説明

磁気共鳴イメージング装置

【課題】複数のプロトコルに関して撮像条件を設定する場合にも、操作者の負荷を軽減することを課題とする。
【解決手段】MRI装置100は、パラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶する。また、MRI装置100は、編集画面を表示部に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報を記憶する。MRI装置100は、指定された複数のプロトコルそれぞれについて、該当する設定値群をプロトコル毎に取得し、設定値群とパラメータ毎の定義情報とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける。そして、MRI装置100は、関連付けた設定値群とパラメータ毎の定義情報とを用いて編集画面を生成し、生成した編集画面を表示部に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置という)による撮像は、予め設定された撮像条件に従って行われる。撮像条件には、例えば、RF(Radio Frequency)パルスのFA(Flip Angle)角、PE(Phase Encode)方向のFOV(Field Of View)、TR(Repetition Time)などのパラメータが要素として含まれる。
【0003】
ところで、撮像条件は、一般に、プロトコル毎に異なる。ここで、プロトコルとは、撮像の種類のことであり、例えば、縦緩和強調(T1W(T1-weighted))画像を取得するための撮像、横緩和強調(T2W(T2-weighted))画像を取得するための撮像、拡散強調(DW(Diffusion-weighted))画像を取得するための撮像、流入効果を利用したMR血管像(MRA(Magnetic Resonance Angiography))を取得するための撮像、BOLD(Blood Oxygenation Level Dependent)効果を利用した機能的MR画像(fMRI(functional MRI))を取得するための撮像、その他造影剤を使用した画像を取得するための撮像などである。このため、各種パラメータを要素とする撮像条件の設定は操作者にとって複雑なものとなっており、従来、必要最小限のパラメータ群を集中的に配置した画面を提供するなどの技術が提案されている(特許文献1など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−225222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術では、依然として操作者の負荷が重いという課題があった。すなわち、各種パラメータを要素とする撮像条件を複数のプロトコルに関して設定する場合、操作者は、例えば、プロトコル毎の撮像条件編集画面を開き、プロトコル毎に撮像条件を設定しなければならず、その負荷は重かった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作者の負荷を軽減することが可能な磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置は、撮像条件の要素であるパラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶する設定値記憶手段と、パラメータの編集を受け付ける編集画面を表示部に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報を記憶する定義情報記憶手段と、複数のプロトコルが指定されると、指定された複数のプロトコルそれぞれについて前記設定値記憶手段を参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する取得手段と、前記取得手段によってプロトコル毎に取得された設定値群と、前記定義情報記憶手段に記憶されたパラメータ毎の定義情報とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける関連付け手段と、前記関連付け手段によって関連付けられた設定値群と前記パラメータ毎の定義情報とを用いて前記編集画面を生成し、生成した編集画面を表示部に出力する出力手段とを備える。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置によれば、操作者の負荷を軽減することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施例1に係るMRI装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、実施例1に係るMRI装置100の概要を説明するための図である。
【図3】図3は、実施例1における計算機システム20の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、プロトコル情報記憶部23aを説明するための図である。
【図5】図5は、撮像条件編集画面定義記憶部23bを説明するための図である。
【図6】図6は、パラメータ毎の定義情報を説明するための図である。
【図7】図7は、撮像条件編集画面を説明するための図である。
【図8】図8は、実施例1に係るMRI装置100による処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例1に係るMRI装置100による処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、実施例2における計算機システム20の構成を示すブロック図である。
【図11】図11は、撮像条件編集画面定義の編集を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るMRI装置の実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0011】
[実施例1に係るMRI装置の構成]
図1を用いて、実施例1に係るMRI装置100の構成を説明する。図1は、実施例1に係るMRI装置100の構成を示すブロック図である。図1に例示するように、実施例1に係るMRI装置100は、特に、静磁場磁石1と、傾斜磁場コイル2と、傾斜磁場電源3と、寝台4と、寝台制御部5と、送信コイル6と、送信部7と、受信コイル8と、受信部9と、シーケンス制御部10と、計算機システム20とを備える。
【0012】
静磁場磁石1は、中空の円筒形状に形成され、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石1は、例えば、永久磁石、超伝導磁石などである。傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形状に形成され、内部の空間に傾斜磁場を発生する。具体的には、傾斜磁場コイル2は、静磁場磁石1の内側に配置され、傾斜磁場電源3から電流の供給を受けて傾斜磁場を発生する。傾斜磁場電源3は、シーケンス制御部10から送られるパルスシーケンス実行データに従って、傾斜磁場コイル2に電流を供給する。
【0013】
寝台4は、被検体Pが載置される天板4aを備え、天板4aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部5は、寝台4を駆動して、天板4aを長手方向及び上下方向へ移動する。
【0014】
送信コイル6は、高周波磁場を発生する。具体的には、送信コイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、送信部7から高周波パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部7は、シーケンス制御部10から送られるパルスシーケンス実行データに従って、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信コイル6に送信する。
【0015】
受信コイル8は、MRIエコー信号を受信する。具体的には、受信コイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから放射されるMRIエコー信号を受信する。また、受信コイル8は、受信したMRIエコー信号を受信部9に出力する。例えば、受信コイル8は、頭部用の受信コイル、脊椎用の受信コイル、腹部用の受信コイルなどである。
【0016】
受信部9は、シーケンス制御部10から送られるパルスシーケンス実行データに従って、受信コイル8から出力されたMRIエコー信号に基づきMRIエコー信号データを生成する。具体的には、受信部9は、受信コイル8から出力されたMRIエコー信号をデジタル変換することによってMRIエコー信号データを生成し、生成したMRIエコー信号データをシーケンス制御部10を介して計算機システム20に送信する。
【0017】
シーケンス制御部10は、傾斜磁場電源3、送信部7、及び受信部9を制御する。具体的には、シーケンス制御部10は、計算機システム20から送信されたパルスシーケンス実行データを、傾斜磁場電源3、送信部7、及び受信部9に送信する。
【0018】
計算機システム20は、特に、インタフェース部21と、画像再構成部22と、記憶部23と、入力部24と、表示部25と、制御部26とを備える。インタフェース部21は、シーケンス制御部10に接続され、シーケンス制御部10と計算機システム20との間で送受信されるデータの入出力を制御する。画像再構成部22は、シーケンス制御部10から送信されたMRIエコー信号データから画像データを再構成し、再構成した画像データを記憶部23に格納する。
【0019】
記憶部23は、画像再構成部22によって格納された画像データや、MRI装置100において用いられるその他のデータを記憶する。例えば、記憶部23は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどである。
【0020】
入力部24は、撮像指示、撮像条件の編集などを操作者から受け付ける。例えば、入力部24は、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。表示部25は、画像データ、撮像条件編集画面などを表示する。例えば、表示部25は、液晶表示器などの表示デバイスである。
【0021】
制御部26は、上記各部を制御することによってMRI装置100を総括的に制御する。例えば、制御部26は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路、または、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。
【0022】
[実施例1における撮像条件編集の概要]
ところで、実施例1に係るMRI装置100においては、撮像条件が同一の複数のプロトコルのみならず、撮像条件が互いに異なる複数のプロトコルについても、パラメータを同時に編集することが可能である。また、実施例1に係るMRI装置100においては、同一の関心領域を撮像対象とする同一ステーションの撮像において、複数のプロトコルを任意に指定した場合に、指定された複数のプロトコル専用の撮像条件編集画面を動的に生成し、表示部25に出力することが可能である。このようなMRI装置100の機能について、その概要を説明する。
【0023】
図2は、実施例1に係るMRI装置100の概要を説明するための図である。図2に例示するように、MRI装置100は、プロトコル情報記憶部を備える。プロトコル情報記憶部は、撮像条件の要素であるパラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶する。
【0024】
また、図2に例示するように、MRI装置100は、撮像条件編集画面定義(E)を記憶する。撮像条件編集画面定義(E)は、パラメータの編集を受け付ける撮像条件編集画面を表示部25に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報である。図2において、パラメータ毎の定義情報は、部品(A)とパラメータを識別する識別子(B)との組合せである。また、部品(A)と(B)との組合せを(C)とすると、撮像条件編集画面定義(E)は、(C)の集合である。
【0025】
このような構成の下、実施例1に係るMRI装置100は、複数のプロトコルが指定されると、指定された複数のプロトコルそれぞれについてプロトコル情報記憶部を参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する。例えば、図2の(F)に例示するように、「プロトコル#1」、「プロトコル#2」が指定されると、MRI装置100は、「プロトコル#1」の設定値群と、「プロトコル#2」の設定値群とを取得する。なお、図2において、設定値は、(D)である。
【0026】
続いて、MRI装置100は、図2に例示するように、プロトコル毎に取得された設定値群((D)の集合)と、撮像条件編集画面定義(E)とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける。ここで、実施例1においては、パラメータを識別する識別子(B)に、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かを識別する情報が含まれる。このため、MRI装置100は、識別子(B)を用いて、複数のプロトコルの設定値(D)(例えば「プロトコル#1」の設定値(D)及び「プロトコル#2」の設定値(D))に1つの部品(A)を割り当てるべきか、あるいは、1つのプロトコルの設定値(D)(例えば「プロトコル#1」の設定値(D)又は「プロトコル#2」の設定値(D))に1つの部品(A)を割り当てるべきかを判定する。
【0027】
そして、MRI装置100は、関連付けられた設定値群とパラメータ毎の定義情報とを用いて撮像条件編集画面を生成し、生成した撮像条件編集画面を表示部25に出力する。
【0028】
[実施例1における計算機システム20の構成]
さて、このようなMRI装置100の機能は、実施例1において、主に計算機システム20において実現される。そこで、以下では、実施例1における計算機システム20を詳細に説明する。
【0029】
図3は、実施例1における計算機システム20の構成を示すブロック図である。図3に例示するように、実施例1における記憶部23は、プロトコル情報記憶部23aと、撮像条件編集画面定義記憶部23bと、編集後プロトコル情報記憶部23cとを有する。また、実施例1における制御部26は、プロトコル指定受付部26aと、プロトコル情報取得部26bと、パラメータ関連付け部26cと、撮像条件編集画面出力部26dと、パラメータ編集受付部26eとを有する。
【0030】
プロトコル情報記憶部23aは、パラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶する。プロトコル情報記憶部23aは、図2を用いて説明した「プロトコル情報記憶部」に対応する。また、プロトコル情報記憶部23aが記憶する設定値群は、プロトコル情報取得部26bによる処理などに利用される。
【0031】
図4は、プロトコル情報記憶部23aを説明するための図である。図4に例示するように、例えば、プロトコル情報記憶部23aは、パラメータと、設定値と、設定可能範囲(設定可能な数値の範囲)とを対応付けて記憶する。なお、図4に例示する「プロトコル#1」は、T1W画像を取得するためのプロトコル、「プロトコル#2」は、T2W画像を取得するためのプロトコルである。「プロトコル#1」の撮像条件の要素であるパラメータは、例えば、「Imaging Flip Angle」、「Acquisition Order」、「PE FOV」、「sequence identifier」、「TR」、「NAQ」、「PE Matrix」である。
【0032】
例えば、パラメータ「PE FOV」、設定値「24.0」、設定可能範囲「8.2,50.0,0.1」の行は、パラメータ「PE FOV」に現に設定されている設定値は「24.0」であり、また、パラメータ「PE FOV」の設定値として設定し得る数値の範囲は、「8.2」〜「50.0」であり、「0.1」刻みの単位であることを示す。また、例えば、パラメータ「TR」、設定値「540.0」、設定可能範囲「24.0,10000.0,0.1」の行は、パラメータ「TR」に設定されている設定値は「540.0」であり、また、パラメータ「TR」の設定値として設定し得る数値の範囲は、「24.0」〜「10000.0」であり、「0.1」刻みの単位であることを示す。なお、プロトコル情報記憶部23aが記憶する設定値は、例えば、操作者を支援するために予め設定された設定値(プリセット値)である。
【0033】
なお、図4においては、説明の便宜上、プロトコル情報記憶部23aが記憶するプロトコル情報として「プロトコル#1」及び「プロトコル#2」のみを示したが、プロトコル情報記憶部23aが記憶するプロトコル情報の数に限定はない。一般的には、プロトコル情報記憶部23aは、その他のプロトコルを含む多数のプロトコル情報を記憶するものである。また、図4においては省略したが、プロトコル情報記憶部23aは、設定可能範囲の型をさらに記憶してもよい。例えば、設定可能範囲の型が「R」(Range型)であれば、撮像条件編集画面に表示される際のツールはスライダなどで表示され、型が「E」(Enumerate型)であれば、ツールはプルダウンメニューなどで表示される、といった使い分けである。
【0034】
図3に戻り、撮像条件編集画面定義記憶部23bは、撮像条件編集画面を表示部25に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報を記憶する。撮像条件編集画面定義記憶部23bは、図2を用いて説明した「撮像条件編集画面定義(E)」に対応する。また、撮像条件編集画面定義記憶部23bが記憶する定義情報は、パラメータ関連付け部26cによる処理などに利用される。
【0035】
図5は、撮像条件編集画面定義記憶部23bを説明するための図である。図5に例示するように、撮像条件編集画面定義記憶部23bは、XML(eXtensible Markup Language)を用いて記述された定義情報を記憶する。もっとも、これに限られるものではなく、例えば、独自のフォーマットで記述された定義情報であってもよい。なお、図5において、矢印と符号との組合せ(矢印a、矢印b)は、図5を説明するために便宜上付したものであって、定義情報ではない。
【0036】
例えば、矢印aで示すタグ<ScanEditDic>〜</ScanEditDic>までに記述された命令文が、定義情報である。また、例えば、矢印bで示すタグ<template name=“Core” class=“Board” rows=“8” cols=“2”>〜</template>までに記述された命令文が、撮像条件編集画面のうち、「Core」と名付けられるタブの撮像条件編集画面を表示するための定義情報である。
【0037】
また、パラメータ毎の定義情報は、タグ<portion>を用いて記述された命令文である。パラメータ毎の定義情報については、図6を用いて説明する。図6は、パラメータ毎の定義情報を説明するための図である。図6に例示する(A)、(B)、(C)の定義情報は、いずれもパラメータ毎の定義情報である。
【0038】
図6の(A)は、パラメータ「PE FOV」の撮像条件編集画面を表示部25に出力するための定義情報であり、図2を用いて説明した「(C)」に対応する。「label=“PE FOV”」は、「PE FOV」を表示部25に出力することを意味する。また、「class=“Scale”」は、撮像条件の編集を受け付けるために、「Scale」で定義されるツールを表示部25に出力することを示す。また、「plif=“PEFOV”」は、パラメータを識別する識別子であり、図2を用いて説明した「(B)」に対応する。
【0039】
図6の(B)は、パラメータ「TR」の撮像条件編集画面を表示部25に出力するための定義情報であり、図2を用いて説明した「(C)」に対応する。「label=“TR#1”」は、「TR#1」を表示部25に出力することを意味する。また、「class=“Scale”」は、撮像条件の編集を受け付けるために、「Scale」で定義されるツールを表示部25に出力することを示す。また、「plif=“#1.TR”」は、パラメータを識別する識別子であり、図2を用いて説明した「(B)」に対応する。
【0040】
図6の(C)は、パラメータ「TR」の撮像条件編集画面を表示部25に出力するための定義情報であり、図2を用いて説明した「(C)」に対応する。「label=“TR#2”」は、「TR#2」を表示部25に出力することを意味する。また、「class=“Scale”」は、撮像条件の編集を受け付けるために、「Scale」で定義されるツールを表示部25に出力することを示す。また、「plif=“#2.TR”」は、パラメータを識別する識別子であり、図2を用いて説明した「(B)」に対応する。
【0041】
ここで、改めて図6の(A)、(B)、(C)に記述されたパラメータを識別する識別子に着目すると、図6の(A)の識別子「plif=“PEFOV”」は、変数名のみで構成される識別子であるのに対し、図6の(B)及び(C)の識別子「plif=“#1.TR”」や「plif=“#2.TR”」は、プロトコル名と変数名との組合せで構成される識別子である。
【0042】
すなわち、変数名のみで構成される識別子は、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであり、プロトコル名と変数名との組合せで構成される識別子は、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化しないパラメータである。このように、実施例1においては、パラメータを識別する識別子に、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かを識別する情報を含む。
【0043】
図3に戻り、編集後プロトコル情報記憶部23cは、編集後のプロトコル情報を記憶する。具体的には、編集後プロトコル情報記憶部23cは、パラメータ編集受付部26eによってパラメータの編集が受け付けられ、設定値が変更されると、パラメータそれぞれに設定された変更後の設定値群をプロトコル毎に記憶する。また、編集後プロトコル情報記憶部23cが記憶する編集後のプロトコル情報は、インタフェース部21を介してシーケンス制御部10に送られ、MRI装置100による本撮像などに用いられる。なお、編集後プロトコル情報記憶部23cが記憶する編集後のプロトコル情報は、プロトコル情報記憶部23aと同様、例えば、図4に例示するような情報として記憶される。
【0044】
図3に戻り、プロトコル指定受付部26aは、パラメータの編集を受け付ける対象となるプロトコルの指定を受け付ける。具体的には、プロトコル指定受付部26aは、入力部24を介してプロトコルの指定を受け付け、受け付けたプロトコルの指定情報をプロトコル情報取得部26bに通知する。
【0045】
例えば、プロトコル指定受付部26aは、プロトコル情報記憶部23aが記憶するプロトコル情報を表示部25に出力し、操作者によってチェックボックスにチェックが入力されることをもってプロトコルの指定を受け付ける。また、例えば、プロトコル指定受付部26aは、プロトコルの指定を受け付けるための入力画面を表示部25に出力し、操作者によってプロトコル名が入力されることをもってプロトコルの指定を受け付ける。なお、プロトコルの指定を受け付ける手法は上記手法に限られず、公知技術を用いて指定を受け付ければよい。
【0046】
プロトコル情報取得部26bは、複数のプロトコルが指定されると、指定された複数のプロトコルそれぞれについてプロトコル情報記憶部23aを参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する。具体的には、プロトコル情報取得部26bは、プロトコル指定受付部26aからプロトコルの指定情報を通知されると、通知された指定情報を用いてプロトコル情報記憶部23aを参照し、指定情報に対応付けて記憶されたプロトコル情報を取得する。また、プロトコル情報取得部26bは、取得したプロトコル情報をパラメータ関連付け部26cに送る。
【0047】
例えば、プロトコル情報取得部26bは、プロトコル指定受付部26aから「プロトコル#1」及び「プロトコル#2」の指定情報を通知されると、「プロトコル#1」及び「プロトコル#2」を用いてプロトコル情報記憶部23aを参照し、例えば、図4に例示するプロトコル情報を取得する。そして、プロトコル情報取得部26bは、図4に例示するプロトコル情報をパラメータ関連付け部26cに送る。
【0048】
パラメータ関連付け部26cは、プロトコル情報取得部26bによってプロトコル毎に取得された設定値群と、撮像条件編集画面定義記憶部23bに記憶されたパラメータ毎の定義情報とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける。具体的には、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル情報取得部26bからプロトコル情報を送られると、送られたプロトコル情報と、撮像条件編集画面定義記憶部23bに記憶されたパラメータ毎の定義情報とを関連付け、関連付けの結果を撮像条件編集画面出力部26dに送る。
【0049】
例えば、パラメータ関連付け部26cは、撮像条件編集画面定義記憶部23bから、図5に例示した定義情報を読み出す。そして、パラメータ関連付け部26cは、パラメータ毎の定義情報、すなわち、タグ<portion>を用いて記述された命令文毎に関連付けを行う。
【0050】
例えば、図6の(A)を用いて説明すると、パラメータ関連付け部26cは、「plif=“PEFOV”」は、変数名のみで構成される識別子であり、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるので、プロトコル情報取得部26bから送られたプロトコル情報全てと関連付ける。すなわち、プロトコル情報取得部26bから送られたプロトコル情報が図4に例示するプロトコル情報であるとすると、パラメータ関連付け部26cは、「プロトコル#1」のパラメータ「PE FOV」及び「プロトコル#2」のパラメータ「PE FOV」の両方に、図6の(A)に示される定義情報を関連付ける。
【0051】
また、例えば、図6の(B)を用いて説明すると、パラメータ関連付け部26cは、「plif=“#1.TR”」は、プロトコル名と変数名との組合せで構成される識別子であり、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化しないパラメータであるので、プロトコル情報取得部26bから送られたプロトコル情報のうち、一方のプロトコルと関連付ける。例えば、「#1」が最初に指定されたプロトコルと関連付けることを意味する場合には、パラメータ関連付け部26cは、「プロトコル#1」のパラメータ「TR」に、図6の(B)に示される定義情報を関連付ける。
【0052】
また、例えば、図6の(C)を用いて説明すると、パラメータ関連付け部26cは、「plif=“#2.TR”」は、プロトコル名と変数名との組合せで構成される識別子であり、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化しないパラメータであるので、プロトコル情報取得部26bから送られたプロトコル情報のうち、一方のプロトコルと関連付ける。例えば、「#2」が2番目に指定されたプロトコルと関連付けることを意味する場合には、パラメータ関連付け部26cは、「プロトコル#2」のパラメータ「TR」に、図6の(C)に示される定義情報を関連付ける。
【0053】
このように、パラメータ関連付け部26cは、パラメータ毎の定義情報に含まれる識別子を用いて、複数のプロトコルの設定値(例えば「プロトコル#1」の設定値及び「プロトコル#2」の設定値)に1つの定義情報を割り当てるべきか、あるいは、1つのプロトコルの設定値(例えば「プロトコル#1」の設定値又は「プロトコル#2」の設定値)に1つの定義情報を割り当てるべきかを判定する。なお、例えば3つのプロトコル情報が指定された場合には、最初の2つのプロトコル情報と対応付けるなど、別途、規則を定めておけばよい。
【0054】
撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cによって関連付けられた設定値群とパラメータ毎の定義情報とを用いて撮像条件編集画面を生成し、生成した撮像条件編集画面を表示部25に出力する。具体的には、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cから送られた関連付けの結果を用いて撮像条件編集画面を生成し、生成した撮像条件編集画面を表示部25に出力する。
【0055】
図7は、撮像条件編集画面を説明するための図である。例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、図7に例示する撮像条件編集画面を表示部25に出力する。図7においては、「Core」と名付けられるタブが操作者によって選択され、「Core」と名付けられるタブの撮像条件編集画面が表示部25に出力されている。
【0056】
図7に例示する撮像条件編集画面には、例えば、パラメータ「PE FOV」の編集を受け付けるためのツールや、「プロトコル#1」のパラメータ「TR」の編集を受け付けるためのツール、「プロトコル#2」のパラメータ「TR」の編集を受け付けるためのツールが出力されている。なお、図7に例示する撮像条件編集画面においては、画面上部に、複数のプロトコルで編集の受け付けを共通化するパラメータを配し、画面下部に、複数のプロトコルで編集の受け付けを共通化しないパラメータを配した。
【0057】
例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cから、図6の(A)の定義情報に、「プロトコル#1」のパラメータ「PE FOV」及び「プロトコル#2」のパラメータ「PE FOV」の両方を関連付けたとの結果を受け取る。すると、撮像条件編集画面出力部26dは、例えば、図4に例示したプロトコル情報から、「プロトコル#1」のパラメータ「PE FOV」及び「プロトコル#2」のパラメータ「PE FOV」それぞれの設定値及び設定可能範囲を取得する。
【0058】
例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#1」のパラメータ「PE FOV」について設定値「24.0」と設定可能範囲「8.2,50.0,0.1」とを取得する。また、例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#2」のパラメータ「PE FOV」について設定値「24.0」と設定可能範囲「8.2,50.0,0.1」とを取得する。
【0059】
そして、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#1」及び「プロトコル#2」で設定値が同一であるか否かを判定し、同一である場合には、同一の設定値を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。一方、同一でない場合には、撮像条件編集画面出力部26dは、設定値を表示部25に出力しないように撮像条件編集画面を生成する。図4の例では、設定値「24.0」は同一であるので、撮像条件編集画面出力部26dは、設定値「24.0」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。
【0060】
また、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#1」の設定可能範囲と、「プロトコル#2」の設定可能範囲とを比較し、共通する設定可能範囲を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。図4の例では、設定可能範囲「8.2,50.0,0.1」も同一であるので、撮像条件編集画面出力部26dは、共通する設定可能範囲として「8.2,50.0,0.1」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。
【0061】
なお、上記例では設定可能範囲が共通であったが、例えば、同じパラメータであっても、プロトコル毎に設定可能範囲が異なる場合もある。このような場合には、実施例1における撮像条件編集画面出力部26dは、共通する設定可能範囲として、全プロトコル間に共通する設定可能範囲の最小値及び最大値を求め、求めた最小値から最大値までを設定可能範囲として表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。例えば、一方のプロトコルの設定可能範囲が「1〜10」であり、他方のプロトコルの設定可能範囲が「3〜12」である場合には、全プロトコル間に共通する設定可能範囲は「3〜10」である。このようなことから、設定できない範囲の設定値が設定されてしまうことを防止することができる。なお、設定可能範囲に共通部分が存在しない場合には、例えば、編集不可の状態とする。
【0062】
こうして、撮像条件編集画面出力部26dは、図7に例示するように、「8.2」から「50.0」までを設定可能範囲とし、現に設定されている設定値を「24.0」とするスケールを出力する。バーに表示されている符号aの箱をマウスで操作し、左右に動かすことによって、操作者は、パラメータ「PE FOV」の設定値を編集することができる。あるいは、設定値の横に表示されている符号bの矢印をクリックすることによっても、操作者は、パラメータ「PE FOV」の設定値を編集することができる。
【0063】
次に、例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cから、図6の(B)の定義情報に、「プロトコル#1」のパラメータ「TR#1」を関連付けたとの結果を受け取る。すると、撮像条件編集画面出力部26dは、例えば、図4に例示したプロトコル情報から、「プロトコル#1」のパラメータ「TR」の設定値及び設定可能範囲を取得する。例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#1」のパラメータ「TR」について設定値「540.0」と設定可能範囲「24.0,10000.0,0.1」とを取得する。
【0064】
そして、撮像条件編集画面出力部26dは、設定値「540.0」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。また、撮像条件編集画面出力部26dは、設定可能範囲として「24.0,10000.0,0.1」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。こうして、撮像条件編集画面出力部26dは、図7に例示するように、「TR#1」について「24.0」から「10000.0」までを設定可能範囲とし、現に設定されている設定値を「540.0」とするスケールを出力する。
【0065】
続いて、例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cから、図6の(C)の定義情報に、「プロトコル#2」のパラメータ「TR#2」を関連付けたとの結果を受け取る。すると、撮像条件編集画面出力部26dは、例えば、図4に例示したプロトコル情報から、「プロトコル#2」のパラメータ「TR」の設定値及び設定可能範囲を取得する。例えば、撮像条件編集画面出力部26dは、「プロトコル#2」のパラメータ「TR」について設定値「20000.0」と設定可能範囲「214.0,20000.0,0.1」とを取得する。
【0066】
そして、撮像条件編集画面出力部26dは、設定値「20000.0」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。また、撮像条件編集画面出力部26dは、設定可能範囲として「214.0,20000.0,0.1」を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する。こうして、撮像条件編集画面出力部26dは、図7に例示するように、「TR#2」について「214.0」から「20000.0」までを設定可能範囲とし、現に設定されている設定値を「20000.0」とするスケールを出力する。
【0067】
パラメータ編集受付部26eは、撮像条件編集画面に対して入力されるパラメータの編集を受け付ける。具体的には、パラメータ編集受付部26eは、撮像条件編集画面に対して入力されるパラメータの編集を入力部24を介して受け付け、受け付けた内容を編集後のプロトコル情報として編集後プロトコル情報記憶部23cに格納する。
【0068】
[実施例1に係るMRI装置100による処理手順]
続いて、実施例1に係るMRI装置100による処理手順を説明する。図8及び図9は、実施例1に係るMRI装置100による処理手順を示すフローチャートである。
【0069】
図8に例示するように、実施例1に係るMRI装置100は、プロトコル指定受付部26aにおいて、プロトコルの指定を受け付けたか否かを判定している(ステップS1)。そして、プロトコルの指定を受け付けたと判定すると(ステップS1肯定)、プロトコル情報取得部26bが、指定された複数のプロトコルそれぞれについてプロトコル情報記憶部23aを参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する(ステップS2)。
【0070】
続いて、パラメータ関連付け部26cが、撮像条件編集画面定義記憶部23bから撮像条件編集画面定義を読み込み(ステップS3)、パラメータ関連付け部26cと撮像条件編集画面出力部26dとが、撮像条件編集画面を生成し、表示部25に出力する(ステップS4)。
【0071】
ステップS4についてさらに詳細に説明する。図9に例示するように、まず、パラメータ関連付け部26cが、パラメータ識別子を用いて、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かを判定する(ステップS4−1)。
【0072】
そして、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータである場合には(ステップS4−2肯定)、パラメータ関連付け部26cがその旨を撮像条件編集画面出力部26dに通知し、撮像条件編集画面出力部26dが、複数のプロトコルから設定可能範囲の共通部分を抽出する(ステップS4−3)。
【0073】
また、撮像条件編集画面出力部26dは、現に設定されている設定値が全プロトコルで同一であるか否かを判定し(ステップS4−4)、同一である場合には(ステップS4−4肯定)、ステップS4−3で抽出された共通の設定可能範囲(共通レンジ)で同一の設定値を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する(ステップS4−5)。
【0074】
一方、現に設定されている設定値が同一でない場合には(ステップS4−4否定)、ステップS4−3で抽出された共通レンジのみを表示部25に出力するように(設定値を出力しないように)撮像条件編集画面を生成する(ステップS4−6)。
【0075】
また、ステップS4−2において、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータでない場合には(ステップS4−2否定)、パラメータ関連付け部26cがその旨を撮像条件編集画面出力部26dに通知し、撮像条件編集画面出力部26dが、個々のプロトコルにおいて予め指定された設定可能範囲(個別レンジ)で設定値を表示部25に出力するように撮像条件編集画面を生成する(ステップS4−8)。
【0076】
なお、パラメータ関連付け部26c及び撮像条件編集画面出力部26dは、ステップS4−1からステップS4−8までの処理を、撮像条件編集画面定義に記述された全パラメータについて終了するまで繰り返し行い、その後、生成した撮像条件編集画面を表示部25に表示して処理を終了する(ステップS4−7)。
【0077】
[実施例1の効果]
上述したように、実施例1に係るMRI装置100は、撮像条件の要素であるパラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶するプロトコル情報記憶部23aを備える。また、MRI装置100は、パラメータの編集を受け付ける撮像条件編集画面を表示部25に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報を記憶する撮像条件編集画面定義記憶部23bを備える。そして、MRI装置100のプロトコル情報取得部26bは、複数のプロトコルが指定されると、指定された複数のプロトコルそれぞれについてプロトコル情報記憶部23aを参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する。また、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル情報取得部26bによってプロトコル毎に取得された設定値群と、撮像条件編集画面定義記憶部23bに記憶されたパラメータ毎の定義情報とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける。そして、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータ関連付け部26cによって関連付けられた設定値群とパラメータ毎の定義情報とを用いて撮像条件編集画面を生成し、生成した撮像条件編集画面を表示部25に出力する。
【0078】
このようなことから、実施例1によれば、撮像条件が互いに異なる複数のプロトコルについてもパラメータを同時に編集することが可能になり、複数のプロトコルに関して撮像条件を設定する場合にも、操作者の負荷を軽減することが可能になる。
【0079】
ここで、撮像条件には、各種パラメータが要素として含まれており、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化し得るパラメータと、そうでないパラメータとが混在する状況にある。例えば、T1W画像を取得するためのプロトコルと、T2W画像を取得するためのプロトコル間で、パラメータ「PE FOV」は編集の受け付けを共通化し得るパラメータであるが、パラメータ「TR」は編集の受け付けを共通化し得るパラメータでない。
【0080】
この点、実施例1に係るMRI装置100は、撮像条件編集画面を出力するための命令文をパラメータ毎に定義することで部品化するとともに、「共通化するパラメータ」、「共通化しないパラメータ」を識別した。また、MRI装置100は、部品化した命令文と実体の設定値とを分離した。このようなことから、任意に指定された複数のプロトコル専用の撮像条件編集画面を動的に生成することが可能になった。
【0081】
また、実施例1において、パラメータには、設定値として数値が設定されるものを含む。そして、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータが複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータである場合には、パラメータそれぞれに現に設定されている設定値が同一であるか否かを照合し、同一である場合には該設定値を出力し、同一でない場合には該設定値を出力しないように、撮像条件編集画面を生成する。なお、実施例1においては、パラメータの設定値が数値でない場合にも、設定値が同一であるか否かに応じて、該設定値を出力するかしないかを制御して撮像条件編集画面を生成する(パラメータ「Acquisition Order」など)。
【0082】
このようなことから、実施例1によれば、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータについて、その編集のための設定値を適切に出力することが可能になる。
【0083】
また、実施例1において、パラメータは、設定可能な数値の範囲がプロトコル毎に予め指定される。このため、撮像条件編集画面出力部26dは、パラメータが複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータである場合には、パラメータそれぞれについて予め指定された数値の範囲を比較し、全プロトコル間で共通する範囲を複数のプロトコル間で設定可能な数値の範囲として出力するように、撮像条件編集画面を生成する。
【0084】
このようなことから、実施例1によれば、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータについて、その編集のための設定可能範囲を適切に出力することが可能になる。
【実施例2】
【0085】
さて、これまで実施例1に係るMRI装置100を説明したが、MRI装置100は、外部ファイルとしての撮像条件編集画面定義自体の編集を受け付けてもよい。実施例2に係るMRI装置100は、撮像条件編集画面定義自体の編集も受け付ける。
【0086】
図10は、実施例2における計算機システム20の構成を示すブロック図である。図10に例示するように、実施例2における計算機システム20は、制御部26に、定義編集受付部26fをさらに備える。定義編集受付部26fは、撮像条件編集画面定義に対して入力される編集を入力部24を介して受け付け、受け付けた内容を、編集後の撮像条件編集画面定義として撮像条件編集画面定義記憶部23bに格納する。
【0087】
図11は、撮像条件編集画面定義の編集を説明するための図である。例えば、定義編集受付部26fは、撮像条件編集画面定義の編集を受け付けるために、撮像条件編集画面定義記憶部23bから撮像条件編集画面定義を読み出し、例えば、図5に例示するように、撮像条件編集画面定義を表示部25に出力する。そして、定義編集受付部26fは、例えば、図11に例示するように、撮像条件編集画面定義の編集を受け付ける。
【0088】
図11の(B)は、図11の(A)に対して、定義情報(下線部分)を追加する編集を受け付けた例を示すものである。例えば、操作者は、図11の(A)に示す定義情報4行のうち、3行目から始まる一文の定義情報をコピーし、5行目以降にペーストする。そして、操作者は、例えば、ペーストした一文の定義情報のうち、「#2」を「#3」に2箇所だけ変更する。これだけの操作により、撮像条件編集画面定義は、パラメータ「TR」について3つのプロトコルに適用可能なものになる。
【0089】
このようなことから、実施例2によれば、MRI装置100は、撮像条件編集画面自体についても、柔軟に変更することが可能になり、例えば操作者の要望に応じて異なる撮像条件編集画面を作り出すことが可能になる。
【実施例3】
【0090】
その他、本発明は、上記した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0091】
例えば、上記実施例1や2では、撮像条件編集画面が1種類である場合を想定したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、撮像条件編集画面定義記憶部23bは、複数種類の撮像条件編集画面定義を記憶していてもよい。この場合には、例えば、パラメータ関連付け部26cは、指定された複数のプロトコルに応じて、適切な撮像条件編集画面定義を選択する。
【0092】
以下、実施例3を説明する。
【0093】
まず、実施例3の変形例1を説明する。実施例1においては、プロトコル情報記憶部23aが記憶するプロトコル情報として、T1W画像を取得するためのプロトコル(以下「T1Wプロトコル」)、及び、T2W画像を取得するためのプロトコル(以下「T2Wプロトコル」)のプロトコル情報を例に挙げた。
【0094】
もっとも、実施例1において述べたように、プロトコル情報記憶部23aが記憶するプロトコル情報の数に限定はない。プロトコル情報記憶部23aは、画像コントラスト(contrast)(明度の差)の異なる複数種類のプロトコルのプロトコル情報を記憶する。
【0095】
実施例3において、プロトコル情報記憶部23aは、更に、拡散強調(DW)画像を取得するためのプロトコル(以下「DWプロトコル」)、及び、FLAIR(Fluid Attenuated Inversion Recovery)画像を取得するためのプロトコル(以下「FLAIRプロトコル」)のプロトコル情報を記憶するものとする。
【0096】
このような構成の下、実施例3に係る撮像条件編集画面定義記憶部23bは、複数の撮像条件編集画面定義を記憶する。また、パラメータ関連付け部26cは、指定された複数のプロトコルに応じて、適切な撮像条件編集画面定義を選択する。
【0097】
複数のプロトコルの指定としては、例えば、「DWプロトコル」と「T2Wプロトコル」とが指定される場合、「DWプロトコル」と「FLAIRプロトコル」とが指定される場合、「DWプロトコル」と「T1Wプロトコル」とが指定される場合、「T2Wプロトコル」と「FLAIRプロトコル」とが指定される場合など、様々なパターン(pattern)が想定される。なお、2つのプロトコルが指定される場合に限られず、3つ以上のプロトコルが指定される場合も想定される。
【0098】
ここで、指定されたプロトコルの組合せに応じて、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否か』の条件は、異なってくる場合がある。そこで、実施例3に係る撮像条件編集画面定義記憶部23bは、例えば、このような複数のプロトコルの組合せ毎に、撮像条件編集画面定義を記憶する。
【0099】
例を挙げて説明する。なお、以下では、プロトコルの組合せとパラメータに設定される設定値との関係について、その一例を説明するに過ぎず、必ずしも、以下に説明する設定値が設定されなければならないものではない。
【0100】
例えば、複数のプロトコルとして、「DWプロトコル」と「T2Wプロトコル」とが指定される場合、撮像条件の要素であるパラメータ「Interleaving」は、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータ』として定義される。パラメータ「Interleaving」は、スライスを交互に(飛び飛びに)撮像するか連続して撮像するかに応じて設定値「ON」と「OFF」とが設定されるものであり、「DWプロトコル」及び「T2Wプロトコル」のいずれの場合も、設定値として「ON」が設定されるからである。
【0101】
すると、図6Aを用いて説明したように、パラメータ「Interleaving」の撮像条件編集画面を表示部25に出力するための定義情報は、変数名のみで構成される識別子となる。
【0102】
一方、例えば、複数のプロトコルとして、「DWプロトコル」と「FLAIRプロトコル」とが指定される場合、同じパラメータ「Interleaving」でありながら、今度は、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化しないパラメータ』として定義される。「DWプロトコル」の場合は、上述したように設定値として「ON」が設定されるが、「FLAIRプロトコル」の場合は、設定値として「OFF」が設定されるからである。
【0103】
すると、図6B及び6Cを用いて説明したように、パラメータ「Interleaving」の撮像条件編集画面を表示部25に出力するための定義情報は、プロトコル名と変数名との組合せで構成される識別子となる。
【0104】
このように、パラメータによっては、指定された複数のプロトコルの組合せに応じて、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否か』の条件が異なってくる場合がある。このため、実施例3に係る撮像条件編集画面定義記憶部23bは、複数のプロトコルの組合せ毎に、図5に例示したような撮像条件編集画面定義を個別に定義し、記憶する。
【0105】
そして、このような場合、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル指定受付部26aにて受け付けた複数のプロトコルの組合せを用いて撮像条件編集画面定義記憶部23bを参照し、この組合せに応じた適切な撮像条件編集画面定義を選択することになる。
【0106】
なお、例えばパラメータ「Contrast TE(Time of Echo)」やパラメータ「Contrast TR(Repetition Time)」、パラメータ「Matrix」などのように、どのプロトコルが組み合わされたとしても、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化しないパラメータ』として定義されるパラメータも存在する。また、例えばパラメータ「Slice Thickness(スライス厚)」やパラメータ「Filed of View(撮像領域)」などのように、どのプロトコルが組み合わされたとしても、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータ』として定義されるパラメータも存在する。
【0107】
続いて、変形例2を説明する。変形例1では、指定されたプロトコルの組合せに応じて、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否か』の条件が異なってくる場合があると説明したが、開示の技術はこれに限られるものではない。
【0108】
指定されたプロトコルの組合せのみならず、さらに撮像対象部位との組合せに応じて、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否か』の条件が異なってくる場合もある。
【0109】
例えば、複数のプロトコルとして「DWプロトコル」と「T2Wプロトコル」とが指定される場合、更に撮像対象部位が「頭部」であるか「腹部」であるかに応じて、『複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否か』の条件が異なってくるパラメータが存在する、という意味である。
【0110】
このような状況に対応するために、変形例2に係る撮像条件編集画面定義記憶部23bは、「複数のプロトコルの組合せ」と「撮像対象部位」との組合せ毎に、図5に例示したような撮像条件編集画面定義を個別に定義し、記憶する。
【0111】
そして、このような場合、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル指定受付部26aにて受け付けた「複数のプロトコルの組合せ」と、「撮像対象部位」との組合せを用いて撮像条件編集画面定義記憶部23bを参照し、この組合せに応じた適切な撮像条件編集画面定義を選択することになる。
【0112】
なお、パラメータ関連付け部26cが「撮像対象部位」の情報を取得する具体的な手法については、以下、変形例3で説明する。
【0113】
変形例3を説明する。上述したように、撮像条件編集画面定義記憶部23bが撮像条件編集画面定義を複数記憶している場合、パラメータ関連付け部26cは、何らかの情報に基づいて、撮像条件編集画面定義を選択することになる。
【0114】
この選択としては、例えば、『MRI装置100単体として得られた情報に基づいて選択する手法』や、『MRI装置100が接続する臨床検査情報システム(LIS:Laboratory Information System)や病院情報システム(HIS:Hospital Information System)などから得られた情報に基づいて選択する手法』などが想定される。
【0115】
まず、前者の手法『MRI装置100単体として得られた情報に基づいて選択する手法』を説明する。
【0116】
変形例1の場合、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル指定受付部26aにて受け付けた複数のプロトコルの組合せを用いて撮像条件編集画面定義記憶部23bを参照し、この組合せに応じた適切な撮像条件編集画面定義を選択すればよい。言い換えると、変形例1の場合、パラメータ関連付け部26cは、撮像条件編集画面定義を選択するための情報として、「指定を受け付けたプロトコルの情報」さえあればよい。
【0117】
一方、変形例2の場合、パラメータ関連付け部26cは、プロトコル指定受付部26aにて受け付けた「複数のプロトコルの組合せ」と、「撮像対象部位」との組合せを用いて撮像条件編集画面定義記憶部23bを参照し、この組合せに応じた適切な撮像条件編集画面定義を選択しなければならない。言い換えると、変形例2の場合、パラメータ関連付け部26cは、撮像条件編集画面定義を選択するための情報として、「指定を受け付けたプロトコルの情報」に加え「撮像対象部位の情報」が必要である。
【0118】
この「撮像対象部位の情報」をどのように取得するかであるが、例えば、パラメータ関連付け部26cは、撮像条件編集画面を出力する前に既にMRI装置100に入力された「撮像対象部位の情報」を用いればよい。すなわち、MRI装置100は、撮像計画の段階において、例えば図7に例示したような撮像条件編集画面を表示部25に出力するが、それよりも前に、例えば撮像対象部位の指定を受け付ける画面を表示部25に出力し、操作者による入力を受け付けることがある。このような場合には、パラメータ関連付け部26cは、既に入力を受け付けたこの「撮像対象部位の情報」を用いればよい。
【0119】
あるいは、例えば、パラメータ関連付け部26cは、どのコイルを撮像に用いるかという情報から撮像対象部位を割り出して、この割り出した結果を、撮像条件編集画面定義を選択するための「撮像対象部位の情報」として用いればよい。すなわち、MRI装置100は、図7に例示したような撮像条件編集画面を表示部25に出力する前に、撮像に用いるコイルの接続を受け付けることがある。このような場合には、パラメータ関連付け部26cは、例えば、撮像に用いるコイルが「頭部コイル」であるといった情報から、撮像対象部位が「頭部」であると特定し、この情報を、撮像条件編集画面定義を選択するための「撮像対象部位の情報」として用いればよい。
【0120】
次に、後者の手法『MRI装置100が接続する臨床検査情報システムや病院情報システムなどから得られた情報に基づいて選択する手法』を説明する。
【0121】
MRI装置100は、撮像条件編集画面定義を選択するために必要となる「指定を受け付けたプロトコルの情報」や「撮像対象部位の情報」を、臨床検査情報システムや病院情報システムなどから取得することもできる。
【0122】
例えば、MRI装置100は、臨床検査情報システムから、ある患者について「『頭部』のMRI撮像が必要。」とのオーダー(order)情報を取得したとする。このような場合には、パラメータ関連付け部26cは、このオーダー情報を「撮像対象部位の情報」として用いればよい。
【0123】
また、例えば、MRI装置100が、臨床検査情報システムから、ある患者について「『頭部』のMRI撮像が必要。『めまい』の症状あり。」とのオーダー情報を取得したとする。
【0124】
また、パラメータ関連付け部26cは、オーダー情報に基づいてプロトコルと撮像対象部位とを選択する所定のアルゴリズム(algorithm)を予め記憶しているものとする。
【0125】
このような場合に、パラメータ関連付け部26cは、『頭部』及び『めまい』とのオーダ情報を受け付けると、このオーダー情報を所定のアルゴリズムに入力し、例えば、「DWプロトコル」及び「T2Wプロトコル」を用いて撮像を行うべきで、かつ、撮像対象部位は『頭部』である、との結果を得る。
【0126】
そして、パラメータ関連付け部26cは、この結果を用いて撮像条件編集画面定義を選択することができる。
【0127】
なお、上述した例は一例に過ぎない。パラメータ関連付け部26cは、上述した例に限られず、臨床検査情報システムや病院情報システムなどの医療情報システムから得られた情報から、「指定を受け付けたプロトコルの情報」や「撮像対象部位の情報」を特定し、特定した情報を用いて撮像条件編集画面定義を選択すればよい。また、パラメータ関連付け部26cは、上述した各種手法を組合せることにより、「指定を受け付けたプロトコルの情報」や「撮像対象部位の情報」を特定してもよい。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0129】
20 計算機システム
21 インタフェース部
22 画像再構成部
23 記憶部
23a プロトコル情報記憶部
23b 撮像条件編集画面定義記憶部
23c 編集後プロトコル情報記憶部
24 入力部
25 表示部
26 制御部
26a プロトコル指定受付部
26b プロトコル情報取得部
26c パラメータ関連付け部
26d 撮像条件編集画面出力部
26e パラメータ編集受付部
100 MRI装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像条件の要素であるパラメータそれぞれに設定された設定値群をプロトコル毎に記憶する設定値記憶手段と、
パラメータの編集を受け付ける編集画面を表示部に出力するための命令文をパラメータ毎に定義した定義情報を記憶する定義情報記憶手段と、
複数のプロトコルが指定されると、指定された複数のプロトコルそれぞれについて前記設定値記憶手段を参照し、該当する設定値群をプロトコル毎に取得する取得手段と、
前記取得手段によってプロトコル毎に取得された設定値群と、前記定義情報記憶手段に記憶されたパラメータ毎の定義情報とを、複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータであるか否かに応じて関連付ける関連付け手段と、
前記関連付け手段によって関連付けられた設定値群と前記パラメータ毎の定義情報とを用いて前記編集画面を生成し、生成した編集画面を表示部に出力する出力手段と
を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記パラメータは、設定値として数値が設定されるものであって、
前記出力手段は、前記関連付け手段によって関連付けられたパラメータが複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータである場合には、パラメータそれぞれに現に設定されている設定値が同一であるか否かを照合し、同一である場合には該設定値を出力し、同一でない場合には該設定値を出力しないように、前記編集画面を生成することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記パラメータは、設定値として数値が設定され、設定可能な数値の範囲がプロトコル毎に予め指定されるものであって、
前記出力手段は、前記関連付け手段によって関連付けられたパラメータが複数のプロトコル間で編集の受け付けを共通化するパラメータである場合には、パラメータそれぞれについて予め指定された前記数値の範囲を比較し、全プロトコル間で共通する範囲を複数のプロトコル間で設定可能な数値の範囲として出力するように、前記編集画面を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記定義情報記憶手段に記憶された定義情報の編集を受け付け、編集を受け付けた定義情報を該定義情報記憶手段に格納する定義情報編集受付手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記出力手段は、画像コントラストの異なる複数のプロトコル間で共通にパラメータの編集を受け付ける共通部分と、プロトコル毎に個別にパラメータの編集を受け付ける個別部分とに分けて出力される編集画面を生成し、生成した編集画面を表示部に出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
前記出力手段は、前記指定を受け付けた複数のプロトコルに応じて、前記編集画面の前記共通部分及び前記個別部分を変更することを特徴とする請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項7】
前記定義情報記憶手段は、複数のプロトコル間で共通に編集を受け付けるパラメータと、プロトコル毎に個別に編集を受け付けるパラメータとに分類して定義された定義情報を記憶することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項8】
前記定義情報記憶手段は、前記定義情報に対する編集を受け付け可能な外部ファイルとして前記定義情報を記憶することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項9】
前記出力手段は、前記外部ファイルとして記憶された定義情報に基づいて前記編集画面を生成することを特徴とする請求項8に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項10】
前記複数のプロトコルは、縦緩和強調画像を取得するためのプロトコル、横緩和強調画像を取得するためのプロトコル、拡散強調画像を取得するためのプロトコル、及びFLAIR(Fluid Attenuated Inversion Recovery)画像を取得するためのプロトコルのうちの少なくとも2種類を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項11】
前記パラメータのうち、複数のプロトコル間で共通に編集を受け付けるパラメータは、スライス厚及び撮像領域のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項12】
前記定義情報記憶手段は、前記定義情報を、複数のプロトコルの組合せ毎に、又は、複数のプロトコルの組合せと撮像対象部位との組合せ毎に記憶することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項13】
前記出力手段は、前記定義情報記憶手段が、前記定義情報を複数のプロトコルの組合せと撮像対象部位との組合せ毎に記憶する場合に、医療情報システムから受け付けた情報に基づいて前記撮像対象部位を特定し、特定した撮像対象部位を用いて前記定義情報記憶手段から前記定義情報を選択し、選択した定義情報を用いて前記編集画面を生成することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項14】
画像コントラストの異なる複数種類のプロトコルを実行可能な磁気共鳴イメージング装置であって、
前記複数種類のプロトコルに関する撮像条件を記憶する記憶手段と、
前記撮像条件の要素であるパラメータの編集を受け付ける編集画面を表示部に出力する出力手段とを備え、
前記編集画面は、画像コントラストの異なる複数種類のプロトコル間で共通にパラメータの編集を受け付ける共通部分と、プロトコル毎に個別にパラメータの編集を受け付ける個別部分とに分けて出力されることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−161212(P2011−161212A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257030(P2010−257030)
【出願日】平成22年11月17日(2010.11.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】