説明

空気調和機の室内機

【課題】部品点数を削減することができる空気調和機の室内機の提供。
【解決手段】空気調和機1の室内機10は、フラップ本体31と、回転軸32を回転させるためのモータ33a,33bと、フラップ駆動機構30a,30bとを備えている。フラップ本体31は、吹き出し口15から吹き出される空気の風向を調整するために、回転軸32を中心として回動可能である。フラップ駆動機構30a,30bは、回転軸32が回転することで、回動動作と、位置変更動作とを行うことが可能である。回動動作とは、回転軸32を中心にフラップ本体31を回動させる動作のことである。また、位置変更動作とは、フラップ本体31に対する回転軸の位置を変化させる動作のことである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機の室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、空気調和機の室内機には、端部に設けられている回転軸を中心に回動することで、調和空気が吹き出される空気の吹き出し口を開閉するフラップを備えるものがある。また、フラップは、吹き出し口を開放している場合には、吹き出し口に対するフラップの回動角度が調節されることで、吹き出される空気の風向を調整可能なものがある。しかしながら、端部に回転軸が設けられているようなフラップの場合、吹き出し口の開口面積との関係からフラップの回動角度が制限されることがある。
【0003】
そこで、特許文献1(特開2008−39252号公報)に開示されている空気調和機は、吹き出し口を開閉するとともに吹き出される空気の上下方向の向きを変える上下風向変更羽根(フラップに相当)と、上下風向変更羽根の回転支持部を回動自在に保持する腕部とを備えている。この空気調和機では、空気調和機の運転が開始されると、まず、腕部駆動用モータが駆動することで、吹き出し口を覆うように配置されている上下風向変更羽根が、回転軸とともに腕部によって吹き出し口の前方に移動されて、吹き出し口が開放される。そして、その後、羽根駆動用モータが駆動することで、上下風向変更羽根が回転軸を中心に回動されて、吹き出し口から吹き出される空気の吹き出し方向が変更される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている空気調和機では、上下風向変更羽根を回動させるために複数のモータが必要となり、部品点数が増加するという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、部品点数を削減することができる空気調和機の室内機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明に係る空気調和機の室内機は、フラップと、回転軸を回転させるためのモータと、フラップ駆動機構とを備えている。フラップは、吹き出し口から吹き出される空気の風向を調整するために、回転軸を中心として回動可能である。フラップ駆動機構は、回転軸が回転することで、回動動作と、位置変更動作とを行うことが可能である。回動動作とは、回転軸を中心にフラップを回動させる動作のことである。また、位置変更動作とは、フラップに対する回転軸の位置を変化させる動作のことである。
【0007】
第1発明に係る空気調和機の室内機では、同一のモータによって回転軸が回転されることで、回動動作と位置変更動作とが行われている。このため、フラップを回動させるために回転軸を回転させるモータと、回転軸の位置を移動させるためのモータとが別々に設けられている場合と比較して、モータの数を少なくすることができる。
【0008】
これによって、部品点数を削減することができる。
【0009】
第2発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明の空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、フラップに対する回転軸の位置が所定の第1位置にある場合に、回動動作を行う。このため、この空気調和機の室内機では、フラップに対する回転軸の位置が所定の第1位置にある場合に、フラップの回動を行うことができる。
【0010】
第3発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明または第2発明の空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、位置変更動作が行われている場合には、回動動作が行われないように構成されている。このため、この空気調和機の室内機では、回動動作と位置変更動作とが同時に行われないようにすることができる。
【0011】
これによって、フラップの回動時にフラップが吹き出し口に干渉するおそれを減らすことができる。
【0012】
第4発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第3発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、ギアと、ギアと噛み合うラックとを有する。ギアは、回転軸の回転に伴って回転する。また、ラックは、フラップに設けられている。このため、ギアおよびラックを介してモータの駆動力をフラップに伝達することができる。
【0013】
第5発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第4発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、第1フラップ駆動機構と、第2フラップ駆動機構とを有する。また、第1フラップ駆動機構と第2フラップ駆動機構とは、フラップの長手方向に所定間隔だけ離間するように、それぞれ配置されている。このため、この空気調和機では、複数のフラップ駆動機構によって、回動動作および位置変更動作を行うことができる。
【0014】
第6発明に係る空気調和機の室内機は、第5発明の空気調和機の室内機であって、第1フラップ駆動機構と第2フラップ駆動機構とは、フラップの両端部近傍に、それぞれ配置されている。このため、例えば、フラップ駆動機構がフラップの一方の端部近傍にのみ設けられている場合と比較して、回動動作および位置変更動作が円滑に行われないおそれを減らすことができる。
【0015】
これによって、回動動作および位置変更動作が行われないおそれを減らすことができる。
【0016】
第7発明に係る空気調和機の室内機は、第5発明または第6発明の空気調和機の室内機であって、回転軸は、第1フラップ駆動機構に対応する第1回転軸と、第2フラップ駆動機構に対応する第2回転軸とを含む。また、モータは、第1回転軸を回転させるための第1モータと、第2回転軸を回転させるための第2モータとを有する。このため、この空気調和機の室内機では、複数のフラップ駆動機構のそれぞれに対応する回転軸を回転させるために個別のモータが設けられている。したがって、例えば、複数のフラップ駆動機構のそれぞれに対応する複数の回転軸が1つのモータによって回転される場合と比較して、各回転軸が回転しないおそれを減らすことができる。
【0017】
これによって、回動動作および位置変更動作が行われないおそれを減らすことができる。
【0018】
第8発明に係る空気調和機の室内機は、第7発明の空気調和機の室内機であって、モータは、制御部によって制御されている。また、制御部は、第1モータと第2モータとを、それぞれ個別に制御可能である。このため、この空気調和機の室内機では、複数のモータを個別に制御することができる。したがって、例えば、フラップの両端側にモータが配置されている場合には、吹き出し口に対するフラップの端部の出し寸法を、それぞれの端部で自在に変えることができる。
【0019】
第9発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第6発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、モータは、フラップの長手方向一端側に配置されている。また、前記モータは、フラップ駆動機構に対応する回転軸を回転させる。このため、1つのモータによって、フラップ駆動機構に対応する回転軸を回転させることができる。したがって、例えば、複数のフラップ駆動機構のそれぞれに対応する複数の回転軸を回転させるためのモータが複数備えられている場合と比較して、モータの数、および、モータの駆動に要する電線の数を減らすことができる。
【0020】
第10発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第9発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、回動動作と、位置変更動作とを連続して行う。このため、この空気調和機では、回動動作と位置変更動作とを連続して行うことができる。
【0021】
第11発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第10発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、位置変更動作が行われている間に、フラップの回動を防止するための回動防止部材を更に備える。このため、この空気調和機の室内機では、フラップに対する回転軸の位置が変更されている間に、フラップが回動するおそれを減らすことができる。
【0022】
第12発明に係る空気調和機の室内機は、第1発明から第11発明のいずれかの空気調和機の室内機であって、フラップ駆動機構は、フラップの回動角度が全閉角度にある場合に、位置変更動作を行う。また、全閉角度とは、フラップが吹き出し口を覆う回動角度のことである。このため、この空気調和機の室内機では、フラップの回動角度が全閉角度である場合に、フラップに対する回転軸の位置を変更することができる。
【発明の効果】
【0023】
第1発明に係る空気調和機の室内機では、部品点数を削減することができる。
【0024】
第2発明に係る空気調和機の室内機では、フラップに対する回転軸の位置が所定の第1位置にある場合に、フラップの回動を行うことができる。
【0025】
第3発明に係る空気調和機の室内機では、フラップの回動時にフラップが吹き出し口に干渉するおそれを減らすことができる。
【0026】
第4発明に係る空気調和機の室内機では、ギアおよびラックを介してモータの駆動力をフラップに伝達することができる。
【0027】
第5発明に係る空気調和機の室内機では、複数のフラップ駆動機構によって、回動動作および位置変更動作を行うことができる。
【0028】
第6発明に係る空気調和機の室内機では、回動動作および位置変更動作が行われないおそれを減らすことができる。
【0029】
第7発明に係る空気調和機の室内機では、回動動作および位置変更動作が行われないおそれを減らすことができる。
【0030】
第8発明に係る空気調和機の室内機では、吹き出し口に対するフラップの端部の出し寸法を、それぞれの端部で自在に変えることができる。
【0031】
第9発明に係る空気調和機の室内機では、モータの数、および、モータの駆動に要する電線の数を減らすことができる。
【0032】
第10発明に係る空気調和機の室内機では、回動動作と位置変更動作とを連続して行うことができる。
【0033】
第11発明に係る空気調和機の室内機では、フラップに対する回転軸の位置が変更されている間に、フラップが回動するおそれを減らすことができる。
【0034】
第12発明に係る空気調和機の室内機では、フラップの回動角度が全閉角度である場合に、フラップに対する回転軸の位置を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る室内機を備える空気調和機の正面図。
【図2】空気調和機において冷房運転が実行されている場合の室内機の縦断面図。
【図3】空気調和機において暖房運転が実行されている場合の室内機の縦断面図。
【図4】フラップの外観斜視図。
【図5】フラップの端部近傍の拡大図。
【図6】運転が停止している状態の空気調和機において、図1の矢印B方向から視た吹き出し口近傍の概念図。
【図7】冷房運転が実行されている空気調和機において、図1の矢印B方向から視た吹き出し口近傍の概念図。
【図8】暖房運転が実行されている空気調和機において、図1の矢印B方向から視た吹き出し口近傍の概念図。
【図9】運転が停止している状態から回転軸の位置が移動された空気調和機において、図1の矢印B方向から視た吹き出し口近傍の概念図。
【図10】空気調和機の備える制御部の制御ブロック図。
【図11】変形例(B)に係る室内機の正面図であって、フラップ本体の左側が吹き出し口に対して室内機の後面側にずれている状態を示す図。
【図12】変形例(B)に係る室内機の外観斜視図であって、フラップ本体の左側が吹き出し口に対して室内機の後面側にずれている状態を示す図。
【図13】変形例(B)に係る室内機であって、フラップ本体の左側が吹き出し口に対して室内機の後面側にずれている状態のフラップの概略斜視図。
【図14】変形例(C)に係る室内機の備えるフラップの外観斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る室内機10を備える空気調和機1について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0037】
<空気調和機の構成概略>
図1は、空気調和機1の正面図である。
【0038】
空気調和機1は、室内の壁面に取り付けられる室内機10と、室外に設置される室外機20とを備えており、冷房運転および暖房運転等の各種運転を実行することができる。室内機10と室外機20とは、図1に示すように、冷媒配管、加湿ホース、電線および通信線などを集合した集合連絡管2によって接続されている。
【0039】
室外機20は、室外空調ユニット21と、室外空調ユニット21上に配置される調湿ユニット22とを有している。室外空調ユニット21は、圧縮機23と、圧縮機23の吐出側に接続されている四路切換弁24と、圧縮機23の吸入側に接続されるアキュムレータと、四路切換弁24に接続されている室外熱交換器と、室外熱交換器に接続された室外膨張弁26とを有している(図10参照)。室外膨張弁26は、冷媒配管を介して後述する室内熱交換器12の一端と接続される。また、四路切換弁24は、冷媒配管を介して室内熱交換器12の他端と接続されている。また、室外空調ユニット21内には、室外ファン25が設けられている(図10参照)。室外ファン25は、室外の空気を取り込み、室外熱交換器での熱交換後の空気を室外に排出するプロペラファンである。
【0040】
調湿ユニット22は、加湿ホースおよび室内機10内部に配置される加湿ダクトを介して、室外空気や調湿空気を室内機10側に供給したり、室内空気を室外に排気したりすることができる。
【0041】
<室内機の構成>
図2は、空気調和機1において冷房運転が行われている場合の室内機10の断面図である。図3は、空気調和機1において暖房運転が行われている場合の室内機10の断面図である。なお、図2および図3において、矢印jは室内機10の前側に向かう方向である前方向を示しており、矢印kは室内機10の後側に向かう方向である後方向を示している。
【0042】
室内機10は、室内の壁面等に取り付けられる壁掛け型の室内機であって、主として、室内機ケーシング11と、室内熱交換器12と、クロスフローファン13と、フラップ30とを備えている。
【0043】
室内機ケーシング11には、室内熱交換器12およびクロスフローファン13等が収納されている。また、室内機ケーシング11には、取り込み口14と、吹き出し口15とが形成されている。取り込み口14は室内機ケーシング11の上部に設けられており、室内の空気を室内機ケーシング11の内側に取り込むための開口である。また、吹き出し口15は、室内機ケーシング11の前面下部に設けられており、室内機10内で調和された空気を吹き出すための開口である。
【0044】
室内熱交換器12は、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管12aと、伝熱管12aに挿通される複数のフィン12bとからなり、接触する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器12は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0045】
クロスフローファン13は、駆動機構としてのモータ(図示せず)と、モータにより回転駆動される羽根車とを有している。また、クロスフローファン13は、取り込み口14から室内機ケーシング11内に空気を吸入し、室内熱交換器12を通過させた後に、吹き出し口15から室内機ケーシング11外に空気を吹き出すことができるように配置されている。
【0046】
フラップ30は、吹き出し口15近傍に配置されており、回動または移動することで、吹き出し口15を開閉することができる。また、フラップ30は、吹き出し口15に対する傾斜角度を調整することで、吹き出し口15から室内に吹き出される空気の風向を変更することができる。
【0047】
次に、室内機10の備えるフラップ30の構成について説明する。
【0048】
<フラップの構成>
図4は、フラップ30の斜視図である。図5は、フラップ30の部分拡大図である。
【0049】
フラップ30は、図4に示すように、主に、フラップ本体31と、フラップ駆動モータ33a,33bと、フラップ駆動機構30a,30bとを備えている。
【0050】
フラップ本体31は、図1に示すように、室内機10の長手方向に長い形状を呈する板状の部材である。また、フラップ本体31は、吹き出し口15の開口面積と略同一の面積を有している。このため、フラップ本体31は、吹き出し口15の略全部を覆うことができる。
【0051】
また、フラップ本体31は、後述するギア38a,38bとラック39a,39bとの噛み合いを介して、室内機10の長手方向に延びる回転軸32に連結されている。回転軸32は、図4に示すように、2つの駆動軸35a,35bを含む。また、駆動軸35a,35bは、フラップ本体31の長手方向hに平行に延びており、フラップ本体31の両端部近傍にそれぞれ配置されている。なお、本実施形態におけるフラップ本体31の長手方向hは、室内機10の長手方向に対して平行な方向である。さらに、フラップ本体31は、回転軸32を中心に回動することで、吹き出し口15から吹き出される空気の吹き出し方向を変更することができる。
【0052】
フラップ駆動モータ33a,33bは、正逆回転可能なステッピングモータであって、第1フラップ駆動モータ33aと第2フラップ駆動モータ33bとを有する。各フラップ駆動モータ33a,33bは、各駆動軸35a,35bとそれぞれ連結しており、各駆動軸35a,35bを回転させる。なお、フラップ駆動モータ33a,33bの回転方向および回転数は、後述する制御部60によって制御されている。
【0053】
フラップ駆動機構30a,30bは、第1フラップ駆動機構30aと第2フラップ駆動機構30bとを有しており、フラップ本体31の両端部近傍にそれぞれ配置されている。具体的には、第1フラップ駆動機構30aは、フラップ本体31の一方の端部近傍に配置されている。また、第2フラップ駆動機構30bは、フラップ本体31の他方の端部近傍に配置されている。
【0054】
なお、本実施形態では、フラップ駆動機構30a,30bがフラップ本体31の両端部近傍に配置されているが、これに限定されず、2以上のフラップ駆動機構がフラップ本体の長手方向に所定間隔だけ離間するようにフラップ本体にそれぞれ配置されていてもよい。
【0055】
また、各フラップ駆動機構30a,30bは、移動部材36a,36bとギア38a,38bとをそれぞれ有している。
【0056】
移動部材36a,36bは、フラップ本体31の長手方向hに直交する方向iに長い部材であって、フラップ本体31の長手方向hの両端部にそれぞれ設けられている(図5参照)。また、移動部材36a,36bは、側面視において長円形状を呈しており、フラップ本体31の上面に固定されている。また、移動部材36a,36bには、ギア38a,38bが入り込むための長孔37a,37bが形成されている。この長孔37a,37bは、両端の円弧面部(37aa;図5参照)と、2つの円弧面部を結ぶ上面部(37ab;図5参照)および下面部(37ac;図5参照)とから構成されている。また、長孔37a,37bの上面部には、ギア38a,38bと噛み合うラック39a,39bが形成されている。なお、長孔37a,37bは、移動部材36a,36bの長手方向、すなわち、フラップ本体31の長手方向hに直交する方向iに延びるように形成されている。また、本実施形態におけるフラップ本体31の長手方向hに直交する方向iは、室内機10の前後方向に略平行な方向である。このため、長孔37a,37bの各円弧面部は、各長孔37a,37bの前部および後部に配置されている。
【0057】
ギア38a,38bは、各駆動軸35a,35bの端部に固定されている。また、各ギア38a,38bは、駆動軸35a,35bの回転に伴って回転する。このため、各フラップ駆動モータ33a,33bが駆動することによって、各駆動軸35a,35bおよび各ギア38a,38bが回転する。言い換えると、第1フラップ駆動モータ33aが駆動することによって、駆動軸35aおよびギア38aが回転する。また、第2フラップ駆動モータ33bが駆動することによって、駆動軸35bおよびギア38bが回転する。
【0058】
また、各ギア38a,38bは、各移動部材36a,36bに含まれるラック39a,39bと噛み合う。このため、フラップ駆動機構30a,30bは、ラック/ピニオン機構を構成しており、ギア38a,38bおよびラック39a,39bを介して、フラップ駆動モータ33a,33bの駆動力をフラップ本体31に伝達することができる。
【0059】
このような構成によって、フラップ駆動機構30a,30bは、フラップ駆動モータ33a,33bによって駆動軸35a,35bが回転されてギア38a,38bおよびラック39a,39bに動力が伝達されることで、回転軸32を中心にフラップ本体31を回動させてフラップ本体31の吹き出し口15に対する傾斜角度、すなわち、フラップ本体31の姿勢を変更する回動動作や、フラップ本体31を室内機10の前後方向に移動させる移動動作(位置変更動作に相当)を行う。なお、この移動動作は、フラップ本体31の姿勢を維持した状態で行われる。
【0060】
また、フラップ30は、ガイドローラ40を備えている(図6参照)。ガイドローラ40は、移動部材36a,36bにおいてラック39a,39bが設けられている上面部を含む移動部材36a,36bの上部を挟んでギア38a,38bに対向するように配置されている。また、ガイドローラ40は、移動部材36a,36bを上側から支持するとともに、回転軸32の移動に伴って回転するように構成されている。
【0061】
次に、フラップ駆動機構30a,30bの回動動作およびフラップ駆動機構30a,30bの移動動作について説明する。なお、以下より、フラップ30において、フラップ本体31が回転軸32を中心に回動する方向を回動方向といい、フラップ本体31が回動方向とは別の方向に移動する方向、すなわち、室内機10の前後方向に略平行な方向を移動方向という。
【0062】
<回動動作>
フラップ駆動機構30a,30bは、上述のように、フラップ駆動モータ33a,33bが駆動されて回転軸32が回転されることで、フラップ本体31を回動方向に回動させることができる。言い換えると、フラップ駆動機構30a,30bは、フラップ駆動モータ33a,33bによる回転軸32の回転を回転運動としてフラップ本体31に伝達することができる。このようにして、フラップ駆動機構30a,30bは、回転軸32を中心にフラップ本体31を回動方向に回動することで、吹き出し口15を開閉することができる。また、フラップ駆動機構30a,30bは、回転軸32を中心にフラップ本体31を回動方向に回動してフラップ本体31の吹き出し口15に対する回動角度、すなわち、傾斜角度を調整することで、吹き出し口15から室内に吹き出される空気の風向を変更したりすることができる。
【0063】
次に、フラップ駆動機構30a,30bの回動動作を説明する前に、図を用いて、運転モードに応じたフラップ30の状態(閉状態、第1開状態および第2開状態)について説明する。
【0064】
なお、図6は、室内機10の吹き出し口15近傍を図1の矢印B方向から視た概念図であって、空気調和機1の運転が停止状態である場合のフラップ30の状態を示している。図7は、室内機10の吹き出し口15近傍を図1の矢印B方向から視た概念図であって、空気調和機1において冷房運転が実行されている場合のフラップ30の状態を示す図である。図8は、室内機10の吹き出し口15近傍を図1の矢印B方向から視た概念図であって、空気調和機1において暖房運転が実行されている場合のフラップ30の状態を示す図である。また、図6、図7、図8および図9において、矢印jは室内機10の前側に向かう方向である前方向を示しており、矢印kは室内機10の後側に向かう方向である後方向を示している。さらに、以下より、移動部材36a,36bの端部のうち、閉状態において、室内機10の後側に近い側の端部、すなわち、長孔37a,37bの後部に配置される円弧面部を含む端部を第1端部36aa,36baといい、第1端部36aa,36baとは別の端部であって室内機10の前側に近い側の端部、すなわち、長孔37a,37bの前部に配置される円弧面部を含む端部を第2端部36ab,36bbという。
【0065】
空気調和機1の運転が行われていない場合、すなわち、空気調和機1の運転が停止している状態である場合、フラップ30は、図6に示すように、吹き出し口15を閉じるように配置される閉状態となる。また、フラップ30が閉状態の場合には、回転軸32が図6に示す位置(所定の第1位置に相当)、すなわち、移動部材36a,36bの第1端部36aa,36ba近傍に位置している状態で、フラップ本体31が吹き出し口15を覆うように配置されている。このとき、フラップ駆動モータ33a,33bは駆動していないため、吹き出し口15がフラップ本体31によって覆われた状態が維持される。
【0066】
空気調和機1において冷房運転が実行されている場合、フラップ30は、吹き出し口15を開放するように配置される第1開状態となる。また、フラップ30が第1開状態となる場合には、図7に示すように、回転軸32が図7に示す位置、すなわち、フラップ30の状態が閉状態である場合と同様の位置である移動部材36a,36bの第1端部36aa,36ba近傍に位置している状態で、フラップ本体31が吹き出し口15を開放するように配置されている。言い換えると、フラップ本体31の後側端部近傍、すなわち、吹き出し口15の後方寄りの部分に配置されている回転軸32を中心にフラップ本体31が回動するため、フラップ30が第1開状である場合には、フラップ本体31の前側端部が後側端部よりも吹き出し口15の開口面に対して下降した状態となる。また、フラップ本体31は、吹き出し口15から室内機10の前側に向かって空気が吹き出されるように配置されている。このため、空気調和機1において冷房運転が実行されている場合には、主に、図2の矢印A1で示す方向に吹き出し口15から空気が吹き出される。
【0067】
空気調和機1において暖房運転が実行されている場合、フラップ30は、吹き出し口15を開放するように配置される第2開状態となる。また、フラップ30が第2開状態となる場合には、図8に示すように、回転軸32が図8に示す位置(所定の第1位置に相当)、すなわち、移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bb近傍に位置している状態で、フラップ本体31が吹き出し口15を開放するように配置されている。また、フラップ本体31は、吹き出し口15から室内機10の下側に向かって空気が吹き出されるように配置されている。言い換えると、フラップ本体31の前側端部近傍、すなわち、吹き出し口15の前方寄りの部分に配置されている回転軸32を中心にフラップ本体31が回動するため、フラップ30が第2開状である場合には、フラップ本体31の後側端部が前側端部よりも吹き出し口15の開口面に対して下降した状態となる。このため、空気調和機1において暖房運転が実行されている場合には、主に、図3の矢印A2で示す方向に吹き出し口15から空気が吹き出される。
【0068】
次に、フラップ駆動機構30a,30bの回動動作について説明する。
【0069】
フラップ駆動機構30a,30bの回動動作には、フラップ30の状態が第1開状態に切り換わる第1回動動作と、フラップ30の状態が第2開状態に切り換わる第2回動動作とが含まれる。また、フラップ駆動機構30a,30bは、回転軸32が図6、図7または図8に示す位置にある場合にのみ回動動作を行うことができる。すなわち、回転軸32が、移動部材36a,36bの第1端部36aa,36baと第2端部36ab,36bbとの間の位置にある場合は、回転軸32が回転しても、フラップ本体31が回転しないように構成されている。なお、以下では、説明の便宜上、フラップ30の状態が閉状態(図6参照)から第1開状態(図7参照)に切り換わるときにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動することによって駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが回転する方向を「正方向」という。
【0070】
フラップ駆動機構30a,30bの第1回動動作には、フラップ30の状態が閉状態から第1開状態に切り換わる動作と、フラップ30の状態が第1開状態から閉状態に切り換わる動作とが含まれる。
【0071】
フラップ30の状態が閉状態から第1開状態に切り換わる場合には、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動する。このため、フラップ本体31は、回転軸32を中心に図7に示す回動方向X1に回動する。
【0072】
また、フラップ30の状態が閉状態から第1開状態に切り換わる場合、ガイドローラ40が長円形状の移動部材36a,36bの外周の円弧部分に当接した状態で、回転軸32が回転される。このとき、移動部材36a,36bの外周の円弧部分がガイドローラ40に沿って移動するため、ガイドローラ40によってフラップ本体31が回動するように規制される。なお、ガイドローラ40による上述のフラップ本体31の規制は、後述する第2回動動作においても同様である。
【0073】
また、フラップ30の状態が第1開状態から閉状態に切り換わる場合には、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1とは逆の逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動する。このため、フラップ本体31は、回転軸32を中心に図7に示す回動方向X2に回動する。
【0074】
このようにして、フラップ駆動機構30a,30bの第1回動動作が行われる。
【0075】
さらに、フラップ駆動機構30a,30bの第2回動動作には、フラップ30の状態が、回転軸32が移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bb近傍に位置する状態(以下、回動待機状態という)から第2開状態に切り換わる動作と、フラップ30の状態が第2開状態から回動待機状態に切り換わる動作とが含まれる。なお、フラップ30の状態が閉状態から第2開状態に移行する場合には、後述する移動動作により閉状態から回動待機状態に切り換えられた後に、上述の第2回動動作が行われる。
【0076】
フラップ30の状態が回動待機状態から第2開状態に切り換わる場合には、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動する。このため、フラップ本体31は、回転軸32を中心に図8に示す回動方向X3に回動する。
【0077】
また、フラップ30の状態が第2開状態から回動待機状態に切り換わる場合には、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動する。このため、フラップ本体31は、回転軸32を中心に図8に示す回動方向X4に回動する。
【0078】
このようにして、フラップ駆動機構30a,30bの第2回動動作が行われる。
【0079】
次に、フラップ駆動機構30a,30bの移動動作について説明する。
【0080】
<移動動作>
図9は、室内機10の吹き出し口15近傍を図1の矢印B方向から視た概念図であって、空気調和機1における暖房運転の実行開始時にフラップ本体31に対する回転軸32の位置が移動された状態、すなわち、フラップ30の回動待機状態を示す図である。
【0081】
フラップ駆動機構30a,30bは、上述のように、フラップ駆動モータ33a,33bが駆動されて回転軸32が回転されることで、フラップ本体31を移動方向に移動させることができる。言い換えると、フラップ駆動機構30a,30bは、フラップ駆動モータ33a,33bによる回転軸32の回転運動をギア38a,38bおよびラック39a,39bによって直線運動に変換してフラップ本体31に伝達することができる。このようにして、フラップ駆動機構30a,30bは、フラップ本体31を移動方向に移動させることができる。すなわち、フラップ駆動機構30a,30bは、移動動作を行うことによって、フラップ本体31に対する回転軸32の位置を変化させることができる。なお、フラップ駆動機構30a,30bは、移動動作が行われている場合には、回動動作が行われないように構成されている。すなわち、フラップ本体31の姿勢が変化されずに移動動作が行われる。これは、ガイドローラ40によってフラップ本体31が直線的に移動するように規制されるためである。具体的には、ガイドローラ40が長円形状の移動部材36a,36bの外周の直線部分に当接した状態で回転軸32が回転されることで、移動部材36a,36bの外周の直線部分がガイドローラ40に沿って移動する。これによって、ガイドローラ40によってフラップ本体31が直線的に移動するように規制される。
【0082】
フラップ本体31が吹き出し口15を覆うように配置されている状態、すなわち、フラップ30の状態が閉状態である場合に、回転軸32およびギア38a,38bが逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動することで、フラップ本体31は、図9に示す移動方向X5、すなわち、室内機10の後方向kに移動する。これによって、吹き出し口15の一部が開放される。このとき、回転軸32の位置が、移動部材36a,36bの第1端部36aa,36ba近傍から第2端部36ab,36bb近傍に移動する。ここで、フラップ本体31において、移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bbに近い側、すなわち、室内機10の前面側に近い側をフラップ本体31の前方とすると、フラップ本体31が移動方向X5に移動することで、フラップ本体31に対する回転軸32の位置が、フラップ30の状態が閉状態である場合と比較して、フラップ本体31の前方に移動する。
【0083】
これによって、フラップ30の状態が、閉状態から回動待機状態に切り換わる。
【0084】
また、吹き出し口15の一部が開放された状態、すなわち、回転軸32の位置が移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bb近傍に位置している状態で、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bが駆動することで、フラップ本体31は、図9に示す移動方向X6、すなわち、室内機10の前方向jに移動する。これによって、フラップ本体31が吹き出し口15を覆うように配置される。また、このとき、回転軸32の位置が、移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bb近傍から第1端部36aa,36ba近傍に移動する。このように、フラップ本体31が移動方向X6に移動することで、フラップ本体31に対する回転軸32の位置が、フラップ30の状態が回動待機状態である場合と比較して、フラップ本体31の後方に移動する。
【0085】
これによって、フラップ30の状態が、回動待機状態から閉状態に切り換わる。
【0086】
次に、フラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御する制御部60について説明する。
【0087】
<制御部>
制御部60は、図10に示すように、室内機10および室外機20の各種機器と接続されており、リモートコントローラ80等を介した空調対象者からの運転指令に基づいて、冷房運転および暖房運転等の各運転モードに応じた各種機器の運転制御を行うことができる。
【0088】
また、制御部60は、フラップ駆動制御部61を有している。フラップ駆動制御部61は、フラップ駆動機構30a,30bの回動動作または移動動作が行われるように、フラップ駆動モータ33a,33bの回転数および回転方向を制御することで、フラップ30の状態を運転モードに応じた状態に切り換える。具体的には、フラップ駆動制御部61は、フラップ駆動モータ33a,33bに対して回転数および回転方向に関する制御信号を出力する。なお、本実施形態では、フラップ駆動制御部61は、各フラップ駆動モータ33a,33bを個別には制御していないものとする。
【0089】
次に、制御部60による運転モードに応じたフラップ30の状態の切り換え制御について説明する。
【0090】
<制御部によるフラップの状態の切り換え制御>
空気調和機1の運転が停止している状態で、リモートコントローラ80を介して空調対象者から冷房運転の開始指令が為されると、フラップ駆動制御部61は、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御する。このため、ギア38a,38bが正方向Y1に回転することで、回転軸32を中心にフラップ本体31が回動方向X1に回動する。
【0091】
これによって、フラップ30の状態が閉状態から第1開状態に切り換わる。
【0092】
また、空気調和機1において冷房運転が実行されている状態で、リモートコントローラ80等を介して空調対象者から冷房運転の停止指令が為されると、フラップ駆動制御部61は、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御する。このため、ギア38a,38bが逆方向Y2に回転することで、回転軸32を中心にフラップ本体31が回動方向X2に回動する。
【0093】
これによって、フラップ30の状態が、第1開状態から閉状態に切り換わる。
【0094】
また、空気調和機1の運転が停止している状態で、リモートコントローラ80を介して空調対象者から暖房運転の開始指令が為されると、フラップ駆動制御部61は、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御する。このとき、ギア38a,38bが逆方向Y2に回転することで、フラップ本体31が移動方向X5に移動する。そして、フラップ本体31が移動方向X5に移動することで、回転軸32が移動部材36a,36bの第1端部36aa,36baから第2端部36ab,36bbまで移動する。これによって、フラップ30の状態が閉状態から回動待機状態に切り換わる。さらに、フラップ30の状態が回動待機状態に切り換わった後に、回転軸32が移動部材36a,36bの第2端部36ab,36bbの位置にある状態で、フラップ駆動制御部61が、ギア38a,38bが更に逆方向Y2に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御することで、回転軸32を中心にフラップ本体31が回動方向X3に回動する。
【0095】
これによって、フラップ30の状態が閉状態から回動待機状態を経て第2開状態に切り換わる。
【0096】
また、空気調和機1において暖房運転が実行されている状態で、リモートコントローラ80を介して空調対象者から暖房運転の停止指令が為されると、フラップ駆動制御部61は、駆動軸35a,35bおよびギア38a,38bが正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御する。このとき、ギア38a,38bが正方向Y1に回転することで、回転軸32を中心にフラップ本体31が回動方向X4に回動する。そして、回転軸32を中心にフラップ本体31が回動方向X4に回動することで、フラップ30の状態が第2開状態から回動待機状態に切り換わる。さらに、フラップ30の状態が回動待機状態に切り換わった後に、フラップ駆動制御部61が、ギア38a,38bが更に正方向Y1に回転するようにフラップ駆動モータ33a,33bを制御することで、フラップ本体31が移動方向X6に移動する。
【0097】
これによって、フラップ30の状態が第2開状態から回動待機状態を経て閉状態に切り換わる。
【0098】
このように、フラップ30の状態は、各運転モードに応じて、第1開状態、または、第2開状態に切り換わる。また、フラップ30の状態が、閉状態から第2開状態に切り換わる場合、または、第2開状態から閉状態に切り換わる場合に、フラップ本体31に対する回転軸32の位置が移動される。このとき、フラップ本体31は、フラップ駆動モータ33a,33bによってフラップ本体31に対する回転軸32の位置が移動されている場合にのみ、移動方向に移動する。また、フラップ本体31は、フラップ駆動モータ33a,33bによってフラップ本体31に対する回転軸32の位置が移動されずに回転されている場合にのみ、回動方向に回動する。
【0099】
さらに、フラップ30の状態が閉状態から第2開状態に切り換わる場合には、フラップ駆動制御部61は、まず、フラップ本体31の移動、すなわち、フラップ本体31に対する回転軸32の位置の移動が行われるようにフラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御し、フラップ本体31の移動が行われた後にフラップ本体31の回動が行われるようにフラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御している。また、フラップ30の状態が第2開状態から閉状態に切り換わる場合には、フラップ駆動制御部61は、まず、フラップ本体31の回動が行われるようにフラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御し、フラップ本体31の回動が行われた後にフラップ本体31の移動、すなわち、フラップ本体31に対する回転軸32の位置の移動が行われるようにフラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御している。このように、フラップ駆動制御部61は、フラップ本体31の回動とフラップ本体31の移動とが連続して行われるようにフラップ駆動モータ33a,33bの駆動を制御している。このため、フラップ駆動機構30a,30bは、回動動作と移動動作とを連続して行うことができる。
【0100】
<特徴>
(1)
上記実施形態では、フラップ駆動モータ33a,33bが駆動することで、フラップ駆動機構30a,30bによって回動動作と移動動作とが行われている。このため、フラップ本体を回動させるために回転軸を回転させるためのモータと、回転軸の位置を移動させるためのモータとが別々に設けられている場合と比較して、モータの数を少なくすることができる。
【0101】
これによって、部品点数を削減することができている。
【0102】
また、従来の空気調和機の室内機では、意匠性の観点から、フラップ本体の大きさが、吹き出し口の開口面積と略同一となるように設けられることがある。このような室内機であって回転軸の移動機構を備えていない場合、フラップ本体を上記実施形態のように回動させようとすると、フラップ本体が室内機ケーシングと干渉するおそれがある。
【0103】
しかしながら、本実施形態では、運転モードに応じてフラップ本体31に対する回転軸32の位置を移動させることができるため、フラップ本体31の大きさに関して、吹き出し口15の開口面積の影響を受けにくくすることができる。
【0104】
(2)
上記実施形態では、フラップ駆動機構30a,30bによって、回転軸32が移動部材36a,36bの第1端部36aa,36ba、または、第2端部36ab,36bb近傍に位置している場合に、回動動作が行われている。また、フラップ駆動機構30a,30bは、移動動作が行われている場合には、回動動作が行われないように構成されている。このため、回動動作と移動動作とが同時に行われないようにすることができる。
【0105】
これによって、回動動作が行われている時に、フラップ本体31と室内機ケーシング11とが干渉するおそれを減らすことができている。
【0106】
(3)
上記実施形態では、フラップ駆動機構30a,30bは、ラック/ピニオン機構を構成している。このため、ギア38a,38bおよびラック39a,39bを介して、フラップ駆動モータ33a,33bの駆動力をフラップ本体31に伝達することができている。
【0107】
また、上記実施形態では、移動動作において、フラップ駆動モータ33a,33bの回転方向が切り換えられることで、フラップ本体31に対する回転軸32の位置が移動されたり、フラップ本体31が回転軸32を中心に回動されたりしている。このため、容易な構成によって、回転軸32を中心にフラップ本体31を回動させたり、回転軸32を移動させたりすることができている。
【0108】
(4)
上記実施形態では、フラップ駆動機構30a,30bが、フラップ本体31の両端部近傍に配置されている。このため、例えば、フラップ駆動機構がフラップ本体の一方の端部近傍にのみ設けられている場合と比較して、回動動作および移動動作が円滑に行われないおそれを減らすことができる。
【0109】
これによって、回動動作および移動動作が行われないおそれを減らすことができている。
【0110】
(5)
上記実施形態では、回転軸32には、第1フラップ駆動機構30aに対応する駆動軸35aと、第2フラップ駆動機構30bに対応する駆動軸35bとが含まれる。また、フラップ駆動モータ33a,33bは、駆動軸35aを回転させるための第1フラップ駆動モータ33aと、駆動軸35bを回転させるための第2フラップ駆動モータ33bとを有する。このため、第1フラップ駆動機構30aおよび第2フラップ駆動機構30bそれぞれに対応する駆動軸35a,35bを回転させるためモータが設けられていることになる。したがって、例えば、複数のフラップ駆動機構のそれぞれに対応する複数の駆動軸が1つのモータによって回転される場合と比較して、各駆動軸が回転しないおそれを減らすことができる。
【0111】
これによって、回動動作および移動動作が行われないおそれを減らすことができている。
【0112】
(6)
上記実施形態では、移動部材36a,36bを上側から支持するとともに、回転軸32の移動に伴って回転するように構成されているガイドローラ40が備えられている。このため、フラップ本体31の移動中、すなわち、回転軸32の移動中に、フラップ本体31が回動しないようにすることができる。したがって、フラップ本体31の移動中にフラップ本体31が回動するおそれを減らすことができている。
【0113】
これによって、回転軸32を安定的に移動させることができている。
【0114】
(7)
上記実施形態では、フラップ本体31の吹き出し口15に対する傾斜角度をフラップ本体31の回動角度とし、フラップ30の状態が閉状態である場合のフラップ本体31の回動角度を全閉角度とすると、フラップ本体31の回動角度が全閉角度である場合にのみフラップ本体31の移動方向への移動、すなわち、フラップ駆動機構30a,30bによる移動動作が行われている。このため、フラップ本体31の回動角度が全閉角度である場合にのみ、フラップ本体31の移動方向への移動、すなわち、回転軸32の移動を行うことができる。
【0115】
これによって、移動動作が行われている間に、フラップ本体31と室内機ケーシング11とが干渉するおそれを減らすことができている。
【0116】
(8)
上記実施形態では、冷房運転が実行される場合には、主に、吹き出し口15から室内機10の前側に向かって空気が吹き出されるように、フラップ30が第1開状態となる。また、暖房運転が実行される場合には、主に、吹き出し口15から室内機10の下側に向かって空気が吹き出されるように、フラップ30が第2開状態となる。このため、調和空気の温度が室内空気の温度よりも低い可能性が高い冷房運転時には、調和空気を室内機10の前側に案内することができる。また、調和空気の温度が室内温度よりも高い可能性が高い暖房運転時には、調和空気を室内機10の下側に案内することができる。
【0117】
これによって、各運転モードに応じてフラップ30の状態を調整することで、調和空気の吹き出し方向を各運転モードに適した風向にすることができる。
【0118】
<変形例>
(A)
上記実施形態では、空気調和機において冷房運転または暖房運転が開始されると、フラップ30の回動動作が行われる。具体的には、空気調和機において冷房運転が開始されると、フラップ30の状態が閉状態から第1開状態に切り換わるように、フラップ本体31が回動する。また、空気調和機において暖房運転が開始されると、フラップ30の状態が回動待機状態から第2開状態に切り換わるように、フラップ本体31が回動する。
【0119】
これに代えて、空気調和機において冷房運転または暖房運転が実行されている間、フラップ本体の回転軸を中心とした回動が繰り返し行われてもよい。
【0120】
例えば、空気調和機において冷房運転が行われている場合には、フラップ本体が移動部材の第1端部近傍に位置する回転軸を中心に第1所定回動範囲内を回動するようにフラップ駆動モータが制御され、空気調和機において暖房運転が行われている場合には、フラップ本体が移動部材の第2端部近傍に位置する回転軸を中心に第2所定回動範囲内を回動するようにフラップ駆動モータが制御されてもよい。また、吹き出し口に対するフラップ本体の傾斜角度をフラップ本体の回動角度とし、フラップの状態が閉状態である場合のフラップ本体の回動角度を全閉角度とし、フラップの状態が第1開状態である場合のフラップ本体の回動角度を第1回動角度とし、フラップの状態が回動待機状態である場合のフラップ本体の回動角度を回動待機角度とし、フラップの状態が第2開状態である場合のフラップ本体の回動角度を第2回動角度とした場合には、第1所定回動範囲を全閉角度から第1回動角度までの範囲とし、第2所定回動範囲を回動待機角度から第2回動角度までの範囲としてもよい。
【0121】
このように、フラップ本体が回転軸を中心にスイングすることで、冷房運転時または暖房運転時において、吹き出し口から吹き出される調和空気の風向を調整することができる。
【0122】
(B)
上記実施形態では、フラップ駆動制御部61は、各フラップ駆動モータ33a,33bを個別に制御していない。
【0123】
これに代えて、フラップ駆動制御部が、それぞれのフラップ駆動モータを個別に制御可能であってもよい。このように、フラップ駆動制御部が、それぞれのフラップ駆動モータを個別に制御可能である場合には、例えば、フラップの回動動作が行われる場合に、フラップ駆動制御部が、各フラップ駆動モータの回転数が異なる回転数となるように、または、各フラップ駆動モータの回転方向が異なる回転方向となるように、各フラップ駆動モータに対して制御信号を出力することで、フラップ本体にねじれを与えることができる。このため、吹き出し口に対するフラップ本体両端における回動角度を調整することができる。
【0124】
また、例えば、フラップの移動動作が行われる場合に、各フラップ駆動モータの回転数を異なる回転数にすることで、フラップ本体に対する回転軸の位置をフラップ本体の両端でずらすことができる。
【0125】
例えば、フラップ駆動機構130a,130bの移動動作が行われる場合に、フラップ駆動制御部が、駆動軸135bだけが移動部材136bの第2端部136bb近傍に位置するように(図13参照)フラップ駆動モータ133bだけを回転させることによって、図11および図12に示すように、フラップ本体131の左側が吹き出し口115に対して室内機110の後方向にずれるようにフラップ本体131が配置される。
【0126】
このように、フラップ駆動制御部がそれぞれのフラップ駆動モータを個別に制御可能である場合には、フラップ本体によって開放される吹き出し口の開口面積を調整することができる。また、吹き出し口を少しだけ開放することができるため、吹き出し口から流速の早い気流を吹き出すことができる。
【0127】
なお、図11は、駆動軸135aが図13に示す位置、すなわち、移動部材136aの第1端部136aa近傍に位置しており、駆動軸135bが図13に示す位置、すなわち、移動部材136bの第2端部136bb近傍に位置している状態の室内機110の正面図である。図12は、駆動軸135aが図13に示す位置、すなわち、移動部材136aの第1端部136aa近傍に位置しており、駆動軸135bが図13に示す位置、すなわち、移動部材136bの第2端部136bb近傍に位置している状態の室内機110の外観斜視図である。図13は、駆動軸135aが移動部材136aの第1端部136aa近傍に位置しており、駆動軸135bが移動部材136bの第2端部136bb近傍に位置している状態のフラップ130の概略斜視図である。
【0128】
また、図11、図12および図13において、符号132は回転軸を示しており、符号133aはフラップ駆動モータを示しており、符号136abは第2端部を示しており、符号136baは第1端部を示しており、符号138a,138bはギアを示しており、符号139a,139bはラックを示している。
【0129】
(C)
上記実施形態では、フラップ本体31の両端近傍に、フラップ駆動モータ33a,33bがそれぞれ配置されている。
【0130】
これに代えて、フラップ本体の一端側にのみフラップ駆動モータが配置されていてもよい。
【0131】
以下に、図14に示すように、フラップ本体231の一端側にのみフラップ駆動モータ233aが配置されているフラップ230について説明する。
【0132】
<フラップの構成>
フラップ230は、図14に示すように、主に、フラップ本体231と、1つのフラップ駆動モータ233aと、フラップ駆動機構230a,230bを備えている。
【0133】
フラップ本体231は、室内機の長手方向に長い形状を呈する板状の部材である。また、フラップ本体231は、後述するギア238a,238bとラック239a,239bとの噛み合いを介して、フラップ本体31の長手方向hに延びる回転軸232に連結されている。回転軸232は、駆動軸235aと、駆動軸235aに連続するシャフト234とから構成されている。駆動軸235aは、フラップ駆動モータ233aに連結されており、フラップ駆動モータ233aが駆動することによって回転する。また、駆動軸235aが回転することで、シャフト234が回転する。また、フラップ本体231の中央部には、図14に示すように、フラップ本体231を支持するための支持部237が設けられている。支持部237には、シャフト234が挿通可能な開口237aが形成されている。
【0134】
フラップ駆動モータ233aは、正逆回転可能なステッピングモータであって、フラップ本体231の一端側に配置されている。また、フラップ駆動モータ233aは、上述のように、駆動軸235aに連結している。このため、フラップ駆動モータ233aは、回転軸232を回転させることができる。なお、フラップ駆動モータ233aの回転方向および回転数は、上記実施形態と同様に、制御部によって制御されている。
【0135】
フラップ駆動機構230a,230bは、フラップ本体231の一方の端部近傍に配置されている第1フラップ駆動機構230aと、フラップ本体231の他方の端部近傍に配置されている第2フラップ駆動機構230bとから構成されている。また、各フラップ駆動機構230a,230bは、移動部材236a,236bとギア238a,238bとをそれぞれ有している。
【0136】
移動部材236a,236bは、フラップ本体231の長手方向hに直交する方向iに長い部材であって、フラップ本体231の長手方向hの両端部にそれぞれ設けられている。また、移動部材236a,236bは、側面視において長円形状を呈しており、フラップ本体231の上面に固定されている。また、移動部材236a,236bには、ギア238a,238bが入り込むための長孔237a,237bが形成されている。この長孔237a,237bは、両端の円弧面部と、2つの円弧面部を結ぶ上面部および下面部とから構成されている。また、長孔237a,237bの上面部には、ギア238a,238bと噛み合うラック239a,239bが形成されている。
【0137】
ギア238aは駆動軸235aの端部に固定されている。また、ギア238bは、シャフト234の端部に連結されている。このため、各ギア238a,238bは、回転軸232の回転に伴って回転する。言い換えると、フラップ駆動モータ233aが駆動することによって、各ギア238a,238bが回転する。
【0138】
また、各ギア238a,238bは、各移動部材236a,236bに含まれるラック239a,239bと噛み合う。このため、フラップ駆動機構230a,230bは、ラック/ピニオン機構を構成しており、ギア238a,238bおよびラック239a,239bを介して、フラップ駆動モータ233aの駆動力をフラップ本体231に伝達することができる。
【0139】
このような構成によって、フラップ駆動機構230a,230bは、1つのフラップ駆動モータ233aによって回転軸232が回転されてギア238a,238bおよびラック239a,239bに動力が伝達されることで、回転軸232を中心にフラップ本体231を回動させてフラップ本体231の吹き出し口に対する傾斜角度、すなわち、フラップ本体231の姿勢を変更する回動動作や、フラップ本体231を室内機210の前後方向に移動させる移動動作(位置変更動作に相当)を行うことができる。このため、フラップ本体の両端側にフラップ駆動モータが配置される場合と比較して、回動動作や移動動作を行うためのモータの数を減らすことができ、かつ、モータの駆動に要する電線の数を減らすことができる。
【0140】
これによって、低コストを実現することができる。
【0141】
また、このフラップ230では、フラップ本体231に、シャフト234が挿通可能な開口237aが形成された支持部237が設けられている。このため、支持部が設けられていない場合と比較して、フラップ本体231の回動を安定させることができる。
【0142】
(D)
上記実施形態では、室内機10がフラップ本体31を1つだけ備えているが、フラップ本体を複数備えていてもよい。また、室内機が複数のフラップ本体を備える場合には、本発明のフラップ駆動機構と同様の機構を、全てのフラップ本体に対して採用してもよく、複数のフラップ本体のうちの1部のフラップ本体にのみ採用してもよい。
【0143】
また、上記実施形態では、閉状態の場合には、回転軸32が移動部材36a,36bの第1端部36aa,36baに位置しているが、これに限定されるものではない。例えば、閉状態において、回転軸が移動部材の第2端部に位置していてもよいし、移動部材の第1端部と第2端部との間にあってもよい。このような場合には、必要に応じて閉状態から各開状態に切り換わる場合に、移動動作(回転待機状態への移行動作)が行われる。
【産業上の利用可能性】
【0144】
本発明は、フラップを回動させるための回転軸の回転と回転軸の位置の移動とを同一のモータによって行うことで部品点数を削減することができるため、空気調和機の室内機への適用が有効である。
【符号の説明】
【0145】
61 フラップ駆動制御部(制御部)
233a フラップ駆動モータ(モータ)
10,110 室内機
15,115 吹き出し口
30a,130a,230a 第1フラップ駆動機構(フラップ移動機構)
30b,130b,230b 第2フラップ駆動機構(フラップ移動機構)
31,131,231 フラップ本体(フラップ)
32,132,232 回転軸
35a,135a 駆動軸(第1回転軸)
35b,135b 駆動軸(第2回転軸)
33a,133a 第1フラップ駆動モータ(モータ)
33b,133b 第2フラップ駆動モータ(モータ)
38a,38b,138a,138b,238a,238b ギア
39a,39b,139a,139b,239a,239b ラック
40a,40b ガイドローラ(回動防止部材)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0146】
【特許文献1】特開2008−39252号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹き出し口(15,115)から吹き出される空気の風向を調整するために、回転軸(32,132,232)を中心として回動可能なフラップ(31,131,231)と、
前記回転軸を回転させるためのモータ(33a,33b,133a,133b,233a)と、
前記回転軸が回転することで、前記回転軸を中心に前記フラップを回動させる回動動作と前記フラップに対する前記回転軸の位置を変化させる位置変更動作とを行うことが可能なフラップ駆動機構(30a,30b,130a,130b,230a,230b)と、
を備える空気調和機の室内機(10,110)。
【請求項2】
前記フラップ駆動機構は、前記フラップに対する前記回転軸の位置が所定の第1位置にある場合に、前記回動動作を行う、
請求項1に記載の空気調和機の室内機。
【請求項3】
前記フラップ駆動機構は、前記位置変更動作が行われている場合には、前記回動動作が行われないように構成されている、
請求項1または2に記載の空気調和機の室内機。
【請求項4】
前記フラップ駆動機構は、
前記回転軸の回転に伴って回転するギア(38a,38b,138a,138b,238a,238b)と、
前記フラップに設けられており、前記ギアと噛み合うラック(39a,39b,139a,139b,239a,239b)と、
を有する、
請求項1から3のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
【請求項5】
前記フラップ駆動機構は、第1フラップ駆動機構(30a,130a,230a)と第2フラップ駆動機構(30b,130b,230b)とを有し、
前記第1フラップ駆動機構と前記第2フラップ駆動機構とは、前記フラップの長手方向に所定間隔だけ離間するようにそれぞれ配置されている、
請求項1から4のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
【請求項6】
前記第1フラップ駆動機構と前記第2フラップ駆動機構とは、前記フラップの長手方向両端部近傍にそれぞれ配置されている、
請求項5に記載の空気調和機の室内機。
【請求項7】
前記回転軸は、前記第1フラップ駆動機構に対応する第1回転軸(35a,135a)と、前記第2フラップ駆動機構に対応する第2回転軸(35b,135b)と、を含み、
前記モータは、前記第1回転軸を回転させるための第1モータ(33a,133a)と、前記第2回転軸を回転させるための第2モータ(33b,133b)と、を有する、
請求項5または6に記載の空気調和機の室内機。
【請求項8】
前記モータは、制御部(61)によって制御されており、
前記制御部は、前記第1モータと前記第2モータとをそれぞれ個別に制御可能である、
請求項7に記載の空気調和機の室内機。
【請求項9】
前記モータ(233a)は、前記フラップの長手方向一端側に配置されており、前記フラップ駆動機構に対応する前記回転軸(232)を回転させる、
請求項1から6のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
【請求項10】
前記フラップ駆動機構は、前記回動動作と前記位置変更動作とを連続して行う、
請求項1から9のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
【請求項11】
前記位置変更動作が行われている間に前記フラップの回動を防止するための回動防止部材(40a,40b)を更に備える、
請求項1から10のいずれかに記載の空気調和機の室内機。
【請求項12】
前記フラップ駆動機構は、前記フラップが前記吹き出し口を覆う回動角度である全閉角度にある場合に、前記位置変更動作を行う、
請求項1から11のいずれかに記載の空気調和機の室内機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−286194(P2010−286194A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−141246(P2009−141246)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】