説明

移載装置

【課題】ドーリー台車を使用する利点をそのまま生かしながら、ドーリー台車がギャップを超えるときにワークWに加わる衝撃を少なくすることのできる移載装置を提供すること。
【解決手段】台側レール11上に載置されるドーリー台車20を、連結材21によって互いに直線状に連結される少なくとも3台によって構成するとともに、これら各ドーリー台車20を、ワークまたはこれを支持する台板の下面に向けて出入する出入台22を有したものとしたこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品や製品あるいは材料等のワークを、基台上から棚へ、あるいは棚から基台上に移載するための移載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の移載装置は、工場や倉庫で盛んに使用されているものであり、その対象とするワークも種々なものがある。特に、近年では、製品の製造効率を上げるために、材料ワークは非常に大型でしかも重量のあるものとなってきている。
【0003】
また、この種の移載装置は、例えば2列に並んだ棚の間を移動して、この棚に対するワークの出し入れを行うようにするのが一般的なものであるが、その際には、ワークが棚と移載装置との間に出来ている隙間(所謂ギャップ)を通過しなければならない。このギャップは、移載装置が棚間を円滑に移動できるようにする等の理由で必要なものであり、これを無くすことは至難の技である。
【0004】
このギャップをワークが安定した状態で乗り越えるようにするために、移載装置側に、例えばスライドフォークやスカラーアーム等のアームを設けておいて、これらのアームを差し出す形でワークの移載を行なうようになされている。しかしながら、ワークそのものが、上述したように大型化し重量物になってくると、種々な工夫を凝らさなないと対応し切れなくなってきており、出願人も特許文献1等においてその対策を提案してきている。
【特許文献1】特開2001−19116号公報、要約
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
出願人は、この特許文献1の段落0002において、「ドーリー台車ではラック側の走行レールと昇降台の走行レールの間のギャップのために、走行距離の検出が困難になる。そしてこのことは、正確な移載を困難にする。」ことに着目して、「スタッカークレーンの昇降台にドーリー台車を搭載し、ギアで連結した一対の検出用車輪を設けて、エンコーダで検出用車輪の回転数をエンコードする」ようにしたのである。そして、この特許文献1の「走行台車」によれば、「ラックと昇降台の間にギャップがあっても、正確にドーリー台車の位置を求めることができる。またリフターが不要なので、背の低いドーリー台車が得られる」ことになったのである。
【0006】
つまり、この特許文献1では、「ドーリー台車ではラック側の走行レールと昇降台の走行レールの間のギャップのために、走行距離の検出が困難になる」ことを問題としているのであるが、本発明者等の検討によると、問題はそれだけではないことが分かってきたのである。
【0007】
つまり、一般的なドーリー台車では、ラック側の走行レールと昇降台の走行レールとの間にギャップが存在するために、ラック側の走行レールまたは昇降台の走行レールの端部にドーリー台車が衝撃的に当たり、この衝撃がドーリー台車にて支承されているワークに伝播して、棚への出し入れを困難にするワークの位置ズレを生じたり、場合によってはワークに損傷を与えたりする、という問題が浮上してきたのである。
【0008】
そこで、本発明者等は、ドーリー台車を使用する利点をそのまま生かしながら、ドーリー台車がギャップを超えるときにワークに加わる衝撃を如何にして少なくするか、について種々検討を重ねてきた結果、本発明を完成したのである。
【0009】
すなわち、請求項1に係る発明の目的とするところは、ドーリー台車を使用する利点をそのまま生かしながら、ドーリー台車がギャップを超えるときにワークWに加わる衝撃を少なくすることのできる移載装置を提供することにある。
【0010】
また、請求項2に係る発明の目的とするところは、上記請求項1のそれと同様な目的を達成することができる他、構成をより簡素化することができて、しかも発埃を少なくすることのできる移載装置を、簡単な構成によって提供することにある。
【0011】
さらに、請求項3に係る発明の目的とするところは、上記請求項1または請求項2のそれと同様な目的を達成することができる他、ドーリー台車がギャップを超えるときにドーリー台車に加わる衝撃を少なくすることのできる移載装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上の課題を解決するために、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述する最良形態の説明中で使用する符号を付して説明すると、
「棚30と対向するように位置決めされる基台10と、この基台10上に設けた台側レール11と、この台側レール11に載置したドーリー台車20とを備えて、このドーリー台車20上または棚30上のワークWの移載を行うようにした移載装置100であって、
台側レール11上に載置されるドーリー台車20を、連結材21によって互いに直線状に連結される少なくとも3台とするとともに、これら各ドーリー台車20を、ワークWまたはこれを支持するパレットの下面に向けて出入する出入台22を有したものとして、
このドーリー台車20が、棚30あるいは基台10に乗り移る際に、出入台22を収納してワークWの下面から離れるようにしたことを特徴とする移載装置100」
である。
【0013】
すなわち、この請求項1に係る移載装置100は、図1にも示すように、棚30に対して移動する基台10と、この基台10上に設けた台側レール11と、この台側レール11に載置したドーリー台車20とを備えて、このドーリー台車20上または棚30上のワークWの移載を行うことをその基本構成とするものである。
【0014】
ここで述べている基台10については、種々なものが対象となるものであるが、その基本は、ワークWまたはそのパレットを直接載置することになる部分をいうものである。例えば、移載装置100が一列一段の棚30の前方にて移動するものである場合には、方向を変えるための回転や、高さを変えるための上下動は必要ないため、基台10は前進後退するだけの単なる台となる。
【0015】
これに対して、移載装置100が、互いに所定距離離された2列で、しかもそれぞれが複数段(場合によっては10段を超えるものもある)の棚30間を移動するものであれば、方向を変えるための回転を行う回転台13(ターンテーブル)や、高さを変えるための上下動を行う昇降台14が必要であるが、この場合の基台10としては、回転台13または昇降台14上に位置するものとなる。勿論、これらの回転台13または昇降台14が基台10の代用として採用されることもある。
【0016】
さて、この基台10上の両側には、図1〜図2に示すように、棚30に向かう互いに平行な2本の台側レール11が設けてあり、これらの台側レール11上を、後述するドーリー台車20が前後動するのである。一方、棚30においても、各台側レール11に対応する部分にワークWが載置される棚受けを兼ねる棚側レール31が設けてあり、これらの台側レール11及び棚側レール31の、互いに対向する各端部11a・31a間が、図8に示すように、ギャップ40となっているのである。
【0017】
各ドーリー台車20は、図2〜図8に示すように、出入台22を内蔵して独立したものとして構成されているものであり、片側一列について少なくとも3台使用され、これら3台のドーリー台車20は、図2に示すように、間の連結材21によって直線状に連結されるものである。つまり、これらの各ドーリー台車20は、図2の(a)や(b)に示すように、一本の台側レール11または棚側レール31上を一列となって移動することになるものである。
【0018】
各ドーリー台車20の出入台22は、ワークWまたはこれを支持するパレットの下面に向けて出入するものであり、例えば、図3に示すように、ボール・ナット27及び斜面カム28の作用によってドーリー台車20の上面から出入するものである。この出入台22の出入制御は、当該ドーリー台車20の起点部分(後端または前端)が台側レール11の端部11aまたは棚側レール31の端部31aの直近にきたときを検知して、この検知信号によってなされる。勿論、これら各ドーリー台車20の出入台22は、ワークWまたはパレットを支持しているときには、図2に示すように、全て突出した状態にあるものである。
【0019】
このドーリー台車20が、棚30と基台10との間に存在するギャップ40を乗り越える際の作用を、図8を参照して説明すると、次の通りである。まず、図8の(a)に示すように、台側レール11上から棚側レール31側に向かう先頭のドーリー台車20が台側レール11の端部11aに近づいたときに、このことを検知した図示しないセンサーからの信号によって、同図中の矢印にて示すように、出入台22が降下される。このとき、ワークWまたはそのパレットの前端部分は何も支えるものがないことになるが、その他の部分は、少なくとも2台の別のドーリー台車20によって支持されているから、このワークW等の先端部分が下がることはなく、先頭のドーリー台車20から浮いた状態となる。
【0020】
次いで、先頭のドーリー台車20が更に進んで行って先頭のドーリー台車20が棚側レール31の端部31aに当接するまでの間は、図8の(b)に示すように、ワークWまたはそのパレットの前端部分は浮いた状態のままの状態が維持されている。そして、先頭のドーリー台車20が棚側レール31の端部31aに当接すると、この衝突による衝撃がドーリー台車20に発生するが、この衝撃は、出入台22が降下したままで上のワークW等とは接触していないから、ワークW等には伝わらない。このため、ワークW等の先端部分は、ギャップ40を乗り越える際に何らの衝撃も受けることなく、円滑の棚側レール31側に侵入し得るのである。
【0021】
勿論、先頭のドーリー台車20が、図8の(b)に示すような位置にきたときには、このことを検知したセンサーからの信号によって、出入台22は上昇し始め、2番目のドーリー台車20については、その出入台22が降下し始めるのである。そして、図8の(c)に示すように、ワークW等の先端部分は、棚側レール31上に完全に乗った先頭のドーリー台車20の出入台22によって支えられるのであり、ワークW等の中間部分は、2番目のドーリー台車20の収納された出入台22によって浮いた状態となる。勿論、ワークW等は、先頭のドーリー台車20と3番目、及びそれ以降のドーリー台車20によって支えられるから、安定した状態で移動する。
【0022】
そして、図8の(d)に示すように、2番目のドーリー台車20は、その後退した出入台22によってワークW等から離れた状態を維持しながらギャップ40を通過するのであり、その後の作用は、図8の(b)及び(c)に示した先頭のドーリー台車20の場合と同様となる。つまり、ワークW等の中間部分も、ギャップ40を乗り越える際に何らの衝撃も受けることなく、棚側レール31側に円滑に侵入し得るのである。そして、最終的には、図8の(e)に示すように、全てのドーリー台車20が棚側レール31に移動完了して、ワークW等の棚30側への移載が完了するのである。
【0023】
勿論、ワークW等を、棚30から基台10上に移載する場合は、上述したのと逆の道筋を通るのであるから、その詳細説明は省略するが、出入台22が台側レール11の端部11aまたは棚側レール31の端部31aに到達したことを検知するセンサーは、当該出入台22の前後両端に設けるか、端部11a・31a側にドーリー台車20を検知する光センサーを一個設けるようにすればよい。また、このドーリー台車20の位置を検知する手段としては、図1に示すベルト12の駆動モータの回転量をエンコーダ等によって検出して、この検出量に応じた駆動をベルト12の駆動モータ等によって行うようにするとよい。
【0024】
以上の結果、この請求項1に係る移載装置100によれば、ドーリー台車20を使用する利点をそのまま生かしながら、ドーリー台車20がギャップ40を超えるときにワークWに加わる衝撃を少なくすることができるのである。
【0025】
上記課題を解決するために、請求項2に係る発明の採った手段は、上記請求項1に記載の移載装置100について、
「ドーリー台車20の支承ローラ23を、当該ドーリー台車20の進行方向に対する軸線の両側に一個宛設けたこと」
である。
【0026】
すなわち、この請求項2の移載装置100では、図4に示すように、その各ドーリー台車20について、進行方向に対する軸線の両側に支承ローラ23を一個宛設けたものである。この種のドーリー台車20では、台側レール11や棚側レール31に対する位置を安定化させるためのガイド車輪24を設けることは当然として、その他にワークW等の重量を支えるための支承ローラ23を設ける必要があるが、この支承ローラ23は、図3に示すように、左右に各2個宛設けた方が安定した支承及び走行が行える。
【0027】
しかしながら、この請求項2の発明に係る移載装置100では、連結材21によって互いに直線状に連結される少なくとも3台のドーリー台車20を採用することをその基本構成としているから、各ドーリー台車20に支承ローラ23を一個しか設けていなくとも、各ドーリー台車20の支承ローラ23が他のドーリー台車20の支承ローラ23の補助を行うことになる。換言すれば、各ドーリー台車20が一個の支承ローラ23しか有してはいなくても、全体としてみれば、ワークW等の支承は十分行え、ワークWまたはこれを支持するパレットの搬送を行う走行についても、何らの支障もない。
【0028】
それどころか、各ドーリー台車20について回転部分が少なくなれば、その分発埃が抑えられることになり、メンテナンスも少なくて済むことになる。このことは、ワークWとして、埃を嫌う精密部品や材料である場合には、非常に有効となるのである。
【0029】
以上の結果、この請求項2の移載装置100は、上記請求項1のそれと同様な機能を発揮する他、構成をより簡素化することができて、しかも発埃を少なくすることができるものとなっているのである。
【0030】
また、上記課題を解決するために、請求項3に係る発明の採った手段は、上記請求項1または請求項2に記載の移載装置100について、
「各ドーリー台車20に、支持台10または棚30の端部11aまたは31aにドーリー台車20の支承ローラ23に先行して当接する上下動自在で下方に向けて付勢されている補助ローラ50を設けたこと」
である。
【0031】
すなわち、この請求項3に係る移載装置100では、図4に示すように、その各ドーリー台車20の、前方または後方の少なくとも一方に、ギャップ40を構成している支持台10の端部11aまたは棚30の端部31aに当接する補助ローラ50を設けたものである。
【0032】
各補助ローラ50は、ドーリー台車20を台側レール11や棚側レール31に対して弾発的に支持するものであり、例えば図8の(a)または(b)に示すように、各ドーリー台車20が支持台10の端部11aや棚30の端部31aに当接するときに、当該ドーリー台車20を弾発的に支持することになるものである。
【0033】
つまり、これらの補助ローラ50は、各ドーリー台車20が支持台10の端部11aや棚30の端部31aに当接するときにワークWに加わる衝撃を吸収するものであり、ギャップ40を超える際の衝撃をより一層和らげるものである。
【0034】
以上の結果、この請求項3の移載装置100は、上記請求項1または請求項2のそれと同様な機能を発揮することができる他、ドーリー台車20がギャップ40を超えるときにドーリー台車20に加わる衝撃を少なくすることができるのである。
【発明の効果】
【0035】
以上、説明した通り、本発明においては、
「棚30と対向するように位置決めされる基台10と、この基台10上に設けた台側レール11と、この台側レール11に載置したドーリー台車20とを備えて、このドーリー台車20上または棚30上のワークWの移載を行うようにした移載装置100であって、
台側レール11上に載置されるドーリー台車20を、連結材21によって互いに直線状に連結される少なくとも3台とするとともに、これら各ドーリー台車20を、ワークWまたはこれを支持するパレットの下面に向けて出入する出入台22を有したものとして、
このドーリー台車20が、棚30あるいは基台10に乗り移る際に、出入台22を収納してワークWの下面から離れるようにしたこと」
にその構成上の主たる特徴があり、これにより、ドーリー台車20を使用する利点をそのまま生かしながら、ドーリー台車20がギャップ40を超えるときにワークWに加わる衝撃を少なくすることのできる移載装置100を提供することができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
次に、上記のように構成した各請求項の発明を、図面に示した最良に形態である移載装置100について説明するが、この最良形態に係る移載装置100は、上述した各請求項の発明の全てを含むものである。
【0037】
図1には、本発明に係る移載装置100の概略構成が示してあり、図1ではその全体が見渡せるように、「吹き抜け屋体」風に斜視図化してある。この図1に示した移載装置100は、図示しない走行台車上に搭載されており、この基台15は、その下側であって、2列になっている棚30の間に敷設したレール上を移動するものである。そして、この移載装置100では、上下方向の位置調整を行う昇降台14と、移載方向の選択、つまり回転を行う回転台13が備えてあり、一番上に基台10が配置してある。
【0038】
この基台10は、本最良形態のように、一番上のものになることもあり、また、上述した回転台13や昇降台14になることもあるが、その両側上面に互いに平行な台側レール11が敷設してある。この台側レール11の上に、本発明の要部を構成しているドーリー台車20が配置されるのである。
【0039】
これらのドーリー台車20は、図2に示したように、その少なくとも3台を連結材21によって連結して、全体が直線状になるようにしたものであるが、図2の(a)では、4台を連結した例が、また図2の(b)では3台を連結した例が示してある。2組のドーリー台車20の列は、図示しない連結フレームによって連結されており、この連結フレームは、図1に示したベルト12によって棚30に向けて移動するようになっている。何れにしても、これらのドーリー台車20は、その一つがギャップ40上にあって支承する機能を発揮しない場合に、他のそれがワークWまたはそのパレットを載置することができるような数であれば十分であるが、最低3台は必要である。
【0040】
なお、ベルト12は、図1に概略的に示したように、密閉された箱体内に収納されており、この箱体の一部に形成した穴から図示しない連結フレームに連結されている。そして、この箱体内に生じた埃は、この箱体に設けた集塵機によって集塵されるようになっていて、当該移載装置100全体がクリーンルーム内でも使用できるようにしてある。
【0041】
このドーリー台車20としては、図3に示した第1実施例に係るものと、図4に示した第2実施例に係るものとの2種類がある。いずれの実施例においても、各ドーリー台車20は、フレーム20aの上面に対して出入する出入台22を有しているものであり、この出入台22は、図3に示した第1実施例では、例えばボール・ナット27と斜面カム28との協働によって出入するようにしてある。なお、これらのボール・ナット27及び斜面カム28の作動タイミングは、台側レール11及び棚側レール31側に設けたセンサー、あるいは当該ドーリー台車20自体に設けたセンサーによって計られる。
【0042】
また、図3に示した第1実施例に係るドーリー台車20は、その両側に2個の支承ローラ23を有し、台側レール11や棚側レール31に当接するガイド車輪24を、フレーム20aの角部に設けたものであり、前後両端の中央に補助車輪25を設けたものである。これらの補助車輪25は、台側レール11の端部11aまたは棚側レール31の端部31aを乗り越えるとき、あるいはこれらから外れるときに機能して、ギャップ40を超える際の衝撃を少なくするものである。さらに、このドーリー台車20には集塵器26が設けてあり、この集塵器26はフレーム20a内に発生した埃を除去するものである。
【0043】
図4に示した第2実施例に係るドーリー台車20では、図5〜図7にも示したように、その基本構成は上記図3に示した第1実施例に係るそれと殆ど同じであるが、支承ローラ23を左右に一個宛設けたことと、フレーム20aの前後両端中央に、上述した補助車輪25に代えて補助ローラ50を設けたこととが主な変更点となっている。
【0044】
この補助ローラ50は、フレーム20a側のある点を中心にして揺動するもので、各ドーリー台車20が台側レール11の端部11aまたは棚側レール31の端部31aを乗り越えるとき、あるいはこれらから外れるときに機能して、ギャップ40を超える際の衝撃を、上述した補助車輪25に比してより少なくするものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る移載装置の透視斜視図である。
【図2】同移載装置を構成しているドーリー台車と台側レールとの関係を示すもの車を使用したときの拡大側面図である。
【図3】同移載装置において使用されているドーリー台車の第1実施例を示す斜視図である。
【図4】同移載装置において使用されているドーリー台車の第2実施例を示す斜視図である。
【図5】図4に示したドーリー台車の平面図である。
【図6】同ドーリー台車の側面図である。
【図7】同ドーリー台車の正面図である。
【図8】同ドーリー台車が有する各出入台の出入タイミングを、ギャップとの関係で示すものであり、(a)〜(e)の順に変化する様子を示した部分側面図である。
【符号の説明】
【0046】
100 移載装置
10 基台
11 台側レール
11a 端部
12 ベルト
13 回転台
14 昇降台
15 基台
20 ドーリー台車
20a フレーム
21 連結材
22 出入台
23 支承ローラ
24 ガイド車輪
25 補助車輪
26 集塵器
27 ボール・ナット
28 斜面カム
30 棚
31 棚側レール
31a 端部
40 ギャップ
50 補助ローラ
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚と対向するように位置決めされる基台と、この基台上に設けた台側レールと、この台側レールに載置したドーリー台車とを備えて、このドーリー台車上または前記棚上のワークの移載を行うようにした移載装置であって、
前記台側レール上に載置される前記ドーリー台車を、連結材によって互いに直線状に連結される少なくとも3台とするとともに、これら各ドーリー台車を、前記ワークまたはこれを支持するパレットの下面に向けて出入する出入台を有したものとして、
このドーリー台車が、前記棚あるいは基台に乗り移る際に、前記出入台を収納して前記ワークの下面から離れるようにしたことを特徴とする移載装置。
【請求項2】
前記ドーリー台車の支承ローラを、当該ドーリー台車の進行方向に対する軸線の両側に一個宛設けたことを特徴とする請求項1に記載の移載装置。
【請求項3】
前記各ドーリー台車に、前記支持台または棚の端部に前記ドーリー台車の支承ローラに先行して当接する上下動自在で下方に向けて付勢されている補助ローラを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移載装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−74540(P2008−74540A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−255193(P2006−255193)
【出願日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】