説明

磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構

【課題】磁気ディスク装置に加わる衝撃に対して、スライダ及びサスペンションのディスクからの剥離を抑制することにより、高い耐衝撃性を実現する構造を備えたヘッドサスペンション機構を提供する。
【解決手段】磁気ディスク装置においてサスペンション314及びフレクシャ316を介してヘッドスライダ328を支持するヘッドサスペンション機構が、サスペンション314又はフレクシャ316に装着されディスク110面と垂直な方向に変形可能な弾性部材450と、弾性部材450の先端に設けられ、ヘッドスライダ320の気体流入端部322付近にてヘッドスライダの背面330に対しわずかなすき間を有して対向するように配置された先端質量460と、を含み、磁気ディスク装置に衝撃が加わったときに、先端質量460がヘッドスライダ320の姿勢を規制するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク装置におけるヘッドサスペンション機構に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスク装置は、その高密度化及び小型化により携帯機器等に搭載されるようになり、その結果、落下等による衝撃に対してもデータが破壊されることがないような耐衝撃性が要求されるようになってきている。特に、衝撃によってディスクとヘッドスライダ(磁気記録再生ヘッドを搭載したスライダ)とが衝突又は接触し、これによって記録データが破壊される場合がある。そのため、衝撃によるディスクとヘッドスライダとの衝突や接触を防止することが望まれている。
【0003】
図1は、磁気ディスク装置の概略構造を示す断面図である。同図において、符号102はベース、符号104はカバー、符号106はスピンドルモータ、符号108はボイスコイルモータ、符号110は磁気ディスク(磁気記録媒体)、符号114はベース側のヘッドアーム先端のサスペンション、符号120はベース側のヘッドスライダ、をそれぞれ示す。
【0004】
スピンドルモータ106のスピンドル軸に沿ってベース102側からカバー104側への方向に、矢印で示される衝撃が加わった場合、ヘッドスライダ120及びサスペンション114には、ディスク110からこれらを引きはがそうとする慣性力が作用し、この力がスライダ気体軸受(gas bearing)反力より大きくなると、スライダ120がディスク110から剥離する。
【0005】
衝撃力が消滅すると、スライダ120はサスペンション114の反力でディスク110に引き戻される。スライダ120のディスク110からの剥離量が大きいほど、この反力は大きくなり、大きな加速度でスライダ120がディスク110に近接する。その結果、スライダ120がディスク110と衝突し、ディスク110上のデータが破壊される可能性がある。
【0006】
一般の磁気ディスク装置では、このような衝撃条件が最も過酷であり、したがって、装置の耐衝撃性を向上させるという観点から、図1に示されるような衝撃に対してなるべくスライダ120及びサスペンション114の剥離が生じないような、あるいは剥離が生じてもそれが小さくなるような設計を行うことが望まれる。
【0007】
サスペンション及びスライダをディスクから剥離させないために、(1)スライダ及びサスペンションの質量を小さくして作用する慣性力自体を低減する、(2)スライダがディスクから剥離しないようスライダ気体軸受の剛性を大きくする、(3)サスペンションやスライダの変位を拘束するストッパを設置する、等の方法がある。また、下記特許文献1には、スライダ及びサスペンションに対するカウンターウェイトを付加して衝撃時にスライダ及びサスペンションに作用する慣性力をキャンセルするという方法が提案されている。
【0008】
しかしながら、スライダ及びサスペンションを軽量化するという方法では、ヘッドの位置決め精度を確保するだけの剛性を保ちつつ軽量化を実現するのに限度があり、大きな効果を期待することができない。また、スライダ気体軸受の高剛性化についても、種々の条件を満たしながらこれを実現して大きな効果を得るには限度がある。さらに、限られた装置形状に対してサスペンションやスライダのストッパを設置することは非常な困難を伴う。
【0009】
下記特許文献1に示される方法に関しては、スライダ及びサスペンションの質量と同じ質量を持つ部材をカウンターウェイトとして付加することから、系が大型化し、系の質量も増加する。したがって、ヘッドの位置決め精度の低下等の問題が発生することが懸念される。また、図1に示されるような方向の衝撃に対しては効果があっても、他の方向の衝撃に対してはむしろ逆効果になる可能性も考えられる。
【0010】
【特許文献1】特開平11−39808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、磁気ディスク装置に加わる衝撃に対して、スライダ及びサスペンションのディスクからの剥離を抑制することにより、高い耐衝撃性を実現する構造を備えたヘッドサスペンション機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明によれば、磁気ディスク装置においてサスペンション及びフレクシャを介してヘッドスライダを支持するヘッドサスペンション機構であって、該サスペンション又は該フレクシャに装着されディスク面と垂直な方向に変形可能な弾性部材と、前記弾性部材の先端に設けられ、該ヘッドスライダの気体流入端部付近にて該ヘッドスライダの背面に対しわずかなすき間を有して対向するように配置された先端質量と、を具備し、該磁気ディスク装置に衝撃が加わったときに、前記先端質量が該ヘッドスライダの姿勢を規制するように構成されている、磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構が提供される。
【0013】
一つの好適な態様では、前記先端質量と前記弾性部材とからなる系の共振周波数が、該サスペンションと該ヘッドスライダとからなる系の共振周波数よりも低く設定される。
【0014】
一つの好適な態様では、前記先端質量と前記弾性部材とからなる系の共振周波数が、想定される衝撃の最大成分の周波数よりも高く設定される。
【0015】
一つの好適な態様では、前記弾性部材が該サスペンション又は該フレクシャの一部を延伸して構成される。
【0016】
一つの好適な態様では、当該ヘッドサスペンション機構は、前記弾性部材に粘弾性体を付加することにより前記先端質量と前記弾性部材とからなる系のダンピング効果を高めるように構成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によるヘッドサスペンション機構にあっては、磁気ディスク装置に衝撃が加わったときに、弾性部材の先端に設けられた先端質量が、ヘッドスライダの変位の方向と逆の方向に変位することで、ヘッドスライダの気体流入端部の変位を規制して、スライダのピッチング角の増加を抑制する。その結果、ヘッドスライダのディスクからの剥離が防止され、磁気ディスク装置の耐衝撃性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
まず、本発明の原理に想到するまでの考察過程について説明する。本発明による磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構は、ヘッドスライダの浮上姿勢を制御することにより、スライダ気体軸受部で発生する、剥離に対抗する力を増大させ、これによって剥離を抑制しようとするものである。
【0019】
図2(A)及び(B)は、図1に示される磁気ディスク装置に衝撃が加わった場合のスライダの浮上姿勢およびスライダ気体軸受で発生する力を示す。図2(A)は、図1の矢印方向(ベース102側からカバー104側への方向)に印加される衝撃を加速度の時間的変化(衝撃波形)として示す。その衝撃により、図1に示されるスライダ120には、スライダ120をディスク110から引きはがそうとする慣性力が作用する。図2(B)は、図2(A)に示される衝撃が印加された場合の、ピッチング角Ap、浮上すき間FH、及びスライダ気体軸受で発生する力Fの時間的変化を示している。
【0020】
図3は、ヘッドサスペンション機構の概略構造を示す図であって、スライダの浮上姿勢を示すピッチング角Ap及び浮上すき間FHを説明するものである。図3において、符号110は磁気ディスク(磁気記録媒体)、符号314はサスペンション、符号316はフレクシャ、符号318はディンプル、符号320はヘッドスライダ、をそれぞれ示す。また、符号322はスライダ320の流入端部(気体が流入する側の端部をいう)、符号324はスライダ320の流出端部(気体が流出する側の端部をいう)、符号326はスライダ流出端部324に形成された磁気ヘッド部、符号328はスライダ320の気体軸受面、符号330は気体軸受面328を正面としたときのスライダ320の背面、をそれぞれ示す。図3に示されるように、符号FHは磁気ヘッド部326での浮上すき間(スライダのディスクからの浮上量)を示し、符号Apはスライダ320のディスク110に対するピッチング角を示している。
【0021】
衝撃が加わると、図2(B)に示されるように、ピッチング角Ap及び浮上すき間FHが大きくなり、衝撃の消滅と共にサスペンションの反力により初期の浮上姿勢に戻る。このときのスライダの最大すき間(最大剥離量)が大きいほど、衝撃が消滅したとき強い力でスライダがディスク方向に引き寄せられるため、スライダとディスクとが衝突する危険性が増大する。ピッチング角Apが大きくなるのは、スライダ気体軸受では流出端部の剛性が流入端部の剛性よりも大きく、スライダにディスクから引きはがそうとする慣性力が加わったとき、剛性の大きな流出端部は大きく変位することはないのに、剛性の低い流入端部は大きく変位することによる。
【0022】
また、スライダ気体軸受での発生力Fをみると、浮上すき間FHが大きくなるにしたがって減少し、ある時点からは負の値になり、スライダをディスクに引きつける吸引力として作用していることがわかる。この吸引力は、軸受外部からの気体供給の速度より軸受すき間の拡大速度が大きいため、すき間内の気体密度が低下し、負圧が発生することによって生じる。この効果はスクイーズ効果と呼ばれ、スライダが高速で運動するときに顕著に現われる。
【0023】
さらに浮上すき間FHが大きくなると、負の力も消滅して全く力が発生していない状態になり、浮上すき間FHの変化が減少に転じると、正の力を発生するようになる。スクイーズ効果はすき間が狭くなるときも発生する。つまり、軸受外部へ気体を排出する速度よりすき間が縮小する速度が大きいと、すき間内の気体が圧縮され高圧になって、より大きな力が発生する。
【0024】
すき間が増加している過程でスクイーズ効果による吸引力をより大きく発生させることができれば、スライダをディスク側に引き寄せることができ、スライダの剥離を抑制することができる。そもそもすき間がより大きくなったとき吸引力が消滅するのは、外部から十分な気体が供給されるようになって、すき間内の密度が高くなるからであり、気体の供給は主に流入端側から行われる。したがって、何らかの手段でピッチング角の増加を抑制することができれば、スライダ流入端部の流体抵抗が大きくなり、ここからの気体の供給を制限することができ、その結果、吸引力をより大きくし、吸引力の発生をより長く持続させることができる。
【0025】
図4(A)及び(B)は、本発明による磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構の原理的構成を示す図であって、図4(A)は定常浮上時の状態を示し、図4(B)は衝撃印加時の状態を示す。図4(A)及び(B)において、図3に示される構成要素と同一の構成要素には、図3に示される符号と同一の符号が付されている。本発明によるヘッドサスペンション機構では、ディスク110面と垂直な方向に変形可能な弾性支持体(弾性部材)450がサスペンション314に付加され、弾性支持体450の先端に質量460が付加される。
【0026】
この先端質量(付加質量)460は、スライダ流入端部322付近においてスライダ背面330と対向し、衝撃が加わってサスペンション314及びスライダ320がディスク110から離れる方向に変位したとき、慣性効果によって弾性支持体450先端の先端質量460がサスペンション314及びスライダ320と反対の方向に変位する。そして、図4(B)に示されるように、スライダ流入端部322と先端質量460とが接触することにより、スライダ流入端部322の変位が規制され、ピッチング角の増加が抑制される。
【0027】
更に、本発明の実施形態では、定常浮上時に先端質量460とスライダ320とが接触してスライダ320のディスク追従特性に影響が表れることがないように、図4(A)に示される如く、通常時は先端質量460とスライダ320とが接触しないように構成される。
【0028】
更に、本発明の実施形態では、衝撃が加わったとき、先端質量460に作用する慣性力の効果によって先端質量460がサスペンション314及びスライダ320の変位の方向と逆の方向に変位するように、弾性支持体450と先端質量460とからなる系の共振周波数foは、気体軸受支持されたスライダ320とサスペンション314とからなる系の共振周波数fsより十分に低く設定されることが好ましい。
【0029】
更に、本発明の実施形態では、先端質量460の運動が加えられた衝撃に速やかに反応するように、弾性支持体450と先端質量460とからなる系の共振周波数foは、想定される衝撃の主要成分の周波数より高く設定されることが好ましい。例えば、図2(A)に示すように衝撃加速度がパルス幅1msのハーフサイン波形である場合、この衝撃の主要周波数は500Hzとなるため、foは500Hz以上に設定される。ただし、この共振周波数foを大きくしすぎると、必要な先端質量変位が得られなくなるので、共振周波数foは衝撃の主要成分の周波数より若干高めに設定されることが好ましい。
【0030】
更に、本発明の実施形態では、弾性支持体450をサスペンション314あるいはフレクシャ316の一部を延伸することで弾性支持体450を構成することも可能である。
【0031】
更に、本発明の実施形態では、先端質量460の振動が衝撃消滅後も持続してスライダの動作に悪影響を与えることを避けるため、弾性支持体部に樹脂等の粘弾性体を付加してダンピング効果を高め、衝撃消滅後の残留振動を速やかに減衰させることが好ましい。
【0032】
更に、本発明の実施形態では、通常のディスク追従特性やシーク性能に大きな影響を与えることのないように、先端質量460の質量値mはサスペンション314やスライダ320の質量と比較して小さく設定されるが、あまり小さいと先端質量460がスライダ流入端部の変位を抑制するのに十分な力が得られないので、他の条件も勘案してスライダ質量の20%以下程度に設定されることが好ましい。
【0033】
図5は、本発明による磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構のより具体的な実施形態を示す斜視図であり、また、図6は、図5に示される実施形態のスライダ中心線C−C′線に沿った断面図である。図5及び図6において、符号110はディスク、符号514はサスペンション、符号520はヘッドスライダ、符号522はスライダ流入端部、符号528はスライダ気体軸受面、符号530はスライダ背面、符号550は弾性支持体、符号560は先端質量、をそれぞれ示す。
【0034】
図5及び図6に示される実施形態では、サスペンション514の一部が延伸されることで弾性支持体550が形成されている。そして、その弾性支持体550の先端に先端質量560が付加されている。弾性支持体550は、所定の共振周波数foを実現し、媒体垂直方向以外の方向への剛性を高めるため、二つのビームを持つ台形構造として構成されている。先端質量560は、弾性支持体550の先端部に接着あるいはカシメ等の手段で固定され、スライダ流入端部522の付近にてスライダ背面530に対し初期状態では間隔dで対向している。本実施形態ではd=0.05±0.01mmと設定されている。
【0035】
また、気体軸受支持されたスライダ520とサスペンション514とからなる系の共振周波数fsは、並進変位モードで約50kHz、ピッチングモードで約120kHzである。一方、想定される衝撃の主要成分の周波数帯域は2kHz以下程度なので、弾性支持体550と先端質量560とからなる系の共振周波数foは2kHzに設定されている。この条件で、先端質量560は、衝撃に対し速やかに反応し、スライダ520が変位する方向と逆の方向に十分大きな変位を得ることができる。また先端質量560の質量値mは0.1mgでスライダ520の質量の約10%であるので、ディスク追従特性等、定常浮上時の他の特性に悪影響を及ぼす懸念は全くない。
【0036】
図7(A)及び(B)は、図2(A)及び(B)と同様の図であって、磁気ディスク装置に衝撃が加わった場合の、図5及び図6に示されるスライダの浮上姿勢及びスライダ気体軸受で発生する力を示す図である。図7(A)は、図2(A)に示される衝撃と同一の衝撃が加えられることを示している。
【0037】
図7(B)より、図5及び図6に示されるヘッドサスペンション機構では、ピッチング角Apの増加が抑制され、それに伴ってスライダ気体軸受での発生力Fの吸引力(負の発生力)が図2(B)の場合の約2倍程度に大きく増加していることがわかる。また、磁気ヘッド部の浮上量FHも、図2(B)の場合の約半分以下に小さくなっていることがわかる。
【0038】
このように、図5及び図6に示されるヘッドサスペンション機構では、衝撃印加時にスライダのピッチング角Apの増加を抑制することにより、スライダ浮上量FHを抑制し、ひいてはスライダのディスクからの剥離を防止することが可能となり、耐衝撃性の高い磁気ディスク装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】磁気ディスク装置の概略構造を示す断面図である。
【図2】(A)及び(B)は磁気ディスク装置に衝撃が加わった場合の図1のスライダの浮上姿勢及びスライダ気体軸受で発生する力を示す図である。
【図3】ヘッドサスペンション機構の概略構造を示す図である。
【図4】(A)及び(B)は本発明による磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構の原理的構成を示す図であって、図4(A)は定常浮上時の状態を示し、図4(B)は衝撃印加時の状態を示す。
【図5】本発明による磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構のより具体的な実施形態を示す斜視図である。
【図6】図5に示される実施形態のスライダ中心線C−C′線に沿った断面図である。
【図7】(A)及び(B)は、図2(A)及び(B)と同様の図であって、磁気ディスク装置に衝撃が加わった場合の、図5及び図6に示されるスライダの浮上姿勢及びスライダ気体軸受で発生する力を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
102 ベース
104 カバー
106 スピンドルモータ
108 ボイスコイルモータ
110 磁気ディスク(磁気記録媒体)
114 サスペンション
120 ヘッドスライダ
314 サスペンション
316 フレクシャ
318 ディンプル
320 ヘッドスライダ
322 スライダ流入端部
324 スライダ流出端部
326 磁気ヘッド部
328 スライダ気体軸受面
330 スライダ背面
450 弾性支持体(弾性部材)
460 先端質量
514 サスペンション
520 ヘッドスライダ
522 スライダ流入端部
528 スライダ気体軸受面
530 スライダ背面
550 弾性支持体
560 先端質量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスク装置においてサスペンション及びフレクシャを介してヘッドスライダを支持するヘッドサスペンション機構であって、
該サスペンション又は該フレクシャに装着されディスク面と垂直な方向に変形可能な弾性部材と、
前記弾性部材の先端に設けられ、該ヘッドスライダの気体流入端部付近にて該ヘッドスライダの背面に対しわずかなすき間を有して対向するように配置された先端質量と、
を具備し、該磁気ディスク装置に衝撃が加わったときに、前記先端質量が該ヘッドスライダの姿勢を規制するように構成されている、磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構。
【請求項2】
前記先端質量と前記弾性部材とからなる系の共振周波数が、該サスペンションと該ヘッドスライダとからなる系の共振周波数よりも低く設定されている、請求項1に記載の磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構。
【請求項3】
前記先端質量と前記弾性部材とからなる系の共振周波数が、想定される衝撃の最大成分の周波数よりも高く設定されている、請求項1に記載の磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構。
【請求項4】
前記弾性部材が該サスペンション又は該フレクシャの一部を延伸して構成されている、請求項1に記載の磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構。
【請求項5】
前記弾性部材に粘弾性体を付加することにより前記先端質量と前記弾性部材とからなる系のダンピング効果を高めるように構成されている、請求項1に記載の磁気ディスク装置のヘッドサスペンション機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−93760(P2009−93760A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264803(P2007−264803)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】