説明

米粒の連続硬度測定装置

【課題】本発明は、米粒群の粉砕圧力の分布について正確な評価を行なうことができる米粒の連続硬度測定装置を提供するものである。
【解決手段】本発明に係る米粒の連続硬度測定装置1は、多数の米粒50を収容し下方に落下させる米粒収容手段2と、米粒収容手段2から米粒50を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なう搬送手段5と、搬送手段5から搬出される一粒ずつの米粒50を押圧して粉砕する粉砕手段10と、一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化と粉砕圧を検出しヒビが入ったときの圧力データ、粉砕圧データとして出力する挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16と、一粒ずつの米粒50のヒビが入ったときの圧力データ、粉砕圧データを記憶する記憶手段21と、記憶手段21に記憶された各米粒50のヒビが入ったときの圧力データ、粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧力分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段22と、統計分析処理手段による圧力分布の統計分析処理結果を出力する出力手段25と、を有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米粒の連続硬度測定装置に関し、詳しくは、玄米や精米等の米粒の硬度を連続的に測定し得る米粒の連続硬度測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、玄米や精米等における米粒の硬度は、水分の多寡によって変化する。すなわち、高水分の米粒は柔らかで、低水分の米粒は硬い。更に、米粒自体の組織内に物理的亀裂を持っている米粒は亀裂のない米粒に較べて弱い外力で砕ける。
【0003】
この場合、米粒の硬軟の判断は、外力による変形度合いや破砕を生じる外力の大きさにより評価される。
【0004】
ところで、米粒の硬軟は、玄米についてのとう精過程や、精米についての洗米・浸漬・炊飯過程に影響を与える。すなわち、柔らかい玄米はとう精がし易いし、破砕しやすい玄米はとう精時の歩留を下げてしまう。また、破砕しやすい精米は、洗米・浸漬・炊飯の過程で破砕粒を発生させ、べたついた食感の悪いご飯に仕上げてしまう。
【0005】
従来における米粒の硬軟や脆さの測定は、米粒を一粒ずつ採取して、外圧を掛けてヒビを入れたり、砕いたりして行なってきた。そして、ヒビの入ったときの圧力を「挫折剛度」と定義し、更に加圧して砕けたときの圧力を「圧砕剛度」と定義して、両圧力の大きさによって米の脆さあるいは硬さの指標としてきた。
【0006】
このような手段の場合、一粒ずつの測定が基本なので、数十粒とか数百粒等のまとまった数の米粒の測定には不便である。そのため、測定対象母集団の統計的な品質管理には使用しにくいという問題があった。
【0007】
また、従来においては、胴割粒の定義を胚乳部に亀裂のある粒とし、その程度を次のように区分している。すなわち、被害粒として取扱う程度は、以下のような定義に従うものである。
(1)横1条の亀裂がすっきり通っている粒
(2)完全に通っていない亀裂が粒平面に横2条、他の粒平面から見て発生部位の異なる亀裂が横2条ある粒
(3)完全に通っていない亀裂が粒平面に横3条以上ある粒
(4)亀裂の程度問わず縦に亀裂のある粒
(5)亀甲型の亀裂のある粒
【0008】
これらの定義はすべて、検査者による外観の目視判定を基準にしたものであった。このため、目視判定であるが故の見落としや誤判定が避けられない方法であった。そして最大の問題は、米粒群の粉砕程度、粉砕亀裂程度の分布について正確な評価ができないことであった。
【0009】
特許文献1には、穀粒を単粒ごとに圧砕してそのときの水分値を求め、更に水分値に関する度数分布の算出、正規化を行ない、整粒と青未熟粒との仕分けを行なうようにした穀粒水分測定装置が提案されている。しかし、特許文献1の場合も米粒群の粉砕圧力の分布を考慮したものではない。
【特許文献1】特開2001−165884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする問題点は、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、米粒群の粉砕圧力の分布について正確な評価を行なうことができる米粒の連続硬度測定装置が存在しない点である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る米粒の連続硬度測定装置は、多数の米粒を収容し外方に供給する米粒収容手段と、米粒収容手段から米粒を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なう搬送手段と、搬送手段から搬出される一粒ずつの米粒を押圧して粉砕する粉砕手段と、一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化と粉砕圧を検出し粉砕圧データとして出力する挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段と、一粒ずつの米粒の挫折圧と粉砕圧データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された各米粒の挫折圧と粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段と、統計分析処理手段による統計分析処理結果を出力する出力手段と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、特に搬送手段からの米粒を粉砕手段により一粒ずつ押圧して粉砕し、このとき、挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段により一粒ずつの米粒粉砕時の挫折圧と粉砕圧を検出し圧力データとして出力し、統計分析処理手段により統計分析を行なって粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求めるように構成したものであるから、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、玄米や精米等の米粒の連続硬度測定を行ないその統計分析処理結果を得ることができ、歩留まり良い原料選定や、良質な炊飯作業のための優れた管理計器として機能させることができる米粒の連続硬度測定装置を提供することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、螺旋軸及びこの螺旋軸を回転駆動する回転駆動部を具備する搬送手段、固定ローラ、押圧ローラ及び押圧ローラを前記固定ローラに向けて押圧駆動するアクチェータを備える粉砕手段、歪センサを用いた挫折圧と挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段、米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段を具備する構成で、請求項1記載の発明と同様、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、玄米や精米等の米粒の連続硬度測定を行ないその統計分析処理結果を得ることができ、歩留まり良い原料選定や、良質な炊飯作業のための優れた管理計器として機能させることができる米粒の連続硬度測定装置を提供することができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の構成に更に粉砕手段により粉砕された粉砕粒を収容する粉砕粒受皿を付加し、出力手段に表示部、プリンタを備える構成として、請求項2記載の発明と同様、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、玄米や精米等の米粒の連続硬度測定を行ないその統計分析処理結果を得ることができ、歩留まり良い原料選定や、良質な炊飯作業のための優れた管理計器として機能させることができる米粒の連続硬度測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、米粒群の圧力分布について正確な評価を行なうことができる米粒の連続硬度測定装置を実現、提供するという目的を、多数の米粒を収容し下方に供給する米粒収容手段と、米粒収容手段から米粒を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なって下方に落下させる螺旋軸及びこの螺旋軸を回転駆動する回転駆動部を具備する搬送手段と、搬送手段から落下する一粒ずつの米粒の落下領域に臨ませて対向配置した固定ローラ、押圧ローラ及び押圧ローラを前記固定ローラに向けて押圧駆動するアクチェータを有し、固定ローラ、押圧ローラ間で一粒ずつの米粒を押圧して粉砕する粉砕手段と、前記アクチェータに取り付けられ、前記固定ローラ、押圧ローラによる一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化を検出し挫折圧と粉砕圧データとして出力する歪センサを用いた挫折圧と挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段と、一粒ずつの米粒の挫折圧と粉砕圧データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された各米粒の挫折圧と粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段と、統計分析処理手段による圧力分布の統計分析処理結果を出力する出力手段と、を有する構成により実現した。
【実施例】
【0016】
以下に、本発明の実施例に係る米粒の連続硬度測定装置について図1、図2を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1、図2に示す本実施例に係る米粒50の連続硬度測定装置1は、玄米又は精米から選定される多数の米粒50を収容し下方に供給するホッパー形態の米粒収容手段2と、この米粒収容手段2から落下する米粒50を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なって下方に落下させる螺旋軸3及びこの螺旋軸3を回転駆動する回転駆動部4を具備する搬送手段5と、搬送手段5から落下する一粒ずつの米粒50の落下領域に臨ませて対向配置した固定ローラ11、押圧ローラ12及びこの押圧ローラ12を前記固定ローラ11に向けて押圧するアクチェータ13を有し、固定ローラ11、押圧ローラ12間で一粒ずつの米粒50を押圧して粉砕する粉砕手段10と、前記アクチェータ13に取り付けられ、前記固定ローラ11、押圧ローラ12による一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化を検出し、挫折圧と粉砕圧データとして出力する例えば歪センサを用いた挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16と、前記粉砕手段10の下方に配置され、粉砕手段10により粉砕された米粒50、すなわち、粉砕粒50aを収容する粉砕粒受皿17と、を装置本体1Aに配置している。
【0018】
また、本実施例に係る米粒50の連続硬度測定装置1は、図2に示すように、圧力変化と挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16により検出する一粒ずつの米粒50の粉砕圧データを記憶するRAM等の記憶手段21と、記憶手段21に記憶された各米粒50の粉砕圧データに対する予め規定した統計分析規則に基づく統計分析処理を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段22と、統計分析処理手段22による挫折圧分布と粉砕圧分布の統計分析処理結果を出力する液晶ディスプレイ等の表示部23、プリンタ24を備えた出力手段25と、前記搬送手段5、アクチェータ13、挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16、記憶手段21、統計分析処理手段22、表示部23及びプリンタ24の動作制御を行なう制御手段26と、を有している。
【0019】
前記搬送手段5は、図1に示すように、米粒収容手段2の下方に上方が開口した箱型状の米粒受筺体部6を水平配置するとともに、米粒受筺体部6内に図1において一端が右方に突出するように螺旋羽根3aを有する螺旋軸3を回転可能に軸支している。
【0020】
また、前記螺旋軸3の他端を図1において米粒受筺体部6の左方に突出させ、螺旋軸3の他端に回転駆動部4を構成する従動歯車7を取り付け、この従動歯車7を米粒受筺体部6に固定した駆動モータ9に取り付けた原動歯車8と螺合させて、駆動モータ9の回転力を前記螺旋軸3に伝達して回転駆動し、前記螺旋羽根3a上に載った米粒50を一粒ずつ搬送、搬出し、下方の粉砕手段10に向けて落下させるように構成している。
【0021】
前記アクチェータ13は、アクチェータ本体14に対してアクチェータ軸15を貫通配置に備え、このアクチェータ軸15の一端を前記押圧ローラ12に連結するとともに、アクチェータ軸15の他端側に押圧子15aを一体的に取り付け、前記アクチェータ13駆動時のアクチェータ軸15及び押圧ローラ12の固定ローラ11側への変位に連動する押圧子15aによりアクチェータ本体14に取り付けた圧力変化と挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16を押圧することで、この挫折圧と挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16により一粒ずつの米粒粉砕時の挫折圧と粉砕圧を検出し、圧力データとして出力するように構成している。
【0022】
次に、本実施例に係る米粒50の連続硬度測定装置1による米粒50の連続硬度測定動作について説明する。
【0023】
まず、連続硬度測定装置1の各部を動作可能状態とした後、前記米粒収容手段2内に多数の米粒50を収容し下方に落下させる。搬送手段5の駆動モータ9は原動歯車8、従動歯車7を経て螺旋軸3を回転駆動し、螺旋羽根3a上に載った米粒50を一粒ずつ搬送、搬出し、下方の粉砕手段10に向けて落下させる。
【0024】
粉砕手段10のアクチェータ13は、アクチェータ軸15及び押圧ローラ12を固定ローラ11側に駆動し、これにより、固定ローラ11、押圧ローラ12間で一粒ずつの米粒50を押圧して粉砕し粉砕粒50aとした後、アクチェータ軸15及び押圧ローラ12を初期位置に復帰させる。これにより、一粒ずつの粉砕粒50aは次々と前記粉砕粒受皿17内に落下する。
【0025】
上述した固定ローラ11、押圧ローラ12による一粒ずつの米粒50の粉砕時において、前記挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16は、一粒ずつの米粒粉砕時の各圧力変化と粉砕圧を検出し、各圧力データとして出力する。
【0026】
前記挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段16からの各粉砕圧データは、前記制御手段26の制御の基に記憶手段21に記憶される。
【0027】
また、前記統計分析処理手段22は、記憶手段21に記憶された各米粒50の挫折圧と粉砕圧データに対して予め規定した統計分析規則に基づく統計分析処理を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める。
【0028】
統計分析処理手段22による粉砕圧分布の統計分析処理結果は、前記表示部23により表示され、また、前記プリンタ24により紙面上にプリント出力される。
【0029】
ここで、本実施例における米粒群の基本データ(粉砕圧データ)及び統計分析処理手段22による米粒群の粉砕圧データの統計分析処理結果を図3、図4に示す。
【0030】
図3は、統計分析処理手段22により統計分析処理した亀裂がほとんどない通常玄米の粉砕圧指標と頻度(観察した粒の頻度)との関係を示すヒストグラムを示している。
粉砕圧指標の0〜15の値は、粉砕時の圧力に比例する値を示し、0は圧力0で割れた場合、15は5という圧力の3倍を加えて割れた場合を意味している。
【0031】
図4は、統計分析処理手段22により統計分析処理した亀裂程度にバラツキのある玄米の粉砕圧指標と頻度との関係を示すヒストグラムを示している。
【0032】
図3、図4を比較して、普通玄米のほうが亀裂程度にバラツキのある玄米に比較し比較的大きな圧力のところに頻度が高いのは、高い圧力を掛けないと割れないものが多いことを示すものである。
【0033】
上述した本実施例に係る米粒50の連続硬度測定装置1によれば、検査者による外観の目視判定に頼ることなく、玄米や精米等の米粒の連続硬度測定を行ないその統計分析処理結果を得ることができ、歩留まり良い原料選定や、良質な炊飯作業のための優れた管理計器を実現することができる。
【0034】
すなわち、本実施例に係る米粒50の連続硬度測定装置1によれば、米粒群母集団の硬度分布を正確に評価できるため、玄米については、原料玄米の選定指標、とう精加工時の精米機のとう精配分やとう精機の選定、それに流量の調製指標として利用できる。
【0035】
また、精米については、飯米原料の選定指標、洗米・浸漬・炊飯の調製指標として利用でき、更に、浸漬米を測定しその統計分析処理結果を得ることで、炊飯加工の採取量や炊飯機の選定等に有効活用できる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る連続硬度測定装置は、上述した米粒の連続硬度測定に適用する場合の他に、麦粒、豆粒等のような他の穀類の連続硬度測定にも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例に係る米粒の連続硬度測定装置の概略構成図である。
【図2】本実施例に係る米粒の連続硬度測定装置の制御系を示すブロック図である。
【図3】本実施例における統計分析処理した通常玄米の粉砕圧指標と頻度との関係を示すヒストグラムである。
【図4】本実施例における統計分析処理した亀裂程度にバラツキのある玄米の粉砕圧指標と頻度との関係を示すヒストグラムである。
【符号の説明】
【0038】
1 連続硬度測定装置
1A 装置本体
2 米粒収容手段
3 螺旋軸
3a 螺旋羽根
4 回転駆動部
5 搬送手段
6 米粒受筺体部
7 従動歯車
8 原動歯車
9 駆動モータ
10 粉砕手段
11 固定ローラ
12 押圧ローラ
13 アクチェータ
14 アクチェータ本体
15 アクチェータ軸
15a 押圧子
16 挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段
17 粉砕粒受皿
21 記憶手段
22 統計分析処理手段
23 表示部
24 プリンタ
25 出力手段
26 制御手段
50 米粒
50a 粉砕粒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の米粒を収容し外方に供給する米粒収容手段と、
前記米粒収容手段から米粒を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なう搬送手段と、
前記搬送手段から搬出される一粒ずつの米粒を押圧して粉砕する粉砕手段と、
前記一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化過程と粉砕圧を検出し粉砕圧データとして出力する挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段と、
前記一粒ずつの米粒の粉砕圧データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各米粒の粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧力と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段と、
前記統計分析処理手段による統計分析処理結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする米粒の連続硬度測定装置。
【請求項2】
多数の米粒を収容し下方に供給する米粒収容手段と、
前記米粒収容手段から米粒を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なって下方に落下させる螺旋軸及びこの螺旋軸を回転駆動する回転駆動部を具備する搬送手段と、
前記搬送手段から落下する一粒ずつの米粒の落下領域に臨ませて対向配置した固定ローラ、押圧ローラ及び押圧ローラを前記固定ローラに向けて押圧駆動するアクチェータを有し、固定ローラ、押圧ローラ間で一粒ずつの米粒を押圧して粉砕する粉砕手段と、
前記アクチェータに取り付けられ、前記固定ローラ、押圧ローラによる一粒ずつの米粒粉砕時の圧力変化と粉砕圧を検出し粉砕圧データとして出力する歪センサを用いた挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段と、
前記一粒ずつの米粒の挫折圧と粉砕圧データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各米粒の挫折圧と粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段と、
前記統計分析処理手段による圧力分布の統計分析処理結果を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする米粒の連続硬度測定装置。
【請求項3】
多数の米粒を収容し下方に供給するホッパー状の米粒収容手段と、
前記米粒収容手段から米粒を受け入れ、米粒一粒ずつの搬送、搬出を行なって下方に落下させる螺旋軸及びこの螺旋軸を回転駆動する駆動モータ及び歯車を備える回転駆動部を具備する搬送手段と、
前記搬送手段から落下する一粒ずつの米粒の落下領域に臨ませて対向配置した固定ローラ、押圧ローラ及び押圧ローラを前記固定ローラに向けて押圧駆動するアクチェータを有し、固定ローラ、押圧ローラ間で一粒ずつの米粒を押圧して粉砕する粉砕手段と、
前記粉砕手段により粉砕された粉砕粒を収容する粉砕粒受皿と、
前記アクチェータに取り付けられ、前記固定ローラ、押圧ローラによる一粒ずつの米粒粉砕時の粉砕圧を検出し圧力変化と粉砕圧データとして出力する歪センサを用いた挫折圧力検出手段・粉砕圧検出手段と、
前記一粒ずつの米粒の粉砕圧データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された各米粒の挫折圧と粉砕圧データの統計分析を行ない、粉砕された米粒群の挫折圧分布と粉砕圧分布を求める統計分析処理手段と、
前記統計分析処理手段による圧力分布の統計分析処理結果を出力する表示部、プリンタを備えた出力手段と、
を有することを特徴とする米粒の連続硬度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−190936(P2008−190936A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−24062(P2007−24062)
【出願日】平成19年2月2日(2007.2.2)
【特許番号】特許第3991284号(P3991284)
【特許公報発行日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000129884)株式会社ケット科学研究所 (13)
【出願人】(501264275)伊藤忠ライス株式会社 (10)
【Fターム(参考)】