説明

空調装置及び環境試験装置

【課題】温度領域を極低温領域と、低温領域及び高温領域に分け、低温領域については水を循環させて環境を維持するタイプの環境試験装置を改良するものであり、熱交換器内への水の侵入を完全に阻止することができ、熱交換器の破損を未然に防止することができる環境試験装置を開発する。
【解決手段】恒温恒湿槽2内を5°C以下に冷却する場合には、冷凍機(冷凍回路19)を起動し、強冷用熱交換器13によって熱交換を行うが、これに先立って排水用電磁弁35を開き、その後、空気供給用電磁弁32を開き、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24に高圧の空気を充填して、内部の水を空気と置換する。強冷工程の間は、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24が、高圧状態を維持しているか否かが監視される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、氷点の近傍を跨いで温度調節を行う空調装置に関するものである。また本発明は、氷点の近傍を跨いで庫内温度を変化させる環境試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製品や素材等の性能や耐久性を試験する装置として、環境試験装置が知られている(特許文献1,2)。環境試験装置は、恒温恒湿槽や環境試験室を備え、これらの内部の温度や湿度等を所望の試験環境に調整するものである。
環境試験の内容はまちまちであり、被試験物を低温環境に置く場合もあれば、高温環境に晒す場合もある。あるいは低温環境から高温環境に変化させたり、逆に高温環境から低温環境に変化させる場合もある。
そのため環境試験装置に装備される空調装置は、低温領域から高温領域に渡って広く温度調節できることが必要である。
この様な理由から環境試験装置に装備される空調装置は、低温環境を作るための冷凍機と高温環境を作るためのヒータが内蔵されている場合が多い。
【0003】
一方、環境試験は長時間に渡って連続的に行われる場合も多く、その場合には消費する電力が相当に大きなものとなる。そのため消費電力の少ない環境試験装置の開発が望まれている。
そこで温度領域を極低温領域と、低温領域及び高温領域に分け、極低温領域については通常の冷凍機を使用し、低温領域については水を循環させて低温環境を維持するタイプの環境試験装置が知られている。
【0004】
上記した形式の環境試験装置は、冷却装置として、相変化する冷媒を循環させる熱交換器(蒸発装置)の他に、水を主体とする冷媒を循環させる熱交換器を有している。二つの熱交換器は、いずれも試験室と連通する空気流路に設置される。
そして試験室を極低温領域に空調する場合には相変化する冷媒を循環させる熱交換器(蒸発装置)を使用して試験室の空気と熱交換を行う。また5°C程度から常温近傍までの低温領域に空調する場合には水を主体とする冷媒を循環させる熱交換器を使用して試験室の空気を冷却する。
【0005】
【特許文献1】特開2001−264239号
【特許文献2】特開2003−121340号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した構成の環境試験装置は、水を循環させる熱交換器が、相変化する冷媒を循環させる熱交換器(蒸発装置)と同一の空気流路に置かれるため、蒸発装置を使用して空調を行う場合には、水を循環させる熱交換器が低温に晒され、循環水が凍結する危険がある。
循環水の凍結を防止するために、水に不凍液を配合する場合もあるが、極低温に温度調整する場合には凍結を防ぐことはできない。
そこで循環水が凍結する恐れがある場合には試験に先立って、熱交換器から水を抜いておくことが賢明である。
そのため循環水が凍結する恐れがある場合には、試験に先立って循環水のタンクと熱交換器とを接続する開閉弁や、供給水の開閉弁を閉じ、排水弁を開いて熱交換器等の中に溜まった水を排水する。
【0007】
熱交換器やこれに連通する配管から水が抜けておれば、熱交換器内において水が凍結することはなく、熱交換器が破損することはない。
しかしながら、循環水のタンクと熱交換器を接続する開閉弁が、ごみ噛み等によって充分に閉じていなかったり、弁が傷んでいて水漏れがあると、試験中に熱交換器内に水が流れ込む。供給水の開閉弁に漏れがある場合も同様であり、試験中に熱交換器内に水が流れ込む。その結果、熱交換器内で水が凍結し、熱交換器に致命的な損傷を与える場合がある。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、温度領域を極低温領域と、低温領域及び高温領域に分け、低温領域については水を循環させて環境を維持するタイプの環境試験装置を改良するものであり、熱交換器内への水の侵入を完全に阻止することができ、熱交換器の破損を未然に防止することができる空調装置の開発を課題とするものである。
また併せて本発明は、熱交換器の破損を未然に防止することができる環境試験装置の開発を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そして上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、水を主体とする冷媒を循環させる水冷媒用熱交換器と、表面温度が氷点下の温度となる強冷用熱交換器を有する空調装置において、前記水冷媒用熱交換器内の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記水冷媒用熱交換器内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする空調装置である。
【0009】
また同様の課題を解決するための請求項2に記載の発明は、水を主体とする冷媒を循環させる水冷媒用熱交換器と、表面温度が氷点下の温度となる強冷用熱交換器を有する空調装置において、前記水冷媒用熱交換器内に連通する入側冷媒配管と出側冷媒配管を備え、前記入側冷媒配管及び出側冷媒配管には開閉弁が設けられ、さらに前記水冷媒用熱交換器内に連通し、前記水冷媒用熱交換器内に気体を導入する気体導入配管を備え、気体導入配管から水冷媒用熱交換器内に気体を導入して水冷媒用熱交換器内の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記水冷媒用熱交換器内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする空調装置である。
【0010】
上記した請求項1、2に記載の空調装置では、水冷媒用熱交換器内の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに水冷媒用熱交換器内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能である。そのため例え開閉弁等に漏れがあったとしても、水冷媒用熱交換器側の気体圧力に押されて水が水冷媒用熱交換器側に流れ込まない。
【0011】
請求項3に記載の発明は、水冷媒用熱交換器に加えて、水冷媒用熱交換器と連通する配管の一部又は全部についても内部の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記配管内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調装置である。
【0012】
本発明の空調装置では、配管内の冷媒についても気体と置換し、その気体の圧力を所定圧以上に維持することが可能であるから、凍結による障害をより完全に防止することができる。
【0013】
また請求項4に記載の発明は、圧力監視手段を有し、当該圧力監視手段によって水冷媒用熱交換器内の気体の圧力を監視可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置である。
【0014】
本発明の空調装置は、圧力監視手段によって水冷媒用熱交換器内の気体の圧力が監視されている。そのため開閉弁の不良等によって水冷媒用熱交換器側の気体圧力が低下した場合に、その事実を知ることができ、早期に対策を講じることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、水冷媒用熱交換器内の気体の圧力が低下した時にその事実を知らせる報知手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の空調装置である。
【0016】
本発明の空調装置では、水冷媒用熱交換器側の気体圧力が低下した場合に、報知手段がその事実を知らせる。そのため早期に対策を講じることができる。
【0017】
また請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の空調装置が搭載された環境試験装置である。
【0018】
本発明の環境試験装置では、空調装置の開閉弁等に漏れがあったとしても、水が水冷媒用熱交換器側の気体圧力に押されるので、水冷媒用熱交換器側に水が流れ込まない。
【発明の効果】
【0019】
本発明の空調装置及び環境試験装置は、水を主体とする冷媒によって試験室等の温度を降下させることができるので消費電力が少ない。また試験室等を極低温領域に降下させる場合でも水を主体とする冷媒が凍結することはなく、故障が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の環境試験装置の斜視図である。図2は、図1の環境試験装置に付属する空調装置の作動原理図である。図3は、図1の環境試験装置の動作を示すフローチャートである。
図1において、1は本発明の実施形態の環境試験装置を示す。環境試験装置は、公知のそれと同様に内部に恒温恒湿槽2を備え、当該恒温恒湿槽2を空調する空調装置3を備えている。
空調装置3は、一連の空気流路5を有し、当該空気流路5は、入り側ダクト6及び出側ダクト7によって恒温恒湿槽2と連通している。
【0021】
そして本実施形態では、空気流路5内にファン10、ヒータ11、水冷媒用熱交換器12及び強冷用熱交換器13が内蔵されている。
ここで、ファン10、ヒータ11及び強冷用熱交換器13は、公知のそれと同一である。即ちファン10は、恒温恒湿槽2内の空気を取り込み、空気流路5を通過させて恒温恒湿槽2に戻す役割をするものである。ヒータ11は電気ヒータであり、恒温恒湿槽2内の温度を昇温したい場合に使用する。
【0022】
強冷用熱交換器13は、具体的には蒸発器であり、圧縮器15、凝縮器16及び膨張弁17と共に一連の冷凍回路19を構成するものである。
冷凍回路19には、相変化する冷媒が循環し、冷媒は圧縮、凝縮、膨張、蒸発を繰り返して強冷用熱交換器13の温度を低下させる。強冷用熱交換器13の表面温度は、0°C(氷点)を下回る。
【0023】
本実施形態の環境試験装置1は、水冷媒用熱交換器12及びこの周辺回路に特徴がある。即ち水冷媒用熱交換器12は、水を主体とする冷媒を循環させるものであり、水タンク20と循環配管24によって接続されている。循環配管24は、水タンク20から水冷媒用熱交換器12に冷媒を供給する入側冷媒配管21と、水冷媒用熱交換器12から水タンク20側に冷媒を戻す出側冷媒配管22によって構成されている。
また入側冷媒配管21には供給側電磁弁(開閉弁)26が設けられ、出側冷媒配管22には戻り側電磁弁(開閉弁)25が設けられている。
【0024】
循環配管24の供給側電磁弁(開閉弁)26と戻り側電磁弁(開閉弁)25の間の部位に、給水配管27、空気導入配管28、循環ポンプ30、圧力センサー31及び排水用電磁弁35が設けられている。この内、循環ポンプ30と、圧力センサー31、給水配管27、空気導入配管28は、供給側電磁弁(開閉弁)26と戻り側電磁弁(開閉弁)25の間のいずれの位置にあってもよいが、本実施形態では、一例として入側冷媒配管21に取り付けられている。
給水配管27及び空気導入配管28は、循環配管24に枝管を設けて取り付けられている。また給水配管27には給水用電磁弁33が設けられ、空気導入配管28には空気供給用電磁弁32が設けられている。
【0025】
また空気供給用電磁弁32は、空気源45に接続されており、空気供給用電磁弁32を開くと、循環配管24及び水冷媒用熱交換器12内に空気が供給される。さらに給水用電磁弁33は、給水源50に接続されており、給水用電磁弁33を開くと、循環配管24及び水冷媒用熱交換器12内に水が供給される。なお前記した空気源45の圧力は、少なくとも給水源50の圧力よりも高い。例えば空気源45の圧力は、0.2MPa〜0.7MPa(ケージ圧)程度であり、給水源50の圧力は、0.1MPa〜0.2MPa程度である。
【0026】
圧力センサー31についても、循環配管24に枝管を設けて取り付けられている。従って圧力センサー31によって循環配管24内の圧力を検知することができる。循環配管24内の圧力は、水冷媒用熱交換器12内の圧力と対応している。
【0027】
排水用電磁弁35は、循環配管24の最も低い位置から分岐された枝管36に取り付けられている。
また前記した冷凍回路19の一部が分岐されて別途膨張弁40と蒸発器41が取り付けられ、蒸発器41が水タンク20内に設置されている。
【0028】
次に、本実施形態の環境試験装置1の機能について説明する。
本実施形態の環境試験装置1は、恒温恒湿槽2内を低温環境にすることも高温環境にすることもできる。
即ち恒温恒湿槽2内を空調する場合には、ファン10を起動して恒温恒湿槽2内の空気を空調装置3内に取り込み、希望温度に合わせて熱交換器12,13やヒータ11を機能させる。
【0029】
即ち恒温恒湿槽2内を高温に空調する場合には、ヒータ11に通電し、ヒータ11の熱によって恒温恒湿槽2内を昇温する。
【0030】
また恒温恒湿槽2内を常温近傍から5°C程度までの中程度の低温に維持する場合には、水冷媒用熱交換器12を使用する。即ち循環配管24の供給側電磁弁(開閉弁)26と戻り側電磁弁(開閉弁)25を開くと共に、循環ポンプ30を起動し、水冷媒用熱交換器12に水を主体とする冷媒を循環させる。なおこのとき、空気供給用電磁弁32、給水用電磁弁33及び排水用電磁弁35は閉じておく。
またこのとき、冷凍機(冷凍回路19)も合わせて起動し、蒸発器41によって水タンク20内の冷媒を冷却する。
【0031】
恒温恒湿槽2内を例えば5°C以下に冷却する場合(強冷工程)には、冷凍機(冷凍回路19)を起動し、強冷用熱交換器13によって熱交換を行う。これに先立って水冷媒用熱交換器12及び循環配管24から冷媒たる水を抜く。
即ち図3のフローチャートの様に、設定温度が5°C以下である場合は、ステップ2に移行して循環配管24の供給側電磁弁(開閉弁)26と戻り側電磁弁(開閉弁)25を閉じる。
そしてステップ3に移行して排水用電磁弁35を開く。その後、空気供給用電磁弁32を開く(ステップ4)。その結果、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24に高圧の空気が充填され、内部の水が空気と置換される。即ち内部の水は全て排水用電磁弁35から排水される。
【0032】
ステップ5で一定の時間が経過すると、水冷媒用熱交換器12内の水はすべて空気と置換されたと推定されるから、ステップ6に移行して排水用電磁弁35を閉止する。この段階においては、まだ空気供給用電磁弁32は開いたままの状態であるから、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24は、高圧状態となる。
そしてステップ7に移行して空気供給用電磁弁32を閉じるが、循環配管24は開口部を持たないので、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24は、高圧状態が維持される。
【0033】
続くステップ8,9,10で冷凍機(冷凍回路19)の圧縮器15を起動し、強冷用熱交換器13を使用した強冷工程に入るが、この間、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24が、高圧状態を維持しているか否かが監視される。即ち前記した様に、循環配管24に圧力センサー31が取り付けられており、ステップ8で圧力が一定値以上であるか否かが監視される。「一定の圧力」とは、前記した空気源45の圧力よりも低く、給水源50の圧力よりも高い圧力である。
【0034】
水冷媒用熱交換器12及び循環配管24内の圧力が、給水源50の圧力よりも高い場合は、万一給水用電磁弁33に漏れがあったとしても給水源50の水は水冷媒用熱交換器12及び循環配管24の圧力に押されて水冷媒用熱交換器12には入らない。また供給側電磁弁(開閉弁)26や戻り側電磁弁(開閉弁)25に漏れがあっても、水は、水冷媒用熱交換器12及び循環配管24の圧力に押されて水冷媒用熱交換器12には入らない。
そのため水冷媒用熱交換器12内で水が凍結することはない。
【0035】
圧力センサー31が一定の圧力以下を検知した場合は、いずれかの電磁弁が漏れた場合であり、水冷媒用熱交換器12内に水が侵入する懸念があるから、直ちに対策をとるべきである。
本実施形態では、水冷媒用熱交換器12内の圧力が低下した場合は、ステップ8がNOとなり、ステップ11に移行して警報を発する。警報は、例えばサイレンや光りの点滅等による。
そして圧縮機15を停止し、試験を停止する。
なお、試験の途中で停止信号が入った場合は、ステップ10がYESとなり、圧縮機15を停止し、試験を停止する。
【0036】
上記した実施形態では、環境試験装置1の設定温度が、5°C以下である場合に水冷媒用熱交換器12内の水を排水することとしたが、冷媒たる水に不凍液を配合している場合には、より低い温度の場合にのみ、水冷媒用熱交換器12内の水を排水することとしてもよい。この場合には、水冷媒用熱交換器12内に水がある状態のままで、冷凍機(冷凍回路19)を駆動する。
【0037】
また逆に環境試験装置1の設定温度が、5°C以上である場合に水冷媒用熱交換器12内等の水を排水してもよい。即ち、上記した実施形態において、設定温度が5°C以下である場合に水冷媒用熱交換器12内の水を排水することとしたのは、経験則上、設定温度が5°C程度となると空気流路5の一部に氷点下の温度となる部位が生じ、設定温度が5°C程度を越える場合にはいずれの部位も0°Cとなるためである。
しかしながら、空調装置3の取り付け位置や、空気流路5内のレイアウト等によっては設定温度が5°Cを越える場合でも水冷媒用熱交換器12の一部や周辺配管が氷点下の温度に晒される場合もある。この様な場合には、設定温度が、5°C以上である場合に水冷媒用熱交換器12内等の水を排水しなければならない。
【0038】
また設定温度を基準として排水を行うのではなく、冷凍回路19を起動させる場合に排水を行うこととしたり、強冷用熱交換器13に冷媒を流す場合に水冷媒用熱交換器12内等の水を排水する構成としてもよい。さらに強冷用熱交換器13の表面温度や、空気流路5内の温度を検知し、この温度が所定温度以下となった場合に水冷媒用熱交換器12内等の水を排水する構成としてもよい。
【0039】
上記した実施形態では、給水配管27、空気導入配管28及び排水用電磁弁35を循環配管24に設けたが、これらを水冷媒用熱交換器12に直接的に取り付けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態の環境試験装置の斜視図である。
【図2】図1の環境試験装置に付属する空調装置の作動原理図である。
【図3】図1の環境試験装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1 環境試験装置
2 恒温恒湿槽
3 空調装置
5 空気流路
12 水冷媒用熱交換器
13 強冷用熱交換器
15 圧縮器
16 凝縮器
17 膨張弁
20 水タンク
21 入側冷媒配管
22 出側冷媒配管
24 循環配管
25 戻り側電磁弁(開閉弁)
26 供給側電磁弁(開閉弁)
31 圧力センサー
32 空気供給用電磁弁
33 給水用電磁弁
35 排水用電磁弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を主体とする冷媒を循環させる水冷媒用熱交換器と、表面温度が氷点下の温度となる強冷用熱交換器を有する空調装置において、前記水冷媒用熱交換器内の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記水冷媒用熱交換器内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする空調装置。
【請求項2】
水を主体とする冷媒を循環させる水冷媒用熱交換器と、表面温度が氷点下の温度となる強冷用熱交換器を有する空調装置において、前記水冷媒用熱交換器内に連通する入側冷媒配管と出側冷媒配管を備え、前記入側冷媒配管及び出側冷媒配管には開閉弁が設けられ、さらに前記水冷媒用熱交換器内に連通し、前記水冷媒用熱交換器内に気体を導入する気体導入配管を備え、気体導入配管から水冷媒用熱交換器内に気体を導入して水冷媒用熱交換器内の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記水冷媒用熱交換器内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする空調装置。
【請求項3】
水冷媒用熱交換器に加えて、水冷媒用熱交換器と連通する配管の一部又は全部についても内部の冷媒を気体と置換することが可能であり、さらに前記配管内の気体を所定の圧力以上に維持することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調装置。
【請求項4】
圧力監視手段を有し、当該圧力監視手段によって水冷媒用熱交換器内の気体の圧力を監視可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空調装置。
【請求項5】
水冷媒用熱交換器内の気体の圧力が低下した時にその事実を知らせる報知手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の空調装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の空調装置が搭載された環境試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−162972(P2007−162972A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356939(P2005−356939)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000108797)エスペック株式会社 (282)
【Fターム(参考)】