説明

管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置

【課題】 管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置において、液体の表面張力による管部材の脱着不良を確実に防止し、検査効率を向上することができるようにする。
【解決手段】 複数のチップ50を、着脱部50aを一定方向に向けて配置するチップケース60と、嵌合部11aを各先端に有する複数のチップロッド11と、チップロッド11をチップケース60に対して一定方向に沿って相対移動して、チップケース60に配置された複数のチップ50の着脱部50aに嵌合せしめるチップ着脱部駆動モータ14などの第1の移動手段と、チップロッド11の側部において一定方向に沿って相対移動することによりチップロッド11に嵌合されたチップ50に付勢して嵌合を解除するチップ押し出し部材10とを備え、嵌合を解除されたチップ50とチップ押し出し部材10とを前記一定方向と交差する方向に相対移動するスライド機構13を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の検査において、例えば、血液、尿などの体液、試料、試薬などの液体を一定分量吸引して分注する分注装置が用いられている。このような分注装置は、先端にノズルを備え一定量の液体を保持することができるチップ(管部材)を吸引管の先端に装着し、使用後、脱着して他のチップに交換する管部材の着脱機構が設けられている。
例えば、特許文献1には、軸体を第1のエアシリンダ装置と揺動腕により下動して、ノズルチップ(チップ)に外装嵌合し、軸体(吸引管)に沿って上下動するノズルチップ取り外し用レバーを用いてノズルチップを取り外すようにしたノズルチップ自動交換機構を有するピペット装置が記載されている。
また、特許文献2には、1個のモータ動力により、スライダを上下動し、交換ノズルアタッチメント(吸引管)を下方に移動してその先端をチップに嵌合し、チップの端部にチップ取外し用アームを当接した状態で交換ノズルアタッチメントを上方に移動してチップを取り外すノズル分注装置が記載されている。
これらの装置では、チップを1つの吸引管に対して着脱する例が記載されているが、特許文献3には、クランプ板に一体に設けられた複数のシリンダ(吸引管)をS軸モータにより上下動して、複数の分注チップ(チップ)に同時に嵌合させる液体分注装置が記載されている。分注チップを脱着するときは、複数の分注チップの端部にエジェクト板を当接させた状態でシリンダを引上げることで脱着している。
【特許文献1】特開昭63−106567号公報(図3、4)
【特許文献2】特開2004−101479号公報(図1−4、9)
【特許文献3】特開2001−33463号公報(図1−8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のような従来の管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置には、以下のような問題があった。
特許文献1〜3に記載の技術では、いずれも、チップの端部に取り外し用部材を当接した状態で吸引管を相対移動することにより脱着を行う。一方、液体の吸引過程では吸引管とチップとの間に毛細管現象により液体が浸透し、さらに、取り外し用部材とチップの端部との間にも浸透する場合がある。
そして、吸引管をチップから引き抜いても、取り外し用部材とチップとの間に浸透した液体の表面張力により、チップが取り外し用部材に吸着されてしまうことがある。
このような場合、人手によりチップを除去しなければならず、チップの自動交換の支障となり、検査効率が悪化するという問題がある。
【0004】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、液体の表面張力による管部材の脱着不良を確実に防止し、検査効率を向上することができる管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、被嵌合部を有する複数の管部材の着脱機構であって、前記複数の管部材を、前記被嵌合部を一定方向に向けて配置する管部材保持部と、前記被嵌合部に嵌合する嵌合部を各先端に有する複数の管状ロッドと、該複数の管状ロッドを前記管部材保持部に対して前記一定方向に沿って相対移動して、前記管部材保持部に配置された前記複数の管部材の被嵌合部に嵌合せしめる第1移動手段と、前記管状ロッドの側部において前記一定方向に沿って相対移動することにより、前記管状ロッドに嵌合された管部材に付勢して嵌合を解除する脱着部材と、前記嵌合を解除された前記管部材と前記脱着部材とを、前記一定方向と交差する方向に相対移動する第2移動手段とを備える構成とする。
この発明によれば、複数の管状ロッドを管部材保持部に配置した複数の管部材に対して、第1の移動手段により複数の管状ロッドを相対移動して複数の管状ロッドの嵌合部を複数の管部材に嵌合する。そして、第1の移動手段により脱着部材を管状ロッドに対して相対移動することで、管状ロッドに嵌合された管部材に付勢して、すべての管部材と管状ロッドとの嵌合を解除する。そして、第2の移動手段により、嵌合を解除された管部材と脱着部材とを嵌合時の移動方向と交差する方向に相対移動して、管部材を脱着部材から離脱させる。
【0006】
請求項2に記載の発明では、管部材の着脱機構を用いた分注装置において、請求項1に記載の管部材の着脱機構を備え、前記管部材として先端にノズル部が形成されたチップを着脱する構成とする。
この発明によれば、請求項1に記載の管部材の着脱機構を備えるので、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置によれば、第2の移動手段により、嵌合を解除された管部材と脱着部材とを嵌合時の移動方向と交差する方向に相対移動して、管部材を脱着部材から離脱させるので、液体の表面張力によるノズルチップの脱着不良を確実に防止し、検査効率を向上することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0009】
本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構およびそれを用いた分注装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の概略構成について説明するための正面説明図である。図2は、同じく右側面説明図である。図3は、図1のA−A断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構の脱着部材の図3のB−B線に沿う断面図である。図5は、図3のB−B線に沿う部分断面図である。図6は、図2のC−C断面図である。
図中の座標軸は、方向の参照の便宜のために各図に共通する方向に配置したXYZ直交座標系である。その配置方向は、XY平面が水平面、Z軸正方向が鉛直上方向を示し、X軸正方向からX軸負方向に向かう方向が正面視方向となるようにしている(以下同様)。
【0010】
本実施形態の分注装置100は、種々の検査において、例えば、血液、尿などの体液、試料、試薬などの液体を一定分量吸引して分注したり、容器内の液体を吸引して排出したりするための装置である。そして、先端にノズル部を備え一定量の液体を保持することができるチップ50(管部材)を自動的に交換して用いることができるものである。
【0011】
チップ50は、図1に示すように、管状のチップ本体50cの端部に先端孔部50d(ノズル部)と着脱部50a(被嵌合部)とが設けられた部材であり、例えば、合成樹脂などにより安価に製作され、吸引した液体の混入を防止するために一般的には使用されるたびに新しいものと交換されるものである。
先端孔部50dは、一定量の液体を吸引、滴下するために先細り形状のノズルの先端に一定径の孔が設けられたものである。
着脱部50aは、後述するチップロッド11の嵌合部11aの外周側に嵌合する雌型形状を備える。例えば、本実施形態のように、嵌合部11aが先細りのテーパ状の凸形状の場合、端部側に拡径するテーパ状の凹形状を備える。
チップ本体50cは、先端孔部50dの最大径より太く、着脱部50aの最小径より細い径で延されている。そして、着脱部50a側の外周部に、着脱部50aを上側に向けて鉛直方向に保持するための段部である受け部50bが形成されている。
【0012】
分注装置100の概略構成は、図1〜3に示すように、取付ベース1、支持板2、およびチップ着脱部40(管部材の着脱機構)からなる。
取付ベース1は、YZ平面に配置された板部材からなり、チップ着脱部40を鉛直方向に支持する支持基体を構成している。
支持板2は、取付ベース1を鉛直上方から支持するもので、スライド機構13(第2の移動手段)により、不図示のベース部材に対してX軸方向に移動可能に保持されている。
スライド機構13は、スライダ13aとスライドレール13bとからなり、例えば、不図示のモータ駆動されるボールネジや、スライドレール13bに設けられたリニアモータなどの駆動機構により駆動される。図示では、移動方向がX軸方向の場合を描いているが、必要に応じて、X軸、Y軸の両方向に移動できる構成としてもよい。
【0013】
チップ着脱部40の概略構成は、チップケース60(管部材保持部)、チップロッド11(管状ロッド)、チップロッドホルダ9、ボールネジ4、チップ着脱部駆動モータ14、チップ押し出し部材10(脱着部材)、および突き出しピン21からなる。
【0014】
チップケース60は、一度に装着される複数のチップ50を、その着脱部50aが鉛直上方(Z軸正方向)に向けられた状態で整列して配置するための部材である。本実施形態では、水平方向に延された上端部のチップ受け面60a上に、チップ50の受け部50bが上方から係止される大きさの開口を有する複数個のロッド格納穴60bが所定ピッチで設けられている。
一度に装着されるチップ50の数は、適宜数に設定することができるが、本実施形態では、一例として10個の場合で説明する。
ロッド格納穴60bは、チップ50の受け部50bより先端側のチップ本体50c、先端孔部50dを格納できる大きさに形成される。
また、本実施形態の場合、チップケース60は、不図示のベース部材上で水平方向の位置が固定され、Z軸正方向側に着脱可能に配置されている。
【0015】
チップロッド11は、図5に示すように、内部に孔11bが貫通する管路が形成され、Z軸方向に延して配置されたロッド部材であり、その下端部と上端部とに嵌合部11aとチューブ装着部11cとが設けられている。それらの中間部のうち、チューブ装着部11cに近い側の外周部に、チップロッドホルダ9に鉛直上方から係止するストッパ11dが形成されている。ストッパ11dから嵌合部11aまでの間の外周部は、一定外径を有する円筒面が形成されている。
本実施形態では、各チップロッド11の全長およびストッパ11dから嵌合部11aの先端までの長さはすべて共通である。
【0016】
嵌合部11aは、チップ50の着脱部50aに内側から嵌合する形状に形成されている。本実施形態では、上記の着脱部50aの形状に対応して、先細りのテーパ状の凸形状に形成されている。
チューブ装着部11cは、孔11bを通してチップ50内の空気や液体を吸引または排出するためのチューブ19(図5参照)を気密に装着するための凹凸形状が形成されている。
【0017】
チューブ19は、チップロッド11内の管路の圧力を調整して、着脱部50aに嵌合されたチップ50から液体を吸引したり、排出したりするためポンプ(不図示)に接続されている。
なお、チューブ19は、図面を見易くするために図5以外では図示を省略している。
【0018】
チップロッドホルダ9は、本実施形態では10本のチップロッド11をそれぞれ貫通孔9a内で一体に保持して、Z軸方向に移動するための部材であり、ボールネジ4上に螺合するボールネジナット7にホルダ8を介して固定されている。
貫通孔9aには、その上下端の開口部に、チップロッド11の外周部をZ軸方向に摺動可能に支持するリニア軸受12、12が設けられている。
チップロッドホルダ9のY軸方向の両端部には、上面からコイルバネ16を外嵌したガイドロッド17を配置するバネ取付穴9cが設けられ、そのバネ取付穴底面9dにガイドロッド17のみを貫通するガイド孔9bが設けられている(図5参照)。
【0019】
ガイドロッド17は、チップロッドホルダ9と後述するチップ押し出し部材10とのXY方向の位置の整合性をとるための棒状のガイド部材であり、圧縮されたコイルバネ16をガイドロッド17の上端部とバネ取付穴底面9dとの間に係止している。
圧縮されたコイルバネ16、16の弾性力は、少なくともチップ押し出し部材10の自重より大きく、自重以外に外力が作用しない状態では、図1などに示すように、チップ押し出し部材10をチップロッドホルダ9側に引上げて保持することができるようになっている。
チップ押し出し部材10に自重以外の外力がZ軸負方向に作用すると、コイルバネ16が圧縮され、ガイドロッド17は、ガイド孔9b内をZ軸負方向に摺動移動できるようになっている。
【0020】
ホルダ8の上端部には、チップロッド11をストッパ11dの上側で貫通させる孔が設けられた押え板18が固定されている。
各チップロッド11において、押え板18とチップロッドホルダ9の上端側のストッパ11dとの間には、各チップロッド11の外周側に圧縮されたコイルバネ15が装着されている。そのため、チップロッド11が下端側からZ軸正方向に一定以上の荷重を受け、コイルバネ15の弾性力を超えると、チップロッド11がZ軸正方向に移動できるようになっている。
【0021】
ボールネジ4は、図1、2に示すように、軸方向がZ軸方向に配置され、上下端で、それぞれホルダブロック6、3にベアリングを介して保持されることにより、取付ベース1に固定されている。
ホルダブロック6、3のY軸方向の両端部には、それぞれをZ軸方向のスパンを位置決めするとともに、ホルダ8がボールネジ4の回転につれ回りしないようにするためのガイドシャフト5、5が固定されている。ガイドシャフト5、5は、ホルダ8に設けられた貫通孔8a、8aに摺動可能に貫通することで、ホルダ8のZ軸方向の移動を案内しXY平面内の回転を規制している。(図3参照)。
ボールネジ4のホルダブロック6側の端部は、適宜の継手を介してチップ着脱部駆動モータ14のモータシャフト14aに結合されている。
【0022】
ホルダブロック3には、後述する突き出しピン21を貫通するための突き出しピンガイド孔3a、3aがX軸方向に貫通されている。
【0023】
チップ着脱部駆動モータ14は、回転量および回転の正逆方向の切替が可能とされたモータであり、ボールネジ4を正逆方向に回転駆動し、ボールネジ4に螺合されたボールネジナット7をZ軸正方向または負方向に駆動し、ボールネジナット7に取り付けられたホルダ8を介してチップロッドホルダ9をZ軸方向に移動させる。
そのため、チップロッドホルダ9に保持されたチップロッド11は、チップケース60に対してZ軸方向に相対移動することができる。
すなわち、ボールネジ4、ボールネジナット7、およびチップ着脱部駆動モータ14は、複数のチップロッド11をチップケース60に対して一定方向に沿って相対移動する第1の移動手段を構成している。
チップ着脱部駆動モータ14の種類は、特に限定されないが、例えば、ステッピングモータなどを好適に採用することができる。
【0024】
チップ押し出し部材10は、図1〜4に示すように、ホルダ8の下方に配置されたブロック部材であり、上面10dと、下面側のチップ押し出し面10a(付勢面)との間に、チップロッドホルダ9から下方に突出する各チップロッド11の側部にそれぞれ摺接もしくは近接して設けられたチップロッドガイド孔10cを備える。
チップロッドガイド孔10cの大きさは、チップロッド11に装着されたチップ50の上端部の外径より小さく、チップ押し出し部材10がチップロッド11に沿って相対移動させることで、チップ押し出し面10aによりチップ50の上端部を付勢することができるようになっている。
そしてチップ押し出し部材10のY軸方向の両端部には、ガイドロッド17の下端部を固定するロッド固定穴10e、10eが設けられている。
【0025】
チップ押し出し部材10は、チップロッドホルダ9のガイド孔9b(図5参照)にZ軸方向に挿通されたガイドロッド17の下端部がロッド固定穴10e、10eに固定された状態で、各チップロッドガイド孔10cとチップロッドホルダ9に設けられた各リニア軸受12とが同軸となるように、チップロッドホルダ9に対してXY方向に位置決めされている。
そのため、チップ押し出し部材10は、Z軸負方向に一定荷重以上の外力を受けると、チップロッドホルダ9に対するXY方向の位置を一定に保ちながらZ軸方向に移動することができるようになっている。
【0026】
チップ押し出し面10aは、各チップロッドガイド孔10cの配置位置に応じて適宜段差が設けられている。
本実施形態では、図4に示すように、Y軸負方向から正方向に向かって、面S、S、S、S、S、S、S、S、Sに分割され、上面10dからの高さが、それぞれ、t、t、t、t、t、t、t、t、t(ただし、t<t<t<t<t)となるようなZ軸負方向に突出する山形の階段形状が形成されている。ここで面Sには、2本のチップロッドガイド孔10cが貫通され、他の面には、1本ずつのチップロッドガイド孔10cが貫通されている。
すなわち、各チップロッドガイド孔10cの長さは、Y軸方向の両端側から1対ずつが同一の長さとなっている
【0027】
チップ押し出し部材10のX軸負方向の側面には、チップロッドガイド孔10cに干渉しない範囲(図2参照)に、X軸正方向に向けて凹部を形成する突き出しピン挿入穴10bが設けられている。
突き出しピン挿入穴10bは、X軸方向に進退する突き出しピン21、21をZ軸方向に係合するための空間であり、本実施形態では正面視で長円状に設けられている。
【0028】
突き出しピン21、21は、図6に示すように、それぞれホルダブロック3の突き出しピンガイド孔3a、3a内に挿通して配置され、X軸負方向側の端部でそれぞれ突き出しピンホルダ20と固定されている。
突き出しピンホルダ20は、突き出しピン21を進退させる駆動力を伝達する部材であり、XY平面内で長円状の開口がZ軸方向に貫通するスライド孔20aを備える。
【0029】
突き出しピン21の進退機構は、図2に示すように、突き出しピン駆動モータ23、レバー24、および加圧コロ26からなる。
突き出しピン駆動モータ23は、Z軸負方向に延されたモータシャフト23aに固定されたレバー24を正逆方向に一定角度の範囲で回転するためのもので、モータホルダ22を介して取付ベース1に固定されている。
レバー24には、回転中心であるモータシャフト23aとの固定位置からXY平面内で適宜距離だけ偏心された位置に、Z軸負方向に延された支持軸25が設けられている。支持軸25の先端には、回転可能に軸支持された加圧コロ26が設けられている。
加圧コロ26は、図2、6に示すように、スライド孔20a内に配置され、スライド孔20aの孔面に沿って移動自在に設けられた円筒部材である。そして、支持軸25が回転されると、レバー24の回転とともに加圧コロ26が支持軸25回りに回転され、スライド孔20aの内面を介して突き出しピンホルダ20をX軸方向に加圧する。そのため、突き出しピン駆動モータ23の回転方向の正逆と、回転量を制御することにより、突き出しピンホルダ20をX軸方向に適宜量進退させることができるようになっている。
加圧コロ26の部材としては、例えば、玉軸受などを採用することができる。
【0030】
次に、本実施形態の分注装置100の動作について、チップ50の着脱動作を中心に説明する。この動作は、図示しない周知の制御手段を介して、スライド機構13、チップ着脱部駆動モータ14、突き出しピン駆動モータ23などの可動機構に適宜の制御信号を送ることにより、自動または手動で行うことができるようになっている。
図7は、本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の装着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。図8は、同じく部分的な正面説明図である。図9は、本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の脱着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。図10は、図9のD−D線に沿う断面説明図である。図11は、図10に続く動作について説明するための図9のD−D線に沿う断面説明図である。図12は、図11の工程に続く脱着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。ただし、図10、11において、チップケース60の図示は省略し、チップ受け面60aの位置のみを示している。
【0031】
チップ50の装着動作について説明する。
まず、装着する10本のチップ50を、図1に示すように、着脱部50aをZ軸正方向に向けてチップケース60に配列しておく。
そして、スライド機構13を駆動して、図1、2に示すように、各チップロッド11がそれぞれ嵌合相手のチップ50の上方の同軸上に位置するように支持板2を移動する。このとき、チップ着脱部40は、着脱部50aと干渉しない高さに設定されている。
【0032】
この状態のチップ着脱部40では、各コイルバネ15により各チップロッド11のストッパ11dが、チップロッドホルダ9の上端のリニア軸受12に押圧されている。また、コイルバネ16の付勢力により、チップ押し出し部材10がZ軸正方向に引上げられ、上面10dがチップロッドホルダ9の下端のリニア軸受12に押圧されている。チップロッドホルダ9の下端と上面10dとの間には隙間dが形成されている。
このとき、各チップロッド11は、少なくとも嵌合部11aがチップ押し出し面10aよりも下側に突出されている。チップ押し出し面10aのうち、最も下方に突出された面Sからの距離を、例えばhとする(図1参照)。
【0033】
次に、図7に示すように、チップ着脱部駆動モータ14を回転し、ボールネジ4を介してZ軸負方向に向けてボールネジナット7を螺進させ、チップ着脱部40をZ軸負方向に移動する。
そして、所定位置まで降下すると、各チップロッド11の嵌合部11aが各着脱部50aに内嵌する。
このようにして、チップ50をチップロッド11の嵌合部11aに装着することができる。
ここで、本実施形態では、着脱部50aの配置高さのバラツキを吸収するとともに、嵌合部11aと着脱部50aとの密着度を向上するためには、嵌合部11aと着脱部50aとが当接する位置よりもわずかに下方に降下させる。
このようにすると、チップ50の配置高さのバラツキにより早く嵌合してしまったチップロッド11では、降下とともに増大するチップ50からのチップロッド11への反力がストッパ11dを介してコイルバネ15に伝達され、コイルバネ15の付勢力と均衡するまで、チップロッド11がZ軸正方向に退避する。そのため、チップ50の配置高さにバラツキがあっても、チップ50とチップロッド11との間に過大な負荷が作用したり、嵌合が不十分となったりすることなく、確実な嵌合を行うことができる。
【0034】
チップロッド11に装着されたチップ50は、チップロッドホルダ9を上昇させて、チップケース60から引き抜く。そして、スライド機構13により適宜位置に移動し、分注動作を行う。
分注動作が終了すると、使用済のチップ50を交換するために、以下のようにしてチップ50の脱着動作を行う。
【0035】
まず、使用済のチップ50が嵌合部11aに嵌合している状態で、支持板2を回収用のチップケース60の上方に移動し、チップロッドホルダ9を下降して、チップ50をチップケース60に収納する。そして、チップ50の受け部50bがチップケース60のチップ受け面60aに略当接する高さに保持する。この状態では、嵌合が完了した直後の状態と略同様であり、図7、8に示す状態となっている。
このとき、図8に示すように、チップ受け面60aと面Sとの間の距離をH(ただし、H>h)とする。また、チップロッドホルダ9とチップ押し出し部材10との隙間はdである。
また、突き出しピン21、21は、Z軸負方向側の退避位置に位置している。
【0036】
次に、図9に示すように、突き出しピン駆動モータ23を回転して加圧コロ26をX軸正方向に移動し、スライド孔20aの内面を加圧して、突き出しピン21、21をX軸正方向に突き出し、各突き出しピン21の先端を突き出しピン挿入穴10bの内部に挿入する。
そして、チップ着脱部駆動モータ14を降下時とは逆方向に回転して、チップロッドホルダ9を上昇させる。
チップロッド11は、ストッパ11dを介してチップロッドホルダ9の上面側のリニア軸受12に係止されているので、チップロッドホルダ9の上昇に伴って、各チップロッド11も上昇する。
一方、チップ押し出し部材10は、突き出しピン挿入穴10bに挿入された突き出しピン21、21により、Z軸方向に係合されるため一定高さに保持される。
【0037】
このため、チップロッドガイド孔10cに沿って上昇されるチップロッド11に対して、チップ押し出し部材10が相対的にZ軸負方向側に移動することになる。図10は、チップロッドホルダ9が距離d(ただし、d>d)だけZ軸正方向に移動され、チップ50の上端部が面Sに当接した瞬間の様子を示している。
このような相対移動に伴い、嵌合部11aに装着された各チップ50の端部が、面S、S(S)、S(S)、S(S)、S(S)の順にチップ押し出し面10aに順次当接していく。そして、相対移動の継続とともに、チップ押し出し面10aからチップ50に対してZ軸負方向に反力が付勢される結果、嵌合部11aが着脱部50aから引き抜かれて順次嵌合が解除される。
図11は、チップロッドホルダ9が、上面10dに対して高さd(ただし、d>d)に上昇され、チップロッド11の先端部が、チップ押し出し部材10より上方に位置し、すべてのチップ50との嵌合が解除された状態を示す。
このような状態で、チップ着脱部駆動モータ14を停止する。
【0038】
このように、本実施形態では、チップ押し出し面10aの段差により、面S、S(S)、S(S)、S(S)、S(S)の順に、段差に応じた時間差を持って、それぞれ2本ずつのチップ50とチップロッド11との嵌合が解除されていく。そのため、チップ着脱部駆動モータ14の負荷となる駆動トルクは、2箇所の嵌合部を嵌合解除する荷重に応じたトルクのみとなり、10箇所を同時に嵌合解除する場合の5分の1に低減される。
チップ押し出し面10aの段差は、1組の嵌合の解除が終了する時間差に対応した段差に設定すればよい。例えば、嵌合解除時のチップ50の変形量より大きい段差であればよいので、一般にはわずかの段差があれば十分であり、時間差を設けることによる脱着動作の時間増はきわめてわずかとなる。
【0039】
嵌合解除されたチップ50は、自重により、チップケース60に落下する場合が多いが、チップ50の上端部に液体が付着していると、表面張力でチップ押し出し面10aに付着する場合がある。
このような場合にも、確実にチップ50を脱着するため、本実施形態では、図12に示すように、スライド機構13を駆動して、チップ押し出し部材10が、チップ50の上方から退避するまで、支持板2をX軸負方向に相対移動する。
各チップ50は、下端側がロッド格納穴60bの外に出されていないので、チップ押し出し部材10がX軸負方向に移動しても、チップケース60上にとどまり、チップ押し出し部材10が上方から退避して、チップ押し出し部材10と付着できなくなると、自重でロッド格納穴60b内に落下する。
すなわち、このようなチップ押し出し部材10の退避動作により、液体の表面張力によりチップ押し出し部材10に付着したチップ50を、チップ押し出し部材10から確実に除去することができる。そのため、引き続き、別のチップ50を装着する際にも支障なく装着動作を行うことができる。そのため、チップ50の着脱を効率よく行うことができる。
【0040】
チップ押し出し部材10の退避を完了したら、チップ着脱部駆動モータ14を回転して、チップロッドホルダ9をZ軸負方向に移動し、チップロッドホルダ9とチップ押し出し部材10との間の隙間をdに戻す。そして、突き出しピン駆動モータ23を駆動して、突き出しピン21を突き出しピン挿入穴10bから退避させ、チップ着脱部40を図1の状態に戻す。また、必要に応じて、チップ着脱部駆動モータ14を駆動してチップロッドホルダ9を上昇させ、図1に示す状態に復帰する。このようにして、次のチップ50の装着動作に備えるようにする。
【0041】
このように本実施形態では、チップ押し出し面10aに段差が設けられているため、各チップ50の嵌合を解除する際のチップ押し出し部材10の付勢タイミングに時間差を設けることができる。そして、チップ50の総本数に比べて少ない本数ごとに、嵌合を解除することができる。その結果、チップ着脱部駆動モータ14の負荷を低減することができ、低消費電力、低出力の小型モータを採用することができる。また、それにより装置の小型化、簡素化を図ることができる。
【0042】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構の変形例について説明するための右側面視説明図である。
本変形例では、上記実施形態では、支持板2を移動して、チップ押し出し部材10をチップ50に対してX軸負方向に退避するようにしたのに対して、支持板2のX軸方向の位置を固定し、チップケース60の下部に設けたX軸方向への移動手段であるスライダ27aとスライドレール27bとからなるスライド機構27(第2の移動手段)により、チップケース60をX軸正方向に移動するようにしている。
ここで、スライド機構27は、スライド機構13と同様の構成を採用することができる。
このように、支持板2の位置を固定して、チップケース60を相対移動しても、上記実施形態と同様の作用効果を有する。
【0043】
なお、上記の説明では、管状ロッドと脱着部材とが相対移動し、管状ロッドの嵌合部と脱着部材の付勢面との距離を管状ロッドに応じて可変することで、付勢タイミングに時間差を設けるようにした例で説明した。付勢タイミングに時間差を設ける手段は、これらに限定されない。例えば、各管状ロッドの相対移動タイミングや、相対移動速度を変えるようにしてもよい。
【0044】
また、上記の説明では、脱着部材を管部材に付勢する付勢タイミングに時間差を設ける場合の一例について説明したが、時間差の設け方はこれに限定されない。上記実施形態は、例えば、次のように変形することができる。
図14は、付勢タイミングの時間差を設ける場合の一変形例について説明するための管部材の着脱機構の主要部を示す正面説明図である。
【0045】
本変形例は、上記実施形態におけるチップ押し出し部材10に代えて、チップ押し出し部材10A(脱着部材)を備えたものである。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
チップ押し出し部材10Aは、チップ押し出し部材10におけるチップ押し出し面10aの段差の配列を変えたチップ押し出し面10f(付勢面)を備えたものである。
チップ押し出し部材10Aのチップ押し出し面10fは、各突き出しピン挿入穴10bに対応して、Y軸負方向から正方向に向けてZ軸正方向に高さが上昇する階段状の段差を形成したものである。
【0046】
このようなチップ押し出し部材10Aによれば、脱着動作において、上記実施形態と同様にチップロッドホルダ9を上昇させると、Y軸負方向側のチップ押し出し面10fから順にチップ50の上端部が当接する結果、図10のY軸負方向側のチップ50から1本ずつ順次付勢タイミングに時間差が発生することで、順次脱着される。
また本変形例のチップ着脱部駆動モータ14の負荷は、上記実施形態のさらに半分で済み、さらに負荷トルクを低減することができる。
【0047】
本変形例に示すように、チップ押し出し部材10の段差に付け方は、段差の数、段差の配置位置などを負荷トルクの大きさ、反力のバランスなどの必要に応じて自由に変形することができる。
【0048】
次に、脱着部材を管部材に付勢する付勢タイミングに時間差を設ける場合の他例について説明する。
図15は、付勢タイミングの時間差を設ける場合の他の変形例について説明するための管部材の着脱機構の主要部を示す正面説明図である。
【0049】
本変形例は、上記実施形態におけるチップ押し出し部材10、チップケース60に代えてチップ押し出し部材30(脱着部材)、チップケース61(管部材保持部)を備える。また、10本の同一寸法のチップロッド11に代えて、Y軸負方向から、チップロッド11と同一の構成を有し長さのみ異なる管部材であるチップロッド11A、11B、11C、11D、11E、11E、11D、11C、11B、11A(以下、これらを総称する場合、「チップロッド11Aなど」と称する)を備えたものである。それぞれのストッパ11dから嵌合部11aの先端までの長さは、順に、L、L、L、L、L(ただし、L>L>L>L>L)である。以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0050】
チップ押し出し部材30は、チップ押し出し部材10におけるチップ押し出し面10aをXY平面に平行なチップ押し出し面30aに変更したものである。すなわち、チップ押し出し部材30は、上面10dとチップ押し出し面30aとが平行な直方体状をなしている。
【0051】
チップケース61は、10本のチップ50をZ軸方向に保持するチップ受け面61aの高さが、チップ50を格納する各ロッド格納穴61bにより異なり、両端から中央に向かって上昇する山形の階段状をなしているものである。チップ受け面61aの高さは、チップロッド11Aなどの先端からの距離がそれぞれ等しい寸法とされる。
【0052】
本変形例によれば、装着動作においては、チップロッド11Aなどが、チップケース61上にそれぞれ対応する段差を持って配置されたチップ50の着脱部50aに対して、同時に嵌合することができる。
そして、脱着動作においては、チップロッドホルダ9を上昇することにより、チップロッド11Aなどをチップロッドガイド孔10cに沿って上昇させると、チップ押し出し面30aに対して、チップロッド11E、11D、11C、11B、11Aにそれぞれ嵌合したチップ50が2本ずつ順次時間差を持って当接し、チップ押し出し面30aから反力を付勢され、順次嵌合が解除される。したがって、チップ着脱部駆動モータ14の負荷に関して、上記実施形態と全く同様になるものである。
本変形例の場合、チップ押し出し面30aに段差を設けなくてもよいので、チップ押し出し部材30を簡素な構成とすることができるという利点がある。
【0053】
このように本変形例は、チップロッド11Aなどとチップ押し出し部材30とが相対移動する際、チップ押し出し面30aに段差を設けず、チップロッド11Aなどの長さを変えて、チップ50チップ押し出し面30aからの相対距離を変更し、付勢タイミングを変更した例となっている。
【0054】
また、上記の説明では、脱着動作を行う場合に、脱着部材を管部材に付勢する付勢タイミングに時間差を設ける例で説明したが、第1の移動手段の負荷に余裕があれば、管部材を同時に脱着してもよい。
【0055】
また、上記の説明では、第1の移動手段として、ボールネジ4、ボールネジナット7、チップ着脱部駆動モータ14からなる例で説明したが、移動手段は直線移動可能な手段であれば、これに限定されない。例えば、リニアモータを用いた移動手段や、エアシリンダを用いた移動手段を採用してもよい。
【0056】
また、上記の説明では、複数の管部材が、チップ50として共通の形状を有する例で説明したが、複数の管部材の形状は互いに異なっていてもよい。このとき、脱着に要する付勢力が異なる場合には、必要な付勢力の差に応じて、同一タイミングで脱着される組合せを各付勢力が平均化されるように設定することが好ましい。
【0057】
また、上記の説明における相対移動は、すべて上記実施形態と逆側の構成が移動するように変形することができる。
【0058】
また、上記の説明では、管部材の着脱機構を分注装置に用いた例で説明したが、本発明の管部材の着脱機構は、分注装置での使用に限定されるものではなく、複数の管部材を脱着することが必要な他の装置に用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の概略構成について説明するための正面説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の概略構成について説明するための右側面説明図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構の脱着部材の図3のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図3のB−B線に沿う部分断面図である。
【図6】図2のC−C断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の装着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。
【図8】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の装着動作について説明するための部分的な正面説明図である。
【図9】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構を用いた分注装置の脱着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。
【図10】図9のD−D線に沿う断面説明図である。
【図11】図10に続く動作について説明するための図9のD−D線に沿う断面説明図である。
【図12】図11の工程に続く脱着動作について説明するための右側面視の動作説明図である。
【図13】本発明の実施形態に係る管部材の着脱機構の変形例について説明するための右側面視説明図である。
【図14】付勢タイミングの時間差を設ける場合の一変形例について説明するための管部材の着脱機構の主要部を示す正面説明図である。
【図15】付勢タイミングの時間差を設ける場合の他の変形例について説明するための管部材の着脱機構の主要部を示す正面説明図である。
【符号の説明】
【0060】
1 取付ベース
2 支持板
4 ボールネジ(第1の移動手段)
7 ボールネジナット(第1の移動手段)
9 チップロッドホルダ
10、10A、30 チップ押し出し部材(脱着部材)
10a、10f、30a チップ押し出し面(付勢面)
10b 突き出しピン挿入穴
11 チップロッド(管状ロッド)
11a 嵌合部
11d ストッパ
12 リニア軸受
13、27 スライド機構(第2の移動手段)
14 チップ着脱部駆動モータ(第1の移動手段)
19 チューブ
21 突き出しピン
23 突き出しピン駆動モータ
26 加圧コロ
40 チップ着脱部(管部材の着脱機構)
50 チップ(管部材)
50a 着脱部(被嵌合部)
50b 受け部
50d 先端孔部(ノズル部)
60、61 チップケース(管部材保持部)
60a チップ受け面
100 分注装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被嵌合部を有する複数の管部材の着脱機構であって、
前記複数の管部材を、前記被嵌合部を一定方向に向けて配置する管部材保持部と、
前記被嵌合部に嵌合する嵌合部を各先端に有する複数の管状ロッドと、
該複数の管状ロッドを前記管部材保持部に対して前記一定方向に沿って相対移動して、前記管部材保持部に配置された前記複数の管部材の被嵌合部に嵌合せしめる第1移動手段と、
前記管状ロッドの側部において前記一定方向に沿って相対移動することにより、前記管状ロッドに嵌合された管部材に付勢して嵌合を解除する脱着部材と、
前記嵌合を解除された前記管部材と前記脱着部材とを、前記一定方向と交差する方向に相対移動する第2移動手段とを備えることを特徴とする管部材の着脱機構。
【請求項2】
請求項1に記載の管部材の着脱機構を備え、
前記管部材として先端にノズル部が形成されたチップを着脱することを特徴とする管部材の着脱機構を用いた分注装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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