説明

管部材取り外し工法

【課題】 本発明の目的は、一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統において、管継手による連結を解除して一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法において、作業効率を悪化させることなく、簡単な構成で、配管系統を流通する流体が外部に流出することを防止可能な技術を提供する点にある。
【解決手段】 延伸自在且つ不透過性の粘着テープ材Tを一対の管部材3,11の間を覆う状態で巻き付ける巻き付け工程と、管継手8による連結が解除された状態で、巻き付けられた粘着テープ材Tを延伸させながら、一対の管部材3,11同士を管軸方向に離間させる延伸離別工程と、一対の管部材3,11の間で粘着テープ材Tを閉塞させる閉塞工程と、一対の管部材3,11の間で粘着テープ材Tを切断する切断工程とを順に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統において、前記管継手による連結を解除して前記一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手としては、一対の管部材の一方側に取り付けられたユニオンナットを他方側に形成されたユニオンねじに締結して一対の管部材を連結するユニオン式に構成されたものや、一対の管部材の一方側に他方側を差し込んだ状態で、一対の管部材の間にあるゴム輪やガスケットなどを押し輪で締め付けて一対の管部材を連結するメカニカル式に構成されたものや、スリーブを一対の管部材の端部にくい込ませて一対の管部材を連結するくい込み式に構成されものなどがある。
【0003】
かかる管継手を用いて連結された一対の管部材を有する配管系統において、管部材や該管部材に設けられた機器の交換又は修理等の目的で、その管継手による連結を解除してその一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法を行う場合があり、このような取り外す管部材取り外し工法においては、配管系統に流通する流体が外部に流出するのを防止する必要がある。
【0004】
都市ガス等の燃料ガスが流通するガス配管系統には、燃料ガスの流量を計測するガスメータ側の管部材とガスメータへの燃料ガスの供給を遮断する遮断弁側の管部材とを連結する管継手が設けられており、ガスメータの交換又は修理等の目的で、その管継手による連結を解除してガスメータ側の管部材を遮断弁側の管部材から取り外す管部材取り外し工法を行う場合があり、特に、ガス配管系統に流通する燃料ガスは、可燃性であるため、外部に流出するのを防止して、安全を確保する必要がある。
そして、このようなガス配管系統において管部材取り外し工法を行う前に、管継手の上流側にある遮断弁を閉状態とすることで、燃料ガスの流出を防止することができるが、上記遮断弁が固着や故障等の理由で開状態から閉状態に切り替えることができない場合には、別途燃料ガスの流出を防止する対策を施す必要がある。
【0005】
このように配管系統において管部材取り外し工法を行う際の流体の流出を防止する対策としては、取り外されるガスメータや管部材や管継手等を含む部分を比較的大きなビニル製のバック(袋)で覆い、例えばバックに設けられた手袋に手を入れて管部材取り外し工法を行うというノーブロー工法と呼ばれる方法がある(例えば、特許文献1を参照。)。
【0006】
【特許文献1】特開2000−275079号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のノーブロー工法では、比較的大きなバックが必要となるため費用が嵩み、更に、そのバックを介して内部を視認しながら、手袋等のバックを介して工具を使うという煩雑な作業が必要となり、作業効率の悪化の要因となっていた。
また、取り外される管部材の形状が、長尺な形状や複雑な形状である場合には、簡単にはバックにより覆うことが出来ない場合があり、管部材の形状によらずに流体の流出を防止できる方法が求められていた。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統において、前記管継手による連結を解除して前記一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法において、作業効率を悪化させることなく、簡単な構成で、配管系統を流通する流体が外部に流出することを防止可能な技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る管部材取り外し工法は、一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統において、前記管継手による連結を解除して前記一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法であって、その第1特徴構成は、延伸自在且つ不透過性の粘着テープ材を前記一対の管部材の間を覆う状態で巻き付ける巻き付け工程と、
前記管継手による連結が解除された状態で、前記巻き付けられた粘着テープ材を延伸させながら、前記一対の管部材同士を管軸方向に離間させる延伸離別工程と、
前記一対の管部材の間で前記粘着テープ材を閉塞させる閉塞工程と、
前記一対の管部材の間で前記粘着テープ材を切断する切断工程とを順に行う点にある。
【0010】
上記第1特徴構成によれば、管継手を用いて連結された一対の管部材を有する配管系統において、管継手による連結が解除される前又は解除された後に、上記巻き付け工程において粘着テープ材を一対の管部材の間を覆う状態で巻き付け、次に、上記延伸離別工程において一対の管部材同士を管軸方向に離間させることで、その巻き付けられた粘着テープ材を延伸させることで、離間された一対の管部材の間から流体が外部に流出することを、上記延伸した筒状の粘着テープ材により遮断することができる。
そして、上記閉塞工程において、粘着テープ材の内面同士を密着させることで、一対の管部材の間で粘着テープ材を閉塞させることで、上流側の管部材から下流側の管部材へ流体が流通することを遮断することができ、更に、上記切断工程において、一対の管部材の間で粘着テープ材の上記閉塞工程において閉塞された部分の下流側を切断することで、上流側の管部材から流体が外部に流出することを防止しながら、一対の管部材同士を取り外すことができる。
従って、本発明に係る管部材取り外し工法により、上記管継手の解除作業や管部材の取り外し作業等における作業効率を悪化させることなく、上記のような粘着テープ材を使用するという簡単な構成で、配管系統を流通する流体が外部に流出することを防止しながら、一対の管部材同士を取り外すことができる。
【0011】
本発明に係る管部材取り外し工法の第2特徴構成は、前記管継手が、前記一対の管部材の一方側に取り付けられたユニオンナットと他方側に形成されたユニオンねじに締結して前記一対の管部材を連結するユニオン式に構成され、
前記巻き付け工程の前に、前記ユニオンナットと前記ユニオンねじとの締結を解除して前記ユニオンナットを前記ユニオンねじ側から退避させるユニオンナット退避工程を行う点にある。
【0012】
上記第2特徴構成によれば、上記のような一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手が、上記ユニオン式の管継手である場合には、上記ユニオンナット退避工程において、ユニオンナットをユニオンねじ側から退避させた状態で、上記巻き付け工程において、ユニオンナット側の管部材の外側と上記ユニオンねじの外側とを覆う状態で、粘着テープを巻き付け、後に、上記延伸離別工程において、巻き付けられた粘着テープ材を延伸させながら、一対の管部材同士を管軸方向に離間させることができる。
【0013】
本発明に係る管部材取り外し工法の第3特徴構成は、前記ユニオンナット退避工程の前に、支持治具により前記一対の管部材の相対位置を支持させる支持工程を行い、
前記延伸離別工程の前に前記支持治具を取り外す点にある。
【0014】
上記第3特徴構成によれば、上記ユニオンナット退避工程の前に上記支持工程を行うことで、ユニオンナットとユニオンねじとの締結を解除しても、支持治具により一対の管部材の相対位置を支持し、一対の管部材が粘着テープを巻き付ける前に離間することを防止して、不慮の流体の流出を防止することができ、更に、上記巻き付け工程において、一対の管部材の相対位置が安定した状態で効率良く粘着テープを巻き付けることができる。
【0015】
本発明に係る管部材取り外し工法の第4特徴構成は、前記配管系統が、燃料ガスが流通するガス配管系統であり、
前記管継手が、燃料ガスの流量を計測するガスメータ側の管部材と、前記ガスメータへの燃料ガスの供給を遮断する遮断弁側の管部材とを連結する管継手である点にある。
【0016】
上記第4特徴構成によれば、流体としての燃料ガスの流量を計測するガスメータ側の管部材とガスメータへの燃料ガスの供給を遮断する遮断弁側の管部材とを連結する管継手が設けられている上記ガス配管系統において、例えば遮断弁が固着等により閉状態とならない場合でも、配管系統を流通する流体が外部に流出することを防止しながら、遮断弁側の管部材からガスメータ側の管部材を取り外し、例えば、ガスメータの交換又は修理等の作業を行うことができる。
【0017】
本発明に係る管部材取り外し工法の第5特徴構成は、前記ガスメータに、燃料ガスの通流を遮断する内蔵遮断弁を有し、
前記内蔵遮断弁を閉状態とすると共に、前記ガスメータの出口側の管継手による連結を解除した状態で、前記延伸離別工程を行う点にある。
【0018】
上記第5特徴構成によれば、上記ガスメータに内蔵された内蔵遮断弁を閉状態とすることで、上記出口側の管継手の連結を解除しても、上記ガスメータから出口側の管継手側への燃料ガスの流出を防止することができる。また、粘着テープを巻き付けた入口側の管継手に加えて上記出口側の管継手の連結をも解除とすることで、ガスメータを下方に移動させて、前記巻き付けられた粘着テープ材を延伸させる延伸離別工程を簡単に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に係る管部材取り外し工法の実施の形態として、図1を参照して、流体としての都市ガスG(燃料ガス)の流量を計測するガスメータ10側の管部材11とガスメータ10への都市ガスGの供給を遮断する遮断弁2側の管部材3とを連結する管継手8が設けられているガス配管系統において、管継手8による連結を解除して一対の管部材3,11同士を取り外す管部材取り外し工法について、説明する。
【0020】
先ず、ガス配管系統について説明すると、かかるガス配管系統は、一次側立管1に供給された都市ガスGを、遮断弁2、管部材3、ガスメータ10、管部材4、エルボ6、及び、二次側立管7を順に流通させて、家庭内のガス機器に供給するように構成されている。
【0021】
上記遮断弁2は、操作部2aの回動操作により都市ガスGの流通を遮断可能に構成されている。
そして、その遮断弁2は、下方に向けて開放され管用ねじが施された入口及び出口を有するU字状に形成され、その入口側には鉛直方向を管軸方向とする一次側立管1がねじ込み式に結合され、その出口側には後述する管部材3がねじ込み式に結合されている。
【0022】
一方、エルボ6についても、遮断弁2と同様に、下方に向けて開放され管用ねじが施された入口及び出口を有するU字状に形成され、その入口側には、後述する管部材3がねじ込み式に結合され、その出口側には鉛直方向を管軸方向とする二次側立管7がねじ込み式に結合されている。
【0023】
更に、ガスメータ10を支持するためのブラケット40が、上記遮断弁2の出口側及び上記エルボ6の入口側を支持する形態で、ナット41,42により固定されている。
【0024】
管部材3は、管継手8の短管として構成されており、その管継手8の構造について、図8に基づいて説明を加える。
【0025】
かかる管継手8は、管部材3側に取り付けられたユニオンナット8aを管部材11側に形成されたユニオンねじ8bに締結することで、一対の管部材3,11を連結する公知のユニオン式に構成されている。
即ち、ユニオン式の管継手8は、管部材3の端部の外側にユニオンつば3aを形成すると共に、管部材11側の端部にガスケット11aを設け、上記管部材3の端部を管部材11内に挿入する状態で、ユニオンナット8aをユニオンねじ8bに締結することで、管部材3側のユニオンつば3aが管部材11側のガスケット11aに押さえつけられて内部が気密状態となり、管部材3と管部材11とが連結されるように構成されている。
そして、上記のようなユニオン式の管継手8は、一対の管部材3,11同士を該管部材3,11の管軸回りの回転を伴わないで連結可能なものである。
尚、上記管継手9についても、上記管継手8と同様のユニオン式に構成されており、詳細な説明については省略する。
【0026】
次に、管部材取り外し工法について説明すると、かかる管部材取り外し工法は、ガスメータ10側の管部材11と、ガスメータ10への都市ガスGの供給を遮断する遮断弁2側の管部材3とを連結する管継手8を対象とし、その管継手8の連結を解除して一対の管部材3,11同士を取り外す工法であり、本管部材取り外し工法を行うことで、例えば遮断弁2が固着等の理由により閉状態とすることができない場合でも、都市ガスGの外部への流出を防止しながら、一対の管部材3,11同士を取り外して、ガス配管系統からガスメータ10を取り外して、ガスメータ10の交換又は修理等を行うことができる。
【0027】
このような管部材取り外し工法は、図1〜図7の順に示す各工程を順に実行することにより行われる。
先ず、上述した図1に示す状態のガス配管系統において、図2に示すように、ガスメータ10の不慮の脱落やがたつき等を防止するために、支持治具20により、ガスメータ10の底部とブラケット21の上面とを添え木21等を介して挟持した状態で固定することにより、一対の管部材3,11の相対位置を支持する支持工程を行う。
【0028】
そして、この支持治具20によりガスメータ10を支持した状態で、ユニオンナット8aを緩めて管継手8による管部材3,11の連結を解除し、ユニオンナット8aをユニオンねじ8b側から退避させるユニオンナット退避工程を行う。
尚、このユニオンナット退避工程において退避したユニオンナット8aは、後の作業の邪魔にならないように、ゴムバンドなどにより上方に固定しておくことが好ましい。
【0029】
次に、図3に示すように、粘着テープ材Tを一対の管部材3,11の間を覆う状態で巻き付ける巻き付け工程を行う。
この粘着テープ材Tは、長さ方向及び幅方向に弾性的に延伸自在、且つ、都市ガスG等の気体が透過しない不透過性のものであり、例えば、EPM(エチレン・プロピレンゴム)やEPDM(エチレン・プロピレン・ターポリマー)をベースとした基材に、ブチルゴム系コンパウンドからなる粘着材を略均一に貼り合わせた伸び率800%程度の粘着テープ等を利用することができる。
また、上記粘着テープ材Tの管部材3,11からの抜けや都市ガスGの流出を確実に防止するためには、例えば、幅が50mm程度の上記粘着テープ材Tを使用して、管部材3,11の間を、1回転以上巻き付ける必要があり、例えば5回転程度巻きつけることが好ましい。
【0030】
また、上記粘着テープ材Tを巻きつける前に、管部材3,11の間に、ビニルテープを巻きつけて、管部材3,11を固定しておいても構わない。
【0031】
次に、図4に示すように、管部材3,11の間に巻き付けられた粘着テープ材Tが管部材3及び管部材11から抜けないように、その粘着テープ材Tの管部材3側及び管部材11側の両端部を公知の結束バンド35により縛り付ける。
【0032】
次に、図5に示すように、支持治具20を取り外し、更に、前記ガスメータ10に内蔵され燃料ガスG(図示せず)の通流を遮断する内蔵遮断弁を閉状態とすると共に、ガスメータ10の出口側の管継手9も解除した状態で、ガスメータ10を下方に移動させることで、巻き付けられた粘着テープ材Tを延伸させながら、一対の管部材3,11同士を管軸方向に離間させる延伸離別工程を行う。
【0033】
即ち、ガスメータ10を下方に移動させて、一対の管部材3,11同士を管軸回りの回転を伴わないで管軸方向に離間させると、一対の管部材3,11の間に巻き付けられた粘着テープ部材Tは、一対の管部材3,11の間から都市ガスGが外部に流出することを阻止しながら、筒状を保ちながら幅方向において延伸することになる。
【0034】
次に、図6に示すように、一対の管部材3,11の間で粘着テープ材Tを閉塞させる閉塞工程を行う。
この閉塞工程では、互いに離間した一対の管部材3,11の間で粘着テープ材Tの内面同士を密着させて扁平状とすることで、上記粘着テープ材Tの内面の粘着性により、その扁平上が保たれて、上流側の管部材3から下流側の管部材11へ都市ガスGが流通することが遮断されるのであるが、更に、その粘着テープ材Tを扁平状に保つためのクリップ37を用いることにより、都市ガスGの流通が確実に遮断される。
【0035】
次に、図7に示すように、一対の管部材3,11の間で、上記クリップ37により都市ガスGの流通が遮断された箇所の下流側において、粘着テープ材Tを切断する切断工程を行うことで、上流側の管部材3から都市ガスGが外部に流出することを防止しながら、一対の管部材3,11同士を取り外し、結果、ガスメータ10を取り外すことができる。
【0036】
また、上述した管部材取り外し工法を行った後に、例えば、遮断弁2をビニル製のバックで覆い、そのバック内で、遮断弁2を取り外して一次側立管1の出口を塞ぐという従来のノーブロー工法を行うことで、都市ガスGの外部への流出を防止しながら、遮断弁2を交換することができる。
【0037】
〔別実施形態〕
(1)
上記実施の形態においては、燃料ガスである都市ガスGが流通するガス配管系統において、ガスメータ10側の管部材11と遮断弁2側の管部材3とを連結する管継手8による連結を解除して一対の管部材3,11同士を取り外す管部材取り外し工法について説明したが、本発明に係る管部材取り外し工法は、例えば、上記燃料ガス以外の気体又は液体等が流通し、一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統であれば、その管継手により連結されている管部材同士を取り外す工法として実施することができる。
【0038】
(2)
上記実施の形態において、管部材3,11の管軸回りの回転による粘着テープ材Tのシール性低下や粘着テープ材Tの管部材3,11からの脱離等を防止するために、管継手8を、管部材3,11の管軸回りの回転を伴わないで一対の管部材3,11同士を連結可能なユニオン式に構成したが、このような管継手8としては、上記ユニオン式以外に、例えば、一対の管部材3,11の一方側に他方側を差し込んだ状態で、一対の管部材3,11の間にあるゴム輪やガスケットなどを押し輪で締め付けて一対の管部材を連結するメカニカル式に構成されたものや、スリーブを一対の管部材の端部にくい込ませて一対の管部材を連結するくい込み式に構成されものなどを採用することができる。
【0039】
(3)
上記実施の形態では、ガスメータ10の入口側の管継手8に対してのみ粘着テープ材Tを巻き付ける形態で巻管部材取り外し工法を実行したが、別に、例えばガスメータ10内において燃料ガスGの通流を遮断できない場合などに、上記管継手8に加えて、ガスメータ10の出口側の管継手9に対しても粘着テープ材Tを巻き付ける形態で巻管部材取り外し工法を実行しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】ガス配管系統におけるガスメータの設置状態を示す図
【図2】管部材取り外し工法における支持工程及びユニオンナット退避工程後の状態を示す図
【図3】管部材取り外し工法における巻き付け工程中の状態を示す図
【図4】管部材取り外し工法における巻き付け工程後の状態を示す図
【図5】管部材取り外し工法における延伸離別工程後の状態を示す図
【図6】管部材取り外し工法における閉塞工程後の状態を示す図
【図7】管部材取り外し工法における切断工程後の状態を示す図
【図8】管継手の分解状態を示す概略図
【符号の説明】
【0041】
1:一次側立管
2:遮断弁
3:管部材
8b:ユニオンねじ
8a:ユニオンナット
8:管継手
10:ガスメータ
11管部材
20:支持治具
35:結束バンド
37:クリップ
40:ブラケット
41,42:ナット
G:都市ガス(燃料ガス)
T:粘着テープ材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の管部材同士を該管部材の管軸回りの回転を伴わないで連結可能な管継手を有する配管系統において、前記管継手による連結を解除して前記一対の管部材同士を取り外す管部材取り外し工法であって、
延伸自在且つ不透過性の粘着テープ材を前記一対の管部材の間を覆う状態で巻き付ける巻き付け工程と、
前記管継手による連結が解除された状態で、前記巻き付けられた粘着テープ材を延伸させながら、前記一対の管部材同士を管軸方向に離間させる延伸離別工程と、
前記一対の管部材の間で前記粘着テープ材を閉塞させる閉塞工程と、
前記一対の管部材の間で前記粘着テープ材を切断する切断工程とを順に行う管部材取り外し工法。
【請求項2】
前記管継手が、前記一対の管部材の一方側に取り付けられたユニオンナットと他方側に形成されたユニオンねじに締結して前記一対の管部材を連結するユニオン式に構成され、
前記巻き付け工程の前に、前記ユニオンナットと前記ユニオンねじとの締結を解除して前記ユニオンナットを前記ユニオンねじ側から退避させるユニオンナット退避工程を行う請求項1に記載の管部材取り外し工法。
【請求項3】
前記ユニオンナット退避工程の前に、支持治具により前記一対の管部材の相対位置を支持させる支持工程を行い、
前記延伸離別工程の前に前記支持治具を取り外す請求項1又は2に記載の管部材取り外し工法。
【請求項4】
前記配管系統が、燃料ガスが流通するガス配管系統であり、
前記管継手が、燃料ガスの流量を計測するガスメータ側の管部材と、前記ガスメータへの燃料ガスの供給を遮断する遮断弁側の管部材とを連結する管継手である請求項1から3の何れか1項に記載の管部材取り外し工法。
【請求項5】
前記ガスメータに、燃料ガスの通流を遮断する内蔵遮断弁を有し、
前記内蔵遮断弁を閉状態とすると共に、前記ガスメータの出口側の管継手による連結を解除した状態で、前記延伸離別工程を行う請求項4に記載の管部材取り外し工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−9951(P2006−9951A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188063(P2004−188063)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】