止させることができない。このように、睡眠中の利用者が覚醒し、要求される動作を行わなければアラームの出力を停止することができないため、利用者を十分に覚醒した状態に導くことができる。
【0019】
なお、停止情報として示す動きを、予め、覚醒直後でも無理なく利用者が行える動作とすることで、睡眠状態である利用者が覚醒状態に無理なく移行することができスムーズな覚醒が実現できる。さらにまた、この停止情報として示す動きとして、例えば、健康増進を目的とした規則正しい動き(体操)を含めることで、利用者は起床時に必ずこの体操を実行することになり、健康増進に寄与することもできる。また、この停止情報として示す動きとして、例えば、ダンス等のようなリズミカルな動きを含めることで、娯楽性を高めることもできる。
【0020】
よって、本発明に係る目覚まし時計システムは、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができるという効果を奏する。
【0021】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、上記目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化とは、該機器の、任意方向への移動に伴う位置変化、該機器自体の傾きの変化、該機器の一方向での反復運動による位置変化のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0022】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、複数の上記停止情報を記憶する停止情報記憶装置と、上記停止情報記憶装置に記憶された複数の停止情報のうち、出力したアラームを停止させるために利用する停止情報を選択する選択手段と、を備えるように構成されていてもよい。
【0023】
上記した構成によると、上記停止情報記憶装置および上記選択手段を備えるため、停止情報記憶装置に記憶した複数の停止情報の中から適切な停止情報を選択することができる。このように、複数の停止情報の中から適切な停止情報を選択することができるため、出力したアラームを停止させるための、利用者自身の動き、または利用者による当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化を適宜変更させることができる。それゆえ、利用者が、上記停止情報により示す動作を覚え無意識に実行してしまうといった問題を防ぐことができる。
【0024】
したがって、本発明に係る目覚まし時計システムは、利用者を十分覚醒させるように導くことができる。
【0025】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、利用者からの指示を受付ける受付け部を備え、上記受付け部によって受付けた、出力したアラームを停止させるために利用する停止情報の選択指示に応じて、上記選択手段は、上記停止情報を選択するように構成されていてもよい。
【0026】
上記した構成によると、受付け部によって受付けた利用者による停止情報の選択指示に応じて、選択手段が停止情報を選択することができるため、利用者は、出力されたアラームを停止させる際に要求される動作を選ぶことができる。
【0027】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、所定時間にアラームを出力させるように制御するアラーム出力制御手段を備え、上記アラーム出力制御手段によるアラームの出力時に、上記選択手段は、上記停止情報を選択するように構成されていてもよい。
【0028】
上記した構成によると、アラーム出力制御手段によるアラームの出力時に選択手段によって任意に停止情報を選択することができるため、予め停止情報を選択しておく必要がない。
【0029】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、上記受付け部は、利用者からの、上記停止情報の変更指示を受付けており、上記受付け部によって受付けた上記変更指示に基づき、上記停止情報として示す、上記利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを任意に変更する変更手段を備えるように構成されていてもよい。
【0030】
上記した構成によると、受付け部によって受付けた利用者による停止情報の変更指示に応じて、変更手段が停止情報における、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを任意に変更させることができる。
【0031】
このため、本発明に係る目覚まし時計システムは、適宜、停止情報を変更し、新たな停止情報を作成することができる。このため、利用者が、上記停止情報により示す動作を覚え無意識に実行してしまうといった問題を防ぐことができる。
【0032】
したがって、本発明に係る目覚まし時計システムは、利用者を十分覚醒させるように導くことができる。
【0033】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、上記アラームを出力させるための所定日時を設定する設定手段を備え、上記選択手段は、上記設定手段によって設定された日時および該日時の曜日の少なくともいずれか1つに応じて、上記停止情報を選択するように構成されていてもよい。
【0034】
上記した構成によると、選択手段が、設定手段によって設定された日時および該日時の曜日の少なくともいずれか1つに応じて停止情報を選択することができるため、所定の日時や、曜日ごとに応じて停止情報を選択することができる。
【0035】
このため、例えば、必ず起床しなければならない日時や曜日等では、アラームを停止させるために利用者に要求する動作を、利用者が十分に覚醒していなければ実行できない程度に複雑にするなど、日時および曜日それぞれに応じて停止情報を設定できる。
【0036】
また、本発明に係る目覚し時計システムは、上記した構成において、出力しているアラームの一時停止を指示する停止指示受付け部と、上記停止指示受付け部によって受付けた上記一時停止指示に応じて、所定期間、出力しているアラームを停止させるように上記停止手段に指示する一時停止指示手段と、を備え、上記停止手段は、上記一時停止指示手段からの指示に応じて、出力したアラームを所定期間停止させるとともに、この所定期間に上記比較手段が、上記停止情報と一致する上記入力動作情報がないと判定した場合、アラームの出力を再開するように構成されていてもよい。
【0037】
上記した構成によると、停止指示受付け部および一時停止指示手段を備えているため、出力したアラームを一時的に、容易に停止させることができる。したがって、アラームの出力を停止させるために要求されている動作を利用者が実行する間等、アラームの出力を一時的に停止させたい場合、アラームの出力を適宜、停止させることができる。
【0038】
このため、要求されている動作の実行時に、出力されているアラームによって利用者に不快感が生じることを防ぐことができる。
【0039】
また、本発明に係る目覚まし時計システムは、上記した構成において、上記停止情報は、利用者自身による、特定の体操の動きを示す情報であってもよい。なお、特定の体操とは、例えば、ラジオ体操、ストレッチ体操等が挙げられる。
【0040】
このように停止情報を、体操を示す情報とすることで、利用者は起床時に必ずこの体操を実行することになるため、健康増進に寄与することができる。
【0041】
また、本発明に係る目覚し時計システムは、上記した構成において、上記停止情報は、利用者自身による、特定の舞踊の動きを示す情報であってもよい。
【0042】
このように停止情報を、舞踊の動きを示す情報とすることで、利用者は起床時に必ずこの舞踊を踊らなければならないため、起床動作に娯楽性を与えることができる。
【0043】
また、本発明に係る目覚し時計システムは、上記した構成において、上記停止情報記憶装置は、上記停止情報と、該停止情報により示される動作を利用者に提示する為のデータである提示データとを対応づけて記憶しており、上記停止情報記憶装置に記憶された提示データに基づき、利用者に要求する停止情報の内容を出力する出力手段をさらに備えるように構成されていてもよい。
【0044】
上記した構成によると、出力手段を備えているため、利用者は、アラームを停止させるために実行すべき動作を把握することができる。
【0045】
また、本発明に係る目覚し時計システムは、上記した構成において、上記停止情報記憶装置では、音楽データが上記停止情報と対応づけられて記憶されており、上記出力手段は、利用者に要求する停止情報の内容を出力させる際に、該停止情報と対応する音楽データに基づく音も出力させるように構成されていてもよい。
【0046】
上記した構成によると、出力手段は、停止情報の内容とともに、該停止情報に対応付けられた音も出力するため、利用者は出力手段によって出力された停止情報により示される動作をリズミカルに行うことができる。
【0047】
本発明に係る携帯型通信装置は、上記した課題を解決するために、利用者によって携帯される携帯通信装置であって、目覚まし時計システムが備える上記検知部,停止情報記憶装置,受付け部,停止指示受付け部,特定手段,比較手段,選択手段,停止手段,アラーム出力制御手段,変更手段,設定手段,一時停止指示手段,および出力手段を有するように構成されていてもよい。
【0048】
本発明に係る目覚し時計システムの制御方法は、上記した課題を解決するために、出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を記憶する停止情報記憶装置を備え、上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する第1ステップと、上記第1ステップにおける検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する第2ステップと、上記第2ステップにおいて特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する第3ステップと、上記第3ステップにおいて、上記入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる第4ステップと、を含むことを特徴とする。
【0049】
上記した方法では、第1ステップ、第2ステップ、および第3ステップを含むため、停止情報と、第1ステップでの検知結果に基づき第2ステップにおいて特定した入力動作情報とを比較することができる。そして、第4ステップをさらに含むため、上記第3ステップにおいて、上記入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させることができる。このように、本発明に係る目覚まし時計システムの制御方法では、アラームの出力を停止させるために要求される動作を、該利用者が行ったことを確認できる場合に限り、アラームの出力を停止させることができる。
【0050】
つまり、本発明に係る目覚まし時計システムの制御方法では、利用者が、該利用者に要求される動作を行わない限りアラームの出力を停止させることができない。このように、睡眠中の利用者が覚醒し、要求される動作を行わなければアラームの出力を停止することができないため、利用者を十分に覚醒させるように導くことができる。
【0051】
なお、停止情報として示す動きを、予め、覚醒直後でも無理なく利用者が行える動作とすることで、睡眠状態である利用者が覚醒状態に無理なく移行することができスムーズな覚醒が実現できる。さらにまた、この停止情報として示す動きとして、例えば、健康増進を目的とした規則正しい動き(体操)を含めることで、利用者は起床時に必ずこの体操を実行することになり、健康増進に寄与することもできる。また、この停止情報として示す動きとして、例えば、ダンス等のようなリズミカルな動きを含めることで、娯楽性を高めることもできる。
【0052】
よって、本発明に係る目覚まし時計システムの制御方法では、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができるという効果を奏する。
【0053】
なお、上記目覚し時計システムは、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記目覚し時計システムをコンピュータにて実現させる目覚し時計システムの制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0054】
本発明に係る目覚まし時計システムは、以上のように、出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を保持しており、上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する検知部と、上記検知部による検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する特定手段と、上記特定手段によって特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する比較手段と、上記比較手段が、上記特定手段によって特定した入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる停止手段と、を備えることを特徴とする。
【0055】
よって、本発明に係る目覚まし時計システムは、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができるという効果を奏する。さらには、本発明に係る目覚まし時計システムは、利用者の健康増進に寄与し、利用者を楽しく覚醒させることもできる。
【0056】
本発明に係る目覚し時計システムの制御方法は、以上のように、出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を記憶する停止情報記憶装置を備え、上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する第1ステップと、上記第1ステップにおける検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する第2ステップと、上記第2ステップにおいて特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する第3ステップと、上記第3ステップにおいて、上記入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる第4ステップと、を含むことを特徴とする。
【0057】
よって、本発明に係る目覚まし時計システムの制御方法では、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
本発明の一実施形態について図1ないし図8に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る携帯電話機1は、利用者により携行され、他の電話機と通話を行うことができる電話機である。この携帯電話機1は、上記通話を行う機能(通話機能)に加えて、時計機能とアラーム機能とをさらに有している。そして、詳細は後述するが、本実施の形態に係る携帯電話機1は、実行した上記アラーム機能を停止させる場合、規定動作を該携帯電話機1の利用者が実行しなければならないように構成されている。
【0059】
上記携帯電話機1は、図2に示すように、上面に操作部6、マイク7、音響スピーカ11、その内部に通信用アンテナ5(図2では図示せず)を有する操作本体部2と、上面にスピーカ8、表示部9、および撮像部10を有する表示画面部3と、これら操作本体部2と表示画面部3とを接続するヒンジ部4とを備えてなる構成である。
【0060】
なお、表示画面部3と操作本体部2との間は有線で結ばれており、操作本体部2から出力された制御信号等を表示画面部3にて受付けることができる。この図2は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯電話機1の外観の一例を示す図である。
【0061】
上記携帯電話機1は、例えば他の電話機との間で通話を行う場合、上記スピーカ8より音声を出力し、マイク7より音声を入力することができる。また、携帯電話機1は、操作部6により各種制御指示等を入力することができる。
【0062】
さらにまた、携帯電話機1は、表示部9において各種情報を示すテキストデータや画像データ、動画等のデジタルコンテンツを表示させることができるように構成されている。
【0063】
上記操作部6は、テンキー61および十字キー62から構成されており、本実施の形態では、テンキー61、十字キー62、あるいはこれらの組み合わせにより各種情報の設定を行う設定入力手段、ならびに各種アプリケーションの起動・停止指示等を行う指示入力手段を実現する。
【0064】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1では、アラーム機能実行中に、この操作部6からキー操作が入力されると、アラームの出力を、所定時間(本実施形態では1分間)だけ停止することができるように構成されている。すなわち、操作部6がいわゆる簡易入力手段として機能するように構成されている。この所定時間中に、利用者が規定動作を行わなかった場合、アラーム機能の実行を再開し、アラームを出力する。
【0065】
上記表示部9は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等によって実現することができる。
【0066】
上記撮像部10は、CCD(charge coupled device)やCMOSによって構成され、これによって画像を撮影することができる。携帯電話機1では、主制御部19が、この撮像部10によって撮影した画像を解析し、被写体である利用者の動作状態を把握することができるようになっている。
【0067】
(携帯電話機のハードウェア構成)
次に、上記した携帯電話機1のハードウェア構成の詳細について図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯電話機1の要部構成を示すブロック図である。
【0068】
図3に示すように、本実施の形態に係る携帯電話機1は、上記したヒンジ部4、通信用アンテナ5、操作部6、マイク7、スピーカ8、表示部9、撮像部10、および音響スピーカ11に加えて、さらに無線通信処理部12、信号処理部13、表示ドライバ14、音響再生部15、計時部16、記憶装置17、移動検出部18、および主制御部19を備えてなる構成である。
【0069】
まず、記憶装置17が保持する各種情報について説明する。なお、この記憶装置17は、読み書き可能な記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリ、ハードディスク等によって実現することができる。この記憶装置17には、図3に示すように、設定日時情報70、規定動作情報テーブル71、音源情報72が記憶されている。
【0070】
設定日時情報70は、利用者によって設定されたアラーム機能実行開始の設定日時を示す情報である。
【0071】
規定動作情報テーブル71は、図4に示すように規定動作情報81、コンテンツデータ82、音楽データ83、選択情報84を含んでおり、これらの対応関係を示している。図4は、本発明の実施形態を示すものであり、規定動作情報テーブル71の一例を示す図である。
【0072】
上記規定動作情報81は、アラームを停止させるために利用者に要求する動作に関する情報であり、利用者の動作が規定動作に一致するか否か当該携帯電話機1にて判定するために利用する情報を含む。
【0073】
コンテンツデータ82は、規定動作を利用者に提示するために利用する表示データである。
【0074】
音楽データ83は、上記コンテンツデータ82に基づき表示した規定動作の動きに対応する音楽のデータである。
【0075】
選択情報84は、アラーム機能を停止させるために利用者が行う動作として、どの規定動作情報81が選択されているか、すなわち有効であるかを示す情報である。
【0076】
音源情報72は、アラーム機能の実行により、アラームとして音響スピーカ11から出力させる音のデータである。
【0077】
上記主制御部19は、携帯電話機1が備える各部の各種制御を行うものであり、例えばCPU等によって実現することができる。ここで、上記主制御部19が例えば、CPU等によって実現される場合、該CPUが、不図示のROM等に記憶しているシステムプログラムを不図示のRAM等に読み出し実行することにより、当該携帯電話機1が有する各部を制御することができる。
【0078】
そして、このように構成された携帯電話機1では、以下のようにして、各種機能を実行することができる。すなわち、上記携帯電話機1では、無線通信処理部12による送受信制御のもとに、通信用アンテナ5を介して基地局(不図示)との信号の送受信を行い、信号処理部13が送受信される信号に対して所定の信号処理を施す。これによって、携帯電話機1では、基地局を介して相手側装置(他の電話機)から送信されてくる音声をスピーカ8から出力したり、マイク7から入力される音声を、基地局を介して相手側装置に送信したりする、いわゆる通話機能を実現する。
【0079】
また、上記携帯電話機1では、計時部16によって現在の日時が計時されている。そして、利用者が操作部6を操作して日時表示を指示すると、計時している日時についての情報を計時部16から主制御部19が取得し、表示ドライバ14に指示して表示部9に出力させる、いわゆる時計機能を実現する。
【0080】
また、上記携帯電話機1では、操作部6によりアラーム機能を実行させる日時についての情報を受付けると、主制御部19は、この受付けた情報を、記憶装置17に設定日時情報70として記憶させる。そして、計時部16による計時結果を監視し、設定日時情報70と一致する日時となると、主制御部19は、音響再生部15に指示して音響スピーカ11からアラームを出力させる。このようにして、本実施の形態に係る携帯電話機1は、アラーム機能を実現することができる。
【0081】
さらにまた、上記携帯電話機1では、上記通信用アンテナ5を介して基地局との信号の送受信を行い、該基地局と通信可能に接続されたサーバ等からデータを受信したり、データを送信したりすることもできる。
【0082】
また、上記携帯電話機1では、移動検出部18を備えているため、この移動検出部18によって、当該携帯電話機1の所在位置が物理的に別の位置に移動したかどうか、あるいは、携帯電話機1が傾けられその姿勢が変化したかどうか等を検知することができるようにもなっている。
【0083】
すなわち、上記移動検出部18は、3軸の地磁気センサおよび3軸の加速度センサから構成されている。主制御部19によって、これら各センサの検知結果から、携帯電話機1が向いている方向や、携帯電話機1の姿勢の変化、すなわち傾きの変化等を認識することができる。
【0084】
より具体的には、移動検出部18は、X軸、Y軸、Z軸の互いに直交する3軸を設定したとき、携帯電話機1の位置を示す空間座標が(x,y,z)から(x´,y´,z´)へと変化したことを検知することができる。また、X軸を中心とする回転角度をP、Y軸を中心とする回転角度をT、Z軸を中心とする回転角度をRとしたとき、移動検出部18は、(P,T,R)から(P´,T´,R´)へと携帯電話機1の姿勢が変化したことを検知することもできる。
【0085】
したがって、本実施の形態に係る携帯電話機1は、当該携帯電話機1がどの方向にどれだけ移動したのか、当該携帯電話機1の姿勢がどちらの方向に変化したのか、機器の位置変化を把握することができる。このため、携帯電話機1は、利用者によって傾けられたのか、移動させられたのか、あるいは、携帯電話機1が利用者により振られたのか把握することができる。
【0086】
次に、本実施の形態に係る携帯電話機1が有するアラーム機能に係る、アラーム設定処理および停止処理に関するソフトウェア構成について図1および図5を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態を示すものであり、アラーム機能停止処理にかかる携帯電話機1のソフトウェア構成を示すブロック図である。また、図5は、本発明の実施形態を示すものであり、アラーム機能設定処理にかかる携帯電話機1のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0087】
(アラーム機能設定処理に関するソフトウェア構成)
まず図5を参照してアラーム機能設定処理に関するソフトウェア構成について説明する。図5に示すように、本実施の形態に係る携帯電話機1は、アラーム機能設定処理に関する機能ブロックとして、設定処理部31、アラーム実行処理部32、および動作提示部33を備えてなる構成である。なお、これら機能ブロックは、主制御部19が例えばCPUである場合、該CPUが不図示のROMに記録されたプログラムを、不図示のRAM等に読み出し実行することで実現できる。
【0088】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1では、規定動作情報81として以下の2種類の動作についての複数の情報が記憶装置17に記憶されている。
【0089】
まず、1つ目の動作種(第1分類)としては、利用者が比較的簡易に行うことができる動作であって、利用者の動作により携帯電話機1の物理的配置に変化が生じるものである。第1分類に属する動作としては、具体的には、以下の動作の組み合わせが挙げられる。
【0090】
すなわち、利用者が上下左右のいずれか1方向に携帯電話機1を移動させる動作、上下左右のいずれか1方向に携帯電話機1を傾け、該携帯電話機1の姿勢を変更させる動作、ならびに上下左右といった移動方向は重要ではなく、一方向での反復運動により位置を変化させる、すなわち携帯電話機1を振る動作である。
【0091】
規定動作情報81として上記第1分類の動作が設定されている場合、利用者は、アラーム機能を停止させるために、携帯電話機1を上に移動させる(または、上に傾ける)、左に移動させる(または、左に傾ける)、振る、上に移動させる(または、上に傾ける)、振る、振る、右に移動させる(または、右に移動させる)、下に移動させる(または、下に傾ける)といったような動作を順番どおりに行えばよい。
【0092】
2つ目の動作種(第2分類)としては、利用者の身体に適度な負担を与えることができ、携帯電話機1の物理的配置が変化しない動作が挙げられる。具体的には、利用者自身が手を挙げたり、手を下げたり、手を振ったり(左右または上下の反復動作)する動作の組み合わせからなるものである。この組み合わせとしては、利用者がこれら一連の動作を組み合わせて行うことで、利用者の身体に適度な負荷を与えて、健康面での好影響が期待されるものであることが好適である。また、この組合せを考慮し、ダンス等のようなリズミカルな動作とすることもできる。
【0093】
上記設定処理部31は、操作部6により受付けた利用者からの設定指示に応じて、各種設定を行うものである。より具体的には、操作部6が、アラーム機能を実行させる日時についての設定指示を受付けた場合、この設定指示を設定処理部31に送信する。そして、設定処理部31は、設定指示された日時を、設定日時情報70として記憶装置17に記憶する。さらに、設定処理部31は、アラーム実行処理部32に対して、アラーム機能の設定指示を受信したことを通知する。
【0094】
また、操作部6が、アラーム機能停止処理に利用する、利用者が実行すべき規定動作の設定指示を受付けると、設定処理部31に、この設定指示を送信する。そして、設定処理部31は、記憶装置17において記憶されている規定動作情報テーブル71において、設定が指示された規定動作に対応する規定動作情報81を有効とするように選択する。そして、選択した規定動作情報81と対応する選択情報84を有効とする。
【0095】
また、携帯電話機1では、以下のようにして規定動作情報テーブル71において規定動作情報81を新規に追加することができるようになっている。すなわち、操作部6によって、追加する規定動作情報81ならびに、この規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82、音楽データ83を受付けると、設定処理部31は、これらの情報を新たな規定動作情報81として規定動作情報テーブル71に追加する。
【0096】
このように、利用者は、操作部6における十字キー62およびテンキー61等のキー入力によって、例えば、携帯電話機1を下方に移動、振る、上方に移動、下方に移動、左方に移動、振る、右方に移動といったような一連の規定動作情報81および、この規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82、音楽データ83を新たに追加することができる。
【0097】
また、設定処理部31は、すでに規定動作情報テーブル71において記憶されている規定動作情報81を修正することもできる。例えば、規定動作情報81として携帯電話機1を下方に移動、振る、上方に移動、下方に移動、左方に移動、振る、右方に移動等の一連の動作が記憶されている場合、この規定動作情報81における3番目の動作、すなわち「上方に移動」を「左方に移動」に変更したり、すでに記憶されている規定動作情報81を規定動作情報テーブル71から削除したりすることができる。
【0098】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1では、上述のようにアラーム機能を実行させる日時である設定日時情報70とともに、上記規定動作情報81を対応づけて設定することもできる。このように、設定日時情報70と規定動作情報81とを対応づけて記憶装置17に記憶させた場合、携帯電話機1では、設定した日時ごとに応じた規定動作を設定することができる。
【0099】
このため、重要な会議などの予定がある日には、必ず覚醒ができるように、より覚醒しやすい規定動作を設定するなど、日時に応じた規定動作とすることができる。また、規定動作が毎回同じ動作とならないため、利用者が無意識に一連の動作を行い、アラーム機能を停止させてしまうといった問題を防ぐことができる。
【0100】
上記アラーム実行処理部32は、設定された日時になると、利用者に覚醒を促すアラームとして音を出力させるように制御するものである。このアラーム実行処理部32は、設定処理部31から、アラーム機能の設定指示を受信した旨の通知を受信すると、計時部16によって計時された時間が、設定日時情報70の時間と一致するか監視する。そして、両者が一致すると、アラーム実行処理部32は、記憶装置17から音源情報72を読み出し、音響再生部15に出力して、該音源情報72に基づく音を出力させるように指示する。
【0101】
このアラーム実行処理部32の指示に応じて、音響再生部15は音源情報72に基づく音を、音響スピーカ11を介して出力する。このようにして、設定された所定の日時になると音響スピーカ11からアラームとして所定の音を発生させることができる。
【0102】
また、アラーム実行処理部32は、上記したようにアラームを出力させる一方で、後述する規定動作判定部35に対して、利用者により規定動作が実行されたか判定するように指示するものでもある。
【0103】
また、アラーム実行処理部32は、アラームを出力させる一方で、出力したアラームを停止させるために利用者が行わなければならない規定動作をガイドするように動作提示部33に指示するものでもある。
【0104】
動作提示部33は、利用者が実行すべき規定動作をガイドするための表示を制御するものである。より具体的には、動作提示部33は、選択された規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82に基づき、上記規定動作をガイドするための表示を制御するものであり、表示ドライバ14に指示して表示部9に上記ガイドを表示させる。
【0105】
(アラーム機能停止処理)
次に、図1を参照して上述のように実行したアラーム機能停止処理に関する携帯電話機1のソフトウェア構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る携帯電話機1は、アラーム機能停止処理に関するソフトウェア構成の機能ブロックとして、さらに、動作認識処理部34、規定動作判定部35、アラーム停止処理部36、および中断指示部37を備えている。
【0106】
動作認識処理部34は、撮像部10により取得された画像データ、および移動検出部18により検出された加速度の変化や方向の変化に基づき、利用者により実行された動作を認識するものである。
【0107】
上述したように、撮像部10により取得された画像データに基づき、動作認識処理部34は、以下のように被写体の動作状態の変化を把握することができる。すなわち、上記撮像部10が異なる時間で撮影した画像データをそれぞれ解析し、ある注目する事物が、別の時点で撮影した画像ではどの位置へと移動したか検出することで把握できる。
【0108】
また、上記したように、3軸の地磁気センサおよび3軸の加速度センサから構成された移動検出部18の検出結果によって、動作認識処理部34は、携帯電話機1の姿勢(傾き)の変化、携帯電話機の移動状態の変化等を認識することができる。
【0109】
そこで、上記動作認識処理部34は、撮像部10および移動検出部18の検出結果に基づき、具体的には、上下左右のいずれかの方向へ機器が移動したか、上下左右のいずれかの方向へ機器が傾いたか、機器が振られたか、そして、利用者が手を挙げたか、手を下げたか、手を振ったか、しゃがんだか、立ち上がったか等を認識する。
【0110】
規定動作判定部35は、動作認識処理部34によって認識された動作が、アラーム機能を停止させるために要求された規定動作情報81と一致するものであるか否か判定するものである。また、規定動作判定部35は、アラーム実行処理部32からの指示に応じて、動作認識処理部34に利用者の動作状態を認識するように指示するものでもある。
【0111】
なお、本実施の携帯電話機1では、アラーム機能を停止させるための規定動作が、例えば、携帯電話機1を下方に移動、振る、振る、下方に移動、左方に移動、振る、右方に移動、といった一連の動作である場合、利用者による動作がこの順番どおりに行われたときにのみ、規定動作と一致したこととなる。
【0112】
中断指示部37は、アラーム機能の実行中に、簡易入力手段として操作部6からアラーム機能の一時停止指示を受信すると、計時部16によって計測された時間が所定の時間経過するまでアラーム停止処理部36にアラーム機能の実行の停止を指示するものである。
【0113】
アラーム停止処理部36は、アラーム実行処理部32により実行されているアラーム機能の停止を指示するものである。所定時間内に規定動作判定部35が利用者により規定動作がなされたと判定すると、アラーム停止処理部36はアラーム実行処理部32にアラーム機能の実行を停止するように指示する。なお、このアラーム停止処理部36とアラーム実行処理部32とによって本発明の停止手段を実現する。
【0114】
また、アラーム停止処理部36は、上記したように、中断指示部37から受信したアラーム機能の停止指示に応じてアラーム実行処理部32にアラーム機能の実行を停止するように指示するものでもある。
【0115】
(アラーム機能停止処理の処理フロー)
次に、上記した構成を有する携帯電話機1による「アラーム機能停止処理」に関する処理フローについて、図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施形態を示すものであり、「アラーム機能停止処理」に関する処理フローの一例を示すフローチャートである。
【0116】
まず、前提としてアラーム機能を実行する日時と、アラーム機能を停止させるための規定動作を示す規定動作情報81と、この規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82、音楽データ83、および選択情報84とが選択されているものとする。
【0117】
まず、携帯電話機1では、アラーム実行処理部32が計時部16により計時された現在の日時と、設定された日時(アラーム日時)とが一致するか否か判定する(ステップS21、これ以降S21と称する)。すなわち、アラーム実行処理部32は、計時部16により計時された現在の日時と、記憶装置17に記憶されている設定日時情報70とから、現在の日時と設定された日時とが一致するか監視している。そして、アラーム実行処理部32が一致すると判定すると、アラーム実行処理部32は、記憶装置17に記憶された規定動作情報テーブル71を参照して、規定動作の設定を確認する(S22)。すなわち、アラーム実行処理部32は、選択情報84が有効となっている規定動作情報81を確認する。
【0118】
次いで、アラーム実行処理部32は、アラーム機能の実行を一時停止させる際に利用するアラーム一時停止フラグの初期化を行う(フラグをオフする)(S23)。すなわち、本実施の形態に係る携帯電話機1では、上述したように、簡易入力手段として操作部6からアラーム機能の一時停止指示を受信すると、中断指示部37がアラーム停止処理部36に指示して、所定時間、アラームの出力を停止させるように構成されている。このように中断指示部37からアラーム停止処理部36に一時停止を指示している場合、一時停止中であることを上記アラーム一時停止フラグをオンすることで示すことができるようになっている。そこで、アラーム機能を実行させる前段階であるステップS23において、アラーム一時停止フラグをオフさせ初期化する。
【0119】
上記したように、アラーム実行処理部32が上記規定動作の設定を確認し、アラーム一時停止フラグの初期化を行うと、音源情報72を記憶装置17から読み出し、音響再生部15に出力してこの音源情報72に基づく音を出力するように制御する。そして、音響スピーカ11からアラームを出力する(S24)。
【0120】
アラーム実行処理部32の制御により、音響スピーカ11からアラームが出力されると、規定動作判定部35が動作認識処理部34の認識結果に基づき利用者による規定動作の入力があったか判定する(S25)。
【0121】
ここで、規定動作判定部35が、利用者による規定動作の入力があったと判定した場合(S25において「YES」)、その判定結果をアラーム停止処理部36に送信する。そして、アラーム停止処理部36は、この判定結果に応じて、アラーム実行処理部32に、アラームの出力を停止するように指示する。このアラーム停止処理部36からの指示に応じてアラーム実行処理部32は、アラームの出力を停止する(S32)。
【0122】
一方、ステップS25において「NO」の場合、中断指示部37は、アラーム一時停止フラグがオンになっているか確認する(S26)。
【0123】
ここで、アラーム一時停止フラグがオフの場合(ステップS26において「NO」)、すなわち、アラームの出力を一時停止していない場合、中断指示部37は、出力したアラームの一時停止指示を操作部6から受信したか確認する(S28)。
【0124】
ここで、操作部6からアラームの一時停止指示を受信していないと判定した場合(S28において「NO」)、ステップS25に戻って処理を繰返す。一方、ステップS28において「YES」の場合、すなわち、操作部6からアラームの一時停止指示を受信している場合、中断指示部37はアラーム一時停止フラグをオフからオンに変更させる(S29)。そして、計時部16による計時結果を参照して、アラームを停止させる期間の計測を開始し(S30)、そして、アラーム停止処理部36に指示してアラームの出力を停止させる。この中断指示部37からの指示に応じて、アラーム停止処理部36はアラームの出力を停止させる(S31)。
【0125】
利用者が規定動作を行っておらず、出力したアラームの一時停止指示も受けていない場合は、ステップS25、S26、S28を繰返す。一方、アラームの出力の一時停止指示をいけている場合は、この停止させる一定期間が経過するまでステップS25、S26、S27、S31の処理を繰返す。すなわち、アラームの出力を一時停止させると、ステップS26ではアラーム一時停止フラグがオンとなり(S26において「YES」)、ステップS27に進む。そして、ステップS27では、アラームの出力を停止させてから一定時間が経過したか中断指示部37が判断する。そして、ステップS27において、アラームの出力を停止してから一定時間経過するまでは、ステップS31に進む。
【0126】
利用者が規定動作を行っておらず、出力したアラームの一時停止指示を受付けてから一定時間経過した場合、すなわち、ステップS27において「YES」の場合、中断指示部37は、アラーム停止処理部36を介してアラーム実行処理部32にアラームの出力を再開するように指示する。この指示に応じて、アラーム実行処理部32は、アラーム一時停止フラグをオフにし(S23)、ステップS24からの処理を繰返す。
【0127】
以上のようにして、本実施の形態に係る携帯電話機1は、「アラーム機能停止処理」を実行する。また、本実施の形態に係る携帯電話機1は、図6に示すフローチャートでステップS25にて判定する規定動作を、表示部9にて該利用者に提示することができる構成である。この提示は、上述したように動作提示部33が規定動作情報テーブル71において有効となっている規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82に基づき、表示ドライバ14を制御して表示部9に表示させることによって行われる。
【0128】
ここで、図7および図8を参照して、ステップS25にて判定する規定動作を、表示部9にて該利用者にどのように提示すのか、携帯電話機1における規定動作提示処理について具体的に説明する。なお、図7および図8は、本発明の実施形態を示すものであり、規定動作提示処理における表示例を示す図である。
【0129】
(規定動作提示処理)
本実施の形態に係る携帯電話機1では、上記したように、アラーム実行処理部32がアラームを出力させる際に、出力したアラームを停止させるために利用者が行わなければならない規定動作をガイドするように動作提示部33に指示するように構成されている。そして、動作提示部33は、選択された規定動作情報81に対応するコンテンツデータ82に基づき、上記規定動作をガイドするための表示を制御するように構成されている。
【0130】
ところで、本実施の形態に係る携帯電話機1では、アラーム停止のために利用者に要求する動作が、第1分類に属するものであるのか、第2分類に属するものであるのかによって、規定動作をガイドするための表示態様が異なるようになっている。
【0131】
より具体的には、利用者に要求する規定動作が第1分類である場合、例えば図7に示すように、動作提示部33は、表示ドライバ14を制御して表示部9に、一連の動作を順番に表示する。例えば、表示部9の表示領域において表示されている1番上の右矢印は、携帯電話機1を左に移動させる(または、左に傾ける動作)を意味し、3番の左右矢印は、携帯電話機1を振る動作を意味する。そして、図7に示すように、現在どの動作まで完了しているのかを「OK」と表示させ、次に行う動作には、フォーカスをあてた表示とするなど、利用者にとってわかりやすく表示する。
【0132】
一方、利用者に要求する規定動作が第2分類である場合、例えば図8に示すように表示部9の表示領域を規定動作指示表示領域90とカメラ撮像画像表示領域91との2分割し、上方の規定動作指示表示領域90に利用者が行うべき規定動作をアニメーションにより表示する。一方、下方のカメラ撮像画像表示領域91には撮像部10によって撮影している利用者の動きをリアルタイムで表示させる。これにより、現在利用者が行っている動作を利用者自身がリアルタイムに確認することができる。
【0133】
また、上述したように、規定動作情報テーブル71において、上記表示部9に表示させるコンテンツデータ82には、予め音楽データ83が対応付けられている。そこで、動作提示部33は、コンテンツデータ82に基づき映像を表示させる際に、対応する音楽データ83を読み出す。そして、動作提示部33は、このコンテンツデータ82の再生と同期させて音楽データ83を音響再生部15に出力し、音響スピーカ11を介して出力させる。
【0134】
このため本実施の形態に係る携帯電話機1では、利用者が行うべき規定動作をアニメーションで表示させるとともに、このアニメーションに対応させて楽しい音楽を再生させることができる。これにより、利用者に対して要求する規定動作の娯楽性を高めることができ、利用者が楽しく目覚めることが期待できる。
【0135】
以上のように、本実施の形態に係る携帯電話機1は、撮像部10および移動検出部18による検知結果に基づき、動作認識処理部34が利用者自身の動きの組み合わせ、または当該携帯電話機1の物理的な位置変化の組み合わせを特定することができる。そして、この特定した利用者自身の動きの組み合わせ、または当該携帯電話機1の物理的な位置変化の組み合わせを、規定動作情報テーブル71における規定動作情報81と規定動作判定部35が比較し、一致するか否か判定することができる。そして、これらが一致する場合、アラーム停止処理部36がアラーム実行処理部32に指示して、出力しているアラームを停止させることができる。このように、携帯電話機1は、アラームの出力を停止させるために要求される規定動作を、利用者が行ったことを確認できる場合に限り、アラームの出力を停止させることができる。つまり、携帯電話機1では、利用者が、要求される規定動作を行わない限りアラームの出力を停止させることができない。このように、睡眠中の利用者が覚醒し、要求される規定動作を行わなければアラームの出力を停止することができないため、利用者を十分に覚醒した状態に導くことができる。
【0136】
なお、停止情報として示す動きを、予め、覚醒直後でも無理なく利用者が行える動作とすることで、睡眠状態である利用者が覚醒状態に無理なく移行することができスムーズな覚醒が実現できる。さらにまた、この停止情報として示す動きとして、例えば、健康増進を目的とした規則正しい動き(体操)を含めることで、利用者は起床時に必ずこの体操を実行することになり、健康増進に寄与することもできる。また、この停止情報として示す動きとして、例えば、ダンス等のようなリズミカルな動きを含めることで、娯楽性を高めることもできる。
【0137】
よって、携帯電話機1は、利用者をスムーズかつ十分に覚醒するように導くことができる。
【0138】
なお、上記では、設定処理部31が、利用者からの設定指示に応じて有効とする規定動作情報81を選択する構成であった。しかしながら、利用者から設定指示を受信すると、設定処理部31が、規定動作情報テーブル71における複数の規定動作情報81・・・から任意に選択し、有効とする構成であってもよい。あるいは、上記設定処理部31が、任意に選択した規定動作情報81にて示される一連の動作をさらに組み換えて新たな規定動作情報81を生成し、この新たに生成した規定動作情報81を有効とする構成であってもよい。さらには、任意に選択した、複数の規定動作情報81を組み合わせて新たな規定動作情報81を生成し、この新たに生成した規定動作情報81を有効とする構成であってもよい。
【0139】
また、上記では操作部6により受付けた利用者からの設定指示をトリガとして、「アラーム機能停止処理」において有効とする規定動作情報81を選択する構成であった。しかしながら、有効とする規定動作情報81を選択するトリガはこれに限定されるものではない。
【0140】
例えば、アラーム実行処理部32によるアラーム機能の実行開始タイミングをトリガとして、設定処理部31が規定動作情報テーブル71における複数の規定動作情報81・・・の中から任意に選択する構成としてもよい。より具体的には、例えば、記憶装置17に記憶する規定動作情報テーブル71において、以下の三つの規定動作情報81(規定動作情報81a,81b,81c)が記憶されているものとする。つまり、規定動作情報81aは、上述の第1分類に分類される情報であり、携帯電話機1を下方に移動、振る、振る、下方に移動、左方に移動、振る、右方に移動、という一連の動作であるとする。また、規定動作情報81bも同様に、第1分類に分類される情報であるとする。そして、規定動作情報81cは、上述の第2分類に分類される情報であり、携帯電話機1の利用者が両手を挙げる、左手を下げる、しゃがむ、立ち上がる、右手を振るという一連の動作であるとする。
【0141】
このような前提において、アラーム実行処理部32によるアラーム機能の実行開始タイミングをトリガとして、設定処理部31が記憶装置17に記憶されている複数の規定動作情報81(規定動作情報81a,81b,81c)の中から、もしくは第1分類または第2分類に属する規定動作情報81の中から任意に選択する構成であってもよい。
【0142】
あるいは、アラーム実行処理部32によるアラーム機能の実行開始タイミングが、平日である場合、規定動作情報81cを選択し、休日である場合は、規定動作情報81aを選択するなど、アラーム機能の実行開始タイミングの日時に応じて規定動作情報81を設定処理部31が選択する構成であってもよい。
【0143】
また、本実施の携帯電話機1では、撮像部10を図2に示すように、表示部9の表示領域と同じ面に設けている構成であるが、この撮像部10が設けられる位置はこれに限定されるものではない。例えば、この表示領域が設けられている面とは反対側の面に設けられていてもよい。もしくは、携帯電話機1が上記撮像部10を備えておらず、該携帯電話機1が、この撮像部10を備えた他の機器と無線接続し、該他の機器から利用者の画像を受信する構成であってもよい。
【0144】
また、本実施形態では上記携帯電話機1が、上述した各部を有し、通話機能、時計機能、アラーム機能を実行する構成であった。また、このアラーム機能において、携帯電話機1は、「アラーム機能停止処理」および「アラーム機能設定処理」を実行する構成でもあった。しかしながら、一つの機器(携帯電話機1)にすべての機能を実行するための各部を備える必要はない。例えば、携帯電話機1が、撮像部10または移動検出部18によって検出した、利用者自身の動作、または携帯電話機1の物理的な位置変化に関する情報を、動作認識処理部34を備えた外部のサーバに送信する。そして、このサーバにおいて、検出した情報に基づき、利用者により実行された動作を認識し、その認識結果を携帯電話機1に返信する構成であってもよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更が可能である。
【0145】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1の代わりに、PDA(携帯情報端末)であってもよい。また、携帯電話機1の代わりに携帯して持ち歩くのに適さない形態の機器を採用してもよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更が可能である。
【0146】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1は、撮像部10および移動検出部18の検出結果に基づき動作認識処理部34によって、上下左右のいずれかの方向へ当該携帯電話機が移動した点、上下左右のいずれかの方向へ当該携帯電話機1が傾けられた点、一定方向に当該携帯電話機1が振られた点等、利用者の動作に伴い生じる携帯電話機1の物理的な位置変化を認識することができる構成であった。また、動作認識処理部34によって利用者が手を挙げた、手を下げた、手を振った、しゃがんだ、立ち上がった等、利用者自身の移動も認識することができる構成であった。この動作認識処理部34は、例えば利用者の顔の動き、手や足などの細かい動きを高度に解析できるように構成され、利用者が行う体操やダンスのような動作を認識し特定できるものであってもよい。
【0147】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1では、上記した第1分類または第2分類いずれかに属する規定動作情報81を、アラームの出力を停止させるための規定動作として設定する構成であった。しかしながら、この規定動作情報81は、第1分類に属する動作と第2分類に属する動作とを組み合わせたものであってもよい。すなわち、利用者自身の動きと、利用者の動きによって生じる携帯電話機1の物理的な位置変化とを組み合わせたものであってもよい。
【0148】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0149】
最後に、携帯電話機1の各ブロック、特に設定処理部31、アラーム実行処理部32、動作提示部33、動作認識処理部34、規定動作判定部35、アラーム停止処理部36、および中断指示部37は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0150】
すなわち、携帯電話機1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話機1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話機1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0151】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0152】
また、携帯電話機1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0153】
本発明に係る目覚し時計システムは、出力したアラームを停止させるために利用者に規定の動作を行わせることができる構成であるため、所定時間になったことを利用者に確実に知らせ、把握させる必要がある技術全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、アラーム機能停止処理にかかる携帯電話機のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示すものであり、携帯電話機の外観の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態を示すものであり、携帯電話機の要部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態を示すものであり、規定動作情報テーブルの一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態を示すものであり、アラーム機能設定処理にかかる携帯電話機のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態を示すものであり、「アラーム機能停止処理」に関する処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態を示すものであり、「規定動作提示処理」における表示例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態を示すものであり、「規定動作提示処理」における表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0155】
1 携帯電話機(目覚し時計システム・携帯型通信装置)
6 操作部(受付け部・停止指示受付け部)
9 表示部
10 撮像部(検知部)
12 無線通信処理部
13 信号処理部
16 計時部
17 記憶装置(停止情報記憶装置)
18 移動検出部(検知部)
19 主制御部
31 設定処理部(選択手段・変更手段・設定手段
32 アラーム実行処理部(停止手段・アラーム出力制御手段)
33 動作提示部(出力手段)
34 動作認識処理部(特定手段)
35 規定動作判定部(比較手段)
36 アラーム停止処理部(停止手段)
37 中断指示部(一時停止指示手段)
70 設定日時情報
71 規定動作情報テーブル
81 規定動作情報(停止情報)
82 コンテンツデータ(提示データ)
83 音楽データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定時間にてアラームを出力する目覚まし時計システムであって、
出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を保持しており、
上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する検知部と、
上記検知部による検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する特定手段と、
上記特定手段によって特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する比較手段と、
上記比較手段が、上記特定手段によって特定した入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる停止手段と、を備えることを特徴とする目覚まし時計システム。
【請求項2】
上記目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化とは、該機器の、任意方向への移動に伴う位置変化、該機器自体の傾きの変化、該機器の一方向での反復運動による位置変化のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の目覚まし時計システム。
【請求項3】
複数の上記停止情報を記憶する停止情報記憶装置と、
上記停止情報記憶装置に記憶された複数の停止情報のうち、出力したアラームを停止させるために利用する停止情報を選択する選択手段と、を備えることを特徴とする請求項1また2に記載の目覚まし時計システム。
【請求項4】
利用者からの指示を受付ける受付け部を備え、
上記受付け部によって受付けた、出力したアラームを停止させるために利用する停止情報の選択指示に応じて、上記選択手段は、上記停止情報を選択することを特徴とする請求項3に記載の目覚まし時計システム。
【請求項5】
所定時間にアラームを出力させるように制御するアラーム出力制御手段を備え、
上記アラーム出力制御手段によるアラームの出力時に、上記選択手段は、上記停止情報を選択することを特徴とする請求項3に記載の目覚まし時計システム。
【請求項6】
上記受付け部は、利用者からの、上記停止情報の変更指示を受付けており、
上記受付け部によって受付けた上記変更指示に基づき、上記停止情報として示す、上記利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを任意に変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の目覚まし時計システム。
【請求項7】
上記アラームを出力させるための所定日時を設定する設定手段を備え、
上記選択手段は、上記設定手段によって設定された日時および該日時の曜日の少なくともいずれか1つに応じて、上記停止情報を選択することを特徴とする請求項3に記載の目覚まし時計システム。
【請求項8】
出力しているアラームの一時停止を指示する停止指示受付け部と、
上記停止指示受付け部によって受付けた上記一時停止指示に応じて、所定期間、出力しているアラームを停止させるように上記停止手段に指示する一時停止指示手段と、を備え、
上記停止手段は、上記一時停止指示手段からの指示に応じて、出力したアラームを所定期間停止させるとともに、この所定期間に上記比較手段が、上記停止情報と一致する上記入力動作情報がないと判定した場合、アラームの出力を再開することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の目覚まし時計システム。
【請求項9】
上記停止情報は、利用者自身による、特定の体操の動きを示す情報であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の目覚まし時計システム。
【請求項10】
上記停止情報は、利用者自身による、特定の舞踊の動きを示す情報であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の目覚まし時計システム。
【請求項11】
上記停止情報記憶装置は、上記停止情報と、該停止情報により示される動作を利用者に提示する為のデータである提示データとを対応づけて記憶しており、
上記停止情報記憶装置に記憶された提示データに基づき、利用者に要求する停止情報の内容を出力する出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の目覚し時計システム。
【請求項12】
上記停止情報記憶装置では、音楽データが上記停止情報と対応づけられて記憶されており、
上記出力手段は、利用者に要求する停止情報の内容を出力させる際に、該停止情報と対応する音楽データに基づく音も出力させることを特徴とする請求項11に記載の目覚し時計システム。
【請求項13】
利用者によって携帯される携帯型通信装置であって、
請求項1〜12のいずれか1項に記載の目覚まし時計システムが備える各部および各手段を有することを特徴とする携帯型通信装置。
【請求項14】
所定時間にてアラームを出力する目覚まし時計システムの制御方法であって、
出力したアラームを停止させために利用者に要求する、利用者自身の動きの組み合わせ、または利用者の動きによって生じる当該目覚ましシステムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを示す停止情報を記憶する停止情報記憶装置を備え、
上記利用者自身の動き、または当該目覚まし時計システムを構成する一部の機器の物理的な位置変化を検知する第1ステップと、
上記第1ステップにおける検知結果に基づき、利用者自身の動きの組み合わせ、または当該目覚まし時計システムを構成する少なくとも一部の機器の物理的な位置変化の組み合わせを、入力動作情報として特定する第2ステップと、
上記第2ステップにおいて特定した入力動作情報と、上記停止情報とを比較する第3ステップと、
上記第3ステップにおいて、上記入力動作情報が、上記停止情報と一致すると判定した場合、出力しているアラームを停止させる第4ステップと、を含むことを特徴とする目覚まし時計システムの制御方法。
【請求項15】
コンピュータを請求項1から12のいずれか1項に記載の目覚し時計システムの各手段として機能させるための目覚し時計システムの制御プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の目覚し時計システムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−210439(P2009−210439A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−54106(P2008−54106)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】