説明

磁気ヘッド、磁気ディスク装置、および磁気ディスクの記録制御方法

【課題】クロック信号を生成しながら正確に効率よく記録することができる磁気ヘッドを提供する。
【解決手段】磁気ヘッド1は、円周方向Fに等間隔に並ぶ複数の磁性記録部122によって複数のトラックTが形成された磁気ディスクの回転面上において、ディスク径方向Dに移動させられるヘッド本体10と、このヘッド本体10に設けられ、磁性記録部122に対して磁気情報を記録する記録素子11と、ディスク径方向Dに記録素子11と離間してヘッド本体10に設けられ、磁性記録部122に記録された磁気情報を再生する再生素子12とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるパターンドメディアの磁気ディスクに適した磁気ヘッド、そのような磁気ヘッドを備えた磁気ディスク装置、および磁気ディスクの記録制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の磁気ディスク装置としては、特許文献1に開示されたものがある。同文献に開示された磁気ディスク装置は、非磁性領域に磁性記録部が離散的に形成されたパターンドメディアの磁気ディスクを備えている。パターンドメディアは、円周方向に等間隔に並ぶ多数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクであり、複数のトラックもまたディスク径方向に等間隔に配置されている。
【0003】
この種の磁気ディスクに対して磁気情報を記録再生するための磁気ヘッドとしては、特許文献2に開示されたものがある。同文献に開示された磁気ヘッドは、磁気情報を記録するための記録素子と磁気情報を再生するための再生素子とが円周方向に併設されたヘッド本体を有する。ヘッド本体は、ボイスコイルモータによって作動させられるスイングアームの先端部に設けられており、このスイングアームを介して磁気ディスクの回転面上でディスク径方向にヘッド本体が往復移動させられる。ヘッド本体において記録素子および再生素子は、円周方向に互いに近接して対をなすように設けられている。これにより、記録素子および再生素子は、常に同じトラックに追従させられる。
【0004】
このような磁気ヘッドおよびパターンドメディアを備えた磁気ディスク装置では、記録素子からの磁界を再生素子に作用させることなく磁性記録部に磁気情報を記録しなければならないため、たとえば目的とするトラックの磁性記録部に対して記録する前、そのトラックにおける磁性記録部を読み取り、これら磁性記録部の間隔に応じた周期のクロック信号を生成しなければならない。クロック信号を生成して所定の回転待ち時間やシーク動作を経た後、クロック信号に基づくタイミングで記録素子を駆動制御する。これにより磁気ディスク装置は、目的とするトラックにおいて等間隔をなす磁性記録部ごとに磁気情報を記録することができる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−190624号公報
【特許文献2】特開2003−157511号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の磁気ディスク装置では、先述したように記録素子の駆動時にその記録素子からの磁界を再生素子が検出してしまうとエラーになるので、記録しながら磁性記録部を同時に読み取ることができず、同期をとるためのクロック信号を生成しながら磁性記録部に対して正確に記録することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものである。本発明は、クロック信号を生成しながら正確に効率よく記録することができる磁気ヘッド、磁気ディスク装置、および磁気ディスクの記録制御方法を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明の第1の側面により提供される磁気ヘッドは、円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクの回転面上において、ディスク径方向に移動させられるヘッド本体と、上記ヘッド本体に設けられ、上記磁性記録部に対して磁気情報を記録する記録素子と、ディスク径方向に上記記録素子と離間して上記ヘッド本体に設けられ、上記磁性記録部に記録された磁気情報を再生する再生素子と、を備えていることを要件としている。
【0010】
好ましくは、上記記録素子には、ディスク径方向に互いに離間させられた第1および第2の記録素子が含まれ、上記再生素子には、上記第1および第2の記録素子に併設してディスク径方向に互いに離間させられた第1および第2の再生素子が含まれている。
【0011】
好ましくは、上記記録素子および再生素子は、ディスク径方向にトラックピッチの整数倍の間隔をもって離間させられている。
【0012】
本発明の第2の側面により提供される磁気ディスク装置は、円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクと、上記磁気ディスクを回転させる回転駆動手段と、上記磁性記録部に対して磁気情報を記録および再生するための磁気ヘッドと、上記磁気ディスクの回転面上において上記磁気ヘッドをディスク径方向に移動させるヘッド移動手段とを備え、上記磁気ヘッドには、ディスク径方向に互いに離間するように記録素子および再生素子が設けられていることを要件としている。
【0013】
本発明の第3の側面により提供される磁気ディスクの記録制御方法は、円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクの回転面上において、ディスク径方向に互いに離間するように記録素子および再生素子が設けられた磁気ヘッドをディスク径方向に移動させることにより、上記複数のトラックにおける上記磁性記録部ごとに磁気情報を記録する磁気ディスクの記録制御方法であって、上記複数のトラックのうちの所定のトラックに上記再生素子を位置合わせした状態で上記複数の磁性記録部を読み取ることにより、周期的なクロック信号を生成し、それと同時に、上記クロック信号に合わせて上記記録素子を駆動制御することにより、上記所定のトラックとは異なるトラックの上記磁性記録部ごとに磁気情報を記録することを要件としている。
【0014】
このような構成によれば、記録素子からの磁界の影響が再生素子に及ばないように記録素子および再生素子がディスク径方向に離間させられているので、目的とするトラックに記録素子からの磁界を作用させながら他のトラックに再生素子を追従させて磁性記録部を読み取ることができ、これによりクロック信号を生成しながら目的とするトラックの磁性記録部に対して正確に効率よく記録することができる。
【0015】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
図1〜10は、本発明に係る磁気ディスク装置の一実施形態を示している。図1に示すように、磁気ディスク装置Aは、いわゆるパターンドメディアと称される磁気ディスクXを備えたものである。この磁気ディスク装置Aは、複数の磁気ディスクXのほか、磁気ヘッド1、スピンドルモータ2、スイングアーム3、アクチュエータ4、およびディスクコントローラ5を備えている。
【0018】
複数の磁気ディスクXは、所定の間隔をもって上下に重ねられており、各磁気ディスクXの表裏両面が記録回転面として用いられる。図3および図4に示すように、磁気ディスクXは、基板100上に軟磁性層110および記録層120が順次積層されたものである。記録層120全体には、非磁性領域121が設けられており、この非磁性領域121内において磁性記録部122が離散的に形成されている。図5に示すように、磁性記録部122は、円周方向Fに沿って等間隔に並ぶように形成されており、このような円周方向Fに並ぶ磁性記録部122によって複数のトラックTが形成される。これらのトラックTもまた、ディスク径方向Dに等間隔のトラックピッチTpを形成している。このような磁性記録部122のそれぞれには、たとえば1ビットの磁気情報が記録される。
【0019】
磁気ヘッド1は、磁性記録部122に対して磁気情報を読み書きするものであり、磁気ディスクXの記録回転面と対向するように各スイングアーム3の先端に設けられている。図2に示すように、磁気ヘッド1は、ディスク径方向Dに往復移動させられるヘッド本体10、ディスク径方向Dに互いに離間してヘッド本体10に設けられた記録素子11および再生素子12を有して構成される。図3に示すように、記録素子11は、記録磁極20、リターン磁極21、および記録コイル22を有して構成されている。この記録コイル22に流れる電流の向きが制御されることにより、記録磁極20から磁性記録部122に作用する磁界の向きが変化させられ、この磁性記録部122の磁化方向によって磁気情報が記録される。図4に示すように、再生素子12は、一対の磁気シールド30の間に磁気抵抗効果素子31を有して構成されている。この磁気抵抗効果素子31に対して磁性記録部122からの磁界が作用することにより、磁性記録部122の磁化方向が読み出されることで記録済みの磁気情報が再生される。このような記録素子11および再生素子12は、図5に示すように、互いに異なるトラックTに沿うように配置されている。すなわち、記録素子11および再生素子12は、ディスク径方向DにトラックピッチTpの整数倍の間隔dをもって離間している。この間隔dは、再生素子12に対して記録磁界の作用範囲外となる、たとえば20μm以上に設定されている。
【0020】
スピンドルモータ2は、磁気ディスクXを高速回転させる。スイングアーム3は、磁気ヘッド1を概ねディスク径方向Dに往復移動させるものであり、アクチュエータ4によって敏速に動作させられる。アクチュエータ4は、ボイスコイルモータなどからなる。ディスクコントローラ5は、磁気ヘッド1、スピンドルモータ2、ならびにアクチュエータ4を制御するものであり、このディスクコントローラ5は、たとえばデジタルシグナルプロセッサで構成される。
【0021】
図6および図8に示すように、ディスクコントローラ5には、クロック信号生成回路や記録制御回路が組み込まれている。クロック信号生成回路は、絶対値回路50、微分回路51、ゼロクロス回路52、比較回路53、論理積回路54、およびPLL回路55で構成される。記録制御回路は、カウンタ56、セレクタ57、FIFOメモリ58、および記録素子駆動回路59で構成される。
【0022】
図6に示すように、クロック信号生成回路においては、再生素子12からの再生信号が絶対値回路50に入力される。絶対値回路50は、図7に示すように再生信号を絶対値信号に変換する。絶対値信号は、微分回路51および比較回路53に入力される。微分回路51は、絶対値信号に基づいて微分信号を生成する。微分信号は、ゼロクロス回路52によってゼロクロス信号に変換される。比較回路53は、スライスレベル信号と絶対値信号とを比較することでスライス信号を出力する。論理積回路54は、ゼロクロス信号を反転させた信号とスライス信号との論理積をとることで二値化信号を出力する。PLL回路55は、入力された二値化信号の周波数に対して逓倍した周波数のクロック信号を生成する。このクロック信号は、所望とするトラックTの磁性記録部122に対して磁気情報を記録する際のタイミングをとるための基準信号として用いられる。
【0023】
図8に示すように、記録制御回路においては、記録時にタイミングをとるためのライトゲート信号の入力とともにクロック信号がカウンタ56に入力される。カウンタ56は、クロック信号およびライトゲート信号に基づいてタイミングが異なる複数種類のトリガ信号を生成し、これらのトリガ信号をセレクタ57に出力する。セレクタ57は、適宜所定のタイミングでトリガ信号を選択し、それをFIFOリードクロック信号としてFIFOメモリ58に出力する。FIFOメモリ58は、クロック信号に基づくFIFOライトクロック信号とFIFOリードクロック信号とに基づき、試し書き用データに基づく図9に示すような記録制御信号を生成する。試し書き用データは、例えばあらかじめ定められた磁気記録パターンを示す磁気情報であり、ディスクコントローラ5に設定されている。記録制御信号としては、複数種類のトリガ信号に応じてたとえば4種類の位相差がある位相パターンが生成され、このような位相パターンの記録制御信号が記録素子駆動回路59に入力される。記録素子駆動回路59は、記録制御信号に基づいて記録素子11を駆動することにより、磁性記録部122に磁気情報が記録される。たとえば図9に示すように、(b)の位相パターンをもつ記録制御信号に基づいて記録素子11が駆動された場合、試し書き用データに応じた磁気記録パターンが磁性記録部122に正確に記録される。他の位相パターン(a,c,d)の記録制御信号では、等間隔に並ぶ複数の磁性記録部122に対して磁界の向きを変化させるタイミングにずれが生じるため、所望とする磁気記録パターンが磁性記録部122に対して付与されない。これにより、ディスクコントローラ5は、磁性記録部122に対して周期的に正しいタイミングの記録制御信号を生成することができる。
【0024】
次に、磁気ディスク装置Aの記録動作について説明する。
【0025】
まず、磁気情報を所定のトラックT1の磁性記録部122に記録する場合、ディスクコントローラ5は、そのトラックT1から所定の間隔dをもって離れたトラックT2に再生素子12が沿うようにトラッキング制御を行う。これにより、記録素子11は、所定のトラックT1に対して位置合わせされた状態になる。その後、ディスクコントローラ5は、再生素子12を介してトラックT2の磁性記録部122を読み取ることでクロック信号を生成し、それと同時に試し書き用データに応じた記録制御信号の位相差を順次変化させながら記録素子11を駆動する。これにより、クロック信号を同時に生成しながら試し書き用データに応じた複数の磁気記録パターンがトラックT1の各部に記録される(図10(A)参照)。
【0026】
次に、ディスクコントローラ5は、試し書き用データを記録したトラックT1に再生素子12が沿うようにトラッキング制御を行う。そうした後、ディスクコントローラ5は、再生素子12を介してトラックT1の各部から磁気記録パターンを読み出す。さらに、ディスクコントローラ5は、読み出した磁気記録パターンが試し書き用データの磁気パターンと一致するか否か検証を行い、最も確からしい磁気記録パターンを決定する。これにより、その最も確からしい磁気記録パターンを記録する際に用いたトリガ信号が選択される(図10(B)参照)。
【0027】
その後、ディスクコントローラ5は、再びトラックT1,T2に対して記録素子11および再生素子12の位置合わせを行う。そうした後、再生素子12を介してトラックT2の磁性記録部122を読み取ることでクロック信号を生成しつつ、そのクロック信号に同期して上記のように選択されたトリガ信号に基づくタイミングで記録制御信号を出力する。これにより、記録すべき本来の磁気情報が記録素子11を介してトラックT1の磁性記録部122に対して正確に記録される(図10(C)参照)。
【0028】
したがって、本実施形態の磁気ディスク装置Aによれば、クロック信号を生成しながら試し書き用データを記録することができ、また、さらにその後クロック信号を生成しながら本来記録すべき磁気情報を正確に記録することができるので、円周方向に等間隔に並ぶ磁性記録部122に対して正確に効率よく磁気情報を記録することができる。
【0029】
図11〜13は、本発明に係る磁気ディスク装置の他の実施形態を示している。なお、先述した実施形態によるものと同一または類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
図11に示すように、他の実施形態による磁気ヘッド1は、ディスク径方向Dに互いに離間させられた第1および第2の記録素子11,11’と、これらの記録素子11,11’に併設してディスク径方向Dに互いに離間させられた第1および第2の再生素子12,12’とを有する。これら記録素子11,11’同士の間隔(再生素子12,12’同士の間隔)もまた、トラックピッチの整数倍になっており、たとえば20μm以上に設定されている。
【0031】
磁気情報を所定のトラックT1の磁性記録部122に記録する場合、ディスクコントローラは、そのトラックT1に第1の再生素子12が沿うようにトラッキング制御を行う。これにより、第1の記録素子11は、所定のトラックT1に対して位置合わせされた状態になり、それと同時に第2の記録素子11’および再生素子12’が異なるトラックT2に対して位置合わせされた状態になる。その後、ディスクコントローラ5は、第2の再生素子12’を介してトラックT2の磁性記録部122を読み取ることでクロック信号を生成し、それと同時に試し書き用データに応じた記録制御信号の位相差を順次変化させながら第1の記録素子11を駆動する。これにより、クロック信号を同時に生成しながら試し書き用データに応じた複数の磁気記録パターンがトラックT1の各部に記録される(図13(A)参照)。
【0032】
次に、ディスクコントローラ5は、磁気ヘッド1を移動させずにそのまま第1の再生素子12を介してトラックT1の各部から磁気記録パターンを読み出す。さらに、ディスクコントローラ5は、読み出した磁気記録パターンが試し書き用データの磁気パターンと一致するか否か検証を行い、最も確からしい磁気記録パターンを決定する。これにより、その最も確からしい磁気記録パターンを記録する際に用いたトリガ信号が選択される(図13(B)参照)。
【0033】
その後、ディスクコントローラ5は、そのまま第2の再生素子12’を介してトラックT2の磁性記録部122を読み取ることでクロック信号を生成しつつ、そのクロック信号に同期して上記のように選択されたトリガ信号に基づくタイミングで記録制御信号を第1の記録素子11に対して出力する。これにより、記録すべき本来の磁気情報が第1の記録素子11を介してトラックT1の磁性記録部122に対して正確に記録される(図13(C)参照)。
【0034】
したがって、本実施形態の磁気ディスク装置によれば、磁気ヘッド1をディスク径方向Dに繰り返し移動させることなく試し書き用データや本来記録すべき磁気情報を記録することができるので、先述した実施形態よりもより短い時間で磁気情報を記録することができる。
【0035】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではない。
【0036】
たとえば図14に示すように、磁性記録部122の間に周期的に配置されるようにクロック信号生成用の磁気パターン部123を形成し、この磁気パターン部123を読み取ることでクロック信号を生成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る磁気ディスク装置の一実施形態を示す全体斜視図である。
【図2】図1に示す磁気ディスク装置に備えられた磁気ヘッドの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】磁気ディスクのトラックと素子との位置関係を説明するための平面図である。
【図6】クロック信号生成回路を示すブロック図である。
【図7】クロック信号生成に関係する各種信号の波形図である。
【図8】記録制御回路を示すブロック図である。
【図9】記録制御信号生成に関係する各種信号の波形図である。
【図10】記録手順を模式的に示す説明図である。
【図11】他の実施形態による磁気ヘッドの平面図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】図11に示す磁気ヘッドの記録手順を模式的に示す説明図である。
【図14】他の実施形態による磁気ディスクを説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 磁気ヘッド
2 スピンドルモータ(回転駆動手段)
3 スイングアーム(ヘッド移動手段)
4 アクチュエータ(ヘッド移動手段)
10 ヘッド本体
11 記録素子(第1の記録素子)
11’ 第2の記録素子
12 再生素子(第1の再生素子)
12’ 第2の再生素子
121 非磁性領域
122 磁性記録部
X 磁気ディスク
T トラック
Tp トラックピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクの回転面上において、ディスク径方向に移動させられるヘッド本体と、
上記ヘッド本体に設けられ、上記磁性記録部に対して磁気情報を記録する記録素子と、
ディスク径方向に上記記録素子と離間して上記ヘッド本体に設けられ、上記磁性記録部に記録された磁気情報を再生する再生素子と、
を備えていることを特徴とする、磁気ヘッド。
【請求項2】
上記記録素子には、ディスク径方向に互いに離間させられた第1および第2の記録素子が含まれ、上記再生素子には、上記第1および第2の記録素子に併設してディスク径方向に互いに離間させられた第1および第2の再生素子が含まれている、請求項1に記載の磁気ヘッド。
【請求項3】
上記記録素子および再生素子は、ディスク径方向にトラックピッチの整数倍の間隔をもって離間させられている、請求項1または2に記載の磁気ヘッド。
【請求項4】
円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクと、
上記磁気ディスクを回転させる回転駆動手段と、
上記磁性記録部に対して磁気情報を記録および再生するための磁気ヘッドと、
上記磁気ディスクの回転面上において上記磁気ヘッドをディスク径方向に移動させるヘッド移動手段とを備え、
上記磁気ヘッドには、ディスク径方向に互いに離間するように記録素子および再生素子が設けられていることを特徴とする、磁気ディスク装置。
【請求項5】
円周方向に等間隔に並ぶ複数の磁性記録部によって複数のトラックが形成された磁気ディスクの回転面上において、ディスク径方向に互いに離間するように記録素子および再生素子が設けられた磁気ヘッドをディスク径方向に移動させることにより、上記複数のトラックにおける上記磁性記録部ごとに磁気情報を記録する磁気ディスクの記録制御方法であって、
上記複数のトラックのうちの所定のトラックに上記再生素子を位置合わせした状態で上記複数の磁性記録部を読み取ることにより、周期的なクロック信号を生成し、それと同時に、上記クロック信号に合わせて上記記録素子を駆動制御することにより、上記所定のトラックとは異なるトラックの磁性記録部ごとに磁気情報を記録することを特徴とする、磁気ディスクの記録制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−170064(P2009−170064A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−10252(P2008−10252)
【出願日】平成20年1月21日(2008.1.21)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】