説明

移動体用非接触給電装置

【課題】送電コイルと受電コイルとの位置ずれが許容範囲内か否かを簡単に判断できる移動体用非接触給電装置を提供する。
【解決手段】送電コイル及び受電コイルはH型コアを有し、送電コイルのH型コアの磁極部にはサーチコイルCy1a,Cy1b,Cy2a,Cy2b,Cx1,Cx2が装着されている。Cy1a,Cy1b,Cy2a,Cy2bの検出電圧で、送電コイルと受電コイルとのy方向の位置ずれを検出し、Cx1,Cx2の検出電圧でx方向の位置ずれを検出する。この非接触給電装置では、位置ずれの方向性をも識別できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車などの移動体に非接触で給電する移動体用非接触給電装置に関し、送電コイルと受電コイルとの給電時の位置ずれが許容範囲内であるか否かを容易に判別できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
非接触給電装置は、送電コイル(一次コイル)及び受電コイル(二次コイル)から成る非接触給電トランスと、送電コイル及び受電コイルに接続したコンデンサとを含み、送電コイルと受電コイルとの間の電磁誘導を利用して送電コイルから受電コイルに電力を供給する。
この非接触給電装置を含む非接触給電システムは、非接触給電装置の送電コイルに高周波交流を供給する高周波電源と、非接触給電装置の受電コイルに送られた交流を直流に変換する二次側整流器とを備えており、車両充電用の非接触給電システムでは、高周波電源に接続する送電コイルが給電ステーションの地面に設置され、受電コイルが自動車の床の下面に搭載され、受電コイルに誘起される高周波交流が、車両内に設置された二次側整流器で整流されて車両の二次電池を充電する。
【0003】
車両充電用の非接触給電装置の場合、送電コイルと受電コイルとの水平方向の位置ずれや上下方向のギャップ長の変動が生じ易い。大きな位置ずれをそのままにして給電を行うと、給電効率が著しく低下するほか、受電コイル周辺の車両の床下面を加熱する、車両外部への漏れ磁束の強度が大きくなるなどの不都合を生じる。
そのため、車両充電用の非接触給電システムでは、送電コイルと受電コイルとの前後、左右、及び、上下の位置ずれの許容範囲を決めて、給電する車両に、受電コイルが送電コイルに対して許容範囲内に入るように停車させることを求めている。
【0004】
この許容範囲(給電可能範囲)は、駐車時の利便性、位置ずれによる漏れ磁束の悪影響がないこと、一次二次の電圧比の変化範囲の制約、等を考慮して、例えば、図20のように設定される。図20では、送電コイルを3、受電コイルを5、送電コイル3の中心Oに対する受電コイル5の中心Pの許容範囲をDで表している。
前後方向(x方向)は、標準状態(位置ずれ0の状態)から45mmまでの位置ずれを許容する。
左右方向(y方向)は、標準状態(位置ずれ0の状態)から150mmまでの位置ずれを許容する。
上下方向(z方向)は、標準状態(70mmのギャップ長)から30mmまでの位置ずれを許容する。
図20で線分OPのz方向成分(長さ)は送電コイルと受電コイルとの間の機械的ギャップ長を表している。
【0005】
欧州のバスの給電ステーションでは、図21(a)に示すように地中に送電コイル3を設置した道路の路肩にコンクリートブロック72を配置し、バスがこれにタイヤ71を擦らせて、左右方向の位置ずれがない位置で停止する方法が採られている。また、上下方向については、図21(b)に示すように、受電コイル5を降下させ、スペーサ73を介して地面に当接させると、適正なギャップ長になるように設計されている。
また、下記特許文献1には、図22に示すように、送電コイル3及び受電コイル5を、コアの片面に巻線を配置したコイル(片側巻コイル)で構成し、送電コイル3及び受電コイル5の中央に通信用コイル15を設置して、通信用コイル15間の通信感度が所定レベルに達したとき、送電コイル3と受電コイル5とが給電可能範囲に入ったと判断する非接触給電装置が開示されている。
また、非接触給電の回路方式には、後述するように、下記特許文献2や非特許文献1、2などに記載された各種の方式が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−288889号公報
【特許文献2】国際公開2007−029438号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】金井研二,金子裕良,阿部 茂,一次直列二次並列コンデンサを用いた移動型非接触給電の電圧比問題とその解決法,半導体電力変換研究会, SPC-10-021, (2010.1.29)
【非特許文献2】M. Budhia, G.A. Covic, and J.T. Boys “A New Magnetic Coupler for Inductive Power Transfer Electric Vehicle Charging Systems” to be presented at 36th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society, IECON 2010, Phoenix AZ, USA, Nov. 7-10, 2010)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、コンクリートブロックで車両の左右位置を規制して受電コイルを給電可能範囲内に導く方式は、運転が難しい上、タイヤも痛む可能性があり、一般の乗用車に適用することが難しい。また、受電トランスを上下に動かす方式は、システムが複雑になり、コストアップに繋がる。また、これらの機械的に位置を規制する方式は、狭い許容範囲での給電を強いるものであり、コイルの巻回方式等を工夫して給電可能範囲の拡大を可能にした非接触給電トランスの利点が生かせない。
また、送電コイル及び受電コイルに設けた通信用コイル間の通信感度に基づいて給電可能範囲を判定する方式は、給電可能範囲外と判定されたときに、車両を前進させればよいのか、後退させればよいのか、あるいは、右に寄せるべきか、左に寄せるべきか、修正の方向性が分かり難いという欠点がある。また、給電可能範囲も通信コイルの送信範囲の大きさで決まり、非接触給電装置の性能に合わせることが困難である。
【0009】
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、送電コイルと受電コイルとの位置ずれが許容範囲内か否かを簡単に判断することができ、また、許容範囲外の位置ずれを修正する際の方向性が識別可能な移動体用非接触給電装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、高周波電源に接続する送電コイルが地上側に設置され、送電コイルにギャップを介して対向する受電コイルが移動体側に設置され、送電コイルから受電コイルに給電が行われる移動体用非接触給電装置であって、送電コイル及び受電コイルはH字状のコアを有し、コアの平行するコア部分が磁極部を構成し、対向する磁極部の中間部位を接続するコア部分が電線を巻回するための電線巻回部を構成し、受電コイルは、平行する磁極部が移動体の前後方向と直交するように該移動体に設置され、送電コイルまたは受電コイルのH字状のコアは、磁極部の少なくとも一方が、電線巻回部から磁極部の一端の方向に進行する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第1のサーチコイルSC1と、電線巻回部から磁極部の他端の方向に進行する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第2のサーチコイルSC2とを具備し、さらに、送電コイルと受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別するために第1のサーチコイルSC1または第2のサーチコイルSC2で検出された電圧を利用する給電可能範囲識別手段を備えることを特徴とする。
第1、第2のサーチコイルSC1、SC2の検出電圧は、左右方向の位置ずれに対する感度が高いため、SC1、SC2の検出電圧を用いて、受電コイルと送電コイルとの左右方向における位置ずれが許容範囲内にあるか否かを判定することができる。
【0011】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、送電コイルまたは受電コイルのH字状のコアが、さらに、電線巻回部の延長方向に磁極部を直進する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第3のサーチコイルSC3を具備し、給電可能範囲識別手段は、第3のサーチコイルSC3で検出された電圧をも利用して、送電コイルと受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別することを特徴とする。
第3のサーチコイルSC3の検出電圧は、前後方向の位置ずれに対する感度が高いため、SC3の検出電圧を用いて、受電コイルと送電コイルとの前後方向における位置ずれが許容範囲内にあるか否かを判定することができる。
【0012】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、送電コイルと高周波電源との間に直列に接続する一次側コンデンサと、受電コイルに並列に接続する二次側共振コンデンサとを備え、高周波電源の出力電圧である一次電圧をVIN、受電コイルの両端に加わる二次電圧をV2、送電コイルの巻数をN1、受電コイルの巻数をN2とするとき、給電可能範囲識別手段が、
b=(VIN/V2)(N2/N1) (数1)
で表されるbの値をも利用して、送電コイルと受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別することを特徴とする。
送電コイルに直列に適切な値の一次側コンデンサを接続し、受電コイルに並列に二次側共振コンデンサを接続した回路では、(数1)が成り立ち、一次電圧VINと二次電圧をV2と送電コイル及び受電コイルの巻数比a(=N1/N2)とから、bの値が計算できる。一次電圧と二次電圧の電圧比はギャップ長の位置ずれに対する感度が高いため、bの値を用いて、受電コイルと送電コイルとのギャップ長における位置ずれが許容範囲内にあるか否かを判定することができる。
【0013】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、第1のサーチコイルSC1及び第2のサーチコイルSC2は、磁極部をコイル内に含めるように磁極部の外周に巻回し、第3のサーチコイルSC3は、電線巻回部の延長方向に延びる磁極部の面と延長方向に直交する磁極部の側面とをコイル内に含めるように磁極部の面上に配置する。
第1、第2のサーチコイルSC1、SC2は、コイル内の磁極部を通過する磁束の変化に応じて誘導起電力を発生し、第3のサーチコイルSC3は、コイル断面積内を通過する磁束の変化に応じて誘導起電力を発生する。
【0014】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、送電コイルまたは受電コイルのH字状コアの磁極部を、隙間を空けて配置した二本のコアで構成し、第1のサーチコイルSC1及び第2のサーチコイルSC2は、この二本のコアをコイル内に含めるように二本のコアの外周に巻回し、第3のサーチコイルSC3は、二本のコアの隙間を繋ぐコア材に巻回するようにしても良い。
こうすることで第3のサーチコイルSC3の検出精度を高めることができる。
【0015】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、給電可能範囲識別手段が、送電コイルと受電コイルとが給電可能範囲内に無い場合に、給電可能範囲内に入るための移動方向の情報を提供する。
そのため、給電可能範囲から外れているときの対処の仕方が分かり易い。
【0016】
また、本発明の移動体用非接触給電装置では、給電可能範囲識別手段を車両内に設置し、給電可能範囲識別手段が提供する移動方向の情報を、車両内に装備されたカーナビゲーション装置の表示画面に表示するようにしても良い。
給電可能範囲に入るための移動方向の情報を、ヒューマンインターフェイスを通じて提供することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の移動体用非接触給電装置は、送電コイルと受電コイルとの位置ずれが給電可能範囲に含まれるか否かを的確に判断することができる。また、給電可能範囲から外れる場合に、移動体の位置をどちらの方向に修正すれば良いかを認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】車両充電用の非接触給電システムを示す図
【図2】図1の回路図
【図3】図2の回路における非接触給電トランス部の詳細等価回路を示す図
【図4】H型コアを示す図
【図5】送電コイル及び受電コイルが両側巻コイルの非接触給電トランスの磁束を示す図
【図6】車両の≡方向及びy方向を示す図
【図7】本発明の実施形態に係る移動体用非接触給電装置の送電コイルを示す図
【図8】前後方向の位置ずれに伴うサーチコイルの検出電圧を示す図
【図9】非接触給電トランスの送電コイルと受電コイルとがx方向にずれたときの磁界分布を示す図
【図10】左右方向の位置ずれに伴うサーチコイルの検出電圧を示す図
【図11】非接触給電トランスの送電コイルと受電コイルとがy方向にずれたときの磁界分布を示す図
【図12】前後・左右の位置ずれとbの値との関係を示す図(ギャップ長40mm)
【図13】前後・左右の位置ずれとbの値との関係を示す図(ギャップ長70mm)
【図14】前後・左右の位置ずれとbの値との関係を示す図(ギャップ長100mm)
【図15】給電可能範囲識別装置及び表示装置が設置された給電ステーションを示す図
【図16】位置ずれの許容範囲を判別するフローチャート
【図17】図16のフローチャートで位置ずれの許容範囲内と判別される範囲を示す図
【図18】本発明の実施形態に係る送電コイルの他の例を示す図
【図19】給電可能範囲識別装置及び表示装置が設置された車両を示す図
【図20】位置ずれの許容範囲の例
【図21】従来の位置ずれの判別方式1を示す図
【図22】従来の位置ずれの判別方式2を示す図
【図23】非特許文献1に記載された一次側に並列コンデンサを用いる非接触給電方式を示す図
【図24】非特許文献2に記載された一次側に並列コンデンサを用いる非接触給電方式を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の非接触給電装置をプラグインハイブリッド車の充電に用いたときの形態を模式的に示している。
充電を受けるプラグインハイブリッド車は、エンジン54とともにモータ53を駆動源として搭載し、モータ用の電源である二次電池51と、二次電池の直流を交流に変換してモータに供給するインバータ52とを備えている。
二次電池51への給電を行う非接触給電システムは、地上側に、商用電源の交流を直流に変換する整流器10と、直流から高周波交流を生成するインバータ20と、非接触給電トランス30の一方である送電コイル31と、送電コイルに直列接続された一次側直列コンデンサ32とを備えており、車両側に、非接触給電トランス30の他方である受電コイル33と、二次電池のために交流を直流に変換する整流器40と、受電コイルと整流器との間に並列接続された二次側並列共振コンデンサ34とを備えている。
【0020】
図2は、この非接触給電システムの回路図を示している。また、図2の非接触給電トランスと一次側直列コンデンサ及び二次側並列コンデンサとを含む回路の詳細等価回路を図3に示している。
この回路では、特許文献2(国際公開2007−029438号公報)に記載されているように、一次側直列コンデンサの値CS及び二次側並列共振コンデンサの値CPを次式のように設定する。
ω0=2πf0 (数2)
1/ω0P=ω02=xP=x0’+x2 (数3)
1/ω0S=xS’={(x0’・x2)/(x0’+x2)}+x1’ (数4)
(ただし、f0:高周波電源の周波数、xP:二次側並列コンデンサCPの容量リアクタンス、L2:受電コイルの自己インダクタンス、xS’:二次側に換算した一次側直列コンデンサ
Sの容量リアクタンス、x0’:二次側に換算した励磁リアクタンス、x1’:二次側に換算した一次漏れリアクタンス、x2:二次漏れリアクタンス)
【0021】
(数3)は二次側並列コンデンサが受電コイルの自己インダクタンスと電源周波数で共振する条件を示しており、(数4)は2次側負荷が等価抵抗RLで表されるとき、高周波電源の出力から見た非接触給電装置側のインピーダンスが純抵抗となり、高周波電源の出力力率が1となる条件を示している。出力力率が1であると、高周波電源の皮相電力が出力電力に一致し電源の小型化が可能になる上に、図2のように電源がブリッジ型インバータで構成されるときは、ソフトスイッチングが可能になり、インバータの効率が上がるという大きな利点がある。なお、電気自動車の非接触給電装置の場合、2次側負荷RLは一般に純抵抗と見なすことができる。
【0022】
そうすると、非接触給電トランスが理想トランスと等価になり、次の(数5)(数6)の関係が成立つ。
IN=abV2、 IIN=ID/ab (数5)
a=N1/N2、 b=x0’/(x0’+x2) (数6)
aは、送電コイルと受電コイルとの巻数比である。bは、結合係数kと良く似た値であり、一次電圧VINと二次電圧V2と巻数比aとから、
b=(VIN/V2)(1/a) (数7)
により計算できる。
送電コイル31と受電コイル33とのギャップ長は、一次電圧VINと二次電圧V2との電圧比に大きく影響する。そのため、電圧比(VIN/V2)は、ギャップ長の適否を判別する指標に成り得る。本発明では、電圧比(VIN/V2)の指標としてbの値を用いている。
【0023】
送電コイル31及び受電コイル33は、図4に示すように、H字形状のコア(H型コア)80を有している。H型コア80の平行するコア部分81、82は、磁束が出入する磁極部を構成し、対向する磁極部81、82の中間部位を接続するコア部分83は、電線50が巻回される電線巻回部83を構成する。
送電コイル31及び受電コイル33がH型コアに電線を巻回した両側巻コイルから成る非接触給電トランスでは、図5に示すように、主磁束35が、送電コイル31のH型コアの磁極部3181から受電コイル33のH型コアの磁極部3381に進入し、電線50が巻回された電線巻回部3383のコア中を通り、他方の磁極部3382から送電コイル31のH型コアの磁極部3182に進入し、電線巻回部3183のコア中を通って磁極部3181に達するように巡回する。そして、次の瞬間には逆ルートで巡回し、これを交互に繰り返す。なお、この非接触給電トランスでは、漏洩磁束を磁気遮蔽するため、コイルの背面にアルミ板65、66を配置する。
【0024】
受電コイル33は、平行する磁極部81、82が、自動車の前後方向(図6のx方向)と直交し、自動車の左右方向(図6のy方向)と平行になるように自動車の床面の外側に設置される。
送電コイル31のH型コアには、図7(a)の斜視図、図7(b)の平面図、図7(c)の側面図に示すように、電線巻回部83から磁極部81の一端811の方向に進行する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCy1a(前記第1のサーチコイルSC1)と、電線巻回部83から磁極部81の他端812の方向に進行する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCy2a(前記第2のサーチコイルSC2)と、電線巻回部83から磁極部82の一端821の方向に進行する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCy1b(前記第1のサーチコイルSC1)と、電線巻回部83から磁極部82の他端822の方向に進行する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCy2b(前記第2のサーチコイルSC2)と、電線巻回部83の延長方向に磁極部81を直進する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCx1(前記第3のサーチコイルSC3)と、電線巻回部83の延長方向に磁極部82を直進する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)と鎖交するサーチコイルCx2(前記第3のサーチコイルSC3)とが設けられている。
【0025】
サーチコイルCy1a、Cy2aは、磁極部81を構成するコア部材に巻回され、サーチコイルCy1b、Cy2bは、磁極部82を構成するコア部材に巻回されている。
また、サーチコイルCx1は、コイルの開口が、電線巻回部83の延長方向に延びる磁極部81の面と、延長方向に直交する磁極部81の側面とに跨るように、これらの面上に配置され、サーチコイルCx2は、コイルの開口が、電線巻回部83の延長方向に延びる磁極部82の面と、延長方向に直交する磁極部82の側面とに跨るように、これらの面上に配置されている。この例では、全てのサーチコイルの巻数を10回巻に設定している。
これらのサーチコイルは、コイル開口内の磁束の変化に応じて誘導起電力を発生し、起電力の電圧が給電可能範囲識別手段(不図示)に入力し、給電可能範囲識別手段は、これらの電圧を利用して、送電コイル31と受電コイル33とが給電可能範囲内にあるか否かを識別する。
【0026】
この送電コイル31に対し、ギャップ長を一定(70mm)に設定して、受電コイル33を+x方向(前方向:サーチコイルCx1の方向)にずらすと、サーチコイルCx1の電圧Vx1及びサーチコイルCx2の電圧Vx2が図8のように変化する。図8は、横軸にx方向のずれの量を示し、縦軸にサーチコイルCx1、Cx2の電圧を示している。また、図8では、y方向(左右方向)のずれ量を0(標準状態)から50mm単位で増やしたときのサーチコイルCx1、Cx2の電圧Vx1、Vx2を示している。
図8から、+x方向(前方向)へのずれ量が多くなるほど、サーチコイルCx1の検出電圧Vx1が、単調に増加していることが分かる。また、逆に、−x方向(後方向)にずらした場合は、サーチコイルCx2の検出電圧がずれ量に応じて、単調に増加する。
このように、サーチコイルCx1及びサーチコイルCx2の電圧Vx1、Vx2は、x方向(前後方向)の位置ずれに対する感度が高く、また、電圧Vx1、Vx2から位置ずれの方向性を知ることができる。
なお、図9には、電力100Wで給電を行う非接触給電トランスの送電コイル(下側)と受電コイル(上側)とがx方向に45mmずれたときの磁界分布を示している。この図から、サーチコイルCx1、Cx2が設置される送電コイルの磁極位置(丸印)での磁束量が、送電コイルの前後で異なっていることが分かる。
【0027】
また、図10は、ギャップ長を一定(70mm)に設定して、受電コイル33を+y方向にずらしたときのサーチコイルの検出電圧を示している。ここでは、サーチコイルCy1aの検出電圧Vy1aとサーチコイルCy1bの検出電圧Vy1bとの平均値をVy1(=(Vy1a+Vy1b)/2)、サーチコイルCy2aの検出電圧Vy2aとサーチコイルCy2bの検出電圧Vy2bとの平均値をVy2(=(Vy2a+Vy2b)/2)として縦軸に示し、横軸にy方向のずれの量を示している。また、図10では、x方向(前方向)のずれ量を0(標準状態)から15mm単位で増やしたときの電圧Vy1、Vy2を示している。
図10から、+y方向(サーチコイルCy1a、Cy1bの方向)へのずれ量が多くなるほど、サーチコイルCy1a、Cy1bの検出電圧が、単調に増加しているのが分かる。また、逆に、−y方向(サーチコイルCy2a、Cy2bの方向)にずらした場合は、サーチコイルCy2a、Cy2bの検出電圧がずれ量に応じて単調に増加する。
このように、サーチコイルCy1a、Cy1b及びサーチコイルCy2a、Cy2bの電圧Vy1、Vy2は、y方向(左右方向)の位置ずれに対する感度が高く、また、電圧Vy1、Vy2から位置ずれの方向性を知ることができる。
なお、図11には、電力100Wで給電を行う非接触給電トランスの送電コイル(下側)と受電コイル(上側)とがy方向に150mmずれたときの磁界分布を示している。この図から、サーチコイルCy1a、Cy2aが設置される送電コイルの磁極位置(楕円印)での磁束量が、送電コイルの左右で異なっていることが分かる。
【0028】
また、図12は、ギャップ長を40mm(図20の給電可能範囲の下限)に設定し、x方向及びy方向のずれ量を変えてbの値を測定した結果を示している。また、図13は、ギャップ長を70mm(標準状態)に設定し、x方向及びy方向のずれ量を変えてbの値を測定した結果を示している。また、図14は、ギャップ長を100mm(給電可能範囲の上限)に設定し、x方向及びy方向のずれ量を変えてbの値を測定した結果を示している。なお、図12、図13、図14に示した点線の四角は、図20の前後方向及び左右方向の許容範囲を表している。
図12、図13、図14から、bの値は、ギャップ長の位置ずれ(z方向の位置ずれ)によって大きく変化し、z方向の位置ずれに対する感度が高いことが分かる。また、bの値から、ギャップ長のずれの方向性を知ることができる。
【0029】
そのため、送電コイルに対する受電コイルの位置ずれの許容範囲は、bの値、サーチコイルCy1a、Cy1b、Cy2a、Cy2bの検出電圧Vy1、Vy2、及び、サーチコイルCx1、Cx2の検出電圧Vx1、Vx2を指標に用いて設定することが可能である。
これらの指標を用いて許容範囲を設定した場合は、位置ずれの方向性を知ることができるため、許容範囲外であるときの修正が容易である。
【0030】
例えば、図15に示すように、送信コイル31に設けられたサーチコイルCx1、Cx2、Cy1a、Cy1b、Cy2a、Cy2bの検出電圧を取得して停車位置の適否を判定する給電可能範囲識別装置74と、給電可能範囲識別装置74から送られた情報を運転者に向けて表示する表示装置75とを給電ステーションに設置して、車両が給電可能な範囲に停車しているかどうか、給電可能範囲から外れている場合に、どの方向に停車位置を修正すればよいかを表示装置75に表示することができる。
給電可能範囲識別装置74は、サーチコイルCx1の検出電圧Vx1とサーチコイルCx2の検出電圧Vx2との差分が閾値未満で、Vx1及びVx2が規定値以下である場合に、車両の前後方向の停車位置は適正と判断する。また、サーチコイルCy1a、Cy1bの検出電圧から算出した電圧Vy1と、サーチコイルCy2a、Cy2bの検出電圧から算出した電圧Vy2との差分が閾値未満で、Vy1及びVy2が規定値以下である場合に、車両の左右方向の停車位置は適正と判断する。また、車両の通信手段55から二次電圧の情報を取得して(数7)によりbの値を算出し(VIN、aは標準化された値であるとする)、bの値が規定範囲内である場合に、ギャップ長は適正と判断する。
そして、表示装置75に給電が可能である旨を表示する。
【0031】
また、給電可能範囲識別装置74は、Vx1とVx2との差分が閾値を超え、Vx1>Vx2であるときは、表示装置75に「後退してください」と表示し、Vx1<Vx2であるときは「前進してください」と表示する。また、Vy1とVy2との差分が閾値を超え、Vy1>Vy2であるときは、表示装置75に「右に寄ってください」と表示し、Vy1<Vy2であるときは「左に寄ってください」と表示する。また、bの値が規定範囲より大きい場合に、ギャップ長の広い給電レーンに移るように表示し、bの値が規定範囲より小さい場合に、ギャップ長の狭い給電レーンに移るように表示する。
なお、表示装置75は交通信号のような着色電灯でも良い。
また、給電可能範囲識別装置74の情報を通信手段55により車両に送り、車内の表示装置57に表示するようにしても良い。
【0032】
また、図13、図14から明らかなように、位置ずれの許容範囲を図20のように寸法で設定した場合は、許容範囲内であっても、bの値が低い(給電効率が低い)領域が含まれるが、bの値とサーチコイルの検出電圧とで許容範囲を設定する場合は、bの値とサーチコイルの検出電圧とを組合わせることで、精密な許容範囲の設定が可能になる。
図16は、その一例である許容範囲の判別フローチャートを示している。
この判別では、位置ずれの許容範囲を決定するに当たり、
(1)図12、図13、図14から分かるように、bの値は、ギャップ長の位置ずれ(z方向の位置ずれ)に対する感度は高いが、前後方向(x方向)や左右方向(y方向)の位置ずれの影響も受ける。
(2)同様に、サーチコイルの電圧Vx1,Vx2はx方向の位置ずれに対する感度は高いが、y方向やz方向の位置ずれの影響も受ける。
(3)また、サーチコイルの電圧Vy1〜Vy4はy方向の位置ずれに対する感度は高いが、x方向やz方向の位置ずれの影響も受ける。
(4)また、図8、図10から分かるように、サーチコイルの電圧は、位置ずれが増えれば一様に増える。
と言う測定結果を利用している。
【0033】
ステップ1:図14の測定結果から、bの値が0.2より小さい場合は、ギャップ長が給電可能範囲(図20)の上限を超えるため、給電範囲外とする。また、図12の測定結果から、bが、0.55を超える場合は、ギャップ長が給電可能範囲の下限を下回るため、給電範囲外とする。0.2≦b≦0.55であれば、ステップ2に移行する。
ステップ2:図10の測定結果から、サーチコイルの電圧Vy1、Vy2が22Vを超えるときは、y方向の許容限度を超えるため、給電範囲外とする。Vy1、Vy2≦22Vであればステップ3に移行する。
ステップ3:図8、図13の測定結果から、Vx1、Vx2<3.1Vの場合は、0.2≦b<0.35であるとき、許容範囲内とする。
ステップ4:前後方向の位置ずれがステップ3より大きくなるVx1、Vx2<3.3Vの場合は、bの値をさらに高めて、0.35≦b<0.45であるとき、許容範囲内とする。
ステップ5:ステップ4の条件を満たさない場合でも、図12の測定結果から、0.45≦b<0.55であるときは、許容範囲内とする。
図17は、図16のフローチャートによって定まる位置ずれの許容範囲を示している。
このように、bの値とサーチコイルの検出電圧とを指標に位置ずれの許容範囲を設定する場合は、精密な許容範囲の設定が可能になる。
【0034】
図18は、送電コイルの他の例を示している。
この送電コイルは、H字状コアの磁極部のそれぞれが、二本のコア部材911及び912、921及び922から成り、サーチコイルCy1a、Cy2aは、二本のコア部材911、912の外周に巻回され、サーチコイルCy1b、Cy2bは、二本のコア部材921、922の外周に巻回され、また、サーチコイルCx1は、コア部材911及び912の隙間を繋ぐコア部材913の外周に巻回され、サーチコイルCx2は、コア部材921及び922の隙間を繋ぐコア部材923の外周に巻回されている。
この送電コイルでは、サーチコイルCx1、Cx2が電線巻回部の延長方向に直進する磁束(及びその逆方向に進行する磁束)を漏れなく捕捉できるため、サーチコイルCx1、Cx2の検出精度が向上し、前後方向の位置ずれに対する許容範囲を高精度に判別することができる。
【0035】
なお、ここでは、非接触給電方式として、一次側に直列コンデンサを挿入し、二次側に並列共振コンデンサを挿入する方式を示したが、非接触給電方式には、非特許文献1や非特許文献2に記載された、一次側に並列コンデンサを挿入し、二次側に並列共振コンデンサを挿入する方式や、その他の方式が知られている。図23には、非特許文献1に記載された回路方式を示し、図24には、非特許文献2に記載された回路方式を示している。
これらの回路方式でも、第1、第2、第3のサーチコイルを位置ずれの指標に用いることが可能である。
【0036】
また、ここでは、第1、第2、第3のサーチコイルの検出電圧、及び、bの値を利用して、送電コイルに対する受電コイルのx方向(前後方向)、y方向(左右方向)及びz方向(ギャップ長)の位置ずれが許容範囲内か否かを判別する場合について説明したが、例えば、前後方向の位置ずれは、車両の前後方向の停止位置を図1のタイヤ止め7等で規制し、ギャップ長は一定と仮定し、左右方向の位置ずれの可否だけを、第1及び第2のサーチコイルの検出電圧を利用して判別するようにしても良い。
また、ギャップ長は一定と仮定し、左右方向の位置ずれの可否を、第1及び第2のサーチコイルの検出電圧を利用して判別し、前後方向の位置ずれの可否を、第3のサーチコイルの検出電圧を利用して判別することも可能である。
【0037】
また、ここでは、第1、第2、第3のサーチコイルを送電コイルのH型コアの方に設ける場合について説明したが、受電コイルのH型コアの方に第1、第2、第3のサーチコイルを設けることも可能である。このとき、受電コイルのH型コアは、図7や図18のように構成される。
図19は、受電コイル33のサーチコイルの検出電圧を取得して停車位置の適否を判定する給電可能範囲識別装置56と、その判定情報を表示する表示装置57とを車内に設けた場合を示している。
給電可能範囲識別装置56は、サーチコイルの検出電圧から、停車位置の前後・左右の適否を判定することができ、また、停車位置が適切でない場合に、どちらの方向に修正すれば良いかを識別することができる。また、ギャップ長の適否を判定する際に、二次電圧の情報を車内から取得して(数7)によりbの値を算出することができる(VIN、aは標準化された値を用いても良いし、VINの値を通信手段55で地上のインバータから車内の給電可能範囲識別装置56に伝えても良い)。
また、表示装置57には、車内に装備されているカーナビ装置の表示画面を用いることが可能であり、停車位置が適切でないときに給電可能範囲識別装置56から指示される修正方向をカーナビ画面上に矢印等で表示して車両の移動を誘導することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の移動体用非接触給電装置は、送電コイルと受電コイルとの位置ずれが給電可能範囲に含まれるか否かを的確に判断することができ、自動車や搬送車や移動ロボットなどの移動体に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
3 送電コイル
5 受電コイル
7 タイヤ止め
10 整流器
20 インバータ
30 非接触給電トランス
31 送電コイル
32 一次側直列コンデンサ
33 受電コイル
34 二次側並列共振コンデンサ
35 主磁束
40 整流器
50 電線
51 二次電池
52 インバータ
53 モータ
54 エンジン
55 通信手段
56 給電可能範囲識別装置
57 表示装置(車内)
65 アルミ板
66 アルミ板
71 タイヤ
72 コンクリートブロック
73 スペーサ
74 給電可能範囲識別装置
75 表示装置(地上)
80 H型コア
81 磁極部
82 磁極部
83 電線巻回部
811 磁極部端部
812 磁極部端部
821 磁極部端部
822 磁極部端部
911 コア部材
912 コア部材
913 コア部材
921 コア部材
922 コア部材
923 コア部材
3181 磁極部
3182 磁極部
3183 電線巻回部
3381 磁極部
3382 磁極部
3383 電線巻回部
Cx1 サーチコイル
Cx2 サーチコイル
Cy1a サーチコイル
Cy1b サーチコイル
Cy2a サーチコイル
Cy2b サーチコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波電源に接続する送電コイルが地上側に設置され、前記送電コイルにギャップを介して対向する受電コイルが移動体側に設置され、前記送電コイルから前記受電コイルに給電が行われる移動体用非接触給電装置であって、
前記送電コイル及び受電コイルはH字状のコアを有し、該コアの平行するコア部分が磁極部を構成し、対向する前記磁極部の中間部位を接続するコア部分が電線を巻回するための電線巻回部を構成し、
前記受電コイルは、平行する前記磁極部が移動体の前後方向と直交するように該移動体に設置され、
前記送電コイルまたは受電コイルのH字状のコアは、前記磁極部の少なくとも一方が、前記電線巻回部から前記磁極部の一端の方向に進行する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第1のサーチコイルと、前記電線巻回部から前記磁極部の他端の方向に進行する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第2のサーチコイルとを具備し、
さらに、前記送電コイルと前記受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別するために前記第1のサーチコイルまたは第2のサーチコイルで検出された電圧を利用する給電可能範囲識別手段を備える
ことを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項2】
請求項1に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記送電コイルまたは受電コイルのH字状のコアは、さらに、前記電線巻回部の延長方向に前記磁極部を直進する磁束及びその逆方向に進行する磁束と鎖交する第3のサーチコイルを具備し、前記給電可能範囲識別手段は、前記第3のサーチコイルで検出された電圧をも利用して、前記送電コイルと前記受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別することを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記送電コイルと前記高周波電源との間に直列に接続する一次側コンデンサと、前記受電コイルに並列に接続する二次側共振コンデンサとを備え、前記高周波電源の出力電圧である一次電圧をVIN、前記受電コイルの両端に加わる二次電圧をV2、前記送電コイルの巻数をN1、前記受電コイルの巻数をN2とするとき、前記給電可能範囲識別手段は
b=(VIN/V2)(N2/N1
で表されるbの値をも利用して、前記送電コイルと前記受電コイルとが給電可能範囲内にあるか否かを識別することを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項4】
請求項1に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記第1のサーチコイル及び第2のサーチコイルは、前記磁極部をコイル内に含めるように前記磁極部の外周に巻回されていることを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項5】
請求項2に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記第3のサーチコイルは、前記電線巻回部の延長方向に延びる前記磁極部の面と前記延長方向に直交する前記磁極部の側面とをコイル内に含めるように前記磁極部の面上に配置されていることを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項6】
請求項2に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記送電コイルまたは受電コイルのH字状のコアは、前記磁極部が、隙間を空けて配置された二本のコアから成り、前記第1のサーチコイル及び第2のサーチコイルは、前記二本のコアをコイル内に含めるように前記二本のコアの外周に巻回され、前記第3のサーチコイルは、前記二本のコアの隙間を繋ぐコア材に巻回されていることを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記給電可能範囲識別手段は、前記送電コイルと前記受電コイルとが給電可能範囲内に無い場合に、給電可能範囲内に入るための移動方向の情報を提供することを特徴とする移動体用非接触給電装置。
【請求項8】
請求項7に記載の移動体用非接触給電装置であって、前記給電可能範囲識別手段が、車両内に設置され、前記給電可能範囲識別手段から提供される前記移動方向の情報が、車両内に装備されたカーナビゲーション装置の表示画面に表示されることを特徴とする移動体用非接触給電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−175793(P2012−175793A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34916(P2011−34916)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(504190548)国立大学法人埼玉大学 (292)
【出願人】(591206887)株式会社テクノバ (20)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】