米飯成型装置及び米飯成型方法
【課題】 寿司飯等を例えば1個置きに成型することにより、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供すること。
【解決手段】 米飯成型装置において、間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りするように構成する。
【解決手段】 米飯成型装置において、間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りするように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば寿司飯等を間歇回転成型円盤で成型する米飯成型装置及び米飯成型方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる寿司飯等の成型装置としては、間歇回転成型円盤上の周方向に複数の米飯成型用の成型孔を設け、当該回転円盤を水平に支持すると共に当該成型孔内に下型を昇降自在に設け、米飯供給部から当該回転円盤の成型孔内に所定量の米飯を供給し、その後上記円盤を回転させることにより、米飯供給部に隣接して設けた米飯押圧用上型を上記成型孔内に下降させて該成型孔内において寿司飯を成型し、さらなる上記回転円盤の回転により円形カムの作用により上記下型を上昇させ、所定の取り卸位置において成型された寿司飯を上記成型孔上に臨出させる構成のものが提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−125788号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種の米飯成型装置では、1個分の寿司飯の計量・分割供給技術の高度化により回転円盤への米飯の供給速度が高速化し、それにより回転円盤上の成型孔の数も増加し、その結果、回転円盤における隣接する成型孔間の間隔が狭くなり、取り卸し位置における成型後の寿司飯も近接した位置となる。
【0005】
本発明は上記従来の技術に鑑みてなされたものであり、寿司飯等の連続成型の態様を、寿司飯等を例えば1個置き(1カン出しモード)に成型することにより、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は寿司飯等の連続成型の態様を、寿司飯等を例えば1個置きに2個連続成型(2カン出しモード)することにより、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は連続成型モードと上記1カン出しモード又は2カン出しモードとを選択可能として操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置により構成される。
【0009】
飯供給部とは、間歇回転成型円盤(10)の成型孔(10a)に飯を供給する機構部分をいい、飯ホッパー(2)、回転ローラ(4,4、5,5)、飯供給通路(3)、シャッター(7,8)等により構成される部分をいう。飯押圧部とは、上記飯供給部に隣接又は飯供給部より下流側に設けられ、成型孔(10a)に供給された飯を押圧して成型する部分をいい、飯成型押具(14)、駆動シリンダー(14’)等により構成される部分をいう。このように構成すると、間歇回転成型円盤の成型孔に1つおきに寿司飯等が形成されるため、例えば間歇回転成型円盤の回転による下型等の上昇により寿司飯等が取り卸し位置において円盤上面に臨出する構成の場合、円盤上面の取り卸し位置において寿司飯等が1つ置きの間隔で成型されるため、隣接する寿司飯同士の間隔が広くなり、寿司飯等を容易に取り卸すことができる。
【0010】
第2に、上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、上記連続モード又は上記1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第1記載の米飯成型装置により構成される。
【0011】
よって、操作者は、「連続モード」と「1カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0012】
第3に、上記制御部は、上記1カン出しモードに代えて、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードにより成型を行うものであることを特徴とする上記第1記載の米飯成型装置により構成される。
【0013】
このように構成すると、間歇回転成型円盤の成型孔内に1つおきに2つの連続した寿司飯等が形成されるため、例えば間歇回転成型円盤の回転による下型等の上昇により寿司飯等が取り卸し位置において円盤上面に臨出する構成の場合、取り卸し位置において寿司飯1個分の間隔を置きながら寿司飯等が2つ連続して成型されるため、2カンずつの寿司飯等の取り卸しを極めて円滑に行い得るものである。
【0014】
第4に、上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第3記載の米飯成型装置により構成される。
【0015】
よって、操作者は、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0016】
第5に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、上記制御部は、上記飯供給部が成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードによる米飯の成型モードと、上記飯供給手段が隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードによる米飯の成型モードとを有しており、上記制御部は操作者の選択により何れかのモードにて米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置により構成される。
【0017】
このように構成すると、「1カン出しモード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0018】
第6に、上記飯供給手段により上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードと上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は1カン出しモード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第5記載の米飯成型装置により構成される。
【0019】
よって、操作者は、「連続モード」と「1カン出しモード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0020】
第7に、間歇回転成型円盤の各成型孔内に昇降自在の下型を設けると共に、上記下型の昇降機構を設け、上記間歇回転成型円盤の所定の回転位置において上記下型の上昇により上記円盤上に成型後の米飯が臨出するように構成したものであることを特徴とする上記第1〜7の何れかに記載の米飯成型装置により構成される。
【0021】
上記下型の昇降機構は、例えば上記円盤の下側に設けられた円形カムにより構成することができ、上記下型が上記間歇回転成型円盤の回転に伴って上記円形カム上を移行することにより上記下型が上記成型孔内を昇降し得るように構成することができる。
【0022】
第8に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、上記飯供給部が上記成型孔に飯を供給する度に、上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする動作を繰り返すことにより、米飯を上記間歇回転成型円盤の成型孔の1つおきに成型することを特徴とする米飯成型方法により構成される。
【0023】
従って、間歇回転成型円盤の成型孔の1つ置きに寿司飯等が形成されるため、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上させることができる。
【0024】
第9に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、上記飯供給部により上記間歇回転成型円盤の隣接する2つの成型孔に飯を連続して供給する工程と、該工程の後に上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする工程をくり返し行うことを特徴とする米飯成型方法により構成される。
【0025】
従って、間歇回転成型円盤の成型孔に2つ連続して寿司飯等が形成された後、1つの成型孔の分が空送りされ、再び上記成型孔に2つ連続して寿司飯等が形成される動作がくり返し行われるので、2カンずつの取り卸しの操作性を高めることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は上述のように、「1カン出しモード」では、間歇回転成型円盤で1つおきに寿司飯等を成型することができるので、取り卸しの行い易い米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【0027】
また、「2カン出しモード」では、間歇回転成型円盤で1つおきに2つ連続する寿司飯等を成型することができるので、2カン毎の取り卸しの行い易い米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【0028】
また、「連続モード」と「1カン出しモード」、或いは、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置を実現し得る。
【0029】
また、「連続モード」、「1カン出しモード」、「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、添付図面に従って、本発明に係る米飯成型装置及び米飯成型方法について詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明に係る米飯成型装置の全体斜視図、図2は、同成型装置の前面カバーCを取り外した状態の飯供給通路3近傍の正面図であり、これらの図に基づいて同装置の概略を説明する。
【0032】
1は当該成型装置の機枠であり、当該機枠1の最上部に飯送り出しホッパー2が設けられている。このホッパー2内には飯が供給されており、公知の飯送り羽根(図示せず)の回転により飯が前方に送り出され、当該ホッパー2の前方側下開口部2aから下方の飯供給通路3に飯が送り出されるものである(図2、図3参照)。
【0033】
上記米飯成型装置の上記ホッパー2下方の飯通路3には、前向き同一高さの水平回転軸4a,4aを有する一対の大径ローラ4,4、及び同じく前向きの同一高さの水平回転軸5a,5aを有する一対の小径ローラ5,5が設けられており、これらのローラ4,4間及び上記ローラ5,5間に帯状飯成型部6が形成されている。さらに、上記小径ローラ5,5の下方には、成型された帯状飯Rが通過する帯状飯通路6’が形成され、当該帯状飯通路6’の両側に、前向き同一高さの水平回転軸7a,8aを有する一対の回転シャッター7,8が設けられている。尚、上記シャッター7,8の部分を飯分離部9という。
【0034】
この飯分離部9の下方には、当該分離された飯R’を受け止め収納する飯成型孔10aが複数(例えば16個)形成された間歇回転成型円盤10が設けられている(図3参照)。この間歇回転成型円盤10は、機枠1上に中心軸Pを以って水平に回転自在に軸支されており、モータM5により矢印A方向に間歇回転駆動される。
【0035】
この間歇回転成型円盤10は上記飯分離部9からの飯R’の落下供給を受けると、その後一定角度(1ピッチ分)水平方向(矢印A方向)に回転し、所定の回転位置において上部から飯成型押具14が上記成型孔10a内に下降し(図3、図5参照)、上記成型孔10a内において下型12上の飯R’を押圧することにより寿司飯R”を成型し(図3参照)、上記回転円盤10のさらなる回転により、下型12が円形カム13の上り傾斜面13aに沿って上記成型孔10a内を上昇し、これにより上記寿司飯R”は円形カム13の最高位置13a’における取り卸し位置Xにて上記円盤10上に臨出し、取り卸されるように構成されている(図4参照)。上記下型12は上記各成型孔10a各々に設けられており、上記円形カム13は最高位置である上記取り卸し位置Xに向けて漸次上り傾斜となり、上記取り卸し位置Xから先は漸次下り傾斜となるようにその高さが形成されており、上記下型12は係る円形カム13の高さに応じて上記成型孔10a内で昇降するものである。このような間歇回転成型円盤10による寿司飯の成型は公知の技術である(例えば特開2000−125788号)。尚、図4、図5中12aは上記下型12に設けられたローラであり、該下型12は上記ローラ12aを介して上記円形カム13上を移動する。また、図5中14aは昇降シリンダー14’の先端に設けられたアームであり、該アーム14aの先端に上記飯成型押具14が設けられている。
【0036】
上記飯成型用の大径ローラ4,4は、図3に示すように中央の円筒部4bの前後に前後方向に拡径するテーパ部4c,4cを有する鼓形を有しており、前後の最大径の円盤4d,4dを近接させた状態で互いに平行な水平回転軸4a,4aに挿通支持され、かかる状態で両ローラ4,4間に、上記円筒部4b,4b及び上記テーパ部4c,4cから構成される上記帯状飯成型部6が形成されている。
【0037】
これらの大径ローラ4,4は、図8に示すように、駆動モータM1により駆動ギアG1を介して互いに対向方向(矢印B,B’方向)に間歇的に駆動され、上記ホッパー2から上記飯通路3に供給された飯を上記帯状飯成型部6にて圧縮して帯状飯Rとし、下方に送り出すものである。
【0038】
上記小径ローラ5,5は、その外周面に細かい軸方向突条5’が形成されており、図9に示すように、駆動モータM2により駆動ギアG2を介して互いに対向方向(矢印B,B’方向)に間歇的に駆動され、上記帯状飯Rをさらに下方に送り出すものである。尚、上記小径ローラ5,5の間歇駆動タイミングは上記大径ローラ4,4と同一であり、両者が同じタイミングで回転、停止を繰り返すものである。
【0039】
上記回転シャッター7,8は、各々水平回転軸7a,8aを有しており、互いに近接する方向(矢印B,B’)方向に回転することにより、帯状飯通路6’に供給された帯状飯を分離し(図6参照)、回転シャッター8のさらなる矢印B’方向への回転により当該分離した飯R’を上記間歇回転円盤10の成型孔10a内に供給するものである(図7参照)。上記飯を供給した後は、各々逆方句に回転して図2の回転始端位置に戻る。
【0040】
上記回転シャッター7は、図10に示すように、その回転軸7aの後端を駆動軸17に挿通することにより、駆動軸17内の嵌合部(図示せず)に後端片部が嵌合し、これにより上記駆動軸17に接続されている。よって駆動モータM3の正逆回転駆動により、駆動ギアG3を介して正逆方向に回転駆動されるように構成されている。
【0041】
上記回転シャッター8は、図10に示すように、その回転中心軸8aの後端を駆動軸17’に挿通することにより、駆動軸17’内の嵌合部(図示せず)に後端片部が嵌合し、これにより上記駆動軸17’に接続されている。よって、駆動モータM4の正逆回転駆動により、駆動ギアG4を介して上記駆動軸17’により正逆方向に回転駆動されるように構成されている。
【0042】
このように構成される分離部9は、独立した駆動モータM3,M4にて上記回転シャッター7,8を対向方向(矢印B,B’方向)及びその逆方向に回転駆動することにより、両シャッター7,8間に供給された帯状飯Rを所定位置から切り離し、下方の間歇回転成型円盤10の上記成型凹部10a内に落下供給するものである。
【0043】
上記回転シャッター7,8の駆動軸17,17’(回転軸7a,8a)は、図2に示すように、上記小径ローラ5,5の下方位置に上記帯状飯成型部6下方の帯状飯通路6’を挟んで左右方向に所定間隔を以って互いに平行に設けられており、上記回転シャッター7,8は、その回転始点位置において、上記帯状飯通路6’を挟んで切込片7cと飯掻き出し爪8cが開いた状態となるように上記駆動軸17,17’に嵌合装着されている。そして、上記帯状飯通路6’内に帯状飯Rが供給されている状態において、上記駆動モータM3を駆動して回転シャッター7を矢印B方向に回転すると、図6に示すように、その切込片7cが帯状飯Rに対して進入して行き、帯状飯Rの上半部R1と下半部R2の間に切り込みを入れることができるように構成している。その後、上記駆動モータM4を駆動して回転シャッター8を矢印B’方向に回転すると、図7に示すように、下半部R2の飯R’を切り離して下方の成型孔10a内に供給することができるように構成している。
【0044】
上記間歇回転成型円盤10は、その板面に16個の成型孔10aが貫通形成されており(図3、図4参照)、当該円盤10は機枠1に中心回転軸Pを以って水平に支持され、かかる状態で、上記分離部9の下側に1つの飯成型孔10aが位置するように構成されている。また、上記各成型孔10a内には下型12が上記成型孔10a内に昇降自在に設けられており(図3、図4参照)、上記分離部9で分離された飯R’は上記成型孔10a内の上記下型12上に供給される。
【0045】
上記間歇回転成型円盤10が間歇回転すると、図3の位置14”にて、上記成型孔10a内に飯押圧具14が下降して成型孔10a内の飯R’を圧縮し、寿司飯R”を成型し(図5参照)、上記回転円盤10がさらに矢印A方向に間歇回転して行くと、上記下型12が円形カム13に沿って上昇してゆき、所定の取り卸位置Xにて寿司飯R”が上記回転円盤10上に臨出するように構成している。
【0046】
図11は帯状飯成用のローラ4,5及び回転シャッター7,8等の駆動に係る制御系のブロック図であり、制御部15(プログラマブルコントローラ又はCPU等)には、操作部16が接続されると共に、上記各駆動モータM1乃至M4が接続されている。さらに、上記制御部15には、上記間歇回転成型円盤10の駆動モータM5、及び上記飯押圧具14の上下駆動シリンダー14’が接続されている。上記制御部15は図13に示す動作手順に従って上記各駆動モータM1乃至M5及び上記シリンダー14’を制御するものである。
【0047】
図12は上記制御部15の機構をブロック化したものであり、上記操作部16はモード選択手段16aを有しており、操作者は状況に応じて、回転円盤の成型孔10aに連続して寿司飯が形成される「連続モード」、回転円盤の成型孔10a内に1つ置きに寿司飯が形成される「1カン出しモード」、回転円盤の成型孔10aに連続して2つの寿司飯が形成された後、1つの成型孔10aを空けて、再び2つの寿司飯が連続して形成される「2カン出しモード」を選択できるように構成されている。
【0048】
図12において、飯供給部100は飯供給通路3、大径ローラ4、小径ローラ5、回転シャッター7,8等により構成され、上記間歇回転成型円盤10の成型孔10aに飯を供給する部分をいい、飯供給手段15aは上記飯供給部100を駆動して上記成型孔10aに飯を供給する手段をいう。
【0049】
間歇回転駆動手段15bは上記駆動モータM5を以って間歇回転成型円盤10を1ピッチずつ間歇駆動する手段をいう。
【0050】
飯押圧部101は、上記飯押圧具14及びこれを駆動するシリンダー14’等により構成される部分をいい、飯押圧手段15cは上記シリンダー14’を以って押型を下方に駆動して成型孔10a内の飯を押圧して成型するものである。
【0051】
飯センサー検出手段15dは、飯供給通路3内の飯が光センサーSのレベル以下に減少したことを該光センサーSのオン(図2参照)にて検出すると、ホッパー2内の飯送りローラを駆動して上記飯供給通路3内に飯を供給するものである。
【0052】
空送り手段15eは「1カン出しモード」又は「2カン出しモード」において、所定のタイミングで間歇回転成型円盤10を、飯を供給することなく、1ピッチ分空送りを行う手段である。
【0053】
演算手段15fは「2カン出しモード」時において、変数「n」のインクリメント及びリセットを行うものである。
【0054】
比較手段15gは「2カン出しモード」時において、変数「n」が「2」に該当するか否かを判断し、「n=2」に該当しない場合は、未だ寿司飯が2個連続して成型されていないと判断して再度飯供給動作を行うべく指令を与え、「n=2」に該当する場合は、寿司飯が2個連続して成型されたと判断し、上記空送り手段15eに空送りすること、及び上記比較手段15fに「n」をリセットすることを指示するものである。
【0055】
本発明は上述のように構成されるものであるから、次に、本発明の動作を説明する。
【0056】
まずは、操作部16(モード選択手段16a)において「連続モード」が選択されているものとする。
【0057】
制御部15(飯供給手段15a)は、ホッパー2から飯を飯供給通路3内に飯を供給し、該飯供給通路3内に図2に示すように飯が供給されているものとする(図13P1)。この状態で、制御部15(飯供給手段15a)は駆動モータM1と駆動モータM2を一定時間駆動する(図13P2)。すると、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転する。そうすると上記飯供給通路3内の飯が上記大径ローラ4,4間に進入し、そのローラ4,4間において圧縮されながら下方に移行してゆき、上記小径ローラ5,5間を通過することにより帯状飯Rとなって、回転シャッター7,8間に至る。このとき、帯状飯Rの下端は、飯成型孔10aの直上近傍に位置し、その時点で、上記大径ローラ4,4及び小径ローラ5,5が回転を停止する(図2参照)。
【0058】
次に、上記制御部15(飯供給手段15a)は、駆動モータM3を矢印B方向に回転し、その直後に、上記駆動モータM4を矢印B’方向に回転する(図2から図6を経て図7の状態、図13P3)。
【0059】
上記回転シャッター7が矢印B方向に、回転シャッター8が矢印B’方向に回転すると(図6、図7参照、図13P3)、回転シャッター8が、上記回転シャッター7の切込片7cの下側に位置する上記帯状飯Rの下半部R2を掻き出すように分割して下方に落下させることができる。
【0060】
そして、回転シャッター8の回転終端位置(図7)においては、その掻き出し爪8cの先端部8c’は成型孔10aの直上(上方)に位置しており、よって、上記下半部R2に存在する飯R’を確実に成型孔10aに移送することができる。
【0061】
その後は、上記制御部15(飯供給手段15a)は、駆動モータM3を逆方向に駆動し、これにより上記回転シャッター7は矢印B方向とは逆方向に回転して図2に示す回転始点位置に戻り、その直後に上記制御部15は駆動モータM4を逆方向に駆動し、これにより回転シャッター8は矢印B’方向とは逆方向に回転して図1に示す回転始点位置に戻る(図13P4)。
【0062】
その後上記制御部15(間歇回転駆動手段15b)は、間歇回転成型円盤10を矢印A方向に1ピッチ駆動して、次の成型孔10aを上記シャッター7,8の直下に位置させる(図13P5)。次に、制御部15(飯押圧手段15c)はシリンダー14’を駆動して上記成型孔10aに、飯押圧具14を進入させて飯を押圧成型し、これにより成型孔10a内において寿司飯が成型される(図13P6)。
【0063】
現在は、「連続モード」が選択されているので、制御部15の連続モード認識手段15hがその旨認識し(図13P7)、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンになっているか否かを検出し(図13P8)、光センサーSがオンになっていない場合は、飯供給手段15aがステップP2からの動作を繰り返す。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に再度一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止する(図16P2)。
【0064】
これ以降は、上記「連続モード」が選択されている限り、上記と同様に、回転シャッター7,8の回転により上記飯の分離動作が行われ、以後同様の動作が繰り返し行われる。尚、制御部15(飯センサー検出手段15d)は、上記飯通路3内の飯が減少した場合は、それを光センサーSからの信号で検知し、ステップP1に戻って飯の供給を行う。
【0065】
よって、この「連続モード」では、上記円盤10の成型孔10a内に順次、連続的に寿司飯R”が形成されてゆき、取り卸位置にて寿司飯R”を順次取り卸すことができる。
【0066】
次に、モード選択手段16aで「1カン出しモード」が選択された場合は、制御部15の1カン出しモード認識手段15iがその旨認識し(図13P9)、以下の「1カン出しモード」の成型動作を行う。
【0067】
即ち、ステップP1からステップP6の動作が行われ、シャッター7,8下の成型孔10a(位置I、図14)に飯が供給され(図13P4、図14(a))、その後間歇回転駆動手段15bにより間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,14図(b))、飯押圧手段15cによりシリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。即ち、この場合、成型孔10aに飯が供給された後(図14(a))、円盤10が1ピッチ分回転し、シャッター7,8下に空の成型孔10aが位置している状態とする(図14(b))。
【0068】
「1カン出しモード」を選択している場合は、制御部15(1カン出しモード認識手段15i)は、ステップP7を経て、ステップP9において「1カン出しモード」が選択されたことを認識し(図13P9)、この場合は、制御部15(空送り手段15e)は駆動モータM5を駆動して、間歇回転成型円盤10を1ピッチ分空送りする(図13P10、図14(c)))。そうすると、現在シャッター下にある空の成型孔10aは空のまま1ピッチ移動し、次の空の成型孔10aがシャッター下に位置する状態となる(図14(c))。
【0069】
その後、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯R’が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図14(d)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図14(e))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0070】
これ以降は、「1カン出しモード」が選択されている限り、制御部15(空送り手段15e)はステップP7、ステップP9を経てステップP10にて円盤を1ピッチ空送りし(図13P10、図14(f))、ステップP8を経てステップP2からP6までの動作を繰り返す。従って、帯状飯通路6’に帯状飯Rが供給され(図13P2)、シャッターが閉鎖されて成型孔10aに飯が供給され(図13P3、P4,図15(g))、1ピッチ駆動された後、シリンダー14’が駆動される(図13P5、P6、図15(h))。その後は、ステップP9,P10を経て、ステップP2からの動作が繰り替えし行われる。
【0071】
従って、「1カン出しモード」では、図15(i)に示すように、成型孔10aの1カンおき(1つおき)に寿司飯R”が成型される。よって、取り卸位置Xにおいて、円盤10上に寿司飯R”が臨出し、それらの隣接する寿司飯R”間の間隔が広いので、素早く、容易に、1カンずつを取り卸すことができる。
【0072】
次に、「2カン出しモード」が選択された場合は以下の2カン出しモードでの成型動作を行う。即ち、モード選択手段16aで「2カン出しモード」が選択された場合は、制御部15の2カン出しモード認識手段15jがその旨認識し(図13P11)、以下の「2カン出しモード」の成型動作を行う。
【0073】
即ち、ステップP1からステップP6の動作が行われ、シャッター下の成型孔10a(位置I)に飯が供給され(図13P4、図16(a))、その後間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,図16(b))、シリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。即ち、この場合、成型孔10aに飯が供給された後(図16(a))、円盤10が1ピッチ分回転し、シャッター7,8下に空の成型孔10aが位置している状態とする(図16(b))。
【0074】
「2カン出しモード」を選択している場合は、制御部15(2カン出しモード認識手段15j)は、ステップP7、P9を経て、ステップP11において2カン出しモードが選択されたことを認識する(図13P11)。そして、制御部15(演算手段15f)は、「n」をインクリメント(n=1)した後(図13P12)、制御部15(比較手段15g)は「n=2」であるか否かを判断する(図13P13)。当初は、n=1であるので、制御部15(比較手段15g)はステップP8に移行し、飯センサー検出手段15dが光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。
【0075】
よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図16(c)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図16(d))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0076】
次に、制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、ステップP12において演算手段15fが「n」をインクリメントし、その結果、「n=2」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合「n=2」であるので、制御部15(空送り手段15e)は既に2回飯を連続して供給したと認識し、間歇回転駆動手段15bを以って駆動モータM5を駆動し、回転円盤10を1ピッチ空送りする(図13P14、図16(e))。その後、制御部15(演算手段15f)は、「n」をリセット(n=0)した上で(図13P15)、再びステップP8に移行する。
【0077】
よって、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。即ち、ステップP2からステップP6の動作が行われ、シャッター下の成型孔10aに飯が供給され(図13P4、図16(f))、その後間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,図17(g))、シリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。
【0078】
制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、制御部15(演算手段15g)は、ステップP12において「n」をインクリメントし、その結果、「n=1」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合は再びn=1であるので、制御部15(比較手段15g)はステップP8に移行し、制御部15(飯センサー検出手段15d)が光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図17(h)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図17(i))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0079】
次に、制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、制御部15(演算手段15f)はステップP12において「n」をインクリメントし、その結果、「n=2」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合「n=2」であるので、制御部15(空送り手段15e)は、間歇回転駆動手段15bを以って駆動モータを駆動して回転円盤10を1ピッチ空送りする(図13P14、図17(j))。その後、制御部15(演算手段15f)は、「n」をリセット(n=0)した上で(図13P15)、再びステップP8に移行する。
【0080】
よって、同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図17(k)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図17(l))、シリンダーが駆動される(図13P6)。
【0081】
以降は同様の動作がくり返し行われ、結果として、間歇回転成型円盤10には2個連続して寿司飯R”が成型された後、1個分が空送りされ、再び2個連続して寿司飯R”が成型された後、1個分が空送りされるという、「2カン出しモード」にて寿司飯の成型が行われる(図18(m))。
【0082】
通常の寿司は2カンずつ1皿に入れることが行われるため、取り卸し位置においては、2カンずつが連続して成型され、円盤10上に2カンずつ連続して臨出し、次の2カンの寿司飯との間に1カン分の空送りがなされるので、寿司飯の2カンずつの取り卸しを極めて円滑に行うことができる。
【0083】
本発明は上述のように、「1カン出しモード」では、間歇回転成型円盤10で1つおきに寿司飯を成型することができるので、円盤10上の取り卸し位置Xにおいて、取り卸の行い易い米飯成型装置及び方法を構成することができる。
【0084】
また、「2カン出しモード」では、間歇回転成型円盤10で1つおきに2つ連続する寿司飯を成型することができるので、円盤10上の取り卸し位置Xにおいて、2カン毎の取り卸の行い易い米飯成型装置及び方法を構成することができる。
【0085】
また、「連続モード」と「1カン出しモード」、或いは、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置及び方法を実現し得る。
【0086】
また、「連続モード」、「1カン出しモード」、「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置及び方法を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明によると、寿司飯等の寿司飯に限らず、おにぎり用の飯等にも適用可能な米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る米飯成型装置の外観斜視図である。
【図2】同上装置の正面カバーを外した状態の正面図である。
【図3】同上装置の間歇回転成型円盤近傍を示す平面図である。
【図4】同上装置の飯供給部近傍の側面断面図である。
【図5】同上装置の飯押型近傍の側面断面図である。
【図6】同上装置の飯供給通路近傍の正面図である。
【図7】同上装置の飯供給通路近傍の正面図である。
【図8】同上装置の大径ローラの駆動系を示す同ローラ近傍の平面図である。
【図9】同上装置の小径ローラの駆動系を示す同ローラ近傍の平面図である。
【図10】同上装置の回転シャッターの駆動系を示す同シャッター近傍の平面図である。
【図11】同上装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】同上装置の制御部の機能ブロック図である。
【図13】同上装置の制御部の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】(a)〜(f)は同上装置の1カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図15】(g)〜(i)は同上装置の1カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図16】(a)〜(f)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図17】(g)〜(l)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図18】(m)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【符号の説明】
【0089】
6’ 帯状飯通路
8,9 回転シャッター
10 間歇回転成型円盤
10a 成型孔
12 下型
13 円形カム
15 制御部
15a 飯供給手段
15b 間歇回転駆動手段
15c 飯押圧手段
15e 空送り手段
16 操作部
16a モード選択手段
100 飯供給部
101 飯押圧部
R’ 飯
R” 寿司飯
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば寿司飯等を間歇回転成型円盤で成型する米飯成型装置及び米飯成型方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、いわゆる寿司飯等の成型装置としては、間歇回転成型円盤上の周方向に複数の米飯成型用の成型孔を設け、当該回転円盤を水平に支持すると共に当該成型孔内に下型を昇降自在に設け、米飯供給部から当該回転円盤の成型孔内に所定量の米飯を供給し、その後上記円盤を回転させることにより、米飯供給部に隣接して設けた米飯押圧用上型を上記成型孔内に下降させて該成型孔内において寿司飯を成型し、さらなる上記回転円盤の回転により円形カムの作用により上記下型を上昇させ、所定の取り卸位置において成型された寿司飯を上記成型孔上に臨出させる構成のものが提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−125788号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種の米飯成型装置では、1個分の寿司飯の計量・分割供給技術の高度化により回転円盤への米飯の供給速度が高速化し、それにより回転円盤上の成型孔の数も増加し、その結果、回転円盤における隣接する成型孔間の間隔が狭くなり、取り卸し位置における成型後の寿司飯も近接した位置となる。
【0005】
本発明は上記従来の技術に鑑みてなされたものであり、寿司飯等の連続成型の態様を、寿司飯等を例えば1個置き(1カン出しモード)に成型することにより、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は寿司飯等の連続成型の態様を、寿司飯等を例えば1個置きに2個連続成型(2カン出しモード)することにより、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は連続成型モードと上記1カン出しモード又は2カン出しモードとを選択可能として操作性を向上した米飯成型装置及び米飯成型方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置により構成される。
【0009】
飯供給部とは、間歇回転成型円盤(10)の成型孔(10a)に飯を供給する機構部分をいい、飯ホッパー(2)、回転ローラ(4,4、5,5)、飯供給通路(3)、シャッター(7,8)等により構成される部分をいう。飯押圧部とは、上記飯供給部に隣接又は飯供給部より下流側に設けられ、成型孔(10a)に供給された飯を押圧して成型する部分をいい、飯成型押具(14)、駆動シリンダー(14’)等により構成される部分をいう。このように構成すると、間歇回転成型円盤の成型孔に1つおきに寿司飯等が形成されるため、例えば間歇回転成型円盤の回転による下型等の上昇により寿司飯等が取り卸し位置において円盤上面に臨出する構成の場合、円盤上面の取り卸し位置において寿司飯等が1つ置きの間隔で成型されるため、隣接する寿司飯同士の間隔が広くなり、寿司飯等を容易に取り卸すことができる。
【0010】
第2に、上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、上記連続モード又は上記1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第1記載の米飯成型装置により構成される。
【0011】
よって、操作者は、「連続モード」と「1カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0012】
第3に、上記制御部は、上記1カン出しモードに代えて、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードにより成型を行うものであることを特徴とする上記第1記載の米飯成型装置により構成される。
【0013】
このように構成すると、間歇回転成型円盤の成型孔内に1つおきに2つの連続した寿司飯等が形成されるため、例えば間歇回転成型円盤の回転による下型等の上昇により寿司飯等が取り卸し位置において円盤上面に臨出する構成の場合、取り卸し位置において寿司飯1個分の間隔を置きながら寿司飯等が2つ連続して成型されるため、2カンずつの寿司飯等の取り卸しを極めて円滑に行い得るものである。
【0014】
第4に、上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第3記載の米飯成型装置により構成される。
【0015】
よって、操作者は、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0016】
第5に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、上記制御部は、上記飯供給部が成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードによる米飯の成型モードと、上記飯供給手段が隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードによる米飯の成型モードとを有しており、上記制御部は操作者の選択により何れかのモードにて米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置により構成される。
【0017】
このように構成すると、「1カン出しモード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0018】
第6に、上記飯供給手段により上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードと上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は1カン出しモード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする上記第5記載の米飯成型装置により構成される。
【0019】
よって、操作者は、「連続モード」と「1カン出しモード」と「2カン出しモード」を任意に選択することができる。
【0020】
第7に、間歇回転成型円盤の各成型孔内に昇降自在の下型を設けると共に、上記下型の昇降機構を設け、上記間歇回転成型円盤の所定の回転位置において上記下型の上昇により上記円盤上に成型後の米飯が臨出するように構成したものであることを特徴とする上記第1〜7の何れかに記載の米飯成型装置により構成される。
【0021】
上記下型の昇降機構は、例えば上記円盤の下側に設けられた円形カムにより構成することができ、上記下型が上記間歇回転成型円盤の回転に伴って上記円形カム上を移行することにより上記下型が上記成型孔内を昇降し得るように構成することができる。
【0022】
第8に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、上記飯供給部が上記成型孔に飯を供給する度に、上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする動作を繰り返すことにより、米飯を上記間歇回転成型円盤の成型孔の1つおきに成型することを特徴とする米飯成型方法により構成される。
【0023】
従って、間歇回転成型円盤の成型孔の1つ置きに寿司飯等が形成されるため、寿司飯等の取り卸しの操作性を向上させることができる。
【0024】
第9に、複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、上記飯供給部により上記間歇回転成型円盤の隣接する2つの成型孔に飯を連続して供給する工程と、該工程の後に上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする工程をくり返し行うことを特徴とする米飯成型方法により構成される。
【0025】
従って、間歇回転成型円盤の成型孔に2つ連続して寿司飯等が形成された後、1つの成型孔の分が空送りされ、再び上記成型孔に2つ連続して寿司飯等が形成される動作がくり返し行われるので、2カンずつの取り卸しの操作性を高めることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は上述のように、「1カン出しモード」では、間歇回転成型円盤で1つおきに寿司飯等を成型することができるので、取り卸しの行い易い米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【0027】
また、「2カン出しモード」では、間歇回転成型円盤で1つおきに2つ連続する寿司飯等を成型することができるので、2カン毎の取り卸しの行い易い米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【0028】
また、「連続モード」と「1カン出しモード」、或いは、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置を実現し得る。
【0029】
また、「連続モード」、「1カン出しモード」、「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、添付図面に従って、本発明に係る米飯成型装置及び米飯成型方法について詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明に係る米飯成型装置の全体斜視図、図2は、同成型装置の前面カバーCを取り外した状態の飯供給通路3近傍の正面図であり、これらの図に基づいて同装置の概略を説明する。
【0032】
1は当該成型装置の機枠であり、当該機枠1の最上部に飯送り出しホッパー2が設けられている。このホッパー2内には飯が供給されており、公知の飯送り羽根(図示せず)の回転により飯が前方に送り出され、当該ホッパー2の前方側下開口部2aから下方の飯供給通路3に飯が送り出されるものである(図2、図3参照)。
【0033】
上記米飯成型装置の上記ホッパー2下方の飯通路3には、前向き同一高さの水平回転軸4a,4aを有する一対の大径ローラ4,4、及び同じく前向きの同一高さの水平回転軸5a,5aを有する一対の小径ローラ5,5が設けられており、これらのローラ4,4間及び上記ローラ5,5間に帯状飯成型部6が形成されている。さらに、上記小径ローラ5,5の下方には、成型された帯状飯Rが通過する帯状飯通路6’が形成され、当該帯状飯通路6’の両側に、前向き同一高さの水平回転軸7a,8aを有する一対の回転シャッター7,8が設けられている。尚、上記シャッター7,8の部分を飯分離部9という。
【0034】
この飯分離部9の下方には、当該分離された飯R’を受け止め収納する飯成型孔10aが複数(例えば16個)形成された間歇回転成型円盤10が設けられている(図3参照)。この間歇回転成型円盤10は、機枠1上に中心軸Pを以って水平に回転自在に軸支されており、モータM5により矢印A方向に間歇回転駆動される。
【0035】
この間歇回転成型円盤10は上記飯分離部9からの飯R’の落下供給を受けると、その後一定角度(1ピッチ分)水平方向(矢印A方向)に回転し、所定の回転位置において上部から飯成型押具14が上記成型孔10a内に下降し(図3、図5参照)、上記成型孔10a内において下型12上の飯R’を押圧することにより寿司飯R”を成型し(図3参照)、上記回転円盤10のさらなる回転により、下型12が円形カム13の上り傾斜面13aに沿って上記成型孔10a内を上昇し、これにより上記寿司飯R”は円形カム13の最高位置13a’における取り卸し位置Xにて上記円盤10上に臨出し、取り卸されるように構成されている(図4参照)。上記下型12は上記各成型孔10a各々に設けられており、上記円形カム13は最高位置である上記取り卸し位置Xに向けて漸次上り傾斜となり、上記取り卸し位置Xから先は漸次下り傾斜となるようにその高さが形成されており、上記下型12は係る円形カム13の高さに応じて上記成型孔10a内で昇降するものである。このような間歇回転成型円盤10による寿司飯の成型は公知の技術である(例えば特開2000−125788号)。尚、図4、図5中12aは上記下型12に設けられたローラであり、該下型12は上記ローラ12aを介して上記円形カム13上を移動する。また、図5中14aは昇降シリンダー14’の先端に設けられたアームであり、該アーム14aの先端に上記飯成型押具14が設けられている。
【0036】
上記飯成型用の大径ローラ4,4は、図3に示すように中央の円筒部4bの前後に前後方向に拡径するテーパ部4c,4cを有する鼓形を有しており、前後の最大径の円盤4d,4dを近接させた状態で互いに平行な水平回転軸4a,4aに挿通支持され、かかる状態で両ローラ4,4間に、上記円筒部4b,4b及び上記テーパ部4c,4cから構成される上記帯状飯成型部6が形成されている。
【0037】
これらの大径ローラ4,4は、図8に示すように、駆動モータM1により駆動ギアG1を介して互いに対向方向(矢印B,B’方向)に間歇的に駆動され、上記ホッパー2から上記飯通路3に供給された飯を上記帯状飯成型部6にて圧縮して帯状飯Rとし、下方に送り出すものである。
【0038】
上記小径ローラ5,5は、その外周面に細かい軸方向突条5’が形成されており、図9に示すように、駆動モータM2により駆動ギアG2を介して互いに対向方向(矢印B,B’方向)に間歇的に駆動され、上記帯状飯Rをさらに下方に送り出すものである。尚、上記小径ローラ5,5の間歇駆動タイミングは上記大径ローラ4,4と同一であり、両者が同じタイミングで回転、停止を繰り返すものである。
【0039】
上記回転シャッター7,8は、各々水平回転軸7a,8aを有しており、互いに近接する方向(矢印B,B’)方向に回転することにより、帯状飯通路6’に供給された帯状飯を分離し(図6参照)、回転シャッター8のさらなる矢印B’方向への回転により当該分離した飯R’を上記間歇回転円盤10の成型孔10a内に供給するものである(図7参照)。上記飯を供給した後は、各々逆方句に回転して図2の回転始端位置に戻る。
【0040】
上記回転シャッター7は、図10に示すように、その回転軸7aの後端を駆動軸17に挿通することにより、駆動軸17内の嵌合部(図示せず)に後端片部が嵌合し、これにより上記駆動軸17に接続されている。よって駆動モータM3の正逆回転駆動により、駆動ギアG3を介して正逆方向に回転駆動されるように構成されている。
【0041】
上記回転シャッター8は、図10に示すように、その回転中心軸8aの後端を駆動軸17’に挿通することにより、駆動軸17’内の嵌合部(図示せず)に後端片部が嵌合し、これにより上記駆動軸17’に接続されている。よって、駆動モータM4の正逆回転駆動により、駆動ギアG4を介して上記駆動軸17’により正逆方向に回転駆動されるように構成されている。
【0042】
このように構成される分離部9は、独立した駆動モータM3,M4にて上記回転シャッター7,8を対向方向(矢印B,B’方向)及びその逆方向に回転駆動することにより、両シャッター7,8間に供給された帯状飯Rを所定位置から切り離し、下方の間歇回転成型円盤10の上記成型凹部10a内に落下供給するものである。
【0043】
上記回転シャッター7,8の駆動軸17,17’(回転軸7a,8a)は、図2に示すように、上記小径ローラ5,5の下方位置に上記帯状飯成型部6下方の帯状飯通路6’を挟んで左右方向に所定間隔を以って互いに平行に設けられており、上記回転シャッター7,8は、その回転始点位置において、上記帯状飯通路6’を挟んで切込片7cと飯掻き出し爪8cが開いた状態となるように上記駆動軸17,17’に嵌合装着されている。そして、上記帯状飯通路6’内に帯状飯Rが供給されている状態において、上記駆動モータM3を駆動して回転シャッター7を矢印B方向に回転すると、図6に示すように、その切込片7cが帯状飯Rに対して進入して行き、帯状飯Rの上半部R1と下半部R2の間に切り込みを入れることができるように構成している。その後、上記駆動モータM4を駆動して回転シャッター8を矢印B’方向に回転すると、図7に示すように、下半部R2の飯R’を切り離して下方の成型孔10a内に供給することができるように構成している。
【0044】
上記間歇回転成型円盤10は、その板面に16個の成型孔10aが貫通形成されており(図3、図4参照)、当該円盤10は機枠1に中心回転軸Pを以って水平に支持され、かかる状態で、上記分離部9の下側に1つの飯成型孔10aが位置するように構成されている。また、上記各成型孔10a内には下型12が上記成型孔10a内に昇降自在に設けられており(図3、図4参照)、上記分離部9で分離された飯R’は上記成型孔10a内の上記下型12上に供給される。
【0045】
上記間歇回転成型円盤10が間歇回転すると、図3の位置14”にて、上記成型孔10a内に飯押圧具14が下降して成型孔10a内の飯R’を圧縮し、寿司飯R”を成型し(図5参照)、上記回転円盤10がさらに矢印A方向に間歇回転して行くと、上記下型12が円形カム13に沿って上昇してゆき、所定の取り卸位置Xにて寿司飯R”が上記回転円盤10上に臨出するように構成している。
【0046】
図11は帯状飯成用のローラ4,5及び回転シャッター7,8等の駆動に係る制御系のブロック図であり、制御部15(プログラマブルコントローラ又はCPU等)には、操作部16が接続されると共に、上記各駆動モータM1乃至M4が接続されている。さらに、上記制御部15には、上記間歇回転成型円盤10の駆動モータM5、及び上記飯押圧具14の上下駆動シリンダー14’が接続されている。上記制御部15は図13に示す動作手順に従って上記各駆動モータM1乃至M5及び上記シリンダー14’を制御するものである。
【0047】
図12は上記制御部15の機構をブロック化したものであり、上記操作部16はモード選択手段16aを有しており、操作者は状況に応じて、回転円盤の成型孔10aに連続して寿司飯が形成される「連続モード」、回転円盤の成型孔10a内に1つ置きに寿司飯が形成される「1カン出しモード」、回転円盤の成型孔10aに連続して2つの寿司飯が形成された後、1つの成型孔10aを空けて、再び2つの寿司飯が連続して形成される「2カン出しモード」を選択できるように構成されている。
【0048】
図12において、飯供給部100は飯供給通路3、大径ローラ4、小径ローラ5、回転シャッター7,8等により構成され、上記間歇回転成型円盤10の成型孔10aに飯を供給する部分をいい、飯供給手段15aは上記飯供給部100を駆動して上記成型孔10aに飯を供給する手段をいう。
【0049】
間歇回転駆動手段15bは上記駆動モータM5を以って間歇回転成型円盤10を1ピッチずつ間歇駆動する手段をいう。
【0050】
飯押圧部101は、上記飯押圧具14及びこれを駆動するシリンダー14’等により構成される部分をいい、飯押圧手段15cは上記シリンダー14’を以って押型を下方に駆動して成型孔10a内の飯を押圧して成型するものである。
【0051】
飯センサー検出手段15dは、飯供給通路3内の飯が光センサーSのレベル以下に減少したことを該光センサーSのオン(図2参照)にて検出すると、ホッパー2内の飯送りローラを駆動して上記飯供給通路3内に飯を供給するものである。
【0052】
空送り手段15eは「1カン出しモード」又は「2カン出しモード」において、所定のタイミングで間歇回転成型円盤10を、飯を供給することなく、1ピッチ分空送りを行う手段である。
【0053】
演算手段15fは「2カン出しモード」時において、変数「n」のインクリメント及びリセットを行うものである。
【0054】
比較手段15gは「2カン出しモード」時において、変数「n」が「2」に該当するか否かを判断し、「n=2」に該当しない場合は、未だ寿司飯が2個連続して成型されていないと判断して再度飯供給動作を行うべく指令を与え、「n=2」に該当する場合は、寿司飯が2個連続して成型されたと判断し、上記空送り手段15eに空送りすること、及び上記比較手段15fに「n」をリセットすることを指示するものである。
【0055】
本発明は上述のように構成されるものであるから、次に、本発明の動作を説明する。
【0056】
まずは、操作部16(モード選択手段16a)において「連続モード」が選択されているものとする。
【0057】
制御部15(飯供給手段15a)は、ホッパー2から飯を飯供給通路3内に飯を供給し、該飯供給通路3内に図2に示すように飯が供給されているものとする(図13P1)。この状態で、制御部15(飯供給手段15a)は駆動モータM1と駆動モータM2を一定時間駆動する(図13P2)。すると、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転する。そうすると上記飯供給通路3内の飯が上記大径ローラ4,4間に進入し、そのローラ4,4間において圧縮されながら下方に移行してゆき、上記小径ローラ5,5間を通過することにより帯状飯Rとなって、回転シャッター7,8間に至る。このとき、帯状飯Rの下端は、飯成型孔10aの直上近傍に位置し、その時点で、上記大径ローラ4,4及び小径ローラ5,5が回転を停止する(図2参照)。
【0058】
次に、上記制御部15(飯供給手段15a)は、駆動モータM3を矢印B方向に回転し、その直後に、上記駆動モータM4を矢印B’方向に回転する(図2から図6を経て図7の状態、図13P3)。
【0059】
上記回転シャッター7が矢印B方向に、回転シャッター8が矢印B’方向に回転すると(図6、図7参照、図13P3)、回転シャッター8が、上記回転シャッター7の切込片7cの下側に位置する上記帯状飯Rの下半部R2を掻き出すように分割して下方に落下させることができる。
【0060】
そして、回転シャッター8の回転終端位置(図7)においては、その掻き出し爪8cの先端部8c’は成型孔10aの直上(上方)に位置しており、よって、上記下半部R2に存在する飯R’を確実に成型孔10aに移送することができる。
【0061】
その後は、上記制御部15(飯供給手段15a)は、駆動モータM3を逆方向に駆動し、これにより上記回転シャッター7は矢印B方向とは逆方向に回転して図2に示す回転始点位置に戻り、その直後に上記制御部15は駆動モータM4を逆方向に駆動し、これにより回転シャッター8は矢印B’方向とは逆方向に回転して図1に示す回転始点位置に戻る(図13P4)。
【0062】
その後上記制御部15(間歇回転駆動手段15b)は、間歇回転成型円盤10を矢印A方向に1ピッチ駆動して、次の成型孔10aを上記シャッター7,8の直下に位置させる(図13P5)。次に、制御部15(飯押圧手段15c)はシリンダー14’を駆動して上記成型孔10aに、飯押圧具14を進入させて飯を押圧成型し、これにより成型孔10a内において寿司飯が成型される(図13P6)。
【0063】
現在は、「連続モード」が選択されているので、制御部15の連続モード認識手段15hがその旨認識し(図13P7)、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンになっているか否かを検出し(図13P8)、光センサーSがオンになっていない場合は、飯供給手段15aがステップP2からの動作を繰り返す。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に再度一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止する(図16P2)。
【0064】
これ以降は、上記「連続モード」が選択されている限り、上記と同様に、回転シャッター7,8の回転により上記飯の分離動作が行われ、以後同様の動作が繰り返し行われる。尚、制御部15(飯センサー検出手段15d)は、上記飯通路3内の飯が減少した場合は、それを光センサーSからの信号で検知し、ステップP1に戻って飯の供給を行う。
【0065】
よって、この「連続モード」では、上記円盤10の成型孔10a内に順次、連続的に寿司飯R”が形成されてゆき、取り卸位置にて寿司飯R”を順次取り卸すことができる。
【0066】
次に、モード選択手段16aで「1カン出しモード」が選択された場合は、制御部15の1カン出しモード認識手段15iがその旨認識し(図13P9)、以下の「1カン出しモード」の成型動作を行う。
【0067】
即ち、ステップP1からステップP6の動作が行われ、シャッター7,8下の成型孔10a(位置I、図14)に飯が供給され(図13P4、図14(a))、その後間歇回転駆動手段15bにより間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,14図(b))、飯押圧手段15cによりシリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。即ち、この場合、成型孔10aに飯が供給された後(図14(a))、円盤10が1ピッチ分回転し、シャッター7,8下に空の成型孔10aが位置している状態とする(図14(b))。
【0068】
「1カン出しモード」を選択している場合は、制御部15(1カン出しモード認識手段15i)は、ステップP7を経て、ステップP9において「1カン出しモード」が選択されたことを認識し(図13P9)、この場合は、制御部15(空送り手段15e)は駆動モータM5を駆動して、間歇回転成型円盤10を1ピッチ分空送りする(図13P10、図14(c)))。そうすると、現在シャッター下にある空の成型孔10aは空のまま1ピッチ移動し、次の空の成型孔10aがシャッター下に位置する状態となる(図14(c))。
【0069】
その後、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯R’が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図14(d)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図14(e))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0070】
これ以降は、「1カン出しモード」が選択されている限り、制御部15(空送り手段15e)はステップP7、ステップP9を経てステップP10にて円盤を1ピッチ空送りし(図13P10、図14(f))、ステップP8を経てステップP2からP6までの動作を繰り返す。従って、帯状飯通路6’に帯状飯Rが供給され(図13P2)、シャッターが閉鎖されて成型孔10aに飯が供給され(図13P3、P4,図15(g))、1ピッチ駆動された後、シリンダー14’が駆動される(図13P5、P6、図15(h))。その後は、ステップP9,P10を経て、ステップP2からの動作が繰り替えし行われる。
【0071】
従って、「1カン出しモード」では、図15(i)に示すように、成型孔10aの1カンおき(1つおき)に寿司飯R”が成型される。よって、取り卸位置Xにおいて、円盤10上に寿司飯R”が臨出し、それらの隣接する寿司飯R”間の間隔が広いので、素早く、容易に、1カンずつを取り卸すことができる。
【0072】
次に、「2カン出しモード」が選択された場合は以下の2カン出しモードでの成型動作を行う。即ち、モード選択手段16aで「2カン出しモード」が選択された場合は、制御部15の2カン出しモード認識手段15jがその旨認識し(図13P11)、以下の「2カン出しモード」の成型動作を行う。
【0073】
即ち、ステップP1からステップP6の動作が行われ、シャッター下の成型孔10a(位置I)に飯が供給され(図13P4、図16(a))、その後間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,図16(b))、シリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。即ち、この場合、成型孔10aに飯が供給された後(図16(a))、円盤10が1ピッチ分回転し、シャッター7,8下に空の成型孔10aが位置している状態とする(図16(b))。
【0074】
「2カン出しモード」を選択している場合は、制御部15(2カン出しモード認識手段15j)は、ステップP7、P9を経て、ステップP11において2カン出しモードが選択されたことを認識する(図13P11)。そして、制御部15(演算手段15f)は、「n」をインクリメント(n=1)した後(図13P12)、制御部15(比較手段15g)は「n=2」であるか否かを判断する(図13P13)。当初は、n=1であるので、制御部15(比較手段15g)はステップP8に移行し、飯センサー検出手段15dが光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。
【0075】
よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図16(c)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図16(d))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0076】
次に、制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、ステップP12において演算手段15fが「n」をインクリメントし、その結果、「n=2」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合「n=2」であるので、制御部15(空送り手段15e)は既に2回飯を連続して供給したと認識し、間歇回転駆動手段15bを以って駆動モータM5を駆動し、回転円盤10を1ピッチ空送りする(図13P14、図16(e))。その後、制御部15(演算手段15f)は、「n」をリセット(n=0)した上で(図13P15)、再びステップP8に移行する。
【0077】
よって、制御部15(飯センサー検出手段15d)は光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。即ち、ステップP2からステップP6の動作が行われ、シャッター下の成型孔10aに飯が供給され(図13P4、図16(f))、その後間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図13P5,図17(g))、シリンダー14’が1回駆動された状態にあるものとする(図13P6)。
【0078】
制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、制御部15(演算手段15g)は、ステップP12において「n」をインクリメントし、その結果、「n=1」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合は再びn=1であるので、制御部15(比較手段15g)はステップP8に移行し、制御部15(飯センサー検出手段15d)が光センサーSがオンか否かを検出し(図13P8)、オンでない場合は、ステップP2からの動作を繰り返す(図13P2)。よって、上記と同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図17(h)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図17(i))、シリンダー14’が駆動される(図13P6)。
【0079】
次に、制御部15はステップP7、ステップP9を経てステップP11に移行し、制御部15(演算手段15f)はステップP12において「n」をインクリメントし、その結果、「n=2」となる(図13P12)。その後制御部15(比較手段15g)は、「n=2」であるか否かを判断し(図13P13)、この場合「n=2」であるので、制御部15(空送り手段15e)は、間歇回転駆動手段15bを以って駆動モータを駆動して回転円盤10を1ピッチ空送りする(図13P14、図17(j))。その後、制御部15(演算手段15f)は、「n」をリセット(n=0)した上で(図13P15)、再びステップP8に移行する。
【0080】
よって、同様に、大径ローラ4,4、及び小径ローラ5,5が矢印B,B’方向に一定時間回転し、上記帯状飯通路6’に帯状の飯が供給され、当該帯状飯Rの下端が上記成型孔10aの直上に位置した時点で上記各ローラ4,5の回転が停止し(図13P2)、シャッター7,8が開閉することで飯が直下の成型孔10aに供給され(図13P3,P4,図17(k)))、その後、間歇回転成型円盤10が1ピッチ駆動され(図5P5、図17(l))、シリンダーが駆動される(図13P6)。
【0081】
以降は同様の動作がくり返し行われ、結果として、間歇回転成型円盤10には2個連続して寿司飯R”が成型された後、1個分が空送りされ、再び2個連続して寿司飯R”が成型された後、1個分が空送りされるという、「2カン出しモード」にて寿司飯の成型が行われる(図18(m))。
【0082】
通常の寿司は2カンずつ1皿に入れることが行われるため、取り卸し位置においては、2カンずつが連続して成型され、円盤10上に2カンずつ連続して臨出し、次の2カンの寿司飯との間に1カン分の空送りがなされるので、寿司飯の2カンずつの取り卸しを極めて円滑に行うことができる。
【0083】
本発明は上述のように、「1カン出しモード」では、間歇回転成型円盤10で1つおきに寿司飯を成型することができるので、円盤10上の取り卸し位置Xにおいて、取り卸の行い易い米飯成型装置及び方法を構成することができる。
【0084】
また、「2カン出しモード」では、間歇回転成型円盤10で1つおきに2つ連続する寿司飯を成型することができるので、円盤10上の取り卸し位置Xにおいて、2カン毎の取り卸の行い易い米飯成型装置及び方法を構成することができる。
【0085】
また、「連続モード」と「1カン出しモード」、或いは、「連続モード」と「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置及び方法を実現し得る。
【0086】
また、「連続モード」、「1カン出しモード」、「2カン出しモード」を任意に選択できる米飯成型装置及び方法を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明によると、寿司飯等の寿司飯に限らず、おにぎり用の飯等にも適用可能な米飯成型装置及び米飯成型方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明に係る米飯成型装置の外観斜視図である。
【図2】同上装置の正面カバーを外した状態の正面図である。
【図3】同上装置の間歇回転成型円盤近傍を示す平面図である。
【図4】同上装置の飯供給部近傍の側面断面図である。
【図5】同上装置の飯押型近傍の側面断面図である。
【図6】同上装置の飯供給通路近傍の正面図である。
【図7】同上装置の飯供給通路近傍の正面図である。
【図8】同上装置の大径ローラの駆動系を示す同ローラ近傍の平面図である。
【図9】同上装置の小径ローラの駆動系を示す同ローラ近傍の平面図である。
【図10】同上装置の回転シャッターの駆動系を示す同シャッター近傍の平面図である。
【図11】同上装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図12】同上装置の制御部の機能ブロック図である。
【図13】同上装置の制御部の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】(a)〜(f)は同上装置の1カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図15】(g)〜(i)は同上装置の1カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図16】(a)〜(f)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図17】(g)〜(l)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【図18】(m)は同上装置の2カン出しモードの動作を示す間歇回転成型円盤の平面図である。
【符号の説明】
【0089】
6’ 帯状飯通路
8,9 回転シャッター
10 間歇回転成型円盤
10a 成型孔
12 下型
13 円形カム
15 制御部
15a 飯供給手段
15b 間歇回転駆動手段
15c 飯押圧手段
15e 空送り手段
16 操作部
16a モード選択手段
100 飯供給部
101 飯押圧部
R’ 飯
R” 寿司飯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、
上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、
該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置。
【請求項2】
上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、上記連続モード又は上記1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項1記載の米飯成型装置。
【請求項3】
上記制御部は、上記1カン出しモードに代えて、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードにより成型を行うものであることを特徴とする請求項1記載の米飯成型装置。
【請求項4】
上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項3記載の米飯成型装置。
【請求項5】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、
上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、
上記制御部は、上記飯供給部が成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードによる米飯の成型モードと、
上記飯供給手段が隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードによる米飯の成型モードとを有しており、
上記制御部は操作者の選択により何れかのモードにて米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置。
【請求項6】
上記飯供給手段により上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードと上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は1カン出しモード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項5記載の米飯成型装置。
【請求項7】
間歇回転成型円盤の各成型孔内に昇降自在の下型を設けると共に、上記下型の昇降機構を設け、上記間歇回転成型円盤の所定の回転位置において上記下型の上昇により上記円盤上に成型後の米飯が臨出するように構成したものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の米飯成型装置。
【請求項8】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、
上記飯供給部が上記成型孔に飯を供給する度に、上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする動作を繰り返すことにより、米飯を上記間歇回転成型円盤の成型孔の1つおきに成型することを特徴とする米飯成型方法。
【請求項9】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、
上記飯供給部により上記間歇回転成型円盤の隣接する2つの成型孔に飯を連続して供給する工程と、該工程の後に上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする工程をくり返し行うことを特徴とする米飯成型方法。
【請求項1】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、
上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、
該制御部は、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って上記成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置。
【請求項2】
上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、上記連続モード又は上記1カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項1記載の米飯成型装置。
【請求項3】
上記制御部は、上記1カン出しモードに代えて、上記飯供給手段が上記飯供給部を以って隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段により上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードにより成型を行うものであることを特徴とする請求項1記載の米飯成型装置。
【請求項4】
上記飯供給手段により上記飯供給部を以って上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項3記載の米飯成型装置。
【請求項5】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を間歇回転しながら上記飯供給部から上記成型孔に飯を供給し、上記飯押圧部によって上記成型孔の飯を押圧成型する米飯成型装置において、
上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転する間歇回転駆動手段と、上記成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給する飯供給手段と、上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧する飯押圧手段と、上記間歇回転駆動手段を以って上記間歇回転成型円盤を空送りし得る空送り手段を具備する制御部を設け、
上記制御部は、上記飯供給部が成型孔に飯を供給する度に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチずつ空送りする1カン出しモードによる米飯の成型モードと、
上記飯供給手段が隣接する2つの成型孔に飯を連続供給した後に、上記空送り手段を以って上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転円盤を1ピッチ空送りする動作をくり返し行う2カン出しモードによる米飯の成型モードとを有しており、
上記制御部は操作者の選択により何れかのモードにて米飯を成型するものであることを特徴とする米飯成型装置。
【請求項6】
上記飯供給手段により上記成型孔に連続して飯を供給する連続モードと、上記1カン出しモードと上記2カン出しモードとを選択可能なモード選択手段を設け、制御部は、選択されたモードに応じて、連続モード又は1カン出しモード又は2カン出しモードにより米飯を成型するものであることを特徴とする請求項5記載の米飯成型装置。
【請求項7】
間歇回転成型円盤の各成型孔内に昇降自在の下型を設けると共に、上記下型の昇降機構を設け、上記間歇回転成型円盤の所定の回転位置において上記下型の上昇により上記円盤上に成型後の米飯が臨出するように構成したものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の米飯成型装置。
【請求項8】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、
上記飯供給部が上記成型孔に飯を供給する度に、上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする動作を繰り返すことにより、米飯を上記間歇回転成型円盤の成型孔の1つおきに成型することを特徴とする米飯成型方法。
【請求項9】
複数の成型孔が周方向に設けられた間歇回転成型円盤を水平に支持し、上記成型孔に対応する位置に飯供給部及び飯押圧部を設け、上記間歇回転成型円盤を1ピッチ毎に回転しながら、その成型孔が上記飯供給部に位置すると上記成型孔に上記飯供給部からの飯を供給し、その後上記成型孔が上記飯押圧部に位置すると該押圧部を駆動して上記成型孔の飯を押圧することにより米飯を成型する米飯成型方法において、
上記飯供給部により上記間歇回転成型円盤の隣接する2つの成型孔に飯を連続して供給する工程と、該工程の後に上記間歇回転駆動手段により上記間歇回転成型円盤を1ピッチだけ空送りする工程をくり返し行うことを特徴とする米飯成型方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−46040(P2010−46040A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215285(P2008−215285)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000236746)不二精機株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000236746)不二精機株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
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