説明

筐体固定構造

【課題】 エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行う電子制御機器の筐体固定構造を提供する。
【解決手段】 車両に設けられた支持面に固定される固定部5a,5b,5cのうち、固定部5bの中心点および固定部5cの中心点は、車両の進行方向の直線上に配置され、固定部5bの中心点および固定部5aの中心点は、車両の進行方向に直交する直線上に配置される。固定部5a,5bおよび5cの各中心点を連結して形成される直線で囲まれる領域内であって、固定部5cの中心点の近傍に車両の支持面に当接する当接部が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行う電子制御機器の筐体固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来の技術によるエアバッグ電子制御機器(以下「エアバッグECU」という)70の取り付け位置を示す説明図である。図2は、エアバッグECU70の構成部品を示す前方右斜めから見た斜視図である。図1において矢印で示すように、以後、前後方向、左右方向または上下方向というときには車両の進行方向を基準とする。図3は、基板72を上方から見た図である。エアバッグECU70を支持する支持面73は、車両の室内前面中央部に備えられる計器パネル71の下部に設けられる。エアバッグECU70は、支持面73に3箇所ねじ止めされて車両に固定される。エアバッグECU70の後部には、コネクタ74が設置され、筐体75の後部側面の開口部にはコネクタ74の接続部が設けられる。取付けブラケット76a,76b,76cは、エアバッグECU70前部の左右両側に2箇所とエアバッグECU70の後部右側1箇所とに設けられる。コネクタ接続部の左側には、エアバッグECU70を車両に固定する取付けブラケットは設けられていない。
【0003】
図3に示すように、基板72には、車両が衝突したときの衝撃を検知する加速度センサ77とコネクタ74とが搭載される。図2に示すように加速度センサ77とコネクタ74とが搭載された基板72は、筐体75の下方向から基板72の下側に設置されるカバー78と共に筐体75にねじ止めされる。
【0004】
図4は、エアバッグECU70を下方から見た図であり、図5は、コネクタ74の右側後方の取付けブラケット76aを下方から見た拡大図である。車両に加わった衝撃は、エアバッグ筐体75の取付けブラケット76a,76b,76cに伝達され、取付けブラケット76a,76b,76cから図示しない筐体75の基板取付け用ねじ座面に伝達される。基板取付け用ねじ座面に伝達された衝撃は、基板取付けねじ79を介して基板72に伝達される。基板72に伝達された衝撃は基板72に搭載される加速度センサ77が検出し、検知信号をエアバッグECU70に出力する。エアバッグECU70は、衝撃の大きさに基づいて、衝突が所定のしきい値を超えたと判定した場合には、エアバッグを展開するために点火信号を出力する。
【0005】
衝突によって車両が過大な衝撃を受けた場合には、基板72が変形または破壊しないようにするために、エアバッグECU70を支持面73に固定する筐体75後部の取付けブラケット76aは破壊される。取付けブラケット76aが破壊されることによって、車両から基板72に伝達される衝撃は軽減される。取付けブラケット76aは、車両が過大な衝撃を受けた場合に破壊されなければならず、さらにブラケット部の軽量化を図る必要もある。したがって、取付けブラケット76aの固定部80と筐体本体とを繋ぐ部分の幅T2は、強度上の問題が発生しない範囲で狭く成形される。
【0006】
特許文献1には、筐体に伝達された衝撃は、筐体の内部に収容された基板に良好に伝達され、筐体に発生した歪に基づいて基板が変形することを防止することができる筐体の構造が開示されている。特許文献2には、ケーシングが落下した場合に、落下の衝撃からケーシングを保護するために、ケーシングに短い突起が形成されることが開示されている。突起はケーシングと同じ材質であり一体成形が可能である。特許文献3には、加速度センサおよび処理回路の構成部品を1枚のプリント基板に装備しても、加速度センサには処理回路を搭載したプリント基板部分からの振動が伝達されにくい構成が開示されている。
【0007】
特許文献4には、センサ組立体が車両に搭載された際に、車両の上下方向の振動が進行方向の振動と誤検出されることを防止するために、センサをケースに固定することによってケースに生じた運動以外の運動がセンサに伝達されることを防止することが開示されている。特許文献5には、衝突検知装置が容易に分解されることを防止するために、衝突検知装置のケーシングをカバーとハウジングとの嵌め合いによって構成することが開示されている。特許文献6には、加速度センサおよび衝突判定をするマイクロコンピュータをユニット内に配設された衝突検知装置において、ユニットケースおよび構成部品の振動が加速度センサに伝達されにくい構造が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2005−155827号公報
【特許文献2】特表2000−517474号公報
【特許文献3】特開平9−207706号公報
【特許文献4】特開平9−159689号公報
【特許文献5】特開平8−40185号公報
【特許文献6】特開平7−196008号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図6は、従来のエアバッグECU70の共振特性の測定結果を示すグラフである。エアバッグECU70に車両の前後方向、左右方向および上下方向の振動を加えて、それぞれの方向の共振の発生状況を測定した。X1は車両の進行方向の共振を示し、Y1は車両の左右方向の共振を示し、Z1は車両の上下方向の共振を示す。図6に示す共振特性によると、曲線Aに重なる左右方向の共振が発生している。曲線Aを境として曲線Aの上方の領域、つまり車両が衝突したものと判断する領域であるNG領域に入る共振が発生すると、加速度センサ77が検知すべきでない衝撃を検出してしまうので好ましくない。コネクタ74は、基板72に搭載される最も重い部品であるが、コネクタの左側は、取付けブラケットが設けられていないので車両に固定されていない。自由度が大きいコネクタ左側部分が大きく揺れることでNG領域に入る共振が発生する。特許文献1〜6は、低い周波数で基板が共振することを防止することについては開示していない。
【0010】
本発明の目的は、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行う電子制御機器の筐体固定構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明(1)は、衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいてエアバッグの制御を行うエアバッグ制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、車両に設けられた支持部に固定される固定部が3箇所設けられ、前記固定部の各中心点を連結して形成される直線で囲まれる領域内に前記支持部に当接する当接部が形成されることを特徴とする筐体固定構造である。
【0012】
また、本発明(9)は、衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいて所定の制御を行う制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、前記筐体を車両に設けられた支持部に固定する固定部が3箇所以上設けられるとともに、前記固定部の各中心点を直線で連結して形成される多角形の領域内に、前記筐体の一部が突出しており、前記多角形の領域内における前記筐体の一部が突出している場所の近辺に、前記筐体側の部位と車両に設けられた支持部とが当接する当接部が形成されることを特徴とする筐体固定構造である。
【発明の効果】
【0013】
本発明(1)によれば、衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいてエアバッグの制御を行うエアバッグ制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、車両に設けられた支持部に固定される固定部が3箇所設けられ、固定部の各中心点を直線で連結して形成される三角形の領域内に支持部に当接する当接部が形成されるので、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行うことができる。
【0014】
また、本発明(9)によれば、衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいて所定の制御を行う制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、筐体を車両に設けられた支持部に固定する固定部が3箇所以上設けられるとともに、固定部の各中心点を直線で連結して形成される多角形の領域内に、筐体の一部が突出しており、多角形の領域内における筐体の一部が突出している場所の近辺に、筐体側の部位と車両に設けられた支持部とが当接する当接部が形成されるので、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図7は、本発明の実施形態であるエアバッグECU1を下方から見た図である。以後、前後方向、左右方向または上下方向というときには、車両の進行方向を基準とする。図示しない車両衝突衝撃検出手段である加速度センサと、コネクタ8とが搭載された基板9は、基板9の下側に設置されるカバー7と共に筐体2の下部に設けられた収納部に4箇所ねじ止めされる。加速度センサは、基板9の右側前方に搭載される。コネクタ8は、基板9の後部に搭載される。コネクタ8が搭載された基板9が筐体2に取り付けられると、コネクタ8は筐体2の後部に配置される。
【0016】
車両に加えられた衝撃は、エアバッグECU1に設置された基板9に伝達される。基板9に搭載された加速度センサは、基板9に伝達された衝撃を検出する。加速度センサが検出した信号は、エアバッグECU1に出力される。コネクタ8は、加速度センサと外部の電子部品とを接続端子を介して接続する。コネクタ8の接続部は、筐体2の後部側面に設けられる。
【0017】
エアバッグECU1は、筐体2に設けられた3箇所の取付けブラケットによって車両に固定される。筐体本体の前方左右両側には、3aおよび3bの取付けブラケットが設けられるが、筐体本体の後方には、右側に1箇所取付けブラケット3cが設けられる。取付けブラケット3bの固定部5bと、取付けブラケット3cの固定部5cとは車両の進行方向の直線上に配置される。取付けブラケット3aの固定部5aと、取付けブラケット3bの固定部5bとは車両の進行方向に直交する方向の直線上に配置される。
【0018】
エアバッグECU1の車両への固定方向は、これに限定されるものではなくエアバッグECU1が車両の前後方向に対して逆方向に取付けられるものでもよい。図7の紙面下方が車両前方となるようにエアバッグECU1が固定される。この場合には、コネクタ8が筐体2の前部に配置され、加速度センサは筐体の後部に配置される。
【0019】
図8は、本発明の実施形態であるコネクタ8の右側後方の取付けブラケット3cを下方から見た拡大図である。取付けブラケット3cは、エアバッグECU1を車両にねじ止めするための固定部5cと、固定部5cと筐体本体とを繋ぐ連結部6とで構成される。衝突によって車両に衝撃が加わった場合には、基板9に搭載される加速度センサが破壊されることを防止するために、筐体後部の連結部6が破壊される。取付けブラケット3cが破壊されることによって、基板9に伝達される衝撃は軽減される。取付けブラケット3cは連結部6において破壊されるために、連結部6の幅T1は強度上の問題が生じない範囲で狭く成形される。
【0020】
コネクタ8は、基板9に搭載される最も重い部品であるが、コネクタ8の近傍に設けられる取付けブラケットは、コネクタ8の右側後方に設けられる取付けブラケット3cのみである。取付けブラケット3cの連結部6は破壊されることを前提として成形されており、コネクタ8の左側には取付けブラケットは設けられていない。自由度が大きいコネクタ部分が大きく揺れることによって共振が発生する。
【0021】
固定部5cの中心点の近傍である取付けブラケット3cの連結部6には、当接部10が設けられる。当接部10が設けられることによって、車両との接地面が左右方向に拡大される。筐体2に設けられた3箇所の取付けブラケット3a,3bおよび3cの固定部5a,5bおよび5cが車体の支持面にねじ止めされると、当接部10が支持面に当接される。当接部10が設けられることによって、エアバッグECU1が支持面に接地する接地面が拡大される。当接部10が固定部5a,5bおよび5cの各取付け中心点を直線で連結することによって形成される直角三角形7の領域内に形成されることによって、共振周波数領域が高い周波数領域へ移動し、低周波領域において共振が発生することを抑制することができる。
【0022】
本実施形態においては、固定部5a,5bおよび5cの各取付け中心点を直線で連結することによって形成される三角形は直角三角形であるが、直角三角形に限定されるものではない。筐体2は、固定部5a,5bおよび5cの3箇所で支持面に固定する構造を取っているが4箇所以上の固定部で支持面に固定することも可能である。各取付け中心点を直線で連結することによって形成される多角形の領域の角数は、固定部の増加に伴って増えていく。
【0023】
図9は、本発明の実施形態であるエアバッグECU1の共振特性の測定結果を示すグラフである。エアバッグECU1に車両の前後方向、左右方向および上下方向の振動を加えてそれぞれの方向の共振の発生状況を測定した。X2は車両の進行方向の共振を示し、Y2は車両の左右方向の共振を示し、Z2は車両の上下方向の共振を示す。コネクタ8は、基板9に搭載される最も重い部品であるが、取付けブラケットは、コネクタの左側には設けられていないので、自由度が大きいコネクタ部分が大きく揺れる。車両が衝突したものと判断する曲線Bの上方の領域であるNG領域に入る共振が発生すると、加速度センサが検知すべきでない衝撃を検出してしまうので好ましくない。
【0024】
測定結果を見ると、車両が衝突したものと判断する領域に入るような共振は見られない。図6に示すグラフと比較すると、当接部10を新たに設けたことによって、車両の左右方向の共振Y2の発生が抑制されていることが良く分かる。本実施形態においては、筐体2はアルミダイカストで成形しているが、金属以外のたとえば樹脂で成形したものであっても同様の効果が期待できる。
【0025】
上述した実施形態においては、当接部10は、取付けブラケット3cの連結部6に設けられるが、これに限定されるものではなく、たとえば筐体2のコネクタ8を包囲する図示しないコネクタカバー部に当接部10を設けて、車両の支持面に当接させるものでも良い。当接部10は、固定部5a,5bおよび5cの各取付け中心点を直線で連結することによって形成される直角三角形の領域11内に形成される。このように当接部10がコネクタカバー部に設けられた場合にも、当接部10が取付けブラケット3cの連結部6に設けられた場合と同様に、共振周波数領域が高い周波数領域へ移動し、低周波領域において共振が発生することを抑制することができる。
【0026】
このように、衝撃を検出する加速度センサを内蔵し、加速度センサによって検出された情報に基づいてエアバッグの制御を行うエアバッグECU1の筐体2を車両に固定する筐体固定構造であって、車両に設けられた支持面に固定される固定部5a,5b,5cが3箇所設けられ、固定部の各中心点を連結して形成される直線で囲まれる領域内に支持面に当接する当接部10が形成されるので、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行うことができる。
【0027】
さらに、固定部5a,5b,5cのうち、固定部5bの中心点および固定部5cの中心点は車両の進行方向の直線上に配置され、固定部5bの中心点および固定部5aの中心点は車両の進行方向に直交する直線上に配置されるので、当接部10は三角形の領域11内であって固定部5cの中心点の近傍に形成され、車両が衝突したものと判断する領域においてエアバッグECU1が共振することを抑制することができる。
【0028】
さらに、当接部10は、固定部5cの中心点の近傍に形成されるので、車両が衝突したものと判断する領域においてエアバッグECU1が共振することを抑制することができる。
【0029】
さらに、固定部5cを筐体本体に連結する連結部6が形成され、当接部10は連結部6に形成されるので、当接部10は固定部5cの中心点の近傍に形成され、車両が衝突したものと判断する領域においてエアバッグECU1が共振することを抑制することができる。
【0030】
さらに、加速度センサと外部の電子部品とを接続するコネクタ8とを搭載した基板9が収納される収納部が形成されるので、加速度センサが、基板9に伝達された衝撃を検出し、加速度センサが検出した信号はエアバッグECU1に出力され、コネクタ8は加速度センサと外部の電子部品とを接続端子を介して接続することができる。
【0031】
さらに、コネクタ8を包囲するコネクタカバー部が設けられ、当接部10は、コネクタカバー部に形成されるので、車両が衝突したものと判断する領域において、エアバッグECU1が共振することを抑制することができる。
【0032】
さらに、コネクタ8は、車両の進行方向を基準として筐体2の後部または前部に設置されるので、コネクタ8は、加速度センサと外部の電子部品とを接続端子を介して接続することができる。
【0033】
さらに、固定部5cは、車両の進行方向を基準としてコネクタ8の左右両側のうちの片側のみに設けられるので、車両に衝撃が加わったときに筐体2後部の取付けブラケット3cが破壊されることによって、基板9に伝達される衝撃が軽減される。
【0034】
さらに、衝撃を検出する加速度センサを内蔵し、加速度センサによって検出された情報に基づいて所定の制御を行うECUの筐体2を車両に固定する筐体固定構造であって、
筐体2を車両に設けられた支持面に固定する固定部が3箇所以上設けられるとともに、固定部の各中心点を直線で連結して形成される多角形の領域内に、筐体2の一部が突出しており、多角形の領域内における筐体2の一部が突出している場所の近辺に、筐体側の部位と車両に設けられた支持面とが当接する当接部が形成されるので、エアバッグなどを内蔵し衝撃を検出するセンサの信号に基づいて安全に関する制御を行うことができる。
【0035】
本実施形態においては、車両に搭載されるエアバッグECU1について説明するが、これに限定されるものではなく、衝撃時に作動させる必要がある安全機器、たとえばシートベルトのリテンショナーなどの制御を行うECUであれば適用可能であり、筐体2が搭載されるのは車両に限定されるものではなく、航空機あるいは船舶にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】従来の技術によるエアバッグ電子制御機器70の取り付け位置を示す説明図である。
【図2】エアバッグECU70の構成部品を示す前方右斜めから見た斜視図である。
【図3】基板72を上方から見た図である。
【図4】エアバッグECU70を下方から見た図である。
【図5】コネクタ74の右側後方の取付けブラケット76aを下方から見た拡大図である。
【図6】従来のエアバッグECU70の共振特性の測定結果を示すグラフである。
【図7】本発明の実施形態であるエアバッグECU1を下方から見た図である。
【図8】本発明の実施形態であるコネクタ8の右側後方の取付けブラケット3cを下方から見た拡大図である。
【図9】本発明の実施形態であるエアバッグECU1の共振特性の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0037】
1,70 エアバッグECU
2,75 筐体
3a,3b,3c,76a,76b,76c 取付けブラケット
5a,5b,5c,80 固定部
6 連結部
7,78 カバー
8,74 コネクタ
9,72 基板
10 当接部
11 三角形の領域
71 計器パネル
73 支持面
77 加速度センサ
79 基板取付けねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいてエアバッグの制御を行うエアバッグ制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、車両に設けられた支持部に固定される固定部が3箇所設けられ、前記固定部の各中心点を直線で連結して形成される三角形の領域内に前記支持部に当接する当接部が形成されることを特徴とする筐体固定構造。
【請求項2】
前記固定部のうち、第1の固定部の中心点および第2の固定部の中心点は前記車両の進行方向の直線上に配置され、第1の固定部の中心点および第3の固定部の中心点は前記車両の進行方向に直交する方向の直線上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の筐体固定構造。
【請求項3】
前記当接部は、前記第2の固定部の中心点の近傍に形成されることを特徴とする請求項2に記載の筐体固定構造。
【請求項4】
前記第2の固定部を筐体本体に連結する連結部が形成され、
前記当接部は、前記連結部に形成されることを特徴とする請求項2または3に記載の筐体固定構造。
【請求項5】
前記衝撃検出手段と外部の電子部品とを接続するコネクタとを搭載した基板が収納される収納部が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の筐体固定構造。
【請求項6】
前記コネクタを包囲するコネクタカバー部が設けられ、
前記当接部は、前記コネクタカバー部に形成されることを特徴とする請求項5に記載の筐体固定構造。
【請求項7】
前記コネクタは、前記車両の進行方向を基準として前記筐体の後部または前部に設置されることを特徴とする請求項5または6に記載の筐体固定構造。
【請求項8】
前記3箇所に設けられる固定部のうちの1つの固定部は、前記車両の進行方向を基準として前記コネクタの左右両側のうちの片側のみに設けられることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の筐体固定構造。
【請求項9】
衝撃を検出する衝撃検出手段を内蔵し、該衝撃検出手段によって検出された情報に基づいて所定の制御を行う制御装置の筐体を車両に固定する筐体固定構造であって、
前記筐体を車両に設けられた支持部に固定する固定部が3箇所以上設けられるとともに、前記固定部の各中心点を直線で連結して形成される多角形の領域内に、前記筐体の一部が突出しており、
前記多角形の領域内における前記筐体の一部が突出している場所の近辺に、前記筐体側の部位と車両に設けられた支持部とが当接する当接部が形成されることを特徴とする筐体固定構造。

【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−83382(P2010−83382A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255751(P2008−255751)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】