説明

直接通電加熱方法

【課題】直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法において、溶融したメッキが偏る不具合を解消できるように、直交成分の多い磁束に起因するローレンツ力を小さくする。
【解決手段】直接電流を流すことによりメッキ鋼板1を加熱する直接通電加熱方法において、メッキ鋼板1の表面に直交する壁面31を有する強磁性の磁束誘導体3を、メッキ鋼板1の電流が流れる方向に延びる側面11と前記壁面31との間に絶縁間隙2を設け、前記側面11に沿って配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばホットプレス加工に際し、直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばホットプレス加工に際するメッキ鋼板の加熱方法の一つに、前記メッキ鋼板に直接電流を流す直接通電加熱方法(抵抗加熱方法とも呼ばれる)がある。直接通電加熱方法は、電流を流すメッキ鋼板の電気抵抗に比例して発熱することを利用して前記メッキ鋼板を加熱する方法であり、電力を無駄なく熱に変換して利用できるほか、短時間にメッキ鋼板を焼き入れ温度にまで昇温できる利点がある。メッキ鋼板に流す電流は、直流又は交流いずれでも構わないが、一般に商用電力がそのまま利用されるため、交流が通例である。交流を用いる場合、メッキ鋼板が厚いと表皮効果による電気抵抗の増加が見込めるので、より効率的にメッキ鋼板を加熱できる。
【0003】
ホットプレス加工するメッキ鋼板は、メッキ鋼板を焼き入れするまで昇温するのでメッキが一時的に溶融し、偏ってしまう問題が知られている。例えば平面視長方形のメッキ鋼板の延在方向に電流を流した場合、溶融したメッキが幅方向中央に偏って山盛りとなり、逆に側面(メッキ鋼鈑の厚み方向及び延在方向に平行な端面)近傍のメッキが薄くなってしまう。メッキは、加熱されたメッキ鋼板の表面(上面及び下面)にスケール(酸化皮膜)が発生することを防止したり、ホットプレス加工後の防錆皮膜として働くことが期待されるが、メッキの偏りが生ずると、スケールの発生を防止できなくなったり、ホットプレス加工後の防錆性能が期待できなくなる。
【0004】
特許文献1は、通電による磁界の影響(フレミングの左手の法則による引力)により溶融したメッキが移動して偏る(特許文献1・[0007])ことから、メッキが厚い場合に電流密度を小さくし、逆にメッキが薄い場合に電流密度を大きくして、メッキの偏りを防止するホットプレス成形方法を提案している。具体的には、メッキの厚みと電流密度とを特定の関係(特許文献1・式(1))に対応づけ、メッキの膜厚に応じて決定される電流密度以下の電流を流す。特許文献1が開示するホットプレス成形方法は、メッキの厚みと電流密度とを特定の関係から、メッキの厚みは最大22μmである(特許文献1・[0009])。また、メッキの厚みが十分に小さいと、メッキと鋼板とが速やかに合金化され、メッキの偏りが効果的に防止されるとしている(特許文献1・[0014])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-070800公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
メッキ鋼板に施されたメッキは、上述の通り、加熱されて表面にスケール(酸化皮膜)が発生することを防止したり、ホットプレス加工後の防錆皮膜として働くことが期待され、厳密な膜厚管理は必要がない。むしろ、前記働きを十全にするには、メッキの膜厚が大きい程好ましい。また、メッキは、膜厚管理が容易であるものの、形成される膜厚が比較的薄い電気メッキ法より、膜厚管理が難しいが、比較的厚く、安価である溶融メッキ法を利用する方が、製造コストを低減できることから好ましい。これから、メッキ鋼板に施されるメッキは厚い程好ましいことになるが、この場合、特許文献1が開示するホットプレス成形方法は利用し難くなる。
【0007】
直接通電における磁界の影響を仔細に検討したところ、メッキの偏りは、メッキ鋼板の周囲に発生する磁界の影響であることが判明した。延在方向に直接通電したメッキ鋼板に発生する磁界は、メッキ鋼板の幅方向断面をぐるりと囲む磁束により形成される。このとき、溶融したメッキにも電流が流れる結果、前記メッキに前記磁束に基づくローレンツ力が働くことになる。メッキ鋼板の表面と平行な部分の磁束は、メッキ鋼板の表面に平行な成分(以下、平行成分)がほとんどであるため、前記メッキ鋼板の表面に向けて押さえつけるローレンツ力が溶融したメッキに働くだけで、溶融したメッキを移動させることがない、すなわちメッキの偏りに大きく影響しない。
【0008】
しかし、メッキ鋼板の側面を巻き込む部分の磁束B(例えば右側面側に上向きの磁束であれば、左側面側に下向きの磁束となる)は、メッキ鋼板の表面に直交する成分Bp(以下、直交成分)があり、メッキ鋼板1の幅方向中心に向けて移動させるローレンツ力を溶融したメッキ12に働かせる(図6参照)。前記直交成分Bpに起因するローレンツ力Fpは、メッキ鋼板1の側面から遠ざかるに連れて弱くなるが、側面近傍の溶融したメッキ12がメッキ鋼板1の幅方向中心に向けて移動しようとして、溶融したメッキ12がメッキ鋼板1の幅方向中心寄りに向けて順次押していくため、全体としてメッキ鋼板1の幅方向中心にメッキ12が偏ってしまう。
【0009】
ここで、直接通電する電流が交流であると、メッキ鋼板の側面を巻き込む向きの磁束は、電流を流す方向が短時間に入れ替わることから、磁束の向きによっては、溶融したメッキをメッキ鋼板の幅方向中心から遠ざける方向にも押され、メッキが偏らないようになるとも思える。しかし、ローレンツ力は、メッキ鋼板の側面から遠ざかるに連れて弱くなることから、メッキ鋼板の幅方向中心に向けたローレンツ力は逆向きのローレンツ力より常に大きく、結果として溶融したメッキは、全体としてメッキ鋼板の幅方向中心に向けて移動し、偏ることになる。
【0010】
これから、直交成分の多い磁束を弱める、少なくとも前記磁束に起因するローレンツ力を小さくできると、メッキの偏りが防止できることが理解される。そこで、例えばホットプレス加工に際し、直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法において、溶融したメッキが偏る不具合を解消できるように、直交成分の多い磁束に起因するローレンツ力を小さくする直接通電加熱方法を開発するため、検討した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
検討の結果開発したものが、直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法において、メッキ鋼板の表面に直交する壁面を有する強磁性の磁束誘導体を、メッキ鋼板の電流が流れる方向に延びる側面(以下、メッキ鋼板の側面は前記側面を指す)と前記壁面との間に絶縁間隙を設け、前記側面に沿って配置することを特徴とする直接通電加熱方法である。メッキ鋼板の側面は、前記電流を流す方向に直交して一対あるから、磁束誘導体は前記側面に対してそれぞれ1体、計2体が用いられる。表面は、メッキされたメッキ鋼板の平面視形状に現れる平坦面を意味し、表裏の区別をする場合、前記平坦面を垂直方向に直交させて、上面又は下面と呼ぶ。
【0012】
本発明の直接通電加熱方法は、メッキ鋼板と絶縁間隙を挟んで磁束誘導体を配置した状態でメッキ鋼板に電流を通電することにより、メッキ鋼板の側面を巻き込んで上向き(又は下向き)で垂直成分が多い磁束を、表面に直交する磁束誘導体の壁面から出入りさせる向きに矯正することにより、前記磁束から垂直成分を減少させて、溶融したメッキに与えられるローレンツ力を小さくする。絶縁間隙は、メッキ鋼板と磁束誘導体との間で絶縁破壊を招かない大きさの隔たりを意味し、最も簡易には空隙である。絶縁間隙は、メッキ鋼板及び磁束誘導体間に絶縁板を挟んで構成してもよい。
【0013】
メッキ鋼板に流す電流は、直流又は交流を問わない。磁束誘導体は、加熱されるメッキ鋼板近傍にあることから、耐熱性、特に磁性が温度変化しない材料で構成されることが望まれる。磁束誘導体は、強磁性材料から構成される中実のブロックとして構成され、前記ブロックの一面が表面に直交する壁面となる。この場合、メッキ鋼板は電流を流す方向に延在する長尺部材が多いことから、前記中実なブロックからなる磁束誘導体は、前記メッキ鋼板の延在方向に分割された単位ブロックを並べて構成するとよい。
【0014】
磁束誘導体は、メッキ鋼板の表面に直交する壁面に、メッキ鋼板の電流が流れる方向に延びる側面を囲む断面形状の凹溝を設けた構成がよい。この場合、磁束誘導体は、メッキ鋼板の上面に直交する上面側壁面と、同じくメッキ鋼板の下面に直交する下面側壁面との間に凹溝が設けられることになり、断面C字状又はコ字状のブロックになる。こうした凹溝を設けた磁束誘導体は、凹溝によりメッキ鋼板の側面、前記側面及び上面の境界である上縁、前記側面及び下面の境界である下縁それぞれに対して絶縁間隙を設けながら、前記側面と壁面とを同一の仮想面に面一に揃えることができ、溶融したメッキに影響を最も与え磁束を、向きを矯正させて前記壁面に出入りさせることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、例えばホットプレス加工に際し、直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法において、メッキ鋼板の側面を巻き込む磁束を磁束誘導体の壁面に出入りさせることにより前記磁束の向きを矯正し、前記磁束の垂直成分を減らして溶融したメッキに働くローレンツ力を小さくし、溶融したメッキが偏る不具合を解消する効果を有する。こうした本発明の効果は、メッキの膜厚に関係がなく発揮されるので、例えば特許文献1の発明と併用できる。
【0016】
本発明を利用するには、従来の直接通電加熱方法に比べて、別途磁束誘導体が必要になる。しかし、磁束誘導体の追加は、直接通電加熱においてそれほど大きな労力及びコストの増加をもたらさない。また、例えば磁束誘導体を中実な鉄ブロックで構成できれば、磁束誘導体を簡易かつ安価に製造及び利用できる。そして、透磁率の高い強磁性体としてパーマロイブロックから磁束誘導体を構成すれば、壁面に出入りさせる磁束を増やして向きを矯正できる磁束が増えるので、溶融したメッキに対する磁束の垂直成分の影響をより小さくできる。
【0017】
磁束誘導体は、メッキ鋼板の表面に直交する壁面に、メッキ鋼板の電流が流れる方向に延びる側面を囲む断面形状の凹溝を設けた構成、例えば断面C字状又はコ字状とすることにより、メッキ鋼鈑の側面に面一な仮想面(例えば鉛直面)を通過する磁束、すなわち最も垂直成分が多く、溶融したメッキに対する影響の大きい磁束を壁面に出入りさせて向きを矯正することにより、前記磁束の垂直成分を多いに減らすことができるため、溶融したメッキに対する磁束の影響をより確実に小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】磁束誘導体をメッキ鋼板の側面に沿って配置した本発明の直接通電加熱方法の一例を表す斜視図である。
【図2】図1中A−A断面図である。
【図3】メッキ鋼板の側面と磁束誘導体の壁面との間に絶縁板を介装させた図2相当断面図である。
【図4】凹溝を設けた磁束誘導体をメッキ鋼板の側面に沿って配置した図2相当断面図である。
【図5】凹溝に嵌合させた図2相当断面図である。
【図6】磁束誘導体を用いない従来の直接通電加熱方法の一例を表す図2相当断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明による直接通電加熱方法は、図1に見られるように、例えば長手方向に長尺である平面視長方形のメッキ鋼板1の側面11に対し、メッキ鋼板1から電極4分だけ差し引いた長さで、メッキ鋼板1の上面及び下面から直交方向に突出する壁面31を絶縁間隙2だけ空けて前記側面11に対向させる磁束誘導体3を配置して、メッキ鋼板1の長手方向両端部を挟んだ電極4,4により、メッキ鋼板1の長手方向に電流Iを流す。電流Iは、直流又は交流を問わないが、本発明の働きを理解しやすくするため、以下では図1中左下から右上に向けて流れている状態(瞬間)について説明する。
【0020】
本発明は、図2に見られるように、メッキ鋼鈑1の側面11に壁面31を対向させて磁束誘導体3を配してメッキ鋼板1に電流Iを流す。これにより、メッキ鋼板1の短手方向(幅方向)断面をぐるりと囲んで発生する磁束Bが、磁束誘導体3の壁面31に直交して出入りするようになり、側面近傍の溶融したメッキ12を水平方向(メッキ鋼鈑1の平面方向)に移動させようとするローレンツ力Fpを生み出す磁束Bの直交成分Bpをほとんどなくすことができる。このとき、逆に前記メッキ12を押さえ付けようとするローレンツ力Fhを生み出す磁束Bの水平成分Bhは、磁束誘導体3を用いない従来に比べて大きくなるが、メッキ12を押さえつけるローレンツ力Fhは問題がないため、結果としてメッキ12の偏りだけを防止できる。
【0021】
図2中、フレミング左手の法則を表す矢印群は、紙面直交方向奥側に向けて、溶融したメッキ12に電流Iが流れる場合において、磁束誘導体3の壁面31に直交する向きに矯正された磁束Bの水平成分Bh及び直交成分Bpを表したもので、前記磁束Bの水平成分Bh及び直交成分Bpに起因するローレンツ力Fh,Fpを併せて図示している。従来は、前記磁束がメッキ鋼鈑1の側面11を巻き込もうとして傾いているので、少なからず磁束Bの直交成分Bpが発生し、前記直交成分Bpに起因するローレンツ力Fpがメッキ12に働いていた(図6参照)。本発明は、前記直交成分Bpを実質的になくし、ローレンツ力Fpがメッキ12に働かないようにして、溶融したメッキ12が偏る事態を抑制又は防止する。
【0022】
磁束誘導体3は、側面近傍の溶融したメッキ12に一番影響を与える磁束B、すなわち側面11に面一な鉛直面(仮想面)Pを通過する磁束Bを壁面31に直交させて出入りさせることが望ましい。しかし、磁束誘導体3は、強磁性体、最も簡易には鉄製の中実なブロックとして構成できることから、メッキ鋼鈑1に対して絶縁距離dより近くなると短絡を招いたり、メッキ鋼鈑1に接触すると熱が磁束誘導体3を通して逃げ、前記メッキ鋼鈑1の昇温を妨げたりする。そこで、磁束誘導体3は、前記絶縁距離dを形成する絶縁間隙2を設けて、側面11に対向させている。
【0023】
また、図3に見られるように、側面11と壁面31との間に、断熱性を兼ね備えた絶縁板21を介装させれば、絶縁距離d'(d'<d)を短くでき、前記壁面31をより側面11に近づけることができる。本例の絶縁板21は、側面11の上縁(下縁)と絶縁板21の上縁(下縁)との間で放電(特に縁面放電)が生じないように、前記上縁同士(下縁同士)の距離を絶縁距離d以上に離している。側面11と壁面31との間に絶縁板21を介装することは、メッキ鋼鈑1に当接させて磁束誘導体3の位置決め及び位置固定できる利点をもたらす。
【0024】
より好ましくは、図4に見られるように、メッキ鋼鈑1の側面11から絶縁距離dだけ離れた溝内面から構成される凹溝22により、メッキ鋼鈑1の上面に対応した上面側壁面32と前記メッキ鋼鈑1の下面に対応した下面側壁面33とを上下に分けた磁束誘導体3を用いる。凹溝22は、側面11に対して絶縁距離dを空けて平行な平面と、前記側面11及び上面との境界である上縁に対して前記絶縁距離dを空ける上部円弧状面と、前記側面11及び下面との境界である下縁に対して前記絶縁距離dを空ける下部円弧状面とから構成される断面形状である。本例の凹溝22は、側面11の上縁(下縁)と凹溝22及び上面側壁面32(下面側壁面33)の境界縁との間で放電(特に縁面放電)が生じないように、前記境界縁を断面円弧状に丸めると共に、前記側面上縁(下面)と前記境界縁との直交距離を絶縁距離d以上にしている。
【0025】
こうした凹溝22を設けた磁束誘導体3によれば、側面11に面一な鉛直面(仮想面)Pと面一に揃えた上面側壁面32及び下面側壁面33に、前記鉛直面Pを通過する磁束Bを直交させて出入りさせることができ、溶融したメッキ12を偏らせるローレンツ力Fpをなくすことができる。この場合、図5に見られるように、前記凹溝22に断面同形状の絶縁板23を嵌合させ、上述同様、メッキ鋼鈑1に当接させて磁束誘導体3の位置決め及び位置固定できる利点を得るようにしてもよい。
【0026】
メッキ鋼鈑1の表面に直交する上面側壁面32及び下面側壁面33に、磁束Bを直交させて出入りさせる点だけを考えれば、前記上面側壁面32及び下面側壁面33を、側面11に面一な鉛直面Pを超えてメッキ鋼鈑1側に突出させることが考えられる。しかし、この場合、メッキ鋼鈑1の上面及び下面それぞれに対向する平行面が形成され、前記平行面に直交して出入りする磁束Bが現れ、かえって垂直成分Bpが増える可能性がある。これから、凹溝22によって上下に分割され、側面11(上縁及び下縁を含む)に対して絶縁距離dを確保できる上面側壁面32及び下面側壁面33は、前記側面11に面一な鉛直面Pと面一に揃え、前記鉛直面Pを通過する磁束Bを直交させて出入りさせる構成がよい。
【符号の説明】
【0027】
1 メッキ鋼板
11 メッキ鋼板の側面
12 側面近傍の溶融したメッキ
2 絶縁間隙
22 凹溝
3 磁束誘導体
31 壁面
32 上面側壁面
33 下面側壁面
I 溶融したメッキに流れる電流
B 電流のながれるメッキに囲んで発生する磁束
Bh 磁束の水平成分
Bp 磁束の直交成分
Fh 磁束の水平成分に起因するローレンツ力
Fp 磁束の直交成分に起因するローレンツ力
P 仮想面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直接電流を流すことによりメッキ鋼板を加熱する直接通電加熱方法において、
メッキ鋼板の表面に直交する壁面を有する強磁性の磁束誘導体を、メッキ鋼板の電流が流れる方向に延びる側面と前記壁面との間に絶縁間隙を設け、前記側面に沿って配置することを特徴とする直接通電加熱方法。
【請求項2】
磁束誘導体は、メッキ鋼板の表面に直交する壁面に、メッキ鋼板の電流が流れる方向に延びる側面を囲む断面形状の凹溝を設けた請求項1記載の直接通電加熱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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