説明

眼内圧の低下および緑内障性網膜症/眼神経障害の処置の両方のための独特の手段としての、結合組織増殖因子(CTGF)の活性および/または発現を調節するか、阻害するか、または調整する薬剤

【課題】IOPを低下させ、そして/または病原経路を介して視神経乳頭および/もしくは網膜神経節細胞への神経保護を提供するための組成物を提供すること。
【解決手段】眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者の眼内圧を低下させて該患者に神経保護を提供するための組成物であって、該組成物は、治療有効量の、結合組織増殖因子(CTGF)の発現、シグナル伝達または生物学的機能を阻害する少なくとも1つの非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は、投与のために処方される、組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、神経変性および/または上昇した眼内圧を含む眼の状態の分野に関する。より詳細には、本発明は、眼内圧を低下させ、そして眼神経保護を提供する組成物を提供する。
【背景技術】
【0002】
(2.関連技術の記載)
視神経乳頭への損傷、眼組織の変性、および/または上昇した眼内圧によって引き起こされるかまたは増悪される多数の眼の状態が存在する。例えば、「緑内障」は、米国および他の先進国における不可逆的な失明の主な原因である一群の消耗性眼疾患である。原発性開放性緑内障(「POAG」)は、最も一般的な形態の緑内障である。この疾患は、眼房水が虹彩と角膜との間の空間の閉鎖(例えば、「隅角」)を伴うことなく眼を離れる正常な能力の障害をもたらす、小柱網の変性によって特徴付けられる(非特許文献1(Vaughan,D.ら,(1992)))。これらの疾患におけるこのような障害の特徴は、適切に時宣を得た様式で処置されなければ進行性の視力喪失および失明をもたらす、上昇した眼内圧(「IOP」)である。この疾患は、40歳を超える全ての成人のうちの0.4%と3.3%との間の人に罹患していると推定される(非特許文献2(Leske,M.C.ら(1986));非特許文献3(Bengtsson,B.(1989));非特許文献4(Strong,N.P.(1992)))。さらに、この疾患の有病率は、年齢とともに上昇し、75歳以上の人々では6%を超える(非特許文献5(Strong,N.P.,(1992)))。
【0003】
緑内障は、眼における3つの別個の組織に罹患する。POAGに関連した上昇したIOPは、角膜と虹彩との間の隅角に位置する組織である小柱網(TM)における形態学的変化および生化学的変化に起因する。栄養のある眼房水の大部分は、TMを通って眼の前方部分を出る。TM細胞の進行性喪失および緑内障眼のTMにおける細胞外破片の増加は、水性流出抵抗の増大をもたらし、それにより、IOPを上昇させる。上昇したIOP、ならびに他の要因(例えば、虚血)は、視神経乳頭(ONH)における変性変化を引き起こし、ONHの進行性「杯形成」ならびに網膜神経節細胞および軸索の喪失をもたらす。TM、ONH、および網膜神経節細胞に対する緑内障損傷の原因の詳細な分子機構は、未知である。
【0004】
20年前、視神経乳頭の高眼圧症、虚血および機械的ひずみの相互作用が、緑内障における視野欠損の進行を引き起こす主な原因として激しく議論された。それ以来、興奮毒性、一酸化窒素、有効な神経栄養因子の不存在、異常な神経膠/ニューロン相互作用およびゲノミクスを含む他の要因が、変性疾患プロセスにおいて関連付けられている。ゲノミクスの考慮は、細胞死の機構を最終的に規定し得、そして種々の形態の緑内障の識別を提供し得る限り、何らかの考察に値する。過去8年以内に、15を超える異なる緑内障遺伝子がマッピングされており、そして7個の緑内障遺伝子が同定されている。これは、原発性開放性緑内障についてのマッピングされた6つの遺伝子(GLC1A−GLC1F)および同定された2つの遺伝子(MYOCおよびOPTN)、先天性(congentical)緑内障についての同定されたマッピングされた2つの遺伝子(GLC3A−GLC3B)および同定された1つの遺伝子(CYPIB1)、色素分散/色素性緑内障についてのマッピングされた2つの遺伝子、ならびに発達形態または症候性形態の緑内障についての多数の遺伝子(FOXC1、PITX2、LMX1B、PAX6)を含む。
【0005】
従って、各形態の緑内障は、独特の病理を有し得、従ってこの疾患の管理に対する異なる治療アプローチが必要とされ得る。例えば、視神経乳頭の細胞外マトリクスを分解する酵素の発現をもたらす薬物は、興奮毒性または神経栄養因子不足によって引き起こされるRGC死を防止しないようである。緑内障では、RGC死は、アポトーシス(プログラムされた細胞死)と呼ばれるプロセスによって生じる。死を引き起こし得る異なる型の傷害もまた、いくつかの共通の経路において変換することにより、そうし得ることが推測されている。共通の経路での下流を標的化することは、薬物の有用性を広め得、かつ異なる型の疾患の管理においてこれが有用性を有し得る可能性を高め得るストラテジーである。しかし、複数の代謝経路に影響を与える(effect)薬物は、望ましくない副作用を生じる可能性がより高い。特定の形態の緑内障を同定するための遺伝子ベースの診断キットの出現により、選択的神経保護薬剤が、測定された応答についてのバリエーションの程度を低下させる目的で試験され得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現行の緑内障治療は、緑内障の発症および進行についての主な危険因子であるIOPを低下させることに関する。これらの治療はIOPを低下させるが、これらは病原機構に直接的に取り組むわけではなく、そしてこの疾患は進行し続ける。従って、必要とされるのは、IOPを低下させ、そして/または病原経路を介して視神経乳頭および/もしくは網膜神経節細胞への神経保護を提供するための治療方法である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、結合組織増殖因子(CTGF)の発現および/またはシグナル伝達を阻害する少なくとも1つの非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む治療有効量の組成物を投与することによる、眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者に、眼内圧を低下させて神経保護を提供するための方法を提供することにより、先行技術のこれらおよび他の欠点を克服する。別の局面では、本発明は、CTGFの発現および/またはシグナル伝達を阻害する治療有効量の薬剤を患者に投与することによる、眼内圧を低下させるための方法を提供する。好ましくは、本発明の方法において使用するための組成物は、CTGFまたはCTGFシグナル伝達の生成物の発現の増加に起因した上昇した眼内圧を低下させる。
【0008】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、局所適用により、眼房内に、または移植片を介して、投与され得る。代表的に、本発明の組成物中のCTGFインヒビターの総濃度は、0.01%〜2%である。一般に、本発明の処置方法は、緑内障(例えば、正常眼圧緑内障)または高眼圧症を罹患している患者に最も有用である。
【0009】
本発明は、CTGFの発現および/またはシグナル伝達を調整する非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤を含む組成物を視野欠損の予防を必要とする患者に投与し、それにより、眼内圧が制御され、そして網膜神経節細胞または視神経乳頭に対する保護が提供されることによる、POAGに関連した視野欠損を予防するための方法をさらに提供する。
【0010】
別の実施形態では、本発明は、眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者において眼内圧を低下させて神経保護を提供するための組成物を提供する。一般に、本発明の組成物は、結合組織増殖因子(CTGF)の発現および/またはシグナル伝達を阻害する少なくとも1つの薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む。本発明の組成物中のCTGFの総濃度は、好ましくは、0.01%〜2%である。
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する:
(項目1)
眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者の眼内圧を低下させて該患者に神経保護を提供するための方法であって、該方法は、結合組織増殖因子(CTGF)の発現、シグナル伝達または生物学的機能を阻害する少なくとも1つの非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む治療有効量の組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目2)
前記投与する工程が、局所適用、眼房内または移植片を介してである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記組成物中の前記CTGFインヒビターの総濃度が、0.01%〜2%である、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記患者が、緑内障または高眼圧症に罹患している、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記緑内障が、正常眼圧緑内障である、項目4に記載の方法。
(項目6)
眼内圧の低下を必要とする患者において眼内圧を低下させるための方法であって、該方法は、結合組織増殖因子(CTGF)の発現、シグナル伝達、または生物学的機能を阻害する少なくとも1つの非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む治療有効量の組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目7)
前記投与する工程が、局所適用、眼房内または移植片を介してである、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記組成物中の前記CTGFインヒビターの総濃度が、0.01%〜2%である、項目6に記載の方法。
(項目9)
前記患者が、緑内障または高眼圧症に罹患している、項目6に記載の方法。
(項目10)
前記緑内障が、正常眼圧緑内障である、項目9に記載の方法。
(項目11)
原発性開放性緑内障(POAG)に関連した視野欠損を予防するための方法であって、該方法は、それを必要とする患者に、結合組織増殖因子(CTGF)の発現を調整する非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤を含む組成物を投与し、それにより、眼内圧が制御され、そして網膜神経節細胞または視神経乳頭に対する保護が提供される工程を包含する、方法。
(項目12)
眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者の眼内圧を低下させて該患者に神経保護を提供するための組成物であって、該組成物は、結合組織増殖因子(CTGF)の発現、シグナル伝達、または生物学的機能を阻害する少なくとも1つの薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む、組成物。
(項目13)
前記組成物中での前記CTGFインヒビターの総濃度が、0.01%〜2%である、項目12に記載の組成物。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の図面は、本明細書の一部を構成し、本発明の特定の局面をさらに実証するために含まれる。本発明は、本明細書中に提示される特定の実施形態の詳細な説明に関連してこれらの図面のうちの1以上を参照することにより、より良好に理解され得る。
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
緑内障は、特定の臨床特徴を共有する、不均質な群の眼神経障害である。緑内障における視覚欠損は、視野における特徴的変化、神経線維層の欠損、およびONHの進行性杯形成によって臨床的に診断される、神経網膜中の網膜神経節細胞の選択的死に起因する。緑内障の発症の主な危険因子の1つは、高眼圧症(上昇した眼内圧、IOP)の存在である。IOPはまた、しばしば正常なIOPであると考えられるものを患者が有する正常眼圧緑内障の病因に関与するようである。緑内障に関連した上昇したIOPは、前眼房の虹彩−角膜隅角に位置する小さな特化組織である小柱網(TM)における上昇した眼房水流出抵抗に起因する。TMに対する緑内障性変化としては、TM細胞の損失、ならびに斑様物質を含め、細胞外破片の沈着および蓄積が挙げられる。さらに、緑内障性視神経乳頭中に生じる変化もまた存在する。緑内障性眼では、ONH神経膠細胞における形態学的変化および移動度変化が存在する。上昇したIOPおよび/または一過性の虚血傷害に応答して、ONH細胞外マトリクスの組成の変化、ならびに神経膠細胞および網膜神経節細胞の軸索の形態の変化が存在する。
【0014】
TMに対する緑内障性変化は、線維症とは異なる。線維症は、創傷治癒応答に関連し、そして一般に、炎症およびその後の筋線維芽細胞の増殖に関与する。組織傷害は、炎症系によって認識され、炎症系は、線維芽細胞および血管新生を刺激することにより、創傷修復プロセスを開始する。死んだ組織/細胞または死につつある組織/細胞は、最初にフィブリンからなり、続いて過剰量の細胞外マトリクス物質(特に、コラーゲン)によって置換される瘢痕組織によって置き換えられる。
【0015】
CTGFは、(主に、コラーゲンIの沈着増加およびフィブロネクチンの沈着増加を介して)細胞外マトリクス(ECM)産生を増大させることが公知である分泌型サイトカインである。CTGFの過剰発現は、ECM成分の過剰蓄積が存在する、強皮症、線維増殖性疾患、瘢痕形成などのような状態に主な原因因子として以前に関係付けられている。小柱網(TM)の領域における細胞外マトリクス物質の過剰蓄積はまた、多くの形態の緑内障の顕著な特徴である;このような増加は、水性流出抵抗の増大、それゆえ、上昇した眼内圧をもたらすと考えられる。本発明者らは、ヒトTMから単離された組織および確立された細胞株においてCTGF遺伝子産物の存在を見出した。従って、CTGFがTMによるECM産生において役割を果たすと考えられる。CTGFの遺伝子発現、タンパク質産生、またはCTGF活性化の下流での効果をダウンレギュレートする薬剤は、IOPを低下させるための新規の手段を表す。
【0016】
CTGF発現は、とりわけ以下を包含する広範囲の種々の因子によって誘導され得る:TGF−β、VEGF、トロンビン、高次グリケーション最終産物(AGE)、機械的応力、およびリゾホスファチジン酸(LPA)。CTGFおよびシグナル伝達経路の特異的インデューサーは、刺激される特定の細胞型に依存して変化し得る。いくつかの細胞型におけるSmads、PLC、PKC、およびチロシンキナーゼを含むCTGFのTGF−β誘導の報告が存在するが、RhoA、PKA、および細胞骨格は、他の細胞型に関連するようである。線維芽細胞の機械的応力は、プロテインキナーゼおよびチロシンホスファターゼの関与を介してCTGF発現を誘導する。
【0017】
CTGFの作用機構は、充分には理解されていない。CTGFは、PDGFレセプター、インテグリン、およびLDLレセプター関連タンパク質(LRP)に結合するようであり、これらの各々は、CTGFについてのシグナル伝達細胞表面レセプターとして作用し得る。いくつかの細胞型では、PDGFレセプターを通してのCTGFシグナル伝達は、MAPKおよびPI3Kを含むようである。軟骨細胞におけるCTGFシグナル伝達は、細胞増殖のためのERKシグナル伝達および細胞分化のためのp38MAPKシグナル伝達を含む。CTGFによって用いられる特異的細胞表面レセプターおよびシグナル伝達経路は、研究される特定の細胞型に依存するようである。
【0018】
米国特許第5,585,270号は、CTGFをコードするポリヌクレオチドを開示する。CTGFは、マイトジェン活性、すなわち、標的細胞を刺激して増殖させる能力を有するといわれる。これはまた、走化性活性、すなわち、特定の分子との相互作用の結果として化学的に誘導された細胞運動を有するといわれる。このタンパク質は、ヒト組織の正常な発生、増殖および修復において役割を果たすと考えられる。この特許はまた、精製されたCTGFを含む有効量の組成物を創傷に適用することにより、被験体における創傷治癒を促進するための方法を記載する。このポリペプチドは、皮膚の創傷の不完全な治癒が存在する場合、または正常な治癒機構を増強する必要がある場合(例えば、熱傷)、有用であるといわれる。この特許は、緑内障についても眼の障害についても何の議論も含んでいない。
【0019】
米国特許第6,069,006号(この明細書は、上記で考察した米国特許第5,585,270号の一部係属出願である)は、CTGF調節核酸配列を記載する。この特許は、線維性疾患を処置するための方法および線維性疾患の処置のための薬剤を同定するための方法をさらに記載する。CTGFの核酸配列またはポリペプチド以外の特定の薬剤は記載されていない。眼組織の神経保護は記載されていない。
【0020】
米国特許第6,358,741号は、細胞中でのCTGFの発現を阻害するために有用であるといわれる、CTGF由来の多数の核酸配列を記載する。この特許は、緑内障についても、眼組織の神経保護についても、CTGF発現を阻害するための非核酸もしくは非ポリペプチドの配列についても考察しない。
【0021】
CTGFは、中枢神経系の星状反応性星状細胞の細胞質において高濃度で生じるようである。これは、反応性星状細胞増加に関連した機構(例えば、神経膠症(神経膠の過剰増殖)および神経膠瘢痕形成(すなわち、神経の修復および増殖を妨害することが公知のプロセスにおける))に原因因子として関連付けられている(Schwabら,2000;Schwabら,2001)。このようなプロセスはまた、緑内障に関連した、網膜ニューロンの喪失および/または視神経軸索の修復不能に関与すると考えられている。本発明者らは、CTGFのダウンレギュレーションが、網膜および視神経/神経頭部の両方の保護手段を提供することを見出した。
【0022】
従って、1つの局面では、本発明は、非ヌクレオチドCTGFインヒビターまたは非ペプチジルCTGFインヒビターを含む組成物を投与することにより、IOPを低下させ、そして網膜神経節細胞に対する神経保護を提供するための方法を提供する。この組成物が、CTGFをアップレギュレートする薬剤を阻害する化合物を含み得ることがさらに意図される。例えば、過酸化水素(H)は、CTGF遺伝子発現のインデューサーであることが示されている。TGF−β、デキサメタゾンおよびセロトニンもまた、CTGF発現を誘導することが見出されている(Parkら,2001)。
【0023】
緑内障の処置のための治療薬剤は、好ましくは、CTGF経路の1以上の局面に影響を与える低分子薬物様分子である。好ましい治療薬剤は、以下である薬剤である:(1)CTGFのインヒビター;(2)CTGF作用の下流に作用する薬剤のインヒビター(すなわち、CTGFシグナル伝達のインヒビター)および/または(3)CTGFの遺伝子もしくはタンパク質の発現をアップレギュレートする薬剤のインヒビター。
【0024】
本発明者らは、いくつかの異なる化合物のクラスを、CTGF QPCRアッセイにおいて、培養ヒト正常TM細胞または緑内障TM細胞中の基底CTGF遺伝子発現およびTGFβ2誘導性CTGF遺伝子発現の阻害に関して試験した。低分子インヒビターを、GSK−3、CDK、NAALADase、プロテインキナーゼC、MEK、p38MAPK、ROCK、VEGF、ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼおよびAGEの阻害において標的とした。PPAR、5−HT、およびP2X7の低分子アゴニストをまた、活性について試験した。細胞外シグナル制御キナーゼ1または2(ERK1またはERK2)を標的とする化合物もまた、基底CTGF遺伝子発現またはTGFβ2誘導性CTGF遺伝子発現において役割を果たし得る。多くのGSK−3インヒビターおよびCDKインヒビターの顕著な交叉反応性が存在し、そして他の標的(例えば、ERKファミリー、プロテインキナーゼCファミリー、またはSTATファミリー)を阻害する化合物がTM細胞中での基底CTGFまたはTGFβ2刺激CTGFの阻害において有益であると証明され得ることが可能である。
【0025】
2つの一般的化合物のクラス(GSK−3インヒビターおよびCDKインヒビター)は、ヒトTM細胞において基底CTGF発現およびTGFβ2誘導性CTGF発現の両方を阻害することが見出されている。グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK−3)は、2つの遺伝子に由来する2つの細胞型(GSK−3αおよびGSK−3β)として存在するセリン/トレオニンプロテインキナーゼである。GSK−3αおよびGSK−3βは95%同一であり、そして低分子アンタゴニストによるそれらの差のある阻害は、容易には区別できない。GSK−3は、グリコーゲン合成における律速酵素であるが、グリコーゲンシンターゼ、β−カテニン、eIF2B、およびτを含め、リン酸化の多くの細胞標的を有する((CohenおよびFrame 2001)ならびに(Woodgett 2001)において概説される)。CTGFの発現およびシグナル伝達におけるGSK−3の直接的関与は、文献では前例がない。
【0026】
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)は、細胞分裂周期、アポトーシス、転写、ニューロン機能、および分化の調節を含め、複数の細胞機能を有する。CDKのいくつかの公知のATP競合インヒビターが同定されている(Knockaert,Greengardら,2002)。CDK阻害は、癌、アルツハイマー、ALS、発作、心臓血管疾患などの処置における使用について探求される。CTGFは、サイクリンA−cdk2のアップレギュレーションによる線維芽細胞増殖におけるTGFβの下流のメディエーターであることが示されている(KothapalliおよびGrotendorst 2000)。
【0027】
GSK−3クラスの化合物において、1つの化合物SB−216763(Coghlan,Culbertら,2000)は、正常ヒトTM細胞および緑内障ヒトTM細胞における基底CTGFレベルおよびTGFβ2誘導性CTGFレベルの両方を阻害することが見いだされた(図3)。SB−216763は、0.01mM ATPの存在下でGSK−3αおよびGSK−3βに対して34nMのIC50を有し、そして9nMのKを有するマレイミド誘導体である(Coghlan,Culbertら,2000)。試験されてTM細胞における基底CTGF遺伝子発現およびいくつかの場合にはTGFβ2誘導性CTGF遺伝子発現を阻害することが見出された、GSK−3クラスのインヒビターの他の化合物は、パウロン(paullone)(例えば、アルスターパウロン(alsterpaullone)、9−シアノパウロン(9−cyanopaullone)およびケンパウロン(kenpaullone))を含んでいた(Zaharevitz,Gussioら,1999;Leost,Schultzら,2000;Bain,McLauchlanら,2003)。
【0028】
CDKクラスの化合物において、比較的選択的なCDK2インヒビターであるGW−8510(Davis,Bensonら,2001)は、正常ヒトTM細胞および緑内障ヒトTM細胞において基底CTGFレベルおよびTGFβ2誘導性CTGFレベルの両方を阻害することが見出された(図4)。GW−8510は、10nMのIC50を有する、CDK2の強力かつ比較的選択的なインヒビターである。GW−8510はまた、CDK1およびCDK4を阻害するが、より低いIC50値(110nMおよび130nM)を有する(Davis,Bensonら,2001)。試験して阻害活性を有することが示された他のCDKクラスのインヒビターは、プルバラノールA(purvalanol A)およびロスコビチン(roscovitine)を含んでいた(Hardcastle,Goldingら,2002)。
【0029】
CTGF QPCRアッセイにおいて試験され、そしてTM細胞における基底CTGF遺伝子発現およびいくつかの場合にはTGFβ2誘導性CTGF遺伝子発現を阻害することが見いだされた他のクラスの化合物は、PPARアゴニスト(例えば、トログリタゾン、シグリタゾン(Willson,Brownら,2000)および15(S)HETEを含んでいた。
【0030】
本発明の薬剤は、眼への(例えば、局所的、眼房内、または移植片を介した)送達のための種々の型の眼用処方物に組み込まれ得る。この薬剤は好ましくは、眼への送達のために、局所眼用処方物中に組み込まれる。この薬剤は、眼科学的に受容可能な保存剤、界面活性剤、粘度増強剤、浸透増強剤、緩衝剤、塩化ナトリウム、および水性滅菌眼科用懸濁剤または水性滅菌眼科用液剤を形成するための水と組み合わされ得る。眼用液剤処方物は、薬剤を生理学的に受容可能な等張の水性緩衝液中に溶解することにより調製され得る。さらに、この眼用液剤は、この薬剤を溶解することを補助するために、眼科学的に受容可能な界面活性剤を含み得る。さらに、この眼用液剤は、結膜嚢中でのこの処方物の保持を改善するために、粘度を上昇させるための薬剤(例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)を含み得る。ゲル化剤(ジェランガムおよびキサンタンガムを含むがこれらに限定されない)もまた用いられ得る。無菌眼用軟膏処方物を調製するために、活性成分は、保存剤と、適切なビヒクル(例えば、鉱油、液体ラノリンまたは白色ワセリン)中で組み合わされる。無菌の眼用ゲル処方物は、薬剤を、例えば、類似の眼用調製物について公開された処方に従ってカルボポール−974(carbopol−974)などの組み合わせから調製された親水性基剤中に懸濁することにより調製され得;保存剤および張度剤が組み込まれ得る。
【0031】
この薬剤は好ましくは、約4〜8のpHを有する、局所眼用懸濁剤または局所眼用液剤として処方される。各個体への特定の投与レジメンの確立は、臨床医の自由裁量に任される。この薬剤は通常、これらの処方物中に、0.01重量%〜5重量%の量で含まれるが、好ましくは、0.05重量%〜2重量%の量で、最も好ましくは0.1重量%〜1.0重量%の量で含まれる。投与形態は、液剤、懸濁剤、微小乳濁剤であり得る。従って、局所提示のために、1〜2滴のこれらの処方物が、熟練した臨床医の自由裁量に従って、1日1〜4回、眼の表面へ送達される。
【0032】
これらの薬剤はまた、緑内障を処置するための他の薬剤(例えば、β−ブロッカー、プロスタグランジンアナログ、カルボニックアンヒドラーゼインヒビター、αアゴニスト、縮瞳剤、および神経保護剤であるがこれらに限定されない)と組み合わせて用いられ得る。
【0033】
この薬剤はまた、当業者に周知の技術を用いて、眼に直接的に(例えば:局所眼用点眼剤または局所眼用軟膏;盲嚢中の、または強膜に隣接してもしくは眼内に移植された徐放デバイス;眼周囲注射、結膜注射、テノン嚢下(sub−Tenon)注射、眼房内注射、もしくは硝子体内注射)、または非経口的に(例えば:経口注射;静脈内注射、皮下注射もしくは筋肉内注射;皮膚送達など)送達され得る。以下は、本発明によって具体化される可能な処方物の例である。
【0034】
【表1】

本発明の化合物が、眼内挿入片デバイス中に処方され得ることがさらに意図される。
【0035】
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例において開示される技術が、本発明者らによって本発明の実施において良好に機能することが見出された技術を表し、従って、その実施のための好ましい形態を構成するとみなされ得ることが当業者によって認識されるべきである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、開示される特定の実施形態において多くの変更がなされ得、そして本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、同様または類似の結果が依然として得られ得ることを認識すべきである。
【実施例】
【0036】
(実施例1:非緑内障TMと比較した、緑内障TMにおけるCTGFの発現)
(マイクロアレイスクリーニング)
CTGFについてのmRNA転写産物を、GeneFilter(登録商標)(Research Genetics)スクリーニングによって、正常TM細胞と比較して、緑内障TM細胞において上昇していると同定した。
【0037】
500ngの総RNAを、プールした(各々6の)正常TM細胞株または緑内障TM細胞株から、記載(Shepardら,IOVS 2001,42:3173)の通りに単離し(TRIzol Reagent;Invitrogen)、そして300単位のSuperscript II RNase H−逆転写酵素(Invitrogen)、100μCi[α−33P]dCTP(10mCi/ml、3,000Ci/mmol;Amersham)、0.33mM dATP、dGTP、dCTP(Promega)、3.3mM DTT、1×First Strand Buffer(Invitrogen)、および2μgオリゴ−dTの存在下で、37℃にて90分間、別個に逆転写した。放射性標識したcDNAを、続いて、Chroma−Spin 100 Columns(Clontech)を製造業者の指示に従って用いて精製した。約4,000個の既知の遺伝子をスポットした1枚のGenefilter(登録商標)(GF211;Research Genetics)を、放射性標識したプローブを製造業者の指示に従って用いたハイブリダイゼーションのために用いた。この膜を、0.5% SDS中で5分間煮沸することにより、最初に前処理した。この膜のプレハイブリダイゼーションを、5μgのポリ−dA(Research Genetics)および5μgの煮沸Cot1 DNA(Invitrogen)をブロッキング試薬として含む5ml MicroHyb(Research Genetics)を含むローラーボトル中で42℃にて30分間行った。放射性標識したプローブ全体を煮沸し、そしてプレハイブリダイゼーション混合物中に42℃にて16時間添加した。ハイブリダイゼーション後、この膜を、2×SSC/1% SDS中で20分間を2回、次いで0.5×SSC/1% SDS中で15分間を1回洗浄した。この膜を、湿ったWhatmann 3MM紙上に配置し、そしてSaranWrap中に包んだ。画像を、Storm Phosphorimager(Molecular Dynamics)において、最大解像度を用いて得た。一旦画像が獲得されたら、このブロットを煮沸した0.5% SDS中で直ちにストリッピングし、そして反対のプローブを用いる別のハイブリダイゼーション(例えば、正常なTM、続いて緑内障TM)に供した。重複したプロービングから得た画像を、Pathways(Research Genetics)およびMS Excel(Microsoft)ソフトウェアを用いて分析した。GF211 GeneFilter(登録商標)上の4300個の遺伝子のうち、CTGF(GenBank登録番号AA598794)は、2倍よりも高いGTM:NTM比を示した7個の遺伝子のうちの1つであった。
【0038】
(cDNAサブトラクションスクリーニング)
CTGFを、正常TM細胞と比較して緑内障TM細胞において差があって発現されるmRNA転写産物のスクリーニングのために用いられるカスタムPCR−SelectTM
cDNA Subtractionスクリーニング(Clontech)において独立して同定した。
【0039】
700μgの総RNAを、プールした(各々7個の)正常TM細胞株または緑内障TM細胞株から記載(Shepardら2001)の通りに単離した(TRIzol Reagent;Invitrogen)。テスター(緑内障)ポリA+ RNAおよびドライバー(正常)ポリA+ RNAを、Nucleotrap mRNA Midiキット(Clontech)を用いたオリゴ−dTラテックスビーズでの2回のポリA+選択により単離した。全てのその後のPCR−SelectTM cDNAサブトラクション工程を、Clontechキット(カタログ番号K1804−1)の方法論に従って行った。
【0040】
得られたcDNAサブトラクションライブラリーのディファレンシャルスクリーニングを、PCR−SelectTM Differential Screening Kit(Clontechカタログ番号K1808−1)における指示に本質的に従って行った。選り抜きの数の差があって発現されたcDNAクローンをまた、仮想(virtual)ノーザン分析により確認した。サブトラクションされたTM細胞のcDNAライブラリープローブを用いて同定された、差があって発現された全ての候補クローンのリストを、Clontechで作成した。CTGFについての転写産物(GenBank登録番号XM_037055.1)は、このリストの中にあり、そして緑内障cDNAライブラリーにおいて富化された。
【0041】
(実施例2:RNA単離および第1鎖cDNA調製)
総RNAを、Trizol(登録商標)試薬を製造業者(Life Technologies)の指示に従って用いてTM細胞から単離した。第1鎖cDNAを、1μgの総RNAから、ランダムヘキサマーおよびTaqMan(登録商標)Reverse Transcription試薬を製造業者(PE Biosystems,Foster City,CA)の指示に従って用いて生成した。100μlの反応物を、続いて20倍希釈して、0.5ng/μlの有効なcDNA濃度を達成した。
【0042】
(定量的PCR)
CTGFの差のある発現を、本質的に記載(Shepardら,IOVS 2001,42:3173)の通りにABIPrism(登録商標)7700 Sequence Detection System(Applied Biosystems)を用いて、定量的リアルタイムRT−PCR(QPCR)によって確認した。CTGF増幅のためのプライマー(CAGCTCTGACATTCTGATTCGAA、nt1667〜1689およびTGCCACAAGCTGTCCAGTCT、nt1723〜1742)を、Primer Expressソフトウェア(Applied Biosystems)を用い、Genbank登録番号NM_001901.1の隣接エキソンにアニーリングし、そして76bpのアンプリコンを生成するように設計した。CTGFの増幅を、69bpのアンプリコンを生成する、18S rRNA遺伝子(GenBank登録番号X03205)に対して設計されたプライマー:GTCCCTGCCCTTTGTACACAC、nt1680〜1700およびCGATCCGAGGGCCTCACTA、nt1730〜1749)を用いて18SリボソームRNA発現に対して正規化した。SYBR(登録商標)Green I二本鎖DNA結合色素化学(Applied Biosystems)を用いてCTGF cDNAまたは18S cDNAを増幅した。CTGFプライマー対および18Sプライマー対の特異性を、DNA配列決定、アガロースゲル分析およびABI Prism 770 SDS Dissociation Curveソフトウェア(Applied Biosystems)を用いた解離曲線分析の組み合わせにより、PCR産物から評価した。CTGF rRNA反応物または18S rRNA反応物は、50μlの最終容積において、1×SYBR Green PCR Master Mix(Applied Biosystems)、50nMプライマー濃度および2.5ng cDNAからなっていた。サーマルサイクリング条件は、50℃2分間、95℃10分間、続いて95℃15秒間、60℃1分間を40サイクルからなっていた。相対的RNA濃度の定量を、PE Biosystems User Bulletin #2(http://docs.appliedbiosystems.com/pebiodocs/04303859.pdf)に記載されるとおりの相対標準曲線法を用いて行った。データ分析を、SDSソフトウェアバージョン1.9.1(Applied Biosystems)およびMS Excel 97(Microsoft)を用いて行った。CTGFまたは18Sについての標的配列を含むプラスミドDNAを、標準曲線を作成するために用いた。QPCRデータを、平均±SDとして提示する。
【0043】
本明細書中に開示され特許請求される組成物および/または方法の全ては、本発明の開示を考慮して、過度の実験を伴わずに作製および実行され得る。本発明の組成物および方法を好ましい実施形態に関して記載してきたが、組成物および/または方法、ならびに本明細書中に記載される方法の工程または工程の順序に対して、本発明の趣旨、精神および範囲から逸脱することなく、バリエーションが適用され得ることが当業者に明らかである。より詳細には、化学的および構造的の両方で関連する特定の薬剤で、類似の結果を達成するために、本明細書中に記載の薬剤を置換し得ることが明らかである。当業者に明らかな全てのこのような置換および改変は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の精神、範囲および趣旨の範囲内であるとみなされる。
【0044】
(参考文献)
以下の参考文献は、本明細書中に示される手順を捕捉する例示的な手順の詳細または他の詳細を提供する程度まで、本明細書中に具体的に参考として援用される。
【0045】
(米国特許)
6,069,006;
6,358,741。
【0046】
(書籍)
(他の刊行物)
【0047】
【表2】

【0048】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】CTGF遺伝子発現は、緑内障TM組織において、正常TM組織と比較して上昇している。マイクロアレイおよびcDNAサブトラクションの結果を確認するために、CTGF mRNA発現を、緑内障TM組織cDNAに対して比較した正常TM組織cDNAのQPCR分析により決定した。各サンプルの下の数字は、各サンプルに割り当てられたcDNA識別番号をいう。ヒトドナー組織および総RNAを、記載(Wangら2001)の通りに得た。「Ave.」は、正常TMレベルまたは緑内障TMレベルの平均を表す。
【図2】CTGF遺伝子発現は、正常TM細胞株と比較して、緑内障TM細胞株において上昇する。マイクロアレイおよびcDNAサブトラクションの結果を確認するために、CTGF mRNA発現を、緑内障TM細胞株cDNAに対して比較した正常TM細胞株cDNAのQPCR分析により決定した。各サンプルの下の数字は、細胞株識別番号をいう。ヒトTM細胞株および総RNAを、記載(Shepardら2001)の通りに得た。「NTMプール」および「GTMプール」とは、プールしたNTM cDNAまたはプールしたGTM cDNAからの増幅レベルをいう。
【図3】緑内障TM細胞におけるCTGF遺伝子発現に対するGSK−3阻害の影響。CTGF遺伝子発現に対するGSK−3阻害の影響を決定するために、本発明者らは、QPCR分析を用いて、緑内障TM細胞株(SGTM2697)における基底CTGF mRNA発現およびTGFβ2刺激CTGF mRNA発現の両方に対する既知のGSK−3インヒビターSB−216763(Coghlan,ら2000)の影響を決定した。
【図4】緑内障TM細胞におけるCTGF遺伝子発現に対するCDK2阻害の影響。CTGF遺伝子発現に対するCDK阻害の影響を決定するために、本発明者らは、QPCR分析を用いて、緑内障TM細胞株(SGTM2697)における基底CTGF mRNA発現およびTGFβ2刺激CTGF mRNA発現の両方に対する既知のCDK2インヒビターGW−8510(Davis,ら2001)の影響を決定した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼内圧の低下および神経保護を必要とする患者の眼内圧を低下させて該患者に神経保護を提供するための組成物であって、該組成物は、治療有効量の、結合組織増殖因子(CTGF)の発現、シグナル伝達または生物学的機能を阻害する少なくとも1つの非ヌクレオチド薬剤または非タンパク質薬剤、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含み、該組成物は、投与のために処方される、組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−131643(P2006−131643A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−35819(P2006−35819)
【出願日】平成18年2月13日(2006.2.13)
【分割の表示】特願2004−500769(P2004−500769)の分割
【原出願日】平成15年4月18日(2003.4.18)
【出願人】(399054697)アルコン,インコーポレイテッド (102)
【Fターム(参考)】