説明

磁気ヘッドサスペンション

【課題】ボス部を有する支持部の質量低減及びボス部が位置する領域の板厚方向の厚み減少を図りつつ、共振周波数の低下防止及び製造効率の向上を図る。
【解決手段】支持部は、荷重曲げ部が連結される第1支持部材110Aと、ボス部15及びボス部の外周から径方向外方へ延在された本体領域121を有する第2支持部材120Aとを備える。第1支持部材には本体領域の外周形状に対応し且つ本体領域よりも大径とされた装着孔111が設けられる。装着孔の内周又は本体領域の外周の少なくとも一方にはリブ領域150Aが一体形成されている。第1及び第2支持部材は、板厚方向に関し本体領域の少なくとも一部が装着孔内に位置した状態で、装着孔の内周又は本体領域の外周の他方によって弾性変形及び/又は塑性変形させられたリブ領域の復元力によって互いに対して結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスク等の記憶媒体に対してデータをリード及び/又はライトする磁気ヘッドを支持する為の磁気ヘッドサスペンションに関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ヘッドを支持する磁気ヘッドサスペンションは、アクチュエータにキャリッジアームを介して連結される支持部と、前記支持部に支持された荷重曲げ部であって、磁気ヘッドをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され、前記荷重を磁気ヘッドに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持され且つ前記磁気ヘッドを支持するフレクシャ部とを備えている。
【0003】
詳しくは、前記支持部はボス部を有しており、前記ボス部が前記キャリッジアームにかしめを介して固定されることでアクチュエータに間接的に支持されている。
【0004】
ところで、前記ボス部はプレス加工によって円筒状に形成される。従って、前記支持部が前記荷重曲げ部を支持する先端部及び前記ボス部を一体的に備えるとすると、前記ボス部の形成時に前記先端部の平坦度を維持することが困難となる。特に、前記支持部の先端部に複雑形状の孔や溝を設ける形態では、平坦度を維持できなくなる。
このような理由から、一般的な前記支持部は、前記荷重曲げ部を支持する前記先端部を含む平板状の第1支持部材と、前記ボス部が形成され且つ前記第1支持部材とは別体とされた第2支持部材とを有しており、前記第2支持部材が前記第1支持部材の上面に積層された状態で溶接によって接合されている。
しかしながら、この一般的な前記支持部においては、前記支持部のうち前記ボス部が位置する領域のディスク面に直交する板厚方向(z方向)の厚みが増大すると共に、前記支持部の質量増加を招くという問題が生じる。
【0005】
前述のような問題を解消し得る磁気ヘッドサスペンションとして、キャリッジアームにかしめによって固定される短円筒状のボス部が形成され且つ円形の外周を有するベースプレートを、ロードビームを形成する部材の基部に形成された孔に嵌合させる構成が提案されている(下記特許文献1参照)。
【0006】
前記特許文献1に記載された前記磁気ヘッドサスペンションは、前記一般的な支持部に比して、前記支持部における前記ボス部が位置する領域の板厚方向の厚みを減少させることができると共に前記支持部の質量を低減できる点で有用である。
【0007】
しかしながら、前記特許文献1に記載の磁気ヘッドサスペンションにおいては、前記ベースプレートの外径を前記基部に形成された前記孔に丁度嵌合できる寸法とすることにより、前記ベースプレートが前記孔に嵌合可能とされている為、下記問題が生じる。
【0008】
即ち、寸法ばらつきにより、前記ベースプレートの外形が前記孔の内径より小さくなると、前記ベースプレートの前記孔への嵌合を容易に行えるものの、前記ベースプレート及び前記基部の結合強度が不足して磁気ヘッドサスペンションの共振周波数の低下を招く。
逆に、寸法ばらつきにより、前記ベースプレートの外形が前記孔の内径に近づくと、前記ベースプレートの前記孔への嵌合が困難又は不可能となる。又、無理に前記ベースプレートを前記孔に嵌合させようとすると、前記基部に負荷が掛かり、前記基部の平坦度悪化を招く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3340103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、アクチュエータに連結されたキャリッジアームにかしめを介して固定されるボス部を有する支持部を備え磁気ヘッドサスペンションであって、前記ボス部が位置する領域の板厚方向の厚み減少及び前記支持部の質量低減を図ることができると共に、共振周波数の低下防止及び製造効率の向上を図り得る磁気ヘッドサスペンションの提供を、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、前記目的を達成する為に、アクチュエータに連結されたキャリッジアームにかしめを介して固定されるボス部を有する支持部と、前記支持部に支持された荷重曲げ部であって、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され、前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持され且つ前記磁気ヘッドスライダを支持するフレクシャ部とを備えた磁気ヘッドサスペンションにおいて、前記支持部は、前記荷重曲げ部が連結される第1支持部材と、前記第1支持部材とは別体とされた第2支持部材であって、前記ボス部及び前記ボス部の外周から径方向外方へ延在された本体領域を有する第2支持部材とを備え、前記第1支持部材には、前記第2支持部材の前記本体領域の外周形状に対応し且つ前記本体領域よりも大径とされた装着孔が設けられ、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の少なくとも一方にはリブ領域が一体形成されており、前記第1及び第2支持部材は、板厚方向に関し前記本体領域の少なくとも一部が前記装着孔内に位置した状態で、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の他方によって弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域の復元力によって互いに対して結合されている磁気ヘッドサスペンションを提供する。
【0012】
好ましくは、前記リブ領域は、弾性変形及び/又は塑性変形された状態において前記第1支持部材の板厚内に収まるように構成される。
【0013】
一形態においては、前記リブ領域は、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の一方に、全周に亘って連続的に形成された単一のリブを有し得る。
他形態においては、前記リブ領域は、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の一方に、間隙を介して周方向に配列された複数のリブを有し得る。
さらに他形態においては、前記リブ領域は、前記装着孔の内周から径方向内方へ延びる第1支持部材側リブ領域と、前記本体領域の外周から径方向外方へ延びる第2支持部材側リブ領域とを含み、前記第1支持部材側リブ領域は、前記装着孔の内周に、間隙を介して周方向に配列された複数の第1支持部材側リブを有し、前記第2支持部材側リブ領域は、前記本体領域の外周に、間隙を介して周方向に配列された複数の第2支持部材側リブを有する。前記第1支持部材側リブ及び前記第2支持部材側リブは、周方向位置に関し互いに対して変位される。
【0014】
好ましくは、前記第2支持部材は、さらに、前記本体領域から径方向外方へ延在された延在領域を有し得る。
前記リブ領域は、前記第1支持部材における上面又は下面のうちの一方の面と面一な状態で前記装着孔の内周から径方向内方へ延びるものとされる。
前記延在領域は、前記第1支持部材の前記一方面と同一側に位置する上面又は下面の一方の面と面一とされ、前記延在領域における上面又は下面の他方の面が前記第1支持部材における前記一方面に重合された状態で固着される。
【0015】
好ましくは、前記支持部は、前記ボス部のボス孔より大径で且つ前記装着孔より小径とされた貫通孔を有する第3支持部材をさらに備え得る。
前記第3支持部材は、前記貫通孔が前記装着孔に囲繞され且つ前記貫通孔が前記ボス孔を囲繞した状態で、前記第1支持部材及び前記第2支持部材の前記本体領域の双方に固着される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る磁気ヘッドサスペンションにおいては、支持部が、荷重曲げ部が連結される第1支持部材と、前記第1支持部材とは別体とされた第2支持部材であって、ボス部及び前記ボス部の外周から径方向外方へ延在された本体領域を有する第2支持部材とを備えている。前記第1支持部材には、前記第2支持部材の前記本体領域の外周形状に対応し且つ前記本体領域よりも大径とされた装着孔が設けられている。前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の少なくとも一方にはリブ領域が一体形成されている。前記第1及び第2支持部材は、板厚方向に関し前記本体領域の少なくとも一部が前記装着孔内に位置した状態で、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の他方によって弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域の復元力によって互いに対して結合されている。
【0017】
斯かる構成によれば、前記ボス部の形成に起因して前記荷重曲げ部が連結される前記第1支持部材の平坦度が損なわれることを防止しつつ、前記ボス部が位置する領域の板厚方向の厚み増大及び前記支持部の質量増加を有効に防止することができる。
さらに、前記リブ領域の存在によって、前記本体領域の外径及び前記装着孔の内径の厳格な寸法精度を要することなく、前記第1及び第2支持部材を確実に係合させることができる。従って、前記磁気ヘッドサスペンションの共振周波数の低下を招くことなく、製造効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンションの上面図(ディスク面とは反対側から視た平面図),側面図及び下面図(ディスク面側から視た底面図)である。
【図2】図2は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンションの分解平面図である。
【図3】図3(a)は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンションにおける支持部の上面図であり、図3(b)は、図3(a)におけるIII(b)-III(b)線に沿った断面図である。
【図4】図4(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の第1〜第3変形形態における支持部の模式側面図である。
【図5】図5は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンションにおける前記支持部の第1支持部材の側面図であり、図5(a)及び(b)は、それぞれ、前記第1支持部材の装着孔の内周に設けられたリブ領域の曲げ加工前の状態及び曲げ加工後の状態を示している。
【図6】図6は、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンションにおける前記支持部の第1及び第2支持部材の結合作業を示す縦断側面図であり、図6(a)〜(c)は、それぞれ、結合前の状態,結合途中の状態及び結合後の状態を示している。
【図7】図7は、本発明の他の変形形態に係る磁気ヘッドサスペンションにおける支持部の縦断側面図である。
【図8】図8(a)及び(b)は、それぞれ、前記第2変形形態における第2支持部材及び第1支持部材の縦断側面図であり、図8(c)は、結合後の前記第1及び第2支持部材の縦断側面図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態2に係る磁気ヘッドサスペンションにおける支持部を示す図面である。図9(a)は、前記支持部における第2支持部材の上面図であり、図9(b)は、図9(a)におけるIX(b)-IX(b)線に沿った断面図である。図9(c)は、前記支持部における第1支持部材の上面図であり、図9(d)は、図9(c)におけるIX(c)-IX(c)線に沿った断面図である。図9(e)は、前記第1及び第2支持部材を結合させた状態の縦断側面図である。
【図10】図10(a)は、本発明の実施の形態3に係る磁気ヘッドサスペンションにおける支持部の第2支持部材の上面図であり、図10(b)及び(c)は、それぞれ、図10(a)におけるX(b)-X(b)線及びX(c)-X(c)線に沿った断面図である。
【図11】図11(a)は、前記実施の形態3の前記支持部の第1支持部材の上面図であり、図11(b)及び(d)は、それぞれ、図11(a)におけるXI(b)-XI(b)線及びXI(c)-XI(c)線に沿った断面図である。
【図12】図12(a)は、前記第1及び第2支持部材が結合された状態の上面図であり、図12(b)及び(c)は、それぞれ、図12(a)におけるXII(b)-XII(b)線及びXII(c)-XII(c)線に沿った断面図である。
【図13】図13(a)〜(c)は、それぞれ、本発明の実施の形態4に係る磁気ヘッドサスペンション1Dの上面図,側面図及び下面図である。
【図14】図14(a)及び(b)は、それぞれ、実施の形態4に係る磁気ヘッドサスペンションにおける支持部の第2支持部材の上面図及び縦断側面図である。図14(c)及び(d)は、それぞれ、前記支持部の第1支持部材の上面図及び縦断側面図である。図14(e)及び(f)に、前記第1及び第2支持部材が結合された状態の上面図及び縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態1
以下、本発明に係る磁気ヘッドサスペンションの好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1(a)〜(c)に、それぞれ、本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンション1Aの上面図(ディスク面とは反対側から見た平面図),側面図及び下面図(ディスク面側から見た底面図)を示す。なお、図1(c)における○印は溶接点を示している。
又、図2に、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの分解平面図を示す。
【0020】
前記磁気ヘッドサスペンション1Aは、図1(a)〜(c)及び図2に示すように、アクチュエータ(図示せず)に連結されたキャリッジアーム(図示せず)にかしめを介して固定されるボス部15を有する支持部10Aと、前記支持部10Aに支持された荷重曲げ部20であって、磁気ヘッドスライダ50をディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部20と、前記荷重曲げ部20を介して前記支持部10Aに支持され、前記荷重を磁気ヘッドスライダ50に伝達するロードビーム部30と、前記ロードビーム部30に支持され且つ前記磁気ヘッドスライダ50を支持するフレクシャ部40とを備えている。
【0021】
前記支持部10Aは、前記キャリッジアームを介して前記アクチュエータに支持された状態で、前記荷重曲げ部20を介して前記ロードビーム部30,前記フレクシャ部40及び前記磁気ヘッドスライダ50を含むアッセンブリを支持する為の部材であり、比較的高剛性を有するものとされる。
【0022】
前記支持部10Aは、前記ボス部15が設けられた基端側部位11aと、前記荷重曲げ部20が連結される先端側部位11bとを有している。
なお、本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、前記先端側部位11bは、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの幅方向中央において先端側に開く凹部13を画するように、幅方向両側から先端側へ延びる一対の支持片12を有している。
即ち、前記先端側部位11bは、前記基端側部位11aのサスペンション幅方向両側から先端側へ延びる前記一対の支持片12を有しており、前記一対の支持片12の間に前記凹部13が画されている。
【0023】
前記支持部10Aは、前記荷重曲げ部20が連結される前記先端側部位11bを形成する第1支持部材110Aと、前記第1支持部材110Aとは別体とされ且つ前記ボス部15を有する第2支持部材120Aとを有している。
なお、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの構成については後述する。
【0024】
前記ロードビーム部30は、前述の通り、前記荷重曲げ部20によって発生される荷重を前記磁気ヘッドスライダ50に伝達する為の部材であり、従って、所定の剛性が要求される。
本実施の形態においては、図1(a)〜(c)及び図2に示すように、前記ロードビーム部30は、平板状の本体部31と、前記本体部31の幅方向両端部に曲げ形成されたフランジ部32とを有しており、前記フランジ部32によって剛性を確保している。
前記ロードビーム部30は、例えば、厚さ0.02mm〜0.1mmのステンレス板によって好適に形成される。
【0025】
前記ロードビーム部30は、先端部に、所謂ディンプルと呼ばれる突起33を有している。
前記突起33は、ディスク面に近接する方向に、例えば、0.05mm〜0.1mm程度突出されている。この突起33は、前記フレクシャ部40におけるヘッド搭載領域43の上面(ディスク面とは反対側の面)に接触しており、前記荷重はこの突起33を介して前記フレクシャ部40のヘッド搭載領域43に伝達される。
【0026】
前記フレクシャ部40は、前記ロードビーム部30に接合された状態で前記磁気ヘッドスライダ50を支持している。
詳しくは、前記フレクシャ部40は、図1及び図2に示すように、前記ロードビーム部30の下面(ディスク面に対向する側の面)に溶接等によって接合される本体領域41と、前記本体領域41から先端側へ延びる一対の支持片42と、前記支持片42によって支持された前記ヘッド搭載領域43とを有している。
【0027】
前記ヘッド搭載領域43は、ディスク面と対向する下面において前記磁気ヘッドスライダ50を支持している。
前述の通り、前記ヘッド搭載領域43の上面には前記突起33が接触しており、従って、前記ヘッド搭載領域43は前記突起33を支点としてロール方向及びピッチ方向に柔軟に揺動し得るようになっている。
前記フレクシャ部40は、前記ヘッド搭載領域43がロール方向及びピッチ方向に揺動し得るように、前記ロードビーム部30よりも低剛性とされる。
前記フレクシャ部40は、例えば、厚さ0.01mm〜0.025mm程度のステンレス板によって好適に形成される。
なお、前記フレクシャ部40には、前記磁気ヘッドスライダ50に書き込み信号及び/又は読み取り信号を伝達する為の配線をプリント回路として一体的に設けることも可能である。
【0028】
本実施の形態においては、図1(a)及び図2に示すように、前記磁気ヘッドサスペンション1Aは、さらに、基端側が平面視において前記凹部13内に位置するように前記ロードビーム部30に連結された平衡質量部60を備えている。
前記平衡質量体60は、前記ロードビーム部30,前記フレクシャ部40及び前記磁気ヘッドスライダ50と共に前記荷重曲げ部20を介して前記支持部10Aに支持される前記アッセンブリを形成している。
前記平衡質量部60は、例えば、厚さ0.05mm〜0.4mmのステンレス板によって好適に形成される。
【0029】
前記平衡質量部60を備えることにより、前記支持部10Aに前記荷重曲げ部20を介して支持される前記アッセンブリのうち前記荷重曲げ部20を基準にして先端側に位置する部分と基端側に位置する部分との質量平衡化を図り、これにより、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの耐衝撃性を向上させることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、前記平衡質量部60は前記ロードビーム部30を形成するロードビーム部形成部材300(図2参照)とは別体とされており、溶接によって前記ロードビーム部形成部材300に連結されているが、これに代えて、前記平衡質量部60を前記ロードビーム部30と一体形成することも可能である。
即ち、前記ロードビーム部30を形成する前記ロードビーム部形成部材300のサスペンション幅方向中央を前記荷重曲げ部20より磁気ヘッドサスペンション長手方向基端側へ延在させて平面視において前記凹部13内に位置させ、この延在部を前記平衡質量部60として作用させることも可能である。
【0031】
前記荷重曲げ部20は、前記磁気ヘッドサスペンション1Aが回転する前記ディスク面上に前記磁気ヘッドスライダ50を位置させるサスペンション作動状態時に、前記ディスク面の回転に伴う空気圧によって前記磁気ヘッドスライダ50が前記ディスク面上で浮上する動きに応じて弾性変形することで、前記磁気ヘッドスライダ50をディスク面へ向けて押し付ける為の前記荷重を発生する。
【0032】
本実施の形態においては、図1及び図2に示すように、前記荷重曲げ部20は、一対の第1弾性板部51と第2弾性板部52とを備えている。
【0033】
前記一対の第1弾性板部51は、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの中央長手線を基準にして左右対称に配置されている。
前記一対の第1弾性板部51は、板面が前記ディスク面と略平行な状態で基端部が前記支持部10Aの前記先端側部位11b(本実施の形態においては前記一対の支持片12)にそれぞれ連結され且つ自由端部が前記アッセンブリに連結されており、前記磁気ヘッドスライダ50が前記ディスク面から浮上する動きに応じて自由端部が前記ディスク面から離間するように撓み弾性変形することで前記ディスク面の回転に伴う空気圧に抗した第1押し付け荷重を発生する。
前記一対の第1弾性板部51は、例えば、厚さ0.02mm〜0.1mmのステンレス板によって好適に形成される。
【0034】
前記第2弾性板部52は、図1及び図2に示すように、前記中央長手線を基準にして左右対称で、且つ、サスペンション幅方向に関し前記一対の第1弾性板部51の間において長手方向が磁気ヘッドサスペンション幅方向に沿うように配置されている。
【0035】
詳しくは、前記第2弾性板部52は、長手方向両端部が前記支持部10Aの前記先端側部位11b(本実施の形態においては前記一対の支持片12)にそれぞれ連結され且つ長手方向中央部が前記アッセンブリに連結されており、前記磁気ヘッドスライダ50が前記ディスク面から浮上する動きに応じてサスペンション幅方向に沿った捩れ中心線回りに捩れ弾性変形することで前記ディスク面の回転に伴う空気圧に抗した第2押し付け荷重を発生する。
前記第2弾性板部52は、例えば、厚さ0.02mm〜0.1mmのステンレス板によって好適に形成される。
【0036】
図2に示すように、本実施の形態においては、前記一対の第1弾性板部51及び前記第2弾性板部52は、前記ロードビーム部形成部材300によって一体形成されている。
【0037】
このように、前記荷重曲げ部20として、撓み弾性変形することで前記第1押し付け荷重を発生する前記一対の第1弾性板部51に加えて、サスペンション幅方向に関し前記一対の第1弾性板部51の間に位置する第2弾性板部52であって、捩り弾性変形することで前記第2押し付け荷重を発生する前記第2弾性板部52を備えることにより、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの共振周波数の高域化及び耐衝撃性の向上を同時に図ることができる。
【0038】
ここで、前記第1及び第2支持部材110A,120Aについて説明する。
図3(a)に前記支持部10Aの上面図を、図3(b)に図3(a)におけるIII(b)-III(b)線に沿った断面図を示す。
【0039】
図2及び図3に示すように、前記第1支持部材110Aとは別体とされた前記第2支持部材120Aは、ボス孔16を有する前記ボス部15と、前記ボス部15の外周から径方向外方へ延在された本体領域121とを有している。
一方、前記荷重曲げ部20が連結される前記先端側部位11bを形成する前記第1支持部材110Aには、前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の外周形状に対応し且つ前記本体領域121よりも大径とされた装着孔111が設けられている。
【0040】
前記ボス部15が設けられた前記第2支持部材120Aは、前記キャリッジアームにかしめにて連結されることから、前記第1支持部材110Aよりも破断限界の伸びが大きい材料によって形成される。
例えば、前記第1支持部材110Aは厚さ0.1mm〜0.3mm程度のSUS304−HTA(材料伸び率数%)によって形成され、前記第2支持部材120Aは厚さ0.1mm〜0.3mm程度のSUS304(材料伸び率数十%)によって形成され得る。
【0041】
前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周の少なくとも一方(本実施の形態においては、前記装着孔111の内周)には、径方向に延びるリブ領域150Aが一体形成されている。
【0042】
そして、図3(b)に示すように、前記第1及び第2支持部材110A,120Aは、板厚方向に関し前記本体領域121の少なくとも一部が前記装着孔111内に位置した状態で、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周の他方(本実施の形態においては、前記本体領域121の外周)によって弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域150Aの復元力によって互いに対して結合されている。
【0043】
即ち、本実施の形態においては、前記本体領域121の少なくとも一部が前記装着孔111によって囲繞されるように前記第2支持部材120Aの前記本体領域121を前記第1支持部材110Aの前記装着孔111に挿入させる際に、前記リブ領域150Aは、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周のうち前記リブ領域150Aが設けられていない他方によって弾性変形及び/又は塑性変形させられ、復元力を保有する状態となる。
そして、前記リブ領域150Aの復元力が前記第1及び第2支持部材110A,120Aを結合する力として作用している。
ここで、前記復元力とは、前記リブ領域150Aの保有弾性を意味する。即ち、前記リブ領域150Aが実質的に弾性変形のみを行う場合には前記弾性変形によって保有される弾性が前記復元力として作用し、前記リブ領域150Aが塑性変形された際には、前記リブ領域150Aに残存する弾性が前記復元力として作用する。
【0044】
なお、本実施の形態においては、図2及び図3に示すように、前記リブ領域150Aは、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周の一方(本実施の形態においては前記装着孔111の内周)に、全周に亘って連続的に形成された単一のリブを有している。
【0045】
斯かる構成を備えた前記磁気ヘッドサスペンション1Aによれば、前記荷重曲げ部20が連結される前記先端側部位11bの平坦度が悪化することを防止しつつ前記ボス部15が位置する領域の板厚方向の厚み減少及び前記支持部10Aの質量低減を図ることができると共に、さらに、製造効率の向上を図りつつ前記磁気ヘッドサスペンション1Aの共振周波数の低下を防止することができる。
【0046】
即ち、前記ボス部15はプレス加工によって形成される。従って、前記ボス部15を有する前記基端側部位11aが前記荷重曲げ部20を支持する前記先端側部位11bと共に一体形成されている従来の支持部においては、前記ボス部15の形成時に前記先端側部位11bの平坦度を維持することが困難となる。特に、前記支持部10Aの先端側部位に複雑形状の孔や溝を設ける形態では、平坦度を維持できなくなる。
【0047】
一方、前記荷重曲げ部20を支持する前記先端側部位11bを形成する平板状の第1支持部材と前記ボス部15を有し且つ前記第1支持部材とは別体とされた第2支持部材とを有し、前記第2支持部材が前記第1支持部材の上面に積層された状態で溶接によって接合されている他の従来の支持部においては、前記ボス部15の形成時に前記先端側部位11bの平坦度を維持することが困難となるという問題は生じないものの、前記支持部のうち前記ボス部15が位置する領域のディスク面に直交する板厚方向(z方向)の厚みが増大すると共に、前記支持部の質量増加を招くという問題が生じる。
【0048】
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記ボス部15を有する前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の少なくとも一部が、前記荷重曲げ部20が連結される前記先端側部位11bを形成する前記第1支持部材110Aの前記装着孔111内に配置されている。
従って、前記ボス部15の形成に起因して前記先端側部位11bの平坦度が悪化することを防止しつつ、前記ボス部15が位置する領域の板厚方向の厚み増大及び前記支持部10Aの質量増加を有効に防止することができる。
【0049】
さらに、本実施の形態においては、前述の通り、前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の少なくとも一部を前記第1支持部材110Aの前記装着孔111内に位置させる際に、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周のうち前記リブ領域150Aが設けられていない他方が前記リブ領域150Aを弾性変形及び/又は塑性変形させる。つまり、前記リブ領域150Aが前記本体領域121を前記装着孔111へ案内するガイドとして作用する。
【0050】
そして、前記本体領域121の少なくとも一部が前記装着孔111内に位置された状態において、弾性変形及び/又は塑性変形された前記リブ領域150Aは復元力を保有した状態となり、この復元力によって前記第1及び第2支持部材110A,120Aが互いに対して結合される。
従って、前記本体領域121の外径及び前記装着孔111の内径を厳格に寸法合わせすることなく、前記第1及び第2支持部材110A,120Aを確実に係合させることができ、これにより、前記磁気ヘッドサスペンション1Aの共振周波数の低下を招くことなく製造効率の向上を図ることができる。
【0051】
なお、本実施の形態においては、前記リブ領域150Aは、前記第1支持部材110Aにおける上面(前記ディスク面とは反対側の面)と面一な状態で前記装着孔111の内周から径方向内方へ延びているが、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
【0052】
例えば、図4(a)に示す第1変形形態のように、前記リブ領域150Aを、前記第1支持部材110Aにおける下面(前記ディスク面と対向する側の面)と面一な状態で前記装着孔111の内周から径方向内方へ延びるように形成することも可能である。
【0053】
本実施の形態及び第1変形形態におけるように、前記装着孔111の内周面に設けられた前記リブ領域150Aは、前記第1支持部材110Aを片側(即ち、下面又は上面の一方)からエッチング加工することによって容易に形成され得る。
【0054】
又、前記リブ領域150Aを、前記装着孔111の内周ではなく、前記本体領域121の外周に形成することも可能である。
即ち、図4(b)に示す第2変形形態のように、前記リブ領域150Aを、前記第2支持部材120Aにおける下面(前記ディスク面と対向する側の面)と面一な状態で前記本体領域121の外周から径方向外方へ延びるように形成することも可能であるし、これに代えて、図4(c)に示す第3変形形態のように、前記リブ領域150Aを、前記第2支持部材120Aにおける上面(前記ディスク面と反対側の面)と面一な状態で前記本体領域121の外周から径方向外方へ延びるように形成することも可能である。
前記本体領域121の外周に設けられた前記リブ領域150Aは、プレス加工によって容易に形成され得る。
【0055】
なお、本実施の形態及び第2変形形態においては、前記第2支持部材120Aが前記第1支持部材110Aの上面側(ディスク面とは反対側)に位置された状態から、前記本体領域121が前記装着孔111内に挿入されるように前記第1及び第2支持部材110A,120Aが相対的に移動されることで、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合が行われる。
つまり、前記第2支持部材120Aが前記第1支持部材110Aの上面側に位置された状態から、前記第1支持部材110Aを前記ディスク面から離間する方向へ押圧するか、及び/又は、前記第2支持部材120Aを前記ディスク面に近接する方向へ押圧することで、前記第1及び第2支持部材110A,120Aを結合させることができる。
【0056】
これに対し、第1及び第3変形形態においては、前記第2支持部材120Aが前記第1支持部材110Aの下面側(前記ディスク面に近接する側)に位置された状態から、前記本体領域121が前記装着孔111内に挿入されるように前記第1及び第2支持部材110A,120Aを相対的に移動させることで、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合が行われる。
つまり、前記第2支持部材120Aが前記第1支持部材110Aの下面側に位置された状態から、前記第1支持部材110Aを前記ディスク面に近接する方向へ押圧するか、及び/又は、前記第2支持部材120Aを前記ディスク面から離間する方向へ押圧することで、前記第1及び第2支持部材110A,120Aを結合させることができる。
【0057】
好ましくは、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に際し前記リブ領域150Aが設けられている側の支持部材に対して前記リブ領域150Aが設けられていない側の支持部材が相対的に移動する方向へ、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に先立って前記リブ領域150Aの自由端側を曲げ加工させることができる。
【0058】
本実施の形態においては、前述の通り、前記リブ領域150Aは前記第1支持部材110Aの前記装着孔111に設けられており、且つ、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に際し前記リブ領域150Aが設けられている側の前記第1支持部材110Aに対して前記リブ領域150Aが設けられていない側の前記第2支持部材120Aがディスク面に近接する方向へ相対移動する。
従って、前記リブ領域150Aは、自由端側が前記ディスク面に近接する方向へ予め曲げ加工されている。
図5(a)及び(b)に、それぞれ、前記リブ領域150Aの曲げ加工前の状態及び曲げ加工後の状態の前記第1支持部材110Aの縦断側面図を示す。
【0059】
図6(a)〜(c)に、それぞれ、前記第1及び第2支持部材110A,110Bの結合前の状態,結合途中の状態及び結合後の状態の前記第1及び第2支持部材110A,120Aの縦断側面図を示す。
図6(a)〜(c)に示すように、斯かる好ましい構成によれば、前記第2支持部材120Aの前記本体領域121を前記第1支持部材110Aの前記装着孔111内にスムースに挿入させることができ、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業のさらなる容易化を図ることができると共に、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの位置決め精度の向上を図ることができる。
【0060】
図4(a)に示す第1変形形態においては、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に際し、前記リブ領域150Aが設けられている側の前記第1支持部材110Aに対して前記リブ領域150Aが設けられていない側の前記第2支持部材120Aが相対的に前記ディスク面から離間する方向へ移動する。従って、前記リブ領域150Aは、好ましくは、自由端側が前記ディスク面から離間する方向へ予め曲げ加工される。
【0061】
図4(b)に示す第2変形形態においては、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に際し、前記リブ領域150Aが設けられている側の第2支持部材120Aに対して前記リブ領域150Aが設けられていない側の第1支持部材110Aが相対的に前記ディスク面から離間する方向へ移動する。従って、前記リブ領域150Aは、好ましくは、自由端側が前記ディスク面から離間する方向へ予め曲げ加工される。
【0062】
図4(c)に示す第3変形形態においては、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業に際し、前記リブ領域150Aが設けられている側の第2支持部材120Aに対して前記リブ領域150Aが設けられていない側の第1支持部材110Aが相対的に前記ディスク面に近接する方向へ移動する。従って、前記リブ領域150Aは、好ましくは、自由端側が前記ディスク面に近接する方向へ予め曲げ加工される。
【0063】
より好ましくは、図3(b)及び図6(c)に示すように、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業によって弾性変形及び/又は塑性変形された前記リブ領域150Aは、前記第1支持部材110Aの板厚内に収まるように構成される。
【0064】
即ち、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業によって前記リブ領域150Aを弾性変形及び/又は塑性変形させる為には、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合前の状態において、前記リブ領域150Aが、前記ディスク面に直交する方向に沿った平面視において、前記リブ領域150Aが設けられていない側の支持部材とオーバーラップするように構成する必要がある。
【0065】
詳しくは、本実施の形態及び図4(a)に示す第1変形形態におけるように、前記リブ領域150Aが前記装着孔111の内周に設けられている場合には、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業によって前記リブ領域150Aを弾性変形及び/又は塑性変形させる為には、前記リブ領域150Aが前記第2支持部材120Aの前記本体領域121とオーバーラップするように、前記リブ領域150Aの自由端部によって画される内径を前記本体領域121の外径よりも小径とする必要がある。
【0066】
一方、図4(b)及び(c)に示す第2及び第3変形形態におけるように、前記リブ領域150Aが前記本体領域121の外周に設けられている場合には、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業によって前記リブ領域150Aを弾性変形及び/又は塑性変形させる為には、前記リブ領域150Aが前記第1支持部材110Aとオーバーラップするように、前記リブ領域150Aの自由端部によって画される外径を前記装着孔111の内径よりも大径とする必要がある。
【0067】
しかしながら、前記リブ領域150Aと前記第1支持部材110A又は前記第2支持部材120Aとのオーバーラップ量を増やしすぎると、弾性変形及び/又は塑性変形された前記リブ領域150Aが前記第1支持部材110Aの板厚から突出することになる。
従って、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合前の状態においては前記リブ領域150Aが平面視において前記リブ領域150Aが設けられていない側の前記第1又は第2支持部材110A,120Aとオーバーラップしつつ弾性変形及び/又は塑性変形された後の状態においては前記リブ領域150Aが前記第1支持部材110Aの上面又は下面から外方へ突出しないように、前記リブ領域150Aの径方向長さを画することができる。
【0068】
又、図4(b)及び(c)に示す第2及び第3変形形態におけるように、前記リブ領域150Aが前記本体領域121の外周に設けられている場合には、前記第1支持部材110Aのうち前記本体領域121が挿入される側の面(第2及び第3変形形態においてはそれぞれ前記第1支持部材110Aの上面及び下面)に、前記装着孔111へつながるテーパ部(図示せず)を設けることができ、これによっても、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業のさらなる容易化並びに前記第1及び第2支持部材110A,120Aの位置決め精度の向上を図ることができる。
【0069】
又、図7に示すように、前記第1及び第2支持部材110A,120Aを結合させた後に、弾性変形及び/又は塑性変形されている前記リブ領域150Aの周辺を、エポキシ樹脂等の縦弾性係数の小さい接着剤190で覆うことができる。
斯かる構成によれば、前記リブ領域150Aの周辺に形成される凹部に塵埃等の不純物が入り込むことを有効に防止できる。
【0070】
図8(a)及び(b)に、それぞれ、前記第2変形形態における前記第1及び第2支持部材110A,120Aの縦断側面図を示す。
さらに、図8(c)に、前記第2変形形態における結合後の前記第1及び第2支持部材110A,120Aの縦断側面図を示す。
【0071】
前述の通り、前記ボス部15が形成される前記第2支持部材120Aは、前記第1支持部材110Aよりも破断限界の伸びが大きい材料によって形成される。
従って、図4(b)及び図8に示す前記第2変形形態並びに図4(c)に示す前記第3変形形態におけるように、前記リブ領域150Aが前記本体領域121の外周に設けられている場合には、弾性変形及び/又は塑性変形された後の前記リブ領域150Aを前記本体領域121の外周に密着させることができる(図8(c)参照)。
斯かる構成によれば、前記リブ領域150Aの周辺に凹部が形成されることを防止又は低減できる。
【0072】
なお、前記第2及び第3変形形態においては、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合作業によって弾性変形及び/又は塑性変形された前記リブ領域150Aは、前記本体領域121の板厚内に収まる限り、前記第1支持部材110Aの板厚を越えることができる(図8(c)参照)。
【0073】
本実施の形態に係る前記磁気ヘッドサスペンション1Aにおいては、前記支持部10Aは、図1(c)及び図2に示すように、前記第1及び第2支持部材110A,120Aに加えて、第3支持部材130Aを有している。
前記第3支持部材130Aには、前記ボス部15のボス孔16より大径で且つ前記装着孔111より小径とされた貫通孔131が形成されている。
【0074】
前記第3支持部材130Aは、前記貫通孔131が前記装着孔111に囲繞され且つ前記貫通孔131が前記ボス孔16を囲繞した状態で、前記第1支持部材110A及び前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の双方に溶接等により固着されている。
斯かる第3支持部材130Aを備えることにより、前記第1及び第2支持部材110A,120Aの結合をより強固とすることができる。
【0075】
なお、本実施の形態においては、図2に示すように、前記第3支持部材130Aは、前記ロードビーム部形成部材30に一体形成されているが、当然ながら、前記第3支持部材130Aを前記ロードビーム部形成部材300とは別体とすることも可能である。
【0076】
又、本実施の形態においては、図1(c)に示すように、前記第3支持部材130Aは、前記第1支持部材110A及び前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の下面(前記ディスク面に対向する面)に接合されているが、これに代えて、前記第3支持部材130Aを、前記第1支持部材110A及び前記第2支持部材120Aの前記本体領域121の上面(前記ディスク面とは反対側の面)に接合させることも可能である。
【0077】
実施の形態2
以下、本発明に係る磁気ヘッドサスペンションの他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図9(a)に本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンションにおける第2支持部材120Bの上面図を、図9(b)に図9(a)におけるIX(b)-IX(b)線に沿った断面図を示す。
又、図9(c)に前記磁気ヘッドサスペンションにおける第1支持部材110Bの上面図を、図9(d)に図9(c)におけるIX(d)-IX(d)線に沿った断面図を示す。
さらに、図9(e)に、前記第1及び第2支持部材110B,120Bを結合させた状態の縦断側面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0078】
本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンションは、前記支持部10Aが支持部10Bに変更されている点において、前記実施の形態1に係る磁気ヘッドサスペンション1Aと相違している。
【0079】
詳しくは、前記実施の形態1における前記支持部10Aにおいては、前記リブ領域150Aは、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周の一方に、全周に亘って連続的に形成された単一のリブを有している。
これに対し、本実施の形態における前記支持部10Bにおいては、前記リブ領域150Bは、図9(c)及び(d)に示すように、前記装着孔111の内周又は前記本体領域121の外周の一方(本実施の形態においては前記装着孔111の内周)に、間隙156を介して周方向に配列された複数のリブ155を有している。
【0080】
前記支持部10Bを備えた本実施の形態に係る前記磁気ヘッドサスペンションによれば、前記第1及び第2支持部材110B,120Bの結合作業時において前記リブ領域150Bが弾性変形及び/又は塑性変形される際に、前記リブ領域150Bにクラックが発生することを防止でき、これにより、前記第1及び第2支持部材110B,120Bの結合を安定して行うことができる。
【0081】
なお、本実施の形態においては、前記複数のリブ155を有する前記リブ領域150Bが前記第1支持部材110Bの前記装着孔111の内周に設けられているが、これに代えて、前記間隙156を介して周方向に配列された前記複数のリブ155を有する前記リブ領域150Bを前記第2支持部材120Bの前記本体領域121の外周に設けることも可能である。
【0082】
実施の形態3
以下、本発明に係る磁気ヘッドサスペンションのさらに他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図10(a)に本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンションにおける第2支持部材120Cの上面図を、図10(b)及び(c)に、それぞれ、図10(a)におけるX(b)-X(b)線及びX(c)-X(c)線に沿った断面図を示す。
又、図11(a)に前記磁気ヘッドサスペンションにおける第1支持部材110Cの上面図を、図11(b)及び(c)に、それぞれ、図11(a)におけるXI(b)-XI(b)線及びXI(c)-XI(c)線に沿った断面図を示す。
さらに、図12(a)に前記第1及び第2支持部材110C,120Cを結合させた状態の上面図を、図12(b)及び(c)に、それぞれ、図12(a)におけるXII(b)-XII(b)線及びXII(c)-XII(c)線に沿った断面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1及び2におけると同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0083】
本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンションは、前記支持部10Aが支持部10Cに変更されている点において、前記実施の形態1及び2に係る磁気ヘッドサスペンションと相違している。
【0084】
図10〜図12に示すように、前記支持部10Cは、前記荷重曲げ部20が連結される第1支持部材110Cと、前記第1支持部材110Cとは別体とされ且つ前記ボス部15を有する第2支持部材120Cとを有している。
【0085】
前記支持部10Cは、前記装着孔111の内周から径方向内方へ延びる第1支持部材側リブ領域150C(1)と、前記本体領域121の外周から径方向外方へ延びる第2支持部材側リブ領域150C(2)とを含んでいる。
即ち、前記支持部10Cにおいては、前記装着孔111の内周及び前記本体領域121の外周にそれぞれ前記第1支持部材側リブ領域150C(1)及び前記第2支持部材側リブ領域150C(2)が設けられている。
【0086】
前記第1支持部材側リブ領域150C(1)は、図11に示すように、前記装着孔111の内周に、間隙156(1)を介して周方向に配列された複数の第1支持部材側リブ155(1)を有している。
前記第2支持部材側リブ領域150C(2)は、図10に示すように、前記本体領域121の外周に、間隙156(2)を介して周方向に配列された複数の第2支持部材側リブ155(2)を有している。
【0087】
前記第1支持部材側リブ155(1)及び前記第2支持部材側リブ155(2)は、図10〜図12に示すように、周方向位置に関し互いに対して変位されている。
即ち、前記複数の第1支持部材側リブ155(1)は、前記複数の第2支持部材側リブ155(2)の間の前記間隙156(2)と周方向同一位置に位置し、且つ、前記複数の第2支持部材側リブ155(2)は、前記複数の第1支持部材側リブ155(1)の間の前記間隙156(1)と周方向同一位置に位置している。
【0088】
斯かる構成の前記磁気ヘッドサスペンションによれば、前記実施の形態2に係る前記磁気ヘッドサスペンションに比して、前記第1及び第2支持部材110C,120Cのさらなる結合安定化を図ることができる。
【0089】
なお、前記第1及び第2支持部材側リブ領域150C(1),150C(2)の上下方向(z方向)に関する位置は、前記第1及び第2支持部材110C,120Cを結合する際に両者が相対移動する方向に応じて決定される。
【0090】
即ち、本実施の形態においては、図11に示すように、前記第1支持部材側リブ領域150C(1)は、前記第1支持部材110Cにおける上面(前記ディスク面とは反対側の面)と面一となるような上下方向位置に配置されている。
このような場合には、前記第1及び第2支持部材110C,120Cの結合作業に際し、前記第2支持部材120Cの前記本体領域121が前記第1支持部材110Cの上面側(前記ディスク面とは反対側)から前記装着孔111に挿入されるように、前記第1及び第2支持部材110C,120Cが互いに対して相対移動される。
【0091】
従って、前記第2支持部材側リブ領域150C(2)は、図10に示すように、前記第1及び第2支持部材110C,120Cの前記相対移動によって弾性変形及び/又は塑性変形され得るように、前記第2支持部材120Cにおける下面(前記ディスク面と対向する側の)と面一となるような上下方向位置に配置されている。
【0092】
本実施の形態とは異なり、前記第1支持部材側リブ領域150C(1)が前記装着孔111の下面側(前記ディスクと対向する側)に設けられる場合には、前記第2支持部材側リブ領域150C(2)は前記本体領域121の上面側(前記ディスクとは反対側)に設けられる。
【0093】
実施の形態4
以下、本発明に係る磁気ヘッドサスペンションのさらに他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図13(a)〜(c)に、それぞれ、本実施の形態に係る磁気ヘッドサスペンション1Dの上面図,側面図及び下面図を示す。
なお、図中、前記実施の形態1〜3におけると同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0094】
前記磁気ヘッドサスペンション1Dは、前記支持部10A〜10Cが支持部10Dに変更されている点において、前記実施の形態及び変形形態に係る磁気ヘッドサスペンションと相違している。
【0095】
前記支持部10Dは、図13に示すように、前記荷重曲げ部20が連結される第1支持部材110Dと、前記第1支持部材110Dとは別体とされ且つ前記ボス部15を有する第2支持部材120Dとを有している。
【0096】
図14(a)及び(b)に、それぞれ、前記第2支持部材120Dの上面図及び縦断側面図を示す。
図14(c)及び(d)に、それぞれ、前記第1支持部材110Dの上面図及び縦断側面図を示す。
さらに、図14(e)及び(f)に、それぞれ、前記第1及び第2支持部材110D,120Dが結合された状態の上面図及び縦断側面図を示す。
【0097】
前記第1支持部材110Dは、図14(c)及び(d)に示すように、上面又は下面のうちの一方の面(本実施の形態においては前記上面)と面一な状態で前記装着孔111の内周から径方向内方へ延びるリブ領域150Dを有している。
【0098】
図14(a)及び(b)に示すように、前記第2支持部材120Dは、前記ボス部15及び前記本体領域121に加えて、前記本体領域121から径方向外方へ延在された延在領域125を有している。
前記延在領域125は、前記第1支持部材110Dにおける前記リブ領域150Dが設けられた前記一方面と同一側に位置する上面又は下面の一方の面(本実施の形態においては前記上面)と面一とされている。
【0099】
そして、前記2支持部材120Dの前記本体領域121を前記第1支持部材110Dの前記装着孔111に挿入させることで弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域150Dの復元力によって前記第1及び第2支持部材110D,120Dを結合させた状態において、前記延在領域125における上面又は下面の他方の面(本実施の形態においては前記下面)が前記第1支持部材110Dにおける前記一方面(本実施の形態においては上面)に重合されており、且つ、前記延在領域125及び前記第1支持部材110Dが溶接等により固着されている。
【0100】
即ち、本実施の形態においては、前記第1及び第2支持部材110D,120Dは、弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域150Dの復元力に加えて、前記延在領域125及び前記第1支持部材110D間の固着によっても結合されており、これにより、前記第1及び第2支持部材110D,120Dをより強固に結合させ得るようになっている。
【0101】
本実施の形態においては、前記リブ領域150Dは、図14(c)に示すように、前記装着孔111の内周に周方向に沿って間隙156を介して配列された複数のリブ155を有しているが、これに代えて、前記リブ領域150Dが前記装着孔111の内周の全域に亘って延びる単一のリブを有することも可能である。
【0102】
又、本実施の形態においては、前述の通り、前記延在領域125が前記第1支持部材110Dの上面に当接されているが、これに代えて、前記第1支持部材110Dの下面に当接されるように前記延在領域125を設けることも可能である。
【0103】
斯かる変形形態においては、前記リブ領域150Dは前記装着孔111の下面側に設けられ、前記延在領域125は前記本体領域121の下面側に設けられる。
そして、前記2支持部材120Dの前記本体領域121を前記第1支持部材110Dの前記装着孔111に挿入させることで弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域150Dの復元力によって前記第1及び第2支持部材110D,120Dを結合させた状態において、前記延在領域125における上面が前記第1支持部材110Dにおける下面に重合され、且つ、前記延在領域125及び前記第1支持部材110Dが溶接等により固着されている。
【0104】
なお、図13及び図14における符号115は、前記ディスク面側に開くように前記第1支持部材110Dの下面に形成された凹部であり、必要又は所望に応じて、前記延在領域125及び前記第1支持部材110Dを前記ディスク面側から溶接する場合に必要とされる。なお、図13(c)及び図14(e)における○印は溶接点を示している。
【0105】
前記各実施の形態及び各変形形態においては、前記第2支持部材の前記本体領域が円形の外形状を有し且つ前記第1支持部材の前記装着孔がこれに対応した円形の外形状を有する場合を例に本発明を説明したが、当然ながら、本発明は斯かる形態に限定されるものではない。
例えば、前記第2支持部材の前記本体領域が矩形の外形状を有するように構成することも可能である。この場合には、前記第1支持部材の前記装着孔は、前記本体領域の外形状に応じて矩形状とされる。
【符号の説明】
【0106】
1A,1D 磁気ヘッドサスペンション
10A〜10D 支持部
15 ボス部
20 荷重曲げ部
30 ロードビーム部
40 フレクシャ部
50 磁気ヘッドスライダ
110A〜110D 第1支持部材
111 装着孔
120A〜120D 第2支持部材
121 本体領域
125 延在領域
130A 第3支持部材
131 貫通孔
150A,150B,150D リブ領域
150C(1) 第1支持部材側リブ領域
150C(2) 第2支持部材側リブ領域
155 リブ
155(1) 第1支持部材側リブ
155(2) 第2支持部材側リブ
156,156(1),156(2) 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータに連結されたキャリッジアームにかしめを介して固定されるボス部を有する支持部と、前記支持部に支持された荷重曲げ部であって、磁気ヘッドスライダをディスク面へ向けて押し付ける為の荷重を発生する荷重曲げ部と、前記荷重曲げ部を介して前記支持部に支持され、前記荷重を磁気ヘッドスライダに伝達するロードビーム部と、前記ロードビーム部に支持され且つ前記磁気ヘッドスライダを支持するフレクシャ部とを備えた磁気ヘッドサスペンションにおいて、
前記支持部は、前記荷重曲げ部が連結される第1支持部材と、前記第1支持部材とは別体とされた第2支持部材であって、前記ボス部及び前記ボス部の外周から径方向外方へ延在された本体領域を有する第2支持部材とを備え、
前記第1支持部材には、前記第2支持部材の前記本体領域の外周形状に対応し且つ前記本体領域よりも大径とされた装着孔が設けられ、
前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の少なくとも一方にはリブ領域が一体形成されており、
前記第1及び第2支持部材は、板厚方向に関し前記本体領域の少なくとも一部が前記装着孔内に位置した状態で、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の他方によって弾性変形及び/又は塑性変形させられた前記リブ領域の復元力によって互いに対して結合されていることを特徴とする磁気ヘッドサスペンション。
【請求項2】
弾性変形及び/又は塑性変形された前記リブ領域は前記第1支持部材の板厚内に収まっていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドサスペンション。
【請求項3】
前記リブ領域は、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の一方に、全周に亘って連続的に形成された単一のリブを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ヘッドサスペンション。
【請求項4】
前記リブ領域は、前記装着孔の内周又は前記本体領域の外周の一方に、間隙を介して周方向に配列された複数のリブを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ヘッドサスペンション。
【請求項5】
前記リブ領域は、前記装着孔の内周から径方向内方へ延びる第1支持部材側リブ領域と、前記本体領域の外周から径方向外方へ延びる第2支持部材側リブ領域とを含み、
前記第1支持部材側リブ領域は、前記装着孔の内周に、間隙を介して周方向に配列された複数の第1支持部材側リブを有し、
前記第2支持部材側リブ領域は、前記本体領域の外周に、間隙を介して周方向に配列された複数の第2支持部材側リブを有し、
前記第1支持部材側リブ及び前記第2支持部材側リブは、周方向位置に関し互いに対して変位されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ヘッドサスペンション。
【請求項6】
前記第2支持部材は、さらに、前記本体領域から径方向外方へ延在された延在領域を有し、
前記リブ領域は、前記第1支持部材における上面又は下面のうちの一方の面と面一な状態で前記装着孔の内周から径方向内方へ延びており、
前記延在領域は、前記第1支持部材の前記一方面と同一側に位置する上面又は下面の一方の面と面一とされており、
前記延在領域における上面又は下面の他方の面が前記第1支持部材における前記一方面に重合された状態で固着されていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の磁気ヘッドサスペンション。
【請求項7】
前記支持部は、前記ボス部のボス孔より大径で且つ前記装着孔より小径とされた貫通孔を有する第3支持部材をさらに備え、
前記第3支持部材は、前記貫通孔が前記装着孔に囲繞され且つ前記貫通孔が前記ボス孔を囲繞した状態で、前記第1支持部材及び前記第2支持部材の前記本体領域の双方に固着されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の磁気ヘッドサスペンション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−170611(P2010−170611A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11901(P2009−11901)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(000175722)サンコール株式会社 (96)
【Fターム(参考)】