説明

磁気治療のための方法および装置

磁石(16)を磁石保持手段に対して固定された配置に保持するための磁石保持手段(12)を含む、患者に適用可能な磁気治療のための装置。該装置は、患者の身体に対して予め定められた位置に対応する衣類上または内の位置に、1つ以上の磁石保持手段を持つ衣類(10)である。該衣類は、衣類およびよって磁石を患者(14)の身体に対して正確に配置する手段(21)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気治療の方法およびそのための装置に関する。本発明は、泌尿器の問題の治療に特定の用途を有する。しかし、本発明はこの使用分野に限定されない。
【背景技術】
【0002】
磁気治療は、急性および慢性疼痛のような病状の治療に提案されてきた。磁気治療はまた、尿失禁、夜尿症、夜間多尿症、および他の病状の治療にも示唆されてきた。着用する衣類の形の装置は中国特許明細書第1282548号に開示されている。先行技術の方法および装置は、磁気治療の効力を最大にするために、患者の身体の適切な位置(ツボ)に対する磁石の正確な配置をもたらしていなかった。別の欠点は、たとえ磁石の正確な配置が達成されていたとしても、磁石は身体のツボから簡単に変位することであった。先行技術の方法および装置はまた、衣類に縫い付けられた複数の磁石が、衣類の集合化を引き起こすのに充分な力で相互に引き付けあい、患者が衣類を着用することを難しくするという問題をも免れなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題の1つ以上を緩和する、磁気治療の方法およびそのための装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記に鑑みて、本発明は概して、患者に適用可能な磁気治療のための装置であって、
磁石を磁石保持手段に対して固定された配置に保持するための磁石保持手段と、
患者の身体に対して予め定められた位置に対応する衣類上または内の位置に、前記磁石保持手段の1つ以上が固定された衣類と、
を含み、
衣類およびよって磁石を患者の身体に対して正確に配置するための配置手段が衣類に組み込まれ、またはそれと作動的に関連付けられて成る、
装置に存する。
別の態様では、本発明は概して、
平面部と、
相互に相隔たる関係に平面部に形成された開閉可能なポケットであって、各ポケットが実質的に同一の形状および大きさであり、1つ以上の磁石を受容して成るポケットと、
を含み、
各ポケットおよび平面部が、単数または複数の磁石の少なくとも一部と係合するために協働して、単数または複数の磁石を各ポケット内に固定された関係に保持するように構成された、
磁石を保持するための磁石保持手段に存する。
【0005】
別の態様では、本発明は概して、1対の磁石を保持するための磁石保持手段であって、それぞれの磁石を平面部の一面とキャップ部の内側との間に包封するそれぞれのキャップ部をそれに接合するために受容するように構成された平面部を含む保持手段に存する。
【0006】
好ましくは、磁石保持手段は、制限された可撓性を有する材料から形成され、磁石の少なくとも一部と係合可能なポケット内に形成されて、磁石をポケット内に固定された関係に保持する。さらに好ましくは、磁石保持手段は相互に相隔たる関係の2つのポケットを含み、保持手段の材料および構成は、2つの磁石がそれぞれのポケット内に保持されたときに、それらの内在的な相互に引き付け合う力のために一体になるのを実質的に防止するように選択される。ポケットは、ポリオレフィン、例えばポリプロピレンのような、柔軟なプラスチック材からポケット対として形成されることが好ましい。好ましくは、ポケット対は、実質的に同一の大きさおよび形状の磁気円板を受容する大きさに各々作られた、開閉可能なポケットが相隔たる関係に形成された平面部を含む。また、ポケット対は、逢着、織物用接着剤等によって衣類に組み込むように構成することも好ましい。別の形態では、平面部は、平面部の一面とキャップ部の内側との間にそれぞれの磁石を包封するそれぞれのキャップ部を、それに接合するために受容するように構成される。好ましくは、各ポケットに1個の磁石だけが包封される。
【0007】
好ましくは、磁石は、面を横切る距離より比較的短い距離だけ相互に相隔たる2つの相対する面を有するように形成され、それらのそれぞれの磁極が貫通つまり一方の面から他方の面に通過するように配設される。好適な形態では、磁石は円板状の形であり、N極は円板の一方の面の中心に実質的に位置合わせされ、S極は円板の他方の面の中心に実質的に位置合わせされる。そのような形態では、ポケットは、円板が相互に対して共通の平面を実質的に中心に整列するように、配設されることが好ましい。また、全ての磁石は、使用中に、それらのそれぞれの磁極が患者の体表に対して垂直に位置合わせされるように配設されることも好ましい。そのような形態では、衣類が患者によって着用されたときに、各磁石のそれぞれの負のN極が患者の身体に近い極となるように配設することが好ましい。別の形態では、1つの磁石は、そのN極を患者の身体に向けて患者の身体の会陰部に配置するように配設され、他の磁石は、そのS極を患者の身体に向けて患者の身体の会陰部に配置するように配設されることが好ましい。
【0008】
磁石は、「希土類」磁石のような、高い磁束密度を有する材料から形成することも好ましい。例えば磁石は、ネオジム−鉄−ホウ素材または複合材料から形成することが好ましい。アルミニウム−ニッケル−コバルト、サマリウム−コバルト、フェライト等のような、他の強磁性体を使用することもできることは理解されるであろう。
【0009】
磁気治療のための適切な位置は当業者で周知であるが、例えば夜尿症の治療では一般的に腰部、仙骨、会陰、および下腹部を含む。そのような治療のために、衣類は、1対のパンツまたはアンダーパンツの形を取ることが好ましい。患者の身体付近の磁石の正確な配置を助ける脚部も含めることができる。そのような形態では、衣類配置手段は、使用中に患者のウエストを締める位置決めバンドとして形成され、パンツまたはその残部に対する位置決めバンドの位置は、少なくとも患者が立位のときに、パンツの布地が実質的に折り曲がらず、且つしわにならない状態に保持されるようにすることが好ましい。
【0010】
衣類の布地は、綿の下着に使用されるものと同様の編地であり、2重編み構造を有することが好ましい。衣類は、磁石保持手段を衣類に固定するための磁石保持ポケットを含むことが好ましい。ポケットは、比較的剛性(つまり布地に対して)の保持手段を保持するという要件に対し、頑健さのために選択されたヘリンボーン地等を有する材料から形成することが好ましい。
【0011】
別の態様では、本発明は概して、磁気治療患者のための磁気治療の方法であって、
患者の身体の1つ以上のツボに対する作動位置に1つ以上の磁石を配置すること、
前記1つ以上の磁石を1つ以上の磁石保持手段に対して実質的に固定された関係に保持する磁石保持手段によって、前記1つ以上の磁石を前記作動位置に保持すること、
患者が着用する衣類に前記1つ以上の磁石保持手段を固定すること、および
前記衣類に組み込まれるかまたは作動的に関連付けられた衣類配置手段によって、衣類を患者に配置すること、
を含む方法に存する。
【0012】
好ましくは、該方法は、磁石が磁石保持手段に保持された状態で磁石保持手段が固定された衣類を患者が着用することを組み込む。
【0013】
別の態様では、本発明は概して、患者の病状の治療を目的とした磁気治療衣類であって、
織物部と、
衣類が患者によって着用されたときに、患者の身体のツボの位置に対応する1つ以上の予め定められた位置で、前記織物部に各磁石を連結するための単数または複数の装着部材によって保持される1つ以上の磁石と、
を含む衣類に存する。
【0014】
織物部は、約87%乃至88%の綿および約11%から約12%の間のエラスタンを有する織布材から形成されることが好ましい。織物部は位置決めバンドを含むことが好ましい。パンツまたはアンダーパンツの形で提供される場合、位置決めバンドは、患者の寛骨の真上または剣状突起の周囲に位置決めバンドを配置するために、パンツのウエストバンドの真下または間隔をおいてその下に配設することが好ましい。そのような形態では、患者に対する磁石の配置は、急性および慢性疼痛、尿失禁、夜尿症、夜間多尿症等のような骨盤部の病状の治療に効果的であることが知られているツボと整列するように選択される。
【0015】
本発明をより容易に理解し、かつ実行に移すことができるようにするために、今から、本発明の好適な実施形態を例示する添付の図面について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に示す衣類10は、弾性ウエストバンド13を有するビキニ型パンツ11の形態である。パンツは、手触りが柔らかくかつ着心地のよい繊維材料から形成される。パンツの材料は、衣類が着用される身体14の身体領域のコンコード(concord)に適合するように、弾性特性を有する。そのような構成は、衣類に連結された磁石が、身体の関連領域に隣接するその意図された位置から過度に移動するのを実質的に防止すると信じられる。図1乃至図3に示したパンツの材料は、約54%のポリエステル、約30%および約16%のエラスチン(LYCRAまたはSPANDEXなど)であり、磁石の配置に必要な要件を満たすのに特に有効であり、かつ磁石の変位が無いことが明らかになった。しかし、87%乃至88%の綿および約11%乃至12%のエラスチンのような代替材料も、そのような要件を満たすのに適していることが明らかになっている。該材料は二方向に弾性化され(「二方向伸縮性」)、該材料は単層で提供される。
【0017】
衣類は、一般的に治療対象の状態に関連するツボの領域で身体に隣接して存するように、アンダーパンツの予め定められた位置に配置された、一般的に16で示される16個の磁石を組み込む。磁石は、皮膚および組織を貫通してツボを刺激し、状態を治療するのに充分な強さの磁界を有するように選択される。磁石は、約10mmから25mmの間の直径および約2mmから5mmの間の厚さを有する円板状の形である。約10mmの直径および約3mmの厚さ、または代替的に約25mmの直径および約2mmの厚さを有する磁石は、特に有効であることが明らかになった。例えばオーストラリアン・マグネット・テクノロジー社(Australian Magnet Technology Pty Ltd)製のネオジム−ボーン(neodymium-born)等の形で供給される場合、これらの磁石は一般的に9000ガウスから13000ガウスの間の磁界強度を有する。図1乃至図3に示した磁石は、約10000ガウスから約11300ガウスの間の磁界強度を有する。磁石を腐食性物質から保護し、かつ衣類の洗浄中にそれらを保護するために、磁石はコーティングを含むことができる。約10乃至30μmの厚さは、磁石を保護するのに充分である。
【0018】
図1および2にそれぞれ示すように、3対の磁石がアンダーパンツの前部に装着され、かつ4対の磁石がパンツの背部に装着される。図3に示すように、追加的な1対の磁石がパンツの会陰部に装着される。パンツの前部の磁石は、身体の腹部に隣接して存するように配設される一方、パンツの背部に装着されるものは、仙骨部および腰部に隣接して存するように配設される。上方の対の磁石は、下方の3対の磁石から離して配置され、それぞれ腰部および仙骨部の上に配置されるように設けられることが分かる。磁石ポケットは、縫合によって、またはベロア−クローシェ型面ファスナによって、パンツに装着することができる。
【0019】
磁石を所定の位置に不動に維持し、かつ磁石が相互に引き付けあう磁力のために物品を変形させるのを防止するために、磁石は、パンツに装着するために1対の磁石を保持するのに使用される剛性ストリップ12の形の保持手段に保持される。このストリップは、ポリウレタン、PVC、または他の剛性の類似のポリマーから製造される。ストリップは多数のスリットを含むことができ、図5に示すようにその中に磁石を挿入することができる。代替的に、ストリップは、1つに接合された2つの別個のストリップ部分から形成することができ、それらの間に磁石を挟み込む。一方のストリップは、磁石を収容するために成形された凹所を持つことができ、第2の部分は略平面状であり、溶剤接着または溶融接着によって第1の部分によって接合される。
【0020】
各ストリップは、パンツの素材に取り付けられたポケット内に取外し可能に挿入されるが、代わりにまたは加えて、パンツに縫合することもできる。ポケットは、身体に隣接して位置するように予め定め選択された線全体が偶発的に反転しないように、磁石が裏返されたり捩れたりすることを防止するために、非伸縮性材料から形成される。パンツの2等分面を横切るように保持手段を配設させると、磁石の集合化がより効果的に防止されることが明らかになったと信じられる。仙骨部および腰部における磁石の略水平方向の配向は、パンツが患者によって引き上げられたときに、当然、磁石の非集合化を達成することが明らかになった。磁石は、各磁石の負のN極を皮膚に向けて、約12mm離して配置される。
【0021】
図6および7に示す代替的衣類20は、ほぼ全ての点で図1乃至3に関する衣類10と同一であり、同様の部品または部分は同一参照番号によって参照されている。しかし、代替的衣類は、衣類を使用者または患者の身体に正確に、かつ保持するための位置決めバンド21をさらに含む。位置決めバンドは、剣状突起または寛骨の上端を通過する。代替的衣類はまた、衣類を所要位置に保持するのを助けるために短い脚部22をも含む。脚部は、患者の大腿上部を取り囲む脚バンド23を含む。
【0022】
使用中に、本発明に係る1つ以上の物品または衣類を身体に着用することができ、各物品は、1つの病状または幾つかの病状を治療するために、少なくとも1つ、好ましくは複数のツボを刺激すべく、少なくとも1つ、好ましくは複数の磁石を有する。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の装置はまた、例えば骨盤部の腔内に挿入するためのプローブをはじめとするフィードバック装置と共に使用することもできる。そのようなプローブは膨張可能または拡張可能であることが好ましいが、骨盤腔、通常は膣腔、しかし場合によっては直腸腔内に挿入されたときに、患者によって装置に加えられる圧力を示すためのインジケータ手段を持つ。装置は、患者の骨盤底筋を訓練するための訓練プログラムと共に使用することができる。例えば、本発明に係る装置およびフィードバック装置の着用と併せて、ケーゲル運動として知られる訓練を患者の治療法に組み込むことができ、それによってインジケータ手段を観察して、患者の適切な骨盤底筋の正しい収縮を確認することができる。
【0024】
したがって、本発明は、治療する病状に関連する少なくとも1つのツボを含む身体の領域に隣接して着用される、本発明に係る1つ以上の物品または衣類を備えた、少なくとも1つの病状を治療するためのシステムをさらに含む。それに関連して、特に図4に関連して、衣類は特定の期間着用することができ、フィードバック装置は訓練しようとする骨盤底筋を正しく識別するために使用される。ひとたび患者が訓練しようとする筋肉を正しく識別すると、それは定期的に訓練することができる。フィードバック装置も、筋肉の緊張を増強するために、骨盤底筋訓練のための抵抗をもたらすべく使用することができる。
【0025】
選択される特定のツボは、China Culture Corporationによって出版された鍼治療図(acupuncture charts)第5版(1996)ISBN962 205 002 6に記載されているものを含めることができる。個々のツボを刺激する必要は無く、むしろ1つ以上の適切に配向された磁石または適切な磁界強度を使用して、治療する病状に関連する身体の領域における幾つかのツボを刺激することができる。したがって、身体の関連領域には磁石からの磁界が横溢する。
【0026】
骨盤底筋は、尿および便失禁ならびに夜尿症のような骨盤部における症状の治療を補助することが知られているので、骨盤底の訓練を本発明と共に使用することができる。プローブの形のフィードバック装置を膣腔もしくは肛門腔または骨盤部へ挿入すると、それを拡張または膨張させることができ、膨張のレベルは計器に表示される。骨盤底筋が正しく識別されかつ訓練されると、計器は筋肉の収縮を登録する。ひとたび筋肉が識別されると、それらが強化されるように、それらを訓練することができる。計器は、筋肉の強度または緊張を決定するために使用することができる。
【0027】
子供のようなより小さい個人の場合、より小さいサイズの衣類により少数の磁石を使用することができる。言うまでもなく、大きい衣類は、より大柄の人用により多数の磁石を使用することができる。磁石の予め定められた位置は、例えば失禁の治療の場合、例えば腰部の既知のツボおよび腹部のツボである。しかし、膝窩部のツボの刺激も失禁を治療することが知られている。足首および下腿の他のツボもまた、少なくとも失禁の治療に関連することが知られている。したがって、衣類は下腿の1つ以上のツボを覆うソックスの形を取ることができ、磁石は、前述した保持手段に入れてそこに保持または固定することができる。本発明を使用した衣類を使用する治療は、病状の治療のための患者の身体に対する磁束の「飽和格子(saturation grid)」の生成を含む。
【0028】
記載した実施形態は、本発明の解説を目的とするものであり、したがって当業者にとって明白となるような変形が、請求の範囲に記載する本発明の広い範囲内に包含されることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る衣類の正面および側面を、患者におけるその着用位置と共に示す図である。
【図2】図1の衣類の背面図である。
【図3】図1の衣類の断面図である。
【図4】フィードバック装置と共に本発明に係る衣類の使用法を例示するフローチャートである。
【図5】本発明に係る別の衣類の正面図である。
【図6】図5の衣類の背面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に適用可能な磁気治療のための装置であって、
磁石を磁石保持手段に対して固定された配置に保持するための磁石保持手段と、
前記患者の身体に対して予め定められた位置に対応する衣類上または内の位置に、前記磁石保持手段の1つ以上が固定された衣類と、
を含み、
前記衣類およびよって前記磁石を前記患者の身体に対して正確に配置するための配置手段が前記衣類に組み込まれ、またはそれと作動的に関連付けられて成る、
装置。
【請求項2】
前記磁石保持手段が相互に相隔たる関係の2つのポケットを含み、前記保持手段の材料および構成は、2つの磁石がそれぞれのポケット内に保持されたときに、それらの内在的な相互に引き付け合う力のために一体になるのを実質的に防止するように選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ポケットは柔軟なプラスチック材からポケット対として形成され、前記ポケット対は、実質的に同一の大きさおよび形状の磁気円板を受容する大きさに各々作られた、開閉可能なポケットが相隔たる関係に形成された平面部を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ポケットは柔軟なプラスチック材からポケット対として形成され、前記ポケット対は、平面部の一面とキャップ部の内側との間にそれぞれの磁石を包封するためのそれぞれのキャップ部を、それに接合するために受容するように構成された平面部を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記磁石は、面を横切る距離より比較的短い距離だけ相互に相隔たる2つの相対する面を有するように形成され、かつそれらのそれぞれの磁極が貫通つまり一方の面から他方の面に通過するように配設される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記磁石は円板状の形であり、N極は前記円板の一方の面の中心に実質的に位置合わせされ、かつS極は前記円板の他方の面の中心に実質的に位置合わせされる、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記磁石は請求項4に係るポケットを有する保持手段に配設され、前記ポケットは、前記円板が相互に対して共通の平面を実質的に中心に整列するように配設される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記または各磁石は、使用中に前記または各磁極が前記患者の体表面に垂直に整列するように配設される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記または各磁石のN極が前記患者の身体に近い極となるように配設される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
1つの磁石がそのN極を前記患者の身体に向けて前記患者の身体の会陰部に配置するように配設され、かつ他の磁石がそのS極を患者の身体に向けて患者の身体の会陰部に配置するように配設される、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記衣類は1対のパンツまたはアンダーパンツの形を取り、衣類配置手段が使用中に前記患者のウエストを締める位置決めバンドとして形成され、前記パンツまたはその残部に対する前記位置決めバンドの位置は、前記パンツの布地が実質的に折り曲がらず、且つしわにならない状態に保持されるようにする、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
平面部と、
相互に相隔たる関係に前記平面部に形成された開閉可能なポケットであって、各ポケットが1つ以上の磁石を受容するように実質的に同一の形状および大きさに作られて成るポケットと、
を含み、
各ポケットおよび平面部が、単数または複数の磁石の少なくとも一部と係合するために協働して、単数または複数の磁石を各ポケット内に固定された関係に保持するように構成された、
磁石を保持するための磁石保持手段。
【請求項13】
1対の磁石を保持するための磁石保持手段であって、それぞれの磁石を平面部の一面とキャップ部の内側との間に包封するそれぞれのキャップ部をそれに接合するために受容するように構成された平面部を含む保持手段。
【請求項14】
前記磁石保持手段は、制限された可撓性を有する材料から形成され、磁石の少なくとも一部と係合可能なポケット内に形成されて、前記磁石をポケット内に固定された関係に保持する、請求項12または13に記載の磁石保持手段。
【請求項15】
磁気治療患者のための磁気治療の方法であって、
前記患者の身体の1つ以上のツボに対する作動位置に1つ以上の磁石を配置すること、
前記1つ以上の磁石を前記1つ以上の磁石保持手段に対して実質的に固定された関係に保持する前記磁石保持手段によって、前記1つ以上の磁石を前記作動位置に保持すること、
前記患者が着用する衣類に前記1つ以上の磁石保持手段を固定すること、および
前記衣類に組み込まれるかまたは作動的に関連付けられた衣類配置手段によって、衣類を前記患者に配置すること、
を含む方法。
【請求項16】
患者の病状の治療を目的とした磁気治療衣類であって、
織物部と、
前記衣類が前記患者によって着用されたときに、前記患者の身体のツボの位置に対応する1つ以上の予め定められた位置で、前記織物部に前記または各磁石を連結するための単数または複数の装着部材によって保持される1つ以上の磁石と、
を含む衣類。
【請求項17】
患者に適用可能な磁気治療のための装置であって、
1つ以上の磁石を磁石保持手段に対して固定された配置に保持するための、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の磁石保持手段と、
前記患者の身体に対して予め定められた位置に対応する衣類上または内の位置に、前記磁石保持手段の1つ以上が固定された衣類と、
を含み、
前記衣類およびよって前記磁石を前記患者の身体に対して正確に配置するための配置手段が前記衣類に組み込まれ、またはそれと作動的に関連付けられて成る、
装置。
【請求項18】
前記ポケットはポケット対として形成され、かつ使用中に、前記磁石が前記ポケット対内に、患者の身体の2等分面を実質的に横切って配置されるように前記衣類に固定される、請求項2に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−526431(P2006−526431A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508078(P2006−508078)
【出願日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000707
【国際公開番号】WO2004/105872
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(505448914)バイオメド・ホールディングス・プロプライエタリー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】