説明

筐体連結機構

【課題】筐体の連結状態における耐衝撃性の向上と、連結された筐体の分離作業の簡易性
とを両立させることができる筐体連結機構を提供すること。
【解決手段】補助フック部材10が筐体1内へ進入される動作に連動して、フック部材2
0の爪体21a、21bが係合位置まで移動するとともに、第1のバネ体23が弾性変位
して、その先端部25が、補助フック部材10の他端側先端部に形成されたバネ体係止部
12dに係止され、かつ第1のガイド体6a、6bの先端テーパ部60aに当接した状態
になる一方、筐体1内へ進入された補助フック部材10が後退される動作に連動して、第
1のバネ体23の先端部25と補助フック部材10のバネ体係止部12dとの係止状態、
及び第1のバネ体23の先端部25と第1のガイド体6a、6bの先端テーパ部60aと
の当接状態が解除され、フック部材20の爪体21a、21bが解除位置まで移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筐体連結機構に関し、より詳細には、互いの連結面を対向させた状態で複数の
筐体を連結する場合などに用いられる筐体連結機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プログラマブルコントローラやシーケンサ等の電気機器は、同種又は異種の
部品を適宜組み合わせて使用される場合が多く、このため各電気機器を収納する筐体の形
状を共通化し、複数の筐体を任意の組み合わせで連結して接続できるようにした筐体連結
構造が提案されている(下記の特許文献1参照)。
【0003】
図13は、特許文献1に開示された筐体連結構造が適用された筐体における連結面の内
壁の構成を示した斜視図である。
図中101は、筐体を示しており、筐体101の連結面101aの内壁には、2個のガ
イド体108a、108b、及び4個の保持体109a〜109dが形成されている。保
持体109a〜109dにより、フック部材106が筐体101の連結面101aに平行
な平面内の1方向において、フック部材106に形成された爪体107a、107b(図
14参照)の係合位置及び解除位置に対応する区間において往復移動自在に保持されてい
る。
【0004】
フック部材106における移動方向に平行な2側面のそれぞれには、バネ体161a、
161bが一体形成されている。このバネ体161a、161bは、開放端においてガイ
ド体108a、108bの傾斜面に当接している。また、バネ体161a、161bの側
面にはガイド体108a、108bが嵌入する凹部162a、162bが形成されている

【0005】
図14(a)〜(d)は、上記筐体連結構造における爪体107a、107bの係合状
態を説明するための要部を示す平面断面図である。また、図15(a)〜(d)は、上記
筐体連結構造が適用された筐体の連結時におけるフック部材106の動作状態を示した図
であり、それぞれ図14(a)〜(d)に示した状態に対応している。
【0006】
筐体101内に支持されたフック部材106に形成されている爪体107a、107b
には、傾斜面171が形成されている。筐体101の連結面101aと他方の筐体201
の連結面201bとを対向させると、図14(a)に示したように、爪体107a、10
7bの傾斜面171が他方の筐体201の開口部204a、204bの一方の縁部241
に対向する。
【0007】
この状態で筐体101の連結面101a及び他方の筐体201の連結面201bを互い
に接近させていくと、図14(b)に示したように爪体107a、107bの傾斜面17
1が、他方の筐体201の開口部204a、204bの縁部241に当接する。このとき
爪体107a、107bの傾斜面171によって当接方向に直交する方向の押圧力が作用
し、爪体107a、107bはフック部材106とともに当接方向に直交する方向に押圧
される。
【0008】
さらに、筐体101の連結面101a及び筐体201の連結面201bを互いに接近さ
せていくと、爪体107a、107bは開放端を開口部204a、204bの一方の内周
面に当接させながら筐体201内に侵入する。爪体107a、107bが形成されたフッ
ク部材106は、筐体101の連結面101aの内壁おいて、連結面101aに平行な平
面に含まれる1方向(矢印X、Y方向)に往復移動自在にされているとともに、ガイド体
108a、108b(図13、図15)において生じる弾性力によってY方向に付勢され
ている。
【0009】
このため、爪体107a、107bは図14(c)に示したように、開口部204a、
204bを通過した後に筐体101の内部において、矢印Y方向に移動し、筐体101の
連結面101aが筐体201の連結面201bに密着した状態で、爪体107a、107
bは開口部204a、204bに係合する。この開口部204a、204bに対する爪体
107a、107bの係合によって、筐体101及び筐体201の連結状態が維持される

【0010】
このようにして連結された筐体101及び筐体201を分離する場合には、フック部材
106とともに爪体107a、107bを図14(d)に示したように、開放端が開口部
204a、204bの内周面に当接しない位置まで矢印X方向に移動させる。これによっ
て、開口部204a、204bに対する爪体107a、107bの係合状態が解除され、
連結面101aと連結面201bとが互いに離間する方向に筐体101又は筐体201を
移動させることができる。
【0011】
また、図15に示したようにフック部材106は、筐体101及び筐体201の連結作
業が開始される前において一端106aが筐体101の外部に露出する係合位置に位置し
ており(図15(a)の状態)、筐体101及び筐体201の連結作業が開始されてから
完了する直前までの間に退避位置まで移動する(図15(b)の状態)。そして、筐体1
01及び筐体201の連結作業が完了すると再び係合位置に戻り(図15(c)の状態)
、さらに、筐体101及び筐体201の分離作業時に解除位置に移動する(図15(d)
の状態)ようになっている。
【0012】
しかしながら、上記した従来の筐体連結構造では、フック部材106が、係合位置から
退避位置を経由して解除位置に至る間において、バネ体161a、161bによる弾性力
を伴いながら往復動自在に構成されているため、筐体101と筐体201とが連結された
状態(図14(c)、図15(c)の状態)において、落下等の衝撃によって、フック部
材106の他端106aなどに対して、フック部材106を筐体101内に押圧する方向
に力が加わると、バネ体161a、161bの開放端がガイド体108a、108bの傾
斜面に沿う形態で弾性的に変位し、衝撃力が、この変位によるバネ体161a、161b
の弾性力を上回るものであれば、バネ体161a、161bの凹部162a、162bが
、ガイド体108a、108bに嵌入して、フック部材106が係合位置から退避位置を
経由して解除位置まで移動して、筐体101と筐体201とが外れてしまう虞があるとい
った課題があった。
【特許文献1】特開2001−313477号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0013】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、落下等により外部から衝撃が加わった
場合であっても、連結された筐体の外れを確実に防止することができる一方、連結された
筐体の分離作業は簡単に行うことができ、筐体の連結状態における耐衝撃性の向上と、筐
体の分離作業の簡易性とを両立させることができる筐体連結機構を提供することを目的と
している。
【0014】
上記目的を達成するために本発明に係る筐体連結機構(1)は、筐体と、一端側が前記
筐体から露出され、他端側が前記筐体の連結面の内壁部に形成された第1のガイド体に沿
って進退可能に支持された補助フック部材と、一端側が前記補助フック部材の他端側と係
止可能に支持されるとともに、前記筐体の連結面に形成された孔部から突出される連結用
の爪体と、前記補助フック部材の他端側と係止可能な形態に延設された第1のバネ体とが
形成されたフック部材とを備え、前記補助フック部材が前記筐体内へ進入される動作に連
動して、前記フック部材の爪体が係合位置まで移動するとともに、前記第1のバネ体が弾
性変位して、その先端部が、前記補助フック部材の他端側先端部に形成されたバネ体係止
部に係止され、かつ前記第1のガイド体の先端部に当接した状態になる一方、前記筐体内
へ進入された前記補助フック部材が後退される動作に連動して、前記第1のバネ体の先端
部と前記補助フック部材のバネ体係止部との係止状態、及び前記第1のバネ体の先端部と
前記第1のガイド体の先端部との当接状態が解除され、前記フック部材の爪体が解除位置
まで移動するように構成されていることを特徴としている。
【0015】
上記筐体連結機構(1)によれば、前記補助フック部材が前記筐体内へ進入される動作
に連動して、前記フック部材の爪体が係合位置まで移動するとともに、前記第1のバネ体
が弾性変位して、その先端部が、前記補助フック部材の他端側先端部に形成されたバネ体
係止部に係止され、かつ前記第1のガイド体の先端部に当接した状態となるので、前記第
1のバネ体の先端部と前記補助フック部材のバネ体係止部との係止状態、及び前記第1の
バネ体の先端部と前記第1のガイド体の先端部との当接状態により、前記爪体を解除位置
側に移動させる力に対して、前記フック部材の移動が規制される。したがって、落下等の
外部から衝撃により、前記爪体を解除位置側へ移動させる力が、前記筐体や前記爪体に作
用した場合であっても、前記フック部材の移動を規制することができ、前記爪体の係合位
置からの外れを防止することができ、耐衝撃性に優れた筐体の連結状態とすることができ
る。
【0016】
また、前記筐体内へ進入された前記補助フック部材を後退させるという簡単な操作によ
り、前記第1のバネ体の先端部と前記補助フック部材のバネ体係止部との係止状態、及び
前記第1のバネ体の先端部と前記第1のガイド体の先端部との当接状態を解除して、前記
爪体を解除位置まで移動させることができ、連結された筐体の分離作業を容易に行うこと
ができ、筐体の連結状態における耐衝撃性の向上と、連結された筐体の分離作業の簡易性
とを両立させることができる筐体連結機構を実現することができる。
【0017】
また本発明に係る筐体連結機構(2)は、上記筐体連結機構(1)において、前記第1
のガイド体が、前記補助フック部材の両側部を挟持する形態で形成され、各先端部に外側
方向へ傾斜させたテーパ部を備え、前記補助フック部材のバネ体係止部が、他端に向けて
外側方向へ傾斜させた係止面を備え、前記第1のバネ体の先端部が、前記テーパ部に当接
させるための第1の当接面と、前記バネ体係止部の係止面に当接させるための第2の当接
面とを備え、前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1のバネ体が弾性変位した
状態で、その先端部の第2の当接面が、前記バネ体係止部の係止面に係止され、かつ、前
記第1のバネ体先端部の第1の当接面が、前記第1のガイド体のテーパ部に当接した状態
になることを特徴としている。
【0018】
上記筐体連結機構(2)によれば、前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1
のバネ体が弾性変位した状態で、その先端部の第2の当接面が、前記バネ体係止部の係止
面に係止され、かつ、前記第1のバネ体先端部の第1の当接面が、前記第1のガイド体の
テーパ部に当接した状態になるので、落下等の衝撃により、前記爪体を解除位置側へ移動
させる力が、前記筐体や前記爪体に作用した場合、前記第1のバネ体の先端部には、前記
第1のガイド体のテーパ部に沿って内側(すなわち解除位置側)へ移動しようとする力が
作用し、前記第2の当接面には、前記バネ体係止部の係止面を押圧する力が作用する。
【0019】
前記バネ体係止部の係止面は、他端に向けて外側方向へ傾斜させた形状となっているの
で、前記第2の当接面からの押圧力により、前記バネ体係止部の係止面には、前記補助フ
ック部材を他端側(すなわち係合位置側)に移動させようとする力が作用する。結果、前
記補助フック部材の解除位置側への移動を規制するとともに、前記フック部材の移動を規
制することができ、前記爪体の係合位置からの外れを防止することができ、耐衝撃性に優
れた筐体の連結状態とすることができる。
【0020】
また、前記第1のガイド体の先端部にテーパ部が形成され、前記バネ体係止部の係止面
が、他端に向けて外側方向へ傾斜させた形状となっているので、前記筐体内へ進入された
前記補助フック部材を後退させて、前記フック部材を解除位置まで移動させる作業を確実
かつスムーズに行うことができ、筐体を分離させる際の作業性を向上させることができる

【0021】
また本発明に係る筐体連結機構(3)は、上記筐体連結機構(1)において、前記第1
のガイド体が、前記補助フック部材の両側部を挟持する形態で形成され、前記第1のバネ
体の先端部が、前記第1のガイド体の端面と当接させるための当接面と、該当接面に沿っ
て内側方向に形成された凸部とを備え、前記補助フック部材のバネ体係止部が、前記凸部
を係止させるための凹部を備え、前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1のバ
ネ体が弾性変位した状態で、その先端部の凸部が、前記バネ体係止部の凹部に係止され、
かつ、前記第1のバネ体先端部の当接面が、前記第1のガイド体の端面に当接した状態に
なることを特徴としている。
【0022】
上記筐体連結機構(3)によれば、前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1
のバネ体が弾性変位した状態で、その先端部の凸部が、前記バネ体係止部の凹部に係止さ
れ、かつ、前記第1のバネ体先端部の当接面が、前記第1のガイド体の端面に当接した状
態になっているので、落下等の衝撃により、前記爪体を解除位置側へ移動させる力が、前
記爪体に作用した場合であっても、前記フック部材の解除位置側への移動をほぼ完全に阻
止することができ、前記爪体の係合位置からの外れを確実に防止することができ、耐衝撃
性に優れた筐体の連結状態とすることができる。
【0023】
また本発明に係る筐体連結機構(4)は、上記筐体連結機構(1)〜(3)のいずれか
において、前記フック部材の両側部から、凸部を有する第2のバネ体が延設され、該第2
のバネ体の凸部が、前記筐体に形成された屈曲形状をしたガイド部に嵌込まれていること
を特徴としている。
【0024】
上記筐体連結機構(4)によれば、前記フック部材の両側部から、凸部を有する第2の
バネ体が延設され、該第2のバネ体の凸部が、前記筐体に形成された屈曲形状をしたガイ
ド部に嵌込まれているので、前記フック部材が解除位置に位置している場合における前記
フック部材や前記補助フック部材のガタつきを防止することができる。また、前記フック
部材を解除位置から係合位置に移動させるときには、解除位置側へ押圧力を作用させるこ
とができ、一方、前記フック部材を係合位置から解除位置に移動させるときには、係合位
置側へ押圧力を作用させることができ、前記フック部材が係合位置や解除位置に位置して
いる場合の遊びの量を小さくすることができ、前記第2のバネ体の弾性力を利用した移動
規制効果を得ることができる。
【0025】
また本発明に係る筐体連結機構(5)は、上記筐体連結機構(1)〜(4)のいずれか
において、前記第1のバネ体が、前記フック部材の両側部から屈曲部を形成して一端側に
向けて延設されたものであり、前記筐体の連結面の内壁部に、前記第1のバネ体の屈曲部
を支持する第2のガイド体が形成されていることを特徴としている。
【0026】
上記筐体連結機構(5)によれば、前記第2のガイド体により、前記第1のバネ体の弾
性変位の形態をより安定させることができ、前記第1のバネ体と前記補助フック部材との
係止状態や前記第1のバネ体と前記第1のガイド体との当接状態による移動規制をより確
実なものとすることができ、また、前記フック部材の支持状態を安定させることができる

【0027】
また本発明に係る筐体連結機構(6)は、上記筐体連結機構(1)〜(5)のいずれか
において、前記筐体の連結面の内壁部には、前記フック部材の他端側を挿通させて支持す
るための挿通部が形成されていることを特徴としている。
【0028】
上記筐体連結機構(6)によれば、前記筐体の連結面の内壁部に形成された前記挿通部
により、前記フック部材の他端側を支持することができ、前記筐体内での前記フック部材
のガタつきを防止する効果を高めることができる。
【0029】
また本発明に係る筐体連結機構(7)は、上記筐体連結機構(1)〜(6)のいずれか
において、前記補助フック部材の前記筐体から露出される部分に、前記爪体が係合位置に
位置している状態を示す目印、及び/又は前記爪体が解除位置に位置している状態を示す
目印が設けられていることを特徴としている。
【0030】
上記筐体連結機構(7)によれば、前記補助フック部材に設けられた、前記爪体が係合
位置に位置している状態を示す目印、及び/又は前記爪体が解除位置に位置している状態
を示す目印により、前記爪体が係合位置に位置している状態なのか、又は前記爪体が解除
位置に位置している状態なのかを容易に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明に係る筐体連結機構の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)
は、実施の形態(1)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を、(b)は
筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体との連結状態が解除されていると
きの状態を示している。また、図2は、他の筐体と連結されているときの筐体の連結面の
内壁(a)と、筐体の連結面(b)とを模式的に示した斜視図である。
【0032】
また、図3は、実施の形態(1)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材
、及びフック部材の平面(内壁面側)分解斜視図を示しており、図4は、実施の形態(1
)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、及びフック部材の背面(連結面
側)分解斜視図を示している。
【0033】
図中1は、電子機器(図示せず)などが収納される筐体を構成するボトムカバーを示し
ており、ボトムカバー1の連結面1aには、柱状突起2a〜2d、枠状突起3、及びフッ
ク部材20に形成された爪体21a、21bを突出させるための露出孔4a、4bなどが
形成されている。柱状突起2a〜2d、及び枠状突起3は、連結される他方の筐体(図示
せず)の連結面に形成された柱状凹部、及び枠状凹部(図示せず)にそれぞれ嵌入され、
他方の筐体との位置決めが可能となっている。また、ボトムカバー1の連結面1aに直交
する1側面1bの連結面1a寄りには、補助フック部材10の一端側を露出させるための
挿通孔5が形成されている。
【0034】
また、ボトムカバー1の連結面1aの内壁面1cには、第1のガイド体6a、6b、第
2のガイド体7a、7b、保持体8a〜8d、及び保持枠8e(挿通部)などが形成され
ている。また、ボトムカバー1の内壁面1cには、一端側が挿通孔5から露出され、他端
側が第1のガイド体6a、6bに沿って進退可能に支持された補助フック部材10と、一
端側が補助フック部材10の他端側と係止可能に支持されたフック部材20とが配設され
ている。保持体8a〜8dにより、フック部材20が、ボトムカバー1の内壁面1cの1
方向において、爪体21a、21bの解除位置と係合位置とに対応する区間で往復移動可
能に保持されている。
【0035】
第1のガイド体6a、6bは、ボトムカバー1に形成された挿通孔5の両側から側面1
bに対して略垂直方向に形成されており、その先端部には、外側方向へ傾斜させたテーパ
部60aが形成されている。第1のガイド体6a、6bにより、補助フック部材10とフ
ック部材20の第1のバネ体23とが進退可能に挟持され、また、フック部材20の爪体
21a、21bが係合位置に位置しているとき(図2参照)に、第1のガイド体6a、6
bのテーパ部60aに第1のバネ体23の先端部25が当接するようになっている。
【0036】
また、第1のガイド体6a、6bの挿通孔5寄りの内側部分には、爪体21a、21b
の解除位置まで補助フック部材10を移動させたときに、補助フック部材10に係止させ
るための凸部(小凸部)60b(図3参照)が形成されている。また、第1のガイド体6
a、6bのテーパ部60a手前の内側部分には、爪体21a、21bの係合位置まで補助
フック部材10を移動させたときに、補助フック部材10に係止させるための凸部(小凸
部)60c(図3参照)が形成されている。
【0037】
第2のガイド体7a、7bは、爪体21a、21bが係合位置に位置しているときに(
図2参照)、第1のバネ体23の屈曲部24の外側部分を囲う位置に形成されており、第
2のガイド体7a、7bにより、フック部材20の第1のバネ体23の屈曲部24付近が
支持され、第1のバネ体23の弾性変位の形態がより安定するようになっている。
【0038】
保持体8a、8bと保持体8c、8dは、フック部材20の両側部に係止させるように
、フック部材20を挟んで対向する位置にそれぞれ形成されており、その上端部は、内側
に屈曲されて爪状に形成されて、フック部材20の側部に係止されるようになっている。
また、保持枠8eは、フック部材20の他端部を一部覆うように、挿通方向に向かって見
て逆凹形状に形成されており、フック部材20の他端部が挿通されて、支持されるように
なっている。
【0039】
補助フック部材10は、略平板形状をしており、ボトムカバー1の挿通孔5から露出さ
せる露出片11と、露出片11の筐体挿入側の1側面の両端部分から略垂直方向に延設さ
れた1対の保持片12とを含んで構成されている。
【0040】
露出片11の先端部分には、屈曲形成された引掛部11aが形成され、露出片11の両
側部には、補助フック部材10が爪体21a、21bを係合させる係合位置まで押し込ま
れている状態を示す係合位置マーク13と、補助フック部材20が爪体21a、21bの
係合状態を解除させた解除位置まで引き出されていることを示す解除位置マーク14とが
設けられている。これら位置マーク13、14の形態は、目視により確認しやすく、進退
動作に支障のないものであればよく、露出片11に凹部や凸部を形成したものや、着色印
刷やシール等によるマーキングなどが採用され得る。
【0041】
また、図3、4に示したように、補助フック部材10の各保持片12の先端側の内側部
分には、フック部材20の一端部22を保持片12で支持するための係止片12aが段差
を設けて形成されており、また、各保持片12の外側部分には、第1のガイド体6a、6
bの内側面に対して進退可能に当接させるとともに、補助フック部材10を挿通孔5に係
止させて、ボトムカバー1からの抜けを防止するための外側凸部12bと、外側凸部12
bから先端部分にかけて外側方向へ緩やかに傾斜させた係止面12cを備えたバネ体係止
部12dと、先端当接面12eとが形成されている。
【0042】
フック部材20は、ボトムカバー1内に納まる長さ形状に形成されており、ボトムカバ
ー1の内壁面1cに対向させる面の両端付近に、露出孔4a、4bから突出される連結用
の爪体21a、21bが立設されている。
【0043】
フック部材20の一端部22は、補助フック部材10の保持片12により挟持されるよ
うに略矩形形状に形成されており、一端部22の爪体21a形成面側の両側部には、補助
フック部材10の保持片12の係止片12aに係止させるための段差部22aが形成され
ている。
【0044】
また、フック部材20における移動方向に平行な両側部からは、1対の第1のバネ体2
3と、1対の第2のバネ体26とが延設されている。第1のバネ体23は、屈曲部24を
介して補助フック部材10側に向けて、フック部材20の両側面と略平行に延設され、そ
の先端部25が爪体21aの手前付近に位置するように形成されている。
【0045】
第1のバネ体23の先端部25は、3面の傾斜面、すなわち、第1の当接面25a、第
2の当接面25b、及び第3の当接面25cを備え、先端が略V字形状に形成されている
。第1の当接面25aは、爪体21a、21bが係合位置に位置しているときに(図2参
照)、第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aの傾斜面と当接するように形成されて
いる。第2の当接面25bは、爪体21a、21bが係合位置に位置しているときに、補
助フック部材10の保持片12のバネ体係止部12dに係止され、バネ体係止部12dの
係止面12cと当接するように形成されている。
【0046】
また、第3の当接面25cは、爪体21a、21bの係合状態が解除されたときに、補
助フック部材10の保持片12の先端当接面12eと当接するように形成されている。な
お、爪体21a、21bが係合位置に位置している場合、第1の当接面25aは、テーパ
部60aの傾斜面に当接し、第2の当接面25bは、バネ体係止部12dの係止面12c
に当接するようになっているが、第3の当接面25cは、補助フック部材10の外側凸部
12dと当接しておらず、第3の当接面25cと補助フック部材10の外側凸部12dの
傾斜面との間に、隙間が形成されるようになっている。
【0047】
また、第2のバネ体26は、第1のバネ体23よりも爪体21b側寄り(他端側)の両
側部から斜め方向に延設されており、各先端部の内壁面1c側には、凸部27が形成され
ている。凸部27は、ボトムカバー1の内壁面1cに形成された略V字形状をしたガイド
溝1dに嵌込まれており、ガイド溝1dの両端部が、爪体21a、21bの解除位置と係
合位置とに対応する形状となっている。なお、ガイド溝のV字角度は、第2のバネ体26
の弾性特性やフック部材20の移動方向での遊び量などを考慮して設定されている。
補助フック部材10、フック部材20は、例えば、ポリアセタールなどの樹脂材料を用
いて形成され得る。
【0048】
次に実施の形態(1)に係る筐体連結機構の動作について説明する。図5は、実施の形
態(1)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を模式的に示した平面図で
あり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の筐
体と連結されているときの状態を示している。また、図6は、実施の形態(1)に係る筐
体連結機構を構成する補助フック部材とフック部材との連結部分の部分背面(筐体内壁面
側)図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は
、他の筐体と連結されているときの状態を示している。
【0049】
まず、図5(a)に示した他の筐体との連結状態が解除されている状態から、図5(b
)に示した連結状態に移行するときの各部の動作について説明し、その後、他の筐体との
連結状態を解除するときの各部の動作について説明する。
【0050】
図5(a)に示した連結解除状態(すなわち、爪体21a、21bが解除位置にある状
態)では、補助フック部材10における露出片11の殆どの部分がボトムカバー1の外に
引き出されており、露出片11に設けられた解除位置マーク14がボトムカバー1の挿通
孔5の位置にあり、ボトムカバー1の内壁面1cでは、補助フック部材10の保持片12
の外側凸部12bが、挿通孔5に係止され、外側凸部12bに形成された小凹部に、第1
のガイド体6a、6bの内側面に形成された小凸部60bが係合されている。
【0051】
また、補助フック部材10の保持片12の係止片12aは、フック部材20の一端部2
2の段差部22aと係止された状態となっており(図6(a)参照)、また、フック部材
20の第1のバネ体23先端部25の第3の当接面25cが、補助フック部材10の保持
片12の先端当接面12eに当接し、また、第1のバネ体23は、弾性変位してない状態
で第1のガイド体6a、6bに当接した状態となっている。また、第1のバネ体23の屈
曲部24は、第2のガイド体7a、7bの先端付近で支持されるようになっている。また
、第2のバネ体26の凸部27は、ガイド溝1dの解除位置側に位置しており、解除位置
にあるフック部材20のガタつきが抑えられている。
【0052】
次に、ボトムカバー1の連結面1aに、他の筐体の連結面を重ね合わせた状態で、図5
(a)に示した連結解除状態から、補助フック部材10を筐体(ボトムカバー1)内へ押
込む動作を開始すると、補助フック部材10がボトムカバー1内へ進入される動作に連動
して、すなわち、補助フック部材10に押されながらフック部材20が係合位置側に移動
し始める。また、第2のバネ体26の凸部27も、解除位置からガイド溝1dに沿って弾
性変位しながら係合位置側に向けて移動し始める。
【0053】
その後、第1のバネ体23先端部25の第1の当接面25aが、第1のガイド体6a、
6bのテーパ部60aの位置に到達し、更に、補助フック部材10が押し込まれると、第
1のバネ体23先端部25の第1の当接面25aが、第1のガイド体6a、6bのテーパ
部60aの傾斜面と当接し始め、補助フック部材10の先端当接面12eに当接していた
第1のバネ体23先端部25の第3の当接面25cが、補助フック部材10に押されて除
々に外側にずれ始める。すなわち、第1のバネ体23の先端部25が、外側方向に弾性変
位し始める。
【0054】
さらに、補助フック部材10が押込まれて、第1のバネ体23がテーパ部60aに沿っ
て外側方向に弾性変位し、第3の当接面25cが、補助フック部材10の先端傾斜面12
dから外れると、第1のバネ体23先端部25の第2の当接面25bが、補助フック部材
10のバネ体係止部12dの係止面12cに係止され始め、第2のバネ体26の凸部27
が、ガイド溝1dの屈曲点を越え、凸部27が係合位置側に移動する。
【0055】
そして、第1のバネ体23が弾性変位している状態で、その先端部25の第2の当接面
25bが、補助フック部材10のバネ体係止部12dに係止され、かつ第1の当接面25
aが、第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aに当接した図5(b)、図6(b)に
示した係合状態(爪体21a、21bが係合位置にある状態)になる。
【0056】
図5(b)に示した係合状態では、補助フック部材10の露出片11の半分以上がボト
ムカバー1内に押し込まれており、露出片11に設けられた係合位置マーク13がボトム
カバー1の挿通孔5の位置にきており、爪体21a、21bが係合位置にあることが容易
に把握できるようになっている。また、図5(b)に示した係合状態では、第1のバネ体
23先端部25の第2の当接面25bは、補助フック部材10に形成されたバネ体係止部
12dの係止面12cに係止され、また、第1の当接面25aは、第1のガイド体6a、
6bのテーパ部60aに当接しているが、第3の当接面25cは、補助フック部材10と
は接触せずに、補助フック部材10との間に、隙間が形成されるようになっている。
【0057】
図5(b)に示した係合状態において、落下等の衝撃により、爪体21a、21bを解
除位置側へ移動させる力が、ボトムカバー1や爪体21a、21bに作用した場合、第1
のバネ体23先端部25には、第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aに沿って内側
(すなわち解除位置側)へ移動しようとする力が作用し、第2の当接面25bには、バネ
体係止部12dの係止面12cをテーパ部60aの傾斜面と平行な方向に押圧する力が作
用する。
【0058】
補助フック部材10のバネ体係止部12dの係止面12cは、外側方向へ傾斜させた形
状となっているので、第2の当接面25bからの押圧力により、バネ体係止部12dの係
止面12cには、補助フック部材10を押し込む方向(すなわち係合位置側)に移動させ
ようとする力が作用する。結果、補助フック部材10の解除位置側への移動が規制される
とともに、フック部材20の爪体21a、21bの係合位置からの移動が規制され、爪体
21a、21bの係合位置からの外れが防止されるようになっている。
【0059】
連結された状態の筐体の分離作業時には、図5(b)に示した係合状態から、補助フッ
ク部材10を、ボトムカバー1から引き出す(後退させる)操作を行う。補助フック部材
10の引き出し動作を開始すると、まず、フック部材20の位置はそのままで、補助フッ
ク部材10のみ後退し始める。すなわち、補助フック部材10のバネ体係止部12dの係
止面12cが、第1のバネ体23先端部25の第2の当接面25bと係止された状態が解
除されるまでは、補助フック部材10のみ後退する。
【0060】
その後、バネ体係止部12dの係止面12cと第1のバネ体23先端部25の第2の当
接面25bとの係止状態が解除されると、第1のバネ体23先端部25の第3の当接面2
5cと、補助フック部材10の先端当接面12eとが当接し始め、外側方向へ弾性変位し
ていた第1のバネ体23がもとの弾性変位していない状態に戻り始める。
【0061】
そして、第1のバネ体23がもとの弾性変位していない状態まで戻ると、第1のバネ体
23先端部25の第1の当接面25aが第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aから
外れ、補助フック部材10の保持片12の係止片12aにフック部材20の一端部22が
係止された状態(図6(a)に示した形態)となり、補助フック部材10によりフック部
材20が保持された状態となる。
【0062】
この状態から、フック部材20の解除位置側への移動が可能となっており、その後、さ
らに補助フック部材10を後退させると、補助フック部材10とともにフック部材20が
後退し始め、フック部材20の第2のバネ体26の凸部27が、係合位置から屈曲点を越
えて解除位置側へ移動し、図5(a)に示した解除位置まで、補助フック部材10とフッ
ク部材20とが移動するようになっている。
【0063】
上記実施の形態(1)に係る筐体連結機構によれば、補助フック部材10が筐体内へ進
入される動作に連動して、フック部材20の爪体21a、21bが係合位置まで移動する
とともに、フック部材20の第1のバネ体23が弾性変位して、その先端部が、補助フッ
ク部材10のバネ体係止部12dに係止され、かつ第1のガイド体6a、6bの先端のテ
ーパ部60aに当接した状態となる。
【0064】
より具体的には、爪体21a、21bが係合位置に位置している場合、フック部材20
の第1のバネ体23が弾性変位した状態で、その先端部25の第2の当接面25bが、補
助フック部材10のバネ体係止部12dの係止面12cに係止され、かつ、第1のバネ体
23先端部25の第1の当接面25aが、第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aに
当接した状態になる。したがって、落下等の衝撃により、爪体21a、21bを解除位置
側へ移動させる力が、ボトムカバー1や爪体21a、21bに作用した場合、第1のバネ
体23の先端部25には、第1のガイド体6a、6bのテーパ部60aに沿って内側(す
なわち解除位置側)へ移動しようとする力が作用し、第2の当接面25bには、バネ体係
止部12dの係止面12cを押圧する力が作用する。
【0065】
バネ体係止部12dの係止面12cは、他端に向けて外側方向へ傾斜させた形状となっ
ているので、第2の当接面25bからの押圧力により、バネ体係止部12dの係止面12
cには、補助フック部材10を他端側(すなわち係合位置側)に移動させようとする力が
作用する。結果、補助フック部材10の解除位置側への移動を規制するとともに、フック
部材20の移動を規制することができ、爪体21a、21bの係合位置からの外れを防止
することができ、耐衝撃性に優れた筐体の連結状態とすることができる。
【0066】
また、第1のガイド体6a、6bの先端部にテーパ部60aが形成され、補助フック部
材10のバネ体係止部12dの係止面12cが、他端に向けて外側方向へ傾斜させた形状
となっているので、ボトムカバー1内へ進入させた補助フック部材10を後退させて、フ
ック部材20を解除位置まで移動させる作業を確実かつスムーズに行うことができ、連結
された筐体の分離作業を容易に行うことができ、筐体を分離させる際の作業性を向上させ
ることができる。したがって、筐体の連結状態における耐衝撃性の向上と、連結された筐
体の分離作業の簡易性とを両立させることができる筐体連結機構を実現することができる

【0067】
また、フック部材20の両側部から、凸部27を有する第2のバネ体26が延設され、
第2のバネ体26の凸部27が、ボトムカバー1に形成された屈曲形状をしたガイド溝1
dに嵌込まれてるので、フック部材20が解除位置に位置している場合におけるフック部
材20や補助フック部材10のガタつきを防止することができる。また、フック部材20
を解除位置から係合位置に移動させるときには、解除位置側へ押圧力を作用させることが
でき、一方、フック部材10を係合位置から解除位置に移動させるときには、係合位置側
へ押圧力を作用させることができ、フック部材20が係合位置や解除位置に位置している
場合の遊びの量を小さくすることができ、第2のバネ体26の弾性力を利用して、フック
部材20の位置規制を適切に行うことができる。
【0068】
また、ボトムカバー1の連結面1aの内壁面1cに形成された第2のガイド体7a、7
bにより、第1のバネ体23の弾性変位の形態をより安定させることができ、第1のバネ
体23と補助フック部材10との係止状態や第1のバネ体23と第1のガイド体6a、6
bとの当接状態による移動規制をより確実なものとすることができ、また、フック部材2
0の支持状態を安定させることができる。
【0069】
また、ボトムカバー1の連結面1aの内壁面1cに形成された保持枠8e(挿通部)に
より、フック部材20の他端側を挿通させた状態で支持することができ、筐体内でのフッ
ク部材20のガタつきを防止する効果を高めることができる。
【0070】
また、補助フック部材10に設けられた、爪体21a、21bが係合位置に位置してい
る状態を示す係合位置マーク13と、爪体21a、21bが解除位置に位置している状態
を示す解除位置マーク14とにより、爪体21a、21bが係合位置に位置している状態
なのか、又は解除位置に位置している状態なのかを容易に把握することができる。なお、
係合位置マーク13、又は解除位置マーク14の一方のみを設ける構成としてもよい。
【0071】
図7(a)は、実施の形態(2)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁
を、(b)は筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体との連結状態が解除
されているときの状態を示している。また、図8(a)は、他の筐体と連結されていると
きの筐体の連結面の内壁を、(b)は、筐体の連結面を模式的に示した斜視図である。
【0072】
また、図9は、実施の形態(2)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材
、及びフック部材の平面(内壁面側)分解斜視図を示しており、図10は、実施の形態(
2)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、及びフック部材の背面(連結
面側)分解斜視図を示している。但し、図1〜6に示した実施の形態(1)に係る筐体連
結機構と同一機能を有する部分には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0073】
実施の形態(2)に係る筐体連結機構と、実施の形態(1)に係る筐体連結機構とが相
違するのは、主にボトムカバー1Aの連結面1bの内壁面1cに形成された第1のガイド
体6c、6dの形状、補助フック部材10Aの保持片12Aの形状、及びフック部材20
Aの第1のバネ体23Aの形状であり、以下、相違点に関する部分を中心に説明する。
【0074】
ボトムカバー1Aの連結面1aの内壁面1cには、第1のガイド体6c、6dが形成さ
れており、第1のガイド体6c、6dは、ボトムカバー1Aに形成された挿通孔5の両側
から側面1bに対して略垂直方向に形成されており、第1のガイド体6c、6dにより、
補助フック部材10Aやフック部材20Aの第1のバネ体23Aが進退可能に挟持される
ようになっている。第1のガイド体6c、6dは、実施の形態(1)に係る筐体連結機構
に採用されたボトムカバー1の第1のガイド体6a、6bのようなテーパ部60aが形成
されていない形状となっている。
【0075】
補助フック部材10Aは、略平板形状をしており、ボトムカバー1Aの挿通孔5から露
出される露出片11と、露出片11の筐体挿入側の1側面の両端部分から略垂直方向に延
設された1対の保持片12Aとを含んで構成されている。
【0076】
露出片11の先端部分には、屈曲形成された引掛部11aが形成され、露出片11の両
側部には、補助フック部材10Aが爪体21a、21bを係合させる係合位置まで押し込
まれている状態を示す係合位置マーク13と、補助フック部材10Aが爪体21a、21
bの係合状態を解除させた解除位置まで引き出されていることを示す解除位置マーク14
とが設けられている。
【0077】
また、図9、10に示したように、補助フック部材10Aの各保持片12Aの先端側の
内側部分には、フック部材20Aの一端側を保持片12Aで支持するための係止片12a
が段差を設けて形成されており、また、各保持片12Aの外側部分には、第1のガイド体
6c、6dの内側面に対して進退可能に当接させるとともに、補助フック部材10Aを挿
通孔5に係止させて、ボトムカバー1Aからの抜けを防止するための外側凸部12bと、
略V字形状をしたバネ体係止部12fと、傾斜面を有するバネ体当接部12gとが形成さ
れている。
【0078】
フック部材20Aは、ボトムカバー1A内に納まる長さ形状に形成されており、ボトム
カバー1Aの内壁面1cに対向させる面の両端付近に、露出孔4a、4bから突出される
爪体21a、21bが立設されている。
【0079】
フック部材20Aの一端部22は、補助フック部材10Aの保持片12Aにより挟持さ
れるように略矩形形状に形成されており、一端部22の爪体21a形成面側の両側部には
、補助フック部材10Aの保持片12Aの係止片12aに係止させるための段差部22a
が形成されている。
【0080】
また、フック部材20Aにおける移動方向に平行な両側部からは、1対の第1のバネ体
23Aと、1対の第2のバネ体26とが延設されている。第1のバネ体23Aは、屈曲部
24を介して補助フック部材10A側に向けて、フック部材20Aの両側面と略平行に延
設され、その先端部25Aが爪体21aの手前付近に位置するように形成されている。
【0081】
第1のバネ体23Aの先端部25Aは、端面の当接面25d、当接面25dから内側方
向に形成された係止凸部25eを備えた形状に形成されている。当接面25dは、第1の
ガイド体6c、6dの内側面に対して略直角に形成され、フック部材20Aの爪体21a
、21bが係合位置に位置しているときに(図8参照)、第1のガイド体6c、6dの端
面と当接するように形成されている。
【0082】
また、フック部材20aの係止凸部25eは、爪体21a、21bが係合位置に位置し
ているときに、補助フック部材10Aの保持片12Aに形成されたバネ体係止部12fに
係止され、爪体21a、21bの係合状態が解除されたときに、補助フック部材10Aの
保持片12Aに形成されたバネ体当接部12gに当接するように形成されている。補助フ
ック部材10A、フック部材20Aは、例えば、ポリアセタールなどの樹脂材料を用いて
形成され得る。
【0083】
次に実施の形態(2)に係る筐体連結機構の動作について説明する。図11は、実施の
形態(2)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を模式的に示した平面図
であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の
筐体と連結されているときの状態を示している。また、図12は、実施の形態(2)に係
る筐体連結機構を構成する補助フック部材とフック部材との連結部分の部分背面(筐体内
壁面側)図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b
)は、他の筐体と連結されているときの状態を示している。
【0084】
まず、図11(a)に示した他の筐体との連結状態が解除されている状態から、図11
(b)に示した連結状態に移行するときの各部の動作について説明し、その後、連結状態
を解除するときの各部の動作について説明する。
【0085】
図11(a)に示した連結解除状態では、補助フック部材10Aにおける露出片11の
殆どがボトムカバー1Aの外に引き出されており、露出片11に設けられた解除位置マー
ク14がボトムカバー1Aの挿通孔5の位置にあり、ボトムカバー1Aの内壁面1cでは
、補助フック部材10Aの保持片12Aの外側凸部12bが、挿通孔5に係止されている

【0086】
また、補助フック部材10Aの保持片12Aの係止片12aは、フック部材20Aの一
端部22の段差部22aと係止された状態となっており(図12(a)参照)、また、フ
ック部材20Aの第1のバネ体23A先端部25Aの係止凸部25eが、補助フック部材
10Aの保持片12Aのバネ体当接部12gに当接し、また、第1のバネ体23Aは、弾
性変位してない状態で第1のガイド体6c、6dに当接した状態となっている。また、第
1のバネ体23Aの屈曲部24Aは、第2のガイド体7a、7bの先端付近で支持されて
おり、また、第2のバネ体26の凸部27は、ガイド溝1dの解除位置側に位置しており
、解除位置にあるフック部材20Aのガタつきが抑えられている。
【0087】
次に、ボトムカバー1Aの連結面1aに、他の筐体の連結面を重ね合わせた状態で、図
11(a)に示した連結解除状態から、補助フック部材10Aを筐体(ボトムカバー1A
)内へ押込む動作を開始すると、補助フック部材10Aがボトムカバー1A内へ進入され
る動作に連動して、すなわち、補助フック部材10Aに押されながらフック部材20Aが
係合位置側に移動し始める。また、第2のバネ体26の凸部27も、解除位置からガイド
溝1dに沿って弾性変位しながら係合位置側に移動し始める。
【0088】
その後、第1のバネ体23A先端部25Aの当接面25dが、第1のガイド体6c、6
dの端面に到達し、更に、補助フック部材10Aが押し込まれると、第1のバネ体23A
先端部25Aの当接面25dが、第1のガイド体6c、6dの端部に当接したまま、第1
のバネ体23Aは、補助フック部材10Aのバネ体当接部12gの傾斜面に沿って外側に
弾性変位し始める。
【0089】
さらに、補助フック部材10Aが押込まれて、第1のバネ体23Aが外側方向に弾性変
位して、先端部25Aの係止凸部25eが、補助フック部材10Aのバネ体当接部12g
の傾斜面を越えると、第1のバネ体23Aの係止凸部25eが、バネ体係止部12fに係
止され、また、第2のバネ体26の凸部27が、ガイド溝1dの屈曲点を越え、凸部27
が係合位置まで移動する。
【0090】
そして、第1のバネ体23Aが弾性変位している状態で、その先端部25Aの係止凸部
25eが、補助フック部材10Aのバネ体係止部12fに係止され、かつ先端部25Aの
当接面25dが、第1のガイド体6c、6dの端面に当接した、図11(b)に示した係
合状態になる。
【0091】
図11(b)に示した係合状態では、補助フック部材10Aの露出片11の半分以上が
ボトムカバー1A内に押し込まれており、露出片11に設けられた係合位置マーク13が
ボトムカバー1Aの挿通孔5の位置にくるようになっており、爪体21a、21bが係合
位置にあることが容易に把握できるようになっている。
【0092】
図11(b)に示した係合状態において、落下等の衝撃により、爪体21a、21bを
解除位置側へ移動させる力が、ボトムカバー1Aや爪体21a、21bに作用した場合、
第1のバネ体23A先端部25Aには、第1のガイド体6c、6dの端面を押圧する力が
作用する。
【0093】
第1のバネ体23Aの当接面25dは、第1のガイド体6c、6dに対して略垂直に当
接しているため、補助フック部材10Aの解除位置側への移動が阻止されるとともに、フ
ック部材20Aの爪体21a、21bの係合位置からの移動も阻止され、爪体21a、2
1bの係合位置からの外れを防止することが可能となっている。
【0094】
連結された状態の筐体の分離作業時には、図11(b)に示した係合状態から、補助フ
ック部材10Aを、ボトムカバー1Aから引き出す(後退させる)操作を行う。補助フッ
ク部材10Aの引き出し動作を開始すると、まず、フック部材20Aの位置はそのままで
、補助フック部材10Aのみ後退し始める。すなわち、補助フック部材10Aのバネ体係
止部12fと、第1のバネ体23A先端部25Aの係止凸部25eとが係止された状態が
解除され、第1のバネ体23Aの係止凸部25eが、補助フック部材10Aのバネ体当接
部12gに当接するまでは、補助フック部材10Aのみ後退する。
【0095】
その後、バネ体係止部12fと第1のバネ体23A先端部25Aの係止凸部25eとの
係止状態が解除されると、第1のバネ体23A先端部25Aの係止凸部25eが、補助フ
ック部材10Aのバネ体当接部12gの傾斜面に当接し始め、外側方向へ弾性変位してい
た第1のバネ体23Aがもとの弾性変位していない状態に戻り始める。
【0096】
そして、第1のバネ体23Aがもとの弾性変位していない状態まで戻ると、第1のバネ
体23A先端部25Aの当接面25dが第1のガイド体6c、6dの端面から外れ、第1
のバネ体23Aの外側部分が、第1のガイド体6c、6dの内側面と当接し、補助フック
部材10Aの保持片12Aの係止片12aにフック部材20Aの一端部22が係止された
状態(図12(a)に示した状態)となり、補助フック部材10Aによりフック部材20
Aが保持された状態となる。
【0097】
この状態から、フック部材20Aの解除位置側への移動が可能となっており、その後、
さらに補助フック部材10Aを後退させると、補助フック部材10Aとともにフック部材
20Aが後退し始め、フック部材20Aの第2のバネ体26の凸部27が、係合位置から
屈曲点を越えて解除位置側へ移動し、図11(a)に示した解除位置まで、補助フック部
材10Aとフック部材20Aとが移動するようになっている。
【0098】
上記実施の形態(2)に係る筐体連結機構によれば、補助フック部材10Aが筐体内へ
進入される動作に連動して、フック部材20Aの爪体21a、21bが係合位置まで移動
するとともに、フック部材20Aの第1のバネ体23Aが弾性変位して、その先端部が、
補助フック部材10Aのバネ体係止部12dに係止され、かつ第1のガイド体6c、6d
の先端の端面に当接した状態となる。
【0099】
より具体的には、爪体21a、21bが係合位置に位置している場合、フック部材20
Aの第1のバネ体23Aが弾性変位した状態で、その先端部25Aの係止凸部25eが、
補助フック部材10Aのバネ体係止部12fに係止され、かつ、第1のバネ体23A先端
部25Aの当接面25dが、第1のガイド体6c、6dの端面に当接した状態になってい
る。したがって、落下等の衝撃により、爪体21a、21bを解除位置側へ移動させる力
が、爪体21a、21bに作用した場合であっても、フック部材20Aの解除位置側への
移動をほぼ完全に阻止することができ、爪体21a、21bの係合位置からの外れを確実
に防止することができ、耐衝撃性に優れた筐体の連結状態とすることができる。
【0100】
また、筐体内へ進入させた補助フック部材20Aを後退させるという簡単な操作により
、第1のバネ体23Aの先端部25Aと補助フック部材10Aのバネ体係止部12fとの
係止状態、及び第1のバネ体23Aの先端部25Aと第1のガイド体6c、6dの先端面
との当接状態を解除して、爪体21a、21bを解除位置まで移動させることができ、連
結された筐体の分離作業を容易に行うことができ、筐体の連結状態における耐衝撃性の向
上と、連結された筐体の分離作業の簡易性とを両立させることができる筐体連結機構を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態(1)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を、(b)は筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態を示した図である。
【図2】(a)は、実施の形態(1)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を、(b)は筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図3】実施の形態(1)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、及びフック部材を模式的に示した平面分解斜視図である。
【図4】実施の形態(1)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、フック部材を模式的に示した背面分解斜視図である。
【図5】実施の形態(1)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を模式的に示した平面図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図6】実施の形態(1)に係る筐体連結機構を構成する補助フック部材とフック部材との連結部分の部分背面図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図7】(a)は、実施の形態(2)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を、(b)は筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態を示した図である。
【図8】(a)は、実施の形態(2)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を、(b)は筐体の連結面を模式的に示した斜視図であり、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図9】実施の形態(2)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、及びフック部材を模式的に示した平面分解斜視図である。
【図10】実施の形態(2)に係る筐体連結機構を構成する筐体、補助フック部材、フック部材を模式的に示した背面分解斜視図である。
【図11】実施の形態(2)に係る筐体連結機構が採用された筐体の連結面の内壁を模式的に示した平面図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図12】実施の形態(2)に係る筐体連結機構を構成する補助フック部材とフック部材との連結部分の部分背面図であり、(a)は、他の筐体との連結状態が解除されているときの状態、(b)は、他の筐体と連結されているときの状態を示した図である。
【図13】従来の筐体連結構造が適用された筐体における連結面の内壁部の構成を示した図である。
【図14】(a)〜(d)は、従来の筐体連結構造における爪体の係合状態を説明するための要部を示す平面断面図である。
【図15】(a)〜(d)は、従来の筐体連結機構を適用した筐体の連結時におけるフック部材の動作状態を示した図である。
【符号の説明】
【0102】
1、1A ボトムカバー(筐体)
1a 連結面
1c 内壁面(内壁部)
1d ガイド部
4a、4b 露出孔(孔部)
5 挿通孔
6a、6b、6c、6d 第1のガイド体
7a、7b 第2のガイド体
8e 保持枠(挿通部)
10、10A 補助フック部材
11 露出片
12、12A 保持片
12c 係止面
12d バネ体係止部
12f バネ体係止部(凹部)
13 係合位置マーク
14 解除位置マーク
20、20A フック部材
21a、21b 爪体
23、23A 第1のバネ体
24 第1のバネ体の屈曲部
25、25A 第1のバネ体の先端部
25a 第1の当接面
25b 第2の当接面
25d 第1のバネ体先端部の当接面
25e 係止凸部(凸部)
26 第2のバネ体
27 第2のバネ体の凸部
60a テーパ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
一端側が前記筐体から露出され、他端側が前記筐体の連結面の内壁部に形成された第1
のガイド体に沿って進退可能に支持された補助フック部材と、
一端側が前記補助フック部材の他端側と係止可能に支持されるとともに、前記筐体の連
結面に形成された孔部から突出される連結用の爪体と、前記補助フック部材の他端側と係
止可能な形態に延設された第1のバネ体とが形成されたフック部材とを備え、
前記補助フック部材が前記筐体内へ進入される動作に連動して、前記フック部材の爪体
が係合位置まで移動するとともに、前記第1のバネ体が弾性変位して、その先端部が、前
記補助フック部材の他端側先端部に形成されたバネ体係止部に係止され、かつ前記第1の
ガイド体の先端部に当接した状態になる一方、
前記筐体内へ進入された前記補助フック部材が後退される動作に連動して、前記第1の
バネ体の先端部と前記補助フック部材のバネ体係止部との係止状態、及び前記第1のバネ
体の先端部と前記第1のガイド体の先端部との当接状態が解除され、前記フック部材の爪
体が解除位置まで移動するように構成されていることを特徴とする筐体連結機構。
【請求項2】
前記第1のガイド体が、前記補助フック部材の両側部を挟持する形態で形成され、各先
端部に外側方向へ傾斜させたテーパ部を備え、
前記補助フック部材のバネ体係止部が、他端に向けて外側方向へ傾斜させた係止面を備
え、
前記第1のバネ体の先端部が、前記テーパ部に当接させるための第1の当接面と、前記
バネ体係止部の係止面に当接させるための第2の当接面とを備え、
前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1のバネ体が弾性変位した状態で、そ
の先端部の第2の当接面が、前記バネ体係止部の係止面に係止され、かつ、前記第1のバ
ネ体先端部の第1の当接面が、前記第1のガイド体のテーパ部に当接した状態になること
を特徴とする請求項1記載の筐体連結機構。
【請求項3】
前記第1のガイド体が、前記補助フック部材の両側部を挟持する形態で形成され、
前記第1のバネ体の先端部が、前記第1のガイド体の端面と当接させるための当接面と
、該当接面に沿って内側方向に形成された凸部とを備え、
前記補助フック部材のバネ体係止部が、前記凸部を係止させるための凹部を備え、
前記爪体が係合位置に位置している場合、前記第1のバネ体が弾性変位した状態で、そ
の先端部の凸部が、前記バネ体係止部の凹部に係止され、かつ、前記第1のバネ体先端部
の当接面が、前記第1のガイド体の端面に当接した状態になることを特徴とする請求項1
記載の筐体連結機構。
【請求項4】
前記フック部材の両側部から、凸部を有する第2のバネ体が延設され、
該第2のバネ体の凸部が、前記筐体に形成された屈曲形状をしたガイド部に嵌込まれて
いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の筐体連結機構。
【請求項5】
前記第1のバネ体が、前記フック部材の両側部から屈曲部を形成して一端側に向けて延
設されたものであり、
前記筐体の連結面の内壁部に、前記第1のバネ体の屈曲部を支持する第2のガイド体が
形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の筐体連結機構。
【請求項6】
前記筐体の連結面の内壁部には、前記フック部材の他端側を挿通させて支持するための
挿通部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の筐体連結
機構。
【請求項7】
前記補助フック部材の前記筐体から露出される部分に、前記爪体が係合位置に位置して
いる状態を示す目印、及び/又は前記爪体が解除位置に位置している状態を示す目印が設
けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の筐体連結機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−71072(P2009−71072A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−238562(P2007−238562)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】