説明

端子台および発信機

【課題】ネジを締め付けて配線の端部を接続する際の作業性を向上させることができる端子台を提供する。
【解決手段】端子ネジ組を収納する収納凹部(13)を有する端子台であって、収納凹部は、互いに対向する一対の平行壁(14)と底壁と奥壁とにより囲まれて2面が開放された6面体状をなし、平行壁の内側には、端子台の取付け面および平行壁と直交する面に対して傾斜した方向に沿って端子板(15)を挿入可能な溝(14a)がそれぞれ形成され、前記一対の平行壁のうち一方の壁の端子ネジ組挿入側開口端の内側の前記角座金の挿入位置に対応する部位には、開口端に近いほど壁の肉厚が薄くなるように傾斜させたテーパ部(15a)が形成され、端子ネジ組の締付けネジ(16)の頭部が、開口側を向くような姿勢で、前記溝(14a)に沿って端子板が挿入されることによって収納凹部内に端子ネジ組が収納されるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配線の端部を着脱可能に固定する端子台に関し、例えば防災システムの発信機の内部に設けられる端子台およびそれを用いた発信機に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品を内蔵した電子機器には外部の装置との間で信号を送受信するための端子台を設け、伝送線としての配線の一方の端部を電気的に接続可能にするものがある。例えば、火災感知器やガス漏れ検知器などのセンサとこれらのセンサからの信号を受けて警報を発する受信機とを有する防災システムにおいては、センサ以外に、人間が火災を発見した場合にスイッチをオンさせることで火災の発生を受信機に知らせる装置として、押しボタンと該押しボタンが操作されたことを検出するスイッチとを有する発信機が設けられる。
【0003】
かかる発信機には、スイッチがオンされたことを受信機に電気信号として送信するため、発信機と受信機とを接続する配線の一方の端部を電気的に接続する端子台が設けられる。端子台は、ネジとこのネジに螺合する角ナットや座金、スイッチから延びるリード先端部が溶着される端子板を保持するための部品である。防災システムを設置する場合、工事の作業者は端子台に設けられているネジを緩めて、端子板と座金との隙間に配線の端部を挿入し、ネジを締め付けることで配線の一方の端部を電気的に接続固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−79825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
防災システムの発信機120は、図7に示すような消火栓100と一体に設けられる収納箱110の前蓋などの取付け板に、警報ランプ130やベル140と共に装着される他、専用の収納箱に収納されてビルの廊下などに配置されたり、単独で壁面に取り付けられたりする。このような発信機に、ビル内の防災システムの伝送線を構成する配線の端部を接続する際には、取付け板に装着されている発信機の端子台に設けられているネジを緩めたり締め付けたりする必要がある。しかしながら、従来の端子台は、図8に示すように、端子板15が取付け板20と垂直すなわち締付けネジ16が取付け板20と平行となるように構成されていたため、締付けネジ16を回すドライバー60を操作する際に作業者の手が取付け板に接触してしまい、作業性が悪いとともに充分にネジを締め付けることが困難であるという課題があった。
【0006】
また、何ら対策をしない端子台では、ネジを緩めすぎるとネジが抜け落ちてしまいその後の作業が非常に面倒になるので、ネジを緩めても抜け落ちない構造にするのが望ましい。従来の端子台におけるネジの抜け落ち防止に関する考案としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載されている端子台の考案は、締付けネジの先端に、ネジ部のネジ山の径にほぼ等しいボス部を設けるとともに、ボス部とネジとの間にボス部の径よりも細い首部を設け、この首部に座金を位置させ、ボス部を端子板の丸穴に挿通させて、角ナットに挿入されたネジを螺進させることによって、座金と端子板との間に配線の先端を挟み込んで接続するようにしたもので、ボス部によってネジの抜け落ちを防止することができる。
【0007】
しかしながら、この考案に係る端子台においては、ネジの先端のボス部を形成する必要があるため、ネジの加工が面倒であるとともに、ネジに角ナットを螺合させた状態でボス部を形成するため、作業性が悪く加工がしにくいという課題がある。また、ネジと端子板、座金、角ナットを一体に組み立てた後にネジの先端をかしめることで、ネジの抜け落ちを防止するようにした技術もある。しかし、この技術にあっても、組み立てた状態でネジの先端をかしめることとなるため、部品の固定が難しくネジが小型の場合に特にかしめ作業が困難になるという課題がある。
【0008】
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、端子台にネジや端子板を組み付ける際の作業性およびネジを締め付けて配線の端部を接続する際の作業性を向上させることができる端子台を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、ネジに面倒な加工を施すことなくネジを緩め過ぎた際にネジが簡単に抜け落ちないようにすることができる端子台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
配線の端部が電気的に接続される接続部を有する端子板と、該端子板に設けられたネジ穴に螺合される締付けネジと、該締付けネジに挿嵌される角座金と、を備え、前記角座金が前記締付けネジに挿嵌され、前記締付けネジのネジ部に前記端子板が螺合されて、前記角座金が前記締付けネジの頭部と前記端子板との間に位置するように組み立てられた端子ネジ組を収納する収納部を有する端子台であって、
前記収納部は、前記端子板を保持するとともに所定の部位で前記角座金の回動を制限する対向幅を有する一対の保持壁を有し、
前記一対の保持壁の内側には、前記端子板を挿入可能な溝が形成され、
前記一対の保持壁のうち一方の保持壁は、前記端子板が前記溝に挿入されて前記角座金が当接したときに、前記角座金を回転させて所定の部位に導く形状としたことを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、一対の保持壁の内側に端子板を挿入可能な溝が形成され、該溝に沿って端子板が挿入される際に、保持壁に角座金が当接して該角座金を回転させて所定の部位に導くため、端子ネジ組を収納部内に収納する際に、締付けネジを締付けた状態にする必要がなく、組立てラインでの組み付け作業および現場での配線接続作業の作業効率が高くなる。また、角座金を使用しているため、配線を接続する際に、座金と端子板との間により確実に配線の端部を挟み込み接続不良を回避することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の端子台において、
前記一対の保持壁は、前記対向幅を有する平行壁であることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、端子板の形成および挿入が容易かつ正確に行なえるようになる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の端子台において、
前記一方の保持壁は、他方の保持壁よりも低いことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、一対の保持壁の内側に形成された溝に沿って端子板が挿入される際に、高い方の保持壁に角座金が当接して該角座金を回転させて所定の部位に導くことができるため、端子ネジ組を収納部内に収納する際に、締付けネジを締付けた状態にする必要がなく、組立てラインでの組み付け作業および現場での配線接続作業の作業効率が高くなる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の端子台において、
前記一方の保持壁の端子ネジ組挿入側端部の内側の前記角座金の挿入位置に対応する部位には、端子ネジ組挿入側端部に近いほど壁の肉厚が薄くなるように傾斜させたテーパ部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、一対の保持壁の内側に形成された溝に沿って端子板が挿入される際に、角座金が回転し易くなるため作業性が向上する。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか記載の端子台において、
前記一対の保持壁の前記締付けネジの頭部が向く縁部には、前記一対の保持壁と交わる方向に沿って座金抜落ち防止用のリブがそれぞれ形成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、一対の保持壁の締付けネジの頭部が向く縁部すなわちドライバーの先端がネジの頭部に向かう側(以下、収納部の開口側と称する)の縁部にリブがそれぞれ形成されているため、収納部内に端子ネジ組が収納されている状態で締付けネジを緩めた際に、ネジと角座金が収納部の開口側へ移動すると、座金が収納部を構成する保持壁の開口側縁部に設けられているリブに当って移動が阻止され、締付けネジは座金によって移動が困難にされるため、収納部の開口側よりネジが脱落するのを防止することができる。さらに、締付けネジの先端をかしめる加工が不要となるため、コストダウンを図ることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか記載の端子台において、
前記締付けネジは、その頭部近傍にネジ部の外径よりも径の小さな首部を備え、該首部に、前記ネジ部の外径よりも径の小さな挿通穴を有する前記角座金が挿嵌されていることを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、収納部内に端子ネジ組が収納されている状態で締付けネジを緩めた際に、角座金が収納部の開口側へ移動して保持壁の開口側縁部に設けられているリブに当って移動が阻止されると、締付けネジはネジ部が角座金に当ってその移動が阻止されるため、収納部の開口側よりネジが脱落するのを確実に防止することができる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の端子台において、
前記端子板には、前記締付けネジのネジ部が螺合されるネジ穴が直接形成されていることを特徴とする。
【0023】
前記端子板には、前記締付けネジのネジ部が螺合されるネジ穴を有する雌ネジ部材を固着するようにしても良いが、請求項7に記載の発明によれば、端子板にネジ穴を直接形成するので、部品点数を減らしコストダウンを図ることができる。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の端子台において、
前記収納部は、凹状に形成されて奥壁および低壁を有する収納凹部であり、前記底壁には、前記端子板の端部が係合可能な溝が形成されていることを特徴とする。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、端子板の3つの辺が収納凹部を構成する壁に形成されている溝にそれぞれ係合されるので、より安定した状態で端子板を収納凹部内に組み付けることができる。
【0026】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の端子台において、
前記収納凹部が、互いに前記奥壁を背中合わせにして複数組設けられていることを特徴とする。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、端子ネジ組を収納する複数の収納凹部を設ける場合に、互いに奥壁を背中合わせにして配置されることで、1列に並べて配置する場合に比べて配置スペースをコンパクトにすることができる。
【0028】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の端子台において、
前記端子板には、前記端子ネジ組挿入側端部より突出する突起が前記接続部として形成され、該突起の基部は、先端側ほど断面積が小さくなる形状をなしていることを特徴とする。
【0029】
請求項10に記載の発明によれば、接続部としての突起の基部が先端側ほど断面積が小さくなる形状をなしているので、曲げ加工をした際に破損しにくくすることができる。
【0030】
請求項11に記載の発信機は、
請求項10に記載の端子台と、該端子台の前記端子ネジ組挿入側端部で形成される開口端を覆うように取り付けられ電子部品が実装されるプリント基板と、前記端子台に保持されたスイッチと、前記スイッチに対応して設けられ操作された際に前記スイッチをオン状態にさせる押しボタンとを備え、前記プリント基板には前記収納凹部に収納された前記端子板の前記突起の先端が係合する係合穴が設けられていることを特徴とする。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、端子台の前記端子ネジ組挿入側開口端を覆うようにプリント基板が取り付けられるため、プリント基板が収納凹部内の端子ネジ組の押え部材として機能するとともに、プリント基板と該基板上の部品と電気的に接続される部品とを最短距離で結ぶことができ、発信機全体をコンパクトに構成することができる。また、プリント基板を端子台に取り付ける際に、接続部としての突起がプリント基板の位置決め部材として機能するため、正確かつ速やかにプリント基板を装着することができる。
【0032】
請求項12に記載の発明は、
配線の端部が電気的に接続される接続部を有する端子板と、該端子板に設けられた貫通穴に挿通される締付けネジと、該締付けネジのネジ部に螺合される角ナットとを備え、前記端子板が前記締付けネジに挿嵌され、前記締付けネジのネジ部に前記角ナットが螺合されるように組み立てられた端子ネジ組を収納する収納凹部を有する端子台であって、
前記収納凹部は、互いに対向する一対の平行壁と底壁と奥壁とにより囲まれて2面が開放された6面体状をなし、
前記平行壁の内側には、端子台の取付け面および前記平行壁と直交する面に対して傾斜した方向に沿って前記端子板を挿入可能な溝がそれぞれ形成され、
前記一対の平行壁のうち一方の壁の端子ネジ組挿入側開口端の前記角ナットの挿入位置に対応する部位の内側には、開口端の内側ほど壁の肉厚が薄くなるように傾斜させたテーパ部が形成され、
前記端子ネジ組の前記締付けネジの頭部が、前記開口側を向くような姿勢で、前記溝に沿って前記端子板が挿入されることによって前記収納凹部内に前記端子ネジ組が収納されるように構成されていることを特徴とする。
【0033】
請求項12に記載の発明によれば、収納凹部内に端子ネジ組を収納する際に、角ナットが平行壁の開口端のテーパ部によって回転するのを許容されるので、角ナットが回転しながら収納凹部の平行壁間に進入することができ、端子ネジ組を収納凹部内に収納する際に、締付けネジを締付けた状態にする必要がないため、組立てラインでの組み付け作業および現場での配線接続作業の作業効率が高くなる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、端子台にネジや端子板を組み付ける際の作業性およびネジを締め付けて配線の端部を接続する際の作業性を向上させることができる端子台を実現できる。また、ネジに面倒な加工を施すことなくネジを緩め過ぎた際にネジが簡単に抜け落ちないようにすることができる端子台を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る端子台の一実施形態の構造を示す断面平面図である。
【図2】実施形態の端子台の構成を示す背面図である。
【図3】本発明に係る端子台の第2の実施形態を示すもので、(A)は1つの収納凹部と収納された端子ネジ組を示す拡大背面図、(B)は(A)におけるB−B線に沿った断面説明図である。
【図4】本発明に係る端子台の第2の実施形態の変形例を示す1つの収納凹部と収納された端子ネジ組を示す拡大背面図である。
【図5】端子ネジ組を組み立てるのに使用する組立て用の治具の例を示す斜視図である。
【図6】本発明に先立って検討した端子ネジ組を、実施形態の端子台の収納凹部に挿入するのに使用する挿入用の治具の例を示す斜視図である。
【図7】本発明の端子台を適用して好適な機器の一例としての発信機とそれを備えた消火栓の概略を示す斜視図である。
【図8】本発明に先立って検討した端子台の構造を示す断面平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1には、本発明を一例として防災システムの発信機に内蔵される端子台に適用した場合の実施形態を示す。この実施形態の端子台10は、周縁部が収納箱の前蓋などの取付け板20の前面に接合され、固定ネジ21,21によって固定される円板状の取付けベース部11と、該ベース部11の裏面側に設けられ上記取付け板20に形成された開口部22に挿入されて後方へ突出する端子台部12とを有する。特に限定されるものではないが、ベース部11と端子台部12とは、合成樹脂によって一体に形成されている。
【0038】
ベース部11のほぼ中央から端子台部12のほぼ中央にかけて収納空間が形成されており、この収納空間には、押しボタン31と、該押しボタン31が操作されたことを検出するためのマイクロスイッチなどからなるセンサ32と、押しボタン31の移動をセンサ32に伝える連動ピン33と、該連動ピン33に挿嵌され押しボタン31をセンサから遠ざかる方向へ付勢する圧縮バネ34とが配置されるように構成されている。
【0039】
端子台部12の後端面には、センサ32の検出信号に基づいて受信機(監視装置)へ送る信号を生成したりベルを駆動したりする信号を生成する機能等を備えた電子回路を構成する抵抗やICなどの電子部品が実装されるとともに、部品間や部品と外部端子とを電気的に接続する配線パターンが形成されたプリント基板35が接合されている。上記センサ32から引き出されたリード線(図示省略)もしくはセンサに設けられた端子は、プリント基板35の所定の端子に半田付け等によって接続される。また、端子台部12の後端には、上記プリント基板35を保護するためのカバープレート36が装着されている。
【0040】
また、端子台部12には、図2に示すように、後端面と側面の2面が開放された複数個(図では6個)の収納凹部13を形成する断面コの字状の起立壁14が、前後方向すなわち前記ベース部11と直交する方向に形成されている。上記6個の収納凹部13は、端子板15と締付けネジ16と座金17の組をそれぞれ収納するために設けられたもので、一対の側壁と底壁と奥壁とで囲まれ、左右に3個ずつ互いに背中合わせになるように配置されている。そして、収納凹部13を形成する各起立壁14の互いに向かい合う一対の側壁の壁面には、端子板15の両端が係合してスライド可能なスリット状の溝14a,14aが、開口端側ほど端子台部12の内側に位置するように傾斜して形成されている。また、収納凹部13を構成する底壁にも端子板15の端部(後端)が係合する溝14c(図1参照)が形成されている。
【0041】
図1には、上記溝14a,14aに沿って収納凹部13内に端子板15を挿入した状態が示されている。端子板15には、締付けネジ16が螺合可能なネジ穴が設けられている。本実施形態においては、締付けネジ16として、頭部の近傍にネジ部の外形よりも細い首部を有し、該首部に座金17が挿嵌されたものが使用されている。このような座金付きのネジは、汎用品として提供されており容易に手に入れることができるので、コストアップを回避できる。本実施形態では、かかる座金付きの締付けネジ16のネジ部に軽く端子板15のネジ穴を螺合した状態(以下、この状態のものを端子ネジ組と称する)で、端子板15を溝14aに沿ってスライドさせることで収納凹部13内に挿入する。収納凹部13内に挿入された端子ネジ組に配線を接続する際には、座金17と端子板15との間に配線40の芯線41の端部を挿入した状態で、ドライバー60によって締付けネジ16を回して螺進させると、座金17と端子板15によって芯線41をしっかりと挟持させて電気的接続を図ることができる。
【0042】
端子板15の先端には、収納凹部13から突出するようにそれぞれ突起15aが設けられており、この突起15aは、プリント基板35に設けられた係合穴を貫通し、その先端は、図示しないが、半田付け等によってプリント基板35上の配線もしくはリード線と溶着される接続部として機能する。これによって、端子板15とプリント基板35上の電子部品との電気的な接続がなされる。また、上記突起15aは、その基部が本体部に対して鋭角をなすように一旦折り曲げられ、さらに先端側が上記と逆の方向すなわち本体部から離れる方向へほぼ直角に折り曲げられている。さらに、突起15aの基部は、先端側ほど幅すなわち断面積が小さくなるように、湾曲して形成してある。これにより、上記曲げ加工をする際や突起15aの先端に荷重がかかった際に、突起15aを折れにくくすることができる。また、プリント基板35に設けられた突起15aの係合穴は、プリント基板35を端子台部12の後端面に、端子ネジ組挿入側開口端を覆うように取り付ける際の位置決め部として機能させることができる。
【0043】
本実施形態の端子台においては、前述したように、上端側ほど内側に位置するように傾斜した溝14aが形成されており、この溝14aに沿って端子板15が挿入されるため、図1に示されているように、端子ネジ組は端子板15が傾斜した姿勢で収納凹部13内に保持されることとなる。しかも、このとき、端子板15は外向きに傾斜した姿勢に保たれる。その結果、この端子板15に螺合された締付けネジ16も、ドライバー60と係合する十字溝が形成されている頭部が外向きとなるため、ネジを回すドライバー60が、取付け板20と平行な面よりも開いた方向(ドライバーの取手部が取付け板20から離れる方向)に傾いた状態で操作することができ、図8の端子台に比べ、作業者の手が取付け板20と接触しにくくなって作業性が向上するようになるという利点がある。
【0044】
また、端子板15は外向きに傾斜しているため、座金17と端子板15との間に、接続する配線の端部を差し込む際に、まず配線の先端が端子板15に当接し、その後端子板15の面に沿って滑りながら進入するため、端子板15が配線の先端を誘導する誘導部材として機能することができ、この点でも作業性が向上するという利点がある。
【0045】
さらに、本実施形態においては、端子台部12の収納凹部13内への端子ネジ組の組付け作業を容易にする工夫、および、収納凹部13内に収納された状態の端子板15に螺合された締付けネジ16を緩め過ぎた場合に、締付けネジ16が収納凹部13から脱落にくくする工夫が施されている。以下、この工夫された構成について説明する。
【0046】
本実施形態を開発する前の発信機の端子台(図8参照)においては、端子板15に締付けネジ16のネジ部の径よりも大きく締付けネジ16の頭部の径よりも小さな貫通穴を形成し、収納凹部13へ端子板15や締付けネジ16を挿入する場合、締付けネジ16を端子板15の貫通穴に挿通させ、さらにその先端側に矩形状の角ナット18を螺合させた後、抜け落ち防止のためにネジの先端をかしめて一体化した状態で、収納凹部13へ収納する必要があった。
【0047】
また、図8には示されていないが、緩み防止のために締付けネジ16の頭部と端子板15との間に、バネ座金を介在させていた。なお、図8の構成の端子台において、矩形状の角ナット18を使用しているのは、丸に近い形状のナットでは、収納凹部13内に挿入された状態でナットを抑えることができないため、締付けネジを回したときにナットが空回りして締め付けができないのを回避するためである。そして、上記のように角ナットを使用した場合には、平行壁で構成された収納凹部13へ収納させる際に端子板15の両側端の方向に対して角ナット18の二辺が平行になっていないと、角ナットの角部が邪魔となって挿入しにくくなり、作業性が低下してしまう。
【0048】
そのため、図5に示すような、角ナット18と端子板15を載置可能であり中央に締付けネジの先端が遊嵌可能な凹みを有する3段構造の凹部71を複数備えた専用の治具70を準備する。そして、その治具70の上に角ナット18と端子板15を順に載置した状態で、端子板15の貫通穴に締付けネジ16を挿通させ、ネジを回して角ナット18が自由に回転しない程度に角ナット18を締め付けて端子板15の両側端と角ナットの二辺が合致した結合状態に組み立てた後、ネジの先端にかしめ加工を施してから端子台部12の収納凹部13へ挿入する必要があった。すなわち、端子板15の対向する二辺と角ナットの対向する二辺が、端子ネジ組の挿入方向に対して平行となる必要があった。
【0049】
このように、図8の構成の端子台は、ネジの抜け落ち防止のためにかしめ加工をしたり、端子板15および角ナット18の収納凹部13への挿入を容易にするため、専用の治具70を用いて組立て状態にする必要があった。また、組立て状態にされた端子台組(締付けネジ16、端子板15および角ナット18)を収納凹部13へ挿入する際にも、挿入する際の方向(姿勢)が決まっているため、図6に示すような先端に組立て状態にされた締付けネジ16、端子板15および角ナット18を保持する係合部81を設けた挿入用治具80が必要であった。
【0050】
従って、図8の構成の端子台は、組み付け作業が非常に面倒である上、作業を進めるために使用する装置や道具が多く、コストアップを招いていた。さらに、設置場所で工事の作業者が配線の一端を端子台に接続する作業をする際にも、まずネジを緩める作業が必要になり、作業効率が低下するという不具合があった。なお、図6の挿入用治具80は、合成樹脂で形成されており、その後端には起立壁14に設けられている溝14aの抵抗で端子板15が充分に挿入されていない場合に、これを押し込むのに使用する金属棒82が設けられている。治具80は係合部81の奥に磁石を埋設して保持性を高めることができる。
【0051】
一方、本実施形態の端子台部12には、図2に示すように、収納凹部13の側面側の開口部の縁に沿って、収納凹部13の内側へ突出した平行なリブ13a,13aが形成されている。リブとリブの先端面の間隔は、締付けネジ16の頭部の径よりも広く座金17の幅よりも狭くなるように設計されている。言い換えると、座金17の幅が収納凹部13の幅よりも若干小さくされ、リブ13a,13aの先端面の間隔が座金17の幅よりも狭くなるように設計されている。
【0052】
これにより、収納凹部13に挿入されている締付けネジ16を緩める方向に回したときに、ネジ16とこれに挿嵌された座金17は、リブの設けられている開口部側へ移動するが、座金17がリブ13a,13aに引っ掛かって脱落しないようになる。また、座金17は、締付けネジ16のネジ部の外径よりも径の小さな首部に挿嵌され、座金17の穴はネジ部の外径よりも小さいため、座金17がネジ部に引っ掛かることによって締付けネジ16の脱落も防止されることとなる。また、座金17がリブ13a,13aに当接した状態で、締付けネジ16のネジ部が端子板15のネジ穴から抜けないように、締付けネジ16の長さや溝14aの位置を設計しておくことによって、締付けネジ16の抜け止めを行うことができる。従って、本実施形態を適用した端子台にあっては、締付けネジ16の先端にかしめ加工を施す必要がないという利点がある。
【0053】
なお、本実施形態においては、締付けネジ16がネジ部の外径よりも径の小さな首部を有し、該首部に座金17が挿嵌されているものを使用すると説明したが、座金17に形成されているネジ挿通用の穴の径が、締付けネジ16のネジ部の外径よりも大きく形成されたもの、つまり座金17が締付けネジ16から抜けるものであっても、座金17に形成されているネジ挿通用の穴の径が、締付けネジ16のネジ部の外径よりもほんの僅か大きく設計されているものであれば、本実施形態のものに近い効果が得られる。その理由は、締付けネジ16を緩めすぎてネジ部が端子板15に設けられたネジ穴から外れて、ネジ16とそれに挿嵌された座金17とが外側へずれたとしても、まず座金17がリブ13a,13aに引っ掛かり、さらに締付けネジ16が傾いてネジ部が座金17の穴に引っ掛かって抜け落ちるのが防止されるようになるためである。
【0054】
一方、本実施形態のように、締付けネジ16がネジ部の外径よりも径の小さな首部を有し、該首部に座金17が挿嵌されているものを使用した場合には、ネジを緩めたときに座金17が移動して座金17と端子板15との間隔が充分に広くなって配線の端部を挿入し易くなり、誤って締付けネジ16の頭部と座金17との間に配線の端部を挟んでしまって充分な接触が得られなくなるような事態が発生するのを回避することができる。また、作業者がこのような事態を回避するため、何度も配線の端部を入れ直す手間を減らすことができ、現場での作業効率を高めることができる。
【0055】
ところで、上述したような抜け落ち防止という機能から考えると、座金17はその形状が必ずしも矩形状(角型)である必要はなく、円形であっても良い。座金17の形状を円形とすることで、座金の姿勢を考慮する必要がないため、ネジを締め付けないでその先端に軽く端子板15を係合させた状態で、収納凹部13に端子板15と締付けネジ16と座金17を挿入することができる。つまり、図5に示すような専用の治具70や図6のような挿入用の治具80を使用する必要がなくなるという利点がある。
【0056】
次に、図3を用いて本発明の第2の実施形態について説明する。図3に示す第2の実施形態は、締付けネジ16に挿嵌される座金17として角座金を使用した場合に有効な実施形態である。この実施形態は、平行な起立壁14の一方の端子板挿入側の端部に逃げ用テーパ部14bを設けたものである。
【0057】
このように、起立壁14の一方に逃げ用テーパ部14bを設けた場合、最初に端子板15が溝14aに沿って挿入されることによって端子ネジ組の挿入方向が決定されているので、締付けネジ16に挿通させた座金17が、図3(B)のように、外辺が収納凹部13を構成する起立壁14の壁面と平行にならない姿勢で挿入されたとしても、まず一方の辺がテーパ部のない側の起立壁の先端角部に当接し、そこを支点として座金17が回転し、座金17の二辺が起立壁14の壁面と平行になるとそのまま起立壁14に沿って収納凹部13内に進入できるようになる。そのため、この第2の実施形態においては、角座金を用いる場合にも図5に示すような専用の治具や図6のような挿入用の治具を使用する必要がなくなる。
【0058】
ところで、前述したように、座金17として丸座金を使用した場合、座金の姿勢を考慮する必要がないため、起立壁14に上述したような逃げ用テーパ部14bを設けなくても、端子ネジ組を収納凹部13内に容易に挿入することができる。ただし、本実施形態が適用を想定している発信機の端子台のように、端子台の用途によっては、一つの端子板15に対して2本の配線を接続したい場合がある。そのような場合に、丸座金を使用すると、角座金に比べて接触面積と接触圧力が充分に得られなくなるおそれがあるので、角座金を使用するのが望ましく、その場合、本実施形態のように起立壁14の端子ネジ組挿入側開口端に逃げ用テーパ部14bを設けることで、収納凹部13内への角座金の挿入が容易となるという利点がある。
【0059】
なお、この第2実施形態は、矩形状の角ナット18を用いた従来の端子板15と締付けネジ16との組合せに対しても適用することができる。図4はそのような適用例の構成を示す。図3との差異は、図4の端子台においては、逃げ用テーパ部14bを、端子板15の背部側に設けた点にある。このように、端子板15の背部側の起立壁14の一方に逃げ用テーパ部14bを設けた場合、締付けネジ16に座金17と端子板15を挿通させ、ネジの先端に角ナット18を軽く螺合させてネジを締め付けない状態で収納凹部13内に挿入させると、図3(B)と同様に、先ず角ナット18の一方の辺がテーパ部のない側の起立壁の先端角部に当接し、そこを支点として回転し、角ナット18の二辺が起立壁14の壁面と平行になるとそのまま起立壁14に沿って収納凹部13内に進入できるようになる。
【0060】
従って、この変形例の場合、図5に示すような治具70があると便利ではあるが、角ナット18の姿勢を決める必要がないため必須ではないとともに、図6に示すような挿入用の治具80も不要となる。また、ネジを締め付けないで端子ネジ組を端子台に挿入してあるため、設置場所で工事の作業者が配線の一端を端子に接続する作業をする際に、ネジを緩める工程を省略することができ、逃げ用テーパ部14bを設けない端子台に比べて作業効率を向上させることができるという利点がある。さらに、設置場所で作業者が、仮にネジを緩めてしまったとしても、リブ13aが設けられているためネジが抜け落ちるおそれがないので、ネジの先端をかしめる加工を省略でき、これによって、コストダウンを図ることができるという利点がある。
【0061】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、1つの端子台に端子ネジ組が挿入可能な収納凹部を6個設けたものについて説明したが、収納凹部の数は6個に限定されず、任意の数とすることができる。また、対向する一対の起立壁14は、平行である必要はなく、例えば端子板挿入側ほど間隔が広くなるように傾斜させても良い。さらに、前記実施形態では、一対の起立壁14を同じ高さにしているが一方の起立壁を他方の起立壁よりも低くしても良い。この場合には、高い方の起立壁に角座金を当接させ、低い方の起立壁の壁上端部の空間で角座金が回転可能となるように起立壁に高低差を設ける。そして、この低くした方の起立壁に逃げ用のテーパ部を形成するようにするとさらに良い。
【0062】
また、前記第1の実施形態では、締付けネジ16が螺合するネジ穴を端子板15自体に設けたものを示したが、ネジ穴を形成した雌ネジ部材を端子板15に嵌め込むように構成してもよい。さらに、前記実施形態では、収納凹部の開口端側の起立壁縁部に沿って連続したリブ13a,13aを形成しているが、リブ13aは連続している必要はなく、ラック歯車のように隙間を有してほぼ直線状に並んだ複数のリブで構成されるものであってもよい。また、押しボタン31の操作をセンサ(スイッチ)32に伝える構造は、図1に示されている構成に限定されず、どのようなものであってもよい。
【0063】
さらに、以上の説明では主として本発明者によってなされた発明を防災システムの発信機の端子台に適用した場合を例にとって説明したが、本発明は、駅のプラットフォームや踏切に設けられる緊急停止ボタンや、エスカレータに設けられる緊急停止ボタンなど、異常が発生したときに操作され信号を送るための発信機の端子台に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0064】
10 端子台
11 ベース部
12 端子台部
13 収納凹部
13a リブ
14 起立壁
14a ガイド用の溝
14b 逃げ用テーパ部
15 端子板
15a 突起(接続部)
16 締付けネジ
17 座金
18 角ナット
20 取付け板
31 押しボタン
32 センサ(スイッチ)
35 プリント基板
36 カバープレート
40 配線
41 芯線
60 ドライバー
70 端子ネジ組の組立て用の治具
80 挿入用治具
120 発信機
130 警報ランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線の端部が電気的に接続される接続部を有する端子板と、該端子板に設けられたネジ穴に螺合される締付けネジと、該締付けネジに挿嵌される角座金と、を備え、前記角座金が前記締付けネジに挿嵌され、前記締付けネジのネジ部に前記端子板が螺合されて、前記角座金が前記締付けネジの頭部と前記端子板との間に位置するように組み立てられた端子ネジ組を収納する収納部を有する端子台であって、
前記収納部は、前記端子板を保持するとともに所定の部位で前記角座金の回動を制限する対向幅を有する一対の保持壁を有し、
前記一対の保持壁の内側には、前記端子板を挿入可能な溝が形成され、
前記一対の保持壁のうち一方の保持壁は、前記端子板が前記溝に挿入されて前記角座金が当接したときに、前記角座金を回転させて所定の部位に導く形状としたことを特徴とする端子台。
【請求項2】
前記一対の保持壁は、前記対向幅を有する平行壁であることを特徴とする請求項1に記載の端子台。
【請求項3】
前記一方の保持壁は、他方の保持壁よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の端子台。
【請求項4】
前記一方の保持壁の端子ネジ組挿入側端部の内側の前記角座金の挿入位置に対応する部位には、端子ネジ組挿入側端部に近いほど壁の肉厚が薄くなるように傾斜させたテーパ部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の端子台。
【請求項5】
前記一対の保持壁の前記締付けネジの頭部が向く縁部には、前記一対の保持壁と交わる方向に沿って座金抜落ち防止用のリブがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の端子台。
【請求項6】
前記締付けネジは、その頭部近傍にネジ部の外径よりも径の小さな首部を備え、該首部に、前記ネジ部の外径よりも径の小さな挿通穴を有する前記角座金が挿嵌されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の端子台。
【請求項7】
前記端子板には、前記締付けネジのネジ部が螺合されるネジ穴が直接形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の端子台。
【請求項8】
前記収納部は、凹状に形成されて奥壁および低壁を有する収納凹部であり、前記底壁には前記端子板の端部が係合可能な溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の端子台。
【請求項9】
前記収納凹部が、互いに前記奥壁を背中合わせにして複数組設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の端子台。
【請求項10】
前記端子板には、前記端子ネジ組挿入側端部より突出する突起が前記接続部として形成され、該突起の基部は、先端側ほど断面積が小さくなる形状をなしていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の端子台。
【請求項11】
請求項10に記載の端子台と、該端子台の前記端子ネジ組挿入側端部で形成される開口端を覆うように取り付けられ電子部品が実装されるプリント基板と、前記端子台に保持されたスイッチと、前記スイッチに対応して設けられ操作された際に前記スイッチをオン状態にさせる押しボタンとを備え、前記プリント基板には前記収納凹部に収納された前記端子板の前記突起の先端が係合する係合穴が設けられていることを特徴とする発信機。
【請求項12】
配線の端部が電気的に接続される接続部を有する端子板と、該端子板に設けられた貫通穴に挿通される締付けネジと、該締付けネジのネジ部に螺合される角ナットとを備え、前記端子板が前記締付けネジに挿嵌され、前記締付けネジのネジ部に前記角ナットが螺合されるように組み立てられた端子ネジ組を収納する収納凹部を有する端子台であって、
前記収納凹部は、互いに対向する一対の平行壁と底壁と奥壁とにより囲まれて2面が開放された6面体状をなし、
前記平行壁の内側には、端子台の取付け面および前記平行壁と直交する面に対して傾斜した方向に沿って前記端子板を挿入可能な溝がそれぞれ形成され、
前記一対の平行壁のうち一方の壁の端子ネジ組挿入側開口端の前記角ナットの挿入位置に対応する部位の内側には、開口端の内側ほど壁の肉厚が薄くなるように傾斜させたテーパ部が形成され、
前記端子ネジ組の前記締付けネジの頭部が、前記開口側を向くような姿勢で、前記溝に沿って前記端子板が挿入されることによって前記収納凹部内に前記端子ネジ組が収納されるように構成されていることを特徴とする端子台。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate