説明

簡易木製橋

【課題】 プレカツト工場の木製長尺角材を構造材の桁、梁に加工するとき、毎日たくさんの端尺が出る。使い道がなく産業廃棄物となる。この端尺の角材1本を水田用水路コンクル−トU字溝の橋に角材の裏面を凸形にし、表面の両側には傾斜面を設けて、上部に収まるよう加工を施した「簡易木製橋」である。更に腐食に長期間(15〜20年)耐えるため、木材防腐処理をする。長く安全に通行の効果を発揮する。
【解決手段】 角材の裏面を凸形にし、表面の両側には傾斜面を設けて、水田用水路U字溝に架ける簡易木製橋。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水田の用水路U字溝に架ける、簡易木製橋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、水田用水路として、コンクリ−ト製U字溝が多く敷設されている。農道に沿った用水路が多く、農作業するのに、水の流れるこの用水路を跨いで、農道から水田畦道へ渡ることが多くある。跨ぐとき危険なため、用水路上に木の板又はコンクリ−ト板を乗せている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この用水路U字溝上の渡り板は木では割れ易く又腐食が早く、渡るのに危険である。コンクリ−ト板は資材の調達、枠組、セメントの流し込みなど複雑で、手軽につくることはできない。本発明はプレカット工場の木製の長尺角材を加工するとき出る、端尺、すなわち、産業廃棄物を使用して、橋に加工し、用水路に架けることにより安全に渡ることができる。木の単なる薄板の危険性と、コンクリ−ト板は高価となる、欠点を解決するために発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の基本的な構造を説明する。プレカット工場の木製長尺角材を構造材の桁、梁に加工するとき、毎日たくさんの端尺が出る。使い道がなく産業廃棄物となる。この端尺の角材1本を水田用水路コンクリ−ト製U字溝の橋に角材の裏面を凸形にし、表面の両側には傾斜面を設けて上部に収まるよう加工を施した「簡易木製橋」である。更に腐食に長期間(15〜20年)耐えるため、木材防腐処理をする。長く安全に通行の効果を発揮する。
【発明の効果】
【0005】
したがって本発明は以下に記載されるような効果を奏する。
(イ)プレカット工場の木製を主材とした長尺角材の端尺を使用することで、厚物の1枚 板なので、頑丈でしかも安価に製造できる。
(ロ)用水路U字溝の大きさが違っても、長さを変えることで対応できる。
(ハ)木材防腐処理をしてあるため、長い年月(15〜20年)腐食に耐えるため、安全 に通行できる。
(ニ)道路から農道畦道に通じるところのみでなく、操作が頻繁にある、水田給水ゲ−ト の前に架けることで、給水ゲ−ト操作が容易になる。
(ホ)並列に複数を使うことで、広い橋(図5)となる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】 用水路コンクリ−ト製U字溝の斜視図
【図2】 本発明の構成図
【図3】 本発明の斜視図
【図4】 本発明の角材裏面の切り込み線図
【図5】 本発明を並列に複数設置の斜視図
【発明の実施するための形態】
【0007】
以下本発明の実施するための形態についた説明する。
第1工程 プレカット工場で120mm厚の木製長尺角材を加工するとき出る、端尺の広 い物(270、300、330、360mm)を使用する。
(イ)水田用水路コンクリ−ト製U字溝の内側上部(1)を測り、木製橋の下部凸の 長さとする。
(ロ)凸部の両端(3)をそれぞれ200mmの長さをとり、橋の固定部位とする。
(ハ)凸面の長さ、両端の固定部位の長さを合わせて橋の全長とする。
第2工程 角材(端尺)から橋の全長を測り、自動厚物切断機(クロスカット機)で切り 取る。
(イ)橋材の裏面に凸形となるように両端からそれぞれ200mmの横切り込み線( 6)を自動鋸(丸のこ)で60mm深さの切り込みする。
(ロ)橋材を90度回転させ、固定部位(3)をつくるため、両端の中央の縦切り込 み線(7)を自動帯鋸で横切り込み線(6)まで切り込む。
(ニ)橋材の表面(5)を歩行するとき、足が橋材の角(4)に引っ掛けられないよ うに、自動帯鋸で両端を斜め(8)に切り傾斜面(9)をつくる。
したがって、U字溝の内部に保持された状態になるので、左右に移動で外れる ことはない。
第3工程 橋材を腐食に耐えるため、木材防腐液の加圧注入処理を施す。
【符号の説明】
【0008】
1 コンクリ−ト製U字溝内部上部
2 凸部
3 固定部位
4 橋材両端角
5 歩行面
6 橋材両端の横切り込み線
7 橋材両端の縦切り込み線
8 橋材両端の斜め切り込み線
9 橋材両端の傾斜面
10 コンクリ−ト製U字溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
角材の裏面を凸形にし、表面の両側には傾斜面を設けて、水田用水路U字溝に架ける簡易木製橋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−203218(P2010−203218A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77485(P2009−77485)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(506277708)
【Fターム(参考)】