説明

真空超音波洗浄液装置

【課題】 従来の小型卓上超音波洗浄機では、真空超音波洗浄機に構成するには、構成を大きく変更しなければならないいう問題がある。
【解決手段】 ハウジング1に洗浄タンク2の上部周囲が固着され、洗浄タンク2の底部に圧電体振動子3が装着され、ハウジング1の底部に装着された発振器4から発振出力が圧電体振動子3に印加され、又、洗浄タンク2の底部に洗浄液を排出する排出器5が装着され、さらに、ハウジング1の上部に蓋部材6がパッキン7によって密閉され、この蓋部材6の中央部分に形成された装着部6aに真空ポンプ8が内蔵され、真空ポンプ8に接続された空気抜き8aが蓋部材6の下部に突出し、真空ポンプ8と発振器5は電源9に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングに洗浄タンクを備え、洗浄タンクに圧電体振動子を装着した超音波洗浄機に真空ポンプを設けた蓋部材を装着した真空超音波洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の小型卓上超音波洗浄機は、ハウジングの内部に洗浄タンクを装着し、洗浄タンクの底部に圧電体振動子を装着するように構成し、洗浄タンクの上部は解放され、洗浄タンクに洗浄液を入れて、眼鏡や時計のバンド又は小さな袋物等を洗浄するようにしている。
【0003】
しかしながら、このように構成された従来の小型卓上超音波洗浄機では、一般に、洗浄タンク内を真空にすることは行われておらず、洗浄タンク内を真空にするには、真空ポンプをハウジング内に装着しなければならず、又、洗浄タンク内の空気を抜くために、空気抜きを洗浄タンクに装着しなければならず、小型卓上超音波洗浄機の構成を大きく変更しなければならないという問題がある。
【特許文献1】特開平7−116620号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、従来の小型卓上超音波洗浄機では、真空超音波洗浄機に構成するには、構成を大きく変更しなければならないいう問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、超音波洗浄機はハウジングが洗浄タンクの上部が一体に装着され、圧電体振動子が洗浄タンクの底部に装着され、発振器が圧電体振動子に発振出力を印加するように構成され、蓋部材はハウジングの上部に密閉するパッキンを装着し、中央部分に空気抜きを接続した真空ポンプを装着し、発振器及び前記真空ポンプに電力を供給する電源とからなるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の真空超音波洗浄液装置では、蓋部材をハウジングの上部にパッキンを介して密閉するように構成し、蓋部材に真空ポンプを装着して、真空ポンプに接続された空気抜きを蓋部材の下に装着することにより、超音波洗浄機の洗浄タンクを装着したハウジングの上部に蓋部材を密閉して、真空ポンプを駆動することにより、簡単に洗浄機タンク内を真空にすることができ、又、空気抜きに電磁弁を接続し、電磁弁をタイマでコントロール(切り替える)ことにより、メクラ穴の気泡や汚れの剥離を短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明では、真空ポンプと空気抜きを蓋部材に装着することにより、従来の超音波洗浄機を簡単に真空超音波洗浄装置として変更することができる。
【実施例】
【0008】
図1は本発明の実施例の真空超音波洗浄装置の側面断面図、図2は蓋部材の平面図、図3は蓋部材の側面断面図で、ハウジング1に洗浄タンク2の上部周囲が固着され、洗浄タンク2の底部に圧電体振動子3が装着され、ハウジング1の底部に装着された発振器4から発振出力が圧電体振動子3に印加され、又、洗浄タンク2の底部に洗浄液を排出する排出器5が装着され、さらに、ハウジング1の上部に蓋部材6がパッキン7によって密閉され、この蓋部材6の中央部分に形成された装着部6aに真空ポンプ8が内蔵され、真空ポンプ8に接続された空気抜き8aが蓋部材6の下部に突出し、真空ポンプ8と発振器5は電源9に接続されている。
【0009】
このように構成された本実施例の真空超音波洗浄装置では、ハウジング1の上部の蓋部材6を外し、洗浄タンク2内に洗浄液及び被洗浄物器を入れ、蓋部材6をハウジング1の上部にかぶせて密閉し、真空ポンプ8を差動すると、空気抜き8aから洗浄タンク2内の空気が抜かれ、洗浄タンク2内が真空になるので、適宜真空になった状態の時に、発振器5から発振出力を印加すると、洗浄タンク2内が真空の状態で洗浄することができるので、常圧の状態では洗浄仕切れなかった微細孔や袋穴の洗浄ができ、又、洗浄中に大きな気泡が除去され、より強力なキャビテーションが得られ、さらに、洗浄力が強力になるため、洗浄時間が短縮されるという利点があり、又、洗浄タンク2内に圧力抜き弁10によって空気を供給して常圧とすることにより、蓋部材6を簡単に外すことができるので、通常の圧力による洗浄が可能になる。
【0010】
図4は本発明の他の実施例の真空超音波洗浄装置の蓋部材の平面図で、6は蓋部材、8は真空ポンプ、10は圧力抜き弁で、これらの構成は上記実施例と同じであるので、説明は省略するが、本実施例では、真空ポンプ8と空気抜き8aとの間に電磁弁11を装着し、この電磁弁11をコントローラ12で決められた時間毎にオン・オフするように構成している。
【0011】
このように構成した本実施例の真空超音波洗浄装置では、電磁弁11をコントローラでオン・オフして、真空と常圧を予め決められた時間間隔でコントロールすることにより、メクラ穴の気泡や汚れの剥離を短時間で行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
なお、上記実施例において、ハウジング1と洗浄タンク2を別に構成しているが、ハウジング1と洗浄タンクを一体に構成したものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例の真空超音波洗浄装置の側面断面図である。
【図2】図1の蓋部材の平面図である。
【図3】図1の蓋部材の側面断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の真空超音波洗浄装置の蓋部材の平面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 ハウジング
2 洗浄タンク
3 圧電体振動子
4 発振器
5 排出器
6 蓋部材
7 パッキン
8 真空ポンプ
9 電源
10 圧力抜き弁
11 電磁弁
12 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄タンクの上部が一体に装着されたハウジングと、前記洗浄タンクの底部に装着された圧電体振動子と、該圧電体振動子に発振出力を印加する発振器とからなる超音波洗浄機と、前記ハウジングの上部に密閉するパッキンを装着し、中央部分に空気抜きを接続した真空ポンプを装着した蓋部材と、前記発振器及び前記真空ポンプに電力を供給する電源とからなることを特徴とする真空超音波洗浄装置。
【請求項2】
前記蓋部材に圧力抜きを装着することを特徴とする請求項1記載の真空超音波洗浄装置。
【請求項3】
前記空気抜きに電磁弁を接続し、前記電磁弁をコントローラで切り替えることを特徴とする請求項1記載の真空超音波洗浄装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−98191(P2007−98191A)
【公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−287377(P2005−287377)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(000243364)本多電子株式会社 (255)
【出願人】(591280049)株式会社ヴェルヴォクリーア (1)
【Fターム(参考)】