説明

着心地、保温性及び吸湿性に優れた衣料用編地に使用される紡績糸

【課題】
極めて柔軟で薄くて着心地が良く、しかも保温性及び吸湿性に優れた衣料用編地を得る。
【解決手段】
0.2〜1.0dtexの単繊維繊度を有するセルロース系短繊維と0.1〜1.1dtexの単繊維繊度を有するアクリル系短繊維とを15:85〜70:30の重量比で60重量%以上含有する紡績糸。この紡績糸を使用する編地は目付60〜130g/m、厚み0.2〜0.7mmにおいて保温率16〜30%・吸湿率3〜15%を達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極めて柔軟で薄くて着心地が良く、しかも保温性及び吸湿性に優れた衣料用編地を得るために好適な紡績糸に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、秋冬に着用する衣料用布帛においては、冬の寒さに対応するための保温性を高める工夫や、着用中の快適性を向上させる検討がされてきた。保温性を高めるための技術としては、布帛内に熱伝導性の低い空気を多く持たせるための工夫がされている。例えば、編組織を検討して嵩高性を高めたり、中空繊維を用いて繊維中に空気を含んだもの、高収縮糸を使って、染色加工後の糸収縮差を応用したもの等がある。しかしながら、保温性を高めると編地が厚くなったり、柔軟性が低下して着心地が悪くなってしまう問題があった。
【0003】
例えば、特許文献1では、表面層と裏面層とを結接糸でタックしてなり、該結接糸が中空糸で構成されている保温編地が提案されている。この編地は、保温性αが18%以上とあるようにある程度保温性が向上しているが、編地の厚さ及び目付けに関しては十分満足できる値ではない。また、特許文献2では、外層が単糸繊度0.2〜3.0dtexの繊維から構成され、編地の少なくとも一層が45コース以上/inchかつ45ウエール以上/inchの編目密度を有し、編地の通気度が5〜50cc/cm・secであって、吸水加工が施された保温編地が提案されている。この編地は、高捲縮糸や高収縮糸を用いて高密度にすることによって保温性を得ているので、編地が重くなる問題があった。
【0004】
さらに、編地の柔軟性を高める手段として、マイクロファイバーを使ったものが提案されている。例えば、特許文献3では、柔軟かつ膨らみのある風合いで、しかも非常に緻密で、発色性にも優れた超極細繊維織編物を得るのに適した超極細複合繊維、および該超極細複合繊維を用いた超極細繊維織編物の製造方法が提案され、特許文献4では、着用・洗濯を繰り返しても高い柔軟性を維持し、表面形態安定性に優れた肌着用途に適した布帛が提案されている。しかしながら、これらの方法では柔軟な布帛を得ることはできるが、保温性が低かったり、吸湿性が低かったり、また生地が分厚くて着心地が良くなかったりして、必ずしも冬用衣料として十分に快適なものではなかった。
【0005】
一方、マイクロファイバーと高吸湿繊維を用いて、吸湿発熱と微細空隙からなる空気層から保温性を高めることも検討されている。例えば、特許文献5では、体温を長時間にわたって維持し、体から熱を逃がし難い、保温性に優れた衣料用に適した紡績糸として、単糸繊度が0.1〜1.3dtexの疎水性合成繊維を40質量%以上含み、環境を20℃、40%RHから20℃、90%RHに変化させた時の吸湿発熱量が15J/g以上である吸湿発熱性繊維を30質量%以上含む紡績糸が提案されている。しかしながら、この方法では、保温性の維持や、ムレを防ぎ、長時間の着用において不快感の少ない衣料素材として好適ではあるが、編物として厚みがあり、十分に柔らかくないので、必ずしも着心地の良い編地が得られなかった。
【0006】
このように秋冬インナー用の布帛において、編地の厚みや組織の検討、中空繊維やマイクロファイバーなどの特性により空気層を多く取ることで保温性を得る従来の技術では、厚みが大きくなる傾向にあり、薄さや柔らかさの点から見て満足できるものではなく、糸の番手についても素材特性上、細い糸を作ることが難しかった。このため保温性及び吸湿性を高めながら、薄くて柔らかい編地を製造できないのが現状であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−235264公報
【特許文献2】特開2002−363843号公報
【特許文献3】特開平09−256225号公報
【特許文献4】特開2002−294564号公報
【特許文献5】特開2003−227043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、秋冬用の衣料として、保温性と吸湿性を持ちながら、非常に柔軟で薄くて着心地に優れたものとするために好適な紡績糸、及びそれを用いた編地を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、極細化したセルロース系短繊維を使って作った紡績糸は柔軟性が極端に向上して、ポリエステル等の他の極細繊維で作った紡績糸に比べても非常に優れた柔軟性が得られることを見出した。しかしながら、極細セルロース系短繊維は、繊維強度が低く、繊維の水分率が高いために接触冷感が高く保温性も低いので、そのままでは保温性の高い、実用的な強力を持った紡績糸を得ることができないという問題がある。そこで、本発明者らは更に鋭意検討した結果、極細セルロース系短繊維と極細アクリル系短繊維を使って細い紡績糸にすることによって、柔らかくて薄く、しかも保温性と吸湿性があり、快適な秋冬用の衣料編地に好適な紡績糸が提供できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下の(1)〜(4)の構成を有するものである。
(1)0.2〜1.0dtexの単繊維繊度を有するセルロース系短繊維と0.1〜1.1dtexの単繊維繊度を有するアクリル系短繊維とを15:85〜70:30の重量比で60重量%以上含有することを特徴とする紡績糸。
(2)繊維構成本数が70〜250本であることを特徴とする(1)に記載の紡績糸。
(3)(1)又は(2)に記載の紡績糸を50重量%以上含有することを特徴とする衣料用編地。
(4)目付が60〜130g/mであり、厚みが0.2〜0.7mmであり、保温率が16〜30%であり、吸湿率が3〜15%であることを特徴とする(3)に記載の衣料用編地。
【発明の効果】
【0011】
本発明の紡績糸は、特定の極細セルロース系短繊維と極細アクリル系短繊維を特定の割合で含有しているので、柔らかくて着用感(風合)が良く、薄くて軽量で嵩張らず、保温性と吸湿性もあって、快適な秋冬用衣料品、特にインナー素材に求められる快適性能を満足する編地を好適に提供することができる。また、本発明の紡績糸は、実用的な強度を持ち、紡績性、編立性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例で使用した編組織(片袋、スムース)を示す。
【図2】実施例2の紡績糸の断面写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の紡績糸は、0.2〜1.0dtexの単繊維繊度を有するセルロース系短繊維と0.1〜1.1dtexの単繊維繊度を有するアクリル系短繊維とを60重量%以上含有するものであり、前記セルロース系短繊維と前記アクリル系短繊維の重量比が10:90〜70:30であることを特徴とするものである。本発明の紡績糸は、上記のような二種類の極細繊維を使用することにより細くて柔らかい糸を紡出することができるとともに、高い保温性と吸湿性を備えたものである。
【0014】
本発明の紡績糸に使用するセルロース系短繊維としては、再生セルロース繊維、半合成繊維、溶剤紡糸セルロース繊維、綿、麻に代表される天然繊維が挙げられる。これらの中では、再生セルロース繊維または溶剤紡糸セルロース繊維が好ましい。再生セルロース系繊維としては、キュプラアンモニウムレーヨン、ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、ハイウエットモジュラスレーヨンなどが例示される。また、溶剤紡糸セルロース繊維とは、特定の溶剤にパルプを溶解して得た紡糸原液を、特定の手段で紡糸して得られたものである。具体的には、N−メチルモルフォリン−N−オキサイド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピペリジン−N−オキサイド、ジメチルアセトアミドなどの溶剤にパルプを溶解し、濾過して不純物を除去した後、得られた紡糸原液を乾式紡糸又は湿式紡糸することにより、当該繊維を得ることができる。溶剤紡糸セルロース繊維としては、リヨセル、テンセルなどが例示される。
【0015】
セルロース系短繊維の単繊維繊度は0.2〜1.0dtexであり、好ましくは0.3dtex〜0.9dtex、より好ましくは0.3dtex〜0.8dtex、更に好ましくは0.3dtex〜0.7dtexである。短繊維繊度が上記範囲未満の場合、染色したときの色濃度が極端に低下して、混紡糸の均一な染色性が得られにくくなる。また、上記範囲を越えると、細番手糸を紡出するのが難しくなるとともに風合いも硬くなってくる。
【0016】
また、本発明の紡績糸に使用するアクリル系短繊維は、アクリロニトリルを50重量%以上含有するアクリロニトリル系ポリマーからなることが好ましい。アクリロニトリル系ポリマーがアクリロニトリルを50重量%以上含有する場合、アクリロニトリル単独ポリマーであってもよいが、経済性の点でアクリロニトリルとアクリロニトリルに共重合可能な不飽和モノマーとのコポリマーであり、アクリロニトリルを50〜95重量%含有するコポリマーであることが望ましい。アクリロニトリルの含有量が50重量%未満では、染色鮮明性、発色性等のアクリル繊維としての特徴が発揮されず、また熱特性をはじめとする他の物性も低下する傾向となる。
【0017】
アクリロニトリルに共重合可能な不飽和モノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2ーエチルヘキシル、アクリル酸2ーヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の不飽和モノマー等が挙げられる。
【0018】
さらに、染色性等改良の目的で共重合可能なモノマーとしては、p−スルホフェニルメタリルエーテル、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2ーアクリルアミドー2ーメチルプロパンスルホン酸、及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
【0019】
アクリロニトリル系ポリマーの分子量は、アクリル繊維の製造に通常用いられる範囲のものであれば特に限定されないが、分子量が低すぎると、紡糸性が低下すると同時に原糸の糸質も悪化する傾向にあり、分子量が高すぎると、紡糸原液に最適粘度を与えるポリマー濃度が低くなり、生産性が低下する傾向にあるので、紡糸条件に従って適宜選択される。
【0020】
アクリル系短繊維の製造方法は特に限定されないが、例えばアクリロニトリルを50重量%以上含有するアクリロニトリル系ポリマーを、溶剤に溶解して紡糸原液とし、紡糸するという湿式紡糸法により製造することができる。紡糸の際に用いられる溶剤としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γーブチロラクトン、アセトン等の有機溶剤、硝酸、ロダン酸ソーダ、塩化亜鉛等の無機溶剤が挙げられる。
【0021】
アクリル系短繊維の単繊維繊度は0.1〜1.1dtexであり、好ましくは0.1〜0.9dtex、より好ましくは0.1〜0.7dtex、更に好ましくは0.1〜0.6dtexである。短繊維繊度が上記範囲未満では、染色したときの色濃度が極端に低下して、混紡糸の均一な染色性が得られにくくなる。また、上記範囲を越えると、細番手糸を紡出するのが難しくなるとともに風合いも硬くなってくる。
【0022】
本発明の紡績糸中のセルロース系短繊維とアクリル系短繊維の混率比は重量比で15:85〜70:30であり、好ましくは20:80〜70:30、より好ましくは30:70〜70:30、更に好ましくは35:65〜65:35である。セルロース系短繊維の混率が上記範囲から外れると、柔軟性が得られないとともに目標とする吸湿性も得られなくなり、また上記範囲を超えると吸湿性は上がるものの保温性が低下する。また、紡績糸中のセルロース系短繊維とアクリル系短繊維を合わせた混紡率は60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、更に好ましくは80重量%以上である。混紡率が上記範囲未満であると、目的とする保温性、吸湿性が得られ難くなる。
【0023】
本発明の紡績糸の繊維構成本数は70〜250本であることが好ましい。構成本数は構成繊維の繊度を考慮して設定すればよいが、70本未満の場合、糸としての必要構成本数が不足するために糸強度が低く、紡績性が悪くなるおそれがあり、250本を越えると、糸番手が60番手より太くなり、本発明の目的とする軽量・薄地の編地が得られないおそれがある。
【0024】
本発明の紡績糸の繊度は英式番手で60〜200番手であることが好ましく、より好ましくは70〜120番手、更に好ましくは70〜100番手である。番手が上記範囲より太い場合、本発明の目的とする薄くて、軽くて、暖かい編地を得ることが難しくなる。また、上記範囲より細い場合、編地が薄くなりすぎて保温性が低下し、生地強度が基準に達成できなくなる。本発明の紡績糸の撚係数(K)は3.0〜4.5であることが好ましく、より好ましくは3.2〜4.0である。撚係数が上記範囲未満の場合、風合いは柔らかくなるものの、糸強度が低下し、紡績性、製編性が悪くなり、生産が困難になる。また、上記範囲を超えると、紡績性、製編性が良くなるが、風合いが硬くなってしまう。本発明に利用できる紡績方法としては、リング精紡、MVS、中空スピンドル精紡等があり、特にリング精紡が、糸強度が高く、糸質も良く、細番手化も容易であり、汎用性も高いため、好適である。
【0025】
本発明の紡績糸によって作られた編地は、保温性と吸湿性に優れながら、薄くて軽く柔軟性を持つことを特徴とする。従って、本発明の編地は、薄くて軽い特徴を示す指標として、目付が好ましくは60〜130g/m、より好ましくは80〜100g/mであり、厚みが好ましくは0.2〜0.7mm、より好ましくは0.3〜0.6mmである。目付けが上記範囲未満では温かさが得られないし、上記範囲を越えると本発明が意図する軽い編地の範疇を超えてしまう。また、厚みが上記範囲未満では薄くなりすぎて温かさが実感できないし、上記範囲を越えると本発明が意図する薄い生地の範疇から外れてしまう。
【0026】
本発明の編地は、編組織を特に限定しないが、厚みが薄くなるように考慮すべきである。例えば、本発明の編地としては、丸編のシングルニット、ダブルニット又は経編でも良い。編地の厚みが大きくなり難い組織で好適なものとしては、フライス、片袋、天竺、ミラノリブ、リバーシブル、ベア天竺、ベアフライス等がある。薄くて軽い素材とするにはこれらの編組織を適正な密度に設定することが好ましい。適正密度は編み組織により変動するが、ウエール数25〜40/inch、コース数35〜60/inchの範囲で適宜設定すればよい。本発明の紡績糸を使用した編地は、上述の目付と厚みでありながら、16〜30%の保温率、3〜15%の吸湿率を達成することができる。
【0027】
本発明の編地は、上記混紡糸の混率が60重量%を下回らない範囲で、他の糸を交編することができる。しかし、この場合、薄くて軽い特性を維持するために用いる糸は英式番手で言う80番手以上の細い糸条であることが好ましい。交編糸は、80番手以上の細い糸であれば特に限定しないが、例えば50dtex以下のフィラメントや、紡績糸または複合糸が好適に用いられる。交編される他の糸としては、具体的にはナイロンやポリエステルのフィラメントまたはその仮撚加工糸であったり、短繊維や長繊維と弾性繊維を複合した被覆弾性糸がある。被覆弾性糸としては、フィラメントと弾性糸を合撚したFTY(フィラメント ツイスティッド ヤーン)、シングル(ダブル)カバーリング糸、エアーカバード糸、仮撚加工と同時混繊する仮撚複合糸等が用いられる。短繊維と弾性糸との複合糸としては、コアスパンヤーン、プライヤーン等が用いられる。弾性糸はポリウレタン系スパンデックス、ポリオレフィン系弾性糸、ポリエステル系弾性糸、ポリエステル系潜在捲縮糸等を用いることができる。弾性糸の繊度は22dtex以下のものを用いることが好適である。繊度が22dtexを超えると混繊糸繊度が大きくなってしまったり、混繊する非弾性糸とのバランスが悪くなる。混繊時の弾性糸ドラフト率は1.8〜2.8倍の低倍率にする方が良い。更に好適には1.8〜2.2倍程度である。弾性糸ドラフト率が上記範囲を越えると、伸縮のパワーが強すぎて編地の収縮が大きくなり、薄くて軽い編地を得難くなる。上記範囲未満の場合は、ストレッチバックが不十分となり、インナーとして着用時に横方向に伸びて戻らない現象が発生する。また、FTYの製造においても糸切れが多く安定生産が困難になる。
【0028】
例えば、本発明の編地では、66dtex以下のナイロン被覆弾性糸を40重量%以下の割合で交編することができる。好ましくは、44dtex以下のナイロン被覆弾性糸として20dtex以下のポリウレタン弾性糸とナイロンフィラメントを用い、これを交編して片袋とする。この場合の破裂強度は250〜350kPaである。
【0029】
本発明の編地の染色加工は、通常のアクリル繊維や、他の繊維との混用編地の加工方法であれば良いが、本発明の紡績糸の繊維間空隙構造を潰さないよう注意して加工することが必要である。例えば、乾燥や熱処理時に必要以上に編地にテンションや厚み方向の圧縮等をかけて加工しないこと等が求められる。また、精練や染色等の後に液温を下げるときに、急速に行なうとアクリル繊維がへたるため、降温はゆっくり行なうようにする。
【0030】
本発明の編地には、柔軟剤や帯電防止剤のような一般的な仕上加工剤を付与することが好ましく、その他の各種機能加工が単独または併用して施されていても良い。機能加工の例としては、親水加工などの防汚加工、UVカット加工、静電加工、スキンケア加工などがあるが、これに限定されるものではない。
【0031】
本発明の紡績糸を使用した編地は、曲げ剛性が低くて非常に柔らかく、厚みが薄くても保温性が高く、吸湿性が良好である。本発明の編地の曲げ剛性は、KESの曲げ剛性(B値)のたて・よこの平均値が0.001〜0.005となり、より好適には0.001〜0.003であり、更に好適には0.001〜0.002である。また、本発明の編地は、保温率が16%〜30%の範囲となり、より好適には18〜30%である。また、吸湿性が3%〜15%となり、より好適には6〜15%である。
【実施例】
【0032】
次に実施例、比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。これらの実施例における変更は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本発明で用いた特性値の測定法は以下の通りである。
【0033】
<短繊維繊度>
使用する原綿の短繊維繊度は、JIS−L−1019−6.4.1の綿繊維試験方法のマイクロネアによる方法に従って測定した。
【0034】
<紡績糸の繊度>
JIS−L−1095−9.4.1の一般紡績糸試験法の正量テックス・番手測定の綿番手測定方法に従って測定した。
【0035】
<保温率>
カトーテック社製のサーモラボIIを用い、20℃、65%RHの環境下で、BT−BOXのBT板(熱板)を人の皮膚温度を想定して35℃に設定し、その上に試料を置き、熱移動量が平衡になったときの消費電力量Wを測定する。また、試料を置かない条件での消費電力量W0を計測する。以下の式で保温率を計算する。
保温率(%)={(W0−W)/W0}×100
BT板は、10cm×10cmのサイズであるが、試料は20cm×20cmのサイズとする。通常は試料を熱板に接触させて測定するが、本発明の保温率は熱板の上に断熱性のある発砲スチロール等のスペーサーを設置して試料との空隙を5mm設けて計測を行なう。
【0036】
<編地の厚み>
JIS−L−1018−6.5のメリヤス生地試験方法の厚さに従って測定した。
【0037】
<編地の目付>
JIS−L−1018−6.4.2のメリヤス生地の試験方法の備考の目付けに従って測定した。
【0038】
<編地の曲げ剛性>
KES−FB2方法でカトーテック社製純曲げ試験機を用いて生地のたて・よこ平均の曲げ剛性値(B)を評価した。たて・よこの測定の回数をそれぞれn=3として、たて・よこの平均を曲げ剛性の値とした。測定環境は20±2℃、65±2%RHである。
【0039】
<紡績糸の強度>
JIS−L−1095−9.5.1の一般紡績糸の試験法の「単糸引っ張り強さ」に従って測定した。試験条件は定速伸長型を用いて測定した。
【0040】
<編地から取出した紡績糸の繊維構成本数、繊維混率、単繊維繊度>
混紡糸を編地より取り出し、糸種別に素材混率、糸番手を測定する。糸番手はJIS−L1095−9.4.1一般紡績糸の正量テックス・番手測定の綿番手測定方法により測定する。素材混率測定については、JIS−L1030の繊維製品の混用率試験方法の各方法を適宜用いる。繊維構成本数については、樹脂包埋法を用いて、紡績糸の横断面を写真撮影して構成本数を数える。包埋の方法は、紡績糸一本を真っ直ぐな状態にしてエポキシ系樹脂で包埋して、ミクロトームを用いて、繊維軸に直角に糸断面の切片を切りだす。光学顕微鏡により切出した繊維断面を写真撮影する。この写真における糸断面を形成している繊維本数を目視で数える。測定回数n=20の平均値を繊維構成本数とした。なお、この樹脂包埋は、繊維断面写真をとるための一般的な方法を用いれば良い。また、形状、繊度だけで繊維種を判断できない場合は、染色を施して色によって判断することができる。測定後、各々糸の番手、素材の混用率とその本数にしたがって各繊維の繊度を算出する。
【0041】
<編地の破裂強度>
JIS−L−1018の破裂強さA法に従って測定した。
【0042】
<編地の吸湿性>
JIS−L−1018−8.6のニット生地試験法の水分率の方法に従って測定した。
【0043】
<紡績性>
精紡機の糸切れ本数(本/400錘・1時間)で判断した。
評価基準は0〜5本(良好)、6〜10本(やや悪い)、10本以上(悪い)とした。
【0044】
<編立性>
編地6kgを編む間の編機の停台回数(回/6kg)で評価した。
評価基準は0〜3回(良好)、4〜7回(やや悪い)、8回以上(悪い)とした。
【0045】
実施例1
極細タイプのレーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製ブライトタイプ(BH)0.6dtex、繊維長32mm)20重量%と、極細タイプのアクリル短繊維(日本エクスラン工業製UF8−0.3Tタイプ、0.3dtex、繊維長32mm)80重量%を、OHARA製混綿機を用いて混綿混紡した後に石川製作所製カード機を用いてカードスライバーとし、原織機製練条機に2回通して250ゲレン/6ydのスライバーとした。更に、このスライバーを豊田自動織機製粗紡機に通して60ゲレン/15ydの粗糸を作成した。そして、豊田自動織機製リング精紡機を用いてドラフト40倍、トラベラ回転数9000rpmで紡出して英式番手80′sの紡績糸を得た。そのときの撚係数(K)は3.8(撚数34T/inch)で、繊維構成本数が219本であった。この紡績糸と柿木社製のカバーリング機を用いて東洋紡績製ポリウレタン繊維エスパ(登録商標)タイプT71で 17dtexをドラフト2.2倍で低ドラフトし、東洋紡績製ポリアミド繊維シルファイン(登録商標)セミダル丸断面の28dtex−30fを550T/Mの撚数、スピンドル回転数8000r/mにてカバーリングして得られたナイロンFTY17T/28Tを交編して18′′−18Gのフライス編機(永田精機製)により片袋を編成した。編成時の条件は、編成糸長で前記短繊維紡績糸を430mm/100ウエール、前記FTYを230mm/100Wとした。実施例1の片袋の編組織を図1に示す。
【0046】
得られた生機を以下の条件で精練した。
日阪製作所製液流染色機NSタイプを用いて、編地を開反せず後述の処理条件及び精練処方で精練した。湯洗3回・水洗1回を行った後、染色機から編地を取り出して遠心脱水した後、ヒラノテクシード製シュリンクサーファードライヤーを用いて乾燥(120℃×3分)を行なった。
処理条件:浴比1:15、95℃×30分
精練処方:精練剤(第一工業製薬(株)製ノイゲンHC)1g/l、金属イオン封鎖剤(日華化学(株)製ネオクリスタルGC1000)1g/l、ソーダ灰0.5g/l
乾燥時に経方向に編地が伸びないようにテンションに注意した。
【0047】
次に、日阪製作所製液流染色機NSタイプを用いて反応染料でレーヨンを染色してソーピング・中和し、引続いて分散型カチオン染料(アクリル)と、酸性染料(ナイロン)を同浴染色してソーピング・湯洗した。その後、浴中柔軟処理して染色機から取出して脱水、乾燥した。各染色条件及び処方を下記に示す。
<反応染色>
染色条件:浴比1:10、染色温度60℃×60分
染色反応染料(住化ケムテックス(株)製Sumifix Supra BLUE BRF)1%owf
浴中柔軟剤(パーソフタルMAX)2g/L
無水芒硝(東ソー(株)製)30g/L
アルカリ剤(明成化学工業(株)製MS171)5g/L
<カチオン・酸性染色>
染色条件:浴比1:15 95℃×45分
染色処方:pH調整剤(酢酸0.2g/l,染色浴をpH=4に調整する)
均染剤(明成化学工業(株)製ディスパーTL)1g/l
分散型カチオン染料(日本化薬Kayacril light Blue 4GSL−ED)1.0%owf
酸性染料(日本化薬製Kayanol Blue NR)1.0%owf
柔軟処理:クラリアント社製サンドパームMEJ―50リキッド 1.0%owf
【0048】
乾燥後に開反して、テンターにて巾出しセットを行って性量調整し、最終的に目付100g/mの編地を得た。密度の粗い面を表としたときの表面の編地密度が36ウエール(W)/inch、45コース(C)/inchの編地を得た。実施例1の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0049】
実施例2
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維と極細タイプのアクリル短繊維をそれぞれ50重量%、50重量%の混率に変えた以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は183本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例2の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。また、実施例2の紡績糸の断面写真を図2に示す。
【0050】
実施例3
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維と極細タイプのアクリル短繊維をそれぞれ60重量%、40重量%の混率に変えた以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は171本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例3の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0051】
実施例4
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維と極細タイプのアクリル短繊維をそれぞれ20重量%、60重量%にし、さらに、綿(スーピマ)を20重量%混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は182本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例4の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0052】
実施例5
超極細レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.3Tタイプ、0.3dtex、繊維長32mm)50重量%と、実施例1の極細タイプのアクリル短繊維50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は244本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例5の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0053】
実施例6
レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、実施例1の極細アクリル短繊維50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は163本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同じ方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例6の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0054】
実施例7
レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、極細アクリル短繊維(0.1dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は371本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例7の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0055】
実施例8
レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、極細アクリル短繊維(0.5dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は134本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例8の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0056】
実施例9
レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、アクリル短繊維(1.0dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は78本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例9の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0057】
実施例10
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維をグラフト加工してグラフト率18%で吸湿率18%の改質レーヨンを得た。グラフト加工の処方を下記に示す。
<グラフト加工処方>
メタクリル酸モノマー(三菱ガス化学製)45%owf
キレート剤(キレスト製キレストNTB)0.45%
硫酸(60°Be)0.72%owf
硫酸第一鉄アンモニウム(和光純薬工業製)0.45%owf
35%過酸化水素水4.5%owf
オーバーマイヤー染色機を使用して浴比1:9.4で80℃×120分処理した。
その後、中和・オイリング処理して、紡績に供した。
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維20重量%と、実施例1の極細タイプのアクリル短繊維50重量%と、上記のグラフト加工した改質レーヨン30重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は183本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。実施例10の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0058】
実施例11
レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、極細アクリル短繊維(0.3dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡して英式番手80′sの紡績糸を得た。このときの繊維構成本数は163本であった。この糸を用いて30′′−22Gのダブルニット編機(福原精機)によりスムースを編成した。編成時の条件は、編成糸長240mm/100ウエールである。実施例11のスムースの編組織を図1に示す。次いで実施例1と同様にして染色加工して編地を得た。実施例11の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0059】
比較例1
レギュラーレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン製RBタイプ、1.4dtex、繊維長38mm)50重量%と、レギュラータイプのアクリル短繊維(日本エクスラン工業製K8−1.3Tタイプ、1.3dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sを得た。このときの繊維構成本数は54本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例1の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0060】
比較例2
レギュラーレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン製RBタイプ、1.4dtex、繊維長38mm)50重量%と、レギュラータイプのアクリル短繊維(日本エクスラン工業製、1.0dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sを得た。このときの繊維構成本数は62本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例2の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0061】
比較例3
極細レーヨン短繊維(ダイワボウレーヨン製BH0.9Tタイプ、0.9dtex、繊維長38mm)50重量%と、レギュラータイプのアクリル短繊維(日本エクスラン工業製K8−1.3Tタイプ、1.3dtex、繊維長38mm)50重量%を混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手80′sを得た。このときの繊維構成本数は69本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例3の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0062】
比較例4
レギュラーレーヨン繊維(ダイワボウレーヨン製RBタイプ、1.4dtex、繊維長38mm)50重量%と、レギュラータイプのアクリル短繊維(日本エクスラン工業製K8−1.3タイプ、1.3dtex、繊維長38mm)50重量%とを混紡した以外は実施例1と同様にして英式番手100′sを得た。このときの繊維構成本数は44本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例4の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0063】
比較例5
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維と極細タイプのアクリル短繊維をそれぞれ80重量%、20重量%の混率に変えた以外は実施例1と同様にして英式番手80′sを得た。このときの繊維構成本数は147本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例5の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0064】
比較例6
実施例1の極細タイプのレーヨン短繊維と極細タイプのアクリル短繊維をそれぞれ10重量%、90重量%の混率に変えた以外は実施例1と同様にして英式番手80′sを得た。このときの繊維構成本数は233本であった。この糸とナイロンFTYを実施例1と同様の方法で編成、染色加工して編地を得た。比較例6の紡績糸と編地の詳細と評価結果を表1に示す。
【0065】
【表1】

【0066】
表1の評価結果から明らかなように実施例1〜11の紡績糸から得られた編地は、保温率、吸湿率、柔軟性(曲げ剛性)、生地強度、紡績性、編立性の全ての特性で優れていたが、比較例1〜6のものはいずれかの特性に問題があった。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明の紡績糸は、特定の極細セルロース系短繊維と極細アクリル系短繊維を特定の割合で含有しているので、柔らかくて着用感(風合)が良く、薄くて軽量で嵩張らず、保温性と吸湿性もあって、快適な秋冬用衣料品を好適に提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.2〜1.0dtexの単繊維繊度を有するセルロース系短繊維と0.1〜1.1dtexの単繊維繊度を有するアクリル系短繊維とを15:85〜70:30の重量比で60重量%以上含有することを特徴とする紡績糸。
【請求項2】
繊維構成本数が70〜250本であることを特徴とする請求項1に記載の紡績糸。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の紡績糸を50重量%以上含有することを特徴とする衣料用編地。
【請求項4】
目付が60〜130g/mであり、厚みが0.2〜0.7mmであり、保温率が16〜30%であり、吸湿率が3〜15%であることを特徴とする請求項3に記載の衣料用編地。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−252244(P2011−252244A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125465(P2010−125465)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【出願人】(508179545)東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社 (51)
【Fターム(参考)】