説明

種子用マット及びその製造方法

本発明は、新規な種子用マットであって:a)少なくとも1つの動物殺虫活性成分、及び/又は少なくとも1つの殺真菌活性成分、b)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂、及び賦形剤を含んで成る少なくとも1つの放出制御物質、及びc)床土として、有機原料の混合物及び/又は紙線維、を含んで成るマット、及びそれを製造するための方法を供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種まき、発芽、及び生じた苗の育成に適当な種子のための新規なマット、及び1又は複数の動物殺虫剤及び/又は殺真菌剤で満たした上記マットの製造方法に関する。上記種子用マットは種子の発芽後には苗用マットになる。本発明に従う種子用マットは、好ましくは稲種子及び/又は苗のためのものである。製造工程において、種子用マットは、少なくとも1つの動物殺虫剤及び/又は少なくとも1つの殺真菌剤と混合される。
【0002】
慣習的な動物殺虫剤及び/又は殺真菌製剤の場合、投与方法は、主に、水での希釈後の葉面投与、移植後の水田への直接投与、又は移植直前の苗箱処理である。しかしながらこれらの投与方法は、長時間及び多くの人力を必要とする。前者は殺虫剤に暴露し、そして適当な時間における有害生物、例えば、病気及び/又は昆虫に適当な制御には多くの肉体労働が必要である。
【0003】
韓国特許第438049号には、稲種子及び苗用のマットのための床土組成物が記載されている。該特許の床土組成物は、水分の吸収を改善し、そしてより平らなマットを作成した。しかしながら、殺虫剤、例えば、殺真菌剤、及び/又は動物殺虫剤の放出制御についての意見は存在しない。従って、植物、例えば、稲の発芽及び成長における労力及び減少した暴露による、有害生物、例えば、昆虫及び/又は病気を制御できる、新規な種子用マットの開発は、明確な要求に応えるものである。
【発明の開示】
【0004】
従って、本発明は、第一の観点において、特に作物又は食物の種子用マットであって:
a)少なくとも1つの動物殺虫活性成分、及び/又は少なくとも1つの殺真菌活性成分、
b)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂、及び賦形剤を含んで成る少なくとも1つの放出制御物質、及び
c)床土として、有機原料の混合物及び/又は紙線維、
を含んで成る、マット、を供する。
【0005】
本発明のマットは、殺真菌剤及び/又は動物殺虫剤に含浸させる。従って、該マットは、特に、田畑中の種子又は苗に対して更に活性成分を投与することなく、動物有害生物及び/又は病気、特に昆虫及び/又は病気を制御することができる。
【0006】
本発明のマットは、有益なファクターに含浸させることができる。有益なファクターは、例えば、肥料、例えば、窒素、カリウム、リン酸、硫黄、及び/又は微量元素、例えば、亜鉛、モリブデン、マンガン、及び鉄である。
【0007】
本発明の新規な種子用マットは、種子をマットに蒔く前に、殺真菌剤及び/又は動物殺虫剤を、マットに染み込ませることにより容易にかつ簡便に形成することができる。従って、殺真菌剤及び/又は動物殺虫剤の後の投与は必要とされない。
【0008】
本発明はまた、動物有害生物及び/又は病原体を制御するための種子用マットと一緒の、少なくとも1つの動物殺虫活性成分及び/又は少なくとも1つの殺真菌活性成分を含んで成る除放製剤の使用に関する(請求項14)。
【0009】
最初の態様において、マットは、稲種子及び/又は苗のために使用される(請求項15)。
【0010】
第二の態様において、マットは、穀類、例えば、小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、トウモロコシ又はモロコシ;ビート、例えば、砂糖又は飼料用ビート;果実、例えば、ナシ状果、核果及び柔果、例えば、リンゴ、西洋ナシ、プラム、桃、アーモンド、サクランボ又はベリー、例えば、イチゴ、ラズベリー又はブラックベリー;マメ科植物、例えば、豆、レンズマメ、エンドウマメ又は大豆;油料穀物、例えば、アブラナ、マスタード、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオ又はピーナッツ;マロー科、例えば、カボチャ、キュウリ又はメロン;繊維植物、例えば、綿、亜麻、麻又はジュート;柑橘果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はタンジェリン;野菜、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ類、ニンジン、タマネギ、チリ、トマト、ジャガイモ、又は唐辛子;月桂樹科例えば、アボカド、シナモン又はカンファー;及びタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ科、ラテックス植物、観葉植物、花及び芝生から選択される、作物又は穀物の種子及び/又は苗のために使用される(請求項16)。
【0011】
好ましい態様において、本発明は苗用マットを供する。
【0012】
本発明のマットは、有利には、動物有害生物及び/又は病原体による種子及び/又は苗における損傷を制御するために使用される。
【0013】
動物有害生物の例は:
−昆虫、例えば、シュードアレチア・セパラテ(Pseudaletia separate)、ニラパルバタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、ラオデルファクkス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、ネホテチクス・シンクチセプス(Nephotettix cincticep)、リッソルホプトラス・オリゾヒラス(Lissorhoptrus oryzophilus)、ヒドレリア・グリセオラ(Hydrellia griseola)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、アフェレンコイデス・ベッセイイ(Aphelenchoides besseyi)、クロロプス・オリザエ(Chlorops oryzae)、チロ・スプレッサリス(Chilo suppressalis)、イウナファロクロシス・メジナリス(Cnaphalocrocis medinalis).、トリプス(Thrips)、チロノムス・オリザエ(Chironomus oryzae)、ロパロシフム・マイジス(Rhopalosiphum maidis)、トリポリザエ・インセルツラス(Tryporyzae incertulas)、パルナラ・グッタタ(Parnara guttata)、ネランガ・アエネスセンス(Neranga aenescens)、ヒドレリア・ササキイ(Hydrellia sasakii)、アグロミザ・オリザエ(Agromyza oryzae)、スコチノファラ・イウリダ(Scotinophara lurida)、ラジノトムス・エロンガテス(Lagynotomus elongates)、レプトコリキサ・コレチイ(Leptocorixa coretti)、クレツス・トリゴヌス(Cletus trigonus)、ドナシア・プラボスチイ(Donacia pravostii)、ノチヒラ・セキヤイ(Notiphila sekiyai)、セスミア・エキシグア(Susumia exigua)、セサミア・インフェレンス(Sesamia inferens)、レウカニア・セパラテ(Leucania separate)、チプラ・アイノ(Tipula aino)、エチノクネムス・スクアメウス(Echinocnemus squameus)、ミカレシス・ゴタマ(Mycalesis gotama)、コノセファルス・ジャポニクス(Conocephalus japonicus)、ホモロコリファス・フェゾエンシス(Homorocoryphus jezoensis)及びリマントリア・ジスパル(Lymantria dispar);
【0014】
レピドプテラ(Lepidoptera)目として、例えば、アクレリス属(Acleris spp.)、アドキソフィエス属(Adoxophyes spp.)、アエゲリア属(Aegeria spp.)、アグロチス属(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセアエ(Alabama argillaceae)、アミロイス属(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルシプス属(Archips spp.)、アルギロタエニア属(Argyrotaenia spp.)、アウトグラフ属(Autographa spp.)、ブッセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、 カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina nipponensis)、チロ属(Chilo spp.)、コリストネウラ属(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス属(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシア属(Cnephasia spp.)、コチリス属(Cochylis spp.)、コレオフォラ属(Coleophora spp.)、クロシドロミア属(Crocidolomia spp.)、クリプトフレビア・レウコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリソデイキス・インクルデンス(Crysodeixis includens)、シディア属(Cydia spp.)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス属(Earias spp.)、エラスモパルプス属(Elasmopalpus spp.)、エフェスチア属(Ephestia spp.)、エウコスマ属(Eucosma spp.)、エウポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス属(Euproctis spp.)、エウキソア属(Euxoa spp.)、グラホリタ属(Grapholita spp.)、ヘドヤ・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオチス属(Heliothis spp.)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒファントリア・キュネア(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、レウコプテラ・スキテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス属(Lithocollethis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、シマントリア属(Lymantria spp.)、リオネチア属(Lyonetia spp.)、マラコソマ属(Malacosoma spp.)、マメストラ・ブラスシカエ(Mamestra brassicae)、マンズカ・セクスタ(Manduca sexta)、オペロフテラ属(Operophtera spp.)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パッメネ属(Pammene spp.)、パンデミス属(Pandemis spp.)、パノリス・フラッメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、ピエリス属(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス属(Prays spp.)、スキルポファガ属(Scirpophaga spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スパルガノチス属(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)、シナンテドン属(Synanthedon spp.)、タウメトポエア属(Thaumetopoea spp.)、トルトリックス属(Tortrix spp.)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)及びポノメウタ属(Yponomeuta spp.);
【0015】
−コレオプテラ(Coleoptera)目として、例えば、アグリオテス属(Agriotes spp.)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、セウトルヒンチュス属(Ceutorhynchus spp.)、チャエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテス属(Cosmopolites spp.)、クルクリオ属(Curculio spp.)、デルマステス属(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、エピラクナ属(Epilachna spp.)、エレムヌス属(Eremnus spp.)、ゴノセハルム属(Gonocephalum spp.)、ヘテロニキュス属(Heteronychus spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソルホプトルス属(Lissorhoptrus spp.)、メロロンタ属(Melolontha spp.)、オリカエヒルス属(Orycaephilus spp.)、オチオルヒンキュス属(Otiorhynchus spp.)、フリクチヌス属(Phlyctinus spp.)、フィルロトレタ属(Phyllotreta spp.)、ポピリア属(Popillia spp.)、プロトストロフス属(Protostrophus spp.)、プシリオデス属(Psylliodes spp.)、リズペルタ属(Rhizopertha spp.)、スカラベイダエ(Scarabeidae)、シトヒルス属(Sitophilus spp.)、シトトロガ属(Sitotroga spp.)、テネブリオ属(Tenebrio spp.)、トリボリウム属(Tribolium spp.)及びトロゴデルマ属(Trogoderma spp.);
【0016】
−オルトプテラ(Orthoptera)目として、例えば、ブラッタ属(Blatta spp.)、ブラテラ属(Blattella spp.)、グリロタルパ属(Gryllotalpa spp.)、レウコハエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属(Locusta spp.)、ペリプラネタ属(Periplaneta spp.)及びスキストセルカ属(Schistocerca spp.);
【0017】
−イソプテラ(Isoptera)目として、例えば、レチクリテルメス属(Reticulitermes spp.);
【0018】
−プソコプテラ(Psocoptera)目として、例えば、リポスセリス属(Liposcelis spp.);
【0019】
−アノプルラ(Anoplura)目として、例えば、ハエマトピヌス属(Haematopinus spp.)、リンゴグナサス属(Linognathus spp.)、ペヂクルス属(Pediculus spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)及びフィロキセラ属(Phylloxera spp.);
【0020】
−マロファガ(Mallophaga)目として、例えば、ダマリネア属(Damalinea spp.)及びトリコデクテス属(Trichodectes spp.);
【0021】
−チサノプテラ(Thysanoptera)目として、例えば、フランクリニエラ属(Frankliniella spp.)、ヘルシノスリプス属(Hercinothrips spp.)、タエニオスリプス属(Taeniothrips spp.)、スリプス・パルミ(Thrips palmi、スリプス・タバキ(Thrips tabaci)及びスキルトスリプス・アウランチイ(Scirtothrips aurantii);
【0022】
−ヘテロプテラ(Heteroptera)目として、例えば、ジケロプス・メラカンサス(Dichelops melacanthus)、ジスタンチエラ・セオブロマ(Distantiella theobroma)、ジスデルカス属(Dysdercus spp.)、エウチスタス属(Euchistus spp.)、エウリガステル属(Eurygaster spp.)、レプトコリサ属(Leptocorisa spp.)、ネザラ属(Nezara spp.)、ピエスマ属(Piesma spp.)、ロドニウス属(Rhodnius spp.)、サルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノハラ属(Scotinophara spp.)及びトリアトマ属(Triatoma spp.);
【0023】
−ホモプテラ(Homoptera)目として、例えば、アレウロスリクス・フロッコサス(Aleurothrixus floccosus)、アリロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アオニジエラ属(Aonidiella spp.)、アフィジダエ(Aphididae)、アフィス属(Aphis spp.)、アスピジオタス属(Aspidiotus spp.)、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)、セロプラステル属(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アノニジウム(Chrysomphalus aonidium)、クリソムファルス・ジクチオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、コッカス・ヘスペリズム(Coccus hesperidum)、エンポアスカ属(Empoasca spp.)、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリトロネウラ属(Erythroneura spp.)、ガスカルジア属(Gascardia spp.)、ラオデルファックス属(Laodelphax spp.)、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レピドサフェス属(Lepidosaphes spp.)、マクロシファス属(Macrosiphus spp.)、ミザス属(Myzus spp.)、ネフォテチックス属(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ属(Nilaparvata spp.)、パラトリア属(Paratoria spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)、プラノコッカス属(Planococcus spp.)、シュードアウラカスピス属(Pseudaulacaspis spp.)、シュードコッカス属(Pseudococcus spp.)、サイラ属(Psylla spp.)、プルビナリア・アエチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピジオタス属(Quadraspidiotus spp.)、ルパロシファム属(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属(Saissetia spp.)、スカホイデウス属(Scaphoideus spp.)、スチザフィス属(Schizaphis spp.)、シトビオン属(Sitobion spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ・エリトレアエ(Trioza erytreae)及びウナスピス・シトリ(Unaspis citri);
【0024】
−ヒメノプテラ(Hymenoptera)目として、例えば、アクロミルメクス(Acromyrmex)、アサリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ属(Atta spp.)、セファス属(Cephus spp.)、ジプリオン属(Diprion spp.)、ジプリオニダエ(Diprionidae)、ジリピニア・ポリトマ(Gilpinia polytoma)、ホプロカムパ属(Hoplocampa spp.)、ラシウス属(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)及びベスパ属(Vespa spp.);
【0025】
−ジプテラ(Diptera)目として、例えば、アンテリゴナ・ソカッタ(Antherigona soccata)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、セラチチス属(Ceratitis spp.)、クリソミア属(Chrysomyia spp.)、クレクス属(Culex spp.)、クテレブラ属(Cuterebra spp.)、ダカス属(Dacus spp.)、デリア属(Delia spp.)、ドロソヒラ・メラノガステル(Drosophila melanogaster)、リリオミザ属(Liriomyza spp.)、メラナグロミザ属(Melanagromyza spp.)、オルセオリア属(Orseolia spp.)、オスキネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属(Phorbia spp.)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、スキアラ属(Sciara spp.);
【0026】
−アカリナ(Acarina)目として、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクルス・スレチテンダリ(Aculus schlechtendali)、アンブリオマ属(Amblyomma spp.)、アルガス属(Argas spp.)、ブレビパルプス属(Brevipalpus spp.)、ビリオビア・プラエチオサ(Bryobia praetiosa)、カリピトリメルス属(Calipitrimerus spp.)、コリオプテス属(Chorioptes spp.)、デルマニッサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニキュス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、エリフィエス属(Eriophyes spp.)、ヒアロマ属(Hyalomma spp.)、オリゴニキュス・プラテンシス(Olygonychus pratensis)、オルニトドロス属(Omithodoros spp.)、パノニキュス属(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・フオレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・タツス(Polyphagotarsonemus latus)、ソソプテス属(Psoroptes spp.)、リピセファルス属(Rhipicephalus spp.)、リゾグリファス属(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属(Sarcoptes spp.)、タルソネムス属(Tarsonemus spp.)及びテツラニキュス属(Tetranychus spp.);及び
【0027】
−ネマトダ(Nematoda)類として、例えば、メロイドギン属(Meloidogyne spp.)(例えば、メロイドギン・インコジニタ(Meloidogyne incoginita)及びメロイドギン・ジャバニカ(Meloidogyne javanica))、ヘテロデラ属(Heterodera spp.)(例えば、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、ヘテロデラ・シャチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベナエ(Heterodora avenae)及びヘテロドラ・トリホリイ(Heterodora trifolii))、グロボデラ属(Globodera spp.)(例えば、グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochiensis))、ラドホルス属(Radopholus spp.)(例えば、ラドホルス・シミェス(Radopholus similes))、ロチレンチュルス属(Rotylenchulus spp.)、プラチレンチュス属(Pratylenchus spp.)(例えば、プラチレンチュス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)及びプラチレンチュス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans))、アフェレンチョイデス属(Aphelenchoides spp.)、ヘリコチレンチュス属(Helicotylenchus spp.)、ホプロライムス属(Hoplolaimus spp.)、パラトリチョドルス属(Paratrichodorus spp.)、ロンジドルス属(Longidorus spp.)、ナコブス属(Nacobbus spp.)、スバングイナ属(Subanguina spp.)、ベロンライムス属(Belonlaimus spp.)、クリコネメラ属(Criconemella spp.)、クリコネモイデス属(Criconemoides spp.)、ジチレンチュス属(Ditylenchus spp.)、ドリキョドルス属(Dolichodorus spp.)、ヘミクリコネモイデス属(Hemicriconemoides spp.)、ヘミシクリオフォラ属(Hemicycliophora spp.)、ヒルシュマニエラ属(Hirschmaniella spp.)、ヒプソペリン属(Hypsoperine spp.)、マクロポストニア属(Macroposthonia spp.)、メリヌス属(Melinius spp.)、プンクトデラ属(Punctodera spp.)、クイニスルシウス属(Quinisulcius spp.)、スクテロネマ属(Scutellonema spp.)、キシヒネマ属(Xiphinema spp.)、及びチレンチョルヒンチュス属(Tylenchorhynchus spp.)である。
【0028】
病原体の例は:
−ミクロジチウム・オリザエ(Microdichium oryzae)、コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus)、ピチウム属(Pythium spp)、アチルヤ属(Achlya spp)、マグナポルセ・グリセア(Magnaporthe grisea)、ブルクホルデリア・グルマエ(Burkholderia glumae)、ウスチラギノイデア・ビレンス(Ustilaginoidea virens)、リゾクトニア属(Rhizoctonia spp)、マグナポルセ・グリセア(Magnaporthe grisea)、サナテポルス・キュキュメリス(Thanateporus cucumeris)、アクロシリンドリウム・オリザエ(Acrocylindrium oryzae)、マグナポルセ・サルビニイ(Magnaporthe salvinii)、マグナポルセ・グリセア(Magnaporthe grisea)、コチオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus)、ギベレラ・フジコロイ(Gibberella fujikuroi)、キサントモナス・オリザエpv.オリザエ(Xanthomonas oryzae pv. oryzae)、イネ黒条萎縮ウイルス(Rice black-streaked dwarf virus)、イネ萎縮ウイルス(Rice dwarf virus)、イネ縞葉枯ウイルス(Rice stripe virus)、アチドボラックス・アベナエ(Acidovorax avenae)、プントエアヘルビコラ(Puntoea herbicola)、偽イモチ病(False rice blast)、セルコスポラ・オリザエ(Cercospora oryzae)、クロドスポリウム・ヘルバルム(Clodosporium herbarum)、ブラチスポリウム・ブロッチ(Brachysporium blotch)、エンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)、ガウマノミセス・グラミニス(Gaumanomyces graminis)、ジベレラ・フジコロイ(Gibberella fujikuroi)、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae)、ヘンデルソニア・オリザエ(Hendersonia oryzae)、レプトスファエリア・イワモトリ(Leptosphaeria iwamotori)、ピレノチャエタ・オリザエ(Pyrenochaeta oryzae)、フィロストリクタ属(Phyllostricta spp)、pチウム・アリストスポルム(Pythium aristosporum)、リゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)、リゾクトニア・フミガテ(Rhizoctonia fumigate)、リゾクトニア・オリザエ(Rhizoctonia oryzae)、リゾクトニア・オリザエ−サチバ(Rhizoctonia oryzae-sativa)、スレロフトラ・マクロスポレ(Sclerophthora macrospore)、スクレロチウム・ヒドロヒルム(Sclerotium hydrophilum)、スレロチウム属(Sclerotium spp)及びチレチア・ベルクラヤナ(Tilletia berclayana);
【0029】
種子媒介及び土壌媒介病害を含む真菌病原体、例えば、アスコミセテス(Ascomycetes)(例えば、ベンツリア(Venturia)、ポドスファエラ(Podosphaera)、エリシフェ(Erysiphe)、モニリニア(Monilinia)、ミコスファエレラ(Mycosphaerella)、ウンシヌラ(Uncinula));バシジオミセテス(Basidiomycetes)(例えば、ヘミレイア(Hemileia)、リゾクトニア(Rhizoctonia)、プッシニア(Puccinia)、ウスチラゴ(Ustilago)、チレチア(Tilletia)属);不完全菌類(Fungi imperfecti)(デウテロミセテス(Deuteromycetes)としても知られる;例えば、ボトリチス(Botrytis)、ヘルミンソスポリウム(Helminthosporium)、リンコスポリウム(Rhynchosporium)、フサリウム(Fusarium)、セプトリア(Septoria)、セルコスポラ(Cercospora)、アルテルナリア(Alternaria)、ピリキュラリア(Pyricularia)及びシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides));オオミセテス(Oomycetes)(例えば、フィトフュトラ(Phytophthora)、ペロノスポラ(Peronospora)、シュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)、アルブゴ(Albugo)、ブレミア(Bremia)、ピチウム(Pythium)、シュードスクレロスポラ(Pseudosclerospora)、プラスモパラ(Plasmopara)); 具体的な例は、アルテルナリア属(Alternaria spp.)、アスコチタ属(Ascochyta spp.)、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)、セルコスポラ属(Cercospora spp.)、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、コレトトリチュム・サチブス(Cochliobolus sativus)、コレトトリチュム属(Colletotrichum spp.)エピコクム属(Epicoccum spp.)、フサリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フサリウム・モニリホルム(Fusarium moniliforme)、フサリウム・オキシポルム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・プロリフェラツム(Fusarium proliferatum)、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、フサリウム・スブグルチナンス(Fusarium subglutinans)、ガウマンノミセス・グラミニス(Gaumannomyces graminis)、ヘルミンソスポリウム属(Helminthosporium spp.)、ミクロドチウム・ニバレ(Microdochium nivale)、ペニシリウム属(Penicillium spp.)、フォマ属(Phoma spp.)、ピレノフォラ・グラミネア(Pyrenophora graminea)、ピリキュラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、リゾクトニア・セレアリス(Rhizoctonia cerealis)、スクレロチニア属(Sclerotinia spp.)、セプトリア属(Septoria spp.)、スファセロセカ・レイリアナ(Sphacelotheca reilliana)、チレチア属(Tilletia spp.)、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)、ウロシスチス・オキュルタ(Urocystis occulta)、ウスチラゴ属(Ustilago spp.)又はベルチシリウム属(Verticillium spp.);特に穀物、例えば、小麦、大麦、ライ麦又はオート麦;トウモロコシ;稲;綿;大豆;芝生;シュガービート;アブラナ;ジャガイモ;及び作物、例えば、洋ナシ、レンチル又はヒヨコマメ;及びヒマワリの病原体である。
【0030】
本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される殺真菌剤の例は:(a)ストロビルリン化合物が1又は複数のストロビルリン型:メトキシアクリレート化合物、ストロビルリン型:オキサゾリジンジオン化合物、ストロビルリン型:イミダゾリノン化合物、ストロビルリン型:オキシミノアセトアミド化合物、ストロビルリン類似体:ジヒドロジオキサジン化合物、ストロビルリン型:オキシミノアセテート化合物、及びストロビルリン型:メトキシカルバメート化合物、である。
【0031】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(a)ストロビルリン化合物は、1又は複数のフルオキサストロビン、フェナミドン、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ファモキサドン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、クレソキシムメチル、及びトリフルオキシストロビンに由来する。有利なストビルリン化合物は、フルオキサストロビン及びアゾキシストロビンである。
【0032】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(b)DMI化合物は、1又は複数のDMI:ピペラジン化合物、DMI:トリアゾール化合物、DMI:イミダゾール化合物、及びDMI:ピリミジン化合物に由来する。
【0033】
DMI:ピペラジン化合物は、トリホリンである。
【0034】
DMI:トリアゾール化合物は、1又は複数のアザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアフォル、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、及びトリチコナゾールから選択される。
【0035】
DMI:イミダゾール化合物は、イマザリル、オキスポコナゾールフマレート、ペフラゾエート、ペンコナゾール、プロクロラズ、及びトリフルミゾールから選択される。
【0036】
DMI:ピリジン化合物は、ピリフェノックスである。
【0037】
DMI:ピリミジン化合物は、フェナリモルである。
【0038】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(b)DMI化合物は、1又は複数のビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアフォル、メトコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、プロクロラズ及びイマザリルである。
【0039】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(c)ベンズイミダゾール化合物は、1又は複数のカルベンダジム、フベリダゾール及びチアベンダゾール;有利には1又は複数のフベリダゾール及びチアベンダゾールである。
【0040】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(d)ベンゾトリアジン化合物は、トリアゾキシドである。
【0041】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(e)フェニルピロール化合物は、1又は複数のフェンピクロニル及びフルジオキソニルである。
【0042】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(f)アニリノピリミジン化合物は、1又は複数のシプロジニル及びピリメタニルである。
【0043】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(g)カルボキサミド化合物は、1又は複数のボスカリド、カルボキシン及びシルチオファム;有利には1又は複数のカルボキシン及びシルチオファムである。
【0044】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、(h)フェニルアミド:アシルアラニン化合物は、1又は複数のベナラキシル、ベナラキシル−M、メタラキシル、メタラキシル−M;有利には1又は複数のメタラキシル及びメタラキシル−Mである。
【0045】
ある態様において、他の態様及び観点と独立して、殺真菌剤は、多部位クラス化合物、例えば、チラム、水酸化銅、イミノクタジン及びマンコゼブ、特にチラムから選択される。
【0046】
好ましくは、殺真菌剤は、1又は複数のベナラキシル、ベナラキシル−M、フベルジアゾール、チアベンダゾール、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアフォル、メタラキシル、メタラキシル−M、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、トリチコナゾール、フルジオキソニル、トリアゾキシド、シプロジニル、カルボキシン、シルチオファム、トリフロキシストロビン、イマザリル、グアザチン及び3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−アミドから選択される。
【0047】
ストロビルリン型殺真菌活性成分であるアゾキシストロビン(メチル(E)−2−{2−[6−(2−シアノフェノキシ)ピリミジン−4−イルオキシ]フェニル}−3−メトキシアクリレート)は、本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される好ましい殺真菌剤である。
【0048】
あるいは、以下の殺真菌活性成分が本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される:アシベンゾラル−S−メチル;S−メチルベンゾ[1,2,3]チアジアゾール−7−カルボチオエート)、カルプロパミド;シス,トランス−3−クロロ−4−[4−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]フェニル4−クロロフェニルエーテル)、エジフェンホス;(2RS,3SR)−1−[3−(2−クロロフェニル)−2,3−エポキシ−2−(4−フルオロフェニル)プロピル]−1H−1,2,4−トリアゾール)、フェノキサニル;85%(R)−N−[(RS)−1−シアノ−1,2−ジメチルプロピル]−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオンアミドと15%(S)−N−[(RS)−1−シアノ−1,2−ジメチルプロピル]−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオンアミドの混合物)、4−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ピロール−3−カルボニトリル)、フルトラニル;α,α,α−トリフルオロ−3’−イソプロポキシ−お−トルアニリド)、フタリド;(RS)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ヘキサン−2−オール)、ヒメキサゾール;5−メチルイソキサゾール−3−オール)、メタラキシル;メチル−N−(メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−DL−アラニネート;メチル−N−(メトキシアセチル)−N−(2,6−キシリル)−D−アラニネート;(E)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−(2−フェノキシフェニル)アセトアミド)、ペンシクロン;1−(4−クロロベンジル)−1−シクロペンチル−3−フェニルウレア)、プロベナゾール;(±)−1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル]−1H−1,2,4−トリアゾール)、ピロキロン;2−(チアゾール−4−イル)ベンズイミダゾール;2−(1,3−チアゾール−4−イル)ベンズイミダゾール)、チアジニル;3’−クロロ−4,4’−ジメチル−1,2,3−チアジアゾール−5−カルボキサニリド)、トリシクラゾール;5−メチル−1,2,4−トリアゾロ[3,4−b][1,3]ベンゾチアゾール)、バリダマイシン;1L−(1,3,4/2,6)−2,3−ジヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−4−[(1S,4R,5S,6S)−4,5,6−トリヒドロキシ−3ヒドロキシメチルシクロヘキス−2−エニルアミノ]シクロヘキシル−D−グルコピラノシド)(請求項8)。
【0049】
これらの殺真菌活性成分は、単独で、あるいは他の殺真菌活性成分及び/又は動物殺虫活性成分との混合物において使用することができる。
【0050】
本発明に従う動物殺虫剤及び/又は殺真菌剤を染み込ませた稲のための苗用マットにおける殺真菌活性成分の量は、異なるパラメーター、例えば、殺真菌剤の種類、製剤中の他の殺真菌剤及び/又は動物殺虫剤の存在、放出制御物質の種類及び量に依存する。該製剤は、本発明に従う種子用マットの組成物の一部として、通常0.01〜5重量%の殺真菌活性成分を、好ましくは0.02〜3重量%の殺真菌活性成分を含む。
【0051】
チアニコチニル型殺虫活性成分は、本発明に従う種子用の浸透性マットの調製のために使用される。
【0052】
チアニコチニル型殺虫活性成分であるチアメトキサム(3−2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルメチル)−5−メチル−1,3,5−オキサジアジナン−4−イリデン(ニトロ)アミン)は、本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される好ましい動物殺虫剤である。
【0053】
本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される動物殺虫剤の例は:アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、α−シペルメトリン、β−シフルトリン、β−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エムペントリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、γ−シハロトリン、イミプロトリン、λ−シハロトリン、メトトリン、メトフトリン、ペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、レスメトリン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、テトラーシペルメトリン、トラロメトリン、トランスフトリン、ゼータ−シペルメトリン、アバメクチン、エマメクチン、スピノサド、ドラメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、及び置換されたミベメクチン、例えば、以下の式
【化1】

の化合物
フルベンジアミド(3−ヨード−N’−(2−メシル−1,1’−ジメチルエチル)−N−{4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]−o−トリル}フタルアミド)、フィプロニル、及び以下の式A−1〜A−26の化合物。
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
【表3】

【0057】
【表4】

【0058】
これらの動物殺虫成分は、単独で、あるいは他の動物殺虫活性成分及び/又は殺真菌活性成分との混合物として使用することができる。
【0059】
本発明に従う、動物殺虫剤及び/又は殺真菌剤を染み込ませた種子用マットにおける動物殺虫活性成分の量は、異なるパラメーター、例えば、動物殺虫剤の種類、製剤中の他の動物殺虫剤及び/又は殺真菌剤の存在、放出制御物質の種類及び量に依存する。製剤は、通常、本発明に従う種子用マットの組成の一部として、0.01〜10重量%の動物殺虫活性成分、好ましくは0.02〜5重量%の動物殺虫活性成分を含有する。
【0060】
本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される、動物殺虫又は殺真菌活性成分は、遊離形態又は農芸化学的に使用できる塩形態で存在する。
【0061】
本発明に従う種子用の浸透性マットの調製に使用される動物殺虫剤の例は:ベンフラカルブ;N−[2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ]−N−イソプロピル−β−アラニネート)、ブプロフェジン;2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジアジナン−4−オン)、カルボフラン;2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルメチルカルバメート)、カルボスルファン;2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イル(ジブチルアミノチオ)メチルカルバメート)、カルタプ;S,S’−(2−ジメチルアミノトリメチレン)ビス(チオカルバメート))、シロマジン;N−シクロプロピル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン)、エトフェノプロックス;2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル3−フェノキシベンジルエーテル)、フェンチオン;O,O−ジメチルO−4−メチルチオ−m−トイルホスホチオエート)、ルフェヌロン;(RS)−1−[2,5−ジクロロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)尿素)、メチダチオン;S−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−イルメチルO,O−ジメチルホスホロジチオエート;3−ジメトキシホスフィノチオイルチオメチル−5−メトキシ−1,3,4−チアジアゾール−2(3H)−オン)、メトキシフェノジド;N−tert−ブチル−N’−(3−メトキシ−o−トルオイル)−3,5−キシロヒドラジン)、ピメトロジン;(E)−4,5−ジヒドロ−6−メチル−4−(3−ピリジルメチレンアミノ)−1,2,4−トリアジン−3(2H)−オン)及びテブフェノジド;N−tert−ブチル−N−(4−エチルベンゾイル)−3,5−ジメチルベンゾヒドラジドである(請求項9)。
【0062】
好ましい殺虫剤は、1又は複数のベナラキシル、ベナラキシル−M、フベルジアゾール、チアベンダゾール、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ビテルタノール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアフォル、メタラキシル、メタラキシル−M、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメノール、トリチコナゾール、フルジオキソニル、トリアゾキシド、シプロジニル、カルボキシン、シルチオファム、トリフロキシストロビン、イマザリル、グアザチン、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−アミド、チアメトキサム、イミダクロプリド、アバメクチン、スピノサド、アビサミド、チアクロプリド、λ−シハロトリン、クロチアニジン、テフルトリン、β−シフルトリン、シペルメトリン、α−シペルメトリン、β−シペルメトリン、θ−シペルメトリン、ζーシペルメトリン、及びフィプロニルから選択される。
【0063】
殺真菌活性成分及び/又は動物殺虫活性成分は、無修飾形態、あるいは好ましくは製剤業界において慣習的に利用されるアジュバントと一緒に使用される。この目的のために、これらは乳剤、コーティングペースト剤、直接噴霧可能な又は希釈可能な溶液又は懸濁液、希釈乳剤、水和剤、水溶剤、粉剤、粒剤、及び例えば、重合物質中のカプセル製剤に対する既知の方法において慣習的に処方される。組成物の種類と同様に、投与方法、例えば、噴霧(spraying)、微粒化(atomising)、散粉(dusting)、散乱(scattering)、コーティング(coating)、又は注入(pouring)は、意図される目的及び支配的な環境に従い選択される。該組成物はまた、更なるアジュバント、例えば、安定化剤、消泡剤、粘性調節剤、結合剤、粘着付与剤、並びに肥料、微量栄養素供与体、あるいは特定の効果を得るための他の製剤を含有してよい。
【0064】
適当な担体及びアジュバントは固体又は液体であってよく、そして処方技術にいて有用な物質、例えば、天然又は再生鉱物、溶媒、分散剤、湿潤剤、粘着付与剤、結合剤、又は肥料であってよい。このような担体は、例えば、WO97/33890に記載されている。
【0065】
新規な種子用マットは、殺虫活性成分の放出速度を制御することができる。放出制御物質は、必要とされる時間及び必要とされる濃度において、活性成分を正確に放出することが困難であるために、有効な放出に使用することができる。放出制御は、例えば、カプセル化及び押し出しにより達成することができる。活性成分の特性、及び放出制御物質の組成は、放出特性、例えば、時間、温度、及び他の要因を決定する。いくつかの放出制御補助剤、例えば、界面活性剤、溶媒、油、ポリマー樹脂、及び固形賦形剤が存在する。それぞれの放出制御補助剤は、放出制御の目的に従い、放出速度を速く又は遅くさせる。本発明に使用される放出制御物質は、本発明の目的に従い選択することができる。
【0066】
界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、他の非イオン性界面活性剤、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホサクシネート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジイソプロピルナフタレンスルホネート、アルキルアリールスルホネートホルムアルデヒド縮合物、及び他の陰イオン性界面活性剤が使用される(請求項4)。これらの界面活性剤は、単一で又は複数で使用することができる。界面活性剤の量は、殺虫活性成分及び他の放出制御物質の種類及び量、並びに他の放出制御物質が存在するか否かに依存するが、0.01〜10重量%の界面活性剤、好ましくは0.5〜5重量%の界面活性剤が、全組成物中に含浸する。
【0067】
溶媒として、鉱油、例えば、パラフィン油、白色鉱油、及び植物油、例えば、オリーブ油、大豆油、アブラナ油、コーン油、ヒマシ油、綿実油、ココナッツ油、パーム油を、単一又は複数で使用することができる(請求項5)。溶媒の量は、溶媒の種類、及び殺虫活性成分及び他の放出制御物質の量、並びに他の放出制御物質が存在するか否かに依存する。0.05〜10重量%の溶媒、好ましくは0.1〜5重量%の溶媒を全組成物の一部とする。
【0068】
ポリマー樹脂として、ポリビニルアルコール、酢酸ポリビニル、ポリアクリル酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、多糖、例えば、澱粉及びデキストリン、並びにゴム、例えば、アラビアゴム、グアーゴム、キサンタンゴム、及びジュランゴムを単一で又は複数で使用することができる(請求項6)。ポリマー樹脂の量は、殺虫活性成分及び他の放出制御物質の量、並びに他の放出制御物質が存在するか否かに依存する。0.0005〜20重量%のポリマー樹脂、好ましくは0.01〜10重量%のポリマー樹脂を全組成物の一部とする。
【0069】
賦形剤として、葉ろう石、滑石、ベントナイト、白色炭、尿素ホルムアルデヒド縮合物、カオリン、炭酸カルシウム、粘土、シリカ及びゼオライトを単一で又は複数で使用することができる(請求項7)。賦形剤の量は、殺虫活性成分及び他の放出制御物質の種類及び量、並びに他の放出制御物質が存在するか否かに依存する。0.1〜50重量%の賦形剤、好ましくは1〜35重量%の賦形剤を全組成物の一部とする。
【0070】
更に、例えば、消泡剤、凍結防止剤、安定化剤を本発明に従うマットの一部とすることができる。
【0071】
本発明のマットに使用される床土又は原料は、農業関連産業における当業者に周知な有機物質及び紙線維を含有する。例えば、韓国特許第380531号に開示されるように、固定比率における有機物質及び紙線維を含有する有機床土組成物は、本発明のマットにおける原料として使用することができる。該韓国特許に開示される、60〜90%w/wの有機原料、10〜40%w/wの紙繊維、及び0.1〜0.5%w/wの非イオン性界面活性剤、ならびに3〜5%w/wの有害生物忌避物質を含有する苗マットは、本発明のマットにおいて使用することができる。該苗マットはまた、マット形成可能な有機及び向き物質、更に例えば、おがくず、黄土、ゼオライト、及びバーミキュライト、並びに麦わらを含む農作物の副産物を含有してもよい。原料の他の例は、韓国特許出願第1020040097818号及び第1020030012743号に開示され、これは、ピートモス、ココナッツピート、及び膨張籾殻(expanded chaff)、並びに段ボール紙、新聞紙又はグラフト紙から得られる紙線維(又はセルロース)を含有する床土組成物を記載する。
【0072】
好ましい態様において、1〜99重量%の床土、好ましくは2〜98重量%の床土が全組成物の部分である。
【0073】
本発明の種子用マットは、好ましくは、
a) 0.01〜10%w/wの動物殺虫活性成分、及び/又は
0.01〜5%w/wの殺真菌活性成分、及び
b) 0.01〜10%w/wの界面活性剤、及び
0.005〜10%w/wの溶媒、及び
0.0005〜20%w/wのポリマー樹脂、及び
0.1〜50%w/wの賦形剤、及び
c) 1〜99%w/wの床土、
を含んで成る(請求項10)。
【0074】
本発明の種子用マットは、より好ましくは、
a) 0.02〜5%w/wの動物殺虫活性成分、及び/又は
0.02〜3%w/wの殺真菌活性成分、及び
b) 0.5〜5%w/wの界面活性剤、及び
0.1〜5%w/wの溶媒、及び
0.01〜10%w/wのポリマー樹脂、及び
1〜35%w/wの賦形剤、及び
c) 2〜98%w/wの床土、
を含んで成る。
【0075】
更なる観点において、本発明に従う種子用マットの調製のための方法は、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された混合物を、2〜5ミクロンの平均粒径となるまで湿式粉砕する工程、
c)工程(b)において調製された粉砕混合物を、有機原料と紙線維の混合物と混合する工程、そして
d)マットフォーマーを使用して、工程(c)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る方法(請求項11)。
【0076】
マットフォーマーは、特に有機原料及び/又は紙線維を含有するスラリーの吸引を介して、そしてフレームを形成する、本発明のマットの調製を許容する機器である。このような装置は当業界に既知である。
【0077】
他の観点において、本発明に従う種子用マットの調製のための方法は、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された粉砕された混合物を押し出して顆粒を形成する工程、
c)工程(b)において調製された顆粒を、放出制御ポリマー樹脂でコーティングする工程、
d)工程(c)において調製されたコーティングした顆粒を有機原料と紙線維の混合物と混合する工程、そして
e)マットフォーマーを使用して、工程(d)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る(請求項12)。
【0078】
更なる観点において、本発明に従う種子用マットの調製のための方法は、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された混合物を、2〜5ミクロンの平均粒径となるまで湿式粉砕する工程、
c)工程(b)において調製された粉砕された混合物を押し出して顆粒を形成する工程、
d)工程(c)において調製された顆粒を、放出制御ポリマー樹脂でコーティングする工程、そして
e)マットフォーマーを使用して、工程(d)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る(請求項13)。
【0079】
本発明に従う稲種子用マットの調製の説明を以下に記載する。以下の手順は、単なる説明に過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない:
a)マットを苗床箱(又は苗箱)に置く。
b)十分に膨潤させるために水をマットに注ぐ。
c)予め発芽させた種子、例えば、稲種子を膨潤させたマットに蒔く。
d)蒔いた種子を土で覆い、そして苗床箱を実生発生まで保つ。該苗の根はマットを穿通し、そして根マットを形成する。その後苗を含むマットを田畑、例えば、水田に移植することができる。
【0080】
また、特に観葉植物及び作物のために田畑に直接蒔かれる種子を有する、本発明に従うマットの使用も想定される。
【0081】
本発明において、マットに蒔かれる農植物又は作物の種子は、例えば、1又は複数の活性成分で処理した種子を含む。処理は、種子における活性成分を含有する製剤の薄膜(ドレッシング)(ここで元の大きさ及び/又は形状は、中間状態(例えば、コーティング)と認識できる)から、より厚い膜、例えば、異なる物質(例えば、担体、例えば、粘土;異なる製剤、例えば、他の活性成分;ポリマー;及び着色料)の多層によるペレット形成(ここで種子の元の形状及び/又は大きさは認識できない)まで変更できる。
【0082】
本発明は更に、以下の試験例に対する参考により説明される。これらの試験例は、単なる説明であり、本発明の範囲を制限しない。
【実施例】
【0083】
試験例1:殺真菌剤1の処方
殺真菌剤1で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのアゾキシストロビン(98.4%,Syngenta/ストロビルリン型殺真菌剤)と15gのポリオキシエチレンナフタレンホルムアルデヒド縮合物、50gのグリセリン、1gのキサンタンゴム、1gのシリコーン消泡剤、及び523gの水道水を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0084】
試験例2:殺真菌剤2の処方
殺真菌剤2で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのアゾキシストロビン(98.4%,Syngenta/ストロビルリン型殺真菌剤)と590gのパラフィン油を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0085】
試験例3:殺真菌剤3の処方
殺真菌剤3で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのアゾキシストロビン(98.4%,Syngenta/ストロビルリン型殺真菌剤)と30gのエトキシ化ヒマシ油、20gのドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、50gのポリオキシエチレンラウリルエーテル、及び490gのパラフィン油を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0086】
試験例4:殺真菌剤4の処方
殺真菌剤4で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
100gのアゾキシストロビン(98.4%,Syngenta/ストロビルリン型殺真菌剤)と50gのプレゼラチン澱粉、137gのジオライト粉末、5gの液体パラフィン、5gのタルク、及び488gの葉ろう石をミキサー中で混合する。該混合物を乾式粉砕により98%の粒子が250メッシュ篩を通過するまで粉砕する。粉砕した粉末を水で湿らせ、そして押し出し機により押し出す。押し出した顆粒を乾燥させ、コーティング容器に移す。該顆粒を繰り返し噴霧及び乾燥することにより、430gのポリビニルアセテート乳化物でコーティングする。
【0087】
試験例5:殺虫剤1の処方
殺虫剤1で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのチアメトキサム(98.5%,Syngenta/チアニコチニル殺虫剤)と20gのポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテルカリウム塩、20gのリグノスルホン酸ナトリウム塩、50gのグリセリン、1gのキサンタンゴム、1gのシリコーン消泡剤、及び498gの水道水を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0088】
試験例6:殺虫剤2の処方
殺虫剤2で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのチアメトキサム(98.5%,Syngenta/チアニコチニル殺虫剤)と15gのポリオキシエチレンナフタレンホルムアルデヒド縮合物、50gのグリセリン、1gのキサンタンゴム、1gのシリコーン消泡剤、及び523gの水道水を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0089】
試験例7:殺虫剤3の処方
殺虫剤3で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのチアメトキサム(98.5%,Syngenta/チアニコチニル殺虫剤)と590gのパラフィン油を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0090】
試験例8:殺虫剤4の処方
殺虫剤4で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
410gのチアメトキサム(98.5%,Syngenta/チアニコチニル殺虫剤)と30gのエトキシ化ヒマシ油、20gのドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩、50gのポリオキシエチレンラウリルエーテル、及び490gのパラフィン油を2Lビーカー中で混合する。該混合物を約10分間撹拌し、そして平均粒径が2〜5ミクロンになるまで湿式粉砕する。
【0091】
試験例9:殺虫剤5の処方
殺虫剤5で含浸させた稲種子用マットは、以下のプロセスにより形成される;
44gのチアメトキサム(98.5%,Syngenta/チアニコチニル殺虫剤)と50gのプレゼラチン澱粉、137gのジオライト粉末、5gの液体パラフィン、5gのタルク、及び544gの葉ろう石をミキサー中で混合する。該混合物を乾式粉砕により98%の粒子が250メッシュ篩を通過するまで粉砕する。粉砕した粉末を水で湿らせ、そして押し出し機により押し出す。押し出した顆粒を乾燥させ、コーティング容器に移す。該顆粒を繰り返し噴霧及び乾燥することにより、430gのポリビニルアセテート乳化物でコーティングする。
【0092】
試験例10:殺真菌製剤1で含浸させた稲種子用マットNo
殺真菌製剤1で含浸させた稲種子用マットNo1は、以下のプロセスにより形成される;
稲用の種子マット組成物1を形成するために、200gの試験例1により調製した殺真菌剤1と、乾燥ベースで1000gの稲苗マット(韓国特許第438049号)(これは化学名「Choabang Topsoilマット」としてNational Agro Coにより販売されている)の形成のための原料を混合し、殺真菌製剤1で含浸させる。
【0093】
試験例11:殺真菌製剤2で含浸させた稲種子用マットNo
殺真菌製剤2で含浸させた稲種子用マットNo2は、殺真菌剤1の代わりに殺真菌剤2を添加することを除き、試験例10と同じプロセスにより形成される。
【0094】
試験例12:殺真菌製剤3で含浸させた稲種子用マットNo
殺真菌製剤3で含浸させた稲種子用マットNo3は、殺真菌剤1の代わりに殺真菌剤3を添加することを除き、試験例10と同じプロセスにより形成される。
【0095】
試験例13:殺真菌製剤4で含浸させた稲種子用マットNo
殺真菌製剤4で含浸させた稲種子用マットNo4は、殺真菌剤1の代わりに800gの試験例4により調製された殺真菌剤4と400gの稲種子用マットの形成のための原料を混合することを除き、試験例10と同じプロセスにより形成される。
【0096】
試験例14:殺虫製剤1で含浸させた稲種子用マットNo
殺虫製剤1で含浸させた稲種子用マットNo5は、以下のプロセスにより形成される;
20gの試験例5により調製した殺虫剤1と、乾燥ベースで1180gの稲苗マット(韓国特許第438049号)(これは化学名「Choabang Topsoilマット」としてNational Agro Coにより販売されている)の形成のための原料を混合し、そして稲用の種子マット組成物5を形成し、殺虫製剤1で含浸させる。
【0097】
試験例15:殺虫製剤2で含浸させた稲種子用マットNo
殺虫製剤2で含浸させた稲種子用マットNo6は、殺虫剤1の代わりに試験例6により調製された殺虫剤2を添加することを除き、試験例14と同じプロセスにより形成される。
【0098】
試験例16:殺虫製剤3で含浸させた稲種子用マットNo
殺虫製剤3で含浸させた稲種子用マットNo7は、殺虫剤1の代わりに試験例7により調製された殺虫剤3を添加することを除き、試験例14と同じプロセスにより形成される。
【0099】
試験例17:殺虫製剤4で含浸させた稲種子用マットNo
殺虫製剤4で含浸させた稲種子用マットNo8は、殺虫剤1の代わりに試験例8により調製された殺虫剤4を添加することを除き、試験例14と同じプロセスにより形成される。
【0100】
試験例18:殺虫製剤5で含浸させた稲種子用マットNo
殺虫製剤5で含浸させた稲種子用マットNo9は、殺虫剤1の代わりに200gの試験例9により調製された殺虫剤5と1000gの稲種子用マットの形成のための原料を混合することを除き、試験例14と同じプロセスにより形成される。
【0101】
試験例19:殺真菌製剤1及び殺虫製剤1の両方で含浸させた稲種子用マットNo10
殺真菌製剤1及び殺虫製剤1の両方で含浸させた稲種子用マットNo10は、以下のプロセスにより形成される;
200gの試験例1により調製した殺真菌剤1及び20gの試験例5により調製した殺虫剤1と、乾燥ベースで980gの稲苗マット(韓国特許第438049号)(これは化学名「Choabang Topsoilマット」としてNational Agro Coにより販売されている)の形成のための原料を混合し、そして稲用のマット組成物10を形成し、殺真菌製剤1及び殺虫製剤1の両方で含浸させる。
【0102】
試験例20:殺真菌製剤2及び殺虫製剤2の両方で含浸させた稲種子用マットNo11
殺真菌製剤2及び殺虫製剤2の両方で含浸させた稲種子用マットNo11は、殺真菌剤1及び殺虫剤1の変わりに殺真菌剤2及び殺虫剤2を用いることを除き、試験例19と同じプロセスにより形成される。
【0103】
試験例21:殺真菌製剤3及び殺虫製剤3の両方で含浸させた稲種子用マットNo12
殺真菌製剤3及び殺虫製剤3の両方で含浸させた稲種子用マットNo12は、殺真菌剤1及び殺虫剤1の変わりに殺真菌剤3及び殺虫剤3を用いることを除き、試験例19と同じプロセスにより形成される。
【0104】
試験例22:殺真菌製剤4及び殺虫製剤4の両方で含浸させた稲種子用マットNo13
殺真菌製剤4及び殺虫製剤4の両方で含浸させた稲種子用マットNo13は、殺真菌剤1及び殺虫剤1の変わりに800gの殺真菌剤4及び20gの殺虫剤4を380gの稲種子マットの形成のための原料と共に用いることを除き、試験例19と同じプロセスにより形成される。
【0105】
試験例23:殺真菌製剤1及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo14
200gの試験例1により調製した殺真菌剤1及び200gの試験例9により調製した殺虫剤5と、乾燥ベースで800gの稲苗マット(韓国特許第438049号)(これは化学名「Choabang Topsoilマット」としてNational Agro Coにより販売されている)の形成のための原料を混合し、そして稲用のマット組成物14を形成し、殺真菌製剤1及び殺虫製剤5の両方で含浸させる。
【0106】
試験例24:殺真菌製剤2及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo15
殺真菌製剤2及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo15は、殺真菌剤1の変わりに殺真菌剤2を用いることを除き、試験例23と同じプロセスにより形成される。
【0107】
試験例25:殺真菌製剤3及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo16
殺真菌製剤3及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo16は、殺真菌剤1の変わりに殺真菌剤3を用いることを除き、試験例23と同じプロセスにより形成される。
【0108】
試験例26:殺真菌製剤4及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo17
殺真菌製剤4及び殺虫製剤5の両方で含浸させた稲種子用マットNo17は、殺真菌剤1の変わりに800gの殺真菌剤4と共に200gの稲種子マットの形成のための原料を用いることを除き、試験例23と同じプロセスにより形成される。
【0109】
試験例27:殺真菌製剤1及び4並びに殺虫製剤1及び5の両方で含浸させた稲種子用マットNo18
試験例27:殺真菌製剤1及び4並びに殺虫製剤1及び5の両方で含浸させた稲種子用マットNo18は、100gの殺真菌剤1、400gの殺真菌剤4、10gの殺虫剤1、及び100gの殺虫剤5と共に390gの稲種子マットの形成のための原料を用いることを除き、試験例23と同じプロセスにより形成される。
【0110】
比較例1
種子処理のための市販製品を比較例1として使用した。種子を3〜4日間浸し、その後処理用の水を除去した。製品の水和剤を種子に適用した。発芽は1〜3mmの長さにした。発芽した種子を、種子床土により半分満たされた苗床箱に蒔いた。播種前に床土を満たした。乾燥した土を蒔かれた種子の上にかけた。適当な温度による10〜25日の育成期間後、苗を移植した。
【0111】
比較例2
苗箱投与用の殺虫剤及び殺真菌剤の混合物を含んで成る慣習的な顆粒型製品を比較例2として選択した。殺虫剤未処理発芽種子を、比較例1と同じ育成方法により苗床に蒔いた。移植前の0〜7日目における苗床箱への殺虫剤の処理−散布後、移植を実施した。
【0112】
生物有効性及び作物安全性の評価
有効性試験の区画を30m2(5m×6m、一般に、1種子マットが移植できる)として設計し、そして田面水の深さを3〜5cmに調整した。未処理区画の病害重度と処理区画のものを比較することにより、殺真菌有効性を計算した。殺虫有効性を評価するため、未処理区画との有効性を比較するために植物あたりの標的昆虫の数を計測した。作物安全性の観察は、移植前日まで苗床箱において行い、生物有効性評価が完了するまで続けた。
【0113】
[表1]殺真菌剤で含浸させた稲用種子マットの組成物の生物学的有効性及び植物毒性の評価
【表5】

上の表1は、殺真菌剤で含浸させた稲用種子マットが良好な生物学的有効性及び十分な持続性を有することを示す。
【0114】
[表2]殺虫剤で含浸させた稲用種子マットの組成物の生物学的有効性及び植物毒性の評価
【表6】

上の表2は、殺虫剤で含浸させた稲用種子マットが良好な生物学的有効性及び十分な持続性を有することを示す。
【0115】
[表3]殺真菌剤及び殺虫剤の両方で含浸させた稲用種子マットの組成物の生物学的有効性及び植物毒性の評価
【表7】

上の表3は、殺真菌剤と殺虫剤の両方で含浸させた稲用種子マットが良好な生物学的有効性を有することを示す。特に、殺真菌剤と殺虫剤の両方で含浸させた稲用の種子マットの放出制御可能組成物は、より優れた生物学的有効性を示す。
【0116】
本発明に従い、後にそれ以上の殺虫剤投与は必要とせず、従って、労働力を抑えることができ、そして農業者が殺虫剤に被爆する恐れもなくなる。特に殺虫活性成分の放出制御が可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
種子のためのマットであって、
a)少なくとも1つの動物殺虫活性成分、及び/又は少なくとも1つの殺真菌活性成分、
b)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂、及び賦形剤を含んで成る少なくとも1つの放出制御物質、及び
c)床土として、有機原料の混合物及び/又は紙線維、
を含んで成る、マット。
【請求項2】
稲種子のための請求項1に記載のマット。
【請求項3】
穀類、例えば、小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、トウモロコシ又はモロコシ;ビート、例えば、砂糖又は飼料用ビート;果実、例えば、ナシ状果、核果及び柔果、例えば、リンゴ、西洋ナシ、プラム、桃、アーモンド、サクランボ又はベリー、例えば、イチゴ、ラズベリー又はブラックベリー;マメ科植物、例えば、豆、レンズマメ、エンドウマメ又は大豆;油料穀物、例えば、アブラナ、マスタード、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオ又はピーナッツ;マロー科、例えば、カボチャ、キュウリ又はメロン;繊維植物、例えば、綿、亜麻、麻又はジュート;柑橘果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はタンジェリン;野菜、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ類、ニンジン、タマネギ、チリ、トマト、ジャガイモ、又は唐辛子;月桂樹科、例えば、アボカド、シナモン又はカンファー;及びタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ科、ラテックス植物、観葉植物、花及び芝生から選択される、作物又は穀物の種子のための、請求項1に記載のマット。
【請求項4】
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレントリスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホサクシネート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ジイソプロピルハフタレンスルホネート及びアルキルアリールスルホネートホルムアルデヒド縮合物から選択される、少なくとも1つの界面活性剤活性剤を含んで成る、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマット。
【請求項5】
パラフィン油、白色鉱油、オリーブ油、大豆油、アブラナ油、コーン油、ヒマシ油、綿実油、ココナッツ油、パーム油から選択される少なくとも1つの溶媒を含んで成る、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマット。
【請求項6】
ポリビニルアルコール、酢酸ポリビニル、ポリアクリル酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、澱粉、デキストリン、アラビアゴム、グアーゴム、キサンタンゴム、及びジュランゴムから選択される、少なくとも1つのポリマー樹脂を含んで成る、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマット。
【請求項7】
葉ろう石、滑石、ベントナイト、白色炭、尿素ホルムアルデヒド縮合物、カオリン、炭酸カルシウム、粘土、シリカ及びゼオライトの群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のマット。
【請求項8】
アシベンゾラル−S−メチル、アゾキシストロビン、カルプロパミド、シプロコナゾール、シプロジニル、ジフェノコナゾール、エジフェンホス、エポキシコナゾール、フェノキサニル、フェリムゾン、フルジオキソニル、フルトラニル、フタリド、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M、メトミノストロビン、ペンシクロン、プロベナゾール、プロピコナゾール、ピロキロン、チアベンダゾール、チアジニル、トリシクラゾール、バリダマイシン、トリフロキシストロビン、テブコナゾール及びフルオキサストロビンから選択される、少なくとも1つの殺真菌活性成分を含んで成る、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマット。
【請求項9】
アバメクチン、アセタミプリド、ベンフラカルブ、ブプロフェジン、カルボフラン、カルボスルファン、カルタプ、クロチアニジン、シロマジン、ジノテフラン、エトフェンプロックス、フェンチオン、フィプロニル、イミダクロプリド、ラムダ−シハロトリン、ルフェヌロン、メチダチオン、メトキシフェノジド、ピメトロジン、チアメトキサム、テブフェノジド及びテフルトリンから選択される、少なくとも1つの動物殺虫活性成分を含んで成る、請求項1〜8のいずれか一項に記載のマット。
【請求項10】
a) 0.01〜10%w/wの動物殺虫活性成分、及び/又は
0.01〜5%w/wの殺真菌活性成分、及び
b) 0.01〜10%w/wの界面活性剤、及び
0.005〜10%w/wの溶媒、及び
0.0005〜20%w/wのポリマー樹脂、及び
0.1〜50%w/wの賦形剤、及び
c) 1〜99%w/wの床土、
を含んで成る、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマット。
【請求項11】
種子用マットの調製のための方法であって、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された混合物を、2〜5ミクロンの平均粒径となるまで湿式粉砕する工程、
c)工程(b)において調製された粉砕混合物を、有機原料と紙線維の混合物と混合する工程、そして
d)マットフォーマーを使用して、工程(c)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る方法。
【請求項12】
種子用マットの調製のための方法であって、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された粉砕された混合物を押し出して顆粒を形成する工程、
c)工程(b)において調製された顆粒を、放出制御ポリマー樹脂でコーティングする工程、
d)工程(c)において調製されたコーティングした顆粒を有機原料と紙線維の混合物と混合する工程、そして
e)マットフォーマーを使用して、工程(d)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る方法。
【請求項13】
種子用マットの調製のための方法であって、以下の工程:
a)界面活性剤、溶媒、ポリマー樹脂及び賦形剤の群から選択される放出制御物質の調製のために、少なくとも1つの固体又は液体の殺虫成分と、動物殺虫活性成分及び殺真菌活性成分から選択される少なくとも1の成分を混合する工程、
b)工程(a)において調製された混合物を、2〜5ミクロンの平均粒径となるまで湿式粉砕する工程、
c)工程(b)において調製された粉砕された混合物を押し出して顆粒を形成する工程、
d)工程(c)において調製された顆粒を、放出制御ポリマー樹脂でコーティングする工程、そして
e)マットフォーマーを使用して、工程(d)において得られた混合物でマットを形成する工程、
を含んで成る方法。
【請求項14】
動物有害生物及び/又は病原体を制御するための種子用マットと一緒に、少なくとも1つの動物殺虫活性成分及び/又は少なくとも1つの殺真菌活性成分を含んで成る除放製剤の使用。
【請求項15】
種子及び/又は苗が、稲の種子及び/又は苗である、請求項14に記載の使用。
【請求項16】
種子及び/又は苗が、穀類、例えば、小麦、大麦、ライ麦、オート麦、稲、トウモロコシ又はモロコシ;ビート、例えば、砂糖又は飼料用ビート;果実、例えば、ナシ状果、核果及び柔果、例えば、リンゴ、西洋ナシ、プラム、桃、アーモンド、サクランボ又はベリー、例えば、イチゴ、ラズベリー又はブラックベリー;マメ科植物、例えば、豆、レンズマメ、エンドウマメ又は大豆;油料穀物、例えば、アブラナ、マスタード、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオ又はピーナッツ;マロー科、例えば、カボチャ、キュウリ又はメロン;繊維植物、例えば、綿、亜麻、麻又はジュート;柑橘果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はタンジェリン;野菜、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ類、ニンジン、タマネギ、チリ、トマト、ジャガイモ、又は唐辛子;月桂樹科、例えば、アボカド、シナモン又はカンファー;及びタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ科、ラテックス植物、観葉植物、花及び芝生から選択される、作物又は穀物の種子及び/又は苗である、請求項14に記載の使用。

【公表番号】特表2008−522586(P2008−522586A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543797(P2007−543797)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012996
【国際公開番号】WO2006/061164
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【出願人】(507184029)ナショナル アグロ インダストリアル カンパニー,リミティド (1)
【Fターム(参考)】