説明

硬化性樹脂組成物

【課題】硬化性、表面硬度、全光線透過率、およびヘーズ特性に優れた硬化物を生成する硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体、重合性単量体、ポリチオール化合物を含む硬化性樹脂組成物であって、
前記ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体が、重合停止末端に下記〔I〕式(Rは水素原子又はメチル基を示す)で表される官能基を有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性、表面硬度、全光線透過率、およびヘーズ特性に優れた硬化物を生成する硬化性樹脂組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、プラスチック類は様々な分野で利用されているが、その理由の一つとしてプラスチック類が持つ光学的透明性が挙げられる。例えば、ポリカーボネートは非常に高い透明性と低いヘーズ値を示す。しかし、ポリカーボネートは表面硬度が低く、耐摩耗性、耐擦傷性に劣るという欠点を有する。そのため、表面にハードコート層を設けて耐擦傷性、耐摩耗性を向上させることが行われている(特許文献1)。
【特許文献1】特開昭56−127635号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、硬化性、表面硬度、全光線透過率、およびヘーズ特性に優れた硬化物を生成する硬化性樹脂組成物に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体、重合性単量体、ポリチオール化合物を含む硬化性樹脂組成物であって、前記ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体が、重合停止末端に下記〔I〕式(Rは水素原子又はメチル基を示す)で表される官能基を有することを特徴とする硬化性樹脂組成物が、硬化性、表面硬度、全光線透過率、およびヘーズ特性に優れた硬化物を生成することを見出した。
【0005】
【化1】

【発明の効果】
【0006】
本発明における硬化性樹脂組成物は、硬化性、表面硬度、全光線透過率、およびヘーズ特性に優れた硬化物を生成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明における硬化性樹脂組成物は、ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体、重合性単量体、ポリチオール化合物を含む硬化性樹脂組成物であって、前記ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体が、重合停止末端に下記〔I〕式(Rは水素原子又はメチル基を示す)で表される官能基を有することを特徴とするものである。
【0008】
【化2】

【0009】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体は、重合停止末端に下記〔I〕式(Rは水素原子又はメチル基を示す)で表される官能基を有するものである。また、本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体は、単一のビニルエーテル系モノマー単位を主体とする単独重合体であっても良く、少なくとも2種以上のビニルエーテル系モノマー単位を主体とする共重合体であっても良く、何らこれらに限定されるものではない。
【0010】
【化3】

【0011】
さらに、本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体は、重合開始点が2個である場合に得られるテレケリックポリマー、3個以上である場合に得られるスターポリマー、デンドリマー形態の何れであっても良く、何らこれらに限定されるものではない。
【0012】
上述した重合開始点が2個以上の重合体の核としては、1,4―ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
【0013】
〔ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成方法〕
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成方法としては、特に制限はなく、カチオン重合等、公知の合成法を用いることができる。また、重合度の制御が容易で、且つ、単分散に近い重合体が得られ、ブロック共重合体が得られることで知られるリビングカチオン重合法を用いても良い。
【0014】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成に使用できるビニルエーテル系モノマーとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n―ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、(1―エチルプロピル)ビニルエーテル、ネオペンチルビニルエーテル、n―ヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンメタノールビニルエーテル、2―エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、ノルボルニルメチルビニルエーテル、ノルボルネニルメチルビニルエーテル、2―アセトキシエチルビニルエーテル、4―アセトキシブチルビニルエーテル、アセトキシシクロヘキサンメタノールビニルエーテル、アセトキシジエチレングリコールビニルエーテル、アセトキシトリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成に使用するカチオン重合触媒としては、「講座重合反応論第3巻(東村敏延著、化学同人、1974年)」に記載されている、プロトン酸、金属酸化物、ハロゲン、ハロゲン化金属、有機金属化合物、安定カチオン等を利用することができる。すなわち、プロトン酸としては塩化水素、硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、金属酸化物としては、酸化鉄、ハロゲンとしてはヨウ素、ハロゲン化金属としては、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、四塩化スズ、塩化鉄、四塩化チタン、有機金属化合物としては、エチルアルミニウムクロリドを使用することができるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、塩化水素、トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化鉄を使用することが好ましい。
【0016】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成に使用するリビングカチオン重合触媒としては、「実験化学講座第26巻(第5版、丸善、2005年)」に記載されている、開始剤、ルイス酸、塩基、塩等を利用することができる。すなわち、開始剤としてビニルエーテル―塩化水素付加体、ビニルエーテル―トリフルオロ酢酸付加体、ビニルエーテル―酢酸付加体、ルイス酸として、塩化亜鉛、四塩化スズ、塩化鉄、四塩化チタン、塩基として酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4―ジオキサン、塩として4級アンモニウム塩等を利用することができるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも、開始剤としてビニルエーテル―塩化水素付加体、ビニルエーテル―トリフルオロ酢酸付加体、ルイス酸として、塩化亜鉛、塩化鉄塩基として酢酸エチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4―ジオキサンを使用することが好ましい。
【0017】
開始剤、ルイス酸、添加塩基、添加塩の組み合わせとしては、開始剤に比較的弱いルイス酸を組み合わせた開始剤系、開始剤に比較的強いルイス酸を組み合わせた開始剤系にルイス塩基を添加する系、開始剤に比較的強いルイス酸を組み合わせた開始剤系に求核性アニオンの塩を添加する系が挙げられるが、何れを用いても良い。
【0018】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体を合成する重合反応では、適当な有機溶媒の存在下で行うことが好ましいが、非存在下で行っても良い。前記有機溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、デカン、ヘキサデカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、塩化メチレン、塩化エチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記有機溶媒は必要に応じて単独又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0019】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体を合成する重合反応は、バッチ式、連続式の何れの方法でも行うことができる。
【0020】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の合成に使用する重合停止剤としては、アリルトリメチルシラン、(2−メチルアリル)トリメチルシラン、アリルリチウム、2−メチル−2−プロペニルリチウム、アリルマグネシウムクロリド、(2−メチル−2−プロペニル)マグネシウムクロリド、アリルマグネシウムブロミド、(2−メチル−2−プロペニル)マグネシウムブロミド、アリルクロロ亜鉛、2−メチルアリルクロロ亜鉛、アリルブロモ亜鉛、2−メチルアリルブロモ亜鉛等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。取扱いやすさを考慮すると、アリルトリメチルシラン、(2−メチルアリル)トリメチルシランを使用することが好ましい。
【0021】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体を合成する際の重合温度は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等に応じて適宜選択できるが、通常−80〜150℃であり、好ましくは−50〜100℃、特に好ましくは−20〜80℃である。
【0022】
本願におけるビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体を合成する際の重合時間は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒、反応温度等に応じて適宜選択できるが、通常数秒〜100時間程度である。
【0023】
本発明における重合性単量体としては、スチレン類、(メタ)アクリレートエステル類、多官能アクリレートエステル類およびポリアリル化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、(メタ)アクリレートエステル類、多官能アクリレートエステル類を用いることが好ましい。
【0024】
また、本願における重合性単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、アクリルアミド、N−メチルマレイミド、N−フエニルマレイミド、N−ビニルピロリドン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルカーボネート、エチレングリコールジアリルカーボネート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼン、フエニレンビスマレイミド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
本願におけるポリチオール化合物としては、分子内に2個以上のチオール基を有するものである。
【0026】
本願におけるポリオール化合物の具体例としては、1,2−エタンジチオール、ブタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、ジチオエリトリトール、3,6−ジオキサ−1,8−オクタンジチオール、1,8−オクタンジチオール、ヘキサンジチオール、ジチオジグリコール、ペンタンジチオール、デカンジチオール、2−メチル−1,4−ブタンジチオール、ビス−メルカプトエチルフェニルメタン、1,9−ノナンジチオール(1,9−ジメルカプトノナン)、グリコールジメルカプトアセテート、3−メルカプト−β,4−ジメチル−シクロヘキサンエタンチオール、シクロヘキサンジメタンジチオール、および3,7−ジチア−1,9−ノナンジチオール等の脂肪族系2官能チオール化合物、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、2,4,6−トリメチル−1,3−ベンゼンジメタンチオール、ズレン−α1,α2−ジチオール、3,4−ジメルカプトトルエン、4−メチル−1,2−ベンゼンジチオール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、4,4’−チオビスベンゼンジチオール(4,4’−チオビスベンゼンジチオール)、ビス(4−メルカプトフェニル)−2,2’−プロパン(ビスフェノールジチオール)等の芳香族系2官能チオール、トリメチロールエタントリス−メルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリス−メルカプトプロピオネート(TMPTSH)、トリメチロールエタントリス−メルカプトアセテート、およびトリメチロールプロパントリス−メルカプトアセテート、グリセロールトリ(11−メルカプトウンデケート)、トリメチロールプロパントリ(11−メルカプトウンデケート)等の3官能チオール、ペンタエリトリトールテトラメルカプトプロピオネート、ペンタエリトリトールテトラメルカプトアセテート、およびペンタエリトリトールテトラ(11−メルカプトウンデケート)等の4官能チオール等が挙げられるが、何らこれらに限定されるものではない。
【0027】
なかでも、ビス(3−メルカプトブタン酸)テトラメチレン、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオナート)、テトラキス(3−メルカプトブタン酸)メタンテトライルテトラキスメチレン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオナート)等を用いることが好ましい。
【0028】
本願におけるポリオール化合物としては、2種以上のポリオール化合物を同時に用いても良い。
【実施例】
【0029】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0030】
本明細書中において、「重量平均分子量(以下Mwと略す)」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比、以下Mw/Mnと略す)」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと略す)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出するものである。
【0031】
(合成例1)
〔重合停止末端にアリル基を有するテレケリックポリマー型イソブチルビニルエーテル重合体の合成〕
十分乾燥し窒素置換を行った重合管に、1,4―ブタンジオールジビニルエーテル78mg(0.55mmol)、トルエン4.0mLを仕込み、0℃に冷却した。20分後、トリフルオロ酢酸125mg(1.1mmol)を添加した。30分後、イソブチルビニルエーテル550mg(5.5mmol)、塩化亜鉛のジエチルエーテル溶液(1mol/L)0.44mL(0.44mmol)を添加して重合を開始した。1分後、アリルトリメチルシラン377mg(3.3mmol)を添加し、25℃下で1時間、アリルトリメチルシランとの重合停止反応を行った。反応終了後、反応液をジエチルエーテルで希釈して、脱イオン水で3回洗浄し、溶媒の減圧除去を行って、目的物である重合停止末端にアリル基を有するテレケリックポリマー型イソブチルビニルエーテル重合体501mgを得た。
【0032】
得られた重合体のHNMR測定を行ったところ、5.0−5.1ppmと5.8−5.9ppm付近にアリル基末端に由来するピークが認められ、重合停止末端にアリル基を有するテレケリックポリマー型イソブチルビニルエーテル重合体であることが確認された。また、GPC測定によりMw1860であった。
【0033】
硬化性試験(実施例1、比較例1、2)
表1に示す各成分を混合し光硬化性樹脂組成物を調整した。その後アプリケーターを用いて、PETフィルム上に厚さ20μmの塗膜を形成させ、照射強度120Wの高圧水銀ランプにて118mJ/cm2照射を行った。得られた硬化物のタックフリー試験は触指にて判定を行い合格レベルを○とした。鉛筆硬度試験は、JIS−K5600−5−4記載の方法に準拠し、鉛筆引っかき硬度試験機にて行った。全光線透過率とヘーズは、JIS−K7105記載の方法に準拠し、ヘーズメーターを用いて行った。この結果を表1に記載した。
【0034】
表1中の数値は質量部を示す。下記に表1で用いた略号を記載した。
重合体:ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体
DPGDA:ジプロピレングリコールジアクリレート
PIBVE:実施例1のテレケリックポリマー型イソブチルビニルエーテル重合体
PEMP:ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオナート)
開始剤A:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
【0035】
【表1】

【0036】
実施例1から明らかなように、ビニルエーテル系モノマーを主体とする重合体と、重合性単量体、およびポリチオール化合物とを含む硬化性樹脂組成物は、硬化性、鉛筆硬度を損なわずに、全光線透過率、ヘーズの向上が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明における硬化性樹脂組成物は、透明性およびヘーズ特性に優れるものである。従って、インクジェット用インク等のインク用材料、レンズ、液晶用フィルム等の光学用材料、各種コーティング用材料、接着剤用材料として有用である。さらに、本発明における光硬化性樹脂組成物は、有害性が極めて低く安全性に優れたものである。従って、医療用フィルムや医療用粘着剤等の高い安全性が要求される分野において有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体、重合性単量体、ポリチオール化合物を含む硬化性樹脂組成物であって、
前記ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体が、重合停止末端に下記〔I〕式(Rは水素原子又はメチル基を示す)で表される官能基を有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【化1】

【請求項2】
前記ビニルエーテル系モノマーが、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n―ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、(1―エチルプロピル)ビニルエーテル、ネオペンチルビニルエーテル、n―ヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンメタノールビニルエーテル、2―エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、ノルボルニルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、ノルボルニルメチルビニルエーテル、ノルボルネニルメチルビニルエーテル、2―アセトキシエチルビニルエーテル、4―アセトキシブチルビニルエーテル、アセトキシシクロヘキサンメタノールビニルエーテル、アセトキシジエチレングリコールビニルエーテル、アセトキシトリエチレングリコールビニルエーテルからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記ビニルエーテル系モノマー単位を主体とする重合体の重量平均分子量が150〜100,000であることを特徴とする、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記重合性単量体が、(メタ)アクリレートエステルまたは多官能アクリレートエステルであることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含有するインク組成物。
【請求項6】
請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含有する医療用粘着剤。
【請求項7】
請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含有する接着剤用組成物。
【請求項8】
請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性樹脂組成物を含有するコーティング用組成物。

【公開番号】特開2010−77369(P2010−77369A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250722(P2008−250722)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000004592)日本カーバイド工業株式会社 (165)
【Fターム(参考)】