説明

磁気ディスクおよび磁気ディスク装置

【課題】 データ読み書きの信頼性を向上させ、かつ、高記録密度化を容易に図ることができる磁気ディスクを提供する。
【解決手段】 磁気ディスクは、複数の磁性ドット11を周方向Fに等間隔gに並べることで複数のドット列110を形成し、これら複数のドット列110を径方向Dに等間隔pに配列して形成されたデータ記録部20と、あらかじめ一定方向に磁化された複数の磁化済みドット12を所定のドットパターンとすることで複数の相31〜34を形成し、これら複数の相31〜34を互いに径方向Dにずらして形成されたサーボパターン部30とを有する。各相31〜34のドットパターンは、複数の磁化済みドット12を周方向Fに並べて形成された複数のパターン列120からなり、かつ、これら複数のパターン列120が複数のドット列110よりも径方向Dに倍の間隔2pで等間隔に配列されたパターンからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるパターンドメディアと称される磁気ディスク、およびこれを備えた磁気ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の磁気ディスクとしては、特許文献1に開示されたものがある。同文献に開示された磁気ディスクは、垂直磁気記録方式に適したいわゆるパターンドメディアと称されるものである。この磁気ディスクは、非磁性領域内に複数の磁性ドットを周方向に等間隔に並べることで複数のドット列を形成し、これら複数のドット列を径方向に等間隔に配列しつつ一列おきに周方向にずれるように形成されたデータ記録部と、磁性ドットと同一形状であらかじめ一方向に磁化された複数の磁化済みドットで一様なドットパターンが形成されたサーボパターン部とを有して構成されている。サーボパターン部においては、データ記録部の磁性ドットと同じパターンでドットパターンが形成されており、このドットパターンを基本単位として複数の相が径方向に互いにずれるように形成されている。記録時および再生時には、磁気ヘッドによってサーボパターン部が読み取られることにより、データ記録部のドット列に沿う各トラックに磁気ヘッドが位置合わせされるとともに、周方向に等間隔に並ぶ磁性ドットに対して磁気ヘッドが読み書きを行うタイミングを合わせられる。
【0003】
【特許文献1】特許第3944145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の磁気ディスクにおいて、データ記録部の磁性ドットには、周方向に任意の磁化パターンをなすようにデータが磁気記録される一方、サーボパターン部の磁化済みドットは、全て同じ方向に磁化されている。そのため、磁化済みドットの間隔があまりに狭いと、隣り合う複数の磁化済みドットを磁気ヘッドが区別して読み取ることができず、たとえば周方向に隣り合う磁化済みドットを磁気ヘッドが区別して読み取ることができなかった場合、正確なタイミングでデータを読み書きすることができないおそれがあった。これに対処すべくドット間の間隔を広くすると、高記録密度化に反することになり、記録密度の向上と読み書きの信頼性向上とを両立させることが困難になっている。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものである。本発明は、データ読み書きの信頼性を向上させ、かつ、高記録密度化を容易に図ることができる磁気ディスクおよび磁気ディスク装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0007】
本発明の第1の側面により提供される磁気ディスクは、複数の磁性ドットを周方向に等間隔に並べることで複数のドット列を形成し、これら複数のドット列を径方向に等間隔に配列して形成されたデータ記録部と、上記磁性ドットと同一形状であらかじめ所定の一方向に磁化された複数の磁化済みドットを所定のドットパターンとすることで複数の相を形成し、これら複数の相を互いに径方向にずらして形成されたサーボパターン部とを有し、上記各相をなす上記所定のドットパターンは、上記複数の磁化済みドットを周方向に並べて形成された複数のパターン列からなり、かつ、これら複数のパターン列が上記複数のドット列よりも径方向に定数倍の間隔で等間隔に配列されたパターンからなることを要件としている。
【0008】
好ましくは、上記複数のドット列において径方向に互いに隣接するドット列は、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔の半間隔分をもって周方向にずれている。
【0009】
好ましくは、上記パターン列のそれぞれは、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔よりも大となる間隔をもって上記複数の磁化済みドットを所定数ずつ周方向に等間隔に並べることで形成され、これら複数のパターン列において径方向に互いに隣接するパターン列は、上記複数の磁化済みドットが所定数ずつ径方向に揃うように形成されている。
【0010】
好ましくは、上記パターン列のそれぞれは、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔よりも大となる間隔をもって上記複数の磁化済みドットを所定数ずつ周方向に等間隔に並べることで形成され、これら複数のパターン列において径方向に互いに隣接するパターン列は、上記複数の磁化済みドットが所定数ずつ周方向にずれるように形成されている。
【0011】
本発明の第2の側面により提供される磁気ディスク装置は、磁気ディスクと、上記磁気ディスクを回転させる回転駆動手段と、上記磁気ディスクに対して磁気データを記録および再生するための磁気ヘッドと、上記磁気ディスクの回転面上において上記磁気ヘッドを径方向に移動させるヘッド移動手段とを備え、上記磁気ディスクは、複数の磁性ドットを周方向に等間隔に並べることで複数のドット列を形成し、これら複数のドット列を径方向に等間隔に配列して形成されたデータ記録部と、上記磁性ドットと同一形状であらかじめ所定の一方向に磁化された複数の磁化済みドットを所定のドットパターンとすることで複数の相を形成し、これら複数の相を互いに径方向にずらして形成されたサーボパターン部とを有し、上記各相をなす上記所定のドットパターンは、上記複数の磁化済みドットを周方向に並べて形成された複数のパターン列からなり、かつ、これら複数のパターン列が上記複数のドット列よりも径方向に定数倍の間隔で等間隔に配列されたパターンからなることを要件としている。
【0012】
このような構成によれば、サーボパターン部において周方向に沿った複数のパターン列は、データ記録部における複数のドット列よりも径方向に広い間隔をもって配列されているので、ドットパターンをなす複数の磁化済みドットを明確に区別して読み取ることができる。その一方、データが記録されるべきデータ記録部の磁性ドットをできる限り高密度に配列することができるので、データ読み書きの信頼性を向上させ、かつ、高記録密度化を容易に図ることができる。
【0013】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0015】
図1および図2は、本発明に係る磁気ディスク装置の一実施形態を示している。本実施形態の磁気ディスクXは、いわゆるパターンドメディアとして形成されたものであり、図1に示すように、磁気ディスクXは、磁気ディスク装置Aに内蔵されている。磁気ディスク装置Aには、複数の磁気ディスクXのほか、磁気ヘッド1、スピンドルモータ2、スイングアーム3、アクチュエータ4、およびディスクコントローラ5が備えられている。磁気ヘッド1は、磁気ディスクXに対してデータを読み書きするものであり、スイングアーム3の先端に設けられている。磁気ヘッド1には、磁界を印加して記録を行うための記録素子(図示略)と、磁化方向の向きを読み取って再生を行うための再生素子1A(図2参照)が設けられている。スピンドルモータ2は、磁気ディスクXを高速回転させる。スイングアーム3は、磁気ヘッド1を磁気ディスクXの略径方向に往復移動させるものであり、アクチュエータ4によって敏速に動作させられる。アクチュエータ4は、ボイスコイルモータなどからなる。ディスクコントローラ5は、磁気ヘッド1、スピンドルモータ2、ならびにアクチュエータ4を駆動制御するものであり、CPUやメモリなどを備えたマイクロコンピュータ、あるいはマイクロコンピュータと同等の機能を備えたワイヤードロジック回路で構成される。
【0016】
図2に示すように、磁気ディスクXは、非磁性領域10内に複数の磁性ドット11を周方向Fに等間隔gに並べることで複数のドット列110を形成し、これら複数のドット列110を径方向Dにも等間隔pに配列して形成されたデータ記録部20と、磁性ドット11と同一形状であらかじめ所定の一方向(たとえば磁気ディスクXの厚み方向に沿って上向き)に磁化された複数の磁化済みドット12を所定のドットパターンとすることで複数の相31〜34を形成し、これら複数の相31〜34を互いに径方向Dにずらして形成されたサーボパターン部30とを有して構成される。磁性ドット11および磁化済みドット12は、たとえば1ビットの情報を磁化方向の違いによって記録可能な単位記録領域である。磁性ドット11には、ホストコンピュータから要求された任意のデータの1ビット分が磁気ヘッド1を介して記録される一方、磁化済みドット12には、たとえば製造時の磁界印加によって磁化方向が全て同じ向きをなすように付与されている。
【0017】
データ記録部20には、複数のドット列110が等間隔pに配列されており、これらのうち径方向Dに互いに隣接するドット列110は、磁性ドット11が周方向Fに並ぶ間隔gの半間隔分だけ周方向Fにずれている。ドット列110のそれぞれは、周方向Fに等間隔pに並ぶ複数の磁性ドット11を構成単位として形成され、このような周方向Fに並ぶ磁性ドット11によって記録トラックTが形成される。つまり、ドット列110の径方向Dの間隔pはトラックピッチであり、径方向Dに沿って隣り合う磁性ドット11の間隔は、トラックピッチpの2倍の距離(2p)になる。記録時および再生時には、磁気ヘッド1の記録素子および再生素子1Aが所望とする記録トラックTに追従するようにトラッキングによって位置決めされる。このトラッキングによる位置決めの微調整制御は、再生素子1Aを介してサーボパターン部30の相31〜34を読み取ることにより行われる。
【0018】
サーボパターン部30には、複数の磁化済みドット12により同一のドットパターンでA相31、B相32、C相33、D相34が形成されている。各相31〜34のドットパターンは、複数の磁化済みドット12を周方向Fに等間隔gに並べて形成された複数のパターン列120からなる。複数のパターン列120は、データ記録部20における複数のドット列110よりも径方向Dに倍となる等間隔2pをもって配列されている。A相31とB相32は、互いにトラックピッチpだけずれており、各トラックTの間に磁化済みドット12が並んでパターン列120が形成されている。C相33とD相34も、互いにトラックピッチpだけずれている一方、各トラックTに沿うように磁化済みドット12が並ぶことでパターン列120が形成されている。すなわち、各相31〜34のパターン列120において径方向Dに互いに隣接するパターン列120においては、磁化済みドット12が1つずつ径方向Dに揃っている。通常、サーボパターン部30の前にはアドレス部(図示略)が設けられており、このアドレス部から読み取った情報とサーボパターン部30から読み取った情報とを用いてトラッキングが行われる。また、データ記録部20の磁性ドット11と周方向Fに同じ等間隔gをもって並ぶ磁化済みドット12を読み取ることにより、その読み取り周期に応じた信号が得られ、この信号がデータ記録部20の磁性ドット11に任意のデータを書き込む際のタイミングをとるためのクロック信号として用いられる。
【0019】
具体的には、たとえば記録時に再生素子1Aによってサーボパターン部30の各相31〜34を読み取り、トラッキングによって所望とするトラックTに記録素子が位置合わせされる。
【0020】
このとき、再生素子1Aに対して各相31〜34の磁化済みドット11Bからの磁界が作用する。各相31〜34においては、径方向Dに沿ってトラックピッチpの2倍となる間隔2pで磁化済みドット12が並んでおり、周方向Fには等間隔gに磁化済みドット12が並んでいる。そのため、再生素子1Aには、周方向Fに沿って一列に並ぶ磁化済みドット12に応じて周期的な磁界の変化が検出され、その検出結果に基づいてクロック信号が生成される。
【0021】
記録素子は、所望とするトラックTに沿ってデータ記録部20に入ると、上記クロック信号に基づくタイミングで駆動される。これにより、データ記録部20の磁性ドット11には、記録素子からタイミングよく磁界が作用し、所望とする磁化方向が保持される。
【0022】
したがって、本実施形態の磁気ディスク装置Aの磁気ディスクXによれば、サーボパターン部30において周方向Fに沿った複数のパターン列120は、データ記録部20における複数のドット列110よりも径方向Dに広い間隔2pをもって配列されているので、各相31〜34においてドットパターンをなす複数の磁化済みドット12を磁気ヘッド1が明確に区別して読み取ることができる。その一方、任意のデータが記録されるべきデータ記録部20の磁性ドット11をできる限り高密度に配列することができるので、データ読み書きの信頼性を向上させ、かつ、高記録密度化を容易に図ることができる。
【0023】
図3〜8は、本発明に係る磁気ディスクの他の実施形態を示している。なお、図4〜8においては、一つの相(一例としてA相31)のみに着目して磁化済みドット12のドットパターンを示している。
【0024】
図3の磁気ディスクにおいては、先述した磁気ディスクXよりも周方向Fに磁化済みドット12が疎らになるようにサーボパターン部30が形成されている。具体的に、サーボパターン部30の各相31〜34におけるパターン列120のそれぞれは、データ記録部20において磁性ドット11が周方向Fに並ぶ間隔gの2倍となる間隔2gをもって磁化済みドット12を1つずつ周方向Fに並べることで形成されている。これら複数のパターン列120において径方向Dに互いに隣接するパターン列120は、複数の磁化済みドット12が1つずつ径方向Dに揃うように形成されている。
【0025】
このようなサーボパターン部30によれば、周方向Fに沿ってより大きな間隔2gで磁化済みドット12が並んでいるので、そのような磁化済みドット12をより明確に区別して読み取ることができ、データ読み書きの信頼性をより一層向上させることができる。
【0026】
図4の磁気ディスクにおいては、図3に示したものと同程度の密度でサーボパターン部30の相31が形成されており、図示しない他の相も同様のドットパターンで形成されているが、一つの相31におけるパターン列120のそれぞれは、データ記録部20において磁性ドット11が周方向Fに並ぶ間隔gの3倍となる間隔3gをもって磁化済みドット12を2つずつ周方向Fに並べることで形成されている。これら複数のパターン列120において径方向Dに互いに隣接するパターン列120は、複数の磁化済みドット12が2つずつ径方向Dに揃うように形成されている。
【0027】
このようなサーボパターン部30によっても、周方向Fに比較的大きな間隔3gをもって磁化済みドット12が並んでいるので、そのような磁化済みドット12をより明確に区別して読み取ることができ、データ読み書きの信頼性をより一層向上させることができる。
【0028】
図5の磁気ディスクも、図3に示したものと同程度の密度でサーボパターン部30の相31が形成されており、図示しない他の相も同様のドットパターンで形成されているが、一つの相31におけるパターン列120のそれぞれは、データ記録部20において磁性ドット11が周方向Fに並ぶ間隔gの4倍となる間隔4gをもって磁化済みドット12を3つずつ周方向Fに並べることで形成されている。これら複数のパターン列120において径方向Dに互いに隣接するパターン列120は、複数の磁化済みドット12が3つずつ径方向Dに揃うように形成されている。
【0029】
このようなサーボパターン部30によっても、周方向Fに大きな間隔4gをもって磁化済みドット12が並んでいるので、そのような磁化済みドット12をより明確に区別して読み取ることができ、データ読み書きの信頼性をより一層向上させることができる。
【0030】
図6〜8の磁気ディスクは、図3〜5の変形例であり、径方向Dに沿って磁化済みドット12が交互にずれるように形成されたものである。すなわち、複数のパターン列120において径方向Dに互いに隣接するパターン列120は、複数の磁化済みドット12が1ずつ、2つずつ、あるいは3つずつ周方向Fにずれるように形成されている。これにより、径方向Dに沿って隣接する磁化済みドット12の間隔は、先述した実施形態によるものの2倍の間隔4pとなる。
【0031】
このようなサーボパターン部30によれば、周方向Fに大きな間隔3g,4gをもって磁化済みドット12が並ぶとともに、径方向Dに隣接する磁化済みドット12の間隔4pも大きくなるので、そのような磁化済みドット12をより明確に区別して読み取ることができ、データ読み書きの信頼性をより一層向上させることができる。
【0032】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではない。
【0033】
たとえば、サーボパターン部の磁化済みドットは、データ記録部の磁性ドットよりも分布が疎らで一定の規則に従って周期的に配列されているものであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に係る磁気ディスク装置の一実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】図1に示す磁気ディスクの要部平面図である。
【図3】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【図4】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【図5】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【図6】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【図7】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【図8】他の実施形態に係る磁気ディスクの要部平面図である。
【符号の説明】
【0035】
A 磁気ディスク装置
X 磁気ディスク
1 磁気ヘッド
2 スピンドルモータ(回転駆動手段)
3 スイングアーム(ヘッド移動手段)
4 アクチュエータ(ヘッド移動手段)
10 非磁性領域
11 磁性ドット
12 磁化済みドット
20 データ記録部
30 サーボパターン部
31〜34 相
110 ドット列
120 パターン列

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁性ドットを周方向に等間隔に並べることで複数のドット列を形成し、これら複数のドット列を径方向に等間隔に配列して形成されたデータ記録部と、
上記磁性ドットと同一形状であらかじめ所定の一方向に磁化された複数の磁化済みドットを所定のドットパターンとすることで複数の相を形成し、これら複数の相を互いに径方向にずらして形成されたサーボパターン部とを有し、
上記各相をなす上記所定のドットパターンは、上記複数の磁化済みドットを周方向に並べて形成された複数のパターン列からなり、かつ、これら複数のパターン列が上記複数のドット列よりも径方向に定数倍の間隔で等間隔に配列されたパターンからなることを特徴とする、磁気ディスク。
【請求項2】
上記複数のドット列において径方向に互いに隣接するドット列は、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔の半間隔分をもって周方向にずれている、請求項1に記載の磁気ディスク。
【請求項3】
上記パターン列のそれぞれは、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔よりも大となる間隔をもって上記複数の磁化済みドットを所定数ずつ周方向に等間隔に並べることで形成され、これら複数のパターン列において径方向に互いに隣接するパターン列は、上記複数の磁化済みドットが所定数ずつ径方向に揃うように形成されている、請求項1または2に記載の磁気ディスク。
【請求項4】
上記パターン列のそれぞれは、上記複数の磁性ドットが周方向に並ぶ間隔よりも大となる間隔をもって上記複数の磁化済みドットを所定数ずつ周方向に等間隔に並べることで形成され、これら複数のパターン列において径方向に互いに隣接するパターン列は、上記複数の磁化済みドットが所定数ずつ周方向にずれるように形成されている、請求項1または2に記載の磁気ディスク。
【請求項5】
磁気ディスクと、
上記磁気ディスクを回転させる回転駆動手段と、
上記磁気ディスクに対して磁気データを記録および再生するための磁気ヘッドと、
上記磁気ディスクの回転面上において上記磁気ヘッドを径方向に移動させるヘッド移動手段とを備え、
上記磁気ディスクは、
複数の磁性ドットを周方向に等間隔に並べることで複数のドット列を形成し、これら複数のドット列を径方向に等間隔に配列して形成されたデータ記録部と、
上記磁性ドットと同一形状であらかじめ所定の一方向に磁化された複数の磁化済みドットを所定のドットパターンとすることで複数の相を形成し、これら複数の相を互いに径方向にずらして形成されたサーボパターン部とを有し、
上記各相をなす上記所定のドットパターンは、上記複数の磁化済みドットを周方向に並べて形成された複数のパターン列からなり、かつ、これら複数のパターン列が上記複数のドット列よりも径方向に定数倍の間隔で等間隔に配列されたパターンからなることを特徴とする、磁気ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−187640(P2009−187640A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−28780(P2008−28780)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】