相互作用スポーツテーマ・ゲーム
仮想ゲームをプレーする方法とシステムが開示される。当該仮想ゲームは、野球やゴルフといった生試合と結びつけられる。ユーザは、生試合のイベントに基づいて仮想ゲームをプレーし、ユーザは生の試合を追いながら同時に仮想ゲームをプレーする。1つの実施の形態では、前記生試合は野球の試合である。他の実施の形態では、前記生試合はゴルフの試合である。サーバがクライアント(サーバ依存機器)と交信し、該クライアント装置の使用によって多数のユーザが前記仮想ゲームで対戦することを可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2008年 4月30日提出のアメリカ合衆国特許出願第12/150723号の部分継続である。
【0002】
本出願は一般に、ゲームに関する。より具体的に、本出願は、生のスポーツイベントの結果を予想することに関連したゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
スポーツイベントの結果を予想することに基づく活動は、現在の文化において人気を博している。これらの活動の動機付けにはギャンブルも含まれるであろうが、加えて一般的な娯楽、楽しみの目的も含まれよう。スポーツイベントでは、チケット販売、許諾販売(例えば、飲食物など)、宣伝などの多岐に亘る手段により売上を計上している。生のスポーツイベントの観客動員数や放映の促進を図るという活動は、スポーツイベント、特にはその後半部分に向けての宣伝価値を高めることに貢献する。多くの場合、スポーツイベントが一方的な「圧勝」に傾いてしまうと、観客及び多くの視聴者はもはや関心を失い、それによって宣伝効果が減退する。したがい、実際のイベントの結果とは関係なく、スポーツイベントへの観客の参画を促すような活動を提供することが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明のゲームの主たるコンセプトは、生のスポーツイベントに対するファンの参画を増大させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のゲームは、実際の試合の各プレーに相互作用を及ぼす機会を各プレーヤに提供する。単純な娯楽の域を越えて、本発明のゲームはファンをシートに留め、テレビでゲームを観戦し続けさせる役割を果たす。というのは、生の試合の各プレーにファンも参画するからである。好プレーをする実際のプレーヤを空想ゲームのプレーヤに仕立てる典型的な「空想」ゲームとは異なり、本発明のゲームの結果はゲームの知識に直接関係するものであり、特定の一部のスポーツ選手の好プレーに依存するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以下の記載を伴う複数の図面において、しばしば双方の符号や説明(ラベル、記載)が要素を区別するために使用されることがある。説明が示されていても、それらは単に読み手への便宜のためであって、限定するものと解釈されてはならない。
【図1】本発明の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図3】本発明のさらに他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図4】本発明のさらに他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るクライアント(サーバ依存機器)・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図10】イベントの展開を決定するプロセス・ステップを示すフローチャートである。
【図11】ユーザのログインと仮想ゲームのプレーのためのプロセス・ステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明において、「実際の試合」、「生試合」の用語は、イベントが予想されることになる生のスポーツイベントを意味する。「仮想ゲーム」の用語は、本発明に係る相互作用スポーツテーマ・ゲームを意味する。「ユーザ」の用語は、「仮想ゲーム」をプレーする人を意味する。他に特別言及がされない場合、仮想ゲームに関連する「プレーヤ」の用語は、一人の個人またはグループにまとまった人々を意味することがある。「イベント」の用語は、ゲームの中の特定の「競技(contest)」を意味し、例えば野球においてバッターと対戦するピッチャーや、ゴルフコースのホールを目指すゴルフプレーヤなどが含まれる。「生試合」に関連した「結果」、「決着」の用語は、生のスポーツイベントのプレー(例えば、野球における「三塁打」、フットボールにおける「インターセプト」など)を意味する。
【0008】
仮想ゲームのプレーの基本コンセプトは、ユーザに対してイベントの多数の可能性のある結果が提示され、ユーザは当該イベントが生ずる前に、これら可能性のある結果の中からその一部(subset)を選択することにある。イベントが終了すると、ユーザによって選択された前記結果の一部が終了したイベントの結果と比較される。もし終了したイベントの結果がユーザによって選択された結果の一部と一致したときには、ユーザに対して賞が与えられる。
【0009】
本発明の1つの実施の形態では、ユーザは携帯電話などの移動クライアント(client:サーバ依存機器)で仮想ゲームをプレーする。本発明の他の実施の形態では、ユーザは、テレビ、もしくはテレビ・セット・トップ・ボックスでプレーする。本発明のさらに他の実施の形態では、PC(パーソナル・コンピュータ)クライアントが使用される。
【0010】
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るシステム100のブロック・ダイアグラムを示している。システム100は、統計データベース102、生試合データ・サーバ104、仮想ゲーム・サーバ106、ユーザ・データベース105から構成されている。各データベースとサーバが個別の独立体として表示されているが、本発明の範囲及び目的から逸脱することなく、各種サーバとデータベースの機能を単一のコンピュータ内に収納されたり、あるいは複数のコンピュータに分配されたりできることは当業者には理解されよう。
【0011】
統計データベース102は、生試合の選手の現状データを含む。例えば、メジャーリーグ・ベースボールに基づく仮想ゲームの場合、統計データベースは、メジャーリーグ選手の現在の野球統計データを含む。これらの統計データの幾つかを挙げれば、打率、防御率(ERA)、塁打率(slugging percentage)、出塁率(on base percentage)、打点(RBIs)、四球数(number of walks)、各カテゴリー別のヒット数、三振数などが含まれるが、これらに限定されない。統計データにはさらに、対戦するピッチャーやヒッターのタイプに係る分類(例えば、右投げ、左投げなど)、特定の対戦に係る分類(例えば、特定のピッチャーに対戦したときの特定のヒッターの打率など)が含まれてもよい。
【0012】
生試合データ・サーバ104は、生試合のイベントをリアルタイムで提供する。生試合入力データは、XMLデータなどのコンピュータ読取り可能フォーマットでコンテント・プロバイダから提供される。生試合入力データは、現在でも当業界に知られている。このサービスの例としては、YAHOO(カリフォルニア州・サニーヴェール、Sunnyvale, California)の「ゲーム・チャンネル」が含まれる。生データには、現状の競技(例えば、どのバッターがどのピッチャーと対戦しているかなど)のほか、スコア、残り時間(適用がある場合)が含まれる。野球の場合には、現在のイニング、アウトカウント数が提供される。
【0013】
仮想ゲーム・サーバ106は、統計データベース102と生試合データ・サーバ104から情報を集め、交信ネットワーク114を介して1つもしくはそれより多くのクライアント(108、110、112)にデータを提供する。1つの実施の形態では、交信ネットワーク114はインターネットからなる。1つの実施の形態では、仮想ゲーム・サーバは、各ユーザ(仮想ゲームのプレーヤ)に関するデータをユーザ・データベース105に記憶する。ユーザ・データベース105に記憶されたデータには、ユーザの氏名、ユーザのe−メール・アドレス、ユーザの電話番号、ユーザのスコア、ユーザの友人(仮想ゲームの他のプレーヤ)を含み得るが、これらに限定されない。その他の仮想ゲーム参照情報もまた、ユーザ・データベース105に記憶される。
【0014】
移動クライアント112、TVクライアント110、PCクライアント108は仮想ゲーム・クライアントであり、生試合を追いながら仮想ゲームをプレーするユーザに対してインターフェース(一般に「クライアント」という)を提供する。それは、生試合がそれほど緊迫した展開でなくとも、生試合をもっとよく観戦しようとする動機づけを与える。ファンを生試合により長い時間釘づけにすることにより、生試合の間の宣伝効果をより高めることになり、これはスコアが拮抗したものでなくなった場合に特に効果的である。なぜなら、仮想ゲームに関心のあるユーザは、すでに試合の最終結果が見えたとしても、引き続き生試合を見続けるからである。
【0015】
PCクライアント108は、例えばデスクトップ、ラップトップ、ネットブックなどのパーソナル・コンピュータを含む。1つの実施の形態では、ユーザは仮想ゲームにログインし、プレーするために、ブラウザを介してウェブサイトにアクセスする。TVクライアント110は、デジタルテレビに統合されるか、代替としてデジタルテレビ・セット・トップボックス(STB)のアプリケーションに拠ることもできる。移動クライアント112は、好ましくはカリフォルニア州クパティーノ(Cupertino, California)にあるAPPLE,Inc.で製造されたiPhoneなどの「スマート・フォーン」などを含む携帯電話である。移動クライアントの場合、当該移動クライアント112と仮想ゲーム・サーバ106の間の交信は、インターネットと交信するためのセルラー・ネットワークの使用を含むことができる。
【0016】
仮想ゲーム・サーバ106は、「最終的」な処理の要となる。それは、クライアントによりユーザからのログイン・データを受取り、ユーザ・データベース105内にある資格証明をチェックする。資格証明が確認されると、ユーザ参照情報が取り出される。これらの参照情報には、各種ユーザ・インターフェース要素の位置、フォントのサイズと形式、当該ユーザが「共にプレーする」ことができる他のプレーヤのリスト、などが含まれるが、これらに限定はされない。ユーザは、結果を予想するために使用する生試合を選択する。そして仮想ゲーム・サーバは、生試合データ・サーバ104から適切な生試合データを取り出す。この生試合データには、特定の競技への参加選手(例えば、野球の試合における特定のバッターとピッチャー、など)が含まれる。仮想ゲーム・サーバはその後、統計データベース102からその参加者に対する適切な統計データを取り出す。統計データベース102からの統計データを使用し、仮想ゲーム・サーバ106は、各可能性のある結果に対するポイント数を、発生の可能性に基づいて生成し、クライアント上でユーザに選択を提示する。1つの実施の形態では、この仮想ゲーム・サーバ106は、HTTPを介してクライアントにデータを提供する。このデータは、HTMLページ、XMLデータ、もしくは他の適切なフォーマットから構成することができる。
【0017】
ユーザが1つもしくはそれより多い可能性のある結果を選択し、クライアント(108、110、112)のユーザ・インターフェースを介して「プレー」を実施すると、クライアントはユーザの選択結果を仮想ゲーム・サーバ106に送信する。生試合サーバ104からの最新データにより示される通りの実際のイベントが完了すると、仮想ゲーム・サーバ106は実際の結果をユーザによって選択された結果と比較し、各結果に対応して発生したポイント数に基づき、当該ポイント数に対応する賞をユーザに与える。その後仮想ゲーム・サーバ106は、全ての提携クライアントに対してユーザの現状スコアと成功率の変更を反映させ、ステータスのアップデートを掲載する。
【0018】
図2は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム200のブロック・ダイアグラムを示している。システム200はシステム100に類似するが、仮想ゲーム職員(VGO:virtual game official)クライアント216をさらに含んでいる。このVGOクライアントは、仮想ゲームを取り仕切る担当者である仮想ゲーム職員をサポートする。プレーの間、VGOは生試合を観戦し、生試合の観戦結果に従って各種パラメータをアップデートする。VGOがコントロールできることの例としては、与えられた競技に関してユーザに提供される入手可能な結果、競技に対する予想ウィンドウの開設と閉鎖を含むが、これらに限定はされない。前記予想ウィンドウは一定時間に限定されており、この間にユーザは与えられた競技に対して予想することが認められる。競技は、1つもしくはそれ以上の生試合の選手に関するイベントにより特定される。イベントの例としては、ピッチャー対ヒッターの対戦、ゴルフコースの特定のホールでプレーされるゴルファーの試みが含まれる。仮想ゲームのルールには柔軟性がある。野球に関する1つの実施の形態では、競技が開始される前に予想ウィンドウが開かれ、その競技が開始されると閉じられる。この実施の形態では、仮想ゲームのプレーヤは競技が開始される前に予想しなければならない。1つの実施の形態では、競技の開始は、打席に立つバッターに対してピッチャーが第一球を投じる時点と定義される。VGOはVGOクライアント216のコマンドを実行することでウィンドウを開き、これにより仮想ゲーム・サーバ106が当該仮想ゲーム・プレーヤのクライアント(108、110、112)を制御する。VGOはまた、直前のラインアップ変更に呼応し、現時点で開いている予想ウィンドウの競技をキャンセルして新たな競技にこれを置換えることもできる。この例としては、野球の試合ではしばしば見られるピッチャー及び/又はバッターの交代が含まれる。他の実施の形態では、予想ウィンドウは常に開いており、現状の競技予想はいつでもすることができる。このプレー・モードは、略式の、非競合環境に対して適する。
【0019】
図3は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム300のブロック・ダイアグラムを示している。システム300はシステム200に類似するが、ゲーミング・サーバ318をさらに含んでいる。ゲーミング・サーバ318の目的は、仮想ゲーム結果の生のギャンブルに対する管理を提供することにある。仮想ゲームで得られたポイントに対し、もしくは競技ベースごとに、金もしくは商品が与えられてもよい。競技ごとの実施の形態では、ユーザは競技がスタートする前に賭け、その競技の実際の結果がユーザの選択した結果と一致したときには勝利する機会を与えられる。得られる報奨は、その正しく選択された結果に対して与えられるポイント数による。特定の結果に対して与えられるポイント数は、生試合データ・サーバ104と統計データベース102から得られるデータに基づいて仮想ゲーム・サーバ106により計算される。例えば、所定のプレーヤに対し、特定の結果に対して与えられるポイント数は以下の式により計算され得る。
P=S−[INT]S*X/T
ここで、Pはポイント数、Sはスケール因数(scale factor)、Xは特定の結果(例えば、単打、二塁打、四球など)をプレーヤが達成した回数、Tはプレート(打席)に立った合計回数である。したがい、X/Tは成功率であり、スケール因数からこの成功率を差し引くことによりポイント数が計算される。例えばSが10、単打に対するXが14、Tが33とすると、Pは以下で算出される。
P=10−[INT]10*14/33=10−[INT]4.2424=10−4=6
【0020】
したがい、この特定のプレーヤに対し、単打に与えられるポイントは6となる。理解されるように、プレーヤが単打の率をより高めるにしたがい、その結果を正しく予測したことに対するポイントは減少する。ポイント数を計算するのに使用し得る他のマトリックスには、塁打率(SLG)、出塁率(OBP)、出塁率+塁打率(OPS)が含まれるが、これらに限定はされない。
【0021】
各可能性のある結果に対するポイント数は、仮想ゲーム・サーバ106からゲーミング・サーバ318へ送信される。ゲーミング・サーバ318は、賭けをする人のために取引と計算を取扱い、他のビジネス組織が仮想ゲーム・ネットワーク、及びギャンブル運営をすることを可能にする。1つの実施の形態では、交信ネットワーク114を個人ネットワーク(インターネットの対極)とすることができ、仮想プレーヤの全てのクライアントをTVクライアント110とPCクライアント108で構成することができる。移動クライアントを除いて個人ネットワークを使用することで、仮想ゲームのプレーが特定の管轄区域内で行われるよう制限することが容易となる。例としては、プレーをネバダ州ラスベガスの特定のホテルの部屋内や、スポーツの賭けが合法である他の管轄区域内に限定し、当該所望の管轄区域外から仮想ゲームの賭けに加わるのを阻止する。他の実施の形態では、移動クライアントを含み、移動クライアント内にある場所報告情報(例えば、携帯電話にあるGPS)を使用して当該移動クライアントが正しい管轄区域内にあるかを特定する。
【0022】
図4は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム400のブロック・ダイアグラムを示している。システム400はシステム300と類似するが、レーダ・ガン420をさらに含んでおり、これが交信ネットワーク114を介して仮想ゲーム・サーバ106と交信可能に形成されている。この実施の形態では、予想ウィンドウの閉鎖はレーダ・ガン420によって自動的に行われる。与えられた競技Cxに対する予想ウィンドウは、競技Cx−1が終了したときに開かれる。例えば,競技Cx−1がフライによるアウトで終了すると、VGOはボールの捕球直後にVGOクライアント216を介して競技Cxのための予想ウィンドウを開き、これが仮想ゲーム・サーバ106に指示を送り、さらにそれがクライアント(108、110、112)に対して指令して仮想ゲーム・プレーヤに競技Cxのための予想ウィンドウを開かせる。この実施の形態では、打者に対して第一球が投じられたことをVGOが見て手動でウィンドウを閉鎖する代わりに、レーダ・ガン420が投球を検出して「投球」イベントを仮想ゲーム・サーバに送り、仮想ゲーム・サーバ106はこの投球イベントに応じて予想ウィンドウを閉鎖する。製造されている各種レーダ・ガンのモデルがレーダ・ガン420に適するであろう。例えば、フロリダ州ホーモーサッサ(Homosassa, Florida)のスポーツ・レーダ社(SPORTS RADAR LTD)によるSR3600が、レーダ・データを地域コンピュータ(図示せず)に送信するために使用できるデータ・ポートを提供しており、これがデータを仮想ゲーム・サーバ106に送信して「投球」の信号を与え、その後に予想ウィンドウが閉鎖される。統合された交信(例えば、WiFiへの組込み)を備えたレーダ・ガンは、地域コンピュータの必要性もなく仮想ゲーム・サーバ106と交信することが可能であろう。
【0023】
図5は、クライアント・ユーザ・インターフェース500の実施の形態を示している。これは映像なし(non-video)の野球の実施の形態であり、ユーザ・インターフェースには生の映像(live video)は表示されない。このインターフェースでは、生映像入力が入手可能な状態(例えば、ユーザのテレビにより)のために、もしくはユーザが生試合に出向いてそれを生で観戦している時の状態を意図したものである。このユーザ・インターフェースでは、競技情報ウィンドウ502が現在の競技に関する情報を表示する。図5では、競技情報502は、ソーム(Thome)という名前の打者に対して投球するべケット(Beckett)という名前のピッチャーの情報を表示している。入手可能結果ウィンドウ508は、ユーザが選択できる入手可能結果のリストを示している。図5に示されたこの入手可能オプションは、単打(1B)、二塁打(2B)、三塁打(3B)、ホームラン(HR)、四球(BB)である。1つの実施の形態では、スクロールやユーザ・インターフェースのページコントロール(図示せず)を操作することにより、さらに追加の結果を表示することもできる。
【0024】
生試合情報ウィンドウ510は、生試合に関する情報を示している。図5では、2つの野球チームの間の現状スコアと、現在のイニングが示されている。ベース表示511などのような図形表示が、現在の塁上走者情報として使用されてもよい。
【0025】
仮想ゲーム状況ウィンドウ504は、仮想ゲームに関する情報を示している。図5の実施の形態では、ユーザに対する現状の予想正解率505と、現状の解答傾向(streak)507を表示しており、これは先の結果で幾つ同じ結果(正解又は不正解)があったかを知らせる。
【0026】
選択結果ウィンドウ512は、競技表示ウィンドウ502に示された競技に対してユーザが選択した現状の結果(単数または複数)を示す。
【0027】
オプションの宣伝ウィンドウ506は宣伝を表示するもので、これは仮想ゲームのプレー中に定期的に変更される。1つの実施の形態では、ユーザ・データベースに蓄積されたユーザ参照情報に基づいて宣伝の的が絞られる。この方法により、宣伝売上の改善が見込まれる。現状のビデネスモデルでは、ユーザは仮想ゲームをプレーするためにアカウントを設け、幾つかの個人参照情報や他の統計的情報を提供することができ、これはその後、特定のユーザに対して最も適切な宣伝を選択するために使用される。
【0028】
図6は、図5の実施の形態の続きのステップを示している。図6において、選択結果ウィンドウ512は3つの選択(1B、2B、BB)を示している。ユーザはカーソル514を操作して特定の選択をハイライトし、そして選択操作を実行して結果を選択結果ウィンドウに置く。選択手段の詳細は異なる実施の形態で変化し得るが、表操作と項目選択は当該技術分野ではよく知られたものであることは当業者に理解されている。表操作とそれによる項目選択の技術には、キーボード、マウス、トラックボール、ボタン、タッチスクリーン・インターフェースが含まれるが、これらに限定はされない。
【0029】
図7は、図6の実施の形態の続きのステップを示している。図7において、図5の競技表示ウィンドウ502に表示された競技の結果が新たに判明し、選択結果ウィンドウ512に表示されている。新たな競技は、図7の競技表示ウィンドウ502に表示されている。
【0030】
生試合情報ウィンドウ510がアップデートされ、新たな情報を示している。図示の場合、ベース表示511は、そのセカンド・ベース上にある丸いイメージによって走者がセカンド・ベースにいることを示している。
【0031】
仮想ゲーム状況ウィンドウ504は、仮想ゲームに関するアップデートされた情報を示している。図7では、現在の正解予想率505が図5に示すものと比較して高くなっているが、これはユーザがその予想の一つに二塁打(2B)を選んだことによるもので、生試合において二塁打が実現されている。現状解答傾向507はアップデートされ、1つの正解予想結果を示している。ユーザが次の結果を正しく予想すれば、現状解答傾向507は「正解2」と表示される。ユーザが次の予想を誤れば、現状解答傾向507は「不正解1」との表示となる。
【0032】
図8は、クライアント・インターフェース600の代替の実施の形態を示している。これは生試合映像付き野球の実施の形態であり、生試合映像表示ウィンドウ620を含み、ユーザが仮想ゲームをプレーしている間に生試合の映像を表示する。移動クライアント112またはPCクライアント108に対しては、映像供給はHTTPやRTSPプロトコールなどの既存の映像放映技術により達成される。TVクライアント110に対しては、映像の供給はHTTPまたはRTSPなどの放映プロトコールを介するか、あるいはケーブル、衛星、地上放送のRF(高周波)を介するかによることができる。ユーザ・インターフェース600はまた結果数値ウィンドウ608を含み、これは入手可能結果ウィンドウ508の各対応する結果に対するポイント数を表示する。例えば図8では、単打はポイント数3、二塁打がポイント数4、三塁打はポイント数6…等となっている。この場合、ユーザは二塁打を正しく予測したことにより4ポイントを稼いでいる。仮想ゲーム状況ウィンドウ626は、ユーザに対する現在の合計ポイント628と、「友人」に対する現在の合計ポイント630、632を表示している。友人は、ユーザ・データベース105に蓄積されたユーザ・プロファイルにより特定される。1つの実施の形態では、グループ平均634が計算され、全ての参画しているクライアント装置に表示される。1つの実施の形態では、グループ平均が算出されたグループは、テレビ視聴者である。仮想ゲーム状況ウィンドウ626はまた、自動予想機636のスコアを表示することができる。1つの実施の形態では、この自動予想機は仮想ゲーム・サーバ106を実行するコンピュータ・プログラムであり、これが生試合に関する自動予想を生成する。自動予想機は、生試合サーバ104と統計データベース102からの情報を使用する。仮想ゲーム・サーバ106がポイント数を計算する(図3の記載に述べているように)実施の形態では、自動予想機プログラムは予想の結果として最も低く計算されたポイントを使用することができる。というのは、ポイント数は、発生の可能性とは逆の関係となるよう意図されているからである(すなわち、イベントがより発生見込みが少ないほど、その結果を正しく要素したことに対してより高いポイントが与えられる)。
【0033】
選択結果ウィンドウ622は、ユーザがどの結果を選択したか(図6の記載で述べられるものと類似)に関する情報を表示し、また、次の競技を予告するためにも使用される(この場合、ピッチャーのベケットとバッターのハドソンとの対戦)。プレー・ボタン624は、ユーザが選択結果ウィンドウ622内の予想のため結果を選択するためのステップの手順を開始する。一旦予想ウィンドウが閉じると、プレー・ボタン624は選択不能となる(例えば、「グレイ・アウト」など)。
【0034】
図9は、クライアント・ユーザ・インターフェース700の代替の実施の形態を示す。これは生試合映像付きゴルフの実施の形態で、生試合映像表示ウィンドウ620を含み、これはプレーされる仮想ゲームに対応したゴルフ試合の生映像を表示する。仮想ゲーム状況ウィンドウ926は、仮想ゲーム状況ウィンドウ626と同様に動作し、ユーザに対する現在の合計ポイント928と、「友人」に対する現在の合計ポイント930、932と、グループ平均934、及び自動予想機936のスコアを表示する。競技情報ウィンドウ902は、予想ウィンドウが閉じている現在の競技(例えば、14番ホールのタイガー・ウッズ)を表示する。選択結果ウィンドウ922には、予想ウィンドウが現在開いている次のイベントを表示する。ユーザはプレー・ボタン924を押して予想をし、オプションとして、図5−8で述べた手順と同様に、これら予想に対する賭けを行う。ゴルフに関連した本実施の形態では、入手可能な結果は野球に対するものと異なり、ゴルフコースの特定のホールにおいて特定のゴルファーがスコアするストローク数からなる。これらの選択は、入手可能結果ウィンドウ908に示される。各結果に対する対応ポイント数は、結果数値ウィンドウ909に示されている。
【0035】
図10は、イベントの進展を決定するためのプロセス・ステップを示している。ステップ1002において、イベントの終了信号を受け取る。野球に関連した1つの実施の形態では、イベント終了信号は、アウトになったときに生試合データ・サーバ104から仮想ゲーム・サーバ106が常に受け入れる。他のスポーツでは、イベント終了の判断基準が異なる。例えば、ゴルフの実施の形態では、イベント終了信号はゴルファーが現在のホールを完了したことの表示からなる。
【0036】
ステップ1004において、現在のイニングの3つ目のアウト(競技がキャンセルされるかを判断する基準)であるかがチェックされる。もし3つ目のアウトであれば、これはイベントのキャンセルを必要とする「終了イベント」となる。というのは、これが生試合でのチームの攻守切換えとなり、これによってステップ1006で3つ目のアウトの前の現状競技がキャンセルされるからである。これが3つ目のアウトでなければ、ユーザ・インターフェースはステップ1008でアップデートされる。このアップデートされた情報は、競技情報ウィンドウ502、生試合情報ウィンドウ510、仮想ゲーム状況ウィンドウ504を含むことができる(図5参照)。ステップ1010にて、現在のイベントに対する予想ウィンドウが開く。このときに、ユーザは現在の競技に対して予想を入れることができる。ステップ1012にて、イベント開始がチェックされる。イベント開始が未だ発生していないとき、ユーザ予想はステップ1016で受け入れられる。イベント開始が発生すると(例えば、投球されたボールの検出に基づくレーダ・ガン420から、もしくはVGOクライアント216から受け取る信号から)、ステップ1014にて予想ウィンドウが閉じられ、現状のイベントに対するさらなる予想は仮想ゲーム・サーバ106に受け入れられない。
【0037】
図11は、ユーザがログインし、仮想ゲームをプレーするプロセス・ステップを示すフローチャートである。ステップ1102にて、仮想ゲーム・サーバ106によりユーザのログインが受け入れられ、もし資格証明(例えば、ユーザ名とパスワード)が不正であればログイン・プロセスは終了する。ログインの資格証明が正しければ、ステップ1106にてユーザ参照情報がユーザ・データベース105から取り出される。プロセス・ステップ1108にて、生試合の選択が実行され、ここで仮想ゲーム・サーバはユーザが仮想ゲームと結びつけることを望んだ所望の生試合を受け入れる。例えば、与えられた日に野球試合が10試合予定されていたとすると、ユーザはこの中から予想したいと望む試合を選択し、これがユーザの仮想ゲームに「結びつけ」られる。生試合が選択されると、ステップ1110で生試合データが受け入れられる(例えば、生試合データ・サーバ104から)。ステップ1112にて参加選手(例えば、ピッチャー、バッター等)の統計データが統計データベース102から取り出される。統計データベース102からの統計データと、ステップ110で得られた生試合データに基づいて、ステップ1114で各入手可能な結果に対するポイント数が生成される。ステップ1116にて、ユーザの選択した予想が受け入れられる(例えば、クライアント108、110、112から)。ステップ1118にて(生試合の1つの競技が判明する)、生試合の競技の結果がステップ1116で受け入れたユーザの選択と比較される。ステップ1120で、比較の結果がチェックされる。比較が一致していれば(すなわち、ユーザが正しい予想をしていれば)、ステップ1122にてユーザに賞が与えられる。プロセス・ステップ1124にて、状況アップデートが全ての関連したクライアントに掲載される。この状況アップデートは、現在のユーザのスコアなどの情報を含む。この情報は、ユーザのクライアント装置(例えば、PCクライアント108、TVクライアント110、移動クライアント112)に送られる。それはオプションとして、例えばユーザの「友人」の装置などの他のクライアントに送られ、これによって友人はユーザのスコアのアップデートを得ることができる(図6の630、632参照)。この方法により、ユーザは、ユーザが観戦する同じ生試合に結び付けられた仮想ゲームの他のプレーヤとの競争を楽しむことができる。
【0038】
以上より、開示されたゲームと該ゲームをプレーする方法は、生のスポーツイベントを観戦し、または聞く楽しみを増大させる相互作用の経験を提供するものであることが読者には理解されよう。上記の内容は特定の詳細を含んでいるが、これらは発明の範囲を限定するものと理解されてはならず、単に本発明の現状の好ましい実施の形態の幾つかの例示を提供するのみである。
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2008年 4月30日提出のアメリカ合衆国特許出願第12/150723号の部分継続である。
【0002】
本出願は一般に、ゲームに関する。より具体的に、本出願は、生のスポーツイベントの結果を予想することに関連したゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
スポーツイベントの結果を予想することに基づく活動は、現在の文化において人気を博している。これらの活動の動機付けにはギャンブルも含まれるであろうが、加えて一般的な娯楽、楽しみの目的も含まれよう。スポーツイベントでは、チケット販売、許諾販売(例えば、飲食物など)、宣伝などの多岐に亘る手段により売上を計上している。生のスポーツイベントの観客動員数や放映の促進を図るという活動は、スポーツイベント、特にはその後半部分に向けての宣伝価値を高めることに貢献する。多くの場合、スポーツイベントが一方的な「圧勝」に傾いてしまうと、観客及び多くの視聴者はもはや関心を失い、それによって宣伝効果が減退する。したがい、実際のイベントの結果とは関係なく、スポーツイベントへの観客の参画を促すような活動を提供することが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明のゲームの主たるコンセプトは、生のスポーツイベントに対するファンの参画を増大させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のゲームは、実際の試合の各プレーに相互作用を及ぼす機会を各プレーヤに提供する。単純な娯楽の域を越えて、本発明のゲームはファンをシートに留め、テレビでゲームを観戦し続けさせる役割を果たす。というのは、生の試合の各プレーにファンも参画するからである。好プレーをする実際のプレーヤを空想ゲームのプレーヤに仕立てる典型的な「空想」ゲームとは異なり、本発明のゲームの結果はゲームの知識に直接関係するものであり、特定の一部のスポーツ選手の好プレーに依存するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以下の記載を伴う複数の図面において、しばしば双方の符号や説明(ラベル、記載)が要素を区別するために使用されることがある。説明が示されていても、それらは単に読み手への便宜のためであって、限定するものと解釈されてはならない。
【図1】本発明の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図3】本発明のさらに他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図4】本発明のさらに他の実施の形態に係るシステムのブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るクライアント(サーバ依存機器)・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態に係るクライアント・ユーザ・インターフェースの実施の形態を示す図である。
【図10】イベントの展開を決定するプロセス・ステップを示すフローチャートである。
【図11】ユーザのログインと仮想ゲームのプレーのためのプロセス・ステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明において、「実際の試合」、「生試合」の用語は、イベントが予想されることになる生のスポーツイベントを意味する。「仮想ゲーム」の用語は、本発明に係る相互作用スポーツテーマ・ゲームを意味する。「ユーザ」の用語は、「仮想ゲーム」をプレーする人を意味する。他に特別言及がされない場合、仮想ゲームに関連する「プレーヤ」の用語は、一人の個人またはグループにまとまった人々を意味することがある。「イベント」の用語は、ゲームの中の特定の「競技(contest)」を意味し、例えば野球においてバッターと対戦するピッチャーや、ゴルフコースのホールを目指すゴルフプレーヤなどが含まれる。「生試合」に関連した「結果」、「決着」の用語は、生のスポーツイベントのプレー(例えば、野球における「三塁打」、フットボールにおける「インターセプト」など)を意味する。
【0008】
仮想ゲームのプレーの基本コンセプトは、ユーザに対してイベントの多数の可能性のある結果が提示され、ユーザは当該イベントが生ずる前に、これら可能性のある結果の中からその一部(subset)を選択することにある。イベントが終了すると、ユーザによって選択された前記結果の一部が終了したイベントの結果と比較される。もし終了したイベントの結果がユーザによって選択された結果の一部と一致したときには、ユーザに対して賞が与えられる。
【0009】
本発明の1つの実施の形態では、ユーザは携帯電話などの移動クライアント(client:サーバ依存機器)で仮想ゲームをプレーする。本発明の他の実施の形態では、ユーザは、テレビ、もしくはテレビ・セット・トップ・ボックスでプレーする。本発明のさらに他の実施の形態では、PC(パーソナル・コンピュータ)クライアントが使用される。
【0010】
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るシステム100のブロック・ダイアグラムを示している。システム100は、統計データベース102、生試合データ・サーバ104、仮想ゲーム・サーバ106、ユーザ・データベース105から構成されている。各データベースとサーバが個別の独立体として表示されているが、本発明の範囲及び目的から逸脱することなく、各種サーバとデータベースの機能を単一のコンピュータ内に収納されたり、あるいは複数のコンピュータに分配されたりできることは当業者には理解されよう。
【0011】
統計データベース102は、生試合の選手の現状データを含む。例えば、メジャーリーグ・ベースボールに基づく仮想ゲームの場合、統計データベースは、メジャーリーグ選手の現在の野球統計データを含む。これらの統計データの幾つかを挙げれば、打率、防御率(ERA)、塁打率(slugging percentage)、出塁率(on base percentage)、打点(RBIs)、四球数(number of walks)、各カテゴリー別のヒット数、三振数などが含まれるが、これらに限定されない。統計データにはさらに、対戦するピッチャーやヒッターのタイプに係る分類(例えば、右投げ、左投げなど)、特定の対戦に係る分類(例えば、特定のピッチャーに対戦したときの特定のヒッターの打率など)が含まれてもよい。
【0012】
生試合データ・サーバ104は、生試合のイベントをリアルタイムで提供する。生試合入力データは、XMLデータなどのコンピュータ読取り可能フォーマットでコンテント・プロバイダから提供される。生試合入力データは、現在でも当業界に知られている。このサービスの例としては、YAHOO(カリフォルニア州・サニーヴェール、Sunnyvale, California)の「ゲーム・チャンネル」が含まれる。生データには、現状の競技(例えば、どのバッターがどのピッチャーと対戦しているかなど)のほか、スコア、残り時間(適用がある場合)が含まれる。野球の場合には、現在のイニング、アウトカウント数が提供される。
【0013】
仮想ゲーム・サーバ106は、統計データベース102と生試合データ・サーバ104から情報を集め、交信ネットワーク114を介して1つもしくはそれより多くのクライアント(108、110、112)にデータを提供する。1つの実施の形態では、交信ネットワーク114はインターネットからなる。1つの実施の形態では、仮想ゲーム・サーバは、各ユーザ(仮想ゲームのプレーヤ)に関するデータをユーザ・データベース105に記憶する。ユーザ・データベース105に記憶されたデータには、ユーザの氏名、ユーザのe−メール・アドレス、ユーザの電話番号、ユーザのスコア、ユーザの友人(仮想ゲームの他のプレーヤ)を含み得るが、これらに限定されない。その他の仮想ゲーム参照情報もまた、ユーザ・データベース105に記憶される。
【0014】
移動クライアント112、TVクライアント110、PCクライアント108は仮想ゲーム・クライアントであり、生試合を追いながら仮想ゲームをプレーするユーザに対してインターフェース(一般に「クライアント」という)を提供する。それは、生試合がそれほど緊迫した展開でなくとも、生試合をもっとよく観戦しようとする動機づけを与える。ファンを生試合により長い時間釘づけにすることにより、生試合の間の宣伝効果をより高めることになり、これはスコアが拮抗したものでなくなった場合に特に効果的である。なぜなら、仮想ゲームに関心のあるユーザは、すでに試合の最終結果が見えたとしても、引き続き生試合を見続けるからである。
【0015】
PCクライアント108は、例えばデスクトップ、ラップトップ、ネットブックなどのパーソナル・コンピュータを含む。1つの実施の形態では、ユーザは仮想ゲームにログインし、プレーするために、ブラウザを介してウェブサイトにアクセスする。TVクライアント110は、デジタルテレビに統合されるか、代替としてデジタルテレビ・セット・トップボックス(STB)のアプリケーションに拠ることもできる。移動クライアント112は、好ましくはカリフォルニア州クパティーノ(Cupertino, California)にあるAPPLE,Inc.で製造されたiPhoneなどの「スマート・フォーン」などを含む携帯電話である。移動クライアントの場合、当該移動クライアント112と仮想ゲーム・サーバ106の間の交信は、インターネットと交信するためのセルラー・ネットワークの使用を含むことができる。
【0016】
仮想ゲーム・サーバ106は、「最終的」な処理の要となる。それは、クライアントによりユーザからのログイン・データを受取り、ユーザ・データベース105内にある資格証明をチェックする。資格証明が確認されると、ユーザ参照情報が取り出される。これらの参照情報には、各種ユーザ・インターフェース要素の位置、フォントのサイズと形式、当該ユーザが「共にプレーする」ことができる他のプレーヤのリスト、などが含まれるが、これらに限定はされない。ユーザは、結果を予想するために使用する生試合を選択する。そして仮想ゲーム・サーバは、生試合データ・サーバ104から適切な生試合データを取り出す。この生試合データには、特定の競技への参加選手(例えば、野球の試合における特定のバッターとピッチャー、など)が含まれる。仮想ゲーム・サーバはその後、統計データベース102からその参加者に対する適切な統計データを取り出す。統計データベース102からの統計データを使用し、仮想ゲーム・サーバ106は、各可能性のある結果に対するポイント数を、発生の可能性に基づいて生成し、クライアント上でユーザに選択を提示する。1つの実施の形態では、この仮想ゲーム・サーバ106は、HTTPを介してクライアントにデータを提供する。このデータは、HTMLページ、XMLデータ、もしくは他の適切なフォーマットから構成することができる。
【0017】
ユーザが1つもしくはそれより多い可能性のある結果を選択し、クライアント(108、110、112)のユーザ・インターフェースを介して「プレー」を実施すると、クライアントはユーザの選択結果を仮想ゲーム・サーバ106に送信する。生試合サーバ104からの最新データにより示される通りの実際のイベントが完了すると、仮想ゲーム・サーバ106は実際の結果をユーザによって選択された結果と比較し、各結果に対応して発生したポイント数に基づき、当該ポイント数に対応する賞をユーザに与える。その後仮想ゲーム・サーバ106は、全ての提携クライアントに対してユーザの現状スコアと成功率の変更を反映させ、ステータスのアップデートを掲載する。
【0018】
図2は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム200のブロック・ダイアグラムを示している。システム200はシステム100に類似するが、仮想ゲーム職員(VGO:virtual game official)クライアント216をさらに含んでいる。このVGOクライアントは、仮想ゲームを取り仕切る担当者である仮想ゲーム職員をサポートする。プレーの間、VGOは生試合を観戦し、生試合の観戦結果に従って各種パラメータをアップデートする。VGOがコントロールできることの例としては、与えられた競技に関してユーザに提供される入手可能な結果、競技に対する予想ウィンドウの開設と閉鎖を含むが、これらに限定はされない。前記予想ウィンドウは一定時間に限定されており、この間にユーザは与えられた競技に対して予想することが認められる。競技は、1つもしくはそれ以上の生試合の選手に関するイベントにより特定される。イベントの例としては、ピッチャー対ヒッターの対戦、ゴルフコースの特定のホールでプレーされるゴルファーの試みが含まれる。仮想ゲームのルールには柔軟性がある。野球に関する1つの実施の形態では、競技が開始される前に予想ウィンドウが開かれ、その競技が開始されると閉じられる。この実施の形態では、仮想ゲームのプレーヤは競技が開始される前に予想しなければならない。1つの実施の形態では、競技の開始は、打席に立つバッターに対してピッチャーが第一球を投じる時点と定義される。VGOはVGOクライアント216のコマンドを実行することでウィンドウを開き、これにより仮想ゲーム・サーバ106が当該仮想ゲーム・プレーヤのクライアント(108、110、112)を制御する。VGOはまた、直前のラインアップ変更に呼応し、現時点で開いている予想ウィンドウの競技をキャンセルして新たな競技にこれを置換えることもできる。この例としては、野球の試合ではしばしば見られるピッチャー及び/又はバッターの交代が含まれる。他の実施の形態では、予想ウィンドウは常に開いており、現状の競技予想はいつでもすることができる。このプレー・モードは、略式の、非競合環境に対して適する。
【0019】
図3は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム300のブロック・ダイアグラムを示している。システム300はシステム200に類似するが、ゲーミング・サーバ318をさらに含んでいる。ゲーミング・サーバ318の目的は、仮想ゲーム結果の生のギャンブルに対する管理を提供することにある。仮想ゲームで得られたポイントに対し、もしくは競技ベースごとに、金もしくは商品が与えられてもよい。競技ごとの実施の形態では、ユーザは競技がスタートする前に賭け、その競技の実際の結果がユーザの選択した結果と一致したときには勝利する機会を与えられる。得られる報奨は、その正しく選択された結果に対して与えられるポイント数による。特定の結果に対して与えられるポイント数は、生試合データ・サーバ104と統計データベース102から得られるデータに基づいて仮想ゲーム・サーバ106により計算される。例えば、所定のプレーヤに対し、特定の結果に対して与えられるポイント数は以下の式により計算され得る。
P=S−[INT]S*X/T
ここで、Pはポイント数、Sはスケール因数(scale factor)、Xは特定の結果(例えば、単打、二塁打、四球など)をプレーヤが達成した回数、Tはプレート(打席)に立った合計回数である。したがい、X/Tは成功率であり、スケール因数からこの成功率を差し引くことによりポイント数が計算される。例えばSが10、単打に対するXが14、Tが33とすると、Pは以下で算出される。
P=10−[INT]10*14/33=10−[INT]4.2424=10−4=6
【0020】
したがい、この特定のプレーヤに対し、単打に与えられるポイントは6となる。理解されるように、プレーヤが単打の率をより高めるにしたがい、その結果を正しく予測したことに対するポイントは減少する。ポイント数を計算するのに使用し得る他のマトリックスには、塁打率(SLG)、出塁率(OBP)、出塁率+塁打率(OPS)が含まれるが、これらに限定はされない。
【0021】
各可能性のある結果に対するポイント数は、仮想ゲーム・サーバ106からゲーミング・サーバ318へ送信される。ゲーミング・サーバ318は、賭けをする人のために取引と計算を取扱い、他のビジネス組織が仮想ゲーム・ネットワーク、及びギャンブル運営をすることを可能にする。1つの実施の形態では、交信ネットワーク114を個人ネットワーク(インターネットの対極)とすることができ、仮想プレーヤの全てのクライアントをTVクライアント110とPCクライアント108で構成することができる。移動クライアントを除いて個人ネットワークを使用することで、仮想ゲームのプレーが特定の管轄区域内で行われるよう制限することが容易となる。例としては、プレーをネバダ州ラスベガスの特定のホテルの部屋内や、スポーツの賭けが合法である他の管轄区域内に限定し、当該所望の管轄区域外から仮想ゲームの賭けに加わるのを阻止する。他の実施の形態では、移動クライアントを含み、移動クライアント内にある場所報告情報(例えば、携帯電話にあるGPS)を使用して当該移動クライアントが正しい管轄区域内にあるかを特定する。
【0022】
図4は、本発明の追加の実施の形態に係るシステム400のブロック・ダイアグラムを示している。システム400はシステム300と類似するが、レーダ・ガン420をさらに含んでおり、これが交信ネットワーク114を介して仮想ゲーム・サーバ106と交信可能に形成されている。この実施の形態では、予想ウィンドウの閉鎖はレーダ・ガン420によって自動的に行われる。与えられた競技Cxに対する予想ウィンドウは、競技Cx−1が終了したときに開かれる。例えば,競技Cx−1がフライによるアウトで終了すると、VGOはボールの捕球直後にVGOクライアント216を介して競技Cxのための予想ウィンドウを開き、これが仮想ゲーム・サーバ106に指示を送り、さらにそれがクライアント(108、110、112)に対して指令して仮想ゲーム・プレーヤに競技Cxのための予想ウィンドウを開かせる。この実施の形態では、打者に対して第一球が投じられたことをVGOが見て手動でウィンドウを閉鎖する代わりに、レーダ・ガン420が投球を検出して「投球」イベントを仮想ゲーム・サーバに送り、仮想ゲーム・サーバ106はこの投球イベントに応じて予想ウィンドウを閉鎖する。製造されている各種レーダ・ガンのモデルがレーダ・ガン420に適するであろう。例えば、フロリダ州ホーモーサッサ(Homosassa, Florida)のスポーツ・レーダ社(SPORTS RADAR LTD)によるSR3600が、レーダ・データを地域コンピュータ(図示せず)に送信するために使用できるデータ・ポートを提供しており、これがデータを仮想ゲーム・サーバ106に送信して「投球」の信号を与え、その後に予想ウィンドウが閉鎖される。統合された交信(例えば、WiFiへの組込み)を備えたレーダ・ガンは、地域コンピュータの必要性もなく仮想ゲーム・サーバ106と交信することが可能であろう。
【0023】
図5は、クライアント・ユーザ・インターフェース500の実施の形態を示している。これは映像なし(non-video)の野球の実施の形態であり、ユーザ・インターフェースには生の映像(live video)は表示されない。このインターフェースでは、生映像入力が入手可能な状態(例えば、ユーザのテレビにより)のために、もしくはユーザが生試合に出向いてそれを生で観戦している時の状態を意図したものである。このユーザ・インターフェースでは、競技情報ウィンドウ502が現在の競技に関する情報を表示する。図5では、競技情報502は、ソーム(Thome)という名前の打者に対して投球するべケット(Beckett)という名前のピッチャーの情報を表示している。入手可能結果ウィンドウ508は、ユーザが選択できる入手可能結果のリストを示している。図5に示されたこの入手可能オプションは、単打(1B)、二塁打(2B)、三塁打(3B)、ホームラン(HR)、四球(BB)である。1つの実施の形態では、スクロールやユーザ・インターフェースのページコントロール(図示せず)を操作することにより、さらに追加の結果を表示することもできる。
【0024】
生試合情報ウィンドウ510は、生試合に関する情報を示している。図5では、2つの野球チームの間の現状スコアと、現在のイニングが示されている。ベース表示511などのような図形表示が、現在の塁上走者情報として使用されてもよい。
【0025】
仮想ゲーム状況ウィンドウ504は、仮想ゲームに関する情報を示している。図5の実施の形態では、ユーザに対する現状の予想正解率505と、現状の解答傾向(streak)507を表示しており、これは先の結果で幾つ同じ結果(正解又は不正解)があったかを知らせる。
【0026】
選択結果ウィンドウ512は、競技表示ウィンドウ502に示された競技に対してユーザが選択した現状の結果(単数または複数)を示す。
【0027】
オプションの宣伝ウィンドウ506は宣伝を表示するもので、これは仮想ゲームのプレー中に定期的に変更される。1つの実施の形態では、ユーザ・データベースに蓄積されたユーザ参照情報に基づいて宣伝の的が絞られる。この方法により、宣伝売上の改善が見込まれる。現状のビデネスモデルでは、ユーザは仮想ゲームをプレーするためにアカウントを設け、幾つかの個人参照情報や他の統計的情報を提供することができ、これはその後、特定のユーザに対して最も適切な宣伝を選択するために使用される。
【0028】
図6は、図5の実施の形態の続きのステップを示している。図6において、選択結果ウィンドウ512は3つの選択(1B、2B、BB)を示している。ユーザはカーソル514を操作して特定の選択をハイライトし、そして選択操作を実行して結果を選択結果ウィンドウに置く。選択手段の詳細は異なる実施の形態で変化し得るが、表操作と項目選択は当該技術分野ではよく知られたものであることは当業者に理解されている。表操作とそれによる項目選択の技術には、キーボード、マウス、トラックボール、ボタン、タッチスクリーン・インターフェースが含まれるが、これらに限定はされない。
【0029】
図7は、図6の実施の形態の続きのステップを示している。図7において、図5の競技表示ウィンドウ502に表示された競技の結果が新たに判明し、選択結果ウィンドウ512に表示されている。新たな競技は、図7の競技表示ウィンドウ502に表示されている。
【0030】
生試合情報ウィンドウ510がアップデートされ、新たな情報を示している。図示の場合、ベース表示511は、そのセカンド・ベース上にある丸いイメージによって走者がセカンド・ベースにいることを示している。
【0031】
仮想ゲーム状況ウィンドウ504は、仮想ゲームに関するアップデートされた情報を示している。図7では、現在の正解予想率505が図5に示すものと比較して高くなっているが、これはユーザがその予想の一つに二塁打(2B)を選んだことによるもので、生試合において二塁打が実現されている。現状解答傾向507はアップデートされ、1つの正解予想結果を示している。ユーザが次の結果を正しく予想すれば、現状解答傾向507は「正解2」と表示される。ユーザが次の予想を誤れば、現状解答傾向507は「不正解1」との表示となる。
【0032】
図8は、クライアント・インターフェース600の代替の実施の形態を示している。これは生試合映像付き野球の実施の形態であり、生試合映像表示ウィンドウ620を含み、ユーザが仮想ゲームをプレーしている間に生試合の映像を表示する。移動クライアント112またはPCクライアント108に対しては、映像供給はHTTPやRTSPプロトコールなどの既存の映像放映技術により達成される。TVクライアント110に対しては、映像の供給はHTTPまたはRTSPなどの放映プロトコールを介するか、あるいはケーブル、衛星、地上放送のRF(高周波)を介するかによることができる。ユーザ・インターフェース600はまた結果数値ウィンドウ608を含み、これは入手可能結果ウィンドウ508の各対応する結果に対するポイント数を表示する。例えば図8では、単打はポイント数3、二塁打がポイント数4、三塁打はポイント数6…等となっている。この場合、ユーザは二塁打を正しく予測したことにより4ポイントを稼いでいる。仮想ゲーム状況ウィンドウ626は、ユーザに対する現在の合計ポイント628と、「友人」に対する現在の合計ポイント630、632を表示している。友人は、ユーザ・データベース105に蓄積されたユーザ・プロファイルにより特定される。1つの実施の形態では、グループ平均634が計算され、全ての参画しているクライアント装置に表示される。1つの実施の形態では、グループ平均が算出されたグループは、テレビ視聴者である。仮想ゲーム状況ウィンドウ626はまた、自動予想機636のスコアを表示することができる。1つの実施の形態では、この自動予想機は仮想ゲーム・サーバ106を実行するコンピュータ・プログラムであり、これが生試合に関する自動予想を生成する。自動予想機は、生試合サーバ104と統計データベース102からの情報を使用する。仮想ゲーム・サーバ106がポイント数を計算する(図3の記載に述べているように)実施の形態では、自動予想機プログラムは予想の結果として最も低く計算されたポイントを使用することができる。というのは、ポイント数は、発生の可能性とは逆の関係となるよう意図されているからである(すなわち、イベントがより発生見込みが少ないほど、その結果を正しく要素したことに対してより高いポイントが与えられる)。
【0033】
選択結果ウィンドウ622は、ユーザがどの結果を選択したか(図6の記載で述べられるものと類似)に関する情報を表示し、また、次の競技を予告するためにも使用される(この場合、ピッチャーのベケットとバッターのハドソンとの対戦)。プレー・ボタン624は、ユーザが選択結果ウィンドウ622内の予想のため結果を選択するためのステップの手順を開始する。一旦予想ウィンドウが閉じると、プレー・ボタン624は選択不能となる(例えば、「グレイ・アウト」など)。
【0034】
図9は、クライアント・ユーザ・インターフェース700の代替の実施の形態を示す。これは生試合映像付きゴルフの実施の形態で、生試合映像表示ウィンドウ620を含み、これはプレーされる仮想ゲームに対応したゴルフ試合の生映像を表示する。仮想ゲーム状況ウィンドウ926は、仮想ゲーム状況ウィンドウ626と同様に動作し、ユーザに対する現在の合計ポイント928と、「友人」に対する現在の合計ポイント930、932と、グループ平均934、及び自動予想機936のスコアを表示する。競技情報ウィンドウ902は、予想ウィンドウが閉じている現在の競技(例えば、14番ホールのタイガー・ウッズ)を表示する。選択結果ウィンドウ922には、予想ウィンドウが現在開いている次のイベントを表示する。ユーザはプレー・ボタン924を押して予想をし、オプションとして、図5−8で述べた手順と同様に、これら予想に対する賭けを行う。ゴルフに関連した本実施の形態では、入手可能な結果は野球に対するものと異なり、ゴルフコースの特定のホールにおいて特定のゴルファーがスコアするストローク数からなる。これらの選択は、入手可能結果ウィンドウ908に示される。各結果に対する対応ポイント数は、結果数値ウィンドウ909に示されている。
【0035】
図10は、イベントの進展を決定するためのプロセス・ステップを示している。ステップ1002において、イベントの終了信号を受け取る。野球に関連した1つの実施の形態では、イベント終了信号は、アウトになったときに生試合データ・サーバ104から仮想ゲーム・サーバ106が常に受け入れる。他のスポーツでは、イベント終了の判断基準が異なる。例えば、ゴルフの実施の形態では、イベント終了信号はゴルファーが現在のホールを完了したことの表示からなる。
【0036】
ステップ1004において、現在のイニングの3つ目のアウト(競技がキャンセルされるかを判断する基準)であるかがチェックされる。もし3つ目のアウトであれば、これはイベントのキャンセルを必要とする「終了イベント」となる。というのは、これが生試合でのチームの攻守切換えとなり、これによってステップ1006で3つ目のアウトの前の現状競技がキャンセルされるからである。これが3つ目のアウトでなければ、ユーザ・インターフェースはステップ1008でアップデートされる。このアップデートされた情報は、競技情報ウィンドウ502、生試合情報ウィンドウ510、仮想ゲーム状況ウィンドウ504を含むことができる(図5参照)。ステップ1010にて、現在のイベントに対する予想ウィンドウが開く。このときに、ユーザは現在の競技に対して予想を入れることができる。ステップ1012にて、イベント開始がチェックされる。イベント開始が未だ発生していないとき、ユーザ予想はステップ1016で受け入れられる。イベント開始が発生すると(例えば、投球されたボールの検出に基づくレーダ・ガン420から、もしくはVGOクライアント216から受け取る信号から)、ステップ1014にて予想ウィンドウが閉じられ、現状のイベントに対するさらなる予想は仮想ゲーム・サーバ106に受け入れられない。
【0037】
図11は、ユーザがログインし、仮想ゲームをプレーするプロセス・ステップを示すフローチャートである。ステップ1102にて、仮想ゲーム・サーバ106によりユーザのログインが受け入れられ、もし資格証明(例えば、ユーザ名とパスワード)が不正であればログイン・プロセスは終了する。ログインの資格証明が正しければ、ステップ1106にてユーザ参照情報がユーザ・データベース105から取り出される。プロセス・ステップ1108にて、生試合の選択が実行され、ここで仮想ゲーム・サーバはユーザが仮想ゲームと結びつけることを望んだ所望の生試合を受け入れる。例えば、与えられた日に野球試合が10試合予定されていたとすると、ユーザはこの中から予想したいと望む試合を選択し、これがユーザの仮想ゲームに「結びつけ」られる。生試合が選択されると、ステップ1110で生試合データが受け入れられる(例えば、生試合データ・サーバ104から)。ステップ1112にて参加選手(例えば、ピッチャー、バッター等)の統計データが統計データベース102から取り出される。統計データベース102からの統計データと、ステップ110で得られた生試合データに基づいて、ステップ1114で各入手可能な結果に対するポイント数が生成される。ステップ1116にて、ユーザの選択した予想が受け入れられる(例えば、クライアント108、110、112から)。ステップ1118にて(生試合の1つの競技が判明する)、生試合の競技の結果がステップ1116で受け入れたユーザの選択と比較される。ステップ1120で、比較の結果がチェックされる。比較が一致していれば(すなわち、ユーザが正しい予想をしていれば)、ステップ1122にてユーザに賞が与えられる。プロセス・ステップ1124にて、状況アップデートが全ての関連したクライアントに掲載される。この状況アップデートは、現在のユーザのスコアなどの情報を含む。この情報は、ユーザのクライアント装置(例えば、PCクライアント108、TVクライアント110、移動クライアント112)に送られる。それはオプションとして、例えばユーザの「友人」の装置などの他のクライアントに送られ、これによって友人はユーザのスコアのアップデートを得ることができる(図6の630、632参照)。この方法により、ユーザは、ユーザが観戦する同じ生試合に結び付けられた仮想ゲームの他のプレーヤとの競争を楽しむことができる。
【0038】
以上より、開示されたゲームと該ゲームをプレーする方法は、生のスポーツイベントを観戦し、または聞く楽しみを増大させる相互作用の経験を提供するものであることが読者には理解されよう。上記の内容は特定の詳細を含んでいるが、これらは発明の範囲を限定するものと理解されてはならず、単に本発明の現状の好ましい実施の形態の幾つかの例示を提供するのみである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームをプレーするためのシステムにおいて:
仮想ゲーム・サーバと;
ユーザ・データベースと;
生試合データ・サーバと;
統計データベースと;
交信ネットワークと;
少なくとも1つのクライアントと;
から構成され、前記仮想ゲーム・サーバ、生試合データ・サーバ、クライアントが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されているシステム。
【請求項2】
仮想ゲーム職員クライアントをさらに備え、該仮想ゲーム職員クライアントが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項3】
ゲーミング・サーバをさらに備え、該ゲーミング・サーバが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項2のシステム。
【請求項4】
レーダ・ガンをさらに備え、該レーダ・ガンが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項5】
前記クライアントが自動予想機をさらに備え、該自動予想機が自動予想を生成するよう構成されている、請求項1のシステム。
【請求項6】
前記仮想ゲーム職員クライアントが、試合をキャンセルする手段をさらに備えている、請求項2のシステム。
【請求項7】
仮想ゲーム・クライアント装置であって:
仮想ゲーム・サーバと交信するための機械指示からなるコンピュータ読取り可能媒体と;
競技に対する1つまたはそれより多い結果を選択するための手段と;
現在の正解予想率を提示するための手段と;
現在の解答傾向を提示するための手段と;
からなる装置。
【請求項8】
選択された結果を提示するための手段をさらに備える、請求項7の装置。
【請求項9】
生試合データを提示するための手段をさらに備える、請求項8の装置。
【請求項10】
生試合映像を表示するための手段をさらに備える、請求項9の装置。
【請求項11】
各結果に関連するポイント数を提示するための手段をさらに備える、請求項7の装置。
【請求項12】
少なくとも一人の他のユーザの現状スコアを提示するための手段をさらに備える、請求項8の装置。
【請求項13】
自動予想機の現在のスコアを提示するための手段をさらに備える、請求項12の装置。
【請求項14】
ゲームをプレーするための方法であって:
ログイン・データを受け取り;
ユーザ参照資料を取り出し;
生試合の選択を受け取り;
参加選手の統計データを受取り;
ポイント数を生成し;
ユーザの結果選択を受け取り;
正しい選択に対してポイントを与える各ステップからなる方法。
【請求項15】
前記ポイント数を生成するステップが、スケール因数から成功率を差し引くことに基づいた値を計算することからなる、請求項14の方法。
【請求項16】
予想ウィンドウを管理するステップをさらに含む、請求項14の方法。
【請求項17】
前記予想ウィンドウを管理するステップが:
イベント終了を受け取り;
予想ウィンドウを開き;
イベント開始を受け取るまでユーザ入力を受け取る各ステップからなり、
前記予想ウィンドウはイベント開始を受け取ると閉鎖される、請求項16の方法。
【請求項18】
イベント終了の受け取りが、イベント・キャンセルを発する必要があるかを決定する基準を評価するステップをさらに備える、請求項17の方法。
【請求項19】
前記基準が、野球の試合の1つのイニングにおける3つ目のアウトである、請求項18の方法。
【請求項20】
前記基準が、野球の試合で投球の変更である、請求項18の方法。
【請求項21】
前記イベント開始が、投球をレーダ・ガンで検出することである、請求項17の方法。
【請求項22】
前記基準が、ゴルフコースの1つのホールの終了である、請求項16の方法。
【請求項1】
ゲームをプレーするためのシステムにおいて:
仮想ゲーム・サーバと;
ユーザ・データベースと;
生試合データ・サーバと;
統計データベースと;
交信ネットワークと;
少なくとも1つのクライアントと;
から構成され、前記仮想ゲーム・サーバ、生試合データ・サーバ、クライアントが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されているシステム。
【請求項2】
仮想ゲーム職員クライアントをさらに備え、該仮想ゲーム職員クライアントが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項3】
ゲーミング・サーバをさらに備え、該ゲーミング・サーバが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項2のシステム。
【請求項4】
レーダ・ガンをさらに備え、該レーダ・ガンが、前記交信ネットワークを介して交信可能に構成されている、請求項1のシステム。
【請求項5】
前記クライアントが自動予想機をさらに備え、該自動予想機が自動予想を生成するよう構成されている、請求項1のシステム。
【請求項6】
前記仮想ゲーム職員クライアントが、試合をキャンセルする手段をさらに備えている、請求項2のシステム。
【請求項7】
仮想ゲーム・クライアント装置であって:
仮想ゲーム・サーバと交信するための機械指示からなるコンピュータ読取り可能媒体と;
競技に対する1つまたはそれより多い結果を選択するための手段と;
現在の正解予想率を提示するための手段と;
現在の解答傾向を提示するための手段と;
からなる装置。
【請求項8】
選択された結果を提示するための手段をさらに備える、請求項7の装置。
【請求項9】
生試合データを提示するための手段をさらに備える、請求項8の装置。
【請求項10】
生試合映像を表示するための手段をさらに備える、請求項9の装置。
【請求項11】
各結果に関連するポイント数を提示するための手段をさらに備える、請求項7の装置。
【請求項12】
少なくとも一人の他のユーザの現状スコアを提示するための手段をさらに備える、請求項8の装置。
【請求項13】
自動予想機の現在のスコアを提示するための手段をさらに備える、請求項12の装置。
【請求項14】
ゲームをプレーするための方法であって:
ログイン・データを受け取り;
ユーザ参照資料を取り出し;
生試合の選択を受け取り;
参加選手の統計データを受取り;
ポイント数を生成し;
ユーザの結果選択を受け取り;
正しい選択に対してポイントを与える各ステップからなる方法。
【請求項15】
前記ポイント数を生成するステップが、スケール因数から成功率を差し引くことに基づいた値を計算することからなる、請求項14の方法。
【請求項16】
予想ウィンドウを管理するステップをさらに含む、請求項14の方法。
【請求項17】
前記予想ウィンドウを管理するステップが:
イベント終了を受け取り;
予想ウィンドウを開き;
イベント開始を受け取るまでユーザ入力を受け取る各ステップからなり、
前記予想ウィンドウはイベント開始を受け取ると閉鎖される、請求項16の方法。
【請求項18】
イベント終了の受け取りが、イベント・キャンセルを発する必要があるかを決定する基準を評価するステップをさらに備える、請求項17の方法。
【請求項19】
前記基準が、野球の試合の1つのイニングにおける3つ目のアウトである、請求項18の方法。
【請求項20】
前記基準が、野球の試合で投球の変更である、請求項18の方法。
【請求項21】
前記イベント開始が、投球をレーダ・ガンで検出することである、請求項17の方法。
【請求項22】
前記基準が、ゴルフコースの1つのホールの終了である、請求項16の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−501573(P2013−501573A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524697(P2012−524697)
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/002213
【国際公開番号】WO2011/019392
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(512034988)ブリーチャー・リーグ・エンターテインメント・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BLEACHER LEAGUE ENTERTAINMENT INC.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月11日(2010.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/002213
【国際公開番号】WO2011/019392
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(512034988)ブリーチャー・リーグ・エンターテインメント・インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】BLEACHER LEAGUE ENTERTAINMENT INC.
【Fターム(参考)】
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