説明

破砕機のフィーダシュート

【課題】破砕機のフィーダシュートに関し、簡素な構成で、整備性及び作業性を向上させる。
【解決手段】開口部12aの外周を囲ってフィーダ12に固設された上部シュート1と、筒状の下部シュート2と、開口部12aの一端に沿って水平方向に延在し下部シュート2の上端を振動フィーダ12の下面に対して回動自在に支持する支軸3と、下部シュート2の筒口がメインコンベア7及びサイドコンベア8のうちの何れか一方へ配向される位置で下部シュート2の回動位置を固定する固定装置4とを備える。
支軸3に、固定装置4による下部シュート2の非固定状態において、下部シュート2の自重により下部シュート2の筒口が一方のコンベアへ配向されるように下部シュート2を支持させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動フィーダで分別された細粒の供給先をメインコンベア又はサイドコンベアへ切り換えるフィーダシュートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木作業で発生する自然石や、コンクリートガラ,アスファルトガラ,廃木材等の建設廃材廃材、あるいは生活廃材等を解砕しリサイクル資源を生産するための作業機械として、自走式破砕機が開発されている。自走式破砕機とは、任意の場所で破砕作業を行うことができるようにクローラ式やホイール式の自走式走行装置を下部に備え、被破砕物を圧砕,粉砕する破砕装置をその上部に搭載したものである。
【0003】
一般的に自走式破砕機には、破砕装置へ被破砕物を供給するための供給装置と、破砕装置で破砕された被破砕物を車体外部へと搬送するための搬出装置とが併設されている。例えば、特許文献1には、供給装置としてホッパやフィーダを備え、搬出装置として排出コンベア及びサイドコンベアを備えた自走式破砕機が記載されている。
ホッパは、破砕装置へ供給される被破砕物が一時的に投入,載置される荷受け台であり、下方へ向かって縮径された形状をなしている。また、ホッパの略直下に配置されたフィーダは、ホッパ上の被破砕物に振動を与えて、被破砕物中に雑多に含まれる粒度の細かい小石や砂(細粒)をふるい落としつつ、残った被破砕物を破砕装置の内部へ供給する装置である。
【0004】
排出コンベアは、破砕装置の下方から車体前方へ延在しており、破砕装置で破砕された被破砕物を搬送するものである。また、サイドコンベアは、オプション装備として取り付けられる装置であり、フィーダでふるい落とされた細粒を他の被破砕物とは区別して車体側方へ搬送するのに用いられる。なお、サイドコンベアが装備されていない場合には、破砕装置を通さずにフィーダから直接排出コンベアへと細粒が供給され、搬送されるようになっている。
【0005】
ところで、特許文献1に記載の技術では、サイドコンベアの使用時にフィーダでふるい落とされた細粒をサイドコンベア側へ導入するための装置としての切替シュート装置を、フィーダの下方に設けている。この切替シュート装置の内部には、二股に分かれた細粒の通路の境界部において、切替プレートが回動可能に設けられている。二つの通路はそれぞれ、排出コンベア及びサイドコンベアへと通じており、切替プレートで一方の通路を閉塞することで細粒の供給先を任意に設定することができるようになっている。
【特許文献1】特開2004−154703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された切替シュート装置では、切替プレートが細粒の通路の内部に設けられているため、細粒が付着しやすい。特に、細粒に水分が含まれていた場合には、切替プレートの周囲や支持軸に付着した細粒が乾燥,固化しやすく、切替プレートの円滑な回動動作が阻害されるため、頻繁にメンテナンスが必要になるという課題がある。
【0007】
また、切替シュート装置のケーシング自体が二股に分かれた形状をなしているため、装置形状が大きくなり、装置の取付け作業や交換作業が煩雑となるという課題もある。さらに、装置全体の重量も重くなるため、製造コストも高い。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、整備性及び作業性を向上させることのできる破砕機のフィーダシュートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の破砕機のフィーダシュートは、破砕機に搭載された振動フィーダでふるい落とされた細粒の供給先をメインコンベア又はサイドコンベアへ切り換えるためのフィーダシュートであって、該振動フィーダの下面に形成された開口部の外周を囲って該下面に固設された上部シュートと、該上部シュートとは別体に形成され、下方に筒口を設けられた筒状の下部シュートと、該開口部の一端に沿って水平方向に延在し、該下部シュートの上端を該振動フィーダの下面に対して回動自在に支持する支軸と、該下部シュートの該筒口が該メインコンベア及び該サイドコンベアのうちの何れか一方へ配向される位置で該下部シュートの回動位置を固定する固定装置とを備え、該支軸が、該固定装置による該下部シュートの非固定状態において、該下部シュートの自重により該下部シュートの該筒口が該メインコンベア及び該サイドコンベアのうちの他方へ配向されるように該下部シュートを支持していることを特徴としている。
【0009】
なお、本フィーダシュートが適用される破砕機とは、被破砕物を破砕する破砕装置と、該破砕装置に隣接して配置され該被破砕物中の細粒をふるい落としつつ該細粒以外の被破砕物を該破砕装置へ供給する振動フィーダと、該破砕装置の下方に設けられ該破砕装置で破砕された該被破砕物を車外へ搬送するメインコンベアと、該振動フィーダの下方に設けられ該振動フィーダでふるい落とされた該細粒を車外へ搬送するサイドコンベアとを有する破砕機である。
【0010】
また、請求項2記載の本発明の破砕機のフィーダシュートは、請求項1記載の構成に加えて、該支軸が、該開口部の平面視において、該サイドコンベアよりも該メインコンベアに近い一側端に沿って延在していることを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の破砕機のフィーダシュートは、請求項1又は2記載の構成に加えて、該固定装置が、該支軸と平行な第二支軸を有するとともに該下部シュートの側面に当接する作用点を有し、該振動フィーダに該第二支軸を枢支された梃子部材と、該梃子部材の力点の近傍を該振動フィーダに対して係止する係止部材とを備えたことを特徴としている。
【0011】
また、請求項4記載の本発明の破砕機のフィーダシュートは、請求項1〜3の何れか1項に記載の構成に加えて、該上部シュートが、その下端部を該下部シュートへ内挿されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の破砕機のフィーダシュート(請求項1)によれば、下部シュートを回動させかつ固定装置で下部シュートの固定位置を固定することによって、細粒の供給先をメインコンベア及びサイドコンベアの何れか一方へ固定することができる。また、細粒の供給先を他方にするには、固定装置の固定を解除すればよく、切り換え操作が簡単である。
また、支軸が開口部の一端に沿って延在しているため、支軸に細粒が付着しにくく、内部メンテナンスの頻度を低くすることができる。また、下部シュートがフィーダから吊り下げられた状態となっているため、下部シュートを回動させるのに必要な力が小さくて済み、操作が容易である。
【0013】
さらに、開口部の外周を囲うように固定された上部シュートが下部シュートとは別設されているため、下部シュートを回動させたとしても、細粒の通路に隙間を生じることがなく、開口部から落ちてくる細粒を漏れなくコンベアへ供給することができる。
また、本発明の破砕機のフィーダシュート(請求項2)によれば、支軸を開口部のメインコンベア側に配置することにより、下部シュートが自重で筒口をメインコンベア側に配向させやすくすることができる。つまり、下部シュートの回動位置をメインコンベア側へ向けて固定するための手段が不要となり、部品点数及び製品コストを削減することが可能となる。
【0014】
また、本発明の破砕機のフィーダシュート(請求項3)によれば、簡素な構成で下部シュートの筒口をサイドコンベア側へ配向させることができる。また、梃子部材を用いることで、より小さな力で下部シュートを回動させることができる。
また、本発明の破砕機のフィーダシュート(請求項4)によれば、上部シュートと下部シュートとの隙間への細粒の噛み込みを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートを説明するためのものであり、図1は本フィーダシュートの側面図、図2はその前面図である。図3,図4は本フィーダシュートの断面図(図2のA−A断面図)であって、図3がレバーによる非固定時の状態を示すもの、図4が固定時の状態を示すものである。また、図5は本フィーダシュートが適用された自走式クラッシャ装置の全体構成を示す側面図である。
【0016】
[全体構成]
本発明に係るフィーダシュート10は、図5に示す自走式クラッシャ装置20に適用されている。
この自走式クラッシャ装置20は、下部走行体15上に架台を介してクラッシャ(破砕装置)11,フィーダ(振動フィーダ)12,ホッパ13を備えるとともに、搬送装置としてメインコンベア7及びサイドコンベア8を備えて構成される。
【0017】
クラッシャ11は、車体の略中央に配置されて架台フレームに固定された油圧駆動のジョー式破砕機である。このクラッシャ11には、可動歯及び固定歯の二枚の押圧板部材を上方へ拡開するように向かい合わせに配置したジョー式の破砕機構が設けられている。これらの二枚の押圧板部材の上部から投入された被破砕物を押し潰して圧砕し、下方から排出するようになっている。
【0018】
ホッパ13は、クラッシャ11の上端部に隣接して設けられた荷受け台であり、下方へ向かって縮径された形状をなしている。ここには、例えば油圧ショベルやホイルローダ等を用いて、クラッシャ11へ供給される被破砕物が投入される。また、ホッパ13の略直下には振動式のフィーダ12が配設されている。
フィーダ12は、ホッパ13上の被破砕物に振動を与えて、被破砕物中に雑多に含まれる粒度の細かい小石や砂(細粒)をふるい落としつつ、残った被破砕物をクラッシャ11の内部へ供給する装置である。フィーダ12の底面には、図示しない櫛状のグリズリ(ふるい装置)が設けられており、このグリズリに油圧モータで振動を与えて、被破砕物を選別しつつ移動させている。また、フィーダ12の下面(底面)には開口部12aが穿孔されており、グリズリから落下した細粒は開口部12aから排出され、一方、残った被破砕物はクラッシャ11の押圧板部材間へ供給されるようになっている。
【0019】
メインコンベア7は、その上流部をクラッシャ11及びフィーダ12の下方に近接して配置されるとともに、その下流部を車体前方へ延設されている。これにより、クラッシャ11で破砕された被破砕物やフィーダ12で選別された細粒を車体前方へ移送するようになっている。一方、サイドコンベア8は、メインコンベア7の直後方に隣接して、フィーダ12の下方から車体側方へ向けて延設されており、フィーダ12で選別された細粒を他の被破砕物とは区別して車体側方へ移送可能となっている。
また、フィーダ12の直下には、フィーダ12で選別された細粒の供給先をメインコンベア7又はサイドコンベア8へ任意に切り換えるためのフィーダシュート10が設けられている。
【0020】
[フィーダシュート構成]
図1に示すように、フィーダシュート10は、クラッシャ11の直後方において、上部シュート1,下部シュート2,支軸3及び固定装置4を備えて構成される。つまり、細粒の通路をなす部材が上部シュート1及び下部シュート2に二分割されている。
【0021】
上部シュート1は、フィーダ12に固設された筒状の部材である。図1,図2に示すように、上部シュート1は開口部12aの外周を囲うように設けられている。一方、下部シュート2は、上部シュート1とは別体に形成された筒状の部材であり、支軸3によって支持プレート9に対して支持されている。下部シュート2は上部シュート1のさらに外周を覆うように配されており、上部シュート1の下端は下部シュート2に対して遊びを有して内挿されている。
【0022】
支軸3は、開口部12aの一端に沿って水平に延在する軸である。この支軸3は、フィーダ12の下面に固設された支持プレート9に取り付けられており、下部シュート2の上端を回動自在に支持している。これにより、下部シュート2の上部シュート1に対する相対位置を変化させることができるようになっている。
また、支軸3は、細粒の通路よりも上方で下部シュート2を吊り上げていることになる。図1に示すように、本実施形態では、開口部12aの平面視において、サイドコンベア8よりもメインコンベア7に近い車体前方の一側端に沿って支軸3が延在している。
【0023】
支持プレート9は、図2に示すように、車体幅方向から上部シュート1及び下部シュート2を挟むように、左右一対設けられている。また、各支持プレート9には、図1に示すように、縦に二つの孔9a,9bが穿孔されている。前述の支軸3は、上部の孔9aに嵌合している。
固定装置4は、下部シュート2の回動を固定するための装置であり、レバー(梃子部材)5及びフック(係止部材)6を備えて構成される。また、レバー5は、支持プレート9における下部の孔9bに遊嵌された軸部(第二支軸)5a,下部シュート2の側面に当接する当接部5b及びレバー操作に係る端部5cを備えて構成される。
【0024】
軸部5aは、支軸3と平行に配置された軸であり、一対の支持プレート9間に水平に設けられている。これにより、軸部5aを回転軸としてレバー5の全体を回動させることができるようになっている。また、当接部5bは軸部5aに固設されている。端部5cを持ちレバー5の全体を回動させることで、当接部5bが下部シュート2を押圧し、支軸3を回転軸として下部シュート2全体を回動させるようになっている。
【0025】
フック6は、レバー5の端部5cを係止してレバー5の全体の回動を固定するための鉤状の部材であり、フィーダ12の下面に対して吊下されている。レバー5の固定時にも当接部5bは下部シュート2の側面に当接するため、フック6はレバー5とともに下部シュート2の回動を固定するように機能する。なお、下部シュート2及び当接部5bの接触部分(レバー5操作時における力の作用点)から支軸3までの距離は、端部5cから支軸3までの距離よりも短くなるように設定されている。
【0026】
[筒先の配向方向]
図3,図4を用いて、下部シュート2の筒先の配向方向について詳述する。図3は、レバー5がフック6に係止されていない非固定状態を示している。このとき下部シュート2は、自重によってその筒先がメインコンベア7側へ配向されている。つまり、下部シュート2の筒先がメインコンベア7側へ向けられるように、支軸3が下部シュート2を支持している。ここでは、下部シュート2の重心を、支軸3の鉛直下方〔あるいは、図3に示すように、側面視における支軸3からの鉛直線(二点鎖線)よりも車体後方〕に位置させておくことで、筒先の配向を定めている。
【0027】
一方、図4は、レバー5の端部5cがフック6に係止された固定状態を示している。このとき、下部シュート2の筒先は、サイドコンベア8側へ配向されている。つまり、下部シュート2の筒先がサイドコンベア8側へ向けられるように、固定装置4が下部シュート2の回動位置を固定している。
【0028】
[作用・効果]
まず、フィーダ12で選別された細粒をメインコンベア7側へ供給したい場合には、レバー5を操作せずに下部シュート2を自重で傾かせ、図3に示す状態にする。これにより、下部シュート2の筒先はメインコンベア7へ配向されるため、車体前方へ細粒を搬送することができる。一方、細粒をサイドコンベア8側へ供給したい場合には、レバー5を回動させてその端部5cをフック6に係止させ、図4に示す状態にする。これにより、下部シュート2の筒先はサイドコンベア8へ配向されるため、車体側方へ細粒を搬送することができる。
【0029】
このように、レバー5操作で容易に細粒の供給先をメインコンベア7又はサイドコンベア8へ切り換えることができる。また、本実施形態では、細粒の供給先をメインコンベア7へ固定する場合には、単にフック6に係止されているレバー5の端部5cを取り外せばよいため、細粒の供給路の切り換えが容易である。
また、下部シュート2がフィーダ12から吊り下げられた状態となっているため、下部シュート2を回動させるのに必要な力が小さくて済み、操作が容易である。なお、レバー5を設けたことで、より小さな力で下部シュート2を動かすことができ、作業性を向上させることができる。
【0030】
さらに本フィーダシュート10では、支軸3が開口部12aの一端に沿って延在しており、細粒の通路の外部に配置されているため、細粒が付着しにくく、内部メンテナンスの頻度を低くすることができる。また、上部シュート1が下部シュート2の内側へ内挿されているため、細粒が上部シュート1及び下部シュート2の隙間への細粒の噛み込みを防止することができ、あるいは細粒の漏れを防止することができる。
【0031】
[その他]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、支軸3が開口部12aにおける車体前方の一側端に沿って延在しているが、支軸3の配設位置はメインコンベア7及びサイドコンベア8の配置構成に応じて変更することが考えられる。筒状の下部シュート2をその上端で支持する場合、下部シュート2の自重によりその筒先は、平面視において支持された側の方向へ配向されることになる。したがって、下部シュート2の非固定状態でメインコンベア7側に向けたいならば、サイドコンベア8よりもメインコンベア7に近い位置で支持する構成とすればよい。
【0032】
また、上述の実施形態とは逆に、下部シュート2の非固定状態での細粒の供給先をサイドコンベア8側にすることも考えられる。この場合、例えば図3に示す本フィーダシュート10の配設位置を左右反転させてやればよい。
また、上述の実施形態では、レバー5及びフック6を用いて固定装置4を構成したものが例示されているが、固定装置4の具体的な構成はこれに限定されない。少なくとも、下部シュート2の筒口がメインコンベア7及びサイドコンベア8のうちの何れか一方へ配向される位置で、下部シュート2の回動位置を固定するものであればよい。
【0033】
なお、上述の実施形態では本フィーダシュートを自走式クラッシャ装置20に適用したものを示したが、自走式ではない破砕機に適用することも可能である。なお、本フィーダシュートが適用される破砕機とは、クラッシャ11,フィーダ12,メインコンベア7及びサイドコンベア8を有する破砕機であり、例えば、定置式のジョークラッシャ,コーンクラッシャ等の破砕装置が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートの側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートの前面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートの断面図(図2のA−A断面図)であり、レバーによる非固定時の状態を示すものである。
【図4】本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートの断面図(図2のA−A断面図)であり、レバーによる固定時の状態を示すものである。
【図5】本発明の一実施形態に係る破砕機のフィーダシュートが適用された自走式クラッシャ装置の全体構成を示す側面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 上部シュート
2 下部シュート
3 支軸
4 固定装置
5 レバー(梃子部材)
5a 軸部(第二支軸)
5b 当接部
5c 端部
6 フック(係止部材)
7 メインコンベア
8 サイドコンベア
9 支持プレート
10 フィーダシュート
11 クラッシャ(破砕装置)
12 フィーダ(振動フィーダ)
12a 開口部
13 ホッパ
15 下部走行体
20 自走式クラッシャ装置(破砕機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
破砕機に搭載された振動フィーダでふるい落とされた細粒の供給先をメインコンベア又はサイドコンベアへ切り換えるためのフィーダシュートであって、
該振動フィーダの下面に形成された開口部の外周を囲って該下面に固設された上部シュートと、
該上部シュートとは別体に形成され、下方に筒口を設けられた筒状の下部シュートと、
該開口部の一端に沿って水平方向に延在し、該下部シュートの上端を該振動フィーダの下面に対して回動自在に支持する支軸と、
該下部シュートの該筒口が該メインコンベア及び該サイドコンベアのうちの何れか一方へ配向される位置で該下部シュートの回動位置を固定する固定装置とを備え、
該支軸が、該固定装置による該下部シュートの非固定状態において、該下部シュートの自重により該下部シュートの該筒口が該メインコンベア及び該サイドコンベアのうちの他方へ配向されるように該下部シュートを支持している
ことを特徴とする、破砕機のフィーダシュート。
【請求項2】
該支軸が、該開口部の平面視において、該サイドコンベアよりも該メインコンベアに近い一側端に沿って延在している
ことを特徴とする、請求項1記載の破砕機のフィーダシュート。
【請求項3】
該固定装置が、
該支軸と平行な第二支軸を有するとともに該下部シュートの側面に当接する作用点を有し、該振動フィーダに該第二支軸を枢支された梃子部材と、
該梃子部材の力点の近傍を該振動フィーダに対して係止する係止部材とを備えた
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の破砕機のフィーダシュート。
【請求項4】
該上部シュートが、その下端部を該下部シュートへ内挿されている
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の破砕機のフィーダシュート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−106792(P2009−106792A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278497(P2007−278497)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】