説明

磁性シート

【課題】アンチモン化合物を用いずとも高い難燃性を有する、電磁波吸収シートとして使用可能な磁性シートを提供すること。
【解決手段】磁性粉末と、錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃助剤と、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を含む樹脂組成物と、を含有し、前記磁性粉末の含有量が、30〜50体積%である、磁性シート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波吸収シート、磁気収束シート等の用途に使用可能な磁性シートに関する。
【背景技術】
【0002】
通信機器や電子機器においては、放射電磁ノイズ等が、機器内で共鳴やクロストークなどの電磁干渉を発生させ、誤動作や周辺機器の動作に悪影響を生じさせることが問題となっている。このような電磁波障害の発生を防止するためのシールド材として、電磁波吸収シートが用いられている。この電磁波吸収シートは、軟磁性体を含有しており、この軟磁性体が自然共鳴して電磁波を熱エネルギーに変換することによって、電磁波がシートを通過したり、反射したりすることを防止することができる。
【0003】
電磁波吸収シートとしては、電子機器の発火に伴う燃焼を防止する観点から、難燃性のものが求められている。例えば、特許文献1には、混練及び成形を不活性ガス雰囲気下で行う電磁波吸収体の製造方法が提案され、マトリックス材料として塩素化ポリエチレンゴムを選択し、難燃剤として臭素化合物と三酸化アンチモンとの組み合わせを選択することが難燃性に効果的であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−283178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、環境に対する影響、資源価格の高騰等の問題から、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物の使用が敬遠されている。しかしながら、他の難燃剤を用いると、アンチモン化合物を用いた場合と同等の難燃性を得るために過大な添加量が必要となり、電磁波吸収シートの磁気特性や物性が損なわれるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、アンチモン化合物を用いずとも高い難燃性を有する、電磁波吸収シート又は磁気収束シートとして使用可能な磁性シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、磁性粉末と、錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃助剤と、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を含む樹脂組成物と、を含有し、上記磁性粉末の含有量が、30〜50体積%である、磁性シートを提供する。
【0008】
本発明の磁性シートによれば、アンチモン化合物を用いずとも高い難燃性が得られる。特に、磁性粉末の含有率が30体積%以上である磁性シートは通常、燃焼しやすく、十分な難燃性を得ることが難しい。しかしながら、本発明によれば、磁性粉末を30体積%以上含有していても、高い難燃性が実現される。
【0009】
本発明の磁性シートにおいて、上記ハロゲン元素の含有量は、上記樹脂組成物の全量基準で25〜50質量%であることが好ましい。このような磁性シートは、難燃性に一層優れるものとなる。
【0010】
また、本発明の磁性シートにおいて、上記難燃助剤のSnZnO換算の含有量が、上記樹脂組成物100質量部に対して5〜25質量部であることが好ましい。このような磁性シートは、難燃性に一層優れるとともに、磁気特性及び物性に一層優れるものとなる。
【0011】
本発明の磁性シートにおいて、上記樹脂組成物は、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を有するバインダ樹脂を含有するものであってもよい。すなわち、本発明において樹脂組成物はハロゲン元素を含むことを特徴とするが、当該ハロゲン元素は、ハロゲン元素を有するバインダ樹脂に由来するものであってよい。このような樹脂組成物を含有する磁性シートは、難燃剤の添加量を一層少なくすることができるため、磁気特性及び物性に一層優れる。
【0012】
本発明の磁性シートの厚みは、0.05〜0.5mmとすることができる。このような厚みの磁性シートは通常、一層燃焼しやすい傾向にあり、十分な難燃性を得ることが難しい。しかしながら、本発明によれば、磁性シートの厚みが0.05〜0.5mmであっても、高い難燃性が実現される。
【0013】
本発明の磁性シートは、電磁波吸収シートとして好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、アンチモン化合物を用いずとも高い難燃性を有する、電磁波吸収シートとして使用可能な磁性シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の磁性シートの一実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の好適な一実施形態について以下に説明する。図1は、本実施形態の磁性シートを示す斜視図である。
【0017】
磁性シート10は、磁性粉末と、錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃助剤と、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を含む樹脂組成物と、を含有し、磁性粉末の含有量は、磁性シート10の全量基準で30〜50体積%である。なお、本明細書中、「ハロゲン元素」は塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素のいずれかを示し、フッ素元素は含まない。
【0018】
磁性粉末としては、通常の軟磁性粉末を用いることができる。磁性粉末としては、例えば、センダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、ケイ素銅(Fe−Cu−Si合金)、Fe−Si合金、Fe−Si−B(−Cu−Nb)合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金等が挙げられる。これらの軟磁性粉末は、市販のものを入手してもよいし、公知の方法で合成してもよい。
【0019】
磁性シートにおける磁性粉末の含有率は、磁性シートの全量基準で30〜50体積%である。磁性粉末の含有率が30体積%以上である磁性シートは通常、燃焼しやすく、十分な難燃性を得ることが難しい。しかしながら、本実施形態に係る磁性シートは、上記樹脂組成物樹脂と難燃剤との組合せにより、高い難燃性を有する。
【0020】
錫酸亜鉛は、SnZnOで表される化合物であり、ヒドロキシ錫酸亜鉛は、SnZn(OH)で表される化合物である。難燃助剤としてこれらの化合物を用いて上記樹脂組成物と組み合せることで、磁性シートが磁性粉末を30〜50体積%含有していても、非常に高い難燃性が得られる。この点につき、例えば、上記難燃助剤にかえて、従来三酸化アンチモンの代替物質として期待されていた硼酸亜鉛や三酸化モリブデンを用いた場合には、磁性粉末を30〜50体積%含むような磁性シートに十分な難燃性を付与することができない。
【0021】
上記組合せによりこのような効果が奏される理由は、必ずしも明らかではないが、磁性粉末を30〜50体積%含むような磁性シートにおける燃焼機構に対して、上記組み合わせによる難燃機構が効率的に作用できるためと考えられる。
【0022】
上記難燃助剤のSnZnO換算の含有量は、上記樹脂組成物100質量部に対して5〜25質量部であることが好ましく、10〜20質量部であることがより好ましい。このような磁性シートは、難燃性に一層優れるとともに、磁気特性及び物性に一層優れるものとなる。
【0023】
本発明の磁性シートにおいて、上記樹脂組成物は、ハロゲン元素を有するバインダ樹脂を含有するものであってもよい。すなわち、本発明において樹脂組成物はハロゲン元素を含むことを特徴とするが、当該ハロゲン元素は、ハロゲン元素を有するバインダ樹脂に由来するものであってよい。このような樹脂組成物を含有する磁性シートは、難燃剤の添加量を一層少なくすることができるため、磁気特性及び物性に一層優れる。
【0024】
樹脂組成物は、ハロゲン元素を含む。ここで、樹脂組成物に含まれるハロゲン元素は、ハロゲン系バインダ樹脂に由来するものであってもよく、ハロゲン系難燃剤に由来するものであってもよい。
【0025】
樹脂組成物は、バインダ樹脂を含有する。バインダ樹脂としては、例えば、ハロゲン元素を有するバインダ樹脂(以下、場合により「ハロゲン系バインダ樹脂」という。)、ハロゲン元素を有しないバインダ樹脂(以下、場合により「非ハロゲン系バインダ樹脂」という。)が挙げられる。
【0026】
非ハロゲン系バインダ樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、シリコン樹脂、ジアリルフタレート、ポリイミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、アクリルゴム等が挙げられる。また、非ハロゲン系バインダ樹脂は、これらの樹脂の硬化物(架橋体)であってもよい。
【0027】
ハロゲン系バインダ樹脂としては、例えば、非ハロゲン系バインダ樹脂のハロゲン化変性物が挙げられる。ハロゲン系バインダ樹脂としては、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、クロロプレンゴム、臭素化ポリカーボネート、臭素化ポリアクリレート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン等が挙げられ、これらの硬化物であってもよい。
【0028】
樹脂組成物は、ハロゲン系バインダ樹脂を含有することが好ましい。このような樹脂組成物によれば、ハロゲン系バインダ樹脂に由来するハロゲン元素によって、後述のハロゲン元素の好適な含有量を達成しやすくなり、ハロゲン系難燃剤の添加量を低減することができる。ハロゲン系難燃剤の添加量を低減することで、磁性シートの磁気特性や物性が一層向上する。
【0029】
樹脂組成物は、難燃剤を含有してもよく、難燃剤としてはハロゲン系難燃剤が好ましい。
【0030】
ハロゲン系難燃剤としては、例えば、トリアリルイソシアヌレートの臭素化物(例えば、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート)、トリブロモフェノール、ペンタブロモベンジルアクリレート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
【0031】
樹脂組成物中のハロゲン元素の含有量は、樹脂組成物の全量基準で、25〜50質量%であることが好ましく、29〜45質量%であることがより好ましい。このような樹脂組成物によれば、磁性シートの難燃性が一層向上する。
【0032】
樹脂組成物は、上記以外の成分として、赤燐、有機リン化合物等を含有していてもよい。
【0033】
磁性シート10は、通信機器、電子機器等における電磁波障害の発生を防止又は抑制するためのシールド材として、すなわち電磁波吸収シートとして、好適に用いることができる。また、磁性シート10は、アンテナ、ICタグ等の分野における、磁気収束シートとしても好適に用いることができる。
【0034】
次に、本発明の磁性シートの製造方法の好適な実施形態について説明する。本実施形態の製造方法は、
(i)磁性粉末と、錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃助剤と、ハロゲン元素を含む樹脂組成物とを含む磁性塗料を調製する混合工程、
(ii)磁性塗料を基材フィルム上に塗布する塗布工程、
(iii)基材フィルムに塗布した磁性塗料を加熱して磁性シートを形成する加熱工程、
を有する。以下、各工程の詳細について説明する。
【0035】
混合工程では、原材料として、磁性粉末、難燃助剤及び樹脂組成物を準備する。そして、有機溶媒に、これらの原材料を、所定の比率で配合して、液状の混合物である磁性塗料を調製する。磁性塗料には、必要に応じてその他の成分を配合してもよい。
【0036】
ここで、有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等、一般的なものを用いることができる。
【0037】
原材料の配合比率は、最終的に得られる磁性シートが所望の特性を有するように、適宜調製することができる。このとき、磁性シート中の磁性粉末の含有量が30〜50体積%になるように配合比率を調整する。
【0038】
塗布工程では、混合工程で調製した磁性塗料を、基材フィルムの一面上に塗布する。磁性塗料の塗布方法としては、コーター法、ドクターブレード法等を用いることができる。このとき、磁性塗料の塗布厚みは、所望の厚さに調節することができる。
【0039】
基材フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム等を用いることができる。基材フィルムの厚みは、例えば1〜1000μmとすることができる。
【0040】
塗布工程では、磁性塗料を基材フィルムに塗布する際に、磁場を印加することによって、磁性塗料に含まれる磁性粉末を所定方向に配向させることができる。このような塗布工程によれば、電磁波吸収特性に一層優れる磁性シートが得られる。
【0041】
加熱工程では、基材フィルム上に塗布した磁性塗料を、用いた有機溶媒の沸点付近(例えば80〜150℃)にまで加熱して有機溶媒を蒸発除去する。
【0042】
なお、加熱前後に磁性シートの厚み方向にプレスしてシートを形成することが好ましい。これによって、磁性粉末や樹脂組成物が一層密に充填されることとなり、電磁波吸収特性に一層優れる磁性シートを得ることができる。
【0043】
基材フィルム上に磁性シートが形成された後、該基材フィルムから磁性シートを取り外し、必要に応じて、同様の方法によって形成された磁性シートを積層する積層工程を行ってもよい。これによって、所望の厚みを有する磁性シートを得ることができる。
【0044】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【実施例】
【0045】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0046】
(実施例1〜7、比較例1〜6)
磁性シートを作製するため、以下の原材料を準備した。なお、軟磁性粉末としては、市販のFeSiAl粉末を用いた。
・TS830(東ソー株式会社製、商品名):クロロスルホン化ポリエチレン
・エラスレン402NA(昭和電工株式会社製、商品名):塩素化ポリエチレン
・スカイプレン640(東ソー株式会社製、商品名):クロロプレンゴム
・エバフレックス45LX(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製、商品名):エチレン−酢酸ビニル共重合体
・TAIC(日本化成株式会社製、商品名):トリアリルイソシアヌレート
・TAIC−6B(日本化成株式会社製、商品名):トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート
・FG7500(帝人化成株式会社製、商品名):臭素化ポリカーボネート
・FR−1025M(ICL−IP JAPAN社製、商品名):ペンタブロモベンジルアクリレート
・FR−613(ICL−IP JAPAN社製、商品名):トリブロモフェノール
・パーヘキシン25B(日油株式会社製、商品名):2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3
・錫酸亜鉛(三津和化学薬品社製)
・硼酸亜鉛(堺化学工業社製)
・活性亜鉛華No.1号(本荘ケミカル株式会社製、商品名):酸化亜鉛
・三酸化モリブデン(日本無機化学工業社製)
・MPP−A(三和ケミカル株式会社製、商品名):ポリリン酸メラミン
・キスマ5B(協和化学工業株式会社製、商品名):水酸化マグネシウム
・ハイジライトH43(昭和電工株式会社製、商品名):水酸化アルミニウム
【0047】
上述の原材料のうち、磁性粉末以外の原材料を、表1又は表2に示す配合比率(質量比)で、溶媒(メチルエチルケトン)に混合して分散液を調製した。
【0048】
調製した分散液に、磁性粉末を、作製する磁性シート全体を基準とする磁性粉末の含有量が40体積%となるように配合して、磁性塗料を調製した。調製した磁性塗料をコーターによって塗布し、130℃で0.5時間加熱して乾燥させ、シートを作製した。このシートを複数作製し、積層してプレスすることにより、厚み0.2mmの磁性シートを作製した。
【0049】
原材料の配合比率に基づいて、作製した磁性シートに含まれるハロゲン元素の含有量(質量比)を計算したところ、表1又は表2に示すとおりであった。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
得られた磁性シートについて、下記の方法で電磁波吸収特性及び難燃性を評価した。結果は表3に示すとおりであった。
【0053】
[電磁波吸収特性]
厚み0.2mmの磁性シートの電磁波吸収特性(透磁率:μ’)を、アジレントテクノロジー社製のインピーダンス/マテリアル アナライザー(商品名:F4991A)を用いて評価した。
【0054】
[難燃性の評価]
厚み0.2mmの評価用磁性シートを用いて、UL94に規定する垂直試験法(UL94 V法)に準拠して、難燃性の試験を行い、UL94に規定する評価基準(V−0、V−1、V−2)に基づいて評価を行った。UL94に規定する評価基準のV−0、V−1、V−2基準を満たすものを、それぞれ「V−0」、「V−1」、「V−2」と評価した。また、いずれの基準にも満たないものを「燃焼」とした。
【0055】
【表3】

【0056】
表3に示すように、実施例の磁性シートでは、三酸化アンチモンを用いずとも優れた難燃性と電磁波吸収特性とを両立することができた。これに対して、実施例1の錫酸亜鉛を、他の難燃助剤に変更した比較例では、難燃性が格段に劣るものとなった。また、比較例では電磁波吸収特性も実施例1と比較して劣る結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の磁性シートは、高い難燃性及び電磁波吸収特性を有し、電磁波吸収シート又は磁気収束シートとして好適に使用できる。
【符号の説明】
【0058】
10…磁性シート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性粉末と、錫酸亜鉛及びヒドロキシ錫酸亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも一種の難燃助剤と、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を含む樹脂組成物と、を含有し、
前記磁性粉末の含有量が、30〜50体積%である、磁性シート。
【請求項2】
前記ハロゲン元素の含有量が、前記樹脂組成物の全量基準で、25〜50質量%である、請求項1に記載の磁性シート。
【請求項3】
前記難燃助剤のSnZnO換算の含有量が、前記樹脂組成物100質量部に対して、5〜25質量部である、請求項1又は2に記載の磁性シート。
【請求項4】
前記樹脂組成物が、塩素元素、臭素元素及びヨウ素元素からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン元素を有するバインダ樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁性シート。
【請求項5】
厚みが0.05〜0.5mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁性シート。
【請求項6】
電磁波吸収シートである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁性シート。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2012−199294(P2012−199294A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60955(P2011−60955)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】