説明

磁気デバイスタグ、識別システムおよび識別方法

【課題】 本発明は、磁気ヘッド等のチップの識別に関し、より詳細には識別対象物に強磁性体薄膜からなる磁気デバイスタグを形成し、この磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、その強磁性共鳴周波数から識別対象物を識別する磁気デバイスタグと識別システム、および識別方法に関する。
【解決手段】 本発明の識別システムは、識別対象物上に強磁性体の薄膜を所定形状に形成した磁気デバイスタグと、高周波磁界を発生する発信コイルと、高周波磁界によって電圧を誘起する受信コイルとを備え、発信コイルに高周波電流を与えて磁気デバイスタグに高周波磁界を印加し、受信コイルによって誘起された電圧の強度に基づいて磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、その強磁性共鳴周波数により識別対象物を識別する、よう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ヘッドや半導体デバイス等のチップの識別に関し、より詳細には識別対象物に強磁性体の薄膜からなる磁気デバイスタグを形成し、この磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、特定した強磁性共鳴周波数から識別対象物を識別する磁気デバイスタグと識別システムおよび識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ヘッドや半導体デバイス等には、製造プロセス中における各工程の条件やプロセス中で行われる中間試験の結果が最終的に製品として完成した後でも追跡できるよう、磁気ヘッドあるいは半導体デバイス等のチップ上に固有の識別記号を刻印することが一般に行われている。
【0003】
この識別記号は、例えば磁気ヘッドでは磁気ヘッドのウエハー製造プロセスにおいて、フォトリソプロセスにより金属薄膜により磁気ヘッド(より正確には磁気ヘッドを搭載したスライダー)の所定の面に形成している。この識別記号は、かつて目視によって認識されていた頃の慣習で、数字とアルファベットを組み合わせたものが一般に用いられている。識別記号の表示例を磁気ヘッドスライダについて図5を用いて説明する。図5は、サスペンション20に搭載された磁気ヘッドスライダ10を示しており、図の下方に磁気記録媒体があり、磁気ヘッドスライダ10の先端部下方に磁気ヘッド11が形成されている。磁気ヘッドスライダ10の右方向端面に、磁気ヘッド11と電気的接続を行うための電極12が形成され、この電極12を介して記録する電気信号あるいは再生された電気信号が入出力される。電極間のスペースの示される「A123」の記号が識別記号13で、ここでは電極形成の際に電極材料の金属薄膜をパターニングして形成したものである。磁気ヘッドに障害が発生した場合に、この識別記号13を基に製造プロセスの履歴の追跡が可能である。
【0004】
識別記号を上述のように電極や配線のパターン形成時にその材料を用いて同時に形成するすることは工程上合理的であるが、それらの電極や配線パターンがないスペースに識別記号を形成する領域(ここでは、識別記号領域という)を設ける必要がある。このため高密度実装のチップにおいては、識別記号領域のスペース確保が問題となってくる。
【0005】
この識別記号領域のスペース確保の問題を解決する方法として半導体表面の配線パターンの線幅を部分的に変化させて識別記号を形作り、肉眼で識別可能とする提案がある。この方法では識別記号領域を設ける必要がないので半導体基板上の面積を有効に使用できる(特許文献1)。
【0006】
ところで、本発明は強磁性共鳴周波数を用いて識別対象物を識別する発明であるので、強磁性共鳴について概要を説明する。強磁性共鳴は磁性共鳴とも言われ、熱をエネルギーとして振動している磁性体に特定の周波数の磁界を当てると原子が共振する現象をいう。磁性体が共振したとき、磁性体内部では磁界エネルギーを吸収して振動の振幅の増大が生じ、磁性体外部において磁界が吸収されることによる磁界強度の弱化としてこのことを観測できる。
【0007】
例えば磁気ヘッドのTMR(Tunnel Magneto Resistive)素子では次のようにしてこの強磁性共鳴があることを確認できる。図6はTMR素子の層構成を示しており、TMR素子は反強磁性層51の上にピンド層としての強磁性層52を形成し、絶縁膜53を介してフリー層としての強磁性層54を構成している。図7(a)はこのTMR素子50の強磁性共鳴を図7(b)の回路で測定した例で、スペクトルアナライザ90でTMR素子50の磁性膜の熱振動をNoise Powerとして計測したものである。図7(a)において、2つのピーク(図のPeak1とPeak2)が観察できるが、3GHzのPeak1がフリー層の強磁性層54による強磁性共鳴周波数であり、9GHzのPeak2がピンド層の強磁性層52による強磁性共鳴周波数である。なお、図7(b)において、インダクタンス70は交流電流を阻止してTMR素子50に直流電圧60を印加するものであり、コンデンサ80は直流電流を阻止してスペクトルアナライザ90により周波数特性を得るためのものである。
【0008】
強磁性共鳴周波数とは異なる磁歪素子の共振周波数を用いて識別対象物を識別する方法が提案されている。この方法は、紙などの媒体に磁歪素子を形成しておき、交番磁界をかけて寸法変化を起こさせ、磁歪素子が発する電磁波から共振周波数を求めて識別するものである(特許文献2)。
【0009】
磁歪振動は、磁性体に外部から磁場を印加した際に磁性体の原子間距離が機械的に変化することによる形状変化である磁歪を利用するもので、磁性体の寸法や機械的特性の違いによって共振周波数が変化するものある。機械振動のため、その周波数は数10Hz〜数100KHzである。これに対し、磁気共鳴振動は熱によりゆらぎの振動をしている個々の原子の磁化が、周辺の原子と磁気的に結合することにより磁性体全体で特定の周波数による共振を生じるもので、形状や材料の特性によって変化する磁性体自体で発生する磁界や、外部からの磁界(静磁界)によってその周波数が変化する。原子間に働く力による共振のため、その周波数は高く数100MHz〜数10MHzにもなる。
【特許文献1】特開平04−266010号公報
【特許文献2】特開2005−209010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記に述べたように、磁気ヘッドや半導体のチップ上に識別記号を刻印するために識別記号用の領域を確保する必要があった。しかしながら、チップサイズを極力小さくして1枚のウェーハからできるだけ多くのチップを取ることがコスト低減のために求められており、識別記号領域を小さくすることが求められている。同時に、磁気ヘッドや半導体において高密度化が今後ますます進む方向にあり、識別記号領域の確保はより困難になってきている。
【0011】
特許文献1で提案された方法は、チップ表面が配線パターンで多くを占められるような場合に有効な方法であるが、磁気ヘッドのように表面の大部分を電極が占める場合には不適である。
【0012】
また、特許文献2で提案された方法は磁歪素子の寸法が小さいものでも数mm角であり、磁気ヘッドやLSIのチップに搭載するには識別記号領域が大き過ぎる。磁歪素子を例えば一辺を100nm程度に小さくした場合、機械振動を発生させることは困難であり、仮にそれができたとしても外部から共振周波数を読み取ることは困難と考える。
【0013】
本発明は、機械読み取りを前提とした上で、一辺が100nm前後で形成可能な磁気デバイスタグを従来の識別記号の代わりに用いることで識別記号領域を従来に較べて大幅に縮小できる識別システムおよび識別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(1)第1の発明
第1の発明の磁気デバイスタグは、強磁性材料を所定の形状に形成し、その強磁性材料と形状とに基づいて定まる強磁性共鳴周波数を識別情報として用いることを特徴とする。
(2)第2の発明
第2の発明の磁気デバイスタグは、第1の発明の磁気デバイスタグが強磁性材料、または形状をパラメータとして強磁性共鳴周波数を変化させることを特徴とするものである。
(3)第3の発明
第3の発明の識別システムは、磁気デバイスタグと発信コイルと受信コイルとを備えるものである。磁気デバイスタグは識別対象物上に強磁性体の薄膜を所定の形状に形成したものであり、発信コイルは高周波磁界を発生させ、受信コイルは高周波磁界によって電圧を誘起するものである。そして、発信コイルに所定の周波数の高周波電流を与えて磁気デバイスタグに高周波磁界を印加し、受信コイルによって誘起された電圧の強度に基づいて磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、特定された強磁性共鳴周波数により識別対象物を識別する、ことを特徴とする。
【0015】
上記のように構成することで、磁気デバイスタグが特定の周波数の磁界エネルギーを吸収したことを受信コイルの電圧で検知して強磁性共鳴周波数を特定し、その強磁性共鳴周波数に対応させた識別対象物を識別できる。
【0016】
(4)第4の発明
第4の発明の識別システムは、第3の発明の磁気デバイスタグが強磁性共鳴周波数が異なる複数個を識別対象物に形成した、ことを特徴とする。
【0017】
上記のように構成することで強磁性膜の材質や膜厚等を変えることにより異なる強磁性共鳴周波数が得られる。それらの強磁性共鳴周波数に対応させて識別対象物を多く定義できる。
【0018】
(5)第5の発明
第5の発明の磁気デバイスタグによる識別システムは、第3の発明の磁気デバイスタグの形状寸法を変えた複数個を識別対象物に形成したものであることを特徴とする。
【0019】
上記のように構成することで同じ材質で同じ膜厚の強磁性膜の形状寸法を変えるだけで複数の強磁性共鳴周波数を得ることができ、それらの強磁性共鳴周波数に対応させて識別対象物を多く定義できる。
【0020】
(6)第6の発明
第6の発明の磁気デバイスタグによる識別方法は、識別対象物上に形成された所定形状の強磁性体薄膜による磁気デバイスタグに、所定の周波数の高周波電流を与えた発信コイルにより高周波磁界を印加し、受信コイルによって誘起された電圧の強度に基づいて磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、強磁性共鳴周波数により該識別対象物を識別する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
上述した本発明によれば、次に示す効果が得られる。
【0022】
第1の発明により、例えば数GHzの強磁性共鳴周波数を有するようにすれば微小サイズ(例えば100nm角)の磁気デバイスタグを提供できる。
【0023】
第2の発明により、材質や形状寸法を変えることで異なる識別情報を有する磁気デバイスタグの提供ができる。
【0024】
第3の発明により、例えば磁気デバイスタグの一辺の長さを100nm前後に形成して強磁性共鳴周波数を特定することで、異なる形状の磁気デバイスタグ1個に対して1ビットの情報を得ることができ、磁気ヘッドや半導体チップ上の識別記号領域を極めて小さくすることを可能とする識別システムの提供ができる。
【0025】
第4の発明により、強磁性膜の種類等を変えるだけで複数の強磁性共鳴周波数を得ることで識別し得る範囲を広くできる。
【0026】
第5の発明により、同一の強磁性膜の形状寸法を変えるだけで複数の強磁性共鳴周波数をを得ることで識別し得る範囲を広くできる。
【0027】
第6の発明により、第3の発明と同様の効果のある識別方法の提供ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(実施形態その1)
本発明の実施形態その1を図1と図2を用いて説明する。
【0029】
図1(a)において、識別システムA100は識別対象物(図示せず)上に形成した磁気デバイスタグa200と発信コイル300、及び受信コイル400から構成する。
【0030】
磁気デバイスタグa200の材質はここではNiFeであり、膜厚は10nmである。図に示すように形状は矩形で、寸法は120×110nmである。
【0031】
発信コイル300はSi基板に絶縁膜を形成し、その上に0.1μm厚のCu薄膜をコイル直径10μm、線幅0.5μmにパターン形成し、最上層に絶縁膜を生成したものである。また、受信コイル400は、上述の発信コイル300の上に同様にパターニングにより形成したものである。これらは従来のフォトリソグラフィの技術で作成可能である。発信コイルと受信コイルを一体化したコイルアセンブリは、例えばプローブの先端に取り付け、識別記号領域に軽く接触させて強磁性共鳴周波数を測定する。
【0032】
発信コイル300には予め分かっている複数の強磁性共鳴周波数の高周波電流を同時に与えて複数の高周波磁界を発生させ、受信コイル400はそれらの各周波数の磁界に対応して誘起される電圧を測定する。測定した誘起電圧のうち所定の値以下の値を示すものが磁気デバイスタグa200の強磁性共鳴周波数である。予め強磁性共鳴周波数に対応して識別記号を備え置き、これを参照することで識別記号を知ることができる。
【0033】
ここでは、発信コイル300に与える高周波電流として予め分かっている複数の強磁性共鳴周波数の電流を同時に与えたが、複数の強磁性共鳴周波数を含む周波数範囲で掃印(スイープ)しながら高周波電流を与えてもよい。そのときの受信コイルによる電圧の測定は掃印する周波数に対応して電圧を測定するようにすればよい。
【0034】
図1(b)は、受信コイル400で測定される電圧を示した。周波数f0で磁気デバイスタグa200が強磁性共鳴を起こし、磁界エネルギーを吸収したため電圧が弱化したものである。この周波数が磁気デバイスタグa200の強磁性共鳴周波数である。
【0035】
次に、磁気デバイスタグa200の形状寸法に対する強磁性共鳴周波数の例を述べる。図2の上の表は、磁気デバイスタグa200の一辺の長さを110nmに固定して他の辺を51.58〜117.92nmまで変化させたときの強磁性共鳴周波数である(磁気デバイスタグa200の材質はNiFeで膜厚は10nmである)。磁気デバイスタグa200の形状寸法をこのように変化させることで強磁性共鳴周波数は4.0〜6.0GHzまで変化する。従って、例えば4.0GHzから0.25GHz刻みに6.0GHzまで9つの周波数の高周波電流を発信コイル300に与え、それに対する形状寸法の磁気デバイスタグa200を形成しておけば9種の識別が可能である。磁気デバイスタグa200を磁気ヘッドの例えば四隅の位置に形成して置き、これらの強磁性共鳴周波数を順次特定して行くことで4桁の識別記号を得ることができる。
なお、図2の下方のグラフは、上の表をグラフ化したものである。
【0036】
(実施形態その2)
次に、本発明の実施形態その2を識別システムB101として図3と図4を用いて説明する。
【0037】
図3においては複数の磁気デバイスタグを形成して同時にこれらに高周波磁界を印加して強磁性共鳴周波数を特定するものである。ここでは3個の磁気デバイスタグb201、磁気デバイスタグc202、磁気デバイスタグd203を示しており、形状寸法がそれぞれ異なるように形成している。発信コイル300と受信コイル400は実施形態その1と同一のものである。3個の磁気デバイスタグb201、磁気デバイスタグc202、磁気デバイスタグd203には発信コイル300から同時に実施形態その1で述べた高周波磁界が印加され、受信コイル400で各周波数の磁界に対応した電圧が誘起される。この場合、3つの周波数において電圧の弱化があり、その電圧に対応する周波数が強磁性共鳴周波数である。3つの周波数に対応する識別記号を予め用意しておき、これを参照して識別記号を得ることができる。3つの異なる周波数の組み合わせの数だけ識別記号を定義できることになる。
【0038】
図4は、磁気デバイスタグの形成例を示している。まず基板500(例えば、アルチック)上に絶縁膜510(例えば、Al2O3)を形成し、更にその上に強磁性膜520(例えば、NiFe)を形成する(図4の(a))。
【0039】
続いて、強磁性膜520の上にレジストを塗布し、磁気デバイスタグの形状のレジストパターンを形成する(図4の(b))。レジストパターンの形成は通常のフォトリソグラフィの技術を用いて行うので詳細な説明は省略する。
【0040】
次に、レジストパターンをマスクとして強磁性膜のエッチングを行う。このエッチングは例えばイオンミーリングにより行う。エッチングにより絶縁膜上には強磁性膜による磁気デバイスタグが形成されたことになる。エッチング後レジスト膜を除去する(図4の(c))。
【0041】
最後に、強磁性膜の磁気デバイスタグを含めて全体に絶縁膜540を形成し、完了となる(図4の(d))。ここでは、5つの形状寸法の異なる磁気デバイスタグを形成している。
【0042】
実施形態その2では、磁気デバイスタグの形状を変えた例を示した。磁気ヘッドのように複数の強磁性膜が用いられる場合は、それらの複数の材料を用いて磁気デバイスタグを形成すればよい。例えば、CoFeBやNiFeなどを組み合わせてもよい。また、磁気ヘッドでは同じ材料でも膜厚を変えて用いられるが、同一形状で膜厚が異なる場合でも強磁性共鳴周波数は異なるのでこれを用いて識別することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による識別システムの実施形態例(その1)である。
【図2】磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数例である。
【図3】本発明による識別システムの実施形態例(その2)である。
【図4】磁気デバイスタグの形成例である。
【図5】磁気ヘッドスライダにおける識別記号の形成例である。
【図6】TMR素子の層構成である。
【図7】TMR素子の強磁性共鳴周波数の観測例である。
【符号の説明】
【0044】
10 磁気ヘッドスライダ
11 磁気ヘッド
12 電極
13 識別記号
20 サスペンション
51 反強磁性層
52 強磁性層(ピンド層)
53 絶縁層
54 強磁性層(フリー層)
100 識別システムA
101 識別システムB
200 磁気デバイスタグa
201 磁気デバイスタグb
202 磁気デバイスタグc
203 磁気デバイスタグd
300 発信コイル
400 受信コイル
500 基板
510 絶縁膜
520 強磁性膜
530 レジストパターン
540 絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
強磁性材料を所定の形状に形成し、該強磁性材料と該形状とに基づいて定まる強磁性共鳴周波数を識別情報として用いる
ことを特徴とする磁気デバイスタグ。
【請求項2】
前記磁気デバイスタグは、前記強磁性材料、または前記形状をパラメータとして強磁性共鳴周波数を変化させる
ことを特徴とする請求項1に記載の磁気デバイスタグ。
【請求項3】
識別対象物上に強磁性体の薄膜を所定の形状に形成した磁気デバイスタグと、
高周波磁界を発生する発信コイルと、
前記高周波磁界によって電圧を誘起する受信コイルとを備え、
前記発信コイルに所定の周波数の高周波電流を与えて前記磁気デバイスタグに高周波磁界を印加し、前記受信コイルによって誘起された電圧の強度に基づいて該磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、特定した強磁性共鳴周波数により前記識別対象物を識別する
ことを特徴とする識別システム。
【請求項4】
前記磁気デバイスタグは、強磁性共鳴周波数が異なる複数個を前記識別対象物に形成した
ことを特徴とする請求項3に記載の識別システム。
【請求項5】
前記磁気デバイスタグは、前記形状を変えた複数個を前記識別対象物に形成した
ことを特徴とする請求項3に記載の識別システム。
【請求項6】
識別対象物上に形成された所定形状の強磁性体薄膜による磁気デバイスタグに、所定の周波数の高周波電流を与えた発信コイルにより高周波磁界を印加し、受信コイルによって誘起された電圧の強度に基づいて該磁気デバイスタグの強磁性共鳴周波数を特定し、特定した強磁性共鳴周波数により該識別対象物を識別する
ことを特徴とする識別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−223719(P2009−223719A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−68779(P2008−68779)
【出願日】平成20年3月18日(2008.3.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】